説明

ボディケア製品及び家庭用製品の安定化

【課題】光分解性劣化からボディケア製品及び家庭用製品を保護するための光安定化剤の提供。
【解決手段】式(54)に代表されるベンゾトリアゾール光安定剤の使用により上記課題が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ボディケア製品及び家庭用製品の安定化
本発明は、光分解性劣化からボディケア及び家庭用製品を保護するための選ばれた光安定剤の使用に関する。
【0002】
近年の成長製品の傾向は、化粧用製剤及び家庭用製品のための透明(ガラス)容器の使用の増加である。ガラス及び通常のプラスチックは、UV−B値域において所定の固有の吸収があるが、UV−A値域における吸収は、極めて低い。
【0003】
したがって、上記製品は、光分解過程によって経時的に変化する。
【0004】
その結果、例えば、粘稠性の減少、及び色とにおいの変化をもたらす。
【0005】
本発明の目的は、光分解性劣化を予防するボディケア及び家庭用製品のための添加剤を提供することである。
【0006】
驚くべきことに、ベンゾトリアゾール及びトリアジンに基づく特異的光安定剤がこの要求を満たすことが見出された。
【0007】
したがって、本発明は、式(1):
【0008】
【化1】

【0009】
〔式中、
1は、C1〜C12アルキル、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5アルコキシカルボニル、C5〜C7シクロアルキル、C6〜C10アリール、アラルキル、−SO3M又は式(1a):
【0010】
【化2】

【0011】
(式中、
4及びR5は、相互に独立して水素であるか、又はC1〜C5アルキルであり、
nは、0又は1である)
の基であり、
3は、水素、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、ハロゲン、好ましくはCl、又はヒドロキシであり、
mは、1又は2であり、
mが1のときは、
2は、水素、置換されていないか又はフェニルで置換されたC1〜C12アルキル、又はC6〜C10アリールであり、
mが2のときは、
2は、直接結合、又は−(CH2pであり、そしてpは、1〜3である〕
のベンゾトリアゾール及び/又は式(2):
【0012】
【化3】

【0013】
〔式中、
1は、C1〜C22アルキル、C2〜C22アルケニル又はC5〜C7シクロアルキルであり、
2及びL6は、相互に独立してH、OH、ハロゲン、C1〜C22アルキル、ハロメチルであり、
3、L5及びL7は、相互に独立してH、OH、OL1、ハロゲン、C1〜C22アルキル、ハロメチルであり、
4は、H、OH、OL1、ハロゲン、C1〜C22アルキル、フェニル、ハロメチルであり、
12は、C1〜C22アルキル、フェニルC1〜C5アルキル、C5〜C7シクロアルキル、OL1、又は、好ましくは、下記式:
【0014】
【化4】

【0015】
の基であり、そして、
jは、0、1、2又は3である〕
のトリアジン化合物の、光分解性劣化からボディケア製品及び家庭用製品を保護するための使用に関する。
【0016】
1〜C22アルキルは、直鎖又は分枝のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アミル、イソアミル若しくはtert−アミル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、又はエイコシルである。
【0017】
1〜C22アルキルチオは、直鎖又は分枝のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、アミルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、イソオクチルチオ、ノニルチオ、デシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシルチオ、ヘキサデシルチオ、ヘプタデシルチオ、オクタデシルチオ、又はエイコシルチオである。
【0018】
2〜C18アルケニルは、例えば、アリル、メタリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチル−ブト−2−エニル、n−オクト−2−エニル、n−ドデク−2−エニル、イソドデセニル、n−ドデク−2−エニル、又はn−オクタデク−4−エニルである。
【0019】
5〜C7シクロアルキルは、シクロペンチル、シクロヘプチル、又は、好ましくは、シクロヘキシルである。
【0020】
7〜C9フェニルアルキルは、フェニルプロピル、フェニルエチルそして好ましくは、ベンジルである。
【0021】
L−置換体がアルキル若しくはアルケニルとして表されるとき、又はそれが芳香族環系若しくは脂肪族環系であるときは、通常1〜50個の炭素原子の所定の意味の範囲内を包含し、そしてO、S、NR′、SO2、CO、フェニレン、シクロへキシレン、COO、OCO、−(SiRpqO)−が1回以上割り込んでよく及び/又はOH、OR′、NR′R″、ハロゲン、−CN、アルケニル、フェニル、−SiRpqr若しくはCOOHで1回以上置換されてもよい(式中、R′及びR″は、相互に独立してH、アルキル、アルケニル又はアシルであり、そしてRp、Rq及びRrは、相互に独立してH、アルキル、アルケニル、フェニル、アルコキシ、アシル又はアシルオキシである)。
【0022】
上記の基は、更なる置換基を結合することもできる。ダイマー及びポリマーもまた可能である。
【0023】
このクラスの好ましい2−ヒドロキシフェニルトリアジンは、式(3):
【0024】
【化5】

