説明

ボディ用エアゾール製品

【課題】適度な清涼感が得られるとともに、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できるボディ用エアゾール製品の提供。
【解決手段】ボディ噴射用組成物はエタノールを60質量%以上含有するものとする。また、エアゾール押釦として、ステムに接続される内部流路2を通じて内容物を外部に噴出させる噴射部材1を備えたものを採用し、特に、内部流路2は上流側から順に導入路21、中間部22、導出路23を有して形成されたものとする。そして、導入路21の孔径D1と、中間部22の孔径D2と、導出路23の孔径D3とがD1>D2<D3の関係を満たし、中間部22の長さL2が0.5〜2.5mm、孔径D2が0.2〜1.0mmの範囲となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば制汗剤などのボディ用エアゾール製品に関する。
【背景技術】
【0002】
身体に噴射することにより各種効果を得るボディ用エアゾール製品(例えば特許文献1参照。)としては、外部に内容物を噴出させる噴射部材を備えたエアゾール押釦と耐圧性のエアゾール容器本体とを具備するエアゾール容器内に、内容物が充填された形態のものが一般的である。このようなボディ用エアゾール製品においては、バネにより上方に付勢された状態で上下方向に移動可能にエアゾール容器本体内に支持されたステムをエアゾール押釦で押し下げることによってバルブ機構が開放し、エアゾール容器本体内の内容物がステムを通じて、エアゾール押釦の噴射部材から噴射されるようになっている。
【0003】
このようなボディ用エアゾール製品の用途としては、例えばフットスプレーなどの制汗剤があるが、制汗剤などには、冷えすぎによる痛みを伴わない程度の適度な清涼感が噴射時に得られることが求められる。また、エアゾール製品には、内容物が噴射時に液化して噴射部材の先端から液垂れしてしまうなどのトラブルが生じることなく、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できることも求められる。
【特許文献1】特開平11−71264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来、これらの性能を充分に満足できるボディ用エアゾール製品は見出されていなかった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、適度な清涼感が得られるとともに、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できるボディ用エアゾール製品の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は鋭意検討した結果、特定の構成の内部流路が形成された噴射部材を有するエアゾール押釦を採用するとともに、エアゾール容器本体に充填する内容物として特定のものを採用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のボディ用エアゾール製品は、ボディ噴射用組成物と噴射剤からなる内容物が、エアゾール押釦とエアゾール容器本体とを具備するエアゾール容器の前記エアゾール容器本体に充填されたボディ用エアゾール製品であって、前記エアゾール押釦は、内部流路を通じて前記内容物を外部に噴出させる噴射部材を備え、前記内部流路は、該エアゾール押釦内の流通路を介して、前記エアゾール容器本体に備えられたステムに接続されるとともに、前記流通路側から順に導入路、中間部、導出路を有して形成され、前記導入路の孔径D1と、前記中間部の孔径D2と、前記導出路の孔径D3とは、式(D1>D2<D3)で表される関係を満たすとともに、前記中間部は、長さL2が0.5〜2.5mm、孔径D2が0.2〜1.0mmの範囲とされ、かつ、前記ボディ噴射用組成物は、エタノールを60質量%以上含有するものであることを特徴とする。
前記導出路の長さL3は、1.0mm以上2.0mm未満の範囲であることが好ましい。
前記内部流路には、前記導入路と前記中間部との間に、導入路から中間部に向けて徐々に縮径する縮径部が設けられていることが好ましい。
