ボトルキャップおよびボトル
【課題】 ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるボトルキャップおよびボトルを提供すること。
【解決手段】 ボトルキャップ１３は、ボトル本体部１２に開閉自在なキャップ本体１４と、キャップ本体１４から突出する突出部１５と、突出部１５に設けられ、被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起１５ａと備えている。
【解決手段】 ボトルキャップ１３は、ボトル本体部１２に開閉自在なキャップ本体１４と、キャップ本体１４から突出する突出部１５と、突出部１５に設けられ、被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起１５ａと備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ボトルキャップおよびボトルに関し、例えば、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部に着脱自在に設けられ、被装着物が直接装着可能なボトルキャップおよびボトルキャップを備えたボトルに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトルとしては、図１０に示すものがある。図１０において、ボトル本体部１には飲料水が収納されており、ボトル本体部１の上部にはボトル本体部１を開閉するボトルキャップ２が取付けられている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このようなボトルにあっては、飲料水の宣伝文句が記載されていたり、あるいは販売促進用の玩具が収納された袋状の被装着物４が取付けられており、この被装着物４はボトル本体部１の首部１ａに引っ掛けられている。
【特許文献１】特開２００１−２０６３２８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、このような従来のボトルにあっては、ボトル本体部１の首部１ａに被装着物４を引っ掛けるようにしているので、ボトルの周囲が被装着物４のスペース分だけ必要になり、多くの商品を陳列することができない上に、陳列した状態で被装着物４が商品の間に挟まれると目立たない。また、ボトル本体部１の高さに応じた被装着物４しか装着することができないので、被装着物４の大きさに制限があった。
【０００５】
このようにボトル本体部１に被装着物４を取付けていたのはボトルキャップ２に被装着物４を直接取付けるという発想自体がなかったからである。
【０００６】
その理由としては、ボトルキャップ２は汎用性があるため、同一の規格のものが製造されており、ボトルキャップ２の形状を変更する場合には、ボトルの製造ラインにおいてボトルキャップ２をボトル本体部１に装着するための設備を変更する必要があり、商品の製造コストが高くなってしまうことや、気密性やボトルキャップ２をボトル本体部１に装着する際の精度が必要となってしまうため、その点に製造の主眼が置かれていること等が考えられる。
【０００７】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるボトルキャップおよびボトルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明のボトルキャップは、飲料水が収容可能なボトル本体部を開閉するボトルキャップにおいて、前記ボトル本体部を開閉自在なキャップ本体と、前記キャップ本体に設けられ、被装着物を着脱自在な装着部とを備えたものから構成されている。
【０００９】
この構成により、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるので、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ上に被装着物を装着することができるので、被装着物を目立たせることができる。
【００１０】
また、本発明のボトルキャップの前記装着部は、前記キャップ本体から突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなるものから構成されている。
【００１１】
この構成により、突出部に被装着物を確実に装着することができるとともに、突出部に対して被装着物を回転させることができるので、被装着物を把持して回転させたときにボトル本体部からボトルキャップが外れてしまうのを防止することができる。
【００１２】
また、本発明のボトルキャップの前記突出部は、突出方向長さが均一であるものから構成されている。
【００１３】
この構成により、生産ラインにおいてボトルキャップをボトル本体部に取付ける際に、ボトルキャップを吸引保持する保持部材とボトルキャップの吸引面を平行にすることができ、ボトルキャップの取付け精度が低下するのを防止することができる。
【００１４】
また、本発明のボトルキャップの前記突出部は、前記キャップ本体の長手方向に沿って突出し、その突出方向長さは、前記キャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以下で、かつ１／３の以上の範囲に設定されるものから構成されている。
【００１５】
この構成により、装着部をキャップ本体に対して小さくして装着部が邪魔にならないので、ボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００１６】
