説明

ボールに治療用チップを埋設したマッサージ器

【課題】 表面に多数のディンプル(くぼみ)が形成されたボールを用い、ボール表面に所定数の治療用チップを埋設したボール転動自在式のマッサージ器を課題とする。
【解決手段】 好ましい実施例としては転動媒体にゴルフボールを用い、該表面部への埋設用治療用チップには、酸化チタンに半導体シリコン薄膜をコーティングした貼付型接触粒(商品名:ウェルアップ)が好適である。即ち、6+nヶの治療用チップ中の6ヶをボール表面上の各90°の等間隔位置に埋設し、更に、6ヶ中の一ヶ所にn(2〜3)ヶをグループ化して埋設する。一方、上記ボールをピボット、ダンパー等を介してハンドル内部に転動自在に支軸構成する。上記構成としたマッサージ器は、ボールが360°方向に円滑転動されるとともに治療用チップが皮膚部位を満遍なく通過される。マッサージ機能とともに指圧効果が発揮される構成とされ、前記課題を解消したマッサージ器となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に多数のディンプルが形成されたボールに半導体接触粒や貼付用磁気治療器を所定数埋設して360°方向に転動自在としたマッサージ器である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜特許文献4は、半導体治療剤に関連した特許文献を登録番号順に併記したもので、それら複数件に基づく半導体治療剤が「ウェルアップ(WELL UP)」の商品名で家庭用貼付型接触粒として、既に製品化販売されている。非特許文献1、2は同貼付型接触粒の詳細内容が記載紹介された代表的な技術資料の非特許文献である{特許出願者:古河機械金属(株)、製造元:(株)ウェルネス、発売元:古河電子(株)…何れも古河グループ企業}。
即ち、貼付型接触粒としてのウェルアップは医療用具(鍼灸)の承認を得て、「針の無いはり」として、肩凝り・筋肉痛・血行促進・腰痛・目の疲れ等にも効能効果があるとされており、前記特許文献1〜特許文献4及び、非特許文献1、非特許文献2に記載されている構造図を引用して図1(a)〜(d)に拡大図解して示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2572520号
【特許文献2】特許第3572533号
【特許文献3】特許第4180126号
【特許文献4】特許第4129602号
【特許文献5】特開2005−013664号公報
【特許文献6】特開2008−119181号公報
【特許文献7】実開平04−005836 号公報
【特許文献8】特開2008−178631号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】粒鍼ウェルアップの基礎的臨床的研究(東方医学第13巻第3号別冊)
【非特許文献2】企業と知的財産NO.424(知的判決ダイジェスト:日本科学振興財団)
【0005】
図1(e)〜(f)は磁力作用を利用して、同じく肩凝り・筋肉痛・血行促進等に効能・効果があるとして昔から知られている貼付用磁気治療粒(器)を拡大図解してあり、ビップエレキバン:登録商標{ピップフジモト(株)}は有名である。図1には前記新登場の貼付型接触粒(ウェルアップ)とともに、従来から、類似効能があるとされている貼付用磁気治療器の、例えば、磁気絆V{阿蘇製薬(株)製品}を例示し双方の構造図、諸元概要を併記して示す。
さて、本特許願のマッサージ器は前記医療効能や効果があるとされている治療用チップをボール表面に埋設配設して用い、健康器具としてのマッサージ効果や指圧効果を高める構成を目的としたものである(以下、本特許願では前記貼付型接触粒、貼付用磁気治療器を区別して説明する際は前者をウェルアップ、後者を磁気絆と商品名で記載説明し、その他のトルマリン、金属、鉱石製の貼付剤を含めて総称する場合は、単に、治療用チップ、又は、チップtとして説明することもある)。
【0006】
図1(a)〜(d)はウェルアップを、図1(e)、(f)は磁気絆に関し、夫々の構造諸元を製造者の公表資料を引用して示す。更に、本特許願の理解の助けとするため、各図面中に所要事項を注釈的に概要記載する。
特にウェルアップ(チップt)は、図1(a)に平面図、図(b)に正面図、図(c)に部分断面図、図(d)に構造特性を示すように、酸化チタンの焼結体にP型半導体のシリコン薄膜をコーティングしたもので、円錐形をした先端突起部の押圧刺激で血行の促進効能もあると謳われている。ウェルアップに関する内容説明は前記掲載した各文献に詳細内容が記述されており、化学・医療粒としての詳しい説明は省略する。
(蛇足乍、本出願人も特許草案のPC集中作業時は、肩凝りに悩まされ放しの状況のため、今回、自らの臨床試験を兼ねて上記ウェルアップを凝った部位に数ヶ貼付したまま3週間余テスト中であるが、気付いたら、目下は肩凝痛が完全に癒えて忘れた状況下でPC作業を継続しており、実は当該ウェルアップの効能効果に自信を深め、本特許願健康グッズのマッサージ器に大いに期待を託している次第である)。
【0007】
ところで、上記特許文献5の特開2005−013664号公報(拒絶査定2008.11)、特許文献6の特開2008−119181号公報は何れもローラーに前記貼付型接触粒を装着することを前提とした特許文献である。
