説明

ポリアミンおよび治療におけるそれらの使用

【課題】種々の用途のための新規なポリアミンアナログを開発すること。
【解決手段】本発明は、新規なポリアミンアナログ、ポリアミンアナログを含む組成物、ならびにこのアナログおよび組成物を使用する方法を提供する。一つの実施形態において、ポリアミンアナログは、立体配置制限される。本発明はまた、細胞増殖を抑制する工程および癌を含む種々の疾患を処置する工程を包含する、種々の医療的用途におけるこれらのアナログまたは結合体の使用に関連する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、1999年4月30日に出願された、同時係属仮特許出願の米国シリアル番号第60/131,779号の優先権の利益を主張する。その出願の内容は、本明細書によって、その全体において本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(連邦政府の支援による研究の下でなされた発明に対する権利の陳述)
適用されない。
【0003】
(技術分野)
本発明は、立体配置制限されたポリアミンアナログ、およびポルフィリン−ポリアミン結合体に関する。本発明はまた、細胞増殖を抑制する工程および癌を含む種々の疾患を処置する工程を包含する、種々の医療的用途におけるこれらのアナログまたは結合体の使用に関連する。
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
天然のポリアミン(例えば、スペルミジン、ノルスペルミジン、ホモスペルミジン、1,4−ジアミノブタン(プトレシン)、およびスペルミン)は、高度に調節された代謝器官によって真核生物細胞において産生される単純な脂肪族アミンである。ポリアミンレベルおよびポリアミン生合成器官の活性は、分裂する哺乳動物細胞において高く、静止状態の細胞において低い傾向がある。ポリアミン含有量の欠乏した細胞の集団は、増殖を停止し、死に得る。Janneら(1978)A.Biochim.Biophys.Acta.473:241およびPeggら(1982)Am.J.Cell.Physiol.243:212−221。ポリアミンは、Morgan(1998)Methods.Mol.Biol.79:3−30において概説される。
【0005】
いくつかの系統の証拠は、ポリアミン、特にスペルミジンが細胞増殖に必要とされることを示す:(i)ポリアミンが、非増殖組織よりも増殖中においてより多くの量で見出される;(ii)ポリアミン生合成において欠損した原核生物変異体および真核生物変異体が、ポリアミンに対して栄養素要求性である;そして(iii)ポリアミン生合成に特異的なインヒビターはまた、細胞増殖を阻害する。この証拠にも関わらず、細胞増殖におけるポリアミンの正確な生物学的な役割は、不確かである。生理学的な条件下におけるそれらの荷電した性質およびそれらの立体配座的な柔軟性のため、ポリアミンは、アニオン中和による巨大分子(例えば、核酸)を安定化するのに役立ち得ることが提案されている。Hafnerら(1979)J.Biol.Chem.254:12419;Pohjatipeltoら(1981)Nature 293:475;Mamontら(1978)Biochem.Biophys.Res.Commun.81:58;Bloomfieldら(1981)Polyamines in Biology and Medicine,Morrisら編,Dekker,New York,pp.183−205。
【0006】
ポリアミンプールにおける増殖がポリアミン生合成を抑制するという観測に基づいて、処置アプローチが考え出されている。Porterら(1988)Advances in Enzyme Regulation,Pergamon Press,pp.57−79。このアプローチは、ポリアミン生合成を下方制御するが、細胞増殖に必要とされるポリアミン機能を実行しないポリアミンアナログを同定することを試みる。BESPM、スペルミンのN−ビス(エチル)アナログは、この戦略に対するモデル化合物として役立っている。BESPMは、迅速にポリアミン生合成酵素を抑制し、天然のポリアミンプールを欠乏させ、そしてインビトロでの細胞増殖を阻害する。Porterら(1987)Cancer Res.47:2821−2825。さらに、BESPMは、ポリアミン取り込みを抑制し(Byersら(1990)J.Physiol.142:460−467;およびKramerら(1993)J.Cell.Physiol.115:399−407)、従って、腫瘍細胞のそれらのポリアミン所要量を満たす能力を、その腫瘍細胞の環境からBESPMを取ることによって最小化する。BESPMおよび関連するアナログはまた、特定のヒト癌細胞株において、ポリアミン代謝酵素スペルミジン/スペルミンN1−アセチルトランスフェラーゼ(SSAT)を誘導する。
【0007】
BESPMおよび他のポリアミンアナログが、多数の種々の癌を含む多数の種々の疾患を処置する際において使用されているか使用が提案されている。米国特許第5,541,230号。ポリアミンアナログは、例えば、いくつかのメラノーマ細胞株および腫瘍に対してインビトロで(Porterら(1991)Cancer Res.51:3715−3720;Shappellら(1992)Anticancer Res.12:1083−1090)、そして、無胸腺症マウスにおける異種移植として増殖する腫瘍を使用するインビボで(Bernackiら(1992)Cancer Res.52:2424−2430;Porterら(1993)Cancer Res.53:581−586)、強力な抗腫瘍活性を示した。ビス−エチルスペルミンアナログの強力な抗腫瘍活性はまた、膵臓癌細胞株について、インビトロで(Changら(1992)Cancer Chemother.Pharmacol.30:183−188)、そしてインビボ(Changら(1992)Cancer Chemother.Pharmacol.30:179−182)で示されている。ポリアミンアナログはまた、脳腫瘍治療における使用について提案されている。Redgateら(1995)J.Neurooncol.25:167−79。脳、膵臓および皮膚の癌に対して有用であることに加えて、ポリアミンアナログはまた、膀胱、骨、乳房、結腸、消化官、肺、および卵巣の癌に対して有用である。Changら(1993)J.Urol.150:1293−7;Snyderら(1994)Anticancer Res.14:347−56;Yuanら(1994)Biochem.Pharmacol.47:1587−92;Davidsonら(1993)Cancer Res.53:2071−5;Berchtoldら(1998)J.Cell.Physiol.174:380−6;Porterら(1988)Adv.Exp.Med.Biol.250:677−90;米国特許第5,498,522号および同第5,374,658号。米国特許第5,498,522号は、悪性腫瘍に対するポリアミンアナログの効力の予後のインジケーターとしてのスペルミジン/スペルミンN1−アセチルトランスフェラーゼの使用を提示する。
【0008】
ポリアミンアナログは、前立腺の癌を処置するために使用されている。Miら(1988)Prostate34:51−60。ポリアミンは、前立腺により大量に産生され、精液中に大量に存在する。Herrら(1984)Cancer 53:1294−8。BE−4444、BE−373、およびBE−333のようなポリアミンアナログは、ヌードマウスの前立腺異種移植腫瘍を阻害する際に特に効果的である。Zagajaら(1998)Cancer Chem.Pharm.41:505−512;Jeffersら(1997)Cancer Chem.Pharm.40:172−179;Feuersteinら(1991)J.Cell.Biochem.46:37−47;およびMartonら(1995)Ann.Rev.Pharm.Toxicol.35:55−91。
【0009】
癌を処置することに加えて、ポリアミンおよびそれらのアナログは、多くの他の疾患を処置する際の使用および多くの他の医療的用途における使用を有する。酸化されたポリアミンは、寄生生物の増殖を阻害すると考えられ(Morganら(1983)Adv.Polyamine Res.4:169−174;Morganら(1986)Biochem.J.236:97−101;および米国特許第4,935,449号)、そして細菌および真菌の選択された菌株の感染性を抑制する(Bachrachら(1971)J.Gen.Virol.13:415−22;Nishimuraら(1971)Blochim.Biophys.Acta 247:153−6;および米国特許第5,744,453号)。スペルミンのようなポリアミンおよびポリアミンのアナログはまた、抗ウイルス性であり、いくらかは、抗殺虫性である。Bachrachら(1972)Appl.Microbiol.23:232−5;Bachrachら(1971)J.Gen.Virol.11:1−9;米国特許第5,021,409号;同第5,606,053号;同第5,608,061号;同第5,612,478号;および同第5,681,837号。さらに、スペルミンジアルデヒドのような酸化されたポリアミンは、例えば、移植のために組織移植片および他の器官の処置に使用され得る。米国特許第5,374,658号。ポリアミンアナログはまた、神経変性疾患および発作のような神経外傷を処置するために使用され得る。米国特許第5,646,188および同第5,677,349号。ポリアミンアナログはまた、米国特許5,646,188号に記載されるように、抗乾癬剤として、そして癲癇、アルツハイマー病、および多発性硬化症の処置において有用であることが報告されている。ポリアミンアナログはまた、再狭窄を処置および治療する際に有用である。米国特許第5,516,807号。ポリアミンアナログはまた、胃潰瘍の処置に有用である。Igarashiら(1990)Biochem.Biophys.Res.Commun.172:715−20。さらに、N−アルキルチオポリアミン誘導体、ポリアミンチオール、およびポリアミンフェノールを含むポリアミン誘導体は、放射線療法の間の正常な組織に対する放射線保護剤として有用である。米国特許第5,217,964号;同第5,354,782号;および同第5,434,145号。
【0010】
ポリアミンおよびそれらのアナログは、単独でまたはさらなる薬剤と組み合わせて投与され得る。例えば、治療ポリアミンは、1,3−ビス(2−クロロエチル)−1−ニトロソウレアとともに投与され得る。米国特許第5,541,230号。癌の処置において、ポリアミンは、抗新生物形成性のビンカアルカロイド類、抗生物質、抗代謝物、および白金配位錯体を含む、種々の細胞障害性薬剤とともに同時投与され得る。米国特許第5,654,287号。
【0011】
種々の前述の医療的用途に加えて、ポリアミンおよびポリアミンアナログは、シリカの誘導体を含む種々の工業的使用を有する。米国特許第5,763,388号。ポリアミンはまた、排水を処理するための他の清澄剤の助けとともに使用されている。米国特許第5,413,719号および同第5,707,532号。アルミニウムクロロハイドレートとポリアミンとの組み合わせは、逆(水中油)乳濁液(例えば、粗製の油脱塩ユニットにおいて遭遇するような大部分油を含むマトリックス中)に対する効果的な解乳化剤である。米国特許第5,607,574号。ポリアミンはまた、ポリスルフィドを脱臭する際に有用である。U.S.S.I.R.H1,633。ポリアミンはまた、工業的染料において使用され得る。米国特許第5,672,202号。ポリアミンおよび熱水はまた、マイクロカプセルを製造する際に使用され得る。米国特許第5,401,443号。ポリアミンの抗酸化的効果およびメタルキレート化効果は、Lovaas(1997)Adv.Pharmacol.38:119−149に記載される。
【0012】
疾患処置を含む、種々の用途のための新規なポリアミンアナログを開発することは有利である。
【0013】
本明細書中に引用される全ての参考文献は、その全体において参考として本明細書によって援用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1) 以下の式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−E
の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、各Aは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
各Bは、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
そして各Eが、独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるが、但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択されるかのいずれかである、ポリアミンアナログ。
(項目2) 項目1に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、以下:
【化1】


から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目3) 以下の式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH(−B−A−B−NH)X−E
の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、各Aは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
各Bは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
各Eは、独立して、以下:H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;そしてxが2〜16の整数であり;
但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目4) 項目3に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、以下:
【化2】


からなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目5) 以下の式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH(−B−A−B−NH)X−E
のポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、各Aは、独立して、以下:単結合、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
各Bは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
各Eが、独立して、以下:C1〜C6アルキル、C1〜C6アルカノール、C3〜C6シクロアルカノール、およびC3〜C6ヒドロキシアリールからなる群から選択され、
但し、少なくとも1つのEの部分が、C1〜C6アルカノール、C3〜C6シクロアルカノール、およびC3〜C6ヒドロキシアリールからなる群から選択され;そしてxが0〜16の整数である、ポリアミンアナログ。
(項目6) 項目5に記載のポリアミンアナログならびにその全ての塩および立体異性体であって、以下:
【化3】


からなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目7) 以下の式:
E−NH−D−NH−B−A−B−NH−D−NH−E
の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、各Aが、C2〜C6アルキニルからなる群から選択され;
各Bが、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
各Dが、独立して、以下:C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;
そして各Eが、独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目8) 項目7に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、以下:
【化4】


からなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目9) 以下の式:
E−NH−B−A−B−NH−F−NH−B−A−B−NH−E
の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、Fは、C1〜C6アルキルからなる群から選択され;
各Aは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
各Bが、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;そして
各Eが、独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目10)項目9に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、該ポリアミンアナログが、以下:
【化5】


からなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目11) 以下の式:
【化6】


の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、Aが、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;
各Bが、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
但し、Aおよび両方のB部分が、全て単結合であることはない、ポリアミンアナログ。
(項目12) 項目11に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であり、以下:
【化7】


からなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目13) 以下の式:
E−NH−D−NH−B−A−B−NH−D−NH−E
の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体であって、
ここで、Aは、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;
各Bは、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
各Dが、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;そして
各Eが、独立して、HおよびC1〜C6アルキルからなる群から選択され;
但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
そして但し、少なくとも一つのEが、Hまたはメチルからなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目14) 以下の式:
【化8】


の、項目13に記載の立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩または立体異性体。
(項目15) 以下の式:
【化9】


の、立体配置制限されたポリアミンアナログおよびその任意の塩であって、
ここで、Aが、トランス−エテンであり;
各Bが、独立して、以下:単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;
各Dが、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるが、但し、Dは、C3アルキルではなく;そして
各Eが、独立して、H、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択される、ポリアミンアナログ。
(項目16) 項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載のポリアミンアナログであって、さらに、薬学的に受容可能な賦形剤を含む、ポリアミンアナログ。
(項目17) 個体における徴候を処置するための方法であって、該方法は、該個体に、治療量の、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載のポリアミンアナログを投与する工程を包含する、方法。
(項目18) 上記個体がヒトである、項目17に記載の方法。
(項目19) 上記徴候が癌である、項目17に記載の方法。
(項目20) 項目19に記載の方法であって、上記癌が、膀胱、血液、脳、胸部、結腸、消化管、肺、卵巣、膵臓、前立腺、または皮膚の細胞に影響する、方法。
(項目21) 項目17に記載の方法であって、ここで、上記徴候が、アルツハイマー病、てんかん、多発性硬化症、組織移植片および器官移植に関連する問題、乾癬、再狭窄、胃潰瘍、または手術後の組織過剰増殖、あるいは寄生生物、細菌、真菌または昆虫の感染または外寄生である、方法。
(項目22) 個体における細胞の増殖を抑制する方法であって、該方法は、該個体に、治療量の、項目1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載のポリアミンアナログを投与する工程を包含する、方法。
(項目23) 上記個体がヒトである、項目22に記載の方法。
(項目24) ポルフィリン−ポリアミン結合体であって、該結合体は、ポルフォリン化合物に共有結合されたポリアミン化合物を含む、ポルフィリン−ポリアミン結合体。
(項目25) 上記共有結合が、アミド結合またはアミン結合である、項目24に記載の化合物。
(項目26) 以下の式:
【化10】


の、項目24に記載の化合物およびその任意の塩または立体異性体であり、
ここで、J1〜J8の少なくとも一つは、独立して、−K1−G−L(N(P)−A)n−K2からなる群から選択され、
ここで、K1は、独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択され、そしてここで、K1の左に対する原子価は、上記ポルフィリン環に結合し;
Gは、−O−、−(C=O)−、−C(=O)−O−、−O−(C=O)−、−O−(C=O)−O−、−O−(C=O)−N−、−N−(C=O)−O−または非存在であり;
Lは、C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキル−C3〜C8シクロアルキル、C1〜C8アルキル−C3〜C8シクロアリール、C1〜C8アルコキシ−C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルキル−C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアリール−C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアリール−C1〜C8アルコキシ、C3〜C8シクロアリール−C3〜C8シクロアルキル、または非存在であり;
各Aは、独立して、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、およびC3〜C8シクロアルキニルからなる群から選択され;
Pは、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され;
nは、2〜8の整数であり;
そしてK2が、独立して、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキニル、C1〜C8アルカノール、C3〜C8シクロアルカノール、およびC3〜C8ヒドロキシアリールからなる群から選択され;
ここで、基J1〜J8の残りは、それぞれ独立して、H、K3またはK4−COOHからなる群から選択され、ここで、K3は、独立して、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキニル、C1〜C8アルカノール、C3〜C8シクロアルカノール、およびC3〜C8ヒドロキシアリールからなる群から選択され;そしてK4は、独立して、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、およびC3〜C8シクロアルキニルからなる群から選択される、化合物。
(項目27) 項目26に記載の化合物であって、ここで、K1および各Aは、独立して、C1〜C8アルキルからなる群から選択され、K2は、独立して、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、そして基J1〜J8の残りが、それぞれ独立して、H、K3またはK4−COOHからなる群から選択され、ここで、K3およびK4は、独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択される、化合物。
(項目28) 項目27に記載の化合物であって、ここで、K1は、−CH2−CH2−または−CH2−CH2−CH2−である、化合物。
(項目29) 項目27に記載の化合物であって、ここでnは4である、化合物。
(項目30) 項目27に記載の化合物であって、ここで、J3、J4、J7およびJ8は、独立して、C1〜C3アルキルからなる群から選択され;
5およびJ6は、独立して、C1〜C3アルキルおよびC1〜C3アルキル−COOHからなる群から選択され;
そしてJ1およびJ2は、独立して、C1〜C3アルキル−G−N(P1)−A−(NH−A)n1−K5からなる群から選択され;
ここで、Gは、−(C=O)−または非存在であり;
1は、HまたはC1〜C3アルキルであり;
各Aが、独立して、C1〜C8アルキルからなる群から選択され;
1は、3または4であり;
そしてK5は、独立して、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択される、化合物。
(項目31) 個体における徴候を処置するための方法であって、該方法は、該個体に、治療量の、項目24に記載のポルフォリン−ポリアミン結合体を投与する工程を包含する、方法。
(発明の要旨)
本発明は、新規なポリアミンアナログ、ポリアミンアナログを含む組成物、ならびにこのアナログおよび組成物を使用する方法を提供する。一つの実施形態において、ポリアミンアナログは、立体配置制限される。
【0015】
別の実施形態において、ポリアミンアナログは、式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−E
の化合物ならびにその全ての塩および立体異性体から選択され、ここで、Aが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;そしてEが、独立してH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるが、但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択されるかのいずれかである。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0016】
【化11】


