説明

ボート玩具

【課題】 波の状態または好みに応じてスクリューの角度と深さを微細に調整することができ、色々な走行を楽しむことのできるボート玩具を提供する。
【解決手段】 スクリュー29を駆動源26で駆動し、スクリュー29を支持する舵を兼ねたスクリューブラケット30をサーボ機構31で水平方向へ回動させるボート玩具21において、駆動源26を船体22の内側に取り付け、スクリュー29を駆動源26で駆動されるドライブシャフト27に、船体22の外側でユニバーサルジョイント28を介して接続し、ユニバーサルジョイント28のドライブシャフト27との接続部28aを中心にしてスクリュー29の角度と深さを調整するスクリュー調整機構38を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スクリューを駆動源で駆動し、スクリューを支持する舵を兼ねたスクリューブラケットをサーボ機構で水平方向へ回動させるボート玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のボート玩具は、駆動源とスクリューとをワイヤシャフトで接続し、スクリューの角度と深さを調整するスクリュー調整機構を、舵を兼ねたスクリューブラケットを上下動、傾斜させて固定する構成とされている。
【特許文献1】実開昭58−179192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のボート玩具のスクリュー調整機構は、スクリューブラケットを上下動、傾斜させて固定する構成とされているので、波の状態または好みに応じてスクリューの角度と深さを微細に調整することが困難である。
【0004】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、波の状態または好みに応じてスクリューの角度と深さを微細に、かつ、簡単に調整することができ、色々な走行を楽しむことのできるボート玩具を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のボード玩具は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、スクリューを駆動源で駆動し、前記スクリューを支持する舵を兼ねたスクリューブラケットをサーボ機構で水平方向へ回動させるボート玩具において、前記駆動源を船体の内側に取り付け、前記スクリューを前記駆動源で駆動されるドライブシャフトに、前記船体の外側でユニバーサルジョイントを介して接続し、前記ユニバーサルジョイントの前記ドライブシャフトとの接続部を中心にして前記スクリューの角度と深さを調整するスクリュー調整機構を設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の手段は、前記した請求項1において、前記スクリュー調整機構を、前記船体に水平方向へ回動可能に取り付けられ前記接続部を中心とした第1円弧状溝を有する第1固定ブラケットと、前記接続部を中心とし前記第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を有し前記第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、前記接続部を中心とし前記第1、第2円弧状溝内を前記第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられると共に前記第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を有する前記スクリューブラケットとで構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項3の手段は、前記した請求項1において、前記サーボ機構を前記船体の外側に水平方向へ回動可能に取り付けた前記スクリュー調整機構を、前記サーボ機構のハウジングに上端部が取り付けられ前記接続部を中心とした第1円弧状溝を有する第1固定ブラケットと、前記接続部を中心とし前記第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を有し前記第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、前記接続部を中心とし前記第1、第2円弧状溝内を前記第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられると共に前記第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を有する前記スクリューブラケットと、で構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項4の手段は、前記した請求項2または3において、前記スクリューブラケットの突起を複数設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、駆動源を船体の内側に