説明

ボイル野菜用日持向上剤

【課題】 ボイル野菜の日持向上剤、およびボイル野菜の日持を向上させる方法を提供すること。
【解決手段】 乳酸カルシウムと所定の物質を所定の比率で混合して日持向上剤を製造する。乳酸カルシウムと所定の物質を所定の濃度で含有するボイル液でボイルした野菜、あるいは、乳酸カルシウムと所定の物質を所定の濃度で含有する浸漬液に浸漬した後ボイルした野菜は、食感の低下が少なく、褪色の程度も少ない。また、保存性も改善される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイル野菜用日持向上剤に関する。さらに詳しくは、乳酸カルシウムと特定の物質とを組合せることにより、野菜の味覚を損なうことがなく、ボイルした野菜の軟化、煮崩れ、変色などが起こらず、かつ保存性にも優れたボイル野菜日持向上剤に関する。
【0002】
【従来の技術】食生活の変化および流通方法の進展に伴い、ボイルした野菜を商品として流通させることが一般的になってきた。しかし、野菜をボイルすることにより、野菜の軟化、煮崩れ、変色、保存性の低下などの問題が生じるので、これを解決するために種々の検討がなされている。例えば、特開昭54−107542号公報には、野菜を水、希酸性水、糖液中で予備加熱することにより、野菜の軟化、煮崩れを防止する方法が記載されている。しかし、この方法では、45〜75℃で10分〜3時間という高温、長時間の予備加熱が必要とされるため、処理に時間を要するとともに、野菜の変色が問題となる。
【0003】他方で、カルシウムが野菜組織を強化することが知られており(日本食品工業会誌 25巻、213頁(1978))、カルシウムで食品の煮崩れを防止する研究がなされている。例えば、特開昭60−237957号公報には、カルシウム塩溶液中で野菜類を0〜15℃で5時間以上浸漬した後、40〜70℃で10分〜3時間処理する方法が記載されている。しかし、この方法も高温、長時間の予備加熱が必要とされるため、前記と同様、処理に時間を要するとともに、野菜の変色が問題となる。さらに、特開平3−285651号公報には、野菜の煮崩れ防止のため、50〜75℃のカルシウム塩を含む水溶液中で1分から15分減圧処理をすることが記載されている。しかし、この方法は、減圧処理を経るため、コストが高くなり、実用的ではない。
【0004】また、特開平8−140570号公報には、野菜を90℃以上の高温で2〜5分処理した後、中心温度が55〜75℃となるようにカルシウム溶液で1〜90分処理する方法が記載されている。しかし、この方法も処理に長時間要する上、野菜が変色するので、緑色野菜などには適用されにくいという欠点がある。
【0005】さらに、上記いずれの方法においても、保存性が改良されないため、冷凍などの処理が必要となるという問題もある。
【0006】また、変色(褪色)防止のために、アスコルビン酸が使用されるが、カルシウム塩と同時に使用すると野菜のシャッキリ感が低下するうえ、保存性は向上しない。また、保存剤として有機酸を使用すると、野菜のシャッキリ感が低下し、食感の問題が生じる。
【0007】そこで、簡単な方法で、野菜の軟化、煮崩れ、変色が起こらない野菜のボイル方法、さらには、上記特徴の他に、保存性にも優れた野菜のボイル方法、およびそのために用いられるボイル野菜日持向上剤が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解決すべく行われたものであり、その目的とするところは、野菜の味覚を損なうことがなく、ボイルした野菜の軟化、煮崩れ、変色などが起こらないボイル野菜日持向上剤、そして、さらには保存性にも優れたボイル野菜日持向上剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、カルシウム塩と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される1種または2種以上の物質とを含有するボイル野菜日持向上剤に関する。
【0010】好ましい実施態様においては、前記ボイル野菜日持向上剤には、乳酸カルシウムと前記群から選択される各物質とが重量比1:10〜50:1で混合されている。
【0011】本発明はまた、カルシウム塩0.1〜1.0重量%と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される物質であって、その1種または2種以上をそれぞれ0.02〜1.0重量%含有する、ボイル野菜日持向上液に関する。