近年、女性の美容や美顔のスリム化を強調して多くの通販業者から大々的な広告により売出されている「ゲルマニウム(スリム)ローラー」は、六面体の転動ローラー面に前記ウェルアップを、例えば、3×3=9ヶを単に埋設配設した構成である。(前記肩凝りや血行促進の効能ではなく、顔面にローラーをコロコロ転がすことで顔がやせて、小顔美人になるなどと、美容効果のみを誇張的に強調して販売している)。
【0008】
さて、図3は前記特許文献7、8から引用した開示技術によるゴルフボールを用いたマッサージ器50の構成内容を示し、図3(a)は前記特許文献7の実開平04-005836号公報から引用したマッサージ器具50に関する縦断面図である。
本開示技術の図3(a)では、ケース本体51の支持具55が図示のようにゴルフボール2に対して、球面で接触摺動されるようにした受座盤56を設け、握体52に対して受座盤56をコイルばね57で弾発支持したマッサージ器である。しかし、ボール転動式マッサージ器ではボールの円滑転動が重要課題であり、球面状に形成した受座盤56を用いた転動軸受では、ボール転動地の接触抵抗が過大になりボールの円滑転動が図れない。
【0009】
前記特許文献8の特開2008-178631号公報は、本出願人と同一人による特許文献である。本特許願と係るボールを用いたマッサージ器の主要構成に関して、特に前記特許文献8から、図3(b)、(c)を引用転記して説明する。図3(b)、(c)では前記特許文献8に準じ、各構成要部の各名称とともに各符号を()内に付して以下に説明する。
即ち、図3(b)は前記特許文献8では第4実施例「図4(a)」のゴルフボール2に対して、図示のように磁石、Geチップ28がボール2に埋設29して示されている。一方、前記特許文献8では第2実施例「図2(b)」として図3(c)が、発明構成の要部をなしている。
そこで、前記特許文献8は開示された公知技術であり、本特許願の出願内容と係る構成内容につては図3(b)、(c)に転記した図面内容及び同文献中の明細書の記載に基づき、下記構成要部の差異を先ず明確にする必要がある(なお、以下の説明ではゴルフボールのことを含めて単にボール2と称して説明することもある)。
【0010】
前記特許文献8明細書中の実施例4の説明「段落{0031}」には、下記のように記述されている(請求項では触れてない)。「…永久磁石片やゲルマニウム(Ge)チップ28等を用い、ボール2に対して図4(a)に示すように、複数ヶ所に埋設29して用いることでマッサージ器としての相乗効果を一層高め得るようにした実施例である」との内容で、図3(a)とともに説明記述されている。
しかし、本特許願の各実施例のようにボール表面にチップを埋設してマッサージ機能や効能を発揮させる構成とするには、(1)ボールを円滑に転動するためのチップの埋設条件の第1課題、(2)チップを満遍なく皮膚部位に通過させるためのチップ数量と配設条件の第2課題(即ち、チップパターンの最適化条件)の二つの課題解消が不可避的に必要である。
しかし、それら実施構成上の重要課題が前記文献8には、何ら、触れられてない点。
【0011】
一方、前記特許文献8に開示されている主発明の構成は、前記文献の{図2(b)}を転記して、図3(c)に示すようなボール2の転動支軸部にコイルばね(13)を介して剛球(14)でボール2を転動支軸するようにしたピボット部(5)構成を特徴としている。
即ち、特許文献8に開示されている発明は、図3(c)構成内容から明らかなようにボール2を転動した際に、表面に形成されたディンプルと剛球(14)の作用によってボール2を軸受け方向に振動させてマッサージ効果を高めるようにした構造である。
当人は、前記特許文献8に基づく発明品を過去実際に製品化して売り出した。その結果、振動効果は初期狙い通りに発揮されたが、顧客からは衝撃震動がうるさい!ボールの転動が悪い(ディンプルに剛球が落込んで円滑に転動しない)!等と苦情が多く寄せられたのである。従って、本特許願では第2実施例の図6とともに以下に記載するように前記二つの課題を解消し、改良したマッサージ器を併せて特許提案するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記特許文献8には前記図3(b)とともに説明したように「…ボール2に、磁石、Geチップ28を複数ヶ所に埋設して…」との記載があるが、チップtの埋設設定方法やチップパターン最適化の具体的条件等に触れられてない。
本特許願は、特に表面にディンプルが形成されたボール2を転動媒体として360°方向に転動自在とするマッサージ器である。即ち、皮膚と接触して治療効能・効果をもたらす治療用チップを前記ボール2表面に埋設するための埋設設定及びチップパターンの最適化と関連して、前記チップパターンに基づくボール2をダンパーに取付けたピボットで支軸構成し、指圧機能も発揮されるようにしたマッサージ器である。
前記特許文献8に記述がされてない前記実施上の重要課題に関して、以下に図2、図3とともに説明する。
【0013】
図2(a)〜図(e)は、前記図1とともに概説したウェルアップ、及び、磁気絆の各々をゴルフボール2に埋設設定した際の実施状況を示している。初めに、図2の各図に示すゴルフボール2の表面に形成されたディンプル3について参考説明する。ボール2には、ショット時の空気抵抗を軽減するためにボール表面に形成されている細かいディンプル凹凸がマッサージ器として用いる際に効果的役割を発揮することが知られている。