取り付け、スクリューを駆動源で駆動されるドライブシャフトに、船体の外側でユニバーサルジョイントを介して接続し、ユニバーサルジョイントのドライブシャフトとの接続部を中心にしてスクリューの角度と深さを調整するスクリュー調整機構を設け、そのスクリュー調整機構を、船体に水平方向へ回動可能に取り付けられ、接続部を中心とした第1円弧状溝を備えた第1固定ブラケットと、接続部を中心とし、第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を備え、第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、接続部を中心とし、第1、第2円弧状溝内を第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられるとともに、第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を備えたスクリューブラケットとで構成したので、接続部を中心にしてスクリューブラケットを垂直面内で回動させることにより、波の状態またはスクリューの寸法や好みに応じてスクリューの角度と深さを微細に、かつ、簡単に調整することができ、色々な走行を楽しむことができる。
【0010】
また、サーボ機構を船体の外側に水平方向へ回動可能に取り付け、スクリュー調整機構を、サーボ機構のハウジングに上端部が取り付けられ、接続部を中心とした第1円弧状溝を備えた第1固定ブラケットと、接続部を中心とし、第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を備え、第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、接続部を中心とし、第1、第2円弧状溝内を第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられるとともに、第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を備えたスクリューブラケットとで構成したので、サーボ機構で第1、第2固定ブラケットを介してスクリューブラケットを水平方向へ回動させることができることにより、操舵するためにサーボ機構の動力をスクリューブラケットへ伝達し、スクリューブラケットを水平方向へ回動させるロッドが不要になるとともに、操舵の調整を簡単に行うことができる。
【0011】
そして、突起を複数設けたので、第1、第2固定ブラケットでスクリューブラケットを確実に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
なお、以下の実施例は、駆動源を電動モーターとし、電動モーター玩具をボート玩具とした例で説明する。
【0013】
まず、電動モーター玩具運送トレーラーについて説明する。
図1は電動モーター玩具運送トレーラーにボート玩具を載置し、自動車玩具の連結器に電動モーター玩具運送トレーラーの連結器を連結した状態の斜視図、図2は図1に示した電動モーター玩具運送トレーラーの側面図、図3は図1に示した電動モーター玩具運送トレーラーの背面図、図4は電動モーター玩具運送トレーラーからボート玩具を持ち上げて離した状態の斜視図、図5は電動モーター玩具運送トレーラー本体の充電用親電源収容部の蓋を開けるとともに、収容ボックスを開けた状態の斜視図、図6はボート玩具のカバーを取り去って電源を示す部分の斜視図である。なお、図3は、載置したボート玩具を解り易くするために電動モーター玩具運送トレーラーを二点鎖線にしてある。
【0014】
これらの図において、11は電動モーター玩具運送トレーラーを示し、電動モーター玩具運送トレーラー本体12と、この電動モーター玩具運送トレーラー本体12に設けられ、電動モーター玩具運送トレーラー本体12を自動車玩具Mの連結器Cに連結する連結器18とで構成されている。
【0015】
上記した電動モーター玩具運送トレーラー本体12には、自動車玩具Mで牽引されて走行できるようにタイヤ13が取り付けられ、連結器18の後部分、すなわち、ボート玩具21を載置するのに邪魔にならない先端の上側に収容ボックス14が設けられるとともに、中央部分に、充電器17を構成する充電用親電源17aを収容する蓋15aを備えた充電用親電源収容部15が設けられている。
【0016】
そして、充電用親電源収容部15を開閉する蓋15aの上側には、ボート玩具21を下側から支える所定の高さを有して平行する複数(2本)の突条16が設けられている。また、充電器17は、電源(バッテリ、電池)を備え、充電器本体収容部15に収容される充電用親電源17aと、この充電器本体17aに接続され、電動モーター玩具運送トレーラー本体12内を経由して収容ボックス14内へ延びるコード17bと、このコード17bに接続され、収容ボックス14内に収容される充電コネクタ17cとで構成されている。なお、充電用親電源17aは、充電用親電源収容部15に、タイヤ13の上端よりも下側に位置する状態で収容される。
【0017】