なお、突出部の突出長さがキャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以上であれば、突出部が邪魔になってボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を使用し難く、突出部の突出長さがキャップ本体の長手方向の長さに対して１／３以上あれば、装着部に被装着物を確実に装着することができる。
【００１７】
また、本発明のボトルキャップの前記装着部は、前記キャップ本体に形成された溝部と、溝部内に形成され、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなるものから構成されている。
【００１８】
この構成により、溝部に被装着物を装着することができるとともに、溝部に対して被装着物を回転させることができるので、被装着物を把持して回転させたときにボトル本体部からボトルキャップが外れてしまうのを防止することができる。
【００１９】
また、装着部がボトル本体から突出していないので、ボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００２０】
また、本発明のボトルキャップの前記被装着物は、玩具からなるものから構成されている。
【００２１】
この構成により、玩具の収集意欲の増進を促して、商品の購買意欲の増進をもたらすことができる。
【００２２】
また、本発明のボトルは、上述したボトルキャップと、飲料水を収容可能であるとともに、前記ボトルキャップが着脱自在なボトル本体部とからなるものから構成されている。
【００２３】
この構成により、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるので、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ上に被装着物を装着することができるので、被装着物を目立たせることができる。
【発明の効果】
【００２４】
本発明のボトルキャップおよびボトルによれば、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるボトルキャップおよびボトルを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【００２６】
図１〜図９は本発明に係るボトルキャップおよびそのボトルキャップを備えたボトルの一実施の形態を示す図である。
【００２７】
まず、構成を説明する。図１において、ボトル１１は、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部１２と、ボトル本体部１２を開閉するボトルキャップ１３とを備えている。
【００２８】
ボトルキャップ１３は、外周部に滑り止め用の縦溝が形成されたキャップ本体１４およびキャップ本体１４から突出する突出部１５を備えており、ボトル本体部１２の上部に形成された螺子部１２ａおよびキャップ本体１４の内周面に形成された螺子部１４ａ（図５参照）が螺合することにより、ボトルキャップ１３がボトル本体部１２に取付けられている。なお、ボトル本体部１２およびボトルキャップ１３は金属であっても、プラスチック等の樹脂であっても良い。
【００２９】
図２に示すように、突出部１５は３分割されており、隙間を介してリング状に形成されている。また、突出部１５の突出端には係合突起１５ａが形成されており、この係合突起１５ａはキャラクター人形等の玩具から構成された被装着物１６が係合することにより、図３、図４に示すように突出部１５に被装着物１６が装着される。
【００３０】
具体的には、図５に示すように、被装着物１６の底部には環状凹部１６ａが形成されており、この環状凹部１６ａに係合突起１５ａが係合することにより、被装着物１６が突出部１５に抜け止め係合される。また、環状凹部１６ａの厚みに対して、突出部１５の突出基部から係合突起１５ａまでの長さが長く形成されており、被装着物１６は突出部１５に対して回転が許容される。
【００３１】
また、係合突起１５ａと環状凹部１６ａの係合が比較的緩いので被装着物１６は突出部１５に着脱自在となっている。
【００３２】
また、突出部１５はキャップ本体１４の長手方向に沿って突出しており、その高さは（突出方向長さ）は均一に形成されている。また、突出部１５の高さはキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以下でかつ、１／３以上の範囲に設定されている。なお、本実施の形態では、突出部１５および係合突起１５ａが装着部を構成している。
【００３３】
図６はボトルキャッパー装置の一部を示す図であり、このボトルキャッパー装置は商品の製造時においてボトル本体部１２にボトルキャップ１３を装着する設備である。
【００３４】
図６において、ボトルキャッパー装置は、上下移動可能であるとともにボトルキャップ１３を保持する保持部材２１を備えており、この保持部材２１はボトルキャップ１３を収納する溝部２１ａを備えている。この溝部２１ａの上面には図示しないエア吸引手段によりボトルキャップ１３を溝部２１ａ内に吸引する吸引通路２２が設けられている。
【００３５】
本実施の形態では、保持部材２１を下降させて溝部２１ａ内にボトルキャップ１３を挿入して吸引通路２２を通してボトルキャップ１３を吸引する。この後、ボトルキャップ１３をボトル本体部１２上に移送し、保持部材２１を下降させて飲料水が収納されたボトル本体部１２にボトルキャップ１３を装着する。
【００３６】
このようにしてボトル本体部１２とボトルキャップ１３が一体化されたボトルに被装着物１６を装着して商品として販売する。なお、被装着物１６としては玩具に限らず、キャラクター、お菓子、薬等が収納されたボックス、何が入っているのか分からない、開けてからのお楽しみのシークレットボックス、商品の広告文句や各種宣伝文句が記載されたボックス、飲料水を飲むためのコップ等のように種々のものを適用することができる。