およびその全ての塩およびその立体異性体を含む。
【0017】
別の実施形態において、ポリアミンアナログは、式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH(−B−A−B−NH)X−E
の化合物およびその全ての塩および立体異性体の群から選択され、ここで、Aが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;Eが、独立してH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;そしてxが2〜16の整数であるが、但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択される。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0018】
【化12】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0019】
別の実施形態において、ポリアミンアナログは、式:
E−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH−B−A−B−NH(−B−A−B−NH)X−E
の化合物およびその全ての塩または立体異性体の群から選択され、ここで、Aが、独立して、単結合、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;Eが、独立してC1〜C6アルキル、C1〜C6アルカノール、C3〜C6シクロアルカノール、およびC3〜C6ヒドロキシアリールからなる群から選択されるが、但し、少なくとも1つのEの部分が、C1〜C6アルカノール、C3〜C6シクロアルカノール、およびC3〜C6ヒドロキシアリールからなる群から選択され;そしてxが0〜16の整数である。
【0020】
このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0021】
【化13】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0022】
別の実施形態において、ポリアミンアナログは、式:
E−NH−D−NH−B−A−B−NH−D−NH−E
の化合物および全ての塩および立体異性体の群から選択され、ここで、Aが、C2〜C6アルキニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;Dが、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;そしてEが、独立してH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択される。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0023】
【化14】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0024】
別の実施形態は、ポリアミンアナログが、式:
E−NH−B−A−B−NH−F−NH−B−A−B−NH−E
の化合物およびその全ての塩または立体異性体の群から選択され、ここで、Fが、C1〜C6アルキルからなる群から選択され;Aが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;そしてEが、独立してH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるが、但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択される。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0025】
【化15】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0026】
別の実施形態において、ポリアミンアナログが、式:
【0027】
【化16】


の化合物およびその全ての塩または立体異性体の群から選択され、ここで、Aが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択されるが、但し、Aおよび両方のB部分が、全て単結合であることはない。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0028】
【化17】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0029】
別の実施形態において、ポリアミンアナログが、式:
E−NH−D−NH−B−A−B−NH−D−NH−E
の化合物ならびにその全ての塩および立体異性体の群から選択され、ここで、Aが、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;Dが、独立してC1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアルケニル、およびC3〜C6シクロアリールからなる群から選択され;そしてEが、独立してHおよびC1〜C6アルキルからなる群から選択されるが、但し、少なくとも一つのA部分が、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるか、または少なくとも一つのB部分が、C2〜C6アルケニルからなる群から選択され;但し、少なくとも一つのEが、Hまたはメチルからなる群から選択される。このタイプの化合物の特定の実施形態は、以下:
【0030】
【化18】


およびその全ての塩および立体異性体を含む。
【0031】
別の実施形態において、ポリアミンアナログが、式:
【0032】
【化19】


の化合物およびその全ての塩の群から選択され、ここで、Aが、トランス−エテン(二重結合について立体化学的変動が許容されない、すなわち、シス−エテンが、具体的には排除される)であり;Bが、独立して、単結合、C1〜C6アルキル、およびC2〜C6アルケニルからなる群から選択され;Dが、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択されるが、但し、DがC3アルキルではなく;そしてEが、独立してH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C3〜C6シクロアリール、およびC3〜C6シクロアルケニルからなる群から選択される。
【0033】
別の実施形態において、本発明はまた、ポリアミンのポルフィリン化合物への結合体を提供し、ここで、このポリアミンは、共有結合を介してポルフィリン化合物に連結される。本発明のこの実施形態に有用なポリアミンには、先の実施形態において記載されたポリアミン、または表1に示されたポリアミンが挙げられるが、これらには限定されない。共有結合は、アミド結合、アミン結合、または任意の他の適切な共有結合であり得る。ポリアミンアナログは、マクロサイクルのβ−ピロール位またはメソ位のようなポルフィリンマクロサイクルの周囲の位置のいずれかを含むが、これらには限定されない位置でポルフィリン化合物に結合され得る。これらの化合物の非制限的な実施例は、表3に与えられる。一つの実施形態において、ポルフィリン−ポリアミン化合物は、式:
【0034】
【化20】