上記したボート玩具21は、船体22の内側が収容部22aとされ、その収容部22aに着脱可能な電源23などの各部品が収納され、収容部22aの開口がカバー22bによって水密に閉塞されている。そして、船体22の底には、前後方向へ貫通した凹部22cが設けられている。
【0018】
このように構成された電動モーター玩具運送トレーラー11にボート玩具21を載置する場合は、図4に示すように、船体22の下側に設けられている凹部22cを蓋15aの突条16に対応させてボート玩具21を電動モーター玩具運送トレーラー11に載置すると、突条16が凹部22c内に入ってボート玩具21を支えることができる。
【0019】
そして、電動モーター玩具運送トレーラー11でボート玩具21を運送する場合は、上述したようにしてボート玩具21を電動モーター玩具運送トレーラー11に載置した後、連結器18を自動車玩具Mの連結器Cに連結し、自動車玩具Mを走行させることにより、動モーター玩具運送トレーラー11でボート玩具21を運送することができる。
【0020】
また、ボート玩具21の電源23を充電する場合は、図6に示すように、カバー22bを取り外して船体22内から電源23を取り外し、図5に示すように、収容ボックス14を開けて充電コネクタ17cを収容ボックス14内から取り出して電源23に接続して前記トレーラー本体12の上面に取り付けられたスイッチ12aを押すことにより、充電中であることを表示する発光ダイオード12bが点灯して電源23を充電する。そして、電源23の充電が完了した後は、充電コネクタ17cを収容ボックス14内に収容し、収容ボックス14を閉じる。なお、前記充電用親電源収容部15の前方には、前記電源23への充電量を一定にするためと、前記発光ダイオード12bを駆動するための制御基板が収容されている。
【0021】
上述したように、電動モーター玩具運送トレーラー本体12にボート玩具21の電源23を充電する充電器17を設けたので、電動モーター玩具運送トレーラー11でボート玩具21の電源23を充電することができる。そして、充電器17を、充電器本体17aと、この充電用親電源17aにコード17bを介して接続された充電コネクタ17cとで構成し、充電用親電源17aを電動モータ玩具運送トレーラー本体12に内蔵させたので、電動モーター玩具運送トレーラー本体12の外観を変更することなく、電動モーター玩具運送トレーラー本体12に充電用親電源17aを設けることができる。
【0022】
さらに、充電用親電源17aを、タイヤ13の上端よりも下側に位置させて電動モーター玩具運送トレーラー本体12に内蔵させたので、重心が低くなり、安定性がよくなって転倒を防止することができる。そして、充電コネクタ17cを、電動モーター玩具運送トレーラー本体12に設けた開閉可能な収容ボックス14に収容させたので、不使用時の充電コネクタ17cを邪魔にならないように収容ボックス14に収容させることができるとともに、外観をすっきりさせることができる。
【0023】
さらに、ボート玩具21の底に凹部22cを設け、電動モーター玩具運送トレーラー本体12の充電用親電源17aを収容する充電用親電源収容部15の蓋15aに、ボート玩具21の凹部22c内へ入ってボート玩具21を支える複数の突条16を設けたので、安定させた状態でボート玩具21を電動モーター玩具運送トレーラー11に載置させ、運送することができる。
【0024】
次に、ボート玩具について説明する。
図7はボート玩具の平面図、図8はボート玩具の側面図、図9はサーボ機構およびスクリューの取付状態を示す側面図、図10はサーボ機構およびスクリューの取付状態を示す背面図、図11はサーボ機構の概略構成を示す平面図に相当する説明図、図12はサーボ機構の概略構成を示す縦断面図に相当する説明図、図13は衝撃吸収機構およびスクリュー角度調整機構の構成を示す分解図、図14および図15は操舵および衝撃吸収機構の動作説明図、図16はスクリュー角度調整機構の動作説明図である。
【0025】
これらの図において、21はボート玩具を示し、船体22と、この船体22内に着脱可能に取り付けられ、各部へ電力を供給する充電可能な電源23と、船体22に取り付けられ、図示を省略したコントローラーからの制御信号を受信するアンテナ24と、船体22内に取り付けられ、アンテナ24からの信号に基づいて各部を制御する図示を省略した制御部と、船体22内に取り付けられ、制御部によって動作を制御される電動モーター26と、この電動モーター26の回転軸に一端が取り付けられ、他端が船体22の外側まで延びたドライブシャフト27と、船体22の外側に位置するドライブシャフト27の他端に、6角錐を有する6角ユニバーサルジョイント28を介して接続されたスクリュー29と、このスクリュー29を回転可能に支持する舵を兼ねたスクリューブラケット30と、このスクリューブラケット30を水平方向へ回動させるサーボ機構31と、このサーボ機構31を船体22の外側に水平方向へ回動可能に取り付けるとともに、サーボ機構31の動力をスクリューブラケット30へ伝達する衝撃吸収機構32と、スクリュー角度調整および深さ調整を行うためのスクリュー角度および深さ調整機構(以下、単にスクリュー調整機構という)38とで構成されている。なお、31bは制御部とサーボ機構31を接続するためのコードの外周を覆い、サーボ機構31側に水が入り込むのを防止するためのフレキシブルパイプである。