【００３７】
このように本実施の形態のボトルキャップ１３は、ボトル本体部１２に開閉自在なキャップ本体１４と、キャップ本体１４から突出する突出部１５と、突出部１５に設けられ、被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起１５ａと備えているので、ボトルキャップ１３に被装着物１６を直接取付けることができる。このため、ボトル本体部１２の周囲のスペースが被装着物１６で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物１６の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ１３上に被装着物１６を装着することができるので、被装着物１６を目立たせることができる。
【００３８】
また、突出部１５に被装着物１６を確実に装着することができるとともに、突出部１５に対して被装着物１６を回転させることができるので、被装着物１６を把持して回転させたときにボトル本体部１２からボトルキャップ１３が外れてしまうのを防止することができる。
【００３９】
また、本実施の形態では、突出部１５の高さが均一であるため、生産ラインにおいてボトルキャップ１３をボトル本体部１２に取付ける際に、ボトルキャップ１３を吸引保持する保持部材２１の溝部２１ａの上面とボトルキャップ１３の吸引面を平行にすることができ、ボトルキャップ１３の取付け精度が低下するのを防止することができる。
【００４０】
また、本実施の形態では、ボトルキャップ１３の高さをキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以下で、かつ１／３の以上の範囲に設定したので、突出部１５をキャップ本体１４に対して小さくして突出部１５が邪魔にならない。このため、ボトルキャップ１３を吸引保持する通常の保持部材２１を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００４１】
なお、突出部１５の高さがキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以上であれば、突出部１５が邪魔になってボトルキャップ１３を吸引保持する通常の保持部材２１を使用し難く、突出部１５の高さがキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／３以上あれば、突出部１５に被装着物１６を確実に装着することができる。
【００４２】
また、本実施の形態では、被装着物１６を玩具から構成したので、玩具の収集意欲の増進を促して、商品の購買意欲の増進をもたらすことができる。
【００４３】
なお、本実施の形態では、突出部１５を３分割しているが、これに限らず、図７のようにしても良い。すなわち、図７に示すようにリング状の突出部２３を設け、この突出部２３の先端部に係合突起２３ａを設けても同様の効果を得ることができる。
【００４４】
また、本実施の形態では、突出部１５がキャップ本体１４から突出する構成にしているが、これに限らず、図８のようにしても良い。すなわち、図８に示すように、ボトルキャップ３０のキャップ本体３１の中央部に円状の溝部（装着部）３２を設けるとともに、この溝部３２内に被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起（係合部、装着部）３２ａを設けても良い。
【００４５】
このようにしても、溝部３２に被装着物１６を装着することができるとともに、溝部３２に対して被装着物１６を回転させることができるので、被装着物１６を把持して回転させたときにボトル本体部１２からボトルキャップ３０が外れてしまうのを防止することができる。
【００４６】
また、装着部がキャップ本体３１から突出していないので、ボトルキャップ３０を吸引保持する通常の保持部材２１を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００４７】
また、本実施の形態のボトルキャップ１３を備えたボトル１１を複数個用いて使用しても良い。具体的には、図９に示すように、テーブル４１の４角に形成された溝部４１ａにボトルキャップ１３を挿入して係合突起１５ａを溝部４１ａに係合させることにより、テーブル４１の脚として使用することができる。このようにすれば、キャップ等でボトル１１を飲料水用とテーブル用の両方の機能で使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【００４８】
以上のように、本発明に係るボトルキャップおよびボトルは、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるという効果を有し、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部に着脱自在に設けられ、被装着物が直接装着可能なボトルキャップおよびボトルキャップを備えたボトル等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】本発明の一実施の形態におけるボトルキャップを備えたボトルの外観図
【図２】一実施の形態におけるボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図３】一実施の形態におけるボトルキャップと玩具の分解図
