説明

ポインティングデバイス等を用いた入力選択装置及び当該入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラム

【課題】ポインティングデバイスやタッチパネルを用いて、少ない操作で選択が可能であり、かつ多数の入力選択項目を設定することが可能な入力選択装置の提供。
【解決手段】大項目入力選択画像1011中の1つの選択項目で選択操作を行ったときに、そのポインティング位置(基準位置)を中心とする円形領域内に小項目入力選択画像1012をポップアップ表示する。オペレータがポインタ102を小項目入力選択画像中の1つの選択項目まで移動し、ポインティングデバイスの操作を解除したとき、基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、選択された小項目を確定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポインティングデバイス等を用いた文字又はメニューなどの入力選択装置(以下、単に「入力選択装置」という。)及び当該入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムに関し、特にパーソナルコンピューターやビデオゲーム機などに好適に用いることができ、マウスやタッチパッド等の通常のポインティングデバイスや、タッチパネルを用いて、少ない操作で所望の選択項目を迅速に選択でき、1回の入力選択操作中に多数の選択項目を設定することも可能で、ディスプレイ画面の有効活用も可能な入力選択装置と、それを構築するためのコンピュータープログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピューター(以下、「パソコン」ともいう。)において作業内容を選択したり、ビデオゲーム機においてプレイ場面を選択したりする場合に、目的とする場面に到達するために、大項目メニューから次第に小さい項目へ絞り込むための選択操作を繰り返してゆく作業は日常頻繁に行われているところである。
例えば、通常のデスクトップ型パソコンにおいては、マウスを動かして、ディスプレイ画面に表示された選択項目の中の希望する1つの項目にポインターを合わせ、そこでマウスの左ボタンをクリックすると、選んだ項目のウインドウが開いたり、更に次の選択項目のメニューが表示されたりする。新たな選択項目のメニューが表示された場合には、更にその新たなメニュー中の希望する1つの項目にポインターを合わせるようマウスを動かし、ポインターを合わせた時点でマウスの左ボタンを再度クリックするという操作を繰り返すものである。
このような入力選択方式であると、新たなメニューが表示される都度、マウスを動かしてクリック操作を行う必要があり、面倒であった。
【0003】
また、市販されている携帯電話機の一機種では、図7に示すようなディスプレイ画面を兼ねたタッチパネル式キーボードが採用されている。
この携帯電話機で文字入力を行う場合には、そのタッチパネル式ディスプレイ画面に、図7(イ)に示すような50音表の各行の冒頭の「あ」を母音とする文字「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」、「は」、「ま」、「や」、「ら」、「わ」という文字を配列したキーボードを表示することができるようになっている。
ここで例えば、「け」という文字を入力したい場合には、上記キーボード上の「か」のキーを指で押すと、図7(ロ)に示すように、「か」を中心として上下左右に「か」行の文字「き」、「く」、「け」、「こ」のキーが表示されるので、入力したい文字「け」の方向へ指をそのままスライドさせ、「け」の位置で指をキーボード(タッチパネル式ディスプレイ画面)から離すと、入力すべき文字が「け」として確定されるようになっている。「か」の位置のままで指をキーボードから離すと、入力すべき文字は「か」として確定される。
このような入力選択装置では、中央の文字を含めて最大5文字しか選択できず、選択肢を更に増やすとしても、指先が占める面積の領域に2以上の選択肢を並べて配置することはできないため、選択肢の数が少なくなり、用途が限られてくるという問題がある。
【0004】
また、下記特許文献1には、時間を追って表示項目が順次変化する経時的なメニュー表示と同時に、項目ごとに異なった音階の音を発生させ、音を聞いただけで選択項目が理解できるようにして、慣れてくれば画面を見なくても選択操作が可能なようにした入力選択装置が開示されている。
この特許文献1に記載の装置で、音を聞いただけで迅速な選択操作ができるようになるためには、音階と選択項目との関連を記憶する必要があり、また、音感に優れた人でなければ、聞き分けることができる音階の数は10種類程度までであり、従ってこの場合も、選択肢の数が限られ、用途が限られてくるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06−149517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、マウスやタッチパッド、ペンタブレット等の通常のポインティングデバイスや、タッチパネルを用いて、少ない操作で所望の入力選択項目を迅速に選択でき、多数の入力選択項目を設定することも可能で、ディスプレイ画面の有効活用も可能な入力選択装置及び当該入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は、
ディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像とポインターとを表示し得るディスプレイ装置と、ポインティングデバイスと、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイスからの入力信号に応動してディスプレイ装置に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、ディスプレイ画面上の大項目入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路と、
上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを上記小項目入力選択画像中の一つの選択項目まで移動させ、その移動最終位置でポインティングデバイスの操作を解除したとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置によって達成できる。
【0008】
また、上記目的は、
ディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像とポインターとを表示し得るディスプレイ装置と、ポインティングデバイスと、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイスからの入力信号に応動してディスプレイ装置に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、ディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路と、
上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)まで移動させ、当該第2位置に予め定めた一定時間以上停止させたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路と、
前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路と、
以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがポインティングデバイスによる操作を解除したとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置によっても達成できる。
【0009】
また、上記目的は、
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の大項目入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路と、