【0025】
〔式中、
nは、1又は2であり、そして
nが1である場合には、L1は、C1〜C22アルキル若しくは1個以上のOで割り込まれた及び/若しくは1個以上のOH、グリシジルオキシ、C2〜C22アルケンオキシ、COOH、COORe、O−CO−Rf基で置換されたC1〜C22アルキル、又はC2〜C22アルケニル、C5〜C7シクロアルキル、置換されていないか若しくはOH、Cl若しくはCH3で置換されたフェニルアルキル、CORg、SO2−Rh、又はCH2CH(OH)−Rjである
(式中、
eは、C1〜C22アルキル、C2〜C22アルケニル、C1〜C22ヒドロキシアルキル、1個以上のOで割り込まれているC1〜C22アルキル若しくはC1〜C22ヒドロキシアルキル、C5〜C7シクロアルキル、ベンジル、C1〜C5アルキルフェニル、フェニル、フェニル−C1−C5アルキル、フルフリル、又はCH2CH(OH)−Rjであり、
f、Rgは、相互に独立してC1〜C22アルキル、C2〜C22アルケニル又はフェニルであり、
hは、C1〜C22アルキル、アリール又はアルキルアリールであり、
jは、アラルキル又はCH2ORkであり、
kは、C5〜C7シクロヘキシル、フェニル、トリル、又はベンジルであり、そして、
nが2である場合には、L1は、アルキレン、アルケニレン、キシリレン、1個以上のOで中断されたアルキレン若しくはヒドロキシアルキレン、又はヒドロキシアルキレンであり、
2及びL′2は、相互に独立して、H、C1〜C22アルキル又はOHであり、
4及びL′4は、相互に独立して、H、アルキル、OH、アルコキシ、ハロゲンであり、そしてnが1である場合には、OL1であり、
3及びL′3は、相互に独立して、H、C1〜C22アルキル又はハロゲンである)〕である。
【0026】
1、L2、L′2、L3、L′3、L4、L′4は、表された意味の範囲内で付加的置換体、例えば、エチレン的に不飽和の重合可能な基と結合することができる。ダイマー又はポリマーであることも可能である。
【0027】
特に好ましいトリアジン化合物は、式(4):
【0028】
【化6】

【0029】
〔式中、
1は、C2〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル、C5〜C12シクロアルキル、置換されていないか又はC1〜C5アルキルの1個以上で置換されたC1〜C5アルコキシ−C1〜C12アルキル、アミノ−C1〜C12アルキル、C1〜C5モノアルキルアミノ−C1〜C12アルキル、C1〜C5ジアルキルアミノ−C1〜C12アルキルである〕の化合物である。
【0030】
該化合物の例は、特に、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルシクロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロピルオキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピルオキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、及び下記式の化合物:
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【化7】

【0035】
【化8】

【0036】
並びにベンゾ核においてスルホン化されたヒドロキシフェニルトリアジンである。
【0037】
上記式内で用いられた略語は、
iは、異性体混合物であり、nは、直鎖基であり、tは、第3級基であり、o−、m−、p−は、トリアジン環に関する基の位置を表す。
【0038】
好ましく用いられるベンゾトリアゾール化合物は、式(52):
【0039】
【化9】

【0040】
〔式中、T2は、水素又はC1〜C12アルキルである〕と一致する。
【0041】
本発明によって用いられるベンゾトリアゾール化合物の例は、
【0042】
【化10】

【0043】
【化11】

【0044】
【化12】

【0045】
【化13】

【0046】
【化14】

【0047】
式(1)及び(2)の光安定剤は、トコフェロール又は酢酸トコフェロールと一緒に用いることもできる。
【0048】
式(1)及び(2)の光安定剤は、立体障害アミン(sterically hindered amines)と一緒に用いることもできる。
【0049】
これは、好ましくは、式(58)又は式(59):
【0050】
【化15】

【0051】
〔式中、G、G1及びG2は、相互に独立して、水素又はメチル、好ましくは、水素である〕
の基の少なくとも1個を含有する2,2,6,6−テトラアルキルピペラジンを含む。
【0052】
本発明によって用いられるテトラアルキルピペラジン誘導体の例は、EP−A−356677の3〜17頁、段落a)〜f)に見られる。EP−Aの引用段落は、本記載の1部分とみなされる。下記:
ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバカート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシナート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバカート、n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−s−トリアジンとの縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセタート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラオアート、1,1′−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロナート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4.5〕デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシナート、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルフォリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4.5〕デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリドン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物(CAS reg.No.〔136504−96−6〕);(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシル−スクシンイミド、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ〔4.5〕デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ〔4.5〕デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、テトラ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシラート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシラート、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソ−ジスピロ〔5.1.11.2〕−ヘンエイコサン、8−アセチル−3−ドデシル−1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチルスピロ〔4.5〕−デカン−2,4−ジオン、又は下記式:
【0053】
【化16】

【0054】
〔式中、mは、5〜50の値である〕、
【0055】
【化17】

【0056】
の化合物のテトラアルキルピペラジン誘導体を用いることが特に好ましい。
【0057】
式(1)及び(2)の光安定剤は、錯体形成体、特に窒素含有錯体形成体、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、β−アラニン二酢酸(EDETA)又はエチレンジアミンジコハク酸(EDDS)と一緒に用いることもできる。
【0058】
別の適切な錯体形成体は、式(66):
【0059】
【化18】

【0060】
〔式中、
1は、Carb1、Carb2又は式−(CH2m1−OHの基であり、
2は、水素又はCarb2であり、そして
3は、Carb3、アミノ酸基又は式(66a):
【0061】
【化19】

【0062】
であり、
Carb1、Carb2及びCarb3は、相互に独立してC1〜C8−モノカルボン酸又はC1〜C8−ジカルボン酸であり、そして
1は、1〜5である〕に一致する。
【0063】
特に好ましい化合物は、式(66)
〔式中、
1は、モノカルボン酸又は式−(CH2m1−OHの基であり、
2は、水素又はモノカルボン酸であり、そして
3は、式(1b)又はモノカルボン酸である〕
の化合物である。
【0064】
特に興味深い錯体形成体は、式(66)〔式中、Carb2及びCarb3は、相互に独立して式(66c):
−〔(CH2)〕n1−COOH〕
(式中、n1は、0〜5である)の形成体である。
【0065】
実際に重要な錯体形成体は、式(67):
【0066】
【化20】