およびその任意の塩または立体異性体であり、ここで、J1〜J8の少なくとも一つは、独立して、−K1−G−L(N(P)−A)n−K2からなる群から選択され;ここで、K1は、独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択され、そしてK1の左に対する原子価は、ポルフィリン環に結合し;ここで、Gが、−O−、−(C=O)−、−C(=O)−O−、−O−(C=O)−、−O−(C=O)−O−、−O−(C=O)−N−、−N−(C=O)−O−または非存在であり;ここで、Lが、C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキル−C3〜C8シクロアルキル、C1〜C8アルキル−C3〜C8シクロアリール、C1〜C8アルコキシ−C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルキル−C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルキル−C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアリール−C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアリール−C1〜C8アルコキシ、C3〜C8シクロアリール−C3〜C8シクロアルキル、または非存在であり;それぞれのAが、独立して、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、およびC3〜C8シクロアルキニルからなる群から選択され;Pが、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され;nが、2〜8の整数であり;そしてK2が、独立してH、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキニル、C1〜C8アルカノール、C3〜C8シクロアルカノール、およびC3〜C8ヒドロキシアリールからなる群から選択され;ここで、基J1〜J8の残りが、それぞれ独立してH、K3またはK4−COOHからなる群から選択され、ここで、K3が、独立してC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、C3〜C8シクロアルキニル、C1〜C8アルカノール、C3〜C8シクロアルカノール、およびC3〜C8ヒドロキシアリールからなる群から選択され;そしてK4が、独立してC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアリール、C3〜C8シクロアルケニル、およびC3〜C8シクロアルキニルからなる群から選択される。
【0035】
さらなる実施形態は、K1およびそれぞれのAが独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択され、K2が、独立してHおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、そして基J1〜J8の残りが、それぞれ独立して、H、K3またはK4−COOHからなる群から選択され、ここで、K3およびK4が、独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択される。さらなる実施形態において、K1が、−CH2−CH2−または−CH2−CH2−CH2−である。さらなる実施形態において、nは、4である。なおさらなる実施形態において、上に示される式のJ3、J4、J7およびJ8は、独立して、C1〜C3アルキルからなる群から選択され;J5およびJ6は、独立してC1〜C3アルキルおよびC1〜C3アルキル−COOHからなる群から選択され;そしてJ1およびJ2が、独立してC1〜C3アルキル−G−N(P1)−A−(NH−A)n1−K5からなる群から選択され、ここで、Gが、−(C=O)−または非存在であり;P1が、HまたはC1〜C3アルキルであり;それぞれのAが、独立してC1〜C8アルキルからなる群から選択され;n1が、3または4であり;そしてK5が、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択される。
【0036】
本発明はまた、個体に本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体の治療的有効量を投与する工程を包含する、個体における適応症を処置する方法を包含する。
【0037】
本発明はまた、個体にポリアミンアナログ(好ましくは、立体配配置制限されたポリアミンアナログ)を含む組成物の治療的有効量を投与する工程を包含する、適応症を処置する方法を包含する。
【0038】
1つの方法において、適応症は癌である。種々の実施形態において、癌は、膀胱、血液、脳、乳房、結腸、消化管、肺、卵巣、膵臓、前立腺、または皮膚の細胞を冒す。他の実施形態において、適応症にはまた、アルツハイマー病、癲癇、多発性硬化症、組織移植片および器官移植に関連する問題、乾癬、再狭窄、胃潰瘍、または手術後の組織過剰増殖が挙げられ得るが、これには限定されない。他の実施形態において、適応症は、寄生生物、細菌、真菌または昆虫の感染または外寄生である。ポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体は、化合物の前述の群から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)、SL−11126(白上三角)、SL−1127(黒上三角)、SL−11128(白菱形)、SL−11129(黒菱形)、SL−11130(白下三角)、SL−11133(黒下三角)。ED50について:BE−4444=0.6μM、SL−1121=0.52μM、SL−11122>31.25μM、SL−11123>31.25μM、SL−11126=0.2μM、SL−1127>31.25μM、SL−11128=0.5μM、SL−11129=1.7μM、SL−11130>31.25μM、およびSL−11133>31.25μM。
【図2】図2は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)、SL−11126(白上三角)、SL−1127(黒上三角)、SL−11128(白菱形)、SL−11129(黒菱形)、SL−11130(白下三角)、およびSL−11133(黒下三角)。ED50について:BE−4444=0.07μM、SL−1121=0.08μM、SL−11122=0.08μM、SL−11123=0.51μM、SL−11126=0.51μM、SL−1127=0.22μM、SL−11128=0.14μM、SL−11129=0.32μM、SL−11130=0.43μM、およびSL−11133=0.34μM。
【図3】図3は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DUPROの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)、SL−11126(白上三角)、SL−1127(黒上三角)、SL−11128(白菱形)、SL−11129(黒菱形)、SL−11130(白下三角)、およびSL−11133(黒下三角)。ED50について:BE−4444=0.07μM、SL−1121=0.08μM、SL−11122=0.08μM、SL−11123=0.51μM、SL−11126=0.51μM、SL−1127=0.22μM、SL−11128=0.14μM、SL−11129=0.32μM、SL−11130=0.43μM、およびSL−11133=0.34μM。
【図4】図4は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞LNCAPの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11126(白上三角)。ED50について:BE−4444=0.14μM、SL−1121=0.14μM、SL−11126=0.55μM、SL−11128=0.3μM。
【図5】図5は、以下の濃度増加の、培養されたヒト結腸癌細胞HT29の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)、SL−11126(白上三角)、SL−1127(黒上三角)、およびSL−11128(白菱形)。ED50について:BE−4444=0.5μM、SL−1121=0.8μM、SL−11122=0.8μM、SL−11123=10.42μM、SL−11126=1.5μM、SL−1127=2.91μM、およびSL−11128=1.35μM。
【図6】図6は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前肺癌細胞A549の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)、およびSL−11126(白上三角)。ED50について:BE−4444>31.25μM、SL−1121>31.25μM、SL−11122>31.25μM、SL−11123>31.25μM、およびSL−11126>31.25μM。
【図7】図7は、以下の濃度増加の、培養されたヒト乳癌細胞MCF7の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−4444(白丸)、SL−11121(黒丸)、SL−11122(白四角)、SL−11123(黒四角)およびSL−11126(白上三角)。ED50について:BE−4444>31.25μM、SL−1121=17.0μM、SL−11122>31.25μM、SL−11123>31.25μM、およびSL−11126=0.7μM。
【図8】図8は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、SL−11132(黒四角)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105>32.15μM、SL−11124>31.25μM、SL−11132>32.15μM、およびBE−333=0.34μM。
【図9】図9は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、SL−11132(黒四角)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105=1.6μM、SL−11124>31.25μM、SL−11132=0.015μM、およびBE−333=0.12μM。
【図10】図10は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DUPROの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、SL−11132(黒四角)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105=0.43μM、SL−11124>31.25μM、SL−11132>32.15μM、およびBE−333=0.9μM。
【図11】図11は、以下の濃度増加の、培養されたヒト結腸癌細胞HT29の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105=25.2μM、SL−11124>31.25μM、およびBE−333=0.3μM。
【図12】図12は、以下の濃度増加の、培養されたヒト肺癌細胞A549の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105=0.43μM、SL−11124>31.25μM、およびBE−333=0.3μM。
【図13】図13は、以下の濃度増加の、培養されたヒト乳癌細胞MCF7の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)、SL−11124(白丸)、およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105>31.25μM、SL−11124>31.25μM、およびBE−333=3.7μM。
【図14】図14は、以下の濃度増加の、培養されたヒト脳腫瘍細胞U251の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11105(黒丸)およびBE−333(白四角)。ED50について:SL−11105=25.9μM、およびBE−333=0.23μM。
【図15A】図15Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=1.6μM、SL−11098=1.4μM、SL−11099=2.5μM、SL−11100=4.7μM、SL−11101=7.7μM、SL−11102>31.25μM、およびBE−444=0.7μM。
【図15B】図15Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、SL−11119(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103>31.25μM、SL−11104>31.25μM、SL−11108=2.2μM、SL−11114=0.7μM、SL−11118=1.65μM、SL−11119>31.25μM、およびBE−444=0.7μM。
【図16A】図16Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.016μM、SL−11098=0.02μM、SL−11099=0.014μM、SL−11100=0.021μM、SL−11101=0.22μM、SL−11102=0.03μM、およびBE−444=0.03μM。
【図16B】図16Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、SL−11119(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103=2.8μM、SL−11104=9.4μM、SL−11108=0.13μM、SL−11114=0.13μM、SL−11118=0.05μM、SL−11119=0.08μM、およびBE−444=0.03μM。
【図17A】図17Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DUPROの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11099=0.08μM、SL−11100=0.3μM、SL−11101=0.85μM、SL−11102=0.15μM、およびBE−444=0.2μM。
【図17B】図17Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DUPROの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、SL−11119(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11108=0.98μM、SL−11114=0.64μM、SL−11118=0.25μM、SL−11119=0.44μM、およびBE−444=0.2μM。
【図18A】図18Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞LNCAPの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.21μM、SL−11098=0.17μM、SL−11099=0.21μM、SL−11100=0.7μM、およびBE−444=0.1μM。
【図18B】図18Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞LNCAPの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11108=7.7μM、SL−11114=0.3μM、SL−11118=0.21μM、およびBE−444=0.1μM。
【図19A】図19Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト結腸癌細胞HT29の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.4μM、SL−11098=0.4μM、SL−11099=1.0μM、SL−11100=2.0μM、SL−11101=5.2μM、SL−11102=0.73μM、およびBE−444=0.93μM。
【図19B】図19Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト結腸癌細胞HT29の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、SL−11119(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103=29.4μM、SL−11104=25.8μM、SL−11108=2.0μM、SL−11114=3.6μM、SL−11118=0.98μM、SL−11119=0.97μM、およびBE−444=0.93μM。
【図20A】図20Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト肺癌細胞A549の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.26μM、SL−11098=0.29μM、SL−11099=0.51μM、SL−11100=0.65μM、SL−11101=2.2μM、SL−11102=0.15μM、およびBE−444=0.15μM。
【図20B】図20Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト肺細胞A549の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、SL−11114(白四角)、SL−11118(黒上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103=12.4μM、SL−11104>31.25μM、SL−11108>31.25μM、SL−11114>31.25μM、SL−11118=0.214μM、およびBE−444=0.15μM。
【図21A】図21Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト乳癌細胞MCF7の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.66μM、SL−11098>31.25μM、SL−11099=26.3μM、SL−11100>31.25μM、SL−11101>31.25μM、SL−11102>31.25μM、およびBE−444>31.25μM。
【図21B】図21Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト乳癌細胞MCF7の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103>31.25μM、SL−11104>31.25μM、SL−11108>31.25μM、およびBE−444>31.25μM。
【図22A】図22Aは、以下の濃度増加の、培養されたヒト脳腫瘍細胞U251 MG NCIの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11093(黒丸)、SL−11098(白丸)、SL−11099(黒四角)、SL−11100(白四角)、SL−11101(黒上三角)、SL−11102(白上三角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11093=0.07μM、SL−11098=0.1μM、SL−11099=0.11μM、SL−11100=0.22μM、SL−11101=1.7μM、SL−11102=0.15μM、およびBE−444=0.2μM。
【図22B】図22Bは、以下の濃度増加の、培養されたヒト脳腫瘍細胞U251 MG NCIの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:BE−11103(黒丸)、SL−11104(白丸)、SL−11108(黒四角)、およびBE−444(黒菱形)。ED50について:SL−11103=9.5μM、SL−11104=14.71μM、SL−11108=2.0μM、およびBE−444=0.2μM。
【図23】図23は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒四角)。ED50について:SL−11091>31.25μM、SL−11094>31.25μM、およびBE−343=0.24μM。
【図24】図24は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒四角)。ED50について:SL−11091=4.33μM、SL−11094=15.4μM、およびBE−343=0.044μM。
【図25】図25は、以下の濃度増加の、培養されたヒト結腸癌細胞HT29の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒四角)。ED50について:SL−11091>31.25μM、SL−11094=28.8μM、およびBE−343=0.6μM。
【図26】図26は、以下の濃度増加の、培養されたヒト肺癌細胞A549の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒四角)。ED50について:SL−11091>31.25μM、SL−11094>31.25μM、およびBE−343=0.2μM。
【図27】図27は、以下の濃度増加の、培養されたヒト乳癌細胞MCF7の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒菱形)。ED50について:SL−11091>31.25μM、SL−11094>31.25μM、およびBE−343=0.5μM。
【図28】図28は、以下の濃度増加の、培養されたヒト脳腫瘍細胞U251 MG NCIの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11091(黒丸)、SL−11094(白丸)、およびBE−343(黒四角)。ED50について:SL−11091>31.25μM、SL−11094>31.25μM、およびBE−343=0.14μM。
【図29】図29は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞PC3の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11141(黒丸)、SL−11144(白四角)、およびSL−11150(黒四角)。ED50について:SL−11141>31.25μM、SL−11144=0.3μM、SL−11150=0.5μM。
【図30】図30は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DU145の生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11141(黒丸)、SL−11144(白四角)、SL−11150(黒四角)。ED50について:SL−11141=0.13μM、SL−11144=0.1μM、およびSL−11150=0.11μM。
【図31】図31は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞DUPROの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11141(黒丸)、SL−11144(白四角)、SL−11150(黒四角)。ED50について:SL−11141=0.71μM、SL−11144=0.36μM、およびSL−11150=0.48μM。
【図32】図32は、以下の濃度増加の、培養されたヒト前立腺癌細胞LNCAPの生存に対する、インビトロ効果を示すグラフである:SL−11141(黒丸)、SL−11144(白四角)、およびSL−11150(黒四角)。ED50について:SL−11141=0.07μM、SL−11144=0.20μM、およびSL−11150=0.23μM。
【図33】図33は、本発明の化合物を調製するために使用される合成方法論を示す。
【図34】図34は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図35】図35は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図36】図36は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図37】図37は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図38】図38は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図39】図39は、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図40A】図40Aは、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図40B】図40Bは、本発明の化合物を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図41】図41は、本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体を調製するために使用される合成方法論を示す。