上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記基準位置から上記小項目入力選択画像中の一つの選択項目までなぞり、その移動最終位置でタッチパネルへの接触をやめたとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置によっても達成できる。
【0010】
また、上記目的は、
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路と、
上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記第1位置から上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)までなぞり、当該第2位置に予め定めた一定時間以上触れ続けたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路と、
前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路と、
以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路と、
オペレーターがタッチパネルへの接触をやめたとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置によっても達成できる。
【0011】
上記ポインティングデバイスとしては、、マウス、タッチパッド、ペンタブレット、ジョイスティック、トラックボール、ライトペン、等々、さまざまな形態のものを使用できる。
【0012】
なお、上記円形領域を、半径の異なる複数の環状領域に分け、各環状領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で、上記複数の選択項目を配置することにより、より多くの選択項目を配置することができる。
【0013】
上記情報処理装置は、パーソナルコンピューターであっても、ビデオゲーム装置であってもよい。
即ち、本発明に係る入力選択装置は、パーソナルコンピューターやビデオゲーム装置に好適に用いられる。
【0014】
更にまた、本発明の前記目的は、
ディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像とポインターとを表示し得るディスプレイ装置と、ポインティングデバイスと、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイスからの入力信号に応動してディスプレイ装置に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置の上記演算装置にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[a]項ないし[d]項記載の各ステップを実行せしめること、即ち、
[a]オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[b]オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、ディスプレイ画面上の大項目入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路を構築するステップと、
[c]上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[d]オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを上記小項目入力選択画像中の一つの選択項目まで移動させ、その移動最終位置でポインティングデバイスの操作を解除(マウスの左ボタンから指を離してしまう。右クリックではない。タッチパッドから指を離してしまう。などなど)したとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路を構築するステップと、
の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムによっても達成できる。
【0015】
更にまた、本発明の前記目的は、
ディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像とポインターとを表示し得るディスプレイ装置と、ポインティングデバイスと、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイスからの入力信号に応動してディスプレイ装置に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置の上記演算装置にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[e]項ないし[k]項記載の各ステップを実行せしめること、即ち、
[e]オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[f]オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、ディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路を構築するステップと、
[g]上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[h]オペレーターがポインティングデバイスを操作し、ディスプレイ画面上のポインターを、上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)まで移動させ、当該第2位置に予め定めた一定時間以上停止させたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路を構築するステップと、
[i]前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[j]以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは0又は正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[k]オペレーターがポインティングデバイスによる操作を解除したとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路を構築するステップと、
の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムによっても達成できる。
【0016】
更にまた、本発明の前記目的は、
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置の上記演算装置にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[a]項ないし[d]項記載の各ステップを実行せしめること、即ち、
[a]オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[b]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の大項目入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路を構築するステップと、
[c]上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[d]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記基準位置から上記小項目入力選択画像中の一つの選択項目までなぞり、その移動最終位置でタッチパネルへの接触をやめたとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路を構築するステップと、
の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムによっても達成できる。
【0017】
更にまた、本発明の前記目的は、
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置と、当該演算装置から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路と、を有する情報処理装置の上記演算装置にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[e]項ないし[k]項記載の各ステップを実行せしめること、即ち、