【0067】
又は、式(68):
【0068】
【化21】

【0069】
である。
【0070】
ニトリロ三酢酸(NTA)も使用に適切である。
【0071】
別の例の発明の錯体形成体は、式(69):
【0072】
【化22】

【0073】
と一致するアミントリメチレンリン酸(ATMP)、式(70):
【0074】
【化23】

【0075】
と一致するセリン二酢酸(SDA)、式(71):
【0076】
【化24】

【0077】
と一致するアスパラギン二酢酸、式(72):
【0078】
【化25】

【0079】
と一致するメチルグリシン二酢酸(MGDA)である。
【0080】
別の適切な錯体形成体は、ポリアニオン性由来天然多糖類、例えば、キチン誘導体、例えばスルホキチン、カルボキシメチルキチン、ホスホキチン、キトサン誘導体、例えば、スルホキトサン、カルボキシキトサン、若しくは極めて特に好ましくは式(73):
【0081】
【化26】

【0082】
〔式中、
11は、水素又は式(73a):
【0083】
【化27】

【0084】
の基であり、
12は、式(73a)の基であり、
1及びX2は、相互に独立して水素、C1〜C5アルキル又はアルキルイオン若しくはアンモニウムイオンであり、そして
nは、10〜4000である〕に一致するホスホキトサン、リン酸塩、ホスホン酸塩、又はメチルホスホン酸塩基である。
【0085】
式(1)及び(2)の光安定剤は、下記式:
【0086】
【化28】

【0087】
〔式(72)、(73)及び(74)中、
1は、水素、C1〜C22アルキル、C1〜C22アルキルチオ、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、若しくはC1〜C8フェニルアルキル、又はSO3Mであり、
2は、C1〜C22アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、又はC7〜C9フェニルアルキルであり、
Qは、−Cm2m−、
【0088】
【化29】

【0089】
、−Cm2m−NH、式(74a):
【0090】
【化30】

【0091】
の基であり、
Tは、−Cn2n−、−(CH2)−O−CH2−、
【0092】
【化31】

【0093】
、又は式(74c):
【0094】
【化32】

【0095】
の基であり、
Vは、−O−又は−NH−であり、
aは、0、1又は2であり、
b、c及びdは、相互に独立して0又は1であり、
eは、1〜4の整数であり、
fは、1〜3の整数であり、そして、
m、n及びpは、相互に独立して1〜3の整数であり、
eが1のときは、
3は、水素、M、C1〜C22アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C1〜C22アルキルチオ、C2〜C18アルケニル、C1〜C18−フェニルアルキル、式(74d):
【0096】
【化33】

【0097】
【化34】

【0098】
の基であり、
Mは、アルキル、アンモニウムであり、
eが2のときは、
3は、直接結合、−CH2−、
【0099】
【化35】

【0100】
、−O−、又は−S−であり、
eが3のときは、
3は、式(74g):
【0101】
【化36】

【0102】
の基であり、
eが4のときは、
3は、下記式:
【0103】
【化37】

【0104】
、又は直接結合であり、
4及びR5は、相互に独立して水素又はC1〜C22アルキルである〕
のフェノールの抗酸化剤と一緒に用いることもできる。
【0105】
本発明にしたがって用いられる抗酸化剤の例を、下記表に記載する。
【0106】
【表4】