【図42】図42は、本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図43】図43は、本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図44】図44は、本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体を調製するために使用されるさらなる合成方法論を示す。
【図45】図45は、SL−11162の濃度増加の、ヒト前立腺癌細胞DuProの生存に対するインビトロ効果を示すグラフである。SL−11162の濃度は、X軸にプロットされ、そして対応する細胞の生存割合は、Y軸にプロットされている。
【図46】図46は、SL−11184の濃度増加の、ヒト前立腺癌細胞DuProの生存に対するインビトロ効果を示すグラフである。SL−11184の濃度は、X軸にプロットされ、そして対応する細胞の生存割合は、Y軸にプロットされている。
【図47】図47は、SL−11202の濃度増加の、ヒト前立腺癌細胞DuProの生存に対するインビトロ効果を示すグラフである。SL−11202の濃度は、X軸にプロットされ、そして対応する細胞の生存割合は、Y軸にプロットされている。
【図48】図48は、SL−11184の濃度増加の、ヒト前立腺癌細胞PC−3の生存に対するインビトロ効果を示すグラフである。SL−11184の濃度は、X軸にプロットされ、そして対応する細胞の生存割合は、Y軸にプロットされている。
【図49】図49は、SL−11202の濃度増加の、ヒト前立腺癌細胞PC−3の生存に対するインビトロ効果を示すグラフである。SL−11202の濃度は、X軸にプロットされ、そして対応する細胞の生存割合は、Y軸にプロットされている。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(発明を実施するための様式)
本発明は、新規な立体配置制限されたポリアミンアナログおよびこれらの化合物を含む組成物を包含する。これらのアナログは、細胞増殖を抑制するための抗増殖剤(proliferative)として有用である。これらのアナログは、種々の疾患の処置における用途を見出し、種々の癌の処置における抗癌薬剤としての用途を含む。こららのアナログはまた、抗菌薬剤として有用である。新規なポリアミンアナログは、合成スキーム(図30〜40)および表1に示される化合物を含む。
【0041】
本発明はまた、ポリアミン−ポルフィリン結合体を含む。これらの結合体は、表2に示される化合物および合成スキーム(図41〜44)に示される化合物を含む。
【0042】
(定義)
「ポリアミンアナログ」は、ポリアミン(例えば、スペルミンおよび/またはスペルミジンおよびそれらの前駆体、ジアミンプトレシン)に、構造的に類似するが、同一ではない有機カチオンを意味する。当業者に十分に理解されている用語「ポリアミン」は、アミノ酸から生合成的に誘導された、脂肪族の直鎖アミンの群のいずれをも意味する:ポリアミンは、Martonら(1995)Ann.Rev.Pharm.Toxicol.35:55−91にレビューされている。ポリアミンアナログは、分枝または非分枝であり得る。ポリアミンアナログには、以下が含まれるが、これらの限定されない:BE−4444[1,19−ビス(エチルアミノ)−5,10,15−トリアザノナデカン];BE−33[N1,N11−ジエチルノルスペルミン;DENSPM;1,11−ビス(エチルアミノ)4,8−ジアザウンデカン;テルミン(thermine);Warner−Parke−Davis;BE−33[N1,N7−ビス(エチル)ノルスペルミジン];BE−34[N1,N8−ビス(エチル)スペルミジン];BE−44[N1,N9−ビス(エチル)ホモスペルミジン(homospermidine)];BE−343[N1,N12−ビス(エチル)スペルミン;ジエチルスペルミン−N1,N12;DESPM];BE−373[N,N’−ビス(3−エチルアミノ)プロピル)−1,7−ヘプタンジアミン,Merrell−Dow];BE−444[N1,N14−ビス(エチル)ホモスペルミン(homospermine);ジエチルホモスペルミン−N1−N14];BE−3443[1,17−ビス(エチルアミノ)−4,9,14−トリアザヘプタデカン];およびBE−4334[1,17−ビス(エチルアミノ)−5,9,13−トリアザヘプタデカン];1,12−Me2−SPM[1,12−ジメチルスペルミン]。さらなるポリアミンアナログは、国際特許出願WO 98/17642および米国特許第5,889,061号に開示される。種々の新規なポリアミンアナログが、図33〜40の合成スキーム、および表1に示される。
【0043】
「立体配置制限された」とは、ポリアミンアナログにおいて、分子内の少なくとも2つのアミノ基が、互いに、空間的な立体配置がロックされるか、限定されていることを意味する。分子内のアミノ基は、第1級、第2級、第3級または第4級であってもよく、そして好ましくは、第1級または第2級アミノ基である。2つのアミノ基の相対的な動きは、例えば、それらの間での環式部位または不飽和部(以下が例示されるが、これらに限定されない:環(例えば、3員炭素環、4員炭素環、5員炭素環、6員炭素環)、あるいは二重結合または三重結合(例えば、二重炭素結合または三重炭素結合))の組み込みによって、制限され得る。立体障害の手段によって、コンホメーションの多様性(flexibility)を制限する基(なおも、抗増殖効果、抗癌効果、または抗菌効果に対して構造的に好ましい)はまた、本発明に従って使用され得る。「立体配置制限された」ポリアミンアナログは、互いに立体配置制限された少なくとも2つのアミノ基を含み得るが、互いに立体配置制限されていないアミノ基をまた、さらに含み得る。スペルミンおよびBE−444のようなフレキシブルな分子は、無数にコンホメーションを有し得、そしてそれによって立体配置制限されていない。立体配置制限されたポリアミンアナログには、表1に列挙され,そして図33〜40に示される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
「適応症(indication)」は、適切な治療薬または処置を指摘するか、あるいは疾患または他の不健康な状態の存在を示す任意の症状を含む。本明細書中で使用される場合、「適応症」はまた、「疾患」自体を含み、ここで、疾患は、身体の器官、部分、構造またはシステムの状態であり、ここで、遺伝、感染、食事および/または環境,ならびに/または他の原因の効果から生じる誤った機能が存在する。適応症はまた、癌を含む。「癌」は、細胞の異常な存在を意味し、この細胞は、相対的に自律性増殖を示し、その結果、それらは、細胞増殖制御の有意な欠損によって特徴付けられる異常な増殖表現型を示す。癌細胞は、良性または悪性であり得る。種々の実施形態において、癌は、膀胱、血液、胸部、結腸、消化管、肺、卵巣、膵臓、前立腺、または皮膚の細胞に影響する。他の実施形態において、徴候はまた、以下を含み得るが、これらに限定されない:アルツハイマー病、てんかん、多発性硬化症、組織移植片および器官移植に関連する問題、乾癬、再狭窄、胃潰瘍、または手術後の組織過剰増殖。他の実施形態において、適応症は、寄生生物、細菌、真菌または昆虫の感染または外寄生である。
【0045】
「個体」は、脊椎動物であり、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒトである。哺乳動物としては、農場動物、競技動物、げっ歯類、霊長類、およびペットが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、個体は、癌またはポリアミンアナログを用いて処置可能な別の疾患に罹患することが既知であるか、またはその疑いがある。
【0046】
「有効量」または「治療的量」とは、有利であるかまたは所望の臨床結果を生じるに十分な量である。有効量は、1回以上の投与において投与され得る。本発明の目的では、ポリアミンアナログの有効量は、疾患状態を軽減するか、改善するか、安定化するか、逆行させるか、進行を減速または遅延させるに十分な量である。本発明のポリアミンの治療的量は、疾患した細胞の増殖を阻害するに十分な量である。ポリアミンアナログは、異なる細胞株に対しては効果的ではない場合でさえも、少なくとも1つの型の癌細胞株に対して効果的である場合には、効果的な抗腫瘍剤または抗癌剤であると考えられる。
【0047】
本明細書中において使用される場合、「処置」とは、有利であるかまたは所望の臨床結果を得るためのアプローチである。本発明の目的では、有利であるかまたは所望の臨床結果としては、検出可能であるか検出不可能であるかにかかわらず、症状の軽減、疾患の範囲の縮小、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化ではない)、疾患の拡散(すなわち、転移)の予防、疾患の進行の遅延または減速、疾患状態の改善または緩和、生活の楽しみの質の向上、および寛解(部分的であれ全体的であれ)が挙げられるが、これらに限定されない。「処置」はまた、処置を受けない場合に予測される生存度と比較した場合の、生存の延長も意味し得る。
【0048】
疾患を「緩和する」とは、本発明のポリアミンアナログを投与しない場合と比較して、範囲および/もしくは所望でない疾患状態の臨床的発症が減少すること、および/または進行の時間経過が減速もしくは長期化することを意味する。疾患を処置および緩和する方法のための好ましいポリアミンアナログとしては、表1に示す化合物が挙げられる。
【0049】
(本発明のポリアミンアナログ)
新規なポリアミンアナログが、ポリアミンおよびこれらのアナログに関する現在の知識に基づいて、まず設計され得る。ポリアミンアナログの毒性を説明するいかなる特定の理論によっても束縛されることを望まないが、本発明者らは、関連する知識が、DNAとのポリアミン相互作用および核酸において構造変化を誘導する能力に関する知識を包含することを、提唱する。Feuersteinら(1991);Gosuleら(1978)J.Mol.Biol.121:311−326;Beheら(1981)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:1619−23;Jainら(1989)Biochem.28:2360−2364;およびBasuら(1990)Biochem.J.269:329−334。あるいは、新規なポリアミンアナログは、天然ポリアミン合成を抑制すること、または細胞内天然ポリアミンプールを枯渇させることにより、細胞増殖を阻害するその可能な能力に基づいて、設計され得る。Porterら(1988)Advances in Enzyme Regulation、Pergamon Press、57〜79頁。好ましくは、新規なポリアミンアナログは、立体配置制限される。次の工程において、ポリアミンアナログは、腫瘍細胞のような疾患した細胞の増殖を阻害する効力について、インビトロで試験される。ポリアミンアナログがこの試験を通過する場合には、このポリアミンアナログは、癌異種移植片を有するヌードマウスのような動物において、試験され得る。この化合物が効力があり得ることがわかった場合には、試験をヒトでの試行に進め得る。
【0050】
本発明は、図33〜40および表1に示すもののような、新規なポリアミンアナログを包含する。本発明のポリアミンアナログは、立体配置制限される。コンホメーションとは、レセプター結合部位と相互作用する薬物団または官能基の空間的配置の決定基である。後者は、特定のリガンドコンホメーションまたはコンホメーションの特定の分布を好む。スペルミンまたはBE−4444のようなフレキシブルな分子は、無数のコンホメーションを有し得る。高分子(例えば、DNAまたはRNA)に結合するコンホーマーは、分光分析法によってかまたは分子力学計算により理論的に決定されるような、最も低いエネルギーを有するものである必要は必ずしもない。ポリアミンが核酸に結合する結合エネルギーは、不安定なコンホーマーの形成により、相殺され得る。対照的に、フレキシブルな分子のコンホメーション的に剛性のアナログの存在下では、ホスト高分子は、その全体のコンホメーションまたは一方の鎖から他方の鎖への距離を、変化させ得る。水素結合は、スペルミンまたはtRNAの螺旋領域(および非常にありそうなことにはDNA)に会合するスペルミンのいずれかの、主要な結合力である。Frydmanら(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:9186−9191;およびFernandezら(1994)Cell Mol.Biol.40:933−944。直鎖スペルミンアナログBE−343、BE−444、およびBE−4444に存在する、2級アミノ基は、tRNAの対塩基との水素結合の形成に最も直接関与する基である。従って、ポリアミンアナログの中心の4炭素セグメントまたは3炭素セグメントに通常隣接する、これらのアミノ基は、ポリアミンアナログの薬物団と考えられ得る。窒素が1つの2炭素セグメントのみにより分離される場合には、これらはpH7.4ではプロトン化されず、従ってこれらは水素結合を形成しない。これらのアミノ基が、ポリアミンアナログ分子に環状部分または不飽和部分を組み込むことにより種々の構造に固定される場合には、コンホメーション的に剛性のアナログが得られる。このようなアナログがDNAまたはtRNAに結合する場合には、これらは、天然ポリアミンにより誘導されるコンホメーション変化とは異なり得る、核酸鎖またはループのコンホメーションの変化を、非常に誘導しやすい。ビス−エチル−スペルミンの、細胞傷害性活性を示す、立体配置制限された一連のアナログは、表1に示され、そして以下に記載される。
【0051】
(本発明のポルフィリン−ポリアミン結合体)
本発明はまた、図41〜44および表3に示すもののような、新規なポルフィリン−ポリアミン結合体を包含する。これらの結合体は、腫瘍によるポルフィリンの選択的取り込みを、ポリアミンアナログの細胞傷害性効果および細胞増殖抑制性効果と組み合わせる。「ポルフィリン−ポリアミン結合体」により、少なくとも1つの、そして好ましくは1つのみの共有結合により連結された、任意のポルフィリン化合物および任意のポリアミン化合物を意味する。ポルフィリン−ポリアミン結合体は、そのポリアミンが立体配置制限されていてもされていなくても、任意のポリアミンを組み込み得る。好ましくは、ポリアミン結合体は、立体配置制限されている。「ポルフィリン」により、ポルフィリン環またはポルフィリン環の誘導体を組み込む、任意の化合物を意味する。好ましい共有結合としては、アミド結合およびアミン結合が挙げられる。ポルフィリン−ポリアミン結合体の例を、表2に示す。
【0052】
(ポリアミンアナログおよび細胞増殖の阻害)
本発明のポリアミンアナログは、種々の疾患の処置のために有用であるようである。この疾患としては、癌、アルツハイマー病、癲癇、多発性硬化症、組織移植片および器官移植に関する問題、乾癬、再狭窄、胃潰瘍、または手術後の組織過剰増殖、あるいは寄生虫、細菌、真菌または昆虫の感染または外寄生が挙げられる。特定の医薬的適用のための、特定の新規なポリアミンの効力を評価するために、これらの化合物は、最初に、適切な選択された試験細胞に対して、インビトロで試験され得る。非限定的な例において、ポリアミンアナログは、腫瘍細胞(例えば、前立腺腫瘍細胞)に対して試験され得る。前立腺のポリアミン代謝の独自の性質に基づいて、例示的な実験は、培養物中で、ならびにLNCaPのような無胸腺症ヌードマウスにおいてインビボで増殖し得る細胞株を、利用し得る。Horoszewiczら(1983)Cancer Res.43:1809−1818。癌細胞株の培養および処置、フローサイトメトリーに基づく細胞周期およびアポトーシスの決定;ODC、SAMDCおよびSSAT活性を含む酵素アッセイ;ならびに天然ポリアミンおよびポリアミンアナログの高圧液体クロマトグラフィーによる検出および定量は、当該分野において記載されており、例えば、Miら(1998)Prostate 34:51−60;Kramerら(1997)Cancer Res.57:5521−27;およびKramerら(1995)J.Biol.Chem.270:2124−2132である。評価はまた、細胞増殖およびポリアミン関連代謝に対する、新規なポリアミンアナログの効果により、なされ得る。分析は、72時間において実施した0.1〜1000μMの範囲の用量応答曲線に基づく、IC50決定で開始する。これらの研究から、約50%の増殖阻害を生じる条件が決定され得、そしてこの条件を使用して、以下を行い得る:(a)特に細胞の数の減少(これは、薬物性の細胞死を示し得る)に注意して、6日間まで増殖阻害の時間依存性を追跡する;(b)フローサイトメトリーを使用して、細胞周期の進行およびアポトーシスに対するアナログ効果を特徴付ける(付着した細胞および脱離した細胞に対して実施されるべき分析);(c)ポリアミン代謝パラメーター(生合成酵素ODC、SAMDC、異化酵素SSATおよびポリアミンプール自体を含む)に対するアナログ効果を試験する。アナログ効果は、細胞内濃度(HPLC分析による)に対して標準化され得、これらはまた、細胞を貫通するこれらの相対的能力の指標を提供する。アナログ取り込みにおける顕著な差異は、以前にMiら(1998)により記載されたような、放射線標識標本を使用する競合試験により評価されるように、アナログがポリアミントランスポーターを利用および調節する能力を試験することにより、さらに特徴付けられ得る。
【0053】
(ポリアミンアナログおよびポルフィリン−ポリアミン結合体のインビボ試験)
インビトロで培養された癌細胞に対する効力または機構に基づく抗増殖活性を有することが示された、アナログおよび結合体は、インビボモデル系において評価され得る。最初の目的は、腫瘍を有さない動物(例えば、DBA/2マウス)における、アナログまたは結合体の相対的毒性を決定することである。各々3頭の動物の群に、例えば10mg/kgで開始し、次第に増加する濃度の化合物を、腹腔内注射し得る。病的状態により表される毒性を、最初の24時間にわたって綿密にモニタリングする。十分に特徴付けされたポリアミンアナログ(例えば、BE−333)を、これらの研究における内部標準として使用し得る。なぜなら、毎日×5日間のスケジュールによる慢性的な毒性に対する、単回用量処置による急性の毒性に関するデータベースが、既に確立されているからである。従って、新たなアナログの場合には、BE−333に対する単回容量の毒性を使用して、毎日×5日間のスケジュールにおいて使用されるべき投薬量の範囲を投影する。
【0054】
毎日×5日間のスケジュールにおいて許容される最も高い投薬量を推定した後に、抗腫瘍活性を決定する。代表的に、腫瘍は、トロカールによって、無胸腺症ヌードマウスに皮下移植され得、そして100〜200mm3に達せられ、その後、毎日×5日間の腹腔内注射による処置を開始する。大部分のアナログまたは結合体が、10mg/kgと200mg/kgとの間の範囲で投与され得る。アナログまたは結合体は、1群あたり10〜15頭の動物を用いて、3つの処置投薬量において評価され得る(各々からの3つの最小値を、薬力学試験のために使用し得、以下に記載する)。マウスをモニタリングし、そして毎週2回重量を測定して、腫瘍の大きさおよび毒性を決定し得る。腫瘍の大きさを、多方向測定により決定し、この測定から、mm3の単位での体積を計算する。腫瘍を、各群の中央腫瘍体積が1500mm3(すなわち、体重の20%)に達するまで追跡し得、この時点で、動物を屠殺し得る。最初の抗腫瘍試験は、毎日×5日間のスケジュールに焦点を当てるが、一定の注入を、Alzetポンプ送達によって5日間実施し得る。なぜなら、このスケジュールは、癌を有するA549ヒト大細胞に対するBE−333の抗腫瘍活性を劇的に改善するからである。Sharmaら(1997)Clin.Cancer Res.3:1239−1244。抗腫瘍活性を評価することに加えて、腫瘍組織および正常組織における遊離アナログレベルまたは結合体レベルを、試験動物において決定し得る。
【0055】
(ポリアミンアナログおよびポルフィリン−ポリアミン結合体の投与の方法)
本発明のポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体を、当該分野において公知の任意の経路(本明細書中に開示されるものが挙げられるが、これらに限定されない)により、個体に投与し得る。好ましくは、新規なポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体の投与は、静脈内経路による。他の投与方法としては、経口、子宮内(intrarterial)、腫瘍内、筋内、皮下、腹腔内、胃腸、および特定の器官または影響を受けた器官に直接が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中に記載される、新規なポリアミンアナログおよびポルフィリン−ポリアミン結合体は、錠剤、丸剤、散剤混合物、カプセル剤、注射可能物、液剤、坐剤、エマルジョン、分散物、食品プレミックス、および他の適切な形態で、投与可能である。さらなる投与方法は、当該分野において公知である。本明細書中に記載される化合物を含有する、薬学的投薬形態は、非毒性の薬学的有機キャリアまたは非毒性の薬学的無機キャリアと、好都合に混合される。代表的な薬学的に受容可能なキャリアとしては、例えば、マンニトール、尿素、デキストラン、ラクトース、ジャガイモおよびトウモロコシのデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物性油、ポリアルキレングリコール、エチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、炭酸カルシウム、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、安息香酸ベンジル、炭酸ナトリウム、ゼラチン、炭酸カルシウム、ケイ酸、および他の従来使用される受容可能なキャリアが挙げられる。薬学的投薬形態はまた、非毒性の補助物質(例えば、乳化剤、防腐剤、または湿潤剤など)を含有し得る。適切なキャリアは、許容不可能な副作用を引き起こさず、新規なポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体がその薬理学的活性を身体内で維持することを可能にするものである。非経口および経口の薬物送達のための処方は、当該分野において公知であり、そしてRemington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing(1990)に記載される。錠剤、カプセル剤および散在のような、固体形態は、当該分野において周知の従来の錠剤形成機およびカプセル充填機を使用して、製造され得る。固体投薬形態は、当該分野において公知の多数のさらなる非活性成分を含有し得、これには、賦形剤、滑沢剤、乾燥剤、バインダー、着色剤、崩壊剤、乾燥フロー改変剤、保存剤などが挙げられる。摂取のための液体形態は、公知の液体キャリアを使用して処方され得、このキャリアとしては、水性キャリアおよび非水性キャリア、懸濁液、水中油エマルジョンおよび/または油中水エマルジョンなどが挙げられる。液体処方物はまた、多数のさらなる非活性成分を含有し得、これには、着色剤、芳香剤、矯味矯臭剤、粘性調整剤、保存剤、安定剤などが挙げられる。非経口投与のためには、新規なポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体は、さらなる界面活性剤またはアジュバントを含むかまたは含まない、生理学的に受容可能な希釈剤または滅菌液体キャリア(例えば、水または油)中の化合物の溶液または懸濁液の注射可能な投薬量として、投与され得る。キャリア油の例示的な列挙としては、動物性油および植物性油(ピーナッツ油、ダイズ油)、石油由来の油(鉱油)、および合成油が挙げられる。一般に、注射可能な単位用量のためには、水、生理食塩水、水性デキストロースおよび関連する糖溶液、ならびにエタノール、およびプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのようなグリコールの溶液が、好ましい液体キャリアである。選択される薬学的単位投薬量は、好ましくは、癌細胞に接触する点において、1μM〜10mMの最終薬物濃度を提供するように、製造および投与される。より好ましい濃度は、1〜100μMである。全ての医薬品の場合と同様に、新規なポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体の最適な有効濃度は、実験的に決定される必要があり、そして疾患の種類および重篤度、投与経路、疾患の進行、ならびに患者の健康および体重または身体面積に依存する。このような決定は、当業者の技術の範囲内である。ポリアミンアナログまたはポルフィリン−ポリアミン結合体は、単一の活性成分として投与され得るか、または他の活性成分(細胞傷害性薬剤、抗生物質、代謝拮抗物質、ニトロソ尿素、ビンカアルカロイド、ポリペプチド、抗体、サイトカインなどが挙げられるがこれらに限定されない)とともにかもしくはそれと組み合わせて、投与され得る。
【0056】
以下の実施例は、例示のために提供されるが、本発明を限定しない。
【実施例】
【0057】
(実施例)
(立体配置制限されたポリアミンアナログおよびポルフィリン−ポリアミン結合体の合成)
(a)コンホメーション的な制限を含むスペルミンおよびホモスペルミンアナログ)
スキーム2は、中心にトランス−不飽和結合を含む
【0058】
【化21】