[e]オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[f]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路を構築するステップと、
[g]上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[h]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記第1位置から上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)までなぞり、当該第2位置に予め定めた一定時間以上触れ続けたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路を構築するステップと、
[i]前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[j]以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは0又は正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路を構築するステップと、
[k]オペレーターがタッチパネルへの接触をやめたとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路を構築するステップと、
の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムによっても達成できる。
【0018】
なお、上記円形領域を、半径の異なる複数の環状領域に分け、各環状領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で、上記複数の選択項目を配置することにより、より多くの選択項目を配置することができる。
【0019】
本発明に係る上記コンピュータープログラムは、パーソナルコンピューターやビデオゲーム装置にインストールして好適に利用することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は上記の如く構成されるので、本発明によるときは、マウス等のポインティングデバイスを何度もクリック等することなく、ディスプレイ画面上に表示された円形の入力選択画像中の選択項目にポインターを合わせるだけで、希望する項目が選択できたり、タッチパネルの画面上に表示された円形の入力選択画像中の選択項目に指先を移動させるだけで、希望する項目が選択できたりするので、少ない操作で所望の選択項目を迅速に選択でき、また、円形の領域内には60°、45°等の比較的少ない角度間隔で多くの選択項目を配列でき、更に、円形領域を2重、3重の環状領域に分割し、その環状領域内に更に多くの選択項目を配列することも可能であるので、限られた面積範囲内に多数の選択項目を設定することも可能であり、従って、ディスプレイ画面の有効活用も可能な、入力選択装置及びそれを構築するためのコンピュータープログラムを提供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る入力選択装置の第1実施例とそのディスプレイ画面に表示される入力選択画像及び選択操作を示す説明図である。
【図2】本発明に係る入力選択装置の第2実施例とそのディスプレイ画面に表示される入力選択画像及び選択操作を示す説明図である。
【図3】本発明に係る入力選択装置をビデオゲーム機に設けた第3実施例とそのディスプレイ画面に表示される入力選択画像及び選択操作を示す説明図である。
【図4】本発明に係る入力選択装置における選択操作の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る入力選択装置の第1〜第3実施例の回路構成の例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る入力選択装置第4実施例の回路構成を示すブロック図である。
【図7】従来公知の携帯電話機の一例におけるディスプレイ画面に表示される入力選択画像と選択操作の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下図面により、本発明に係る入力選択装置の構成について具体的に説明する。
まず、図5に示す本発明に係る入力選択装置の回路構成について簡単に説明する。
図5中、1はパーソナルコンピューター、ビデオゲーム機等の情報処理装置、10はそのディスプレイ装置、100はディスプレイ画面、11は画像処理装置、12はポインティングデバイス(図示した実施例では、マウス)、13は演算装置、14はサウンド回路、15はスピーカー、16はデータバスである。
また、演算装置13中、13aはCPU、13bは記憶装置(ハードディスクドライブ)、13cはワークRAM、13dはROM、13eはクロック回路である。
【0023】
情報処理装置1としてのパーソナルコンピューターやビデオゲーム機に必要な諸機能のうち、コンピューター処理を必要とするものについては、そのコンピュータープログラムが演算装置13の記憶装置13bにインストールされており、当該プログラムをCPU13a、ワークRAM13cその他のハードウェアの協働下で実行することによりパーソナルコンピューターやビデオゲーム機に必要な諸機能が実現されるものである。
本発明に係る入力選択装置としての機能もこれと同様に、当該機能を実現するためのコンピュータープログラムが演算装置13の記憶装置13bにインストールされており、当該プログラムをCPU13a、ワークRAM13cその他のハードウェアの協働下で実行することにより入力選択装置としての機能が実現されるものである。
即ち、本発明に係る入力選択装置に必要な構成要素として、図5中の演算装置13の枠内に破線で示した大項目入力選択画像データ発信回路1301、基準位置記録回路1302、小項目入力選択画像データ発信回路1303、小項目確定回路1304は、演算装置13のハードウェアと、それにインストールされた本発明の入力選択装置構築用のコンピュータープログラムとが協働することによって構築される回路である。
【0024】
パーソナルコンピューターによる作業中や、ビデオゲーム機によるゲームプレイ中に、オペレーターもしくはプレイヤーによる選択操作が必要な場合には、この情報処理装置1にインストールされた本発明に係る入力選択用プログラムを起動して、本発明による入力選択操作を行うものである。
即ち、入力選択時には、ディスプレイ装置10のディスプレイ画面100の一部には、図5に図示する如く、入力選択画像101や、ポインター102が表示され、オペレーター等は、マウス等のポインティングデバイス12を用いて画面上のポインター102を移動させるなどして、所望の選択作業を行うものである。
なお、ポインティングデバイスではなく、タッチパネルを有する情報処理装置に用いられる本発明に係る入力選択装置の構成については、後述する。
【0025】
以下、図1、図4を併せて参照しつつ、図5に示す本発明に係る入力選択装置によりポインティングデバイス12を用いて所望の選択項目の選択操作を行う手順について説明する。
ディスプレイ装置10のディスプレイ画面100の一部領域には、入力選択画像101が表示されるが、その場合まず、図1(イ)に示すような、オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像1011が表示される。
この大項目入力選択画像1011は、図5における大項目入力選択画像データ発信回路1301から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
上記大項目入力選択画像1011は、4つの選択項目1011−1ないし1011−4から成る4つの大項目の枠を縦方向に並べて配置したものである。各大項目中に示したアルファベット文字は、その大項目に属する小項目の内容を記載したものである。
【0026】
オペレーターがマウス(ポインティングデバイス)12を操作して、画面上のポインター102を一番上の大項目1011−1に合わせ、そこでマウスを左クリックすると、そのときのポインターのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)を中心として、図1(ロ)に示すような円形の小項目入力選択画像1012が表示される。