【0107】
【表5】

【0108】
【表6】

【0109】
【表7】

【0110】
【表8】

【0111】
【表9】

【0112】
【表10】

【0113】
式(1)及び(2)の光安定剤同じくこの化合物と立体障害アミン、フェノール抗酸化剤又は錯体形成体との混合物は、光分解劣化に対してボディケア及び家庭用製品を保護するために特に適切である。化合物又はこの異なる化合物クラスの混合物は、特にスキンケア製品、風呂及びシャワー添加剤、芳香性及び発香性物質、ヘアケア製品、歯磨き、脱臭及び発汗抑制剤、装飾製剤、光保護製剤及び活性物質を含有する製剤に用いられる。
【0114】
スキンケア製品は、特に、ボディオイル、ボディローション、ボディゲル、トリートメントクリーム、皮膚保護軟膏、シェービングフォーム又はシェービングゲルのようなシェービング製剤、ベビーパウダーのようなスキンパウダー、保湿ゲル、保湿スプレー、活性化ボディスプレー(revitalizing body sprays)、脂肪ゲル(cellulite gels)及びピーリング製剤である。
【0115】
適切な風呂及びシャワー添加剤は、シャワーゲル、バスソルト、バブルバス及び石鹸である。
【0116】
芳香性及び発香性物質を含有する製剤は、特に、セント、パヒューム、化粧水、シェービングローション(アフターシェーブ製剤)である。
【0117】
適切なヘアケア製品は、例えば、ヒト及び動物用、特に犬用シャンプー、ヘアコンディショナー、毛髪をスタイリング及びトリートメントする製品、パーマ剤、ヘアスプレー及びヘアラッカー、ヘアーゲル、毛髪定着剤、毛髪染料又は毛髪脱色剤である。
【0118】
適切な歯磨剤は、特に、歯磨き用クリーム、歯磨き用ペースト、マウスワッシュ、マウスリンス、抗プラーク製剤及び入れ歯洗浄剤である。
【0119】
適切な装飾製剤は、特に、リップスティック、マニキュア、アイシャドウ、マスカラ、乾性及び湿性メーキャップ、ルージュ、パウダー、脱毛剤及びサンタンローションである。
【0120】
適切な活性物質を含有する化粧品製剤は、特に、ホルモン製剤、ビタミン製剤、抗菌物質製剤及び植物抽出物製剤である。
【0121】
言及されたボディケア製品は、クリーム、軟膏、ペースト、フォーム、ゲル、ローション、パウダー、メーキャップ、スプレー、スティック又はエアゾルの形態であることができる。好ましくは、これは、式(1)及び/又は(2)の光安定剤、並びに、場合により、立体障害アミン、錯化剤、及び水性相中のフェノールの抗酸化剤を含有する。
本発明は、それゆえに、式(1)及び/又は(2)の光安定剤の少なくとも1種を含有するボディケア製品にも関する。
【0122】
光安定剤は、通常は、50〜1000ppmの濃度において新規ボディケア製品に存在する。
【0123】
クリームは、50%を超える水を含有する水中油滴型エマルションである。ここで用いられる油含有基剤は、通常は、脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール又はステアリルアルコール、脂肪酸、例えば、パルミチン酸若しくはステアリン酸、液体固体ワックス、例えば、イソプラピルミリスタート若しくは蜜蝋及び/又はパラフィン油のような炭化水素化合物である。適切な乳化剤は、非イオン性乳化剤に対応するような、例えば、ポリグリセロール脂肪酸エステル若しくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エーテル(Tween(登録商標))のようなエチレンオキサイド付加物のポリアルコールの脂肪酸のようなエステル主に親水性を有する界面活性剤、セチルアルコール若しくはステアリルアルコールのような脂肪アルコールと一緒に通常用いられる脂肪アルコールスルホナートのアルカリ金属塩、セチル硫酸ナトリウム若しくはステアリル硫酸ナトリウムのようなポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル又はそのエステル若しくは対応するイオン性乳化剤である。
【0124】
軟膏は、70%まで、好ましくは20%を超え50%までの水又は水性相を含有する油中水滴型エマルションである。油含有相は、主にパラフィンオイル及び/又は好ましくはヒドロキシ化合物、例えば、吸水を改善するためのセチルアルコール若しくは羊毛脂のような脂肪アルコール若しくはそのエステルを含有する固形パラフィンのような炭化水素を含有する。乳化剤は、ソルビタン脂肪酸エステルのような親油性物質である。更に、軟膏は、ポリアルコール、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール及び/又はポリエチレングリコールのような保湿剤、同じく保存剤を含有する。
【0125】
リッチクリームは、無水の製剤であり、そしてパラフィン、天然又は部分的合成脂肪、例えば、ココナッツ脂肪酸トリグリセリド又は好ましくは硬化油及びグリセロール部分的脂肪酸エステルのような炭化水素化合物を基に製造される。
ペーストは、分泌物を吸収する粉末化成分、例えば、水分又は吸収された分泌物を結合する、酸化チタン又は酸化亜鉛のような金属酸化物、獣脂及び/又はケイ酸アルミニウムを含有するクリーム及び軟膏である。
【0126】
フォームは、エアゾール形態の液状の油中水滴型エマルションである。炭化水素化合物は、特に油含有相、例えば、パラフィンオイル、セチルアルコールのような脂肪アルコール、イソプロピルミリスタートのような脂肪酸エステル及び/又はワックスのために用いられる。適切な乳化剤は、特に、主に親水性特性を有する乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの混合物、及び主に親油性特性を有する乳化剤、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルでもある。市販の添加剤、例えば、保存剤が、通常追加的に用いられる。
【0127】
ゲルは、特に活性物質の水性溶液又は懸濁液であり、ここで、ゲル形成物は、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース若しくは植物性親水コロイド、例えば、アルギン酸ナトリウム、トラガント又はアラビアゴム中に分散されるか又は膨潤されている。ゲルは、好ましくは、保湿剤としてのプロピレングリコール又はグリセロールのようなポリアルコール、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのような加湿剤も更に含有する。ゲルは、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、フェノキシエタノール等の市販の保存剤を更に含有する。
【0128】
マニキュア液(nail-varnishes)は、
− フィルム形成剤、通常はニトロセルロース、
− 酢酸エチル、アルコール、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、エチル−イソプロピルアミルアセタート、(イソ−)ブチル−アミルアセタート、若しくは(イソ−)アミルアセタート、石油、又はエーテルのような溶媒、
− p−トルエンスルホンアミドとスホルムアミドとの縮合生成物のような樹脂
、ポリエーテル樹脂、ポリオール二塩基性エステルに基づく樹脂、マレイン酸アルキド樹脂、アクリラート、ビニル樹脂又はポリアミド樹脂、
− 可塑剤、例えば、ジブチルフタラート、カンファー、ひまし油、アセチルトリエチルシトラート、ジイソブチルアジパート、ブチルオクチルアジパート、スクロースアセタート−イソブチラート及び/又はエチルトルエンスルホンアミド、
− 有機色素及び/若しくは無機顔料、及び/又はカラーワニス、場合により水可溶性染料
− 光安定剤、抗酸化剤、及び隔離剤
からなる。
【0129】
リップスティック、メーキャップ又はヘアーワックスのためのワックス含有基剤は、
− ヒマシ油、オレイルアルコール、ラノリン、PEG、PPG及びイソプロピルミリスタートのようなそのエステル、及び/又はジメチルシリコーンのようなシリコーン、場合により、水、
− 蜜蝋、オゾケライト蝋、セレシン蝋、カルナウバ蝋、カンデリラ蝋又はパラフィン蝋のようなワックス、
− 有機及び/若しくは無機顔料及び/又はカラーワニス、水可溶性染料、例えば、エオシン型染料、また他の水可溶性染料同じく油可溶性染料、
− ヘア/唇の化粧用顔料又はスパークリング効果用顔料(例えば、ビスマス酸塩化物又は視覚効果顔料)、
− 香水
− 抗酸化剤、光安定剤及び隔離剤
からなる。
【0130】
下記の表は、本発明のボディケア製品及びその活性成分の代表例を記載している。
【0131】
【表11】

