ホールラフネス計測方法および装置
【課題】
真円ではないホール形状に対しても最適な近似曲線を求めてラフネスの評価を容易に行うことのできるホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【解決手段】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似ホールの近似曲線を形成し、該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測する。
真円ではないホール形状に対しても最適な近似曲線を求めてラフネスの評価を容易に行うことのできるホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【解決手段】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似ホールの近似曲線を形成し、該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パターンの微細化に伴うホールのラフネスの計測方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高精度でエッジラフネスを定量化し、接続誤差の影響を除去できるパターンの評価方法および評価装置が提案されている。
【0003】
特許文献1には、パターンが形成された被測定物にエネルギー線を走査して前記被測定物から発生する散乱粒子を検出して得られた画像データを取り込む工程と、前記画像データに基づいて少なくとも一つの前記パターンエッジを認識し、前記パターンエッジの形状を構成するエッジ点列の各エッジ点の座標位置を算出する工程と、各エッジ点から下ろした垂線の長さの和が最小となる直線を求める工程と、前記直線が求められたときの前記垂線の長さを統計的に処理して前記パターンエッジのラフネスを定量的に表現する評価情報を出力する工程と、を備えるパターン評価方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、所定のパターンが形成された被測定物に対し、該パターンの輪郭形状を評価するパターン評価方法であって、前記被測定物の異なる複数の箇所にエネルギー線を平行に走査して該被測定物からの反射エネルギーを検出し、複数の反射信号パターンを求める工程と、各反射信号パターンのピーク位置を求める工程と、求められたピーク位置のヒストグラムを作成する工程と、前記ヒストグラムの広がりを求め、前記パターンの輪郭形状を評価する工程とを含むパターン評価方法が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−162216号公報
【特許文献2】特開平11−257940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子顕微鏡画像をコンピュータ上で計測するシステムにおいて、半導体パターンの微細化に伴い、コンタクトホールなどのホール形状についてもラフネスを計測する必要が出てきた。
【0007】
ラインパターンのラフネスにおいては、直線式に対してラフネスを評価すればよいが、ホール形状においては真円で設計しても、実際に真円になるとは限らず、どのような近似形状に対してラフネスを評価すればよいか、一意に決定することが困難であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑み真円ではないホール形状に対しても近似曲線を求めてラフネスの評価を容易に行うことのできるホールラフネス計測方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
更に、本発明は、計測したホールラフネスを面積で画面表示することのできるホールラフネス計測方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【0011】
前述のホールラフネス計測方法および装置は、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを検出する特徴を有する。
【0012】
本発明は、更に被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成し
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、
(1)設計したホール形状に応じ近似曲線を設定することで、真円ではないホール形状のラフネスを容易に評価することが可能になった。
(2)検出したホールのラフネスを面積表示して、視覚的に判断できる表示方法を実現した。
(3)閾値の設定に対応したラフネス画図を作成することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施例であるホールラフネス計測方法および装置は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測することで構成される。
【0015】
更に、実施例であるホールラフネス計測方法および装置は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された複数閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、
ホールの近似曲線による複数の第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による複数の第2の円形状表示をそれぞれ重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成される。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】