【図４】一実施の形態における玩具が装着されたボトルの外観図
【図５】一実施の形態における玩具が装着されたボトルの断面図
【図６】一実施の形態におけるボトルキャッパー装置でボトルキャップをボトル本体部に装着する状態を示す図
【図７】一実施の形態における他の形状のボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図８】一実施の形態における他の形状のボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図９】一実施の形態におけるボトルキャップをテーブルとして使用した状態を示す図 （ａ）テーブルの側面図 （ｂ）テーブルの上面図 （ｃ）同図（ａ）のＡ−Ａ方向矢視断面図
【図１０】（ａ）袋状の被装着物が取付けられた一般的なボトルの正面図 （ｂ）袋状の被装着物が取付けられた一般的なボトルの側面図
【符号の説明】
【００５０】
１１ ボトル
１２ ボトル本体部
１３、３０ ボトルキャップ
１４、３１ キャップ本体
１５、２３ 突出部（装着部）
１５ａ、２３ａ 係合突起（係合部、装着部）
１６ 被装着物
３２ 溝部（装着部）
３２ａ 係合突起（係合部、装着部）
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ボトルキャップおよびボトルに関し、例えば、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部に着脱自在に設けられ、被装着物が直接装着可能なボトルキャップおよびボトルキャップを備えたボトルに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトルとしては、図１０に示すものがある。図１０において、ボトル本体部１には飲料水が収納されており、ボトル本体部１の上部にはボトル本体部１を開閉するボトルキャップ２が取付けられている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
このようなボトルにあっては、飲料水の宣伝文句が記載されていたり、あるいは販売促進用の玩具が収納された袋状の被装着物４が取付けられており、この被装着物４はボトル本体部１の首部１ａに引っ掛けられている。
【特許文献１】特開２００１−２０６３２８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、このような従来のボトルにあっては、ボトル本体部１の首部１ａに被装着物４を引っ掛けるようにしているので、ボトルの周囲が被装着物４のスペース分だけ必要になり、多くの商品を陳列することができない上に、陳列した状態で被装着物４が商品の間に挟まれると目立たない。また、ボトル本体部１の高さに応じた被装着物４しか装着することができないので、被装着物４の大きさに制限があった。
【０００５】
このようにボトル本体部１に被装着物４を取付けていたのはボトルキャップ２に被装着物４を直接取付けるという発想自体がなかったからである。
【０００６】
その理由としては、ボトルキャップ２は汎用性があるため、同一の規格のものが製造されており、ボトルキャップ２の形状を変更する場合には、ボトルの製造ラインにおいてボトルキャップ２をボトル本体部１に装着するための設備を変更する必要があり、商品の製造コストが高くなってしまうことや、気密性やボトルキャップ２をボトル本体部１に装着する際の精度が必要となってしまうため、その点に製造の主眼が置かれていること等が考えられる。
【０００７】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるボトルキャップおよびボトルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明のボトルキャップは、飲料水が収容可能なボトル本体部を開閉するボトルキャップにおいて、前記ボトル本体部を開閉自在なキャップ本体と、前記キャップ本体に設けられ、被装着物を着脱自在な装着部とを備えたものから構成されている。
【０００９】
この構成により、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるので、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ上に被装着物を装着することができるので、被装着物を目立たせることができる。
【００１０】
また、本発明のボトルキャップの前記装着部は、前記キャップ本体から突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなるものから構成されている。
【００１１】
この構成により、突出部に被装着物を確実に装着することができるとともに、突出部に対して被装着物を回転させることができるので、被装着物を把持して回転させたときにボトル本体部からボトルキャップが外れてしまうのを防止することができる。
【００１２】
また、本発明のボトルキャップの前記突出部は、突出方向長さが均一であるものから構成されている。
【００１３】
この構成により、生産ラインにおいてボトルキャップをボトル本体部に取付ける際に、ボトルキャップを吸引保持する保持部材とボトルキャップの吸引面を平行にすることができ、ボトルキャップの取付け精度が低下するのを防止することができる。
【００１４】
また、本発明のボトルキャップの前記突出部は、前記キャップ本体の長手方向に沿って突出し、その突出方向長さは、前記キャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以下で、かつ１／３の以上の範囲に設定されるものから構成されている。