本発明の転動媒体としては、ディンプル、サイズ、素材、コスト(リぺイントしてロストボールも活用可)等を含めてゴルフボールが最適である。そこで、図(a)に略実物大で示した公認ゴルフボール2(以下、単にボール2と称して説明することもある)の規格概要を参考記載すると、直径R:42.67mm(1.62インチ)以上、重さ:5.93g(1.62オンス)以下と規定されており、構造的にはワンピース、ツーピース、スリーピース型等の種類がある。ディンプル3の概要を図(a)の下に注釈記載する。
【0014】
次に、前記図1(a)〜(d)で構造諸元を示したウェルアップ(以下、単にチップtと称して説明することもある)を用い、ボール2における前記ディンプル3と、チップtのサイズ関係を略実物大で対比させて、ボール2表面に埋設した状態を示したのが図2(a)である。更に、該埋設部分を約5倍に拡大して示した平面図が図(b)で、図(b)におけるA−A線の断面図を示したのが図(c)である。
図示のようにチップtの構造は、直径:5.5±0.5mm、厚さ:2.3±0.3mm、半導体薄膜の厚さ約:0.1μmで円柱円錐形の構造をしている。ボール2表面へのチップtの埋設方法は図2(c)に示すように、ボール2表面にチップtのサイズと、穴径、深さとを勘案して埋設穴4をドリルで切削加工する。該埋設穴4にチップtの円錐先端部tpを表面向きに圧入固着した拡大断面図が図2(c)である。
図(c)に示すチップtを埋設する実施上の前記第1の重要課題は、チップ突起部tpの埋設高さとボール表面高さとの設定関係である。
【0015】
例えば、図2(c)のチップ突起部tpが0.3mm位ボール表面から突起した状態のボール2を 前記図3(c)とともに説明したマッサージ器1にセットして転動した場合は、高硬度の焼結体で加工されたチップ(チタン)突起部tpと剛球が擦り合わされる結果、カタカタと衝撃音を発するので実用に供し得ず、更には、該突起部tpはハンドル壁面部と摺動してプラスチック面を切削してしまう状況となる。
結論的には、図(c)におけるチップtの突起部tpの埋設高さをボール2表面高さと同等、若しくは、それ以下の高さに設定することが本発明実施には必須の前提条件である。即ち、ボール2を円滑転動するためのチップt埋設高さ設定の条件としては「チップの先端突起高さ≦ボール表面高さ」の関係を満足するチップ埋設の条件が必要である。
【0016】
図2(d)は前記磁気絆をボール表面に埋設した態様の拡大平面図、図(e)はB−B線の断面図を示している。前記磁気絆は直径:5.3mm、厚さ:2.3mm(何れも、実測値)と前記ウェルアップと略同サイズで加工されている。磁気絆は上下両面が図(e)の断面図のようにドーム状をなしているが、磁気絆を治療器としてボール2に埋設して用いる場合も前記ウェルアップ同様にチップtの埋設条件としては、
「チップの先端突起高さ≦ボール表面高さ」条件を満足させるチップ埋設が必要である。
【0017】
チップtの埋設設定に伴う参考事項について以下にまとめて列記する。
*図2(c)及び図(e)において図示のように夫々のチップ先端tpをΔs(0.3以内が適当)引込めて埋設し、チップtが皮膚と非接触の状態であっても皮膚部位への治療効果は、支障なく発揮される主旨検証されている。しかし、実際には後述する図5(d)や図6(f)に示すマッサージ器使用態様では、ボール2のディンプル3が柔軟な皮膚部位に押圧されてねり込み、チップ突起部tpは確実に皮膚部に接触される。
*一方、図2(c)及び図(e)の断面図において、チップ突起部tpをボール2の表面に面一、又は、面一以下の高さに設定するには、埋設穴4をチップt厚さより若干深めに切削加工した状態から、チップtを平坦部材でボール2表面に圧入固着する加工方法で簡単確実に、チップ突起部tpをボール表面の高さ以下に設定することができる。
*なお、本発明に用いる前記チップt埋設穴4を設けたボールの大量生産時は、成型加工用金型の所定位置に穴加工部材を設けて埋設穴4を同時に成型加工することが好ましい。
【0018】
次に前記特許文献8には触れられてない、ボール2表面へのチップパターンの最適化条件の第2重要課題について、図3(d)、(e)に基づいて説明する。
図3(d)〜(g)を始め後述する図4の各図は、チップtのボール2への配設数とともにボール2の転動軌跡に対する説明図である。先ず、前記ローラー式が一方向への転動であるのに対して、転動媒体にボール2を用いた本発明の構成では360°方向への自在転動を可能とする大きな特徴がある。しかし、ボール2上に埋設すべき前記チップを極力少数配設とした場合のマッサージ器でも、各埋設チップtが満遍なく確実に皮膚部を通過するようにするためのチップパターンの最適化配設が必要である。
以下の説明図面ではボール2を平面図で示し、チップtの表示方法は各図の右端記載注釈に基づいて図示する。また、図面中に各所要事項を記載して明細書での重複説明を極力避け、各実施例の説明では要点のみを簡潔記載する。
【0019】
さて、図3(d)はボール2の上下位置に2ヶのチップt1、t2を配設した平面図を示し、図(e)は2ヶのチップtを配設したボール2を直線上に転動した際に埋設チップt1、t2に対して、平面図上で示す360°方向に無数にあるボール2の軌跡線(k1〜kn)から、代表的な転動軌跡との相関関係を説明するために示した図解図である(以下、同様な手法で図解説明する)。
例えば、ボール2を軌跡線k1及びk2方向の前後(紙面に直交)方向に、転動した際はt1とt2が確実に皮膚部を通過する。しかし、k2位置から左右に45°及び90°ずれた位置のk3、k4、k5の転動軌跡上にボール2を直線上に転動させた場合は、チップtは全く皮膚部を通過しない結果になる。従って、図2(d)に示す2ヶ(複数ヶ)のチップtの配設パターンでは、マッサージ器としての実施性がないことを意味する。