このときのディスプレイ画面上における基準位置(ディスプレイ画面上の座標Po)は、図5中の基準位置記録回路1302によって記録される。この基準位置の座標は、通常のポインティングデバイスによるポインティング位置であるので、演算装置13により通常の手段により知られるところである。
【0027】
上記基準位置を中心として表示された円形の小項目入力選択画像1012は、前記大項目選択メニューにおいて選択した1つの大項目中に含まれる5つの小項目A,B,C,D,Eを上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置したものである。
この小項目入力選択画像1012は、図5における小項目入力選択画像データ発信回路1303から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
【0028】
上記の如く、図1(イ)における一番上の大項目1011−1を、マウスを左クリックして選択し、上記円形の小項目入力選択画像1012が表示されたときは、オペレーターは左クリックしたままの状態でマウスを動かして、画面上のポインター102を円形の小項目入力選択画像1012中の「B」の位置まで移動させることにより、小項目Bを選択し(このとき、円形の小項目入力選択画像1012の中央には、図示する如く、選択中の小項目がBであることが表示される。)、その移動最終位置でマウスの左クリックを解除する。即ち、マウスの左ボタンを指で押していた動作をそこでやめる。
然るときは、図5中に示す小項目確定回路1304が作動して、前記基準位置Poから小項目Bへの移動最終位置までのポインターの移動方向(角度)に基づいて、オペレーターが選択した小項目がBであることが確定するものである。
このように、図1に示した実施例では、小項目選択メニューでの選択項目が、基準位置からのポインターの移動方向(角度)のみによって検知、確定されるようになっている。
以上により、入力選択操作は完了し、確定された選択肢に関連付けられたパソコン作業の開始や、ゲーム場面の展開が行われるものである。
なお、「ポインティングデバイスの操作の解除」とは、ポインティングデバイスがマウスである場合には、ボタンのクリック動作や移動動作をやめること、タッチパッドの場合には、パッド面へのタッチをやめること、ジョイスティックの場合には、レバーを中立位置へ自動復帰させること、トラックボールの場合には、トラックボールから手を離すこと、等々、これらのデバイスから手を離したのと同様の状態にしたことを指すものである。
【0029】
以上のように、図1に示す実施例におけるオペレーターによる選択操作は、大項目選択時のマウスの左クリックと、小項目選択時の左クリックのままでのマウスの移動と、左クリックの解除とである。従って、項目選択の都度、マウスのクリックと移動とを繰り返す従来の方式より本発明における選択操作は簡便化されたものである。
【0030】
図1に示す第1実施例は、上記の如く、小項目確定回路1304による小項目の確定動作が、基準位置Poからのポインターの移動方向のみによって判別されるようになっていたが、図2の第2実施例のものは、小項目確定回路1304による小項目の確定動作が、基準位置Poからのポインターの移動方向及び移動距離によって判別されるように構成されている。そうすることにより、小項目入力選択画像1012の表示面積は同等でも、選択可能な小項目の項目数を増やすことが可能となる。
次に、図2の第2実施例について、図4及び図5を併せて参照しつつ説明する。
【0031】
本発明に係る入力選択装置の第2実施例においても、図2(イ)に示す如く、オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像1011が表示される。
この大項目入力選択画像1011は、第1実施例の場合と同様、図5における大項目入力選択画像データ発信回路1301から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
上記大項目入力選択画像1011は、2つの選択項目1011−1及び1011−2から成る2つの大項目の枠を縦方向に並べて配置したものである。
【0032】
オペレーターがマウス(ポインティングデバイス)12を操作して、画面上のポインター102を上側の大項目1011−1に合わせ、そこでマウスを左クリックすると、そのときのポインターのポインティング位置(基準位置)を中心として、図2(ロ)に示すような円形の小項目入力選択画像1012が表示される。
このときのディスプレイ画面上における基準位置Poは、図5中の基準位置記録回路1302によって記録される。
【0033】
上記基準位置を中心として表示された円形の小項目入力選択画像1012は、前記大項目選択メニューにおいて選択した上側の大項目1011−1中に含まれる10個の小項目A〜Jを二重の環状領域内に配置したものである。
即ち、外側の大半径の環状領域内には、5つの選択項目A,B,C,D,Eを略同一半径上に略同一の角度間隔で配置し、内側の小半径の環状領域内には、別の5つの選択項目F,G,H,I,Jを略同一半径上に略同一の角度間隔で配置したものである。
このような配置とすることにより、より多くの選択項目を配置することが可能となる。
この小項目入力選択画像1012は、図5における小項目入力選択画像データ発信回路1303から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
【0034】
次いで、オペレーターは左クリックしたままの状態でマウスを動かして、画面上のポインター102を図2(ロ)に示す如く小項目入力選択画像1012中の「H」の位置まで移動させることにより、小項目Hを選択し(このとき、円形の小項目入力選択画像1012の中央には、図示する如く、選択中の小項目がHであることが表示される。)、その移動最終位置でマウスの左クリックを解除する。
然るときは、図5中に示す小項目確定回路1304が作動して、前記基準位置Poから小項目Bへの移動最終位置までのポインターの移動方向(角度)及び距離に基づいて、オペレーターが選択した小項目がHであることが確定するものである。
このように、図2に示した実施例では、小項目選択メニューでの選択項目が、基準位置からのポインターの移動方向(角度)及び距離によって検知、確定されるようになっている。
なお、小項目選択操作中に「右クリックした」場合には、図4に示す如く、その選択がキャンセルされるようになっている。
以上により、入力選択操作は完了し、確定された選択項目に関連付けられたパソコン作業等の開始がなされるものである。
このように、小項目確定回路1304による小項目の確定動作が、基準位置Poからのポインターの移動方向及び移動距離によって判別されるように構成することにより、小項目入力選択画像1012の表示面積は同等でも、選択可能な小項目の項目数を増やすことが可能となる。
【0035】
次に、図3に示した本発明に係る入力選択装置の第3実施例について説明する。
この第3実施例は、ビデオゲーム機に本発明の入力選択装置を設けた場合を示しており、図3(イ)に示すように、そのディスプレイ画面上に表示される大項目入力選択画像1011は、「オフライン」、「オンライン」、「オプション」の3つの大項目を縦に並べた状態となっている。
プレイヤーがポインティングデバイスを操作して、ポインター102を例えば「オプション」という大項目に合わせ、ポインティング操作(クリック等)を行うと、図3(ロ)に示すように、ポインティング位置を中心に、円形の小項目入力選択画像1012が表示される。これらの作動は、図5に示す画像処理回路11、大項目入力選択画像データ発信回路1301、基準位置記録回路1302、小項目入力選択画像データ発信回路1303等によって実現されるものである。
次に、図3(ハ)に示す如く、プレイヤーがポインター102を例えば「サウンド」という小項目の位置までドラッグし、そこでポインティング操作を解除(クリックしていた指を離す等)すると、基準位置からのポインターの移動方向に基づき小項目「サウンド」が選択されたことが確定するようになっている。この作動は、図5に示す小項目確定回路1304によって実行されるものである。
【0036】
以上に説明した第1ないし第3実施例は、いずれも選択メニューが大項目と小項目との2段階から構成されるものであったが、本発明は更に多段階にわたって選択操作を行う入力選択装置としても構成することができる。