前記噴射剤は、イソペンタンを5〜50質量%含有することが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、適度な清涼感が得られるとともに、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できるボディ用エアゾール製品を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のボディ用エアゾール製品(以下、単にエアゾール製品という場合もある。)は、ボディ噴射用組成物と噴射剤からなる内容物が、エアゾール押釦とエアゾール容器本体とを具備するエアゾール容器のエアゾール容器本体に充填されたものである。
【0009】
[エアゾール容器]
本発明のボディ用エアゾール製品に使用されるエアゾール容器は、例えば図1に示すエアゾール押釦10と図示略のエアゾール容器本体とを具備して構成される。
この例のエアゾール押釦10は、図示略のエアゾール容器本体に備えられたステムに接続される流通路11と、該流通路11に一端12a側が連通し他端12d側が外部に開口する取付孔12とを有して形成されたものであって、この取付孔12内に、図2に拡大して示す噴射部材1の一端1a側が入り込むように嵌め込まれ、取付けられている。また、エアゾール押釦10の上部は、使用者によって押圧される押釦部13とされている。
【0010】
流通路11は、エアゾール押釦10内部において上部に向けて鉛直方向に延びるように設けられており、下部流路11bが上部流路11cよりも大径に形成されているとともに、下部流路11bよりも下部11aはテーパ状に形成されている。そして、下部流路11bには、図示略のエアゾール容器本体に備えられたステムが嵌め込まれるように接続されるようになっている。
【0011】
取付孔12は、流通路11の上部流路11c側面に一端12a側が連通するとともに他端12d側が外部に開口し、水平方向に延びるように形成されている。また、図示例の取付孔12は、流通路11に連通する一端12a側が小径孔12bとされ、他端12d側が大径孔12cとされている。
また、取付孔12内には噴射部材1の一端1aが入り込むよう嵌め込まれて取り付けられているが、図示例では、係合凹部12eに、噴射部材1に形成された係合爪8が係合され、また、大径孔12cの段差12fに噴射部材1の段部9が当接する構成とされている。
【0012】
押釦部13は、エアゾール押釦10の上部に配され、図示例では、緩やかな斜面状に形成された天板とされている。この押釦部13はエアゾール製品の操作手段であり、使用者が指で押釦部13を下方に押圧することによって、図示略のステムが押下げられてバルブ機構が開弁され、エアゾール容器本体内に充填された内容物をステムを介してエアゾール押釦10の流通路11に導入できるようになっている。
なお、バルブ機構の具体的形態には制限はないが、ボールバルブ又はパイプ径が4〜5mmであるストレートシャンクバルブが好ましい。このようなバルブ機構を採用すると、噴射された内容物のうち、より多くの割合が液状で皮膚に付着してから気化するため、気化熱に起因する高い清涼感が得られる傾向にある。ここで仮に、パイプ径の小さなストレートシャンクバルブを採用した場合には、噴射剤が主に気体状で吐出され、液状で付着する量が減少するため、気化熱に起因するこのような清涼感は低下する傾向にある。
【0013】
エアゾール押釦10に備えられた噴射部材1は、この例では、基部15よりも先端部16の方が概ね大径に形成され、先端部16の外径は他端1bに向けて縮径するようにテーパ状に形成されている。また、上述の係合爪8は基部15の外周面に形成され、上述の段部9は基部15と先端部16との間に形成されている。
この噴射部材1は、その内部に形成された内部流路2を通じてエアゾール容器本体内に充填された内容物を外部に噴出させるものであって、内部流路2は、エアゾール押釦10内の流通路11を介して、エアゾール容器本体に備えられた図示略のステムに接続されるとともに、流通路11側(基部15の端部である一端1a側)から順に導入路21、中間部22、導出路23の3つの部分から形成されている。
【0014】
ここで導入路21は、エアゾール押釦10内の流入路11に導入された内容物が一端1a側から流入する、内部流路2の入口である。
中間部22は、導入路21と導出路23の間に配され、導入路21及び導出路23よりも小径に、すなわち、導入路21の孔径D1と、中間部22の孔径D2と、導出路23の孔径D3とが式(D1>D2<D3)で表される関係を満たすように形成され、導入路21に流入した内容物が中間部22に導入された際、内容物に配合される噴射剤の作用により、内容物を導出路23及び噴射部材1の外部に向けて噴射する作用を有する。