を例示する。アミド4を、スキーム1に記載されるように、ブロモブチロニトリルを用いてアミド1をアルキル化して2を得、次いでこのニトリルを還元してアミン3とし、これをメシチルスルホン化して4にすることにより調製した。トランス−アリルジエステル5を使用して、アミド4をアルキル化し、そしてテトラミド6を生じた。脱保護により、トランス−テトラミド7を得た(スキーム2)。
【0059】
ホモスペルミンのブタンセグメントへの三重結合の導入もまた、その移動度を減少させる。これを、ブチンジエステル8で出発し、上に概説する一連の反応に従って、達成した(スキーム3)。スキーム15〜20は、この型のポリアミンスペルミンおよびホモスペルミンアナログの合成のさらなる例である。
【0060】
(b)コンホメーション的な制限を有するペンタミンの合成)
スキーム4〜14は、立体配置制限されたペンタミンの合成の概説である。スキーム4は、シス−1−クロロ−4−フタルイミドブテンとアミド1との、11を生じる反応を示す。11の加水分解は12を生じ、これをアミド化して13とした。後者の1,4−ジヨードブタンとの反応は14を生じ、一方で等モル量のシス−1,4−ジクロロブテンとの反応は15を生じた。
【0061】
アミド4を、4−クロロブチロニトリルでアルキル化して16を生じたか、またはシス−1,4−ジクロロブテンでアルキル化して19を生じた。ニトリル16をレニーNi上の水素で還元してアミン17とし、そしてこれを変換してアミド18とした(スキーム5)。18とクロロアルキル中間体15との縮合は、ペンタミド20を生じ、これを脱保護してペンタミン21とした(スキーム6)。18とヨードアルキル誘導体14との縮合は22を生じ、これを脱保護してペンタミン23を生じた(スキーム7)。18と19との縮合はペンタミド24を生じ、これを脱保護してペンタミン25とした(スキーム8)。14をアルキル化剤として使用して、メシチレンスルホンアミドをジアルキル化して26を生じ、そしてこれを脱保護して27を得た(スキーム9)。15をアルキル化剤として使用して実施される類似の反応は、28を生じ、そして脱保護の後に、ペンタミド29を生じた(スキーム10)。
【0062】
メシチレンスルホンアミドの19でのアルキル化は、ペンタミド30を生じ、これを脱保護して31とした(スキーム11)。19を使用して等モル量のメシチレンスルホンアミドをアルキル化した場合には、32が得られた。32の14でのアルキル化は33を生じ、これを脱保護して34を生じた(スキーム12)。クロロアルキル中間体15を使用して1当量のメシチレンスルホンアミドをアルキル化した場合には、トリアミド35が得られた。35と14との反応は36を生じ、次いでこれを脱保護して、37を得た(スキーム13)。35と19との縮合は、ペンタミド38を生じ、これを脱保護して39とした(スキーム14)。上記スキームは、シス−化合物の合成を記載する。同じ合成方法論を使用して、トランス−異性体が得られるか、またはシスおよびトランスの結合が、同じ分子の異なるセグメントに存在し得る。
【0063】
(c)ジアミジン置換基を有するポリアミンアナログ)
新たなクラスのポリアミンアナログを、スキーム21に示す。これらは、1,4−ジベンジルプトレシン、1,5−ジベンジルカダベリン、および1,6−ジベンジルヘキサンジアミンから誘導される。これらは、ジアミジン残基が、異なる原生動物への薬物の移送において効率的であることが示されたキャリア基である、ジアミジン誘導体である。合成の一般的手順は、4−シアノベンズアルデヒドとジアミノアルカンとの縮合によりシッフ塩基を得ること、続いてインサイチュでの還元により対応するジニトリル68とすることに基いた。後者を、これらのイミノエーテルを経てジアミジン69に変換した。
【0064】
(d)オリゴアミンの合成)
スキーム22は、75のようなペンタミンのN−2ヒドロキシエチル誘導体の合成を記載する。18から出発して、4−ブロモブチロニトリルでアルキル化して、70を生じた。70のニトリルの還元および得られるアミノ基のメシチレンスルホニル化は、71を生じた。これを再度4−ブロモブチロニトリルでアルキル化して72を生じ、そして再度還元およびメシチルスルホニル化して、73を生じた。次いで、後者を2−ブロモエタノールのベンジルエステルでアルキル化して、74を生じた。酢酸中の臭化水素酸で処理して、メシチレンスルホニル保護基とベンジルエーテル残基との両方を切断して、75を生じた。
【0065】
スキーム23は、トランス−デカミン77およびシス−デカミン79の合成を報告する。ペンタミド73(スキーム22)で出発し、トランス−ジエステル5(スキーム2)との反応により、デカミド76を調製し、これを脱保護すると、77を十塩酸塩として生じた。類似の様式で、73とシス−1,4−ジメシチレンオキシ−2−ブテンとを縮合することにより、デカミド78が調製され、これを脱保護すると、79を十塩酸塩として生じた。
【0066】
スキーム24は、N−2ヒドロキシエチルトランス−デカミド92およびシス−2−ヒドロキシエチルデカミド95の合成を概説する。手順は、上記スキームに記載した手順のほとんど全てを繰り返す。80の合成を、BOC−メシチレンスルホンアミドを2−ブロモエタノールのベンジルエーテルでアルキル化することにより、進行させた。BOC保護基の切断は81を生じ、次いで4−ブロモブチロニトリルでのアルキル化により82を生じ、そしてこのニトリル基の還元およびメシチレンスルホニルクロリドとの反応の後に、ジアミド83が得られた。再度、4−ブロモブチロニトリルでのアルキル化により84が得られ、還元およびメシチルスルホニル化により85を生じ、85のアルキル化により86を生じ、還元およびメシチルスルホニル化により87を得、そしてアルキル化、還元およびメシチルスルホニル化を87に対して実施して、89を生じた。73のトランス−1,4−ジブロモ−2−ブテンでのアルキル化により90を生じた。89の90でのアルキル化により91を生じ、これの脱保護の後に、トランス−ω−ヒドロキシデカミン92を生じた。73のシス−1,4−ジクロロ−2−ブテンでのアルキル化により93を生じた。89の93でのアルキル化により94を生じた。94の脱保護により、シス−ω−ヒドロキシデカミン95(92の異性体)を生じた。
【0067】
(e)ポルフィリン−ポリアミン結合体の合成)
スキーム25は、ポルフィリン−ポリアミンの合成を概説する。上記アミド18(スキーム5)で出発して、4−ブロモブタノールのベンジルエーテルでのアルキル化により96を生じた。酸での処理により、スルホネートおよびベンジル保護基の両方を切断して、97を生じた。Bocでの遊離アミノ残基の保護、続いてフタルイミドを用いるMitsunobu反応により、99を生じた。ヒドラジン水化物でのフタリル保護基の切断により、ポリアミン100を生じた。これをメソポルフィリンIXと縮合させて101を生じ、そしてBoc保護基の切断の後に、102(SL−11162)を得た。
【0068】
スキーム26は、ポルフィリン−ビスエチルポリアミン結合体の合成を概説する。中間体105の合成は、上記パターンに従う。この一級アルコールをSwern酸化反応により酸化してアルデヒド106にする。次いで、アルデヒド106を、還元的アルキル化反応を使用して、エチルアミンと縮合させて、107を生じた。後者を、アミド形成手順を使用してメソポルフィリンIXとカップリングさせ、そして得られる108を酸中で脱保護して、109とした(SL−11184)。
【0069】
スキーム27は、アミン基がポリアミンをポルフィリンに固定する、ポルフィリン−ポリアミン結合体の調製を示す。アミド誘導体111を上記のように調製し、次いで金属水素化物を使用して還元し、そして脱保護して、112を得た。ポルフィリン−ポリアミン112の合成もまた、スキーム28に示されるように、達成され得る。メソポルフィリンIXのジエステルの、制御された条件下での還元は、ジアルデヒド113を生じた。100の113での還元的アルキル化、続いて脱保護もまた、112(SL−11202)を生じた。
【0070】
(実施例1)
(ポリアミド化合物の合成)
(化合物2:)NaH(80%、1.08g、36mmol)を、アミド1(6.81g、30mmol)のDMF(50ml)溶液に、氷浴中N2下で添加した。この混合物を、1時間攪拌し、そして4−ブロモブチロニトリル(4.88g、33mmol)のDMF(10ml)溶液を部分的に添加した。この混合物を、一晩75℃で攪拌した。この溶媒を蒸留し、残渣をクロロホルムに溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、そしてエバポレートした。この残渣を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 3:1)によって精製し、無色の油状物として8.0g(90%)の2を得た。1H−NMR(CDC13)δ 1.05(t,3H),1.90(in,2H),2.30(b,m,5H),2.60(s,6H),3.20(q,2H),3.35(t,2H),6.95(s,2H);13C−NMR (CDC13):δ 12.50,20.61,22.43,23.60,31.05,36.12,40.39,43.78,118.62,131.79,132.67,139.71,142.41 MS−EI(m/z)294(M+)。
【0071】
(化合物:4)ニトリル2(7.8g、27mmol)を、エタノールの混合物(150ml)および濃塩酸(1.5ml)中に溶解した。PtO2(700mg)を添加し、そして混合物を、50psiで一晩かけて水素化した。この触媒を濾別し、そして溶媒をエバポレートした。残渣(78g、98%)を、さらに精製することなく次の工程に使用した。以下のフリーベースを得た。1H−NMR (CDC13) δ 1.00(t,3H),1.55(m,4H),2.25(s,3H),2.80(t,2H),3.20(m,4H),6.95(s,2H);13C−NMR(CDC13): δ 12.54,20.69,22.53,24.72,27.65,39.92,40.29,44.5% 131.71,133.21,139.82,142.09 FAB−MS(m/z) 299(M++1)。
【0072】
ジオキサン(30ml)中のメシチレンスルホニルクロリド(8.8g、40.5mmol)を、ジオキサン(60ml)および50%KOH(30ml)に溶解した化合物3(7.8g、27mmol)の攪拌混合物に0℃で滴下した。この反応混合物を、20℃に到達させ、次いで一晩その状態に保った。過剰の水を、添加し、そして混合物をクロロホルムで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、そしてエバポレートした。この油状の残渣を、酢酸エチル/へキサンから結晶化し、4を得た。10.9g(82%);mp 71.5−72℃.1H−NMR(CDC13)δ 1.00(t,3H),1.10−1.50(m,4H),2.30(s,6H),2.55,2.60(s,12H),2.85(q,2H),3.15(m,4H),4.70(t,1H),6.95,7.00(s,4H);13C−NMR(CDC13): δ 12.70,20.92,21.04,22.73,22.92,24.58,26.68,40.04,42.02,44.42,131.91,133.31,133.64,138.99,140.05,142.15,142.35.MS−FAB(m/z)480(M+)。
【0073】
(化合物5:(E)−2−ブテン−1,4−ジイルビス[メシチレンスルホネート]):(E)−2−ブテン−1,4−ジオール(1.76g、20mmol)およびベンジルトリエチルアンモニウムブロミド(270mg、1mmol)を、30mlの50%水酸化カリウム溶液および30mlのジオキサン中に溶解した。この混合物を、5℃で攪拌し、そして30mlのジオキサンに溶解したメシチレンスルホニルクロリド(8.72g、40mmol)を、滴下した。添加が完了し、1時間攪拌し続けて、次いで水を添加し、そして白色の沈殿物を濾過し、そしてクロロホルム−ヘキサンで結晶化し、5を得た;7.0g(77%);mp 119−120℃.1H−NMR(CDCI3):δ 2.35(s,6H),2.60(s,12H),4.45(d,4H),5.75(b,2H),6.95(s,4H);13C−NMR(CDC13): δ 20.96,22.52,67.96,127.67,131.69,131.74,139.79,143.45。MS−El(m/z),452(M+),253,200,183.C222862の計算値:C,58.40;H,6.19。実測値:C,58.35;H,6.22。
【0074】
化合物6を、他の記載の手順(Reddyら.,Jmed Chem.41:4723(1998))に従って、5から収率56%で合成した。1H−NMR(CDC13):δ 0.95(t,J=7.15Hz,6H,CH3),1.34(m,8H,CH2),2.29(s,12H,CH3),2.55(s,24H,CH3),3.09(m,12H. NCH2),3.72(d,J=4.53Hz,4H,NCH2),5.48(t,J=4.31Hz,2H,CH=CH),6.92(s,4H,Ph),6.93(s,4H,Ph);13C−NMR(CDC13): δ 12.71,20.90,22.71,22.76,24.74,40.04,42.21,44.56,45.69,128.45,131.88,132.02,140.05,140.16,142.20,142.58。MS−FAB(m/z)1012.8(M+,100%),828.7,646.7,561,176。
【0075】
化合物7を、他に記載される((Reddyら.,Jmed Chem.41:4723(1998))ように、6から得た(収率75%、mp>230℃)。1H−NMR(D20): δ 1.26(t,J=12.5Hz,6H,2CH3),1.79(m,8H,CH2),3.12(m,12H,NCH2),3.80(d,J=7.16,4H,NCH2),6.10(m,2H,CH=CH);13C−NMR(D20): δ 12.79,25.10,45.19,48.53,48.62,50.36,130.66 MS−MALDI(m/z):285.3(MH+,100%)。
【0076】
化合物8を、市販のブチンジオールから得た。ジオキサン(30ml)中のメシチレンスルホニルクロリド(19.5g、90mmol)を、ブチンジオール(2.58g、30mmol)、50%の水酸化カリウム(30ml)およびトリエチルベンジンアンモニウムブロミド(405mg、1.5mmol)の攪拌しかつ冷却した混合物に滴下した。この添加が完了すると、混合物を室温でさらに3時間攪拌した。過剰の水を添加し、そして白色の沈殿物を一晩冷却し、濾別し、そして乾燥した。酢酸エチル/へキサンから再結晶し、8.6g(63%)の8を得た;;mp 105−106℃。1H−NMR(CDC13): δ 2.30(s,6H),2.60(s,12H),4.50(s,4H),6.95(s,4H);13C−NMR(CDC13): δ 20.93,22.48,56.13,80.41,130.65,131.67,139.98,143.67。MS−El(m/z)450(M+)。
【0077】
化合物9を、化合物42(以下を参照のこと)のために記載されるのと類似した手順により得た。450(1mmol)のジエステル8および1.05g(2.2mmol)のジアミン4から、570mg(56%)のテトラアミン9を得た。1H−NMR(CDCl3):δ 0.90(t,6H),1.30(bs,8H),2.20(s,12H),2.45(s,24H),3.05(m,12H),3.75(s,4H),6.87(s,8H); 13C−NMR(CDC13): δ 12.70,20.78,22.68,34.65,39.97,44.46,44.99,78.62,131.85,131.98,132.34,140.14,142.13,142.55。MS−FAB(m/z)1010(M+)。
【0078】
化合物10を、化合物43(以下を参照のこと)のために記載されるのと類似した手順により得た。500mg(0.49mmol)のテトラアミド9から、160mg(76%)のテトラヒドロクロリド25を得た;mp>280℃(分解)。1H−NMR(D20): δ 1.30(t,6H),1.80(b,8H),2.90−3.25(m,12H),4.05(s,4H);13C−NMR(D20): δ 13.39,25.64,39.26,45.72,49.00,49.20,81.20.MS−MALDI 283(M++1)。
【0079】
(化合物11:)メシチレンスルホニルアミド1(3.1g、13.65mmol)を、無水DMF(30ml)に溶解し、次いでNaH(85%、0.423g)を、数回に分けて添加した。この混合物を、室温で1時間攪拌した。20mlのDMF中のN−(4−クロロ−2−ブテニル)−フタルイミド(アルドリッチ、3.06g、13mmol)を、フラスコに添加し、次いで80℃で一晩攪拌した。この混合物を、室温まで冷却し、H2O(10ml)でクエンチし、そしてこの溶液を、乾固させるために減圧下でエバポレートした。この固体残渣を、25mlのH2Oと25mlのCHCl3との間で分配した。水相を、CHCl3(3×25ml)で抽出し、有機相を、ブライン(35ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)した。この溶媒を、エバポレートしてガム状物を得、これを、ヘキサンで粉砕して凝固し、11を得た。1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルによると、11は、さらに精製することなく次の工程に使用するのに十分純粋であった(収率4.75g)。1H−NMR(CDC13): δ 1.16(t,J=7.11Hz,3H,CH3),2.29(s,3H,CH3),2.63(s,6H,2CH3),3.29(q,J=7.7.11Hz,2H,CH2),4.06(d,J=5.24Hz,2H,NCH2),4.26(d,J=5.72Hz,2H,NCH2),5.59(m,2H,CH=CH),6.95(s,2H,Ph),7.71(m,2H,Ph),7.83(m,2H,Ph);13C−NMR(CDC13): δ 13.06,20.89,22.72,34.35,40.68,42.01,123.27,126.69,129.47,131.90,134.00,140.24。
【0080】
(化合物12:)アミド11(20g、46.95mmol)を、メタノール中に溶解し、ヒドラジンモノヒドレート(5ml、98.52mmol)を、添加し、そしてこの溶液を、55℃で24時間攪拌した。最初、この溶液は、均一な溶液であった。しかし数時間後、白色の固体が沈殿した。この混合物を、室温まで冷却し、300mlの濃HClをゆっくりと添加し(発熱反応)、そして室温での攪拌を、さらに12時間続けた。メタノールをエバポレートし、そして得られた固体を、CHCl3(3×150ml)で抽出した。水相を、50%NaOHで中和し、CHCl3(3×100ml)でさらに抽出し、得られた有機相を、乾燥(MgSO4)した。この溶液をエバポレートし、ガム状物を得た。これを、高真空化で凝固し、12を得た(収量9.0g、(60%));この化合物を、溶出液としてヘキサン:酢酸エチル(7:3)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した;;mp 167−169℃。1H−NMR(CDC13): δ 1.0(t,J=7.1Hz,3H,CH3),2.28(s,3H,CH3),2.56(s,6H,2CH3),2.62(br,NH2),3.12(q,J=7.1Hz,2H,NCH2),3.73(br,2H,NCH2),3.94(d,J=6.0Hz,2H,NCH2),5.80(in,2H,CH=CH),6.92(s,2H,Ph);13C−NMR(CDC13): δ 12.97,20.93,22.74,36.43,40.94,42.08,124.29,131.89,132.00,132.62,140.21,142.67。
【0081】
化合物13を、4のために記載したように、12から収率96%で得た。ヘキサン:溶出液として酢酸エチル(4:1.5)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した;mp 98−99℃;1H−NMR(CDC13): δ 0.93(t,J=5.85Hz,3H,CH3),2.23(s,3H,CH3),2.24(s,3H,CH3),2.50(s,6H,2CH3),2.56(s,6H,2CH3),3.06(q,J=7.15Hz,2H,NCH2),3.48(t,J=5.99Hz,2H,NCH2),3.68(d,J=5.72Hz,2H,NCH2),4.58(t,J=6.24Hz,1H,NH),5.44(m,2H,CH=CH),6.87(s,2H,Ph),6.89(s,2H,Ph); 13C−NMR(CDC13): δ 12.80,20.89,22.64,22.89,39.01,40.59,41.41,128.14,128.46,131.91,131.96,139.08,140.19,142.26,142.54 MS−FAB(m/z)479.2(M+,65%),296.2,279.1,267.2,183.1。
【0082】
(化合物15:)アミド13(4.79g、10mmol)を、無水DMF(40ml)に溶解し、次いでNaH(0.37g)を数回に分けて添加し、混合物を、室温で2時間攪拌し、10ml中のcis−1,4−ジクロロ−2−ブテン(7.5g、60mmol)を、1度に添加し、そして50℃での攪拌を一晩続けた。この混合物を、室温で冷却し、10mlのH2Oでクエンチした。この溶媒を、エバポレートし、そしてこの内容物を、H2O(50ml)とCHCl3(50ml)との間で分配した。水相を、CHCl3(3×50ml)で抽出し、この貯蔵有機相を、乾燥(MgSO4)し、エバポレートし、そして15を溶出液としてヘキサン:酢酸エチル(8.5:1.5)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した;収率5.5g(97%)、mp 106−108℃.1H−NMR(CDC13): δ 1.03(t,J=7.33Hz,3H,CH3),2.30(s,6H,2CH3),2.57(s,12H,4CH3),3.17(q,J=7.31Hz,NCH2),3.71(m,4H,NCH2),3.81(d,J=6.87Hz,2H,NCH2),3.95(d,J=7.70Hz,2H,CHC12),5.50(m,3H,CH=CH),5.74(m,1H,CH=CH),6.95(s,2H,Ph),6.95(s,2H,Ph); 13C−NMR(CDC13): δ 12.91,22.70,22.74,38.20,40.45,41.60,42.11,42.33,128.17,128.95,129.34,129.40,131.94,132.08,140.23,140.34,142.91。MS−FAB(m/z)566.7(M+,100%),153.4,96.3。
【0083】
化合物14を、15のための上に記載されるように、13および1,4−ジヨードブタンから調製した。この生成物を、溶出液としてヘキサン:酢酸エチル(4:1)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した(79%)。1H−NMR(CDC13):δ 1.04(t,J=7.10Hz,3H,CH3),1.63(m,4H,CH2),2.30(s,6H,2CH3),2.58(s,12H,4CH3),3.04(t,J=6.50Hz,2H,CH2I),3.16(m,4H,NCH2),3.78(d,J=5.14Hz,4H,NCH2),5.55(m,2H,CH=CH),6.94(s,2H,Ph),6.95(s,2H,Ph); 13C−NMR(CDC13):δ 5.69,12.92,20.95,22.72,22.78,28.25,30.36,40.47,41.59,42.11,44.71,128.34,129.00,131.94,132.06,132.60,132.89,140.15,140.21,142.50,142.71。
【0084】
化合物16は、化合物2のために上に記載されるように、4および4−ブロモブチロニトリルから収率94%で調製した。1H NMR(CDC13): δ 0.97(t,J=7.12Hz,3H,CH3),1.40(m,4H,2CH2),1.85(Pent.,m,2H,CH2),2.27(t,J=7.17Hz,2H CH2CN),2.30(s,6H,2CH3),2.57(s,6H,2CH3),2.58(s,6H,2CH3),3.13(m,6H,NCH2),3.28(t,J=7.11Hz,2H,NCH2),6.94(s,2H,Ph),6.96(s,2H,Ph);13C NMR(CDC13): δ 12.55,14.54,20.84,22.64,22.73,23.65,24.43,24.57,39.88,44.31,44.54,45.58,118.69,131.84,132.05,132.73,133.36,139.94,142.20,142.71。
【0085】
化合物17を、化合物3のために上に記載されるように、16から収率93%で調製した。1H NMR(CDC13): δ 1.00(t,J=6.92Hz,3H,CH3),1.40(m,10H,4CH2,NH2),2.29(s,6H,2CH3),2.57(b,14H.4CH3,CH2N),3.13(m,8H,4CH2N),6.93(s,4H,2Ph);13C NMR(CDC13):12.72,20.90,22.72,22.78,24.67,24.80,30.80,40.02,41.61,44.56,45.10,45.38,131.87,140.04,142.21,142.28;MS−FAB(M/Z)552.3(M+,100%),368.2,299.1,183.0,154.0。
【0086】
化合物18を、化合物4のために上に記載されるように、17から調製した。1H NMR(CDC13): δ 0.96(t,J=7.13Hz,3H,CH3),1.38(m,8H,4CH2),2.29(s,9H,3CH3),2.55(s,6H,2CH3),2.56(s,6H,2CH3),2.59(s,6H,2CH3),2.80(m,2H,CHN),3.10(m,8H,NCH2),4.67(t,J=6.6Hz,1H,NH),6.93(s,6H,3Ph);13C NMR(CDC13):δ 12.56,20.87,22.70,22.74,22.84,24.40,26.45,24.67,26.62,39.87,41.88,44.45,45.02,45.09,131.86,131.90,131.92,133.12,133.32,133.68,138.91,139.97,142.02,142.21,142.38;MS−FAB(M/Z):756.9(M+23(Na),100%)572.8,390.7,33.6,305.6。
【0087】
化合物19を、15のために上に記載されるように、4および1,4−ジクロロ−2−ブテンから、収率99%で調製した。1H−NMR(CDC13): δ 1.01(t,J=7.11Hz,3H,CH3),1.38(m,4H,CH2),2.29(s.3H),2.30(s,3H),2.57(s,6H),2.61(s,6H),3.11(in,4H,NCH2),3.16(q,J=7.15Hz,2H,NCH2),3.81(d,J=7.17Hz,2H,NCH2),3.98(d,J=8.05Hz,2H,CH2Cl),5.51(m,IH,CH=CH),5.77(m,1H,CH−CH),6.93(s,2H,Ph),6.95(s,2H,Ph);13C−NMR(CDC13):δ 12.76,20.91,22.71,22.76,24.74,38.12,40.08,41.85,44.59,45.54,129.14,129.25,131.88,132.02,140.09,140.19,142.21,142.63。MS−FAB(m/z)569.3(M+,20%),385.2,240.1,203.3,183.0,119(100%)。
【0088】
化合物20を、15のために上に記載される手順に従って、18および15から調製した。溶出液としてヘキサン−酢酸エチル(7:3)を使用するカラムクロマトグラフィーにより、精製した(収率78%)。1H−NMR(CDC13):δ 0.97(t,J=7.10Hz,3H,CH3),0.99(t,J=7.0Hz,3H,CH3),1.29(m,8H,CH2),2.29(s,15H,CH3),2.54,2.55,2.59(s,30H,CH3),3.06(m,12H,NCH2),3.65(m,8H,NCH2),5.48(m,4H,CH=CH),6.92(s,10H,Ph);13C−NMR(CDC13)。δ 12.70,12.83,20.88,20.91,22.65,22.68,22.72,22.74,24.48,24.72,40.04,40.47,41.53,42.07,42.22,42.34,44.54,44.96,127.94,128.57,129.20,131.92,132.05,139.96,140.00,140.12,140.16,140.27,142.19,142.25,142.47,142.58,142.87。MS−FAB(m/z)1263.81(M+,100%),1080.01,898.11,714.81,563。
【0089】
(化合物21:)ペントアミド20(0.93g、0.735mmol)を、20mlの無水CH2Cl2中に溶解し、フェノール(3.46g、36.77mmol)を添加し、次いで酢酸中のHBr(30%,17.62ml)を添加し、そしてこの混合物を、一晩25℃で攪拌した。水(10ml)を、フラスコに添加し、水相を分離し、有機層を5mlのH2Oで抽出し、そして合わせた水相を、CH2Cl2(6×15ml)で洗浄した。水を減圧下でエバポレートし、固体を得た。これを、1NのNaOH(1ml)に溶解し、次いで1mlの50%のKOHに溶解した。この溶液をCHCl3(10×5ml)で抽出た。合わせた有機相を、乾燥(MgSO4)し、CHCl3をエバポレートし、そしてこの残渣を無水ジエチルエーテルに溶解した。無水HClガスを、0℃に冷却している間、この溶液を通過させた。白色の固体が沈殿し、これを濾過し、そしてエーテルで洗浄した。これは、21であった(84%)。1H−NMR(D20): δ 1.29(t,J=7.32Hz,3H,CH3),1.31(t,J=7.24Hz,3H,CH3),1.79(m,8H,CH2),3.12(m,12H,NCH2),3.87(m,8H,NCH2),5.98(m,4H,CH=CH);13C−NMR(D20)δ 13.36,13.46,25.66,25.77,45.44,45.74,46.24,46.41,46.84,49.09,49.41,49.70,129.02,129.16,129.47,129.66。MS−MALDI(m/z)354.36(MH+,100%)。
【0090】
化合物22を、化合物15のために上に記載されるように、18および14から収率51%で調製した。
【0091】
【化22】