【0020】
図3(f)の平面図は、ボール2の表面上に4ヶのチップt1〜t4を配設した実施例である。しかし、4ヶのチップを配設した場合であっても図(f)のようなチップt配設とした場合は、図(g )に示すk3、k5の転動軌跡上にボール2を転動した際にはチップt1〜t4が皮膚に触れないことになり、全チップtが全く皮膚部を通過しない結果となり、図2(f)に示す4ヶ(一つ目の実施例)のチップtを配設したチップパターンであってもマッサージ器としての実施には適さないことを意味している。
本発明によるチップ配設は以下に例示するようなチップパターンとした結果、チップtが確実に満遍なく皮膚部を通過させ得るようにした最適配設のチップパターンを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記課題を解決するため、本発明に係るマッサージ器は次の第1〜第5発明のように構成される。
第1発明のマッサージ器は表面に多数のディンプルが形成されたボールと、一端に開口部を有し前記ボールの一部が突出するように該ボールを収納保持するハンドル部と、前記ボールが転動自在とされる状態にハンドル内部に収納したこと、治療用チップを少なくとも4ヶ以上用いて前記ボール表面に略等間隔に埋設したこと、前記治療用チップのボール表面上での埋設高さを「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」の関係に埋設したこと、以上を具備して構成したボールを用いたマッサージ器である(第1、第2実施例)。
【0022】
第2発明のマッサージ器は前記第1の発明において、表面に多数のディンプルが形成されたボールと、一端に開口部を有し前記ボールの一部が突出するように該ボールを収納保持するハンドル部と、治療用チップを少なくとも6ヶ用いたこと、該6ヶの治療用チップの夫々がボール球心を結ぶ線上の前記ボール表面上、略90°(180°対向して2×3ヶ)の略等間隔に埋設配設したこと、前記治療用チップのボール表面上での埋設高さを「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」の関係に埋設設定したこと、以上を具備した構成を特徴とするマッサージ器(第1、第2実施例)。
【0023】
第3発明のマッサージ器は前記第2発明において、前記ボールに埋設配設される治療用チップを6+nヶ(但し、nは1、2、…の正の整数)としたこと、前記6+nヶの治療用チップ中の6ヶがボール球心を結ぶ線上のボール表面上、略90°(180°対向して2×3ヶ)の略等間隔で埋設配設したこと、前記6ヶ中の何れか一ヶ所位置にnヶをグループ化して隣接位置に埋設配設したこと、以上を具備して構成したボールを用いたマッサージ器である(第2実施例)。
【0024】
第4発明のマッサージ器は前記第2発明において、前記ボール表面上に埋設配設される治療用チップを6+2Nヶ(但し、Nは1、2、…の正の整数)としたこと、前記6+2Nヶの治療チップをボール表面上の略等間位置に配設したこと、前記ボール表面上に埋設配設される治療用チップを6+2N+nヶ(但し、N、nは1、2、…の正の整数)としたこと、6+2N中の何れか一ヶ所位置にnヶをグループ化して隣接位置に埋設配設したこと、以上を具備して構成のマッサージ器である(第2実施例)。
【0025】
第5発明のマッサージ器は前記第2発明において、前記ボールにゴルフボールを用いたこと、前記治療用チップとして、酸化チタンに半導体シリコン薄膜をコーティングした貼付型接触粒、又は、貼付用の磁気治療器等の治療粒を用いたこと、前記ハンドル底部から支軸筒を設立したこと、前記ボールとの摺動部が平坦形状のスチール製ピボットをダンパーに取付け、前記ハンドル内部の立設支軸筒に挿入したこと、以上を具備した構成のマッサージ器(第2実施例)。
【発明の効果】
【0026】
前記したように、本発明のボールを用いたマッサージ器には下記に列記するような多くの効果、特徴がある。
<治療粒チップの埋設配設の特徴>
好ましい実施例としては、転動媒体として表面に多数のディンプルが形成されたゴルフボールを用いて該ボール表面に、肩凝り、筋肉痛、腰痛、血行に対する促進効果があるとされる前記貼付型接触粒(ウェルアップ)や貼付用磁気治療器(磁気絆)等の治療用チップを略等間隔配設にして、下記のようにボール2表面に埋設配設する。
(1)治療チップを少なくとも6ヶ以上用いて前記ボール表面上、略等間隔で「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」の条件を満足するチップパターンとして埋設配設する。
前記構成によりボール表面に埋設配設された治療用チップが、ボールの360°方向への円滑転動がされるようにハンドル部に転動支軸されて前記医療用チップを皮膚部に満遍なく通過せしめ、前記治療用チップとディンプルとの相乗効果によって好適なマッサージ器となる(第1実施例)。
【0027】
(2)例えば、第2実施例(図6、図7)のようにボール2に埋設配設するチップパターンを6ヶ+n(但し、nは正の整数)として、6チップ埋設配設した6チップ中の1チップをグループ化し、隣接チップ間隔を数mm離間した配置とし、nを2ヶとして合計6+2=8ヶのチップパターンとする。