まずホール形状におけるラフネスについて説明する。図1において、理論的なホールラフネスは、設計したホール形状、すなわち真円の中心から放射状に見たときの径r1〜rnの揺らぎをいう。設計したホール形状は真円であっても形成された実際のホール形状を示さない。実際のホール形状に対するホールラフネス(以下、「ホールラフネス」という。)は、円であるのか、楕円であるのか不確実であるためにホールラフネスを精確に測定できないでいた。特許文献にも示したように、従来はエッジラフネスを計測しており、エッジラフネスは直線に対するラフネスを計測している。
【0018】
図2において、ホール形状をハフ変換してθ−r平面で示すと、真円1に対する径r1〜rnの揺らぎ(図2(a))によって、図2(b)に示すように真円1に対する楕円2のように示され、真円に対するラフネスが計測される。
【0019】
図3において、本実施例におけるホールラフネス5は、実際のホール形状を近似曲線4、例えば楕円形状3で算出し、この楕円形状3に対する径の揺らぎをいう。従って、本実施例にあっては近似曲線4を形成し、この近似曲線によってホール形状を表示し、このホール形状に対するラフネスによるホールラフネス円を重ね合せてホールラフネスの面積が画面上に視覚的に認識できるようにする。
【0020】
以下、実施例を詳細に説明する。
【0021】
図4は、複数の並列した測長SEM装置11(11A,11B,11C)をネットワーク装置12を介して画像測長装置13に連続した例を示す。画像測長装置13は図4に示すようにいくつかの測長SEM装置11に接続されて情報の授受がなされてもよいし、1台の測長SEM装置に接続されてもよい。
【0022】
図5は、画像測長装置13を利用して構成されるホールラフネス計測装置100の例を示す。ホールラフネス計測装置100は、測長SEM装置11と組み合わされ、測長SEM装置11からの計測データに基づいてホールラフネスの算出を行う。測長SEM11は、ステージ14上に載置された被測定物15に形成されたホールにエネルギー線16を照射して被測定物15から発生する反射エネルギー線17を検出器18で検出するように構成される。
【0023】
ホールラフネス計測装置100は、コンピュータ処理部21、コンピュータ処理部21への入力装置22、記憶装置23,電子光学系制御部24および画像表示部26を備えた画像表示装置25から構成される。検出器18で検出された検出信号は取込部20に取り込まれてコンピュータ処理部21に送られる。コンピュータ処理部21で、記憶装置24に格納するデータ、あるいはプログラムを使用してホールラフネスの算出および画像表示を行う。
【0024】
図6において、コンピュータ処理部21は、格納されるホール画像データ31によって画像データ32を取り込み、ホール形状検出33、ホール形状近似34、差分抽出35を行い、差分画像36を形成し、ラフネス情報の出力37を行う。
【0025】
図7は、ホールラフネス計測機能41をブロックで示す。ホールラフネス計測機能41は、ホールのエッジ検出手段42、θ−r平面変換手段43、周波数成分取得手段44、近似円形成手段45、ホールラフネス円形成手段46、画面表示手段47および記憶手段48からなる。
【0026】
周波数成分取得手段44は、周波数成分演算手段、ローパスフィルタ処理手段およびローパスフィルタの閾値をパラメータとしたときのパラメータ可変手段を有する。すなわち、フーリエ空間でローパスフィルタ処理をする際の閾値をマンマシンインタフェースで任意に外部から指定できる手段が設けられる。
【0027】
近似円形成手段45は、近似曲線形成手段を有しておりパラメータが可変されたことに対応した近似曲線を形成する。この近似曲線に基づいて近似円が形成される。
【0028】
ホールラフネス円形成手段46は、ホールラフネス算出処理手段およびホールラフネス円形状形成手段を有する。
【0029】
表示手段47は、近似円形状表示とホールラフネス円形表示との重ね合わせ手段およびホールラフネス面積表示手段を有する。この重ね合わせに当っては重ね合わさった部分、ホールラフネス面積部分とを色分け表示することができる。
【0030】
記憶手段48は、測定値,処理値(計測値),データおよび各種の処理(画面表示を含む。)のためのプログラムを格納する。
【0031】
ホールラフネス測長の処理フローを図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0032】
S1:ホールの中心から放射状にエッジを検出する。例えば、512点について検出を行う。図9に、その検出を半径r1〜rnについて行う様子を示す。図9(a)は実際の測定画面を示す図であり、図9(b)は図9(a)をポンチ画で示す図である。
【0033】
S2:検出したエッジ座標をハフ変換し、θ−r平面(中心角−半径半面)におく。図10に、検出したエッジを示す。なお、+印は測定点である。
【0034】
S3:θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める。図11に周波数成分分布状況を示す。
【0035】
S4:フーリエ空間において指定された閾値でローパスフィルタで処理する。図12は、マンマシンインタフェースで任意に外部から指定された閾値で、矢印で示す方向の高周波成分をローパスフィルタでカットすることを示す。すなわち、ある周波数以下の成分をホール形状形成のために使用する。
【0036】
S5:逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を得る。図13に、ホール近似曲線を示す。
【0037】