【0026】
上記した船体22は、内側が収容部22aとされ、各部品が収容され、収容部22aの開口がカバー22bによって水密に閉塞されている。
そして、船体22の底には、図3に示すように、前後方向へ貫通した凹部22cが設けられている。
【0027】
上記したスクリューブラケット30の左右の両面には、ユニバーサルジョイント28のドライブシャフト27との接続部28aを中心とした円周上に位置させて複数(2つ)の突起30aが、例えば、同じ位置に設けられている。
【0028】
上記したサーボ機構31は、ハウジング31a内に、電動モーター、歯車などが水密に収納され、船体22からの信号線なども蛇腹状のシール筒でシールされている。そして、最終段の伝達軸31bは、図13に示すように、下端部分がDカットされ、このDカットされた部分に、伝達軸31bと一体的に回転する、円柱部31caの外周に軸方向へ延びた突条31cbを有する軸端部部材31cが取り付けられている。
【0029】
上記した衝撃吸収機構32は、図13に示すように、船体22の船尾に固定ねじ33で取り付けられた支持部材34の後端部上側に設けられた、軸部35aの外周に軸方向へ延びた突条35bを有する支持軸35と、サーボ機構31の軸端部部材31cと、両突条31cb,35bを隙間に位置させて保持するとともに、円柱部31caと軸部35aとを抱持する弾性を有したC形リング部材36と、軸端部部材31c、支持軸35およびC形リング部材36を支持部材34に固定する取付ねじ37とで構成されている。
【0030】
上記したスクリュー調整機構38は、図13に示すように、サーボ機構31のハウジング31aに上端部が取り付けられ、接続部28aを中心とした第1円弧状溝39aを備えた第1固定ブラケット39と、接続部28aを中心とし、第1円弧状溝39aと対向する第2円弧状溝40aを備え、第1固定ブラケット39に固定ねじ41で取り付けられる第2固定ブラケット40と、接続部28aを中心とし、第1、第2円弧状溝39a,40a内を第1、第2円弧状溝39a,40aに沿って移動可能に設けられるとともに、第1、第2固定ブラケット39a,40aで挟持、固定される突起30aを備えたスクリューブラケット30とで構成されている。
【0031】
次に、動作について説明する。
まず、コントローラーからの制御信号をアンテナ24で受信すると、この受信した制御信号が、図示を省略した制御部に供給される。このようにして制御信号が供給された制御部は、制御信号に基づき、各部を制御する。
【0032】
次に、電動モーターの制御について説明する。
まず、制御部が電動モーター26を作動させると、ボート玩具21を走行させることができ、電動モーター26を停止させると、ボート玩具21の走行を停止させることができる。そして、制御部が電動モーター26の回転数を増加、減少させるように制御することにより、速度を加速、減速させることができる。なお、本実施例にあっては、重量の大なる電動モーター26を船体22側に収容したことにより船体22が低重心となって安定した走行が可能となる。
【0033】
次に、操舵について説明する。
まず、ボート玩具21を直進走行させる場合、サーボ機構31および衝撃吸収機構32を構成する支持軸35、C形リング部材36、軸端部部材31cは、図14に示す状態となっている。
【0034】
この状態で、ボート玩具21を左へ回転させるためにサーボ機構31を所定量作動させると、軸端部部材31cがC形リング部材36によって支持軸35に固定されているので、図15に示すように、サーボ機構31が衝撃吸収機構32を中心にして左側(時計方向)へ回動する。
【0035】
このようにサーボ機構31が回動すると、ハウジング31aに第1、第2固定ブラケット39,40を介してスクリューブラケット30が固定されているので、スクリューブラケット30も衝撃吸収機構32を中心にして左側(時計方向)へ回動し、舵をきることができる。
【0036】
このようにして走行しているときに、例えば、スクリューブラケット30の右側が障害物に接触すると、スクリューブラケット30はサーボ機構31をさらに左側(時計方向)へ回動させるように回動するが、C形リング部材36が自身の弾性によって拡開することにより、衝撃を吸収する。そして、衝撃がなくなると、C形リング部材36は自身の弾性によって元の状態に縮閉する。
【0037】
次に、スクリューの角度調整と深さの調整について説明する。
まず、固定ねじ41を緩め、図16に示すように、接続部28aを中心にしてスクリューブラケット30を垂直面内で、突起30aをガイドとして第1、第2円弧状溝39a,40aに沿って回動させ、スクリュー29の角度を所望の角度にする。そして、固定ねじ41を締め付けてスクリューブラケット30の突起30aを第1、第2固定ブラケット39,40で挟持、固定する。
【0038】