【0132】
新規ボディケア製品は、色彩変化及びこの製品に存在する成分の光分解劣化に対する高い安定性を有する。これは、有効性、すなわち、色彩安定性、用いた光安定剤の混合容易性及び加水分解的安定性に帰する。
【0133】
式(1)及び式(2)の光安定剤は、家庭用クリーニング剤及びトリートメント剤、例えば、液状研磨剤、ガラス洗浄剤、中性クリーナー(多用途クリーナー)、酸性家庭用クリーナー(浴槽)、WCクリーナー、好ましくは洗浄剤、リンス剤及び食器洗い剤、クリアーリンス剤、食器洗い用洗剤、靴磨き、磨き用ワックス、床用洗剤及び床用磨き剤、金属クリーナー、ガラスクリーナー及びセラミッククリーナー、織物ケア剤、錆除去剤、カラー及びステイン(ステイン除去塩)、家具磨き及び多用途磨き、及び革製品ドレッシング剤(革製品スプレー)にも用いられる。
【0134】
家庭用クリーニング剤は、下記成分:
− アニオン性、非アニオン性、両性及び/又はカチオン性界面活性剤、
− 動物及び植物油脂のけん化によって製造された石鹸、
− 塩酸、リン酸又は硫酸のような有機酸、
− 酸性製品のための無機塩基(NaOH若しくはKOH)又は有機塩基、
− 表面の改良されたクリーンニングのための研磨剤、
− 表面の維持及び保護のためのワックス及び/又はシリコーン、
− ポリリン酸塩、
− 次亜塩素酸塩又はハロゲンを除去する物質、
− TAEDのような漂白活性化剤を含む過酸化物、例えば、過ホウ酸ナトリウム又はH22
− 酵素、
− 洗浄用洗剤中の転移阻害剤、汚れ遊離化合物、グレースケール阻害剤、発泡阻害剤、蛍光白化剤、
− ワックスに基づくクリーニング剤は、ベンジン、テレビン油及び/又はパラフィン、及びワックスに基づく乳化剤を含んでよく、
− ケイ酸塩、ポリリン酸、粉末状クリーニング剤のためのゼオライトのような充填剤、
− 顔料、レーキ又は可溶性染料
− 香水、並びに
− 光安定剤、抗酸化剤及びキレート剤
の1種以上の水性又はアルコール性(エタノール若しくはイソプロピルアルコール)溶液である。
【0135】
着色クリーニング剤及び装飾的化粧品は、下記の染料:
− 無機顔料、例えば、酸化鉄(酸化鉄赤(Iron Oxide Red)、酸化鉄黄(Iron Oxide Yellow)、酸化鉄黒(Iron Oxide Black)等)、ウルトラマリン(Ultramarines)、酸化クロム緑(Chromium Oxide Green)又はカーボンブラック、
− 天然又は合成有機顔料、
− HC型の直接ヘアーダイのような溶媒中に可溶化されることができる分散染料、例えば、HCレッドNo.3、HCブルーNO.2、及びInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 7th edition 1997に記載されている全ての他のヘアーダイ又はColor Index International若しくはSociety of Dyers and Colouristsに記載されている分散染料、
− カラーワニス(アニオン性染料の多くのCa塩、Ba塩又はAl塩のような可溶性染料の不溶性の塩)、
− 酸性染料(アニオン性)、塩基性染料(カチオン性)、直接染料、反応染料又は溶媒染料のような可溶性アニオン性又はカチオン性染料
を含有してもよい。
【0136】
一般的には、家庭用製品及びボディケア製品の呈色のための、電磁放射線の可視光線における吸収を有する(波長約4000〜700nm)全ての物質が適切である。吸収は、しばしば下記の発色団:
アゾ(モノ−、ジ−、トリス−、又はポリ−)スチルベン−、カロテノイド−、ジアリールメタン−、トリアリールメタン−、キサンテン−、アクリジン−、キノリン−、メチン−(同じくポリメチン−)、トリアゾール−、インダミン−、インドフェノール−、アジン−、オキサジン−、チアジン−、アントラキノン−、インジゴイド−、フタロシアニン−、及び更なる合成、天然及び/又は無機発色団によって生じる。
【0137】
新規家庭用クリーニング剤及びトリートメント剤の代表例は、:
【0138】
【表12】

【0139】
光安定剤は、通常は、液状製剤成分(油、水、アルコール)中に溶解されて組み込まれる。
【0140】
用いられる界面活性剤の適切な例は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性及び両性の合成洗浄性物質である。
【0141】
適切なアニオン性洗浄性物質は、
− 例えばアルキル鎖が8〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコール硫酸塩のような硫酸塩、例えば、硫酸化ラウリルアルコール、
− 例えばエチレンオキシド2〜30molとC8〜C22脂肪アルコール1molとの重付加物の酸性エステル又はその塩のような脂肪アルコールエーテル硫酸塩、
− 石鹸と呼ばれるC8〜C22脂肪酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩又はアミン塩、例えば、ココナッツ脂肪酸、
− アルカリアミド硫酸塩、
− アルカリアミノ硫酸塩、例えば、モノエタノールアミンラウリル硫酸塩
− アルキルアミドエステル硫酸塩、
− アルキルアリールポリエーテル硫酸塩、
− モノグリセリド硫酸塩、
− アルキル鎖が、8〜20個の炭素原子を含有するアルカン硫酸塩、例えば、ドデシル硫酸塩、
− アルキルアミド硫酸塩、
− アルキルアリール硫酸塩、
− α−オレフィン硫酸塩、
− スルホコハク酸誘導体、例えば、アルキルスルホコハク酸、アルキルエーテルスルホコハク酸又はアルキルスルホスクシンアミド誘導体、
− 式(104):
【0142】
【化38】