化合物23を、21のために上に記載されるように、22から収率79%で調製した。
【0092】
【化23】


化合物24を上記のように、18から収率52%で調製した。
【0093】
【化24】


化合物25を、21のために上に記載されるように、24から収率96%で調製した。
【0094】
【化25】


(化合物26:)KOH、K2CO3(0.265g)およびテトラ−n−ブチル−アンモニウムヒドロゲンブロミド(0.05g)の混合物を、15mlのベンゼン中に懸濁させた。メシチレンスルホニルアミド(0.199g,1mmol)を、この懸濁液に添加し、そしてこの混合物を、50℃まで加熱した。10mlのベンゼン中にヨージド14(1.98g、3mmol)を、フラスコに添加し、この混合物を、一晩還流下で加熱し、次いで室温まで冷却した。この無機固体を、濾過し、そしてベンゼン(2×20ml)で洗浄した。合わせた有機相を、洗浄液が中性になるまで、数回、水で洗浄した。ベンゼンを乾燥(MgSO4)し、エバポレートし、そしてこの残渣をヘキサン:溶出液として酢酸エチル(7.5:2.5)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した;収率25%(0.948g)。
【0095】
【化26】


化合物27を、21のために上に記載したように、収率57%で26から調製した。
【0096】
【化27】


化合物28を、26のために上に記載したように、15およびメシチレンスルホニルアミドから収率24%で調製した;mp57.7℃。
【0097】
【化28】


化合物29を、21のために上に記載したように、28から収率81%から調製した。
【0098】
【化29】


化合物30を、26から上に記載したように19から25%で調製した;mp
62.3%。
【0099】
【化30】


化合物31を、21のために上に記載されるように、30から収率87%で調製した。
【0100】
【化31】


(化合物32:)メシチレンスルホニルアミド(1.47g、7.38mmol)を、50mlの無水DMFに溶解し、そしてNaH(85%、0.3g)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を、室温で攪拌し、そして25mlのDMF中の19(1.40g、2.46mmol)を添加した。65℃で一晩加熱しつづけた。混合物を、室温まで冷却し、10mlのH2Oを添加した。溶媒を、エバポレートし、そして固体残渣を、40mlのH2Oと40mlのCHCl3との間で分配した。水相を、CHCl3(2×30ml)で抽出し、合わせた有機相を、H2O(3×50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そしてエバポレートした。この残渣を、ヘキサン:酢酸エチル(7.5:2.5)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。32の1.7g(97%)を、白色の固体として得た。
【0101】
【化32】


化合物33を、22のために上に記載されるように、32および14から収率51%で調製した。
【0102】
【化33】


化合物34を、21のために上に記載されるように、収率40%で33から調製した。
【0103】
化合物35を、32のために上に記載されるように、収率94%で15から調製した。
【0104】
化合物36を、33のために上に記載されるように、収率84%で35および14から調製した。
【0105】
【化34】


化合物37を、21のために上に記載されるように、収率65%で36から調製した。
【0106】
【化35】


化合物38を、上記にように、35および19から収率89%で調製した。
【0107】
【化36】


化合物39を、21のために上に記載されるように、38から収率54%で調製した;mp270℃(分解)。
【0108】
【化37】


化合物42を、NaH(80%、132mg、4.4mmol)を、DMF(10ml)中のジアミド41(1.98g、4.4mmol)の溶液に添加した。この混合物を、20℃で30分間攪拌し、そしてDMF(10ml)中のジエステル40の溶液(Reddyら,(1998)J.med Chem.41:4723)(960mg、2mmol)を滴下した。この混合物を、75℃で2時間攪拌し、この溶媒を蒸発させ、残渣をクロロホルムに溶解し、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、乾固するまでエバポレートした。この粗油状物を、展開溶媒として、ヘキサン:酢酸エチル(8:2)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製した。1.4g(70%)が、ガラス状のオイルとして得られた。
【0109】
【化38】


(化合物43:)フェノール(1.87g、19.7mmol)および氷酢酸(35ml)中の30%HBrを、室温で、CH2Cl2(35ml)中の42(600ml、0.6mmol)の溶液に添加した。この溶液を、24時間攪拌し、水(30ml)を添加し、次いで、塩化メチレン(3×20ml)で抽出した。水相を、減圧下でエバポレートし、そして残渣を2NのNaOH(2ml)、次いで50%のKOH(2ml)に溶解し、クロロホルム(6×10ml)で抽出した。クロロホルムを取り除いた後、残渣を、エタノール(15ml)に溶解し、そして濃塩酸(0.4ml)で酸性化した。生成物43(230mg、93%)を、水性エタノールで再結晶化した;mp>270℃(分解)。
【0110】
【化39】


(化合物47:)NaH(80%、132mg、4.4mmol)を、ジアミド46(1.98g、4.4mmol)のDMF(10ml)溶液に添加した。この混合物を、20℃で30分間攪拌し、ジエステル8(900mg、2mmol)のDMF(10ml)溶液を添加した。この混合物を、75℃で2時間攪拌した。この溶媒を蒸発し、残渣をクロロホルムに溶解し、塩化アンモニウムの攪拌溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO4)、そして乾固するまでエバポレートした。この油状の残渣を、酢酸エチル/へキサンで結晶化し、1.2g(61%)を得た。mp 165−166℃。
【0111】
【化40】


化合物48を、47のために記載されるようにして得た。1.2(1.22mmol)のテトラアミド47から、420mg(86%)のテトラヒドロクロリド48を得た;mp>270℃(分解)。
【0112】
【化41】


化合物44を、47のために記載されるよいうにして得た。450mg(1mmol)のジエステル8および994mg(2.2mmol)のジアミド41から、500mg(52%)のテトラアミド44を得、そして酢酸エチル−ヘキサンより結晶化した;mp155〜156℃。
【0113】
化合物45を、43のために記載されるよいうにして得た。500mg(0.52mmol)のテトラアミド44から、160mg(82%)のテトラヒドロクロリド45を得た;mp>270℃(分解)
【0114】
【化42】


化合物51は、cis/trans−異性体の混合物である。
【0115】
【化43】


(化合物52:)ジオキサン(10ml)中のメシチレンスルホニルクロリド(6.5g、30mmol)を、アミンアルコール51(1.15g、10mmol)、トリエチルベンジルアンモニウムブロミド(135mg、0.5mmol)、50%のKOH(10ml)およびジオキサン(10ml)の攪拌しかつ冷却した混合物に滴下した。この反応混合物を、マグネッチックスターラーで一晩20℃で攪拌した。過剰の水を添加し、そしてこの溶液を、クロロホルム(3×30ml)で抽出し、乾燥(Na2SO4)し、そして乾固するまでエバポレートした。この油状の残渣を、溶出液としてヘキサン:酢酸エチル(8:2)を使用するシリカゲルカラムのクロマトグラフにかけた。酢酸エチル−ヘキサンより結晶化し、1.2g(25%)の精製物52を得た;mp167−168℃。
【0116】
【化44】


(化合物54:)NaH(105mg、3.5mmol)を、化合物52(1.7g、3.5mmol)のDMF(10ml)溶液に添加した。混合物を、20℃で30分間攪拌し、そして化合物53(1.34g、3.85mmol)のDMF(5ml)溶液を、少しずつ添加した。この混合物を、75℃で2時間攪拌した。この溶媒を蒸発させ、この残渣をクロロホルムに溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、そしてエバポレートした。この油状の残渣を、カラムクロマトフラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 8:2)によって精製し、化合物54(1.22g、47%)を得た。
【0117】
【化45】


化合物55を、化合物42のために記載される手順に従って得た。1.22g(1.6mmol)のブロモ誘導体54および820mg(1.76mmol)のジアミン46から、1.26g(77%)のテトラアミド55%をガラス状のオイルとして得た。
【0118】
【化46】


化合物56を、化合物43のために記載される手順に従って得た。1.26g(1.24mmol)のテトラアミド55から、300mg(56%)のテトラヒドロクロリド56を得た;mp>270(分解)。
【0119】
【化47】


(化合物57:)NaH(80%、150mg、5mmol)およびNrBr(2.5g、25mmol)を、化合物52(2.35g、4.9mmol)のDMF(15ml)溶液に添加した。この混合物を、20℃で30分間攪拌し、そして1−ブロモエタン(2.2g、25mmol)のDMF(10ml)溶液を、少しずつ添加した。この混合物を、90℃で3時間攪拌した。この溶媒を、蒸発させ、この残渣をクロロホルムに溶解し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、エバポレートした。この生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/サク酸エチル 9:1)で精製した。油状の残渣(1.5g、79%)を、静置して結晶化した;mp68−69℃。
【0120】
【化48】


化合物59を、化合物42のために記載した手順に従って得た。700mg(1.80mmol)の化合物57および394mg(0.9mmol)のジアミン58から、400mg(37%)のテトラアミド59を得た。
【0121】
【化49】


化合物60を、化合物43のために記載される手順に従って得た。400mg(0.38mmol)のテトラアミド59から、95mg(53%)のテトラヒドロクロリド誘導体を得た;mp>270℃(分解)。
【0122】
【化50】


(化合物62):ジオキサン(20ml)中のメシチレン塩化スルホニル(3.27g,15mmol)を、0℃のジオキサン(20ml)および50%KOH(15ml)中の61(1.3g,10mmol)の攪拌した溶液に滴下した。添加が完了した時点で、この混合物を20℃にて一晩放置した。過剰の水を添加し、溶液を冷却し、そして沈殿を濾過した。酢酸エチル−ヘキサンからの結晶化を行い、化合物62(2g,80%)を得た;mp115−116℃。1H−NMR(CDCl3):δ2.35(s,3H),2.55(t,2H),2.65(s,6H),3.25(q,2H),5.15(t,1H),7.0(s,2H);13C−NMR(CDCl3):δ19.07,20.82,22.78,38.37,117.56,132.07,113.0,138.99,142.67.MS−EI(m/z)252(M+)。
【0123】
(化合物63):NaH(80%,330mg,11mmol)を、N2下でDMF(20ml)中の化合物62(2.52g,10mmol)の溶液に添加した。混合物を30分間攪拌し、そしてDMF(10ml)中の化合物53(3.82g,11mol)の溶液を少量ずつ添加した。この混合物を2時間70℃にて攪拌した。溶媒を蒸留し、残渣をクロロホルム中に取り出し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そしてエバポレートして乾燥した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル8:2)により精製した。油状の残渣(3.0g,57%)を静置して結晶化した;mp105−106℃。1H−NMR(CDCl3):δ1.00(t,3H),1.75(m,2H),2.35(s,6H),2.60(14H),3.10(m,6H),3.45(t,3H),6.90,6.95(s,4H);13C−NMR(CDCl3):δ12.63,16.94,20.89,22.67,25.73,40.27,42.19,42.51,44.72,117.36,131.95,132.22,140.06,140.34,142.52,143.33。MS−EI(m/z)519(M+),429(M+−HCN)。
【0124】
(化合物65):ニトリル63(3.0g,5.7mmol)をエタノール(150ml)および濃塩酸(1.5ml)の混合物に溶解した。PtO2(300mg)を添加し、混合物を一晩50psiで水素付加し、触媒を濾過し、そして溶媒をエバポレートし、化合物64の油状の残渣を得た。油状残渣をさらなる精製なしで次の段階において使用した。遊離塩基1H−NMR(CDCl3):δ1.00(t,3H),1.55(m,2H),1.75(m,2H),2.30(s,6H),2.55(14H),2.90−3.30(8H),6.95(s,4H);13C−NMR(CDCl3):δ12.64,20.87,22.69,25.35,30.93,39.04,40.12,42.65,43.11,131.86,133.10,140.04,142.43。MS−FAB(m/z)524(M++1)。
【0125】
ジオキサン(15ml)中のメシチレン塩化スルホニル(1.86g,8.55mmol)を、0℃のジオキサン(30ml)および50%KOH(15ml)に溶解した64(3.0g,5.7mmol)の攪拌した混合物に滴下した。この反応混合物を室温に達しさせ、そしてさらに2時間維持した。過剰の水を添加し、そして混合物をクロロホルムで抽出し、乾燥し(Na2SO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶離剤としてヘキサン−酢酸エチル(8:2)を使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を達成し;2.79g(69%)の65を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.60(m,4H),2.30(s,9H),2.50(s,12H),2.65(s,6H),2.85(m,2H),3.05(6H),3.20(t,2H),5.00(t,1H),6.95(6H);13C−NMR(CDCl3):δ12.45,20.81,22.73,25.23,27.46,39.19,33.99,42.49,42.92,43.17,131.84,133.05,133.82,138.80,139.90,141.92,142.36,142.64.MS−FAB(m/z)705
【0126】
【化51】