【0012】本発明は、さらに、このボイル野菜日持向上液を用いて野菜をボイルする工程を含む、ボイル野菜の日持を向上させる方法に関する。
【0013】本発明は、また、カルシウム塩1〜10重量%と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される物質であって、その1種または2種以上をそれぞれ0.2〜10重量%含有する、ボイル野菜日持向上液に関する。
【0014】さらに、本発明は、ボイル野菜日持向上液にボイルした野菜を浸漬する工程を含む、ボイル野菜の日持を向上させる方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のボイル野菜日持向上剤は、カルシウム塩を必須成分とし、これに、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される1種または2種以上の物質が添加されている。
【0016】カルシウム塩としては、有機酸とカルシウムとの塩(例えば、乳酸カルシウム、酢酸カルシウムなど)、および無機酸とカルシウムとの塩(例えば、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウムなど)のいずれもが使用される。なかでも、乳酸カルシウムが、溶解性に優れる、味覚に変化を与えないなどの点から、最も好ましい。
【0017】カルシウム塩と前記物質を1または2以上組合せることにより、短時間の処理で、野菜の煮崩れ、褪色を防止し、かつ、保存性も向上させることができるボイル野菜日持向上剤が提供される。
【0018】カルシウム塩と前記群から選択される各物質とは、重量比1:10〜50:1で混合されていることが好ましい。より好ましくは、1:2〜15:1であり、さら好ましくは、1:2〜10:1である。このような混合比で混合されたボイル野菜日持向上剤は、適切な濃度となるように希釈して、野菜のボイルに使用するか、ボイルした野菜の浸漬に使用する。
【0019】本発明のボイル野菜日持向上液は、野菜のボイルに使用する場合と、ボイルした野菜を浸漬する場合とでは、含有する成分の濃度は同じでもよく、異なってもよい。一般的には、野菜のボイルに使用する場合の濃度は、浸漬する場合の濃度より低いことが好ましく、1/5から1/20程度がより好ましく、1/10程度がさらに好ましい。
【0020】まず、本発明のボイル野菜日持向上液で野菜をボイル処理する場合について説明する。ボイル処理に使用するボイル野菜日持向上液を、以下、ボイル液という。ボイル液中のカルシウム塩の濃度は0.1〜1.0重量%が好ましく、0.3重量%〜0.7重量%がより好ましく、0.3〜0.5重量%がさらに好ましい。
【0021】クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチーム、および孟宗竹抽出物は、それぞれ0.02〜1.0重量%含有される。好ましくは、0.05〜0.5重量%含有される。
【0022】野菜のボイルは、できるだけ短時間で行い、沸騰したボイル液中に野菜を投入し、再沸騰させる。再沸騰開始後、1分間、好ましくは30秒間、処理する。処理後、流水で冷却し、水切りして、保存、運送される。保存、運搬の温度は、特に制限がないが、低温が好ましい。この処理により、野菜の煮崩れ、褪色が防止され、保存性も向上する。
【0023】次に、本発明のボイル野菜日持向上液で野菜を浸漬処理した後、ボイルする場合について説明する。浸漬処理に使用するボイル野菜日持向上液を、以下、浸漬液という。浸漬液中のカルシウム塩の濃度は1〜10重量%が好ましく、3重量%〜7重量%がより好ましく、3〜5重量%がさらに好ましい。
【0024】クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチーム、および孟宗竹抽出物は、それぞれ0.2〜10重量%含有される。好ましくは、0.5〜5重量%含有される。
【0025】上記成分を含有する浸漬液に、野菜を浸漬する。浸漬は、好ましくは5〜25℃、より好ましくは10〜20℃で、10分〜60分、好ましくは20分〜30分間行う。浸漬後、野菜を取り出し、沸騰水に移してボイルする。野菜のボイルは、できるだけ短時間で行う。再沸騰開始後、1分間、好ましくは30秒間、処理する。処理後、流水で冷却し、水切りして、保存、運送される。保存、運搬の温度は、特に制限がないが、低温が好ましい。この処理により、野菜の煮崩れ、褪色が防止され、保存性も向上する。
【0026】上記ボイル液または浸漬液は、前記のボイル野菜向上剤をそのまま溶解して用いてもよいし、所定の濃度になるように、それぞれ別途加えて調製してもよい。