一方、前記ボール2を保持するハンドル内部にゴム製チューブをダンパー部材とするとともに、接触面が平坦なスチール製ピボット(例えば、画鋲)で転動支軸した前記図6の第2実施例のマッサージ器は、前記特許文献8の公知技術では衝撃音があった課題(ピボット部)が解消改良されて、ボール2が衝撃音を発することなく円滑転動されてマッサージ効果が発揮される。更に、前記ハンドル部から突出したボールのnヶグループの集合体チップを最上端に停止させ、図6(f)のように凝った肩部位等に押圧するようにハンドル操作した場合は、治療粒チップ、ダンパーのクッション、ディンプルの相乗効果が如何なく発揮される構成となる。
即ち、マッサージ機能とともに優れた指圧効果が発揮され、マッサージ機能とともに指圧器の機能効果を備えたマッサージ器を提供し得る(第2実施例)。
【0028】
(3)ローラーを転動媒体とした前記第5の特許文献5,6に開示構成では、一方向への往復転動のみのマッサージ操作となるが、本構成のボール回媒体では、360°方向へ転動自在の構成とされ、且つ、ローラー式転動機構のようにベアリング(特許文献6)の軸受けを用いた構成ではコスト課題と、濡らした場合等には錆びの課題がある。
本支軸部は支軸部にベアリングを必要としないので濡らしても支障がなく、簡単な支軸構成(図6)としてボールを円滑転動構成とし得、更に、チップtを前記実施例のようにグループ配設とし、前記マッサージ機能とともに指圧機能を具備した効能効果が発揮され、操作性に優れたマッサージ器が低コスト実施で実現可能となる(第2実施例)。
【0029】
(4)ボールを転動媒体としたマッサージ器では、ボールの円滑転動が重要課題となり、ボール表面への治療用チップの埋設は、ボール円滑転動のために図2(c)、(e)示した「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」を満足する必要があるが、該チップ先端をボール表面から引込め配設とした設定でも、図5、図6に示したようにチップ先端は皮膚部に確実に接触される態様とされる。
従って配設チップがボール転動に一切支障を来すことなく、ボールが円滑転動されて、治療用チップの効能効果が良好に発揮されるマッサージ器となる。
【0030】
(5)本発明の好ましいマッサージ器の外観としては、図6(d)に示したように本体を透明体として内部構造が透けて見えるようにプラスチック成形すると好ましい。
従って、好ましい実施例としてはボール2をピンク色に着色したゴルフボールを用い、表面にチップを埋設配設し、部品構成のダンパー12を赤色としてピボット部にゴールド色の画鋲を用いた配色構成とした場合は、ユニークで意匠的にも見栄えが良く綺麗で魅力ある外観のマッサージ器となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に用いる半導体接触粒や半導体接触粒構造を示した図面である。
【図2】図1に示した治療用チップをボールに埋設した状態を示した図面である。
【図3】特許文献に開示されている構成内容や転動軌跡を説明する図面である。
【図4】第1実施例におけるチップパターンの最適配設を示した図面である。
【図5】第1実施例の構成部品、組立状態、断面図、使用態様の図面である。
【図6】第2実施例の各構成部品、ピボット部品、組立体、指圧使用状態を示した図面である。
【図7】第2実施例のチップパターン最適配設を示した図面である。
【図8】第4実施例、足裏マッサージ器、孫の手への応用実施例を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
前記した背景技術、発明の概要、発明効果や公知文献における課題等の説明内容を参照することで、本発明が狙いとする構成の概要はほぼ理解し得たものと思われる。
本特許願では発明要部を分り良くするため、各図面中同様な作用をする部分には同様符号や名称(用語)とともに、参考事項を注釈記載して説明の助けとし、以下、本発明のチップパターンの第1実施例から図面に基づいて順次説明する。
なお、以下に示すチップパターンの最適化実施例は、大きな地球儀を活用して配設チップtとチップ数の関係を経線、緯線上にマーク入れして最適配設位置を実測値で求めたものである。
【実施例1】
【0033】
さて、前記特許文献8に「…複数ヶ所に埋設…」として記載されている内容に関連して、図3(f)、のようにチップtを4ヶとした配設例を示し、転動軌跡として示した図3(g)では、皮膚部を通過しない転動軌跡があることを図解説明した。 図4(a)〜図(m)の各図はボール2表面に埋設配設した第1実施例のチップパターンを最適化した配設例を夫々表側、裏側から見た平面図及びボール2の転動軌跡図として示している。
然るに、図4(a)、(b)に図解する第1実施例のチップパターンは、図(a)ではボール2に{前記図3(f)に示したと同じく}4ヶのチップtを用い、t1〜t4を図示のように最適化したチップパターンである。なお、配設チップtの表示は図面右側に注釈記載するチップt表示に従っている。図(a)は4ヶのチップt1〜t4がボール2表面上の略等間隔配設とされるように最適化したチップパターンである。
【0034】
図4(a)のチップt1はボール2の平面図の中央部に黒チップt1として表示され、他のt2、t3、t4の3チップは表から見えない白(塗りつぶし)チップで表示されているが、図(b)の裏返しにした平面図では逆の表示関係で表れることになる。