図6は、そのような多段階の選択操作を行い得る入力選択装置の実施例を示したものである。
この装置では、第1段階入力選択画像データ発信回路1311と、第1位置記録回路1312と、第2段階入力選択画像データ発信回路1313と、第2位置記録回路1314と、第3段階入力選択画像データ発信回路1315と、以下同様にして、順次設けられる第2+n位置記録回路[nは正の整数]1315+n及び第3+n段階入力選択画像データ発信回路1316+nと、第(3+n)段階選択項目確定回路1317+nと、が設けられる。
これらの回路は、図5において説明したのと同様に、演算装置13のハードウェア(CPU13a等)と、それにインストールされた本発明の入力選択装置構築用のコンピュータープログラムとが協働することによって構築される回路である。
【0037】
第1段階入力選択画像データ発信回路1311は、オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像(図1又は図2に示した実施例における「大項目入力選択画像1011」に相当)を、上記画像処理回路11を介してディスプレイ画面上に表示せしめるものである。
第1位置記録回路1312は、オペレーターがポインティングデバイス12を操作し、ディスプレイ画面上のポインター102を、ディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。図1又は図2に示した実施例における「基準位置Po」に相当。)の座標を記録するものである。
【0038】
第2段階入力選択画像データ発信回路1313は、上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を配置して成る第2段階入力選択画像(図1又は図2に示した実施例における「小項目入力選択画像1012」に相当)を上記画像処理回路11を介してディスプレイ画面上に表示せしめるものである。
第2位置記録回路1314は、オペレーターがポインティングデバイス12を操作し、ディスプレイ画面上のポインター102を、上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)まで移動させ、当該第2位置に予め定めた一定時間以上停止させたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録するものである。ここで「一定時間」とは、0.2秒〜1.5秒の範囲内とするのが望ましい。0.2秒未満であると、プレイヤーが迷って他の項目に変更する余裕時間を与えるのに不充分であり、1.5秒を超えると選択操作時間の迅速化に支障を来すからである。
【0039】
第3段階入力選択画像データ発信回路1315は、前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を配置して成る第3段階入力選択画像(前記第2段階レベルの選択項目より更に下位レベルの複数の選択項目を配置したもの)を上記画像処理回路11を介してディスプレイ画面上に表示せしめるものである。
【0040】
以下同様にして、第(2+n)位置記録回路[nは正の整数]1315+n及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路1316+nが順次設けられる。
第(3+n)段階選択項目確定回路1317+nは、オペレーターがポインティングデバイスによる操作を解除したとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定するものである。
【0041】
以上、図1〜図6に示した実施例は、いずれもマウス等のポインティングデバイス12を用い、その操作によってディスプレイ画面上のポインター102を移動させて、画面上に表示された選択項目を選択するようにしたものであった。
然しながら、本発明は、更に、タッチパネルを用いた情報処理装置についても適用し得るものである。
マウス、タッチパッド、ペンタブレット、ジョイスティック、トラックボール、ライトペン等がいずれもポインティングデバイスに属するのに対して、タッチパネル(タッチスクリーン、タッチ画面ともいう。)は、ポインティングデバイスとは異種の範疇に属する電子部品である。
即ち、タッチパネルは、液晶パネル等のディスプレイ装置と感圧フィルムとを重ね合わせた電子部品であり、ポインティングデバイスの如くディスプレイ画面上にポインターを表示することはなく、ディスプレイ画面上の表示を指などで直接触れることにより入力可能な電子部品である。
【0042】
以下、図1及び図5を援用して、タッチパネルを用いた本発明に係る入力選択装置の構成及び機能について説明する。
但し、タッチパネルを用いた入力選択装置においては、ディスプレイ画面上にポインター102は表示されず、また、ポインティングデバイス12も設けられないものである。また、「ディスプレイ装置10」については、「タッチパネル10」と言い換える。
タッチパネル10のディスプレイ画面100の一部領域に、入力選択画像101が表示されるが、その場合まず、図1(イ)に示すような、オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像1011が表示される。
この大項目入力選択画像1011は、図5における大項目入力選択画像データ発信回路1301から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
上記大項目入力選択画像1011は、4つの選択項目1011−1ないし1011−4から成る4つの大項目の枠を縦方向に並べて配置したものである。各大項目中に示したアルファベット文字は、その大項目に属する小項目の内容を記載したものである。
【0043】
オペレーターが指で一番上の大項目1011−1に触れると、そのときのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)を中心として、図1(ロ)に示すような円形の小項目入力選択画像1012が表示される。
このときのディスプレイ画面上における基準位置(ディスプレイ画面上の座標Po)は、図5中の基準位置記録回路1302によって記録される。
【0044】
上記基準位置を中心として表示された円形の小項目入力選択画像1012は、前記大項目選択メニューにおいて選択した1つの大項目中に含まれる5つの小項目A,B,C,D,Eを上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置したものである。
この小項目入力選択画像1012は、図5における小項目入力選択画像データ発信回路1303から発信された画像データが画像処理回路11を介してディスプレイ装置10に供給されることにより表示されるものである。
【0045】
上記の如く、図1(イ)における一番上の大項目1011−1を指で触れ、上記円形の小項目入力選択画像1012が表示されたときは、オペレーターは指先を画面に触れたままの状態で、円形の小項目入力選択画像1012中の「B」の位置まで移動させることにより、小項目Bを選択し(このとき、円形の小項目入力選択画像1012の中央には、図示する如く、選択中の小項目がBであることが表示される。)、その移動最終位置で指を画面から離すようにする。
然るときは、図5中に示す小項目確定回路1304が作動して、前記基準位置Poから小項目Bへの移動最終位置までのプレイヤーの指先の移動方向(角度)に基づいて、オペレーターが選択した小項目がBであることが確定するものである。
このように、図1に示した実施例では、小項目選択メニューでの選択項目が、基準位置からのポインターの移動方向(角度)のみによって検知、確定されるようになっている。
以上により、入力選択操作は完了し、確定された選択肢に関連付けられたパソコン作業の開始や、ゲーム場面の展開が行われるものである。
【0046】
タッチパネルを用いた本発明の入力選択装置において、小項目入力選択画像1012の選択項目が前記図2に示すような2重の環状領域内に配置され、選択した項目が基準位置からの方向と距離とによって確定されるように構成されたものにおいては、プレイヤーが指をディスプレイ画面に触れたまま、基準位置から所望の選択項目まで移動させ、当該選択項目のところで指を画面から離すことによって、プレイヤーが選んだ選択項目が確定される。