S6:近似曲線を検出したエッジ座標との差(距離)をホールラフネスとして検出する。図14にホールラフネスの検出する。すなわち、矢印で示す長さがホールラフネスとして計測される。
【0038】
S7:検出したホールラフネスから3シグマ(3σ)、3シグマダッシュ(′)、最大−最小を計算する。
【0039】
S8:検出したホールラフネス部分を塗りつぶし表示する。図15に表示状況を示す。図15(a)は実際の測定画面を示す図であり、図15(b)は図15(a)をポンチ画で示す図である。検出したホールラフネスを検出したエッジ座標の画像上に重ね合せてホールラフネス部分の面積を塗りつぶし表示する。これによってホールラフネス部分の面積が容易に判別できるようにする。
【0040】
図16は、測長結果を画面表示した例を示す。ホールラフネス検出部分を塗りつぶし表示している。図16(a)は実際の測定画面を示す図であり、図16(b)は図16(a)をポンチ画で示す図である。
【0041】
図17は、閾値を変化させたときの、閾値に対応して得られホールラフネスの検出状況を示し、図17(a)は閾値を低周波側に設定し、図17(b)は閾値を高周波側に設定した例を示す。閾値によって異なるホールラフネスが計測される。
【0042】
図18は、検出したホールラフネスの実例を示す図であり、ホール形状(左側)閾値を低周波側に設定(中央)および閾値を高周波側に設定(右側)した場合の実例である。このように閾値を振ることによって複数のホールラフネスの画像を形成することができ、最適な例を選択できる。
【0043】
図19は、図18の例を判り易くするため図18に示す測定画面であるホールラフネスをポンチ画で示している。
【0044】
以上のように、本実施例になるホールラフネス計測装置100は次の手段を備える。
【0045】
被測定物15に形成されたホールにエネルギー線16を照射して被測定物15から発生する反射エネルギー17を検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段42。
【0046】
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段43。
【0047】
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分取得手段44に含まれる周波数成分演算手段および
フーリエ空間で、指定された複数閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段。
【0048】
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段。
【0049】
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段。
【0050】
ホールの近似曲線による複数の第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による複数の第2の円形状表示をそれぞれ重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段47。
【0051】
電子顕微鏡画像をコンピュータ上で計測するシステムにおいて、半導体パターンの微細化に伴い、コンタクトホールなどのホール形状についてもホールラフネスを計測する必要性に対応することができることになった。
【0052】
ラインパターンのラフネスにおいては、直線式に対してラフネスを評価すればよいが、ホール形状においては真円で設計しても、実際に真円になるとは限らず、どのような近似形状に対してラフネスを評価すればよいか、一意に決定することが困難であったが、本実施例によって上述のように対応することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】ホール形状におけるラフネスを説明する図。
【図2】ホール形状をハフ変換してθ−r平面表示する例を示す図。
【図3】ホールラフネスを説明する図。
【図4】システム構成図。
【図5】本発明の実施例のホールラフネス計測装置の構成図。
【図6】コンピュータ処理手段による処理を説明する図。
【図7】ホールラフネス計測機能図。
【図8】ホールラフネス測長の処理フロー図。
【図9】S1でのエッジ検出状況を示す図。図9(a)は実際の測定画面を示す図であり、図9(b)は図9(a)をポンチ画で示す図。
【図10】S2での検出したエッジをθ−r平面図に表示する図。
【図11】S3での求めた周波数成分分布を示す図。
【図12】S4でのローパスフィルタで処理する例を示す図。
【図13】S5でのホールの近似曲線を示す図。
【図14】S6でのホールラフネスを検出(計測)する例を示す図。
【図15】S8でのホールラフネスを塗りつぶして示す図。図15(a)は実際の測定画面を示す図であり、図15(b)は図15(a)をポンチ画で示す図。
【図16】測長結果の表示例図。図16(a)は実際の測定画面を示す図であり、図16(b)は図16(a)をポンチ画で示す図。
【図17】閾値を変化させた場合のホールラフネス図。
【図18】ホールラフネス実行計測例図。
【図19】図18を線図で示す図。
【符号の説明】
【0054】
11…測長SEM装置、12…ネットワーク装置、13…画像測長装置、14…ステージ、15…被測定物、16…エネルギー線、17…反射エネルギー線、18…検出器、21…コンピュータ処理部、22…入力装置、23…記憶装置、26…画像表示部、41…ホールラフネス計測機能、100…ホールラフネス計測装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パターンの微細化に伴うホールのラフネスの計測方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高精度でエッジラフネスを定量化し、接続誤差の影響を除去できるパターンの評価方法および評価装置が提案されている。