【００１５】
この構成により、装着部をキャップ本体に対して小さくして装着部が邪魔にならないので、ボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００１６】
なお、突出部の突出長さがキャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以上であれば、突出部が邪魔になってボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を使用し難く、突出部の突出長さがキャップ本体の長手方向の長さに対して１／３以上あれば、装着部に被装着物を確実に装着することができる。
【００１７】
また、本発明のボトルキャップの前記装着部は、前記キャップ本体に形成された溝部と、溝部内に形成され、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなるものから構成されている。
【００１８】
この構成により、溝部に被装着物を装着することができるとともに、溝部に対して被装着物を回転させることができるので、被装着物を把持して回転させたときにボトル本体部からボトルキャップが外れてしまうのを防止することができる。
【００１９】
また、装着部がボトル本体から突出していないので、ボトルキャップを吸引保持する通常の保持部材を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００２０】
また、本発明のボトルキャップの前記被装着物は、玩具からなるものから構成されている。
【００２１】
この構成により、玩具の収集意欲の増進を促して、商品の購買意欲の増進をもたらすことができる。
【００２２】
また、本発明のボトルは、上述したボトルキャップと、飲料水を収容可能であるとともに、前記ボトルキャップが着脱自在なボトル本体部とからなるものから構成されている。
【００２３】
この構成により、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるので、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ上に被装着物を装着することができるので、被装着物を目立たせることができる。
【発明の効果】
【００２４】
本発明のボトルキャップおよびボトルによれば、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるボトルキャップおよびボトルを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【００２６】
図１〜図９は本発明に係るボトルキャップおよびそのボトルキャップを備えたボトルの一実施の形態を示す図である。
【００２７】
まず、構成を説明する。図１において、ボトル１１は、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部１２と、ボトル本体部１２を開閉するボトルキャップ１３とを備えている。
【００２８】
ボトルキャップ１３は、外周部に滑り止め用の縦溝が形成されたキャップ本体１４およびキャップ本体１４から突出する突出部１５を備えており、ボトル本体部１２の上部に形成された螺子部１２ａおよびキャップ本体１４の内周面に形成された螺子部１４ａ（図５参照）が螺合することにより、ボトルキャップ１３がボトル本体部１２に取付けられている。なお、ボトル本体部１２およびボトルキャップ１３は金属であっても、プラスチック等の樹脂であっても良い。
【００２９】
図２に示すように、突出部１５は３分割されており、隙間を介してリング状に形成されている。また、突出部１５の突出端には係合突起１５ａが形成されており、この係合突起１５ａはキャラクター人形等の玩具から構成された被装着物１６が係合することにより、図３、図４に示すように突出部１５に被装着物１６が装着される。
【００３０】
具体的には、図５に示すように、被装着物１６の底部には環状凹部１６ａが形成されており、この環状凹部１６ａに係合突起１５ａが係合することにより、被装着物１６が突出部１５に抜け止め係合される。また、環状凹部１６ａの厚みに対して、突出部１５の突出基部から係合突起１５ａまでの長さが長く形成されており、被装着物１６は突出部１５に対して回転が許容される。
【００３１】
また、係合突起１５ａと環状凹部１６ａの係合が比較的緩いので被装着物１６は突出部１５に着脱自在となっている。
【００３２】
また、突出部１５はキャップ本体１４の長手方向に沿って突出しており、その高さは（突出方向長さ）は均一に形成されている。また、突出部１５の高さはキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以下でかつ、１／３以上の範囲に設定されている。なお、本実施の形態では、突出部１５および係合突起１５ａが装着部を構成している。
【００３３】
図６はボトルキャッパー装置の一部を示す図であり、このボトルキャッパー装置は商品の製造時においてボトル本体部１２にボトルキャップ１３を装着する設備である。
【００３４】
図６において、ボトルキャッパー装置は、上下移動可能であるとともにボトルキャップ１３を保持する保持部材２１を備えており、この保持部材２１はボトルキャップ１３を収納する溝部２１ａを備えている。この溝部２１ａの上面には図示しないエア吸引手段によりボトルキャップ１３を溝部２１ａ内に吸引する吸引通路２２が設けられている。
【００３５】
本実施の形態では、保持部材２１を下降させて溝部２１ａ内にボトルキャップ１３を挿入して吸引通路２２を通してボトルキャップ１３を吸引する。この後、ボトルキャップ１３をボトル本体部１２上に移送し、保持部材２１を下降させて飲料水が収納されたボトル本体部１２にボトルキャップ１３を装着する。