また、図6に示すように、多段階に選択操作を行う入力選択装置の場合には、ディスプレイ画面に触れたままの指先を、各段階における入力選択画像中の選択項目へ順次移動させながら、所望の選択項目に一定時間以上触れ続けたとき、その選択項目の選択が確定するよう構成するものである。
【0047】
更に、本発明は、上記の如き入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラムを提供するものである。
当該コンピュータープログラムは、図5又は図6に示した本発明に係る入力選択装置(タッチパネルを用いたものを含む。)の演算装置13にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェア(CPU13a、記憶装置13b、ワークRAM13c、ROM13d、クロック回路13e、等々)と協働することにより、当該演算装置をして、図5中の大項目入力選択画像データ発信回路1301、基準位置記録回路1302、小項目入力選択画像データ発信回路1303、小項目確定回路1304を構築せしめ、或いはまた、図6中の第1段階入力選択画像データ発信回路1311、第1位置記録回路1312、第2段階入力選択画像データ発信回路1313、第2位置記録回路1314、第3段階入力選択画像データ発信回路1315、以下同様にして、順次設けられる第2+n位置記録回路[nは正の整数]1315+n及び第3+n段階入力選択画像データ発信回路1316+n、第(3+n)段階選択項目確定回路1317+nを構築せしめるものである。
【0048】
ここで、演算装置13を構成する主要なハードウェアの機能について簡単に説明する。
演算装置13には、本発明に係る入力選択装置を構築するための前記コンピュータープログラムがインストールされており、プレイヤーにより操作されるポインティングデバイスから出力される信号や、タッチパネルからの出力信号に応動して、所要の入力選択機能を果たすようになっている。
【0049】
ゲーム演算装置13中のCPU13aは、ハードディスクドライブ等の記憶装置13bに記録されたコンピュータープログラムを実行し、当該プログラムに従って、入力選択動作を実行するために必要な演算処理を行う。
ワークRAM13cは、CPU13aの作動に必要なデータの授受や、一時的なデータの記録、保持を行う。
ROM13dには、入力選択で使用する基本的な文字データ、画像データや音声データ等のほか、CPU13aの作動をバックアップするために必要な比較的小サイズの各種データやプログラムが記録されている。文字データや画像データ等は、前記記憶装置13bがハードディスクドライブ等の大容量の記憶装置である場合には、そちらに記録するようにしてもよい。
クロック回路13eは、装置全体の作動に必要なクロックパルスを発振すると共に、前記ポインターの停止時間のカウントの基礎となる作動パルスにも、クロック回路13eの発振パルスが利用される。
なお、画像処理回路11は、演算装置13中の画像データ発信回路から出力される画像データを、ディスプレイ装置用画像信号に変換し、ディスプレイ装置10に供給する。
【0050】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えばポインティングデバイス12としては、マウスのほか、タッチパッド、ペンタブレット、ジョイスティック、トラックボール、ライトペン、等々、各種公知のデバイスを利用可能であり、従って、本発明はその目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は上記の如く構成されるので、本発明によるときは、マウス等のポインティングデバイスを何度もクリック等することなく、ディスプレイ画面上に表示された円形の入力選択画像中の選択項目にポインターを合わせるだけで、希望する項目が選択できたり、タッチパネルの画面上に表示された円形の入力選択画像中の選択項目に指先を移動させるだけで、希望する項目が選択できたりするので、少ない操作で所望の選択項目を迅速に選択でき、また、円形の領域内には60°、45°等の比較的少ない角度間隔で多くの選択項目を配列でき、更に、円形領域を2重、3重の環状領域に分割し、その環状領域内に更に多くの選択項目を配列することも可能であるので、限られた面積範囲内に多数の選択項目を設定することも可能であり、従って、ディスプレイ画面の有効活用も可能な、入力選択装置及びそれを構築するためのコンピュータープログラムを提供し得るものであるから、産業上多大の利用価値を有するものである。
【符号の説明】
【0052】
1 情報処理装置
10 ディスプレイ装置
100 ディスプレイ画面
101 入力選択画像
1011 大項目入力選択画像
1012 小項目入力選択画像
102 ポインター
11 画像処理装置
12 ポインティングデバイス
13 演算装置
13a CPU
13b 記憶装置(ハードディスクドライブ)
13c ワークRAM
13d ROM
13e クロック回路
1301 大項目入力選択画像データ発信回路
1302 基準位置記録回路
1303 小項目入力選択画像データ発信回路
1304 小項目確定回路
1311 第1段階入力選択画像データ発信回路
1312 第1位置記録回路
1313 第2段階入力選択画像データ発信回路
1314 第2位置記録回路
1315 第3段階入力選択画像データ発信回路
1315+n 第(2+n)位置記録回路
1316+n 第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路
1317+n 第(3+n)段階選択項目確定回路
14 サウンド回路
15 スピーカー
16 データバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ画面(100)上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)とポインター(102)とを表示し得るディスプレイ装置(10)と、ポインティングデバイス(12)と、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイス(12)からの入力信号に応動してディスプレイ装置(10)に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像(1011)を、上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路(1301)と、
オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、ディスプレイ画面上の大項目入力選択画像(1011)中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路(1302)と、
上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像(1012)を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路(1303)と、
オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を上記小項目入力選択画像(1012)中の一つの選択項目まで移動させ、その移動最終位置でポインティングデバイスの操作を解除したとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路(1304)と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置。
【請求項2】
ディスプレイ画面(100)上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)とポインター(102)とを表示し得るディスプレイ装置(10)と、ポインティングデバイス(12)と、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイス(12)からの入力信号に応動してディスプレイ装置(10)に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路(1311)と、
オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、ディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路(1312)と、