【0003】
特許文献1には、パターンが形成された被測定物にエネルギー線を走査して前記被測定物から発生する散乱粒子を検出して得られた画像データを取り込む工程と、前記画像データに基づいて少なくとも一つの前記パターンエッジを認識し、前記パターンエッジの形状を構成するエッジ点列の各エッジ点の座標位置を算出する工程と、各エッジ点から下ろした垂線の長さの和が最小となる直線を求める工程と、前記直線が求められたときの前記垂線の長さを統計的に処理して前記パターンエッジのラフネスを定量的に表現する評価情報を出力する工程と、を備えるパターン評価方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、所定のパターンが形成された被測定物に対し、該パターンの輪郭形状を評価するパターン評価方法であって、前記被測定物の異なる複数の箇所にエネルギー線を平行に走査して該被測定物からの反射エネルギーを検出し、複数の反射信号パターンを求める工程と、各反射信号パターンのピーク位置を求める工程と、求められたピーク位置のヒストグラムを作成する工程と、前記ヒストグラムの広がりを求め、前記パターンの輪郭形状を評価する工程とを含むパターン評価方法が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−162216号公報
【特許文献2】特開平11−257940号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子顕微鏡画像をコンピュータ上で計測するシステムにおいて、半導体パターンの微細化に伴い、コンタクトホールなどのホール形状についてもラフネスを計測する必要が出てきた。
【0007】
ラインパターンのラフネスにおいては、直線式に対してラフネスを評価すればよいが、ホール形状においては真円で設計しても、実際に真円になるとは限らず、どのような近似形状に対してラフネスを評価すればよいか、一意に決定することが困難であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑み真円ではないホール形状に対しても近似曲線を求めてラフネスの評価を容易に行うことのできるホールラフネス計測方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
更に、本発明は、計測したホールラフネスを面積で画面表示することのできるホールラフネス計測方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【0011】
前述のホールラフネス計測方法および装置は、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを検出する特徴を有する。
【0012】
本発明は、更に被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成し
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法および装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、
(1)設計したホール形状に応じ近似曲線を設定することで、真円ではないホール形状のラフネスを容易に評価することが可能になった。
(2)検出したホールのラフネスを面積表示して、視覚的に判断できる表示方法を実現した。
(3)閾値の設定に対応したラフネス画図を作成することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施例であるホールラフネス計測方法および装置は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測することで構成される。
【0015】
更に、実施例であるホールラフネス計測方法および装置は、被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された複数閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、
ホールの近似曲線による複数の第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による複数の第2の円形状表示をそれぞれ重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成される。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】
まずホール形状におけるラフネスについて説明する。図1において、理論的なホールラフネスは、設計したホール形状、すなわち真円の中心から放射状に見たときの径r1〜rnの揺らぎをいう。設計したホール形状は真円であっても形成された実際のホール形状を示さない。実際のホール形状に対するホールラフネス(以下、「ホールラフネス」という。)は、円であるのか、楕円であるのか不確実であるためにホールラフネスを精確に測定できないでいた。特許文献にも示したように、従来はエッジラフネスを計測しており、エッジラフネスは直線に対するラフネスを計測している。
【0018】
図2において、ホール形状をハフ変換してθ−r平面で示すと、真円1に対する径r1〜rnの揺らぎ(図2(a))によって、図2(b)に示すように真円1に対する楕円2のように示され、真円に対するラフネスが計測される。
【0019】