【0127】
(化合物66)を、化合物42について記載された手順に従って得た。705mg(1mmol)の65および426mg(1.1mmol)の57から、ガラス状の生成物として470mg(46%)のテトラアミド66を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.85−1.10(t,6H),1.35−2.10(m,llH),2.30(s,12H),2.40−2.65(m,24H),2.75−3.55(m,13H),6.95(m,8H);13C−NMR(CDCl3):δ12.64,16.11,20.91,22.08,22.75,24.81,25.09,28.83,29.07,37.93,40.08,40.84,42.50,42.81,43.11,43.42,49.11,61.43。MS−FAB(m/z)1013(M++1)。
【0128】
(化合物67)を化合物43について記載された手順に従って得た。470mg(0.46mmol)のテトラアミド66から142mg(71%)のテトラ塩酸塩誘導体を得た;mp250℃以上(分解)。1H−NMR(D2O):δ1.30(t,6H),1.60(m,1H),1.85(b,s,3H),2.15(m,6H),2.45(m,1H),3.15(m,13H),3.45(m,2H);13C−NMR(D2O):δ13.29,13.57,25.34,25.44,25.64,31.68,31.94,43.27,44.80,45.86,46.62,47.42,47.97,53.19,64.50。MS−MALDI285(M++1),286(M++2)。
【0129】
(化合物68a):4−シアノベンズアルデヒド(Aldrich,1.31g,10mmol)を30mlの無水MeOHに溶解し、続いてMgSO4(無水,1.5g)および1,4−ジアミノブタン(Aldrich,0.44g,5mmol)を添加し、そしてこの混合物を一晩アルゴン下で攪拌した。懸濁液を氷浴中で冷却し、そしてNaBH4(2.0g)を分けて添加し、そして0℃にて2時間攪拌し続けた。メタノールを減圧下でエバポレートし、そして得られた固体を35mlのH2Oと50mlのCHCl3との間で分配した。幾らかの固体は、H2OにもCHCl3にもどちらにも溶解しなかった。そしてこの固体を濾過し、そして水相をCHCl3(2×25ml)で抽出した。プールした有機相を乾燥し(MgSO4)、エバポレートし、そして固体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、1.1g(35%)を得た;mp90.6−90.8℃。1H−NMR(CDCl3):δ1.43(ブロード,2H,NH),1.55(m,4H,CH2),2.63(m,4H,NCH2),3.85(s,4H,ベンゼンのCH2),7.44(m,4H,Ph),7.60(m,4H,Ph);13C−NMR(CDCl3):δ27.78,49.28,53.44,110.65,118.88,128.52,132.12,146.21。MS(m/z)318(M+),185,145,131,116(100%),70。
【0130】
(化合物68b)を68aについて上記するように、4−シアノ−ベンズアルデヒドおよび1,5−ジアミノペンタンから調製し;42%を得た;mp92.9−93.0℃。1H−NMR(CDCl3):δ1.40(m,4H,NH,CH2),1.50(m,4H,CH2),2.59(m,4H,NCH2),3.83(s,4H,ベンゼンのCH2),7.45(m,4H,Ph),7.59(m,4H,Ph);13C−NMR(CDCl3):δ24.86,29.87,49.29,53.40,110.50,118.85,128.48,132.04,146.19。MS(m/z)332(M+),216,199,145,116(100%)84。
【0131】
(化合物68c)を68aについて上記するように、4−シアノ−ベンジルアルデヒド(cyanobenzyldehyde)および1,6−ジアミノヘキサンから調製し;45%を得た;mp95.6−95.8℃。1H−NMR(CDCl3):δ1.35(m,4H,CH2)1.50(m,6H,NH,CH2),2.60(t,J=6.92Hz,4H,NCH2),3.84(s,4H,ベンゼンのCH2),7.44(m,4H,Ph),7.60(m,4H,Ph);13C−NMR(CDCl3):δ27.17,30.02,49.42,53.50,110.65,118.92,128.55,132.14,146.27。MS(m/z)346(M+),230,213,145,116(100%)98。
【0132】
(化合物69a):ジニトリル68a(0.75g,2.36mmol)を無水THFに溶解し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中の9.43mlの1m溶液)を、アルゴン雰囲気下でゆっくり添加した。この混合物を2時間室温にて攪拌し;次いで氷浴中で冷却し、続いて4等量のエーテル中の6N HClを添加した。即時に白色固体が沈殿し、そしてこれを12時間後に濾過した。この固体をエタノール−エーテルから再結晶し、1.19gの化合物69a(93%)を得た。1H−NMR(D2O):δ1.87(m,4H,CH2),3.22(m,4H,CH2N),4.40(s,4H,ベンゼンのCH2),7.74(m,4H,Ph),7.91(m,4H,Ph);13C−NMR(DMSO−d6):δ22.68,46.09,49.28,128.10,128.47,130.69,138.15,165.44。MS−ESI(m/z)353.2(M+),177.2(100%)。
【0133】
(化合物69b)を69aについて上記するように、92%の収率で68bから調製した。lH−NMR(D2O):δ1.52(m,2H,CH2),1.80(m,4H,CH2),3.19(m,4H,NCH2),4.40(s,4H,ベンゼンのCH2),7.75(m,4H,Ph),7.91(m,4H,Ph);13C−NMR(DMSO−d6):δ24.90,26.91,48.96,130.29,130.46,132.43,139.51,167.52。MS−ESI(m/z)367.2(M+),350.2(100%),301.2。
【0134】
(化合物69c)を、69aについて上記するように、96%の収率で68cから調製した。1H−NMR(D2O):δ1.46(m,4H,CH2),1.78(m,4H,CH2),3.16(m,4H,NCH2),4.39(s,4H,ベンゼンのCH2),7.74(m,4H,Ph),7.91(m,4H,Ph);13C−NMR(DMSO−d6):δ25.24,25.82,46.73,49.44,128.35,128.56,130.81,138.38,165.58。MS−ESI(m/z)381.2(M+),191.2(100%),150,116。
【0135】
(化合物70):トリアミド18(4.3g,5.8mmol)を30mlのDMFに溶解し、そして80%NaH(208mg,6.9mmol)を添加した。この混合物を1時間、N2雰囲気下で攪拌し、そして1.12g(7.5mmol)の3mlのDMFに溶解したブロモブチロニトリルを一度に全て添加した。この反応混合物を90℃にて3時間加熱した。溶媒を蒸留し、そして残渣をクロロホルムに溶解し、そして塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し;乾燥し(NaSO4)、エバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル(6:4)を使用して残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィーを行い、黄色油状物70(3.7g,77%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.35(m,8H),1.85(m,2H),2.20(t,2H),2.30(s,9H),2.55(s,18H),3.10(m,10H),3.25(t,2H),6.95(s,6H)。MS−FAB(m/z)823(M++Na),639,457。
【0136】
(化合物71):ニトリル70(3.7g,4.6mmol)を20mlのクロロホルムに溶解し、そして150mlのエタノールを添加した。この混合物を、一晩、50psiにて0.35gのPtO2上で還元した。触媒を濾過し、そして溶媒をエバポレートして乾燥した。油状残渣を2時間減圧下で乾燥し、そして50mlのC13CHおよび12mlの2N NaOHに溶解した。この混合物を、効率的な磁気攪拌を備える氷水浴中で冷却し、そして10mlのクロロホルムに溶解した1.50g(6.9mmol)の塩化メシチレンを一度に全て添加した。2時間後、有機相を分離し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し、乾燥し(NaSO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル(7:3)を使用して残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィーを行い、無色油状物(3.3g,2段階を踏まえて73%)としてテトラアミド71を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.40(m,12H),2.30(s,12H),2.60(s,24H),2.80(b,2H),3.10(m,12H),4.70(b,1H),6.90(s,8H)。MS−FAB(m/z)1010(M++1+Na),826,643。
【0137】
(化合物72):テトラアミド71(6.28g,6.3mmol)を40mlのDMFに溶解し、そして80%NaH(230mg,7.6mmol)を添加した。この混合物を1時間N2雰囲気下で攪拌し、そして3mlのDMFに溶解した1.30g(8.8mmol)のブロモブチロニトリルを一度に全て添加した。この反応混合物を90℃にて3時間加熱し、溶媒を蒸留し、そして残渣をクロロホルム中に抽出し、そして塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し;乾燥し(NaSO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル(7:3)を用いて、残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィーを行い、ニトリル72(5.0g,74%)を提供した。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.35(m,12H),1.80(m,2H),2.25(t,2H),2.35(s,12H),2.70(s,24H),3.10(m,14H),3.25(t,2H),7.0(s,8H)。MS−FAB(m/z)1077(M++1+Na),893,711,586。
【0138】
(化合物73):ニトリル72(6.0g,5.6mmol)を20mlのクロロホルムに溶解し、そして150mlのエタノールを添加した。この混合物を、一晩50psiにて600mgのPtO2上で還元した。触媒を濾過し、そして溶媒をエバポレートして乾燥した。油状残渣を2時間減圧下で乾燥し、そして100mlのクロロホルムおよび15mlの2N NaOHに溶解した。この混合物を効果的な磁気攪拌を備える氷水浴中で冷却し、そして10mlのCl3CHに溶解した1.80g(8.4mmol)の塩化メシチレンを一度に全て添加した。2時間後、有機相を分離し、塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル(7:3)を使用して、残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィーを行い、無色油状物(5.0g,2段回を踏まえて71%)としてペンタアミド73を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.35(m,16H),2.30(s,15H),2.55(s,30H),2.75(bs,2H),3.05(m,16H),4.70(b,1H),6.90(s,10H)。MS−FAB(m/z)1261(M+−1+Na),1077,895。
【0139】
(化合物74):ペンタアミド73(3.4g,2.7mmol)を30mlのDMFに溶解し、そして60%NaH(162mg,4.05mmol)を添加した。この混合物を0.5時間N2雰囲気下で攪拌し、そして3mlのDMFに溶解した2.3g(10.8mmol)の2−ブロモエタノールベンジルエーテルを一度に全て添加した。反応混合物を80℃にて2時間加熱し、溶媒を蒸留し、そして残渣をクロロホルムに溶解し、そして塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し、乾燥し(NaSO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル(7:3)を使用して、残渣のフラッシュカラムクロマトフラフィーを行い、生成物74(2.6g,70%)を提供した。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,3H),1.30(m,16H),2.30(s,15H),2.50(s,30H),2.90−3.20(m,18H),3.25(t,2H),2.35(t,2H),4.35(s,2H),6.95(s,10H),7.20−7.35(m,5H)。13C−NMR(CDCl3):δ12.65,20.84,22.67,22.71,24.41,24.66,39.97,44.48,44.88,46.59,68.01,72.95,127.46,127.57,128.25,131.83,131.89,133.28,139.88,139.95,140.04,142.16,142.23。MS−FAB(m/z)1394(M+−2+Na)1030。
【0140】
(化合物75):ペンタアミド74(1.2g,0.87mmol)を12mlの塩化メチレンに溶解し、続いて30%HBr/酢酸(16ml)およびフェノール(3.0g,32mmol)を添加した。この混合物を一晩室温にて攪拌し、水(16ml)を添加し、続いて塩化メチレン(3×10ml)で抽出した。水相を減圧下でエバポレートした。残渣を2N NaOH(4ml)および50%KOH(4ml)に溶解し、続いてクロロホルム(4×10ml)で抽出した。溶媒の除去後、残渣をエタノール(20ml)に溶解し、そして濃塩酸(0.5ml)で酸性にした。白色沈殿(75)を水性エタノールから再結晶した(440mg,90%);mpは270℃を超える(分解)。1H−NMR(D2O):δ1.30(t,3H),1.75(b,16H),2.90−3.30(m,20H),2.85(t,2H)。13C−NMR(D2O):δ13.29,25.48,25.59,45.70,49.04,49.49,49.67,51.88,59.39。MS−MALDI(m/z)374(M++1).
(化合物76):ペンタアミド73(850mg,0.68mmol)をDMF(15ml)に溶解し、そして80%NaH(30mg,1mmol)を添加した。この混合物を0.5時間室温にてN2雰囲気下で攪拌し、そして5mlのDMFに溶解した137mg(0.30mmol)の73をゆっくり添加した。反応混合物を80℃にて2時間加熱し、溶媒を蒸留し、そして残渣をクロロホルムに溶解し、そして塩化アンモニウムの飽和溶液で2回洗浄し、乾燥し(NaSO4)、そしてエバポレートして乾燥した。溶出剤としてヘキサン−酢酸エチル−メタノール(6:4:0.1)を使用して、残渣のフラッシュカラムクロマトフラフィーを行い、生成物76(590mg,77%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,6H),1.15−1.40(m,32H),2.30(s,30H),2.55(s,60H),2.90−3.25(m,36H),3.60(d,4H),5.40(t,2H),6.95(s,20H)。MS−FAB2553(M++Na)。
【0141】
(化合物77)を、化合物75について記載される手順に従って得た。650mg(0.25mmol)のデカアミド76から225mg(81%)のデカ塩酸塩77を得た;mpは270℃を超える(分解)。1H−NMR(D2O):δ1.30(t,6H),1.75(b,32H),3.10(b,36H),3.75(b,4H),6.05(b,2H);13C NMR(D2O):δ13.28,25.57,45.66,49.00,49.13,49.64,50.86,131.15。MS−ESI711(M++1)。
【0142】
(化合物78)を、化合物76について記載される手順に従って得た。850mgの73から、360mg(47%)のデカアミド78を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.95(t,6H),1.15−1.45(m,32H),2.30(s,30H),2.55(s,60H),2.90−3.20(b,36H),3.65(d,4H),5.40(t,2H),6.90(s,20H)。MS−FAB(m/z)2553(M++Na)。
【0143】
(化合物79)を、化合物75について記載される手順に従って得た。330mg(0.13mmol)のデカアミド78から、127mg(90%)のデカ塩酸塩79を得た;mpは270℃を超える(分解)。1H−NMR(D2O):δ1.30(t,6H),1.80(b,s,32H),3.10(b,36H),3.85(d,4H),6.0(t,2H)。13C NMR(D2O):δ13.31,25.59,45.71,46.83,49.05,49.39,49.69,129.21。MS−ESI(m/z)512(M++2)。
【0144】
(化合物96):DMF(50ml)中のNaHの懸濁液(鉱物油中の60%,336mg,14mmol)を、0℃のDMF(180ml)中のベンジル−4−ブロモブチルエーテル(3.645g,15mmol)およびメシチレンスルホンアミド18(7.33g,10mmol)の攪拌した溶液にゆっくり添加した。この反応混合物を50℃にて10時間攪拌し、0℃の15mlのH2Oでクエンチし、5%HCIでpH=7まで酸性にし、EtO2で抽出し、ブレインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そしてカラム(SiO2,EtOAc/ヘキサン=3:7)上で精製し;6.9g(77%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.98(t,J=7.1Hz,3H,CH3),1.25−1.30(m,12H,CH2),2.27(s,3H,CH3),2.29(s,6H,CH3),2.55(s,18H,CH3),3.0−3.2(m,12H,CH2),3.31(t,J=6.0Hz,CH2),4.41(s,2H,CH2),6.91(s,2H,Ph),6.92(s,4H,Ph),7.2−7.4(m,5H,Ph)。
【0145】
(化合物97):AcOH(45ml)中のHBr30%の溶液を、0℃のCH2Cl2(23ml)中の96(2g,2.24mmol)およびフェノール(6.324g,67.2mmol)の攪拌した溶液に添加した。冷却槽を取り除き、そして反応混合物を20℃にて24時間攪拌した。この反応混合物をH2O(45ml)でクエンチし、CH2Cl2で洗浄し、そして減圧下で乾燥するまで濃縮した。残渣を0℃に冷却し、2N NaOH(5ml)で、続いて50%KOH(5ml)で塩基性にした。生成物をCHCl3(7×10ml)で抽出し;475mg(81%)を得た。1H−NMR(D2O):δ1.10(t,J=7Hz,3H,CH3),1.45−1.70(m,12H,CH2),2.55−2.70(m,12H,CH2),3.57(t,J=5.0Hz,CH2)。
【0146】
(化合物98):Na2CO3の溶液(10%,26ml)を、ジオキサン(21ml)中のトリアミン97(830mg,3.20mmol)に添加した。ジオキサン(21ml)中のジ−tert−ブチルジカルボネート(3.25g,24mmol)溶液を0℃の反応混合物中に添加し、そして20℃にて10時間攪拌した。この反応混合物をCHCl3(200ml)で希釈し、H2O、ブレインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、そしてカラム(SiO2,EtOAc/ヘキサン=4:6)上で精製し;1.7g(96%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7.1Hz,3H,CH3),1.45−1.65(m,39H,CH2,CH3),3.1−3.3(m,12H,CH2),3.67(t,J=6Hz,CH2)。
【0147】
(化合物99):THF(0.6ml)中のジエチルアゾジカルボキシレート(196mg,1.13mmol)を、THF(1.2ml)中の98(630mg,1.127mmol)、トリフェニルホスフィン(296mg,1.13mmol)およびフタルイミド(166mg,1.13mmol)の冷たい混合物に添加し、10時間攪拌し、減圧下で濃縮し、そしてカラム(SiO2,EtOAc/ヘキサン=3:7)上で精製し;835mg(97%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7,3H,CH3),1.35−1.80(m,39H,CH2,CH3),3.1−3.35(m,12H,CH2),3.70(t,J=6.7Hz,2H,CH2),7.68−7.80(m,2H,フタル(Phth)),7.80−7.87(m,2H,フタル(Phth))。
【0148】
(化合物100):EtOH中の99(275mg,0.4mmol)、ヒドラジン一水和物(98%,43.5μl,0.85mmol)の混合物を45分間80℃にて加熱した。沈殿を濾過し、そして冷EtOHで洗浄し、濾過物を洗液と合わせ、濃縮し、そして減圧下で乾燥し;220mg(99%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7.0Hz,3H,CH3),1.25−1.57(m,39H,CH2,CH3),2.71(t,J=6.7Hz,2H,CH2),3.1−3.3(m,12H,CH2)。
【0149】
(化合物101):メソポルフィリンIX二塩酸(70mg,0.11mmol)をDMF(1ml)に溶解し、HBTU(83mg,0.22mmol)およびジイソプロイルエチルアミン(174μl,1mmol)と合わせた。この混合物を5分間攪拌し、100(167mg,0.3mmol)と合わせ、10時間攪拌し、H2Oでクエンチし、減圧下で濃縮し、CHCl3に溶解し、H2O(5回)、2%KHSO4、NaHCO3溶液で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2,MeOH/CHCl3=1:20)により精製し;177mg(98%)を得た:1H−NMR(CDCl3):δ1.06(t,J=6.9,6H,CH3),1.1−1.5(m,78H,CH2,CH3),1.86(t,J=6.6Hz,6H,CH3),2.9−3.25(m,28H,CH2),3.62(s,3H,CH3),3.63(s,3H,CH3),3.64(s,3H,CH3),3.65(s,3H,CH3),4.07(q,J=7.5Hz,4H,CH2),4.43(t,J=7Hz,4H,CH2),10.07(s,3H,CH),10.27(s,1H)。
【0150】
(化合物102):トリフルオロ酢酸(1ml)を、0℃のCH2Cl2(2ml)中の101(165mg,0.1mmol)の溶液に添加し、1.5時間攪拌し、そして20℃にて減圧下で濃縮した。生成物を3時間減圧下で乾燥し、10mlの10%HClに溶解し、CHCl3で洗浄し、そして水性部分を濃縮し、そして20℃にて減圧下で乾燥し;100mg(75%),紫色固体を得た,mpは200℃を超える、純度96%(HPLC)。1H−NMR(D2O):δ0.7−1.0(m),1.0−1.2(m),1.29(t,J=7.3Hz),1.4−1.7(m),2.6−2.35(m),2.72(t,J=7.2Hz),2.9−3.2(m),3.6−3.75(m),3.76(s),3.79(s),4.29(q,J=7.6Hz),4.4−4.7(m)。MS−MALDI(m/z):1193(M++4HCl),1156(M++3HCl),1119(M++2HCl),1083(M++HCl),1048(M++1)。
【0151】
(化合物103)を、96について上記されるように、収率85%で71から調製した。1H−NMR(CDCl3):δ0.97(t,J=7Hz,3H,CH3),1.3−1.55(m,16H,CH2),2.27(s,3H,CH3),2.29(s,9H,CH3),2.55(s,24H,CH3),3.0−3.25(m,16H,CH2),3.31(t,J=5.8Hz,2H,CH2),4.41(s,2H,CH2),6.90(s,2H,フェニル(Ph)),6.92(s,6H,フェニル(Ph))。
【0152】
(化合物104)を、97について上記されるように、収率80%で103から調製した。1H−NMR(CDCl3):δ1.10(t,J=7.2Hz,3H,CH3),1.5−1.8(m,16H,CH2),2.5−2.75(m,16H,CH2),3.57(t,J=5.5Hz,2H,CH2)。13C−NMR(CDCl3):δ15.23,27.55,27.92,28.58,32.35,44.02,49.35,49.66,49.80,62.32。
【0153】
(化合物105)を、98について上記されるように、収率98%で104から調製した。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7.1Hz,3H,CH3),1.4−1.7(m,52H,CH2,CH3),3.05−3.3(m,16H,CH2),3.67(t,J=5.8Hz,2H,CH2)。
【0154】
(化合物106):塩化オキサリル(CH2Cl2中の2N溶液,0.821μl,1.642mmol)を−60℃の無水CH2Cl2(6ml)で希釈した。CH2Cl2(3ml)中のDMSO(223μl,2.59mmol)を、この混合物に添加し、後から−60℃にて5分間攪拌し、そしてこの反応にCH2Cl2(9ml)中の105(1.115g,1.525mmol)を導入した。−60℃での30分間の攪拌後、トリエチルアミン(1.06ml,14.46mmol)を反応混合物中に添加し、そして温度を20℃に上昇させた(約1.5時間)。この反応混合物をCH2Cl2で希釈し、H2O、NaHCO3およびブレインで洗浄した。生成物を減圧下で乾燥するまで濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2,EtOAc/ヘキサン=3:7)により精製し;989mg(89%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7.0Hz,3H,CH3),1.4−1.6(m,48H,CH2,CH3),1.84(m,2H,CH2),2.45(t,J=6.8,2H,CH2),3.05−3.3(m,16H,CH2),9.78(s,1H,CHO)。
【0155】
(化合物107):酸化白金(100mg)を、15分間30psiにて水素雰囲気下でメタノール(30ml)中で還元した。生成物106(989mg,1.36mmol)をEtOH(7ml)中のエチルアミンの2M溶液に溶解し、水素付加フラスコに添加し、そして50psiにて10時間水素付加した。触媒をCeliteを通して濾過により除去し、そして濾過物を減圧下で乾燥するまで濃縮し;1.0g(99%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.09(t,J=7.6Hz,3H,CH3),1.12(t,J=7.2Hz,3H,CH3),1.3−1.65(m,50H,CH2,CH3),1.66(m,2H,CH2),2.71(m,2H,CH2),3.1−3.3(m,18H,CH2)。MS−MALDI(m/z):758.8(M+,100%),744(30%)。
【0156】
(化合物108)を、101について上記するように、98%の収率で107から調製した。1H−NMR(CDCl3):δ0.8−1.8(m),1.87(t,J=7.3Hz,6H,CH3),2.5−3.5(m),3.65(s,6H,CH3),3.67(s,6H,CH3),4.10(q,J=7.5,4H,CH2),4.46(t,J=6.8,4H,CH2),10.11(bs,4H,ポルフィリンコア(porph.core)).
(化合物109)を、102について上記するように、75%の収率で108から調製した;紫色固体,mpは200℃を超える。純度96%(HPLC)。1H−NMR(D2O):δ0.25−0.5(m),0.6−0.8(m),1.1−1.5(m),1.5−2.0(m),1.32(t),2.6−3.4(m),3.6−3.9(m),3.78(s),3.82(s),4.2−4.6(m).MS−MALDI(m/z):1246.22(M++1),623.82(M2+)。
【0157】
(化合物111):ニトリル70(274mg,0.343mmol)を、15時間50paiにてPtO2(60mg)の存在下で、EtOH(20ml)中のCHCl3の5%溶液中で水素付加した。反応混合物をCeliteを通して濾過し、そして減圧下で乾燥するまで濃縮し、110(288mg,100%)を得た。アミン110を、さらなる精製なしで使用した。メソポルフィリンIX二塩酸(100mg,0.156mmol)をDMF(4ml)に溶解し、HBTU(118mg,0.312mmol)およびDIEA(174μl,2mmol)をその溶液に添加し、後から5分間攪拌し、110と合わせ、そして15時間維持した。この反応混合物を0.5mlのH2Oでクエンチし、減圧下で濃縮し、CHCl3に溶解し、3%HCl溶液、ブレインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そしてカラム(SiO2,CHCl3/MeOH=15:4)上で精製し;327mg(98%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ0.5−0.8(m),0.8−1.1(m),0.87(t,J=7Hz),1.1−1.3(m),1.5−1.8(m),1.88(q,J=5Hz),2.0−2.3(m),2.10(s,CH3−Mes),2.13(s,CH3−Mes),2.16(s,CH3−Mes),2.18(s,CH3−Mes),2.43(s,CH3−Mes),2.49(s,CH3−Mes),2.7−2.9(m),2,9−3.2(m),3.64(s,ポルフィリン(porph)),3.66(s,ポルフィリン),4.1(q,ポルフィリン),4.4(t,ポルフィリン),6.69(s,NH),6.80(s,NH),6.85(s,NH),6.93(s,NH),10.07(s,ポルフィリン),10.09(s,ポルフィリン),10.22(s,ポルフィリン)。MALDI(m/z):2141.03(M++1),1071.22(M2+)。
【0158】
(化合物112):ポルフィリン111(350mg,0.163mmol)を、50℃にて24時間THF(1ml)中にてLiAlH4(12.4mg,0.326mmol)の懸濁液中で攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、H2O(0.1ml)でクエンチし、2N NaOH(0.5ml)で塩基性化し、次いでCH2Cl2で希釈し、Celiteを通して濾過し、H2Oで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして減圧下で乾燥した。生成物を、15時間CH2Cl2(8ml)中のフェノール(920mg,9.4mmol)およびAcOH中のHBrの30%溶液(7ml)の混合物中で攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、10mlのH2Oで希釈し、そして水相を濾過し、そしてCH2Cl2で洗浄した。水性溶液の減圧下での乾燥に続いて、残渣を2N NaOH(1ml)および16N NaOH(1ml)で塩基性化し、そして反応性生物をCHCl3で抽出した。生成物112をHPLCにより精製し、そして10%HClに溶解し、そして減圧下で酸をエバポレーションすることによりその塩酸塩へ転換した;紫色固体,mp200℃。純度96%(HPLC)。1H NMR(D2O):δ1.32(t,J=7.3Hz,6H,CH3),1.25−1.35(m,30H,CH2),2.5−2.65(m,4H,CH2),3.0−3.3(m,32H,CH2),3.4−3.5(m,4H,CH2),3.55−3.65(m,6H,CH3),3.73(s,3H,CH3),3.75(s,3H,CH3)4.0−4.25(m,4H,CH2)4.3−4.5(m,4H)。MALDI(m/z):1073.8(M++NH4Cl),1020.0(M++1),510.62(M2+),340.82(M3+)。
【0159】
(化合物113):ジイソブチルアルミニウム水和物(1.16mlのトルエン中の1.5M溶液,1.174mmol)を、−78℃のCH2Cl2(10ml)中のメソポルフィリンIXジメチルエステル(500mg,84mmol)の溶液中に添加し、1時間この温度で攪拌し、NH4Cl(1ml)の飽和溶液、続いてHClの3.7%溶液(2ml)でクエンチした。反応混合物の温度を20℃に上昇させ、生成物をCH2Cl2で抽出し、乾燥し(Na2SO4)、そしてカラム(SiO2,EtOAc/ヘキサン=3:7)上で精製し、330mg(73%)を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.86(t,J=7.6Hz,6H,CH3),3.39(t,J=7.4Hz,6H,CH3),3.60(s,6H,CH3),3.62(s,6H,CH3),4.0−4.2(m,4H,CH2),4.25−4.45(m,4H,CH2),9.97(s,1H),10.04(s,1H),10.05(s,1H),10.058(s,1H),10.062(s,1H),10.07(s,1H)。
【0160】
【表1】