【0143】
〔式中、
Xは、水素、C1〜C4アルキル又は−COOM+であり、
Yは、水素又はC1〜C4アルキルであり、
Zは、−(CH2m1-1であり、
1は、6〜18の整数であり、
Mは、アルカリ金属カチオン又はアンモニウムカチオンである〕
のN−(アルキルアミドアルキル)アミノ酸、
− 式(105):
CH3−X−Y−A (105)
〔式中、
Xは、
【0144】
【化39】

【0145】
の基であり、
Rは、水素又はC1〜C4アルキルであり、
Yは、−(CHCHO)1-50であり、
Aは、
【0146】
【化40】

【0147】
であり、
2は、1〜6であり、そして
Mは、アルカリ金属カチオン又はアミンカチオンである〕
のアルキル及びアルキルアリールエーテルカルボン酸塩である。
【0148】
用いられる別のアニオン性界面活性剤は、脂肪酸メチルタウリド、アルキルチオイソシアナート、脂肪酸ポリペプチド縮合物及び脂肪アルコールリン酸エステルである。この化合物中のアルキル基は、好ましくは、8〜24個の炭素原子を有する。
【0149】
アニオン性界面活性剤は、一般的には、アルカリ金属塩、アンモニウム塩又はアミン塩のようなその水可溶性塩の形態である。該塩の例は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩である。特に、ナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩(NR123:式中、R1、R2及びR3は相互に独立して水素、C1〜C4アルキル又はC1〜C4ヒドロキシアルキルである)が用いられる。
【0150】
極めて特に好ましくは、アニオン性界面活性剤は、モノエタノールアミンラウリル硫酸塩又は脂肪アルコール硫酸塩のアルカリ金属塩、特に、ラウリル硫酸塩ナトリウム及びエチレンオキシド2〜4molとラウリルエーテル硫酸塩との反応生成物である。
【0151】
適切な両イオン性及び両性界面活性剤は、C8〜C18アルキルベタイン、C8〜C18スルホベタイン、C8〜C24アルキルアミド−C1〜C4アルキレンベタイン、イミダゾリンカルボン酸塩、アルキル両性カルボキシカルボン酸、アルキル両性カルボン酸(例えば、ラウロ両性グリシナート)及びN−アルキル−β−アミノプロピオナート又はN−アルキル−β−アミノイミノジプロピオナート、C10〜C20アルキルアミド−C1〜C4アルキレンベタインであり、そして、特に、ココナッツ脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
【0152】
非イオン性界面活性剤の例は、1000〜1,500の分子量を有するプロピレンオキシド/エチレンオキシドの付加物の誘導体、脂肪アルコールエトキシラート(1〜50EO)、アルキルフェノールポリグリコールエーテル(1〜50EO)、エトキシル化された炭水化物、脂肪酸グリセロール部分的エステル、例えば、ジエチレングリコールモノステアラート、脂肪酸アルカノールアミド及びジアルカノールアミド、脂肪酸アルカノールアミド、及び脂肪アミンオキシドである。
【0153】
更に、界面活性剤は、飽和又は不飽和のC8〜C22脂肪酸の塩単独か、相互の混合物としてか又は上記他の洗浄性物質との混合物としてのいずれかであることができる。この脂肪酸の例は、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、カプロン酸、ドデセン酸、テトラドデセン酸、オクタドデセン酸、オレイン酸、エイコサン酸及びエルカ酸、並びに、例えば、ココナッツ脂肪酸のような該酸の工業グレード混合物であることができる。この酸は、塩、ナトリウム及びカリウムカチオンのようなアルカリ金属カチオンである適切なカチオン、亜鉛及びアルミニウムのような金属原子、又はアミン又はエトキシ化アミンのような十分にアルカリ性の窒素含有有機化合物の形態である。この塩は、その場所で製造することもできる。
【0154】
シャンプー及びヘアーコンディショナーに用いられるカチオン性界面活性剤及びコンディショニング剤の例は:
− セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、
− ジメチコーンコポリオール、
− アミドメチコーン、
− 塩化アクリルアミドプロピルトリモニウム/アクリルアミドコポリマー、
− 塩化グアーヒドロキシプロピルトリモニウム、
− 塩化ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジモニウム、
− International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 7th Edition 1997に記載されているクアテルニウム化合物、例えば、Quarternium−80、
− International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 7th Edition 1997に記載されているポリクアテルニウム化合物、例えば、ポリクアテルニウム−5、ポリクアテルニウム−6、ポリクアテルニウム−7、ポリクアテルニウム−10、ポリクアテルニウム−11、ポリクアテルニウム−17、ポリクアテルニウム−18、ポリクアテルニウム−24、又はポリクアテルニウム−27、ポリクアテルニウム−28、ポリクアテルニウム−32、ポリクアテルニウム−37である。
【0155】
界面活性剤は、好ましくは、石鹸、例えば、分枝又は非分枝の長鎖のアルキル−カルボン酸塩又はアルケニル−カルボン酸塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、又は置換されたアンモニウム塩である。
【0156】
下記の実施例は、本発明を説明する。
【実施例】
【0157】
ボディケア製品の製剤の調製
実施例1:スプレー可能なヘアースタイリングゲルの調製
相 成分 (w/w)%
A カルボマー(1%分散) 0.30