導出路23は、中間部22に連通し、他端1bにおいて外部に開口するように設けられており、図1および図2に示す例では、その孔径D3は一定となっているが、図3に示す噴射部材11のように、他端1b側に向けて徐々に拡径するテーパ部43aが形成された導出路43でもよいし、導出路全体が他端側に向けて徐々に拡径するテーパ状に形成されたものであってもよい。ただし、図1および2のようにテーパ部が無く、孔径D3が一定である形状の方が、噴射時に内容物が液化してしまうような噴射異常が起こりにくくなる傾向にある。導出路23、43は、噴射部材1を備えたエアゾール押釦10を用いてエアゾール製品を構成した際、噴射対象に向けて内容物が外部に噴出される出口(噴口)であって、図1および2のような孔径D3が一定な導出路23は、ストレート噴口とも呼ばれる。
【0015】
このように内部流路2について、中間部22の上流に導入路21が設けられた構成としたうえで、さらに、各孔径を、上記式(D1>D2<D3)を満たす関係とし、中間部22の孔径D2を、導入路21の孔径D1及び導出路23の孔径D3よりも小径にすることによって、皮膚に対してやや拡散させて内容物を噴射する形態とした場合に、効果的な噴射が可能となる。なお、導入路21の孔径D1と導出路23の孔径D3は、上記関係式を満たす範囲であれば、同じ孔径としても良いし、また、異なる孔径に構成しても構わない。
【0016】
そして、これら内部流路2のうち、特に中間部22は、長さL2が0.5〜2.5mm、孔径D2が0.2〜1.0mmの範囲とされている。そのため、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射でき、かつ、噴射範囲を適度な範囲に集中させて、冷えすぎによる痛みを伴わない程度の適度な清涼感を得ることができる。
ここで中間部22の長さL2が2.5mmを超える場合や、中間部22の孔径D2が0.2mm未満の場合には、噴射時に内容物が液化しやすくなり液垂れが起きたり、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できなったりする傾向にある。また、特に中間部22の孔径D2が0.2mm未満の場合には、噴射範囲が狭くなりすぎて内容物が集中し、冷えすぎや痛みが生じる場合があるし、内容物が粉体を含有する場合には、詰まりやすくなる懸念もある。一方、中間部22の長さL2が0.5mm未満の場合や中間部22の孔径D2が1.0mmを超える場合には、噴射範囲が広がり過ぎて内容物の皮膚への付着性が悪くなり、適度な清涼感が得られなくなる。
【0017】
また、導出路23の長さL3は、1.0mm以上2.0mm未満の範囲とされていることが好ましい。導出路23の長さL3を上記範囲として構成することにより、内容物の液垂れを効果的に防止することが可能となる。
すなわち、導出路23の長さL3が1mm未満では、導出路23が存在することによる液垂れ防止作用が得られにくい。また、導出路23の長さLが2mm以上では、一旦気化した内容物がその内壁に付着し易くなり、その結果、付着した内容物が液化して、やはり液垂れが生じる可能性がある。
【0018】
なお、噴射部材の他の形態としては、先に説明した図3の噴射部材11のように、テーパ部43aが形成された導出路43が導入路41、中間部42に続けて設けられた形態の内部流路4を有するものの他、図4に示す噴射部材31のように、内部流路32において、導入路33と中間部34との間に、導入路33から中間部34に向けて徐々に縮径する縮径部36が設けられた構成としてもよい。このような、縮径部36が設けられた構成とすることにより、導入路33と中間部34との間における内容物の残留が効果的に抑制されるので、内容物が粉体を含有するものである場合に内容物がこの部分で固化することを抑制でき、詰まりが発生するのを防止できるという、大きな効果が得られる。
【0019】
[内容物およびボディ用エアゾール製品]
本発明のボディ用エアゾール製品の内容物は、ボディ噴射用組成物と噴射剤とからなり、ボディ噴霧用組成物(以下、単に組成物という場合もある。)は、溶剤としてエタノールを60質量%以上含有する。エタノールを60質量%含有することにより、噴射された組成物が皮膚に付着した際のエタノールの気化熱により、適度な清涼感が得られる。
【0020】
組成物はエタノールを60質量%以上含有する限り、その他の成分には特に制限はなく、ボディ用エアゾール製品の目的、用途に応じた成分を1種以上含有することができる。
ボディ用エアゾール製品の用途としては、例えば制汗剤、育毛剤などが挙げられるが、例えば、ボディ用エアゾール製品が制汗剤用途である場合には、組成物には各種粉体が含まれることが好ましい。