上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路(1313)と、
オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)まで移動させ、当該第2位置に予め定めた一定時間以上停止させたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路(1314)と、
前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路(1315)と、
以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは正の整数](1315+n)及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路(1316+n)と、
オペレーターがポインティングデバイスによる操作を解除したとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路(1317+n)と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置。
【請求項3】
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像(1011)を、上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路(1301)と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の大項目入力選択画像(1011)中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路(1302)と、
上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像(1012)を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路(1303)と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記基準位置から上記小項目入力選択画像(1012)中の一つの選択項目までなぞり、その移動最終位置でタッチパネルへの接触をやめたとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路(1304)と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置。
【請求項4】
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)に設けられる入力選択装置であって、
オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路(1311)と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路(1312)と、
上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路(1313)と、
オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記第1位置から上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)までなぞり、当該第2位置に予め定めた一定時間以上触れ続けたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路(1314)と、
前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路(1315)と、
以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは正の整数](1315+n)及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路(1316+n)と、
オペレーターがタッチパネルへの接触をやめたとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路(1317+n)と、
を具えたことを特徴とする入力選択装置。
【請求項5】
上記ポインティングデバイス(12)が、マウス、タッチパッド、ペンタブレット、ジョイスティック、トラックボール、ライトペンのうちから選ばれたいずれか一のデバイスである請求項1又は2に記載の入力選択装置。
【請求項6】
上記円形領域が、半径の異なる複数の環状領域に分けられ、各環状領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で、上記複数の選択項目を配置したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の入力選択装置。
【請求項7】
上記情報処理装置(1)がパーソナルコンピューターである請求項1ないし6のいずれか一に記載の入力選択装置。
【請求項8】
上記情報処理装置(1)がビデオゲーム装置である請求項1ないし6のいずれか一に記載の入力選択装置。
【請求項9】
ディスプレイ画面(100)上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)とポインター(102)とを表示し得るディスプレイ装置(10)と、ポインティングデバイス(12)と、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイス(12)からの入力信号に応動してディスプレイ装置(10)に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)の上記演算装置(13)にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[a]項ないし[d]項記載の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラム。
[a]オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路(1301)を構築するステップ。
[b]オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、ディスプレイ画面上の大項目入力選択画像(1011)中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路(1302)を構築するステップ。
[c]上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像(1012)を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路(1303)を構築するステップ。
[d]オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を上記小項目入力選択画像(1012)中の一つの選択項目まで移動させ、その移動最終位置でポインティングデバイスの操作を解除(マウスの左ボタンから指を離してしまう。右クリックではない。タッチパッドから指を離してしまう。などなど)したとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路(1304)を構築するステップ。
【請求項10】
ディスプレイ画面(100)上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)とポインター(102)とを表示し得るディスプレイ装置(10)と、ポインティングデバイス(12)と、予め定められたプログラムに従い、ポインティングデバイス(12)からの入力信号に応動してディスプレイ装置(10)に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置の上記演算装置(13)にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[e]項ないし[k]項記載の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラム。