【0027】本発明に用いられる野菜としては、ボイルして調理する野菜であれば、特に制限がない。例えば、ホウレンソウ、ミズナ、ブロッコリー、カリフラワー、カボチャ、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、ジャガイモ、サツマイモなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0029】(実施例1〜14、比較例1〜11)ホウレンソウをボイル液で沸騰処理する方法について検討した。乳酸カルシウムと表1に記載の物質とを、表1に記載の濃度となるように水に溶解してボイル液を調製した。冷凍したホウレンソウを自然解凍し、沸騰したボイル液に投入した。再沸騰後、30秒間熱処理し、ホウレンソウを取り出して流水で冷却し、水切りを行い、10℃で保存した。比較例として、表2に記載の物質を表2に記載の濃度となるように水に溶解し、実施例と同様に処理した。無処理は、乳酸カルシウムなどの物質を含まない水を用いて、同様に処理したことを示す。実施例および比較例の処理液で処理した野菜について、食感、外観、および保存性を検討した。
【0030】食感は、無処理の場合の食感を5として、しっかりするほど大きい数値(6以上)で、柔らかくなるほど小さい数値(4以下)で表した。外観は、ボイル直後の色を10とし、48時間後の色調を表示した。褪色が進む程、数値は小さくなる。保存性は、10℃で保存したホウレンソウ1g当たりの生菌数で表した。実施例の結果を表1に、比較例の結果を表2に示す。
【0031】
【表1】


【0032】
【表2】


【0033】乳酸カルシウムのみ、あるいは、乳酸カルシウムを含まない場合(表2)と比較して、表1の物質を乳酸カルシウムと組合せた場合、いずれも、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので、食感はあまり低下せず、褪色の度合いも小さく、本発明の効果が得られていることがわかる。
【0034】乳酸カルシウムと有機酸金属塩とを組み合わせて用いた実施例1〜6、13および14は、それぞれ単独で用いた場合と比べて、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので、食感も低下せず、また、褪色の程度も少なかった。相互作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。保存性は若干の改善が見られた。
【0035】乳酸カルシウムと保存剤として知られている酢酸ナトリウム、ε−ポリリジン、リゾチームとを組合せた場合(実施例7〜9)も、それぞれ単独で用いた場合と比べてシャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感も低下せず、褪色の程度も少なかった。この場合も、相互作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。保存性はほとんど変わらなかった。
【0036】乳酸カルシウムと有機酸金属塩と保存剤との3種類の物質を併用した実施例10〜12は、それぞれを単独で用いた場合と比べてシャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感も低下せず、褪色の程度も少なかった。改善の度合いは、乳酸カルシウムと有機酸金属塩を組合せた場合、あるいは乳酸カルシウムと保存剤とを組合せた場合よりも大きく、これらの物質の相剰作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。さらに、保存性も大幅に改善された。従って、この3種の組み合わせが最も効果が高かった。
【0037】(実施例15〜28、比較例12〜22)ホウレンソウを浸漬液で浸漬し、ついで沸騰処理する方法について検討した。乳酸カルシウムと表3に記載の物質とを、表3に記載の濃度となるように水に溶解して浸漬液を調製した。冷凍したホウレンソウを自然解凍し、15℃の浸漬液に30分間浸漬した。浸漬後、ホウレンソウを取り出し、沸騰水に投入した。再沸騰後、30秒間熱処理し、ホウレンソウを取り出して流水で冷却し、水切りを行い、10℃で保存した。比較例として、表4に記載の物質を表4に記載の濃度となるように水に溶解し、実施例と同様に処理した。無処理は、乳酸カルシウムなどの物質を含まない水を用いて、同様に処理したことを示す。実施例および比較例の処理液で処理した野菜について、食感、外観、および保存性を、実施例1〜14と同様に評価した。結果を表3および表4に示す。