このような粉体としては、皮膚のべたつきを抑える成分として、例えば、無機ケイ酸、マグネシウム複合化シリカ、タルク、シリカゲル等の無機性粉体、ポリエチレン、ナイロン等の有機性粉体、複合粉体などの粉体が好適に使用される。これら粉体を配合する場合、その組成物中の含有量は5〜50質量%が好適である。
また、水溶性制汗成分などとして使用されるアルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、亜鉛化合物等の粉体も使用でき、より具体的には、例えばクロルヒドロキシアルミニウム、ブロムヒドロキシアルミニウム、アルミニウムクロライド、フェノールスルホン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、アルミニウムジルコニウム錯体、クロルヒドロキシジルコニウム、クロルヒドロキシアルミニウムジルコニウム、レシノレンサン亜鉛、スメクタイト等が挙げられる。
【0021】
また、制汗剤用途の組成物には、清涼成分としてl−メントールなどのメントールが含まれてもよいし、清涼感持続成分としてメントール誘導体が含まれてもよい。メントール誘導体としては、例えばメンチルラクテート、メントキシプロパンジオール、メンチルヒドロキシブチレート、メントキシフラン、メンチルグルコシド、メンチルグリセリルエーテル等が挙げられる。清涼成分の好適な含有量は、組成物中0.01〜0.94質量%である。
【0022】
制汗剤用途に限定されず、組成物に配合可能なその他の成分としては、例えば、メチルポリシロキサン、環状シリコーン油等のシリコーン類、各種界面活性剤、植物抽出エキス、例えばミリスチン酸イソプロピル等の展着性油分、殺菌剤、抗菌剤、保湿剤、酸化防止剤などが挙げられ、特に制限はない。
【0023】
内容物に使用される噴射剤としては、液化ガス(LPG)、ジメチルエーテル、イソペンタンなどが挙げられ、これらのうち1種以上を使用できるが、少なくともイソペンタンを使用することが好ましい。イソペンタンは比較的高沸点であるため、内容物が噴射された後、大気中ではなく皮膚上で主に気化する。よって、少なくともイソペンタンを噴射剤として使用することによって、使用時に適度な清涼感を付与することができる。噴射剤中のイソペンタンの含有量には制限はないが、5〜50質量%とすると、清涼感が過度になって痛みが生じることもなく、適度な清涼感がより得られやすくなる。
【0024】
本発明のボディ用エアゾール製品は、先に説明したエアゾール容器のエアゾール容器本体に、ボディ噴射用組成物と噴射剤からなる内容物を常法により充填することで製造される。
ここで、組成物と噴射剤との配合割合には特に制限はないが、組成物と噴射剤との合計を100質量%とした場合に、組成物が4〜25質量%で噴射剤が75〜96質量%となる範囲が好ましい。このような範囲であると、適度な清涼感が得られるとともに、組成物の皮膚への付着量も適当となり、快適に使用することができる。また、内容物が噴射時に液化して液垂れしてしまうなどのトラブルも低減できる。
【0025】
以上説明した本発明のボディ用エアゾール製品によれば、特定の構成の内部流路が形成された噴射部材を有するエアゾール押釦とエアゾール容器本体とを具備するエアゾール容器のエアゾール容器本体に、特定の内容物が充填されたものであるため、これらの効果が相まって、適度な清涼感が得られるとともに、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射できる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1〜12、比較例1〜6]
表1〜2に示す含有量(質量%)で各成分を含有する組成物と噴射剤とをそれぞれ調製し、これらが常法により充填されたφ35mm×113mmのエアゾール容器本体を用意した。そして、これに対して、図4に示す縮径部が設けられた形態の噴射部材を備えたエアゾール押釦を取り付け、ボディ用エアゾール製品を得た。なお、エアゾール押釦における噴射部材以外の構成は、図1に示す構成と同様とした。
内容物における組成物:噴射剤の比率は、20:80(質量比)とした。
なお、すべての例において、導入路21の孔径D1=1.5mm、導出路23の孔径D3=1.5mm、導出路23の長さL3=1.5mmとした。中間部22の孔径D2および長さL2は、表1〜2に示すとおりとした。
得られたボディ用エアゾール製品を用いて、下記(1)および(2)の評価を行った。結果を表1〜2に示す。