図(a)において、ボール2の直径:Rに対する角度:120°線とともに表示した直径:R’は、R’=0.93Rであり、該関係寸法は前記したように大径の地球儀を用いて実測割出した値である(以下のチップパターンも同様)。図(b)はチップ配設を4ヶとした図(a)を裏返した平面図における転動軌跡を示している。
図(a)のチップパターン配設とした場合は、最少4ヶ配設としたチップt1〜t4が、図示した全ての転動軌跡線k1〜k5上を一応通過して皮膚に接触されることになる。それは、図(a)で示したボール上のチップパターンを略等間隔配置としたことの結果である。ところで、ボール2を転動した際に無数にある転動軌跡線を勘案した場合、前記した4ヶのチップt配設では万全とは云い難いが、例えば、ボール2直径を30mm位の小型のもので実施する場合には、発明の初期目的が果たせる構成とし得るのは明らかである。
【0035】
図4(c)、(d)は、6ヶのチップにより最適配設とした好ましい実施例である。即ち、6チップの配設パターンでは、図(c)の平面図に図示するようにボールの上下にt1、t6を、前後にt4、t2を、左右にt5、t3を夫々180°対向、且つ、球心を通る線の直交線の90°の等間隔(円周上:πR/4)配設により、ボール2の球心に対し、対象位置に各チップtが配設された好ましい好適チップパターンとなる。
6ヶ配設によるチップパターンの転動軌跡は、図(d)に示すように本チップパターンは全ての転動軌跡に対し、ボール上に埋設配設されたチップが確実、且つ万遍なく皮膚部に通過されるマッサージ器1を形成し得ることになる。以下の実施例チップパターンは該6ヶ配設を基準とした6+2N(但し、Nは1,2,3…正の整数)としたチップ増設の配置例である。
チップt合計数量を遇数ヶとして実施する場合は、チップパターンの略最適化配設の条件が適えられてN(合計値)の数値が増加する程、隣接チップtどうしの間隔が等間隔に近づきチップパターンの最適化が図れる。
【0036】
図4(e)、(f)はボール2の表面上のチップ数:6+2NのN値を1として合計チップ数8ヶとした最適化チップパターンであり、図4(g)、(h)はチップ数:6+2NのN値を2として合計チップ数:10ヶとした最適化チップパターン、図4(k)、(m)はチップ数:6+2NのNを3として合計12ヶによる最適化チップパターンの実施例を夫々示し、チップパターンの表裏を逆面として見た場合は白黒チップ夫々が千鳥配設の関係位置になっていることが分かる。
図4(e)、(f)の8チップ配設に対するボール直径:RとR’の相対関係は、R’=0.93Rである。一方、図4(g)、(h)の10チップ配設、図4(k)、(m)の12チップ配設に対するボール直径:RとR’の相対関係の実測値は夫々、R’=0.9Rとなっている。
以上はボール2表面へのチップパターンの最適化配設の実施例1について説明したが、
次に前記チップtが埋設配設されたボール2を用いたマッサージ器の具体例について説明する。
【0037】
図5の各図は、マッサージ器1の構成部品と前記図4(c)とともに説明した6ヶのチップtを配設したパターンのボール2を用いたマッサージ器1の組立体とともに、使用態様等を示した第1実施例である。
図5(a)は第1実施例の構成部品を縦方向配設に並べて示したマッサージ器1本体のハンドル5や押えリング11は、アクリル、ポリカーボネィト(P.C)、ABS等を用い、内部構造が透けて見える透明体としてプラスチック成型されている。この実施例のボール2にはゴルフボール2が用いられ、図4(c)とともに前記したボール2にはt1〜t6の6ヶのチップtが埋設された状態のものが用いられている。
ハンドル5内部には、底部6から支軸筒7が所定高さで立設されて該支持筒7の中央にはピボット10を取付けるためのピボット担体15の針軸穴を加工し、好ましい実施例としてはピボット担体15に画鋲(硬質プラスチックや非金属のセラミックス製でもよい)を用いて、単に前記支持筒7に挿し込んでピボット10としたものである。Φ44mmで加工された開口部8からボール2を装着し、押えリング11を嵌合部9に固着すると図(b)に示す外観のマッサージ器1が完成する。
【0038】
前記図5(b)は、ボール2のセット状態で横、上下方向に遊びガタを0.5mm位設けてあり、且つ、支軸用のピボット10には摺接面が平坦なスチール製の画鋲を用いて支軸構成した結果、ボール2が360°方向に円滑転動される。
図(c)は図(b)のC−C線断面図を示し、ゴルフボールはワンピースを用いた実施例である。図(d)はマッサージ器1の使用態様を断面図で示しており、図示のように皮膚患部にボール2を圧接してハンドル5を握手して360°方向にコロコロ円滑転動される構成として、ボール2に埋設された治療用チップtとディンプルの微振動の相乗作用によりマッサージ効果が発揮され、心地良く、使い勝手良好なマッサージ器が提供できる。
【実施例2】
【0039】
引き続き、前記特許文献8の課題を解消したマッサージ器1の第2実施例について図6の各図とともに説明する。
前記特許文献8から転記して図3(c)とともに前記説明したマッサージ器は、剛球とコイルばねを用いてピボット部を構成した結果として、前記したように支軸部の振動衝撃音が大きな技術課題となっていた。
図6に示す第2実施例のマッサージ器1は、前記特許文献8におけるピボット部を改良し、前記技術課題を解消し本発明のチップパターンと併用実施したものである。更に、図6の第2実施例はマッサージ器1を指圧器用として兼用を図るため、ピボット10の改良に伴うクッション効果を活用して指圧効果が発揮されるように、例えば、6ヶ配置中の1ヶ部分に3ヶのチップを集合配設としたチップパターンを用いたもので、図6に示す第2実施例は、本発明のマッサージ器1が指圧用としても効果を発揮し得るようにしたマッサージ器である。