水、脱塩 30.00
B グリセロール 2.00
メチルパラベン 0.20
C 水、脱塩 添加 100
PVP/VAコポリマー 8.00
トリエタノールアミン(88%) 0.12
EDTA、二ナトリウム塩 0.01
式(53)の光安定剤 0.01
調製:成分(A)を室温で分散させた。加熱しながら、パラベンが完全に溶けるまで(B)を混ぜ、次に、(B)を静かに攪拌しながら(A)に加えた。(C)を完全に溶けるまで混ぜ合わせ、次いで攪拌しながら、(A)と(B)の混合物にゆっくりと加えた。このゲルの透明度は、少量のトリエタノールアミン(pH=5.6〜5.75)を加えることによって増加させることができる。
【0158】
実施例2:ベビーシャンプーの調製
成分 (w/w)%
ココアミドプロピルベタイン 35.00
水、脱塩 添加 100
クエン酸 十分量(pH)
ポリクアテルニウム−15 0.15
香油 0.30
クロロフィル 0.20
式(54)の光安定剤 0.15
式(102)の抗酸化剤 0.05
着色料(D&C Yellow No.5) 0.02
塩化ナトリウム 0.30
調製:界面活性剤及び水を溶液が得られるまで混ぜ合わせた。pHをクエン酸で6.0〜6.5に調整し、そして他の成分を表示した順で加えた。混合物を完全に溶けるまで攪拌した。
【0159】
実施例3:香水入り化粧水の調製
成分 (w/w)%
エタノール、96% 60
d−リモネン 5
セドレン 1.5
シトロネロール 0.5
サビン 0.5
式(53)の光安定剤 0.25
式(99)の抗酸化剤 0.10
S,S−EDDS 0.01
着色料(D&C Yellow No.5) 0.1
水 添加100
調製:上記成分を50℃で表示した順で徹底的に混ぜた。透明な均一な溶液が得られた。
【0160】
家庭用製品の製剤の調製
実施例4: 緑色ガラス洗浄剤の調製
成分 (w/w)%
アニオン性/両性界面活性剤 0.7
ブチルグリコール 5.0
イソプロパノール 20.0
d−リモネン 4.00
着色料(D&C Green No.2) 0.05
式(54)の光安定剤 0.10
式(102)の抗酸化剤 0.05
水、脱塩 添加 100
調製:上記成分を透明な均一な溶液が得られるまで表示した順で溶かした。
【0161】
実施例5:床用ワックスの調製
成分 (w/w)%
ワックス混合物 12
白色スピリット 添加 100
d−リモネン 4.00
式(55)の光安定剤 0.10
調製:上記成分を透明な均一な溶液が得られるまで表示した順で溶かした。
【0162】
実施例6:非グリース性リップスティックの調製
成分 (w/w)%
カルナウバワックス 2.5
蜜蝋、白色 20.0
オゾケライト 10.0
ラノリン、無水 5.0
セチルアルコール 2.0
液状パラフィン 3.0
イソプロピルミリスチン酸塩 3.0
プロピレングリコールレチノレアート 4.0
Cl顔料Red4 9.0
Cl顔料Blue15 1.0
式(55)の光安定剤 0.1
ヒマシ油 100まで
【0163】
実施例7:移行耐性リップスティックの調製
成分 (w/w)%
シクロメチコン 41.50
イソデカン 10.00
D&C Red No.7 8.00
合成ワックス 6.00
イソステアリルメチルプロパンシロキシケイ酸塩 5.00
セチルステアラート/アセチル化ラノリン 90:10 5.00
セレシン 4.00
パラフィン 3.00
二酸化チタン 2.00
メチルパラベン 0.30
プロピルパラベン 0.10
式(104)の抗酸化剤 0.10
式(54)の光安定剤 0.10
【0164】
実施例8:ルージュ(粉末)の調製
成分 (w/w)%
タルク 56
ステアリン酸亜鉛 15
米でんぷん 15
Iron Oxide Red 12
香水 十分量
式(53)の光安定剤 0.1
【0165】
実施例9:ファンデーションクリームの調製
成分 (w/w)%
二酸化チタン 12.79
オレイルアルコール 4.57
グリセリルステアラート 3.65
プロピレングリコール 3.65
ステアリン酸 1.83
ケイ酸マグネシウムアルミニウム 0.91
トリエタノールアミン99% 0.91
Iron Oxide Yellow 0.64
Iron Oxide Red 0.32
Cl Pigment Brown 6 0.37
カルボキシメチルセルロース 0.10
式(53)の光安定剤 0.10
水 100まで
【0166】
実施例10:アイライナーの調製
成分 (w/w)%
多糖樹脂(Kama KM 13、Kama) 8.00
Iron Oxide Black 6.50
カルナウバワックス 1.00
トリエタノールアミン、99% 1.00
水素化ポリイソブタン 1.00
水素化ポリデセン 1.00
ソルビタンセスキオレアート 1.00
キサンツムゴム 0.50
カルボキシメチルセルロース 0.40
ケイ酸マグネシウムアルミニウム 0.40
メチルパラベン 0.35
ステアリン酸 2.50
レクチン 0.20
イミダゾリジニルウレア 0.10
式(53)の光安定剤 0.10
式(100)の抗酸化剤 0.05
水 100まで
【0167】
実施例11:アイラッシュメイキャップの調製
成分 (w/w)%
パラフィンワックス 10.00
でんぷん 5.00
ポリエチレン 5.00
Iron Oxide Black 7.00
カルボマー(Carbopol、BFGoodrich) 0.50
ヒドロキシエチルセルロース 0.50
パンテノール 2.00
式(53)の光安定剤 0.10
水 100まで
【0168】
実施例12:マニキュア液の調製
成分 (w/w)%
ポリ(1−トリメチルシリルプロピレン) 0.30
ニトロセルロース 12.00
アルキド樹脂 10.00
ジブチルフタラート 4.00
カンファー 2.00
酢酸ブチル 49.50
トルエン 20.00
Pigment Red 57.1 1.00
第四級ベントナイト 1.00
式(54)の光安定剤 0.10
式(103)の抗酸化剤 0.10