図3において、本実施例におけるホールラフネス5は、実際のホール形状を近似曲線4、例えば楕円形状3で算出し、この楕円形状3に対する径の揺らぎをいう。従って、本実施例にあっては近似曲線4を形成し、この近似曲線によってホール形状を表示し、このホール形状に対するラフネスによるホールラフネス円を重ね合せてホールラフネスの面積が画面上に視覚的に認識できるようにする。
【0020】
以下、実施例を詳細に説明する。
【0021】
図4は、複数の並列した測長SEM装置11(11A,11B,11C)をネットワーク装置12を介して画像測長装置13に連続した例を示す。画像測長装置13は図4に示すようにいくつかの測長SEM装置11に接続されて情報の授受がなされてもよいし、1台の測長SEM装置に接続されてもよい。
【0022】
図5は、画像測長装置13を利用して構成されるホールラフネス計測装置100の例を示す。ホールラフネス計測装置100は、測長SEM装置11と組み合わされ、測長SEM装置11からの計測データに基づいてホールラフネスの算出を行う。測長SEM11は、ステージ14上に載置された被測定物15に形成されたホールにエネルギー線16を照射して被測定物15から発生する反射エネルギー線17を検出器18で検出するように構成される。
【0023】
ホールラフネス計測装置100は、コンピュータ処理部21、コンピュータ処理部21への入力装置22、記憶装置23,電子光学系制御部24および画像表示部26を備えた画像表示装置25から構成される。検出器18で検出された検出信号は取込部20に取り込まれてコンピュータ処理部21に送られる。コンピュータ処理部21で、記憶装置24に格納するデータ、あるいはプログラムを使用してホールラフネスの算出および画像表示を行う。
【0024】
図6において、コンピュータ処理部21は、格納されるホール画像データ31によって画像データ32を取り込み、ホール形状検出33、ホール形状近似34、差分抽出35を行い、差分画像36を形成し、ラフネス情報の出力37を行う。
【0025】
図7は、ホールラフネス計測機能41をブロックで示す。ホールラフネス計測機能41は、ホールのエッジ検出手段42、θ−r平面変換手段43、周波数成分取得手段44、近似円形成手段45、ホールラフネス円形成手段46、画面表示手段47および記憶手段48からなる。
【0026】
周波数成分取得手段44は、周波数成分演算手段、ローパスフィルタ処理手段およびローパスフィルタの閾値をパラメータとしたときのパラメータ可変手段を有する。すなわち、フーリエ空間でローパスフィルタ処理をする際の閾値をマンマシンインタフェースで任意に外部から指定できる手段が設けられる。
【0027】
近似円形成手段45は、近似曲線形成手段を有しておりパラメータが可変されたことに対応した近似曲線を形成する。この近似曲線に基づいて近似円が形成される。
【0028】
ホールラフネス円形成手段46は、ホールラフネス算出処理手段およびホールラフネス円形状形成手段を有する。
【0029】
表示手段47は、近似円形状表示とホールラフネス円形表示との重ね合わせ手段およびホールラフネス面積表示手段を有する。この重ね合わせに当っては重ね合わさった部分、ホールラフネス面積部分とを色分け表示することができる。
【0030】
記憶手段48は、測定値,処理値(計測値),データおよび各種の処理(画面表示を含む。)のためのプログラムを格納する。
【0031】
ホールラフネス測長の処理フローを図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0032】
S1:ホールの中心から放射状にエッジを検出する。例えば、512点について検出を行う。図9に、その検出を半径r1〜rnについて行う様子を示す。図9(a)は実際の測定画面を示す図であり、図9(b)は図9(a)をポンチ画で示す図である。
【0033】
S2:検出したエッジ座標をハフ変換し、θ−r平面(中心角−半径半面)におく。図10に、検出したエッジを示す。なお、+印は測定点である。
【0034】
S3:θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める。図11に周波数成分分布状況を示す。
【0035】
S4:フーリエ空間において指定された閾値でローパスフィルタで処理する。図12は、マンマシンインタフェースで任意に外部から指定された閾値で、矢印で示す方向の高周波成分をローパスフィルタでカットすることを示す。すなわち、ある周波数以下の成分をホール形状形成のために使用する。
【0036】
S5:逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を得る。図13に、ホール近似曲線を示す。
【0037】
S6:近似曲線を検出したエッジ座標との差(距離)をホールラフネスとして検出する。図14にホールラフネスの検出する。すなわち、矢印で示す長さがホールラフネスとして計測される。
【0038】
S7:検出したホールラフネスから3シグマ(3σ)、3シグマダッシュ(′)、最大−最小を計算する。
【0039】
S8:検出したホールラフネス部分を塗りつぶし表示する。図15に表示状況を示す。図15(a)は実際の測定画面を示す図であり、図15(b)は図15(a)をポンチ画で示す図である。検出したホールラフネスを検出したエッジ座標の画像上に重ね合せてホールラフネス部分の面積を塗りつぶし表示する。これによってホールラフネス部分の面積が容易に判別できるようにする。
【0040】
図16は、測長結果を画面表示した例を示す。ホールラフネス検出部分を塗りつぶし表示している。図16(a)は実際の測定画面を示す図であり、図16(b)は図16(a)をポンチ画で示す図である。
【0041】
図17は、閾値を変化させたときの、閾値に対応して得られホールラフネスの検出状況を示し、図17(a)は閾値を低周波側に設定し、図17(b)は閾値を高周波側に設定した例を示す。閾値によって異なるホールラフネスが計測される。