【0040】
即ち、図6(a)は第2実施例の構成部品を縦配設にして示してあり、ボール2の平面図を示した図(a)では、指圧用に寄与するチップ部分に4ヶのチップt1〜t4を集合配設し、前記6+nにおけるチップパターン中のnを3とし合計チップ数:6+3=9ヶのチップtをボール表面に埋設配設したゴルフボール2である。該指圧用のチップパターン配設に関しては、更に、図7とともに後述する。
前記特許文献8に開示されているマッサージ器のピボット10部は、ダンパーを含め本特許願では下記のように改良されている。図(b)はピボット10部の構成部品を縦配設にして示しており、本実施例ではピボット担体15に画鋲を用い、ダンパー12(赤色:Φ4−5.8mm)天然チューブを用いて該内径への嵌合用としてゴムパイプブッシング16をピボット担体15の針部に挿し込み、前記ダンパー12と合体固着して下図のピボット部10を形成している。また、ピボット部10にはダンパー12に網戸の網押用(塩ビチューブ)を利用してピボット担体15と直接固着して用いてもよい。
【0041】
図6(d)は前記構成部品からなるマッサージ器1の外観図である。前記図3(c)に示した文献8のコイルばね(13)に置換え、図(b)のようにダンパー12にゴムチューブ12を用いるとともにピボット担体15として摺接面が平坦で滑りのよいスチール製(画鋲15)を用いたピボット10の構成により、ボール2が機械的な衝撃音を伴うことなく円滑転動され、更に、ダンパー12のクッション効果によりマッサージや指圧効果が如何なく発揮されるマッサージ器となし得る。
図(e)は図(d)のD−D線断面を示しており、ボール2を矢印d方向に押圧した場合は前記ダンパー12が2mm程度上下動してクッション作用が発揮されるように設定してある。因みに、完成後のマッサージ器1の主外形寸法は高さH:92mm、外径:50mm、重さ:75gである。
【0042】
図6(f)のマッサージ器1は、特にボール2に埋設した4ヶのチップt1〜t4をハンド5から突出したボール2の最先部位置に停止させて、ハンドル5を矢印d方向に押圧しつつ指圧器として使用する際の使い方を断面図で示しており、治療用チップ、ダンパー、ディンプルの相乗効果によって充分な指圧効果が発揮される。
図示内容からも明確なように各チップ先端をボール表面から引込めて埋設されていても、前記ボール2の表面に埋設されたチップ突起部tpが図6(f)のように押圧接触された場合は、否応無しに皮膚部hfに接触されるメカニズムは明らかなことと思われる。
【0043】
引き続き、第2実施例について図7とともに説明する。
図7(a)〜(m)の各図は第2実施例に係り、本発明によるマッサージ器1を図6とともに前記説明したような指圧用とする際に、前記ボールに埋設配設された治療用チップが指圧効果を充分発揮し得るようにするためのチップパターン最適配設の各実施例を示す。
即ち、本発明によるボール転動型マッサージ器の大きな特徴は前記図6(f)で指圧器として用いる使用態様を説明したように、埋設チップの一部分に2〜5ヶをグループ化して隣接位置に集合配設したチップパターンボールを用い、更に、ハンドル5にダンパーやピボットで回動支軸して前記ボールを装着構成したマッサージ器は、マーサジ効果とともに優れた指圧効果が発揮される。
【0044】
図7の各図とともに指圧効果を高める最適化チップパターンの各実施例につて簡単に説明する。図7の各図はボール2にゴルフボールを用いた場合の第2実施例を示し、各左側の図面はゴルフボールサイズを略70%に縮小したチップパターン図解図を、右側図は略50%に縮小したゴルフボールへのチップtの埋設状態を夫々示している。
図(a)、(b)は6+1=7ヶ中t1、t2をグループ化したチップパターンを示す。
図(c)、(d)は6+2=8ヶ中t1〜t3をグループ化したチップパターンを示す。
図(e)、(f)は6+3=9ヶ中t1〜t4をグループ化したチップパターンを示す。
図(g)、(h)は8+3=11ヶ中t1〜t4をグループ化したチップパターンを示す。
図(k)、(m)は10+4=14ヶ中のt1〜t5をグループ化したチップパターンを示す。
なお、以上の図7に示した指圧効果を高めるチップ埋設としたボール2は、前記図5で説明した第1実施例のマッサージ器と併用実施した場合も指圧効果が発揮される。
【実施例3】
【0045】
次に本発明を応用した第3実施例について図8とともに説明する。
図8(a)は本発明のマッサージ器1を応用した足裏 マッサージ器20である。図(a)は第3実施例の足裏マッサージ器20の外観斜視図を示し、図(b)は図(a)における一部E―E線の断面図を示す。
本実施例では前記図4の第1実施例のようなチップパターンが埋設されたボール2を用い、断面図(b)に示すように個々のボール2を台座23に形成された収納部に保持し、ピボット10が取付けられたダンパー12を支軸穴24に挿入して前記治療用チップtが埋設された個々のボール2を転動自在支軸し、図示のような中間部材25を備えた上蓋21を4本のセットスクリュー22で台座23に取付け組立する。
本実施例は、前記治療用チップtが前記図4のように埋設されたボール2を4ヶ×4列=16ヶを用いて構成した足裏 マッサージ器20である。
【0046】