【００３６】
このようにしてボトル本体部１２とボトルキャップ１３が一体化されたボトルに被装着物１６を装着して商品として販売する。なお、被装着物１６としては玩具に限らず、キャラクター、お菓子、薬等が収納されたボックス、何が入っているのか分からない、開けてからのお楽しみのシークレットボックス、商品の広告文句や各種宣伝文句が記載されたボックス、飲料水を飲むためのコップ等のように種々のものを適用することができる。
【００３７】
このように本実施の形態のボトルキャップ１３は、ボトル本体部１２に開閉自在なキャップ本体１４と、キャップ本体１４から突出する突出部１５と、突出部１５に設けられ、被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起１５ａと備えているので、ボトルキャップ１３に被装着物１６を直接取付けることができる。このため、ボトル本体部１２の周囲のスペースが被装着物１６で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物１６の大きさに制限が設けられることを防止することができる。さらに、ボトルキャップ１３上に被装着物１６を装着することができるので、被装着物１６を目立たせることができる。
【００３８】
また、突出部１５に被装着物１６を確実に装着することができるとともに、突出部１５に対して被装着物１６を回転させることができるので、被装着物１６を把持して回転させたときにボトル本体部１２からボトルキャップ１３が外れてしまうのを防止することができる。
【００３９】
また、本実施の形態では、突出部１５の高さが均一であるため、生産ラインにおいてボトルキャップ１３をボトル本体部１２に取付ける際に、ボトルキャップ１３を吸引保持する保持部材２１の溝部２１ａの上面とボトルキャップ１３の吸引面を平行にすることができ、ボトルキャップ１３の取付け精度が低下するのを防止することができる。
【００４０】
また、本実施の形態では、ボトルキャップ１３の高さをキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以下で、かつ１／３の以上の範囲に設定したので、突出部１５をキャップ本体１４に対して小さくして突出部１５が邪魔にならない。このため、ボトルキャップ１３を吸引保持する通常の保持部材２１を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００４１】
なお、突出部１５の高さがキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／２以上であれば、突出部１５が邪魔になってボトルキャップ１３を吸引保持する通常の保持部材２１を使用し難く、突出部１５の高さがキャップ本体１４の長手方向の長さに対して１／３以上あれば、突出部１５に被装着物１６を確実に装着することができる。
【００４２】
また、本実施の形態では、被装着物１６を玩具から構成したので、玩具の収集意欲の増進を促して、商品の購買意欲の増進をもたらすことができる。
【００４３】
なお、本実施の形態では、突出部１５を３分割しているが、これに限らず、図７のようにしても良い。すなわち、図７に示すようにリング状の突出部２３を設け、この突出部２３の先端部に係合突起２３ａを設けても同様の効果を得ることができる。
【００４４】
また、本実施の形態では、突出部１５がキャップ本体１４から突出する構成にしているが、これに限らず、図８のようにしても良い。すなわち、図８に示すように、ボトルキャップ３０のキャップ本体３１の中央部に円状の溝部（装着部）３２を設けるとともに、この溝部３２内に被装着物１６に対して回転が許容され、かつ被装着物１６に抜け止め係合される係合突起（係合部、装着部）３２ａを設けても良い。
【００４５】
このようにしても、溝部３２に被装着物１６を装着することができるとともに、溝部３２に対して被装着物１６を回転させることができるので、被装着物１６を把持して回転させたときにボトル本体部１２からボトルキャップ３０が外れてしまうのを防止することができる。
【００４６】
また、装着部がキャップ本体３１から突出していないので、ボトルキャップ３０を吸引保持する通常の保持部材２１を備えたボトルキャッパー装置を使用することができ、設備の変更を行うのを不要にして商品の製造コストが増大するのを防止することができる。
【００４７】
また、本実施の形態のボトルキャップ１３を備えたボトル１１を複数個用いて使用しても良い。具体的には、図９に示すように、テーブル４１の４角に形成された溝部４１ａにボトルキャップ１３を挿入して係合突起１５ａを溝部４１ａに係合させることにより、テーブル４１の脚として使用することができる。このようにすれば、キャップ等でボトル１１を飲料水用とテーブル用の両方の機能で使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【００４８】
以上のように、本発明に係るボトルキャップおよびボトルは、ボトルキャップに被装着物を直接取付けることができるようにして、ボトル本体部の周囲のスペースが被装着物で占有されるのを防止することができるとともに、被装着物の大きさに制限が設けられることを防止すること等ができるという効果を有し、ジュースやお茶等の飲料水が収納されたボトル本体部に着脱自在に設けられ、被装着物が直接装着可能なボトルキャップおよびボトルキャップを備えたボトル等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００４９】