【0042】
図18は、検出したホールラフネスの実例を示す図であり、ホール形状(左側)閾値を低周波側に設定(中央)および閾値を高周波側に設定(右側)した場合の実例である。このように閾値を振ることによって複数のホールラフネスの画像を形成することができ、最適な例を選択できる。
【0043】
図19は、図18の例を判り易くするため図18に示す測定画面であるホールラフネスをポンチ画で示している。
【0044】
以上のように、本実施例になるホールラフネス計測装置100は次の手段を備える。
【0045】
被測定物15に形成されたホールにエネルギー線16を照射して被測定物15から発生する反射エネルギー17を検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段42。
【0046】
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段43。
【0047】
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分取得手段44に含まれる周波数成分演算手段および
フーリエ空間で、指定された複数閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段。
【0048】
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段。
【0049】
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段。
【0050】
ホールの近似曲線による複数の第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による複数の第2の円形状表示をそれぞれ重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段47。
【0051】
電子顕微鏡画像をコンピュータ上で計測するシステムにおいて、半導体パターンの微細化に伴い、コンタクトホールなどのホール形状についてもホールラフネスを計測する必要性に対応することができることになった。
【0052】
ラインパターンのラフネスにおいては、直線式に対してラフネスを評価すればよいが、ホール形状においては真円で設計しても、実際に真円になるとは限らず、どのような近似形状に対してラフネスを評価すればよいか、一意に決定することが困難であったが、本実施例によって上述のように対応することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】ホール形状におけるラフネスを説明する図。
【図2】ホール形状をハフ変換してθ−r平面表示する例を示す図。
【図3】ホールラフネスを説明する図。
【図4】システム構成図。
【図5】本発明の実施例のホールラフネス計測装置の構成図。
【図6】コンピュータ処理手段による処理を説明する図。
【図7】ホールラフネス計測機能図。
【図8】ホールラフネス測長の処理フロー図。
【図9】S1でのエッジ検出状況を示す図。図9(a)は実際の測定画面を示す図であり、図9(b)は図9(a)をポンチ画で示す図。
【図10】S2での検出したエッジをθ−r平面図に表示する図。
【図11】S3での求めた周波数成分分布を示す図。
【図12】S4でのローパスフィルタで処理する例を示す図。
【図13】S5でのホールの近似曲線を示す図。
【図14】S6でのホールラフネスを検出(計測)する例を示す図。
【図15】S8でのホールラフネスを塗りつぶして示す図。図15(a)は実際の測定画面を示す図であり、図15(b)は図15(a)をポンチ画で示す図。
【図16】測長結果の表示例図。図16(a)は実際の測定画面を示す図であり、図16(b)は図16(a)をポンチ画で示す図。
【図17】閾値を変化させた場合のホールラフネス図。
【図18】ホールラフネス実行計測例図。
【図19】図18を線図で示す図。
【符号の説明】
【0054】
11…測長SEM装置、12…ネットワーク装置、13…画像測長装置、14…ステージ、15…被測定物、16…エネルギー線、17…反射エネルギー線、18…検出器、21…コンピュータ処理部、22…入力装置、23…記憶装置、26…画像表示部、41…ホールラフネス計測機能、100…ホールラフネス計測装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項2】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項3】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項4】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でのローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかにおいて、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを計測することを特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項6】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項7】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項8】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによって、ホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成するホールラフネス曲線形成手段と、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項9】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、
ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項10】
請求項1か9のいずれかにおいて、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを計測することを特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項1】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項2】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測すること
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項3】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項4】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出し、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換し、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、
フーリエ空間で、指定された閾値でのローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットし、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成し、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成し、
画面表示装置の画面上に、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにしたこと
を特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかにおいて、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを計測することを特徴とするホールラフネス計測方法。
【請求項6】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求め、周波数成分に基づいてθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線を検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項7】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項8】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによって、ホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面で、ホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測してホールラフネス曲線を形成するホールラフネス曲線形成手段と、ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項9】
被測定物に形成されたホールにエネルギー線を照射して被測定物から発生する反射エネルギーを検出することによってホールの中心から放射状にエッジを検出するエッジ検出手段と、
検出したエッジについてのエッジ座標をθ−r平面に変換するθ−r平面変換手段と、
θ−r平面でフーリエ変換して周波数成分を求める周波数成分演算手段と、
フーリエ空間で、指定された閾値でローパスフィルタ処理を行って高周波成分をカットするローパスフィルタ処理手段と、
高周波成分をカットした周波数成分について逆フーリエ変換してθ−r平面でのホールの近似曲線を形成する近似曲線形成手段と、
該近似曲線と検出したエッジ座標との差からホールラフネスを計測するホールラフネス計測処理手段と、
ホールの近似曲線による第1の円形状表示と、ホールラフネス曲線による第2の円形状表示を重ね合わせて行わせることによって両者の面積差が画面上に判別されるようにした画面表示手段と、を含んで構成されること
を特徴とするホールラフネス計測装置。
【請求項10】
請求項1か9のいずれかにおいて、前記指定された閾値を可変にして複数の閾値に対応して複数のホールラフネスを計測することを特徴とするホールラフネス計測装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−284351(P2006−284351A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−104266(P2005−104266)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000233550)株式会社日立ハイテクサイエンスシステムズ (112)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000233550)株式会社日立ハイテクサイエンスシステムズ (112)
【Fターム(参考)】
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