図8(c)は、例えば、ボール直径:30mmとして小径で成型加工した小型ボール2にチップtを埋設したボールを用いて構成した小型マッサージ器1である。そして、図(d)は孫の手31の他端部に埋設穴32を設けてマッサージ器1を取付け固着し、孫の手31と合体構成したマッサージ器兼用型である。即ち、手の届かない背中などに延長してマッサージや指圧効果を発揮し得るようにした便利健康グッズである。
【0047】
第3実施例として、図8とともに説明したように治療用チップtを図4、図7のようなチップパターンで「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」としてボールへの埋設条件を満たした場合は、縦横に多数ヶ並べた夫々のボール2が全方向に転動自在の構成として前記足裏マッサージ器以外にも、例えば、20〜30mmの小径で成型加工したボールを用いて、椅子、座椅子、車椅子用の背もたれ等の指圧具やカバー着脱形体としての応用も可能であり、前記医療用チップが備えている治療効能の効果が前記マッサージ器同様に健康効果が期待される各種の健康具への展開が考えられる。
そして、近年はゴルフボールの量産化、普及に伴い、所謂、プレーや使用済のロストボールが破棄物の処理対象として問題化しつつあるが、本発明のマッサージ器に用いるボールとして該廃棄物のゴルフボールを用い、例えばピンク色(シリコンラッカースプレー等が適当)で再塗装して用いた場合は、多少の汚れや傷も消去されて再利用できる点、資源復活のリサイクルとともに生産コスト上からもメリットが大である。
【符号の説明】
【0048】
k k1〜knボールの転動軌跡線
t t1〜tn治療用チップ(チップ)
1 マッサージ器
2 ボール(ゴルフボール含)
3 ディンプル(くぼみ)
4 チップ埋設穴
5 ハンドル
6 底部
7 支軸筒
8 開口部
10 ピボット
11 押えリング
12 ダンパー(弾性ゴムチューブ等)
15 ピボット担体(実施例:画鋲)
20 足裏マッサージ器
30 マッサージ器付孫の手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に多数のディンプルが形成されたボールと、
一端に開口部を有し、前記ボールの一部が突出するように該ボールを収納保持するハンドル部と、
前記ボールが転動自在とされる状態に前記ハンドル内部に収納したこと、
治療用チップを少なくとも4ヶ以上用い、前記ボール表面に略等間隔に埋設配設したこと、前記治療用チップの前記ボール表面上での埋設高さを
「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」の関係に埋設したこと、
以上を具備した構成を特徴とするマッサージ器(第1、第2実施例)。
【請求項2】
表面に多数のディンプルが形成されたボールと、
一端に開口部を有し、前記ボールの一部が突出するように該ボールを収納保持するハンドル部と、
治療用チップを少なくとも6ヶ用いたこと、
該6ヶの治療用チップの夫々がボール球心を結ぶ線上のボール表面上、略90°(180°対向して2×3ヶ)の略等間隔に埋設配設したこと、
前記治療用チップのボール表面上での埋設高さを、
「治療用チップ先端の埋設高さ≦ボール表面高さ」の関係に埋設設定したこと、
以上を具備した構成を特徴とするマッサージ器(第1、第2実施例)。
【請求項3】
前記ボールに埋設配設される治療用チップを6+nヶ(但し、nは1、2、…の正の整数)としたこと、
前記6+nヶの治療用チップ中の6ヶをボール球心を結ぶ線上のボール表面上、略90°(180°対向して2×3ヶ)の略等間隔に埋設配設したこと、
前記6ヶ中の何れか一ヶ所位置に、前記nヶのヒップをグループ化して隣接位置に埋設配設したこと、
以上を具備した構成を特徴とする請求項2に記載のマッサージ器(第2実施例)。
【請求項4】
前記ボール表面上に埋設配設される治療用チップを6+2Nヶ(但し、Nは1、2、…の正の整数)としたこと、
前記6+2Nヶの治療チップをボール表面上の略等間位置に配設したこと、
前記ボール表面上に埋設配設される治療用チップを6+2N+nヶ(但し、N、nは1、2、…の正の整数)としたこと、
6+2N中の何れか一ヶ所位置に、nヶをグループ化して隣接位置に埋設配設したこと、
以上を具備した構成を特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のマッサージ器(第2実施例)。
【請求項5】
前記ボールにゴルフボールを用いたこと、
前記治療用チップとして、酸化チタンに半導体シリコン薄膜をコーティングした貼付型接触粒、又は、貼付用の磁気治療器等の治療粒を用いたこと、
前記ハンドル底部から支軸筒を設立したこと、
前記ボールとの摺動部が平坦形状とされたスチール製ピボットをダンパーに取付け、前記ハンドル内部の立設支軸筒に挿入したこと、
以上を具備した構成を特徴とする請求項2に記載のマッサージ器(第2実施例)。

【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−103992(P2011−103992A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−260001(P2009−260001)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(395008067)
【Fターム(参考)】