【0038】
【表3】


【0039】
【表4】


【0040】表3および4の結果は、浸漬液に浸漬後ボイルした場合と、ボイル液でボイルした場合とが、ほとんど同じ傾向を示したことを示している。
【0041】乳酸カルシウムのみ、あるいは、乳酸カルシウムを含まない場合(表4)と比較して、表3の物質を乳酸カルシウムと組合せた場合、いずれも、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感はあまり低下せず、褪色の度合いも小さく、本発明の効果が得られていることがわかる。
【0042】乳酸カルシウムと有機酸金属塩とを組み合わせて用いた実施例15〜20、27および28は、それぞれ単独で用いた場合と比べて、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感も低下せず、褪色の程度も少なかった。相互作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。保存性は若干の改善が見られた。
【0043】乳酸カルシウムと酢酸ナトリウム、ε−ポリリジン、リゾチームを組合せた場合(実施例21〜23)も、それぞれ単独で用いた場合と比べて、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感も低下せず、褪色の程度も少なかった。この場合も、相互作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。保存性はほとんど変わらなかった。
【0044】乳酸カルシウムと有機酸金属塩と保存剤との3種類の物質を併用した実施例24〜26は、それぞれを単独で用いた場合と比べて、シャッキリ感があり、軟化、煮崩れもしていないので食感も低下せず、褪色の程度も少なかった。改善の度合いは、乳酸カルシウムと有機酸金属塩を組合せた場合、あるいは乳酸カルシウムと保存剤とを組合せた場合よりも大きく、これらの物質の相剰作用により、食感の低下、褪色の進行が抑制されたものと考えられる。さらに、保存性も大幅に改善された。従って、この3種の組み合わせが最も効果が高かった。
【0045】
【発明の効果】本発明の、乳酸カルシウムと所定の物質を所定の濃度で含有するボイル液でボイルした野菜、あるいは、乳酸カルシウムと所定の物質を所定の濃度で含有する浸漬液に浸漬した後ボイルした野菜は、それぞれを単独で用いた場合に比べ、食感の低下が少なく、褪色の程度も少なかった。また、保存性の改善も認められた。本発明により、乳酸カルシウムと所定の物質を所定の比率で含有するボイル野菜の日持向上剤が提供される。また、このボイル野菜の日持向上剤を適切な濃度に溶解するか、乳酸カルシウムと所定の物質とを所定の濃度で含有するボイル液あるいは浸漬液を用いて、ボイル野菜の日持を向上させる方法が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 カルシウム塩と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される1種または2種以上の物質と、を含有するボイル野菜日持向上剤。
【請求項2】 前記カルシウム塩と前記群から選択される各物質とが重量比1:10〜50:1で混合されている、請求項1に記載のボイル野菜日持向上剤。
【請求項3】 カルシウム塩0.1〜1.0重量%と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される物質であって、その1種または2種以上をそれぞれ0.02〜1.0重量%含有する、ボイル野菜日持向上液。
【請求項4】 請求項3に記載のボイル野菜日持向上液を用いて野菜をボイルする工程を含む、ボイル野菜の日持を向上させる方法。
【請求項5】 カルシウム塩1〜10重量%と、クエン酸3ナトリウム、クエン酸1カリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸1ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、コハク酸1ナトリウム、酢酸ナトリウム、グリシン、低級脂肪酸モノグリセリド、ε−ポリリジン、プロタミン、リゾチームおよび孟宗竹抽出物からなる群から選択される物質であって、その1種または2種以上をそれぞれ0.2〜10重量%含有する、ボイル野菜日持向上液。
【請求項6】 請求項5に記載のボイル野菜日持向上液にボイルした野菜を浸漬する工程を含む、ボイル野菜の日持を向上させる方法。