[e]オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路(1311)を構築するステップ。
[f]オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、ディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に合わせてポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路(1312)を構築するステップ。
[g]上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路(1313)を構築するステップ。
[h]オペレーターがポインティングデバイス(12)を操作し、ディスプレイ画面上のポインター(102)を、上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)まで移動させ、当該第2位置に予め定めた一定時間以上停止させたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路(1314)を構築するステップ。
[i]前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路(1315)を構築するステップ。
[j]以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは0又は正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路(1316)を構築するステップ。
[k]オペレーターがポインティングデバイスによる操作を解除したとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路(1317)を構築するステップ。
【請求項11】
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面(100)上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置(1)の上記演算装置(13)にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[a]項ないし[d]項記載の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラム。
[a]オペレーターが選択すべき複数の大項目レベルの選択項目を配置して成る大項目入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる大項目入力選択画像データ発信回路(1301)を構築するステップ。
[b]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の大項目入力選択画像(1011)中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「基準位置」という。)の座標を記録する基準位置記録回路(1302)を構築するステップ。
[c]上記ポインティング操作が行われたとき、基準位置の選択項目に属する小項目レベルの複数の選択項目を、上記基準位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る小項目入力選択画像(1012)を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる小項目入力選択画像データ発信回路(1303)を構築するステップ。
[d]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記基準位置から上記小項目入力選択画像(1012)中の一つの選択項目までなぞり、その移動最終位置でタッチパネルへの接触をやめたとき、前記基準位置から当該移動最終位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した小項目を確定する小項目確定回路(1304)を構築するステップ。
【請求項12】
ディスプレイ機能を有し、そのディスプレイ画面上に、複数の選択項目を配置して成る入力選択画像(101)を表示し得るタッチパネルと、予め定められたプログラムに従い、タッチパネルのディスプレイ画面に表示すべき画像データを生成する演算装置(13)と、当該演算装置(13)から出力される画像データをディスプレイ装置用の画像信号に変換する画像処理回路(11)と、を有する情報処理装置の上記演算装置(13)にインストールされ、当該演算装置を構成するハードウェアと協働することにより、当該演算装置をして下記[e]項ないし[k]項記載の各ステップを実行せしめることを特徴とする、入力選択装置を構築するためのコンピュータープログラム。
[e]オペレーターが選択すべき複数の第1段階レベルの選択項目を配置して成る第1段階入力選択画像を、上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第1段階入力選択画像データ発信回路(1311)を構築するステップ。
[f]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上の第1段階入力選択画像中の一つの選択項目に触れることによりポインティング操作を行ったとき、ディスプレイ画面上におけるそのポインティング位置(以下、「第1位置」という。)の座標を記録する第1位置記録回路(1312)を構築するステップ。
[g]上記ポインティング操作が行われたとき、上記第1位置の選択項目に属する第2段階レベルの複数の選択項目を、上記第1位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第2段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第2段階入力選択画像データ発信回路(1313)を構築するステップ。
[h]オペレーターがタッチパネルのディスプレイ画面上を上記第1位置から上記第2段階入力選択画像中の一つの選択項目上の位置(以下、「第2位置」という。)までなぞり、当該第2位置に予め定めた一定時間以上触れ続けたとき、ディスプレイ画面上における当該第2位置の座標を記録する第2位置記録回路(1314)を構築するステップ。
[i]前記第1位置から第2位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第2段階選択項目を確定し、当該第2段階選択項目に属する第3段階レベルの複数の選択項目を、上記第2位置を中心とする円形領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で配置して成る第3段階入力選択画像を上記画像処理回路(11)を介してタッチパネルのディスプレイ画面上に表示せしめる第3段階入力選択画像データ発信回路(1315)を構築するステップ。
[j]以下同様にして、順次設けられる第(2+n)位置記録回路[nは0又は正の整数]及び第(3+n)段階入力選択画像データ発信回路(1316)を構築するステップ。
[k]オペレーターがタッチパネルへの接触をやめたとき、第(2+n)位置から第(3+n)位置までの距離及び/又は方向に基づき、オペレーターが選択した第(3+n)段階選択項目を確定する第(3+n)段階選択項目確定回路(1317)を構築するステップ。
【請求項13】
上記円形領域が、半径の異なる複数の環状領域に分けられ、各環状領域内の略同一半径上に略同一の角度間隔で、上記複数の選択項目を配置したことを特徴とする請求項9ないし12のいずれか一に記載のコンピュータープログラム。
【請求項14】
上記情報処理装置(1)がパーソナルコンピューターである請求項9ないし13のいずれか一に記載のコンピュータープログラム。
【請求項15】
上記情報処理装置(1)がビデオゲーム装置である請求項9ないし13のいずれか一に記載のコンピュータープログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−170401(P2011−170401A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30874(P2010−30874)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】