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化41】


〔式中、
1は、C1〜C12アルキル、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5アルコキシカルボニル、C5〜C7シクロアルキル、C6〜C10アリール、アラルキル、−SO3M又は式(1a):
【化42】


(式中、
4及びR5は、相互に独立して水素であるか、又はC1〜C5アルキルであり、
nは、0又は1である)
の基であり、
3は、水素、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、ハロゲン、好ましくはCl、又はヒドロキシであり、
mは、1又は2であり、
mが1のときは、
2は、水素、置換されていないか又はフェニルで置換されたC1〜C12アルキル、又はC6〜C10アリールであり、
mが2のときは、
2は、直接結合、又は−(CH2pであり、そしてpは、1〜3である〕
のベンゾトリアゾール及び/又は式(2):
【化43】


〔式中、
1は、C1〜C22アルキル、C2〜C22アルケニル又はC5〜C7シクロアルキルであり、
2及びL6は、相互に独立してH、OH、ハロゲン、C1〜C22アルキル、ハロメチルであり、
3、L5及びL7は、相互に独立してH、OH、OL1、ハロゲン、C1〜C22アルキル、ハロメチルであり、
4は、H、OH、OL1、ハロゲン、C1〜C22アルキル、フェニル、ハロメチルであり、
12は、C1〜C22アルキル、フェニルC1〜C5アルキル、C5〜C7シクロアルキル、OL1、又は、好ましくは、下記式:
【化44】


の基であり、
jは、0、1、2又は3である〕
のトリアジン化合物の、光分解性劣化からボディケア製品及び家庭用製品を保護するための使用。
【請求項2】
式(3):
【化45】


〔式中、
1は、C1〜C5アルキル、そして
2は、SO3Mである〕
のベンゾトリアゾールの使用を含む、請求項1記載の使用。
【請求項3】
式(52):
【化46】


〔式中、
2は、水素又はC1〜C12アルキルである〕
のベンゾトリアゾールの使用を含む、請求項1記載の使用。
【請求項4】
式(5):
【化47】


〔式中、
1は、C2〜C30アルキル、C2〜C30アルケニル、C5〜C12シクロアルキル、置換されていないか又は1個以上のC1〜C5アルキルによって置換されたC1〜C5アルコキシ−C1〜C12アルキル、アミノ−C1〜C12アルキル、C1〜C5モノアルキルアミノ−C1〜C12アルキル、C1〜C5ジアルキルアミノ−C1〜C12アルキルである〕
のトリアジン化合物の使用を含む、請求項1記載の使用。
【請求項5】
皮膚及びその付属器のためのボディケア製品における、請求項1〜4のいずれか1項記載の光安定剤の使用。
【請求項6】
該ボディケア製品が、スキンケア製品、風呂及びシャワー添加剤、芳香物質及び発香性物質を含有する製剤、ヘアケア製品、歯磨き、脱臭及び発汗抑制剤、装飾製剤、光保護製剤及び活性物質を含有する製剤から選択される、請求項5記載の使用。
【請求項7】
該スキンケア製品が、ボディオイル、ボディローション、ボディゲル、トリートメントクリーム、皮膚保護軟膏、シェービング製剤及びスキンパウダーから選択される、請求項6記載の使用。
【請求項8】
該芳香性及び発香性物質を含有する製剤が、セント、パヒューム、化粧水、シェービングローション(アフターシェーブ製剤)から選択される、請求項6記載の使用。
【請求項9】
該ヘアケア製品が、シャンプー、ヘアコンディショナー、毛髪をスタイリング及びトリートメントする製品、パーマ剤、ヘアスプレー及びヘアラッカー、ヘアーゲル、毛髪定着剤、毛髪染料又は毛髪脱色剤から選択される、請求項6記載の使用。
【請求項10】
該装飾製剤が、リップスティック、マニキュア、アイシャドウ、マスカラ、乾性及び湿性メーキャップ、ルージュ、パウダー、脱毛剤及びサンタンローションから選択される、請求項6記載の使用。
【請求項11】
該活性物質を含有する化粧品製剤が、ホルモン製剤、ビタミン製剤、植物抽出物製剤及び抗菌物質製剤から選択される、請求項6記載の使用。
【請求項12】
家庭用クリーニング剤及び家庭用トリートメント剤における請求項1記載の光安定剤の使用。
【請求項13】
該家庭用クリーニング剤及び家庭用トリートメント剤が、洗浄剤、リンス剤及び食器洗浄剤、靴磨き、つや出しワックス、床洗剤及び床磨き、金属クリーナー、ガラスクリーナー及びセラミッククリーナー、織物ケア剤、錆除去剤、カラー及びステイン(ステイン除去塩)、家具磨き及び多用途磨きから選択される、請求項12記載の使用。
【請求項14】
請求項1記載の光安定剤の少なくとも1種を含む、ボディケア製品。
【請求項15】
請求項1記載の光安定剤の少なくとも1種を含む、家庭用クリーニング剤及び家庭用トリートメント剤。

【公開番号】特開2013−47265(P2013−47265A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−243734(P2012−243734)
【出願日】平成24年11月5日(2012.11.5)
【分割の表示】特願2000−579175(P2000−579175)の分割
【原出願日】平成11年10月21日(1999.10.21)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【復代理人】
【識別番号】100119079
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 佐保子
【復代理人】
【識別番号】100116528
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 俊男
【Fターム(参考)】