【0027】
[評価]
(1)清涼感の好み
一般パネル20名(n=20)により官能評価を行った。
まず、パネルの足に各ボディ用エアゾール製品を適量スプレーし、清涼感の好みを以下の<基準1>に基づいて7段階で評価してもらい、その後、パネル20名の平均値を算出して、以下の<基準2>により4段階で評価した。
<基準1>
清涼感の好み7:清涼感が非常に強すぎて、好みではない。
清涼感の好み6:清涼感が強く、好みではない。
清涼感の好み5:清涼感がやや強いが、好みではある。
清涼感の好み4:清涼感がちょうど良く、好みである。
清涼感の好み3:清涼感がやや弱く、好みではない。
清涼感の好み2:清涼感が弱く、好みではない。
清涼感の好み1:清涼感が非常に弱く、好みでない。
<基準2>
◎:20名のパネルの平均点が3.5〜4.5点
○:20名のパネルの平均点が3.0〜3.4点又は4.6〜5.0点
△:20名のパネルの平均点が2.5〜2.9点又は5.1〜5.5点
×:20名のパネルの平均点が2.5点未満又は5.6点以上
【0028】
(2)噴霧異常
各ボディ用エアゾール製品を内容物がなくなるまで噴射し、噴霧異常(内容物の液化、液垂れ)がないか以下の基準で評価した。
<評価基準>
○:使用終了まで安定した噴射であった。
×:使用途中に噴霧異常が発生した。
【0029】
【表1】

なお、実施例8のストレートシャンクバルブにはパイプ径が4mmより小さいものを用いた。
【0030】
【表2】

【0031】
表から明らかなように、各実施例のボディ用エアゾール製品によれば、適度な清涼感が得られるとともに、製品を使い切るまで内容物を安定に噴射でき、噴射異常は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明のボディ用エアゾール製品の具備する噴射部材の一例を概略説明するものであり、噴射部材をエアゾール押釦に組み付けた状態を示す断面図である。
【図2】図1の噴射部材の拡大図である。
【図3】噴射部材の他例を説明する概略図である。
【図4】噴射部材の他例を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0033】
1、11、31…噴射部材、2、4、32…内部流路、21、33、41…導入路、22、34、42…中間部、23、35、43…導出路、36…縮径部、10…エアゾール押釦

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディ噴射用組成物と噴射剤からなる内容物が、エアゾール押釦とエアゾール容器本体とを具備するエアゾール容器の前記エアゾール容器本体に充填されたボディ用エアゾール製品であって、
前記エアゾール押釦は、内部流路を通じて前記内容物を外部に噴出させる噴射部材を備え、前記内部流路は、該エアゾール押釦内の流通路を介して、前記エアゾール容器本体に備えられたステムに接続されるとともに、前記流通路側から順に導入路、中間部、導出路を有して形成され、
前記導入路の孔径D1と、前記中間部の孔径D2と、前記導出路の孔径D3とは、式(D1>D2<D3)で表される関係を満たすとともに、前記中間部は、長さL2が0.5〜2.5mm、孔径D2が0.2〜1.0mmの範囲とされ、かつ、
前記ボディ噴射用組成物は、エタノールを60質量%以上含有するものであることを特徴とするボディ用エアゾール製品。
【請求項2】
前記導出路の長さL3は、1.0mm以上2.0mm未満の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のボディ用エアゾール製品。
【請求項3】
前記内部流路には、前記導入路と前記中間部との間に、導入路から中間部に向けて徐々に縮径する縮径部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のボディ用エアゾール製品。
【請求項4】
前記噴射剤は、イソペンタンを5〜50質量%含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のボディ用エアゾール製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−162642(P2008−162642A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353951(P2006−353951)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】