上述したように、船体22とサーボ機構31とを衝撃吸収機構32を介して接続し、衝撃吸収機構32を、船体22側に取り付けられ、軸部35aの外周に軸方向へ延びた突条35bを有する支持軸35と、サーボ機構31の伝達軸31b側に設けられ、円柱部31caの外周に軸方向へ延びた突条31cbを有する軸端部31cと、両突条31cb,35bを隙間に位置させて保持するとともに、軸部35aと円柱部31caとを抱持する弾性を有したC形リング部材36とで構成したので、スクリューブラケット30が障害物に接触して衝撃が加わっても、C形リング部材36が拡開、縮閉することによって衝撃を吸収することにより、サーボ機構31の損傷を防止することができる。
【0039】
そして、スクリューブラケット30をサーボ機構31のハウジング31aに固定したので、サーボ機構31で直接スクリューブラケット30を水平方向へ回動させることができることにより、操舵するためにサーボ機構31の動力をスクリューブラケット30へ伝達し、スクリューブラケット30を水平方向へ回動させるロッドが不要になるとともに、操舵の調整を簡単に行うことができる。
【0040】
また、駆動モーター26を船体22の内側に取り付け、スクリュー29を駆動モーター26で駆動されるドライブシャフト30に、船体22の外側で6角ユニバーサルジョイント28を介して接続し、6角ユニバーサルジョイント28のドライブシャフト27との接続部28aを中心にしてスクリュー29の角度を調整するスクリュー調整機構38を設けたので、接続部28aを中心にしてスクリューブラケット30を回動させることにより、波の状態またはスクリューの寸法や好みに応じてスクリュー29の角度を微細に、かつ、簡単に調整することができ、色々な走行を楽しむことができる。
【0041】
そして、サーボ機構31を船体22の外側に水平方向へ回動可能に取り付け、スクリュー調整機構38を、サーボ機構31のハウジング31aに上端部が取り付けられ、接続部28aを中心とした第1円弧状溝39aを備えた第1固定ブラケット39と、接続部28aを中心とし、第1円弧状溝39aと対向する第2円弧状溝40aを備え、第1固定ブラケット39に取り付けられる第2固定ブラケット40と、接続部28aを中心とし、第1、第2円弧状溝39a,40a内を第1、第2円弧状溝39a,40aに沿って移動可能に設けられるとともに、第1、第2固定ブラケット39,40で挟持、固定される突起30aを備えたスクリューブラケット30とで構成したので、サーボ機構31で第1、第2固定ブラケット39,40を介してスクリューブラケット30を水平方向へ回動させることができることにより、操舵するためにサーボ機構31の動力をスクリューブラケット30へ伝達し、スクリューブラケット30を水平方向へ回動させるロッドが不要になるとともに、操舵の調整を簡単に行うことができる。
【0042】
さらに、突起20aを複数(2つ)設けたので、第1、第2固定ブラケット39,40でスクリューブラケット30を確実に固定することができる。また、ユニバーサルジョイントを6角ユニバーサルジョイント28にしたので、安価な構成によって所期の目的を達成することができる。
【0043】
上記した実施例では、電動モーター玩具をボート玩具21とした例で説明したが、電動モーター玩具運送トレーラーで運送する電動モーター玩具は、ボート玩具21以外の、自動車玩具、飛行機玩具などの電動モーター玩具であってもよい。
【0044】
また、駆動源を電動モーター26とした例で説明したが、駆動源がエンジンなどであっても、この発明を適用することができる。さらに、スクリューブラケット30をサーボ機構31で直接回動させる例で説明した、駆動源を船体22の内側に取り付け、サーボ機構を船体の外側に取り付けると、サーボ機構とスクリューブラケットとが接近することにより、サーボ機構でスクリューブラケットを直接水平方向へ回動させることが可能となり、操舵するためにサーボ機構の動力をスクリューブラケットへ伝達し、スクリューブラケットを水平方向へ回動させるロッドを不要にすることが可能になる。
【0045】
また、サーボ機構31の伝達軸31bに軸端部部材31cを取り付けた例で説明したが、伝達軸31bの端部を、軸端部部材31cのように形成してもよい。そして、スクリュー調整機構だけで考えれば、船体22に水平方向へ回動可能に取り付けられ、接続部28aを中心とした第1円弧状溝39aを備えた第1固定ブラケット(39)と、接続部28aを中心とし、第1円弧状溝39aと対向する第2円弧状溝40aを備え、第1固定ブラケット(39)に取り付けられる第2固定ブラケット(40)と、接続部28aを中心とし、第1、第2円弧状溝39a,40a内を第1、第2円弧状溝39a,40aに沿って移動可能に設けられるとともに、第1、第2固定ブラケット(39,40)で挟持、固定される突起30aを備えたスクリューブラケット30とでスクリュー調整機構を構成しても、同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】電動モーター玩具運送トレーラーにボート玩具を載置し、自動車玩具の連結器に電動モーター玩具運送トレーラーの連結器を連結した状態に斜視図である。