【図１】本発明の一実施の形態におけるボトルキャップを備えたボトルの外観図
【図２】一実施の形態におけるボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図３】一実施の形態におけるボトルキャップと玩具の分解図
【図４】一実施の形態における玩具が装着されたボトルの外観図
【図５】一実施の形態における玩具が装着されたボトルの断面図
【図６】一実施の形態におけるボトルキャッパー装置でボトルキャップをボトル本体部に装着する状態を示す図
【図７】一実施の形態における他の形状のボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図８】一実施の形態における他の形状のボトルキャップの構成図 （ａ）ボトルキャップの斜視図 （ｂ）ボトルキャップの上面図 （ｃ）ボトルキャップの正面図
【図９】一実施の形態におけるボトルキャップをテーブルとして使用した状態を示す図 （ａ）テーブルの側面図 （ｂ）テーブルの上面図 （ｃ）同図（ａ）のＡ−Ａ方向矢視断面図
【図１０】（ａ）袋状の被装着物が取付けられた一般的なボトルの正面図 （ｂ）袋状の被装着物が取付けられた一般的なボトルの側面図
【符号の説明】
【００５０】
１１ ボトル
１２ ボトル本体部
１３、３０ ボトルキャップ
１４、３１ キャップ本体
１５、２３ 突出部（装着部）
１５ａ、２３ａ 係合突起（係合部、装着部）
１６ 被装着物
３２ 溝部（装着部）
３２ａ 係合突起（係合部、装着部）
【特許請求の範囲】
【請求項１】
飲料水が収容可能なボトル本体部を開閉するボトルキャップにおいて、
前記ボトル本体部を開閉自在なキャップ本体と、前記キャップ本体に設けられ、被装着物を着脱自在な装着部とを備えたことを特徴とするボトルキャップ。
【請求項２】
前記装着部は、前記キャップ本体から突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなることを特徴とする請求項１に記載のボトルキャップ。
【請求項３】
前記突出部は、突出方向長さが均一であることを特徴とする請求項２に記載のボトルキャップ。
【請求項４】
前記突出部は、前記キャップ本体の長手方向に沿って突出し、その突出方向長さは、前記キャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以下でかつ、１／３以上の範囲に設定されることを特徴とする請求項２または請求項３に記載のボトルキャップ。
【請求項５】
前記装着部は、前記キャップ本体に形成された溝部と、溝部内に形成され、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなることを特徴とする請求項１に記載のボトルキャップ。
【請求項６】
前記被装着物は、玩具からなることを特徴とする請求項１〜請求項５の何れか１項に記載のボトルキャップ。
【請求項７】
請求項１〜請求項６の何れか１項に記載のボトルキャップと、飲料水を収容可能であるとともに、前記ボトルキャップが着脱自在なボトル本体部とからなることを特徴とするボトル。
【請求項１】
飲料水が収容可能なボトル本体部を開閉するボトルキャップにおいて、
前記ボトル本体部を開閉自在なキャップ本体と、前記キャップ本体に設けられ、被装着物を着脱自在な装着部とを備えたことを特徴とするボトルキャップ。
【請求項２】
前記装着部は、前記キャップ本体から突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなることを特徴とする請求項１に記載のボトルキャップ。
【請求項３】
前記突出部は、突出方向長さが均一であることを特徴とする請求項２に記載のボトルキャップ。
【請求項４】
前記突出部は、前記キャップ本体の長手方向に沿って突出し、その突出方向長さは、前記キャップ本体の長手方向の長さに対して１／２以下でかつ、１／３以上の範囲に設定されることを特徴とする請求項２または請求項３に記載のボトルキャップ。
【請求項５】
前記装着部は、前記キャップ本体に形成された溝部と、溝部内に形成され、前記被装着物に対して回転が許容され、かつ前記被装着物に抜け止め係合される係合部とからなることを特徴とする請求項１に記載のボトルキャップ。
【請求項６】
前記被装着物は、玩具からなることを特徴とする請求項１〜請求項５の何れか１項に記載のボトルキャップ。
【請求項７】
請求項１〜請求項６の何れか１項に記載のボトルキャップと、飲料水を収容可能であるとともに、前記ボトルキャップが着脱自在なボトル本体部とからなることを特徴とするボトル。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２００６−１７６１４１（Ｐ２００６−１７６１４１Ａ）
【公開日】平成１８年７月６日（２００６．７．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３６９０９８（Ｐ２００４−３６９０９８）
【出願日】平成１６年１２月２１日（２００４．１２．２１）
【出願人】（５０２１９７６６６）株式会社モック (13)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年７月６日（２００６．７．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１２月２１日（２００４．１２．２１）
【出願人】（５０２１９７６６６）株式会社モック (13)
【Ｆターム（参考）】
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