【図2】図1に示した電動モーター玩具運送トレーラーの側面図である。
【図3】図1に示した電動モーター玩具運送トレーラーの背面図である。
【図4】電動モーター玩具運送トレーラーからボート玩具を持ち上げて離した状態の斜視図である。
【図5】電動モーター玩具運送トレーラー本体の充電用親電源収容部の蓋を開けるとともに、収容ボックスを開けた状態の斜視図である。
【図6】ボート玩具のカバーを取り去って電源を示す部分斜視図である。
【図7】ボート玩具の平面図である。
【図8】ボート玩具の側面図である。
【図9】サーボ機構およびスクリューの取付状態を示す側面図である。
【図10】サーボ機構およびスクリューの取付状態を示す背面図である。
【図11】サーボ機構の概略構成を示す平面図に相当する説明図である。
【図12】サーボ機構の概略構成を示す縦断面図に相当する説明図である。
【図13】衝撃吸収機構およびスクリュー調整機構の構成を示す分解図である。
【図14】操舵および衝撃吸収機構の動作説明図である。
【図15】操舵および衝撃吸収機構の動作説明図である。
【図16】スクリュー調整機構の動作説明図である。
【符号の説明】
【0047】
11 電動モーター玩具運送トレーラー
12 電動モーター玩具運送トレーラー本体
13 タイヤ
14 収容ボックス
15 充電用親電源収容部
15a 蓋
16 突条
17 充電器
17a 充電用親電源
17b コード
17c 充電コネクタ
18 連結器
21 ボート玩具(電動モータ玩具)
22 船体
22a 収容部
22b カバー
22c 凹部
23 電源
24 アンテナ
26 電動モーター(駆動源)
27 ドライブシャフト
28 6角ユニバーサルジョイント
28a 接続部
29 スクリュー
30 スクリューブラケット
30a 突起
31 サーボ機構
31a ハウジング
31b 伝達軸
31c 軸端部部材
31ca 円柱部
31cb 突条
32 衝撃吸収機構
33 固定ねじ
34 支持部材
35 支持軸
35a 軸部
35b 突条
36 C形リング部材
37 取付ねじ
38 スクリュー調整機構
39 第1固定ブラケット
39a 第1円弧状溝
40 第2固定ブラケット
40a 第2円弧状溝
41 固定ねじ
M 自動車玩具
C 連結器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリューを駆動源で駆動し、前記スクリューを支持する舵を兼ねたスクリューブラケットをサーボ機構で水平方向へ回動させるボート玩具において、
前記駆動源を船体の内側に取り付け、前記スクリューを前記駆動源で駆動されるドライブシャフトに、前記船体の外側でユニバーサルジョイントを介して接続し、前記ユニバーサルジョイントの前記ドライブシャフトとの接続部を中心にして前記スクリューの角度と深さを調整するスクリュー調整機構を設けたことを特徴とするボート玩具。
【請求項2】
前記スクリュー調整機構を、
前記船体に水平方向へ回動可能に取り付けられ前記接続部を中心とした第1円弧状溝を有する第1固定ブラケットと、
前記接続部を中心とし前記第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を有し前記第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、
前記接続部を中心とし前記第1、第2円弧状溝内を前記第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられると共に前記第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を有する前記スクリューブラケットと、
で構成したことを特徴とする請求項1記載のボート玩具。
【請求項3】
前記サーボ機構を前記船体の外側に水平方向へ回動可能に取り付けた前記スクリュー調整機構を、
前記サーボ機構のハウジングに上端部が取り付けられ前記接続部を中心とした第1円弧状溝を有する第1固定ブラケットと、
前記接続部を中心とし前記第1円弧状溝と対向する第2円弧状溝を有し前記第1固定ブラケットに取り付けられる第2固定ブラケットと、
前記接続部を中心とし前記第1、第2円弧状溝内を前記第1、第2円弧状溝に沿って移動可能に設けられると共に前記第1、第2固定ブラケットで挟持、固定される突起を有する前記スクリューブラケットと、
で構成したことを特徴とする請求項1記載のボート玩具。
【請求項4】
前記スクリューブラケットの突起を複数設けたことを特徴とする請求項2または3記載のボート玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−181164(P2006−181164A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−378993(P2004−378993)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(390024822)京商株式会社 (15)
【Fターム(参考)】