【0161】
【表2】


(実施例2)
(腫瘍細胞株に対する新規ポリアミンアナログの効力のインビトロ試験)
培養されたヒト癌腫細胞株に対して上記の新規に合成された化合物を、細胞増殖、細胞周期調節およびポリアミン調節応答に対するこれら化合物の効果について評価するために、これらの実験を設計する。化合物を試験するためのさらなる方法は、米国特許第5,889,061号に記載されている。
【0162】
表3および図1〜32に示されるように、新規ないくつかの立体配置制限されたポリアミンアナログを、癌細胞に対する抗増殖特性について試験した。表3は、ヒト癌細胞株であるLNCaP、PC−3、DuPro(3つは全て、ヒト前立腺癌細胞株である)、HT−29(結腸癌細胞株)、A549(肺癌細胞株)、MCF7(乳癌細胞株)、およびU251 MG−NCI(脳癌細胞株)についての50%増殖阻害(ID50)値に必要とされる新規な種々のポリアミンアナログのμMにおける濃度を例示する。図1〜32は、MTT(メチルチアゾールテトラゾリウム)アッセイによって決定されるような、ヒト腫瘍細胞株の増殖に対する、これら新規アナログのうちのいくつかの効果の代表的なプロットを示す;既知の抗増殖性ポリアミンアナログであるBE−333、BE−343、BE−444およびBE−4444を、比較する目的のために使用した。
【0163】
(細胞株および培地)
ヒト乳癌細胞株であるMCF7を、10%仔ウシ血清(FBS)および2.2g/L重炭酸ナトリウムを補充したリヒター(Richter’s)改良改変イーグル培地中で増殖させた。ヒト脳腫瘍細胞株であるU251 MG−NCIを、10% FBSを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で増殖させた。ヒト肺癌細胞株であるA549を、10% FBSおよび2mMグルタミンを補充したハムF−12K培地(Cellgro,Mediatech,Inc.VA)中で増殖させた。ヒト結腸癌細胞株であるHT29を、10% FBSを補充したマッコイ(McCoy’s)5A培地(Gibco,BRL,Gaithersburg,MD)中で培養した。ヒト前立腺癌細胞株であるPC−3、LNCAPおよびDuProを、10%FBSを補充したRPMI 1640培地(Cellgro,Mediatech,Inc.,VA)中で増殖させた。別のヒト前立腺癌細胞株であるDU145を、5% FBSを補充したダルベッコ改変イーグル培地(Gibco,BRL,Gaithersburg,MD)中で増殖させた。A549、MCF7、PC3、LNCAPおよびDuPro細胞株を、100ユニット/mLペニシリンおよび100μg/mLストレプトマイシンにおいて培養した。HT29およびU251MG細胞株を、50μg/mLゲンタマイシン(Gibco,BRL,Gaithersburg,MD)において増殖させた。DU145細胞株を、1%抗菌−抗真菌溶液(Sigma,St.Louis,MO)において維持した。この細胞培養物を、5%CO2/95%加湿空気下で37℃にて維持した。DuPro細胞を、M.Eileen Dolan,University of Chicagoから入手した。全ての他の細胞は、American Type Culture Collection,Rockville,MDから入手可能である。
【0164】
(MTTアッセイ)
従来のMTTアッセイを使用して、細胞生存パーセントを評価した。指数関数的に増殖している単層細胞を、1ウェルあたり500細胞の密度にて、96ウェルプレート中にプレートし、そして24時間増殖させた。薬物の連続希釈物を、このウェルに添加した。薬物処理の6日後に、25μlのMTT溶液(5mg/ml)を、各ウェルに添加して、そして37℃で4時間インキュベートした。次いで、100μlの溶解緩衝液(20% ドデシル硫酸ナトリウム、50% DMFおよび0.8%酢酸(pH4.7))を、各ウェルに添加して、そしてさらに22時間インキュベートした。570nmに設定したマイクロプレートリーダー(「EMAX」商標、Molecular Devices,Sunnyvale,Calif.)を使用して、培養物の光学密度を決定した。結果を、ビヒクルのみで処理したウェルにおける光学密度に対する薬物処理したウェルにおける光学密度の比率として表す。
【0165】
【表3】




(実施例3)
(ポリアミンアナログの抗腫瘍活性のインビボ試験)
培養された癌細胞に対してインビトロにて強力なまたは機構ベースの抗増殖活性を有することが見出されたアナログを、インビボモデル系において評価する。この第1の目的は、非腫瘍保有動物(例えば、DBA/2マウス)におけるアナログの相対的な毒性を決定することである。各3匹の動物の群に、10mg/kgで開始して、漸増濃度のアナログを腹腔内に注射する。罹病率によって示されるような毒性を、最初の24時間にわたって密接にモニターする。十分に特徴付けられたポリアミンアナログ(例えば、BE−333)を、これらの研究における内部標準物として使用する。なぜなら、データベースは、一日×5d(daily−5d)のスケジュールによる慢性毒性に対する、単回用量処置による急性毒性に関して既に確立されているからである。従って、新規アナログの場合、BE−333に対する単回用量毒性を使用して、一日×5dのスケジュールに使用される用量範囲を計画する。
【0166】
一日×5dスケジュールに関する最高の寛容投薬量を推定した後に、抗腫瘍活性を決定する。腫瘍を、トロカールによってヌード無胸腺マウスの皮下に移植して、そして一日×5dの腹腔内注射による処置を開始する前に、100〜200mm3に到達させる。アナログを、10mg/kgと200mg/kgとの間の範囲で与える。アナログを、一群あたり10〜15匹の動物で、3つの処置投薬量にて評価する(各々からの3つのうち最小のものを、以下に記載される薬物動態学的研究のために使用する)。マウスをモニターして、そして毎週2回秤量して、腫瘍のサイズおよび毒性を決定する。腫瘍サイズを、mm3の容積が算定される多方向の測定によって決定する。各群の腫瘍容積中央値が1500mm3(すなわち、体重の20%)に達するまで、腫瘍をそのままにし、達した時点で、動物を屠殺する。初期の抗腫瘍研究は、一日×5dのスケジュールに焦点をあてたが、定速注入を、Alzetポンプ送達により、5日間行なう。なぜなら、このスケジュールは、A549ヒト大細胞肺癌に対する、BE−333の抗腫瘍活性を劇的に改善するからである。Sharmaら(1997)Clin.Cancer Res.3:1239〜1244。抗腫瘍活性の評価に加えて、腫瘍組織および正常組織中の遊離アナログレベルを、試験動物において決定する。
【0167】
(実施例4)
(ポルフィリン−ポリアミン結合体のインビトロ試験)
実施例2のプロトコルを使用して、ポルフィリン−ポリアミン結合体を、種々の癌細胞株においてインビトロで活性について試験した。この結果を、表4および図45〜49に示す。
【0168】
【表4】


(実施例5)
(ポルフィリン−ポリアミン結合体のインビボ試験)
培養された癌細胞に対してインビトロにて強力なまたは機構ベースの抗増殖活性を有することが見出された結合体を、インビボモデル系において評価する。この第1の目的は、非腫瘍保有動物(例えば、DBA/2マウス)における結合体の相対的な毒性を決定することである。各3匹の動物の群に、10mg/kgで開始して、漸増濃度の結合体を腹腔内に注射する。罹病率によって示されるような毒性を、最初の24時間にわたって密接にモニターする。十分に特徴付けられた化合物(例えば、BE−333)を、これらの研究における内部標準物として使用する。なぜなら、データベースは、一日×5dのスケジュールによる慢性毒性に対する、単回用量処置による急性毒性に関して既に確立されているからである。従って、新規結合体の場合、BE−333に対する単回用量毒性を使用して、一日×5dのスケジュールに使用される用量範囲を計画する。
【0169】
一日×5dスケジュールに関する最高の寛容投薬量を推定した後に、抗腫瘍活性を決定する。腫瘍を、トロカールによってヌード無胸腺マウスの皮下に移植して、そして一日×5dの腹腔内注射による処置を開始する前に、100〜200mm3に到達させる。結合体を、10mg/kgと200mg/kgとの間の範囲で与える。結合体を、一群あたり10〜15匹の動物で、3つの処置投薬量にて評価する(各々からの3つのうち最小のものを、以下に記載される薬物動態学的研究のために使用する)。マウスをモニターして、そして毎週2回秤量して、腫瘍のサイズおよび毒性を決定する。腫瘍サイズを、mm3の容積が算定される多方向の測定によって決定する。各群の腫瘍容積中央値が1500mm3(すなわち、体重の20%)に達するまで、腫瘍をそのままにし、達した時点で、動物を屠殺する。初期の抗腫瘍研究は、一日×5dのスケジュールに焦点をあてたが、定速注入を、Alzetポンプ送達により、5日間行なう。なぜなら、このスケジュールは、A549ヒト大細胞肺癌に対する、BE−333の抗腫瘍活性を劇的に改善するからである。Sharmaら(1997)Clin.Cancer Res.3:1239〜1244。抗腫瘍活性の評価に加えて、腫瘍組織および正常組織中の遊離結合体レベルを、試験動物において決定する。
【0170】
前述の発明は、理解を明確にする目的のために例示および実施例によっていくらか詳細に記載されているが、特定のわずかな変化および改変が実施されることは、当業者に明らかである。従って、記述および実施例は、添付の特許請求の範囲により示される、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。本明細書中に開示される全ての参照(米国特許第5,889,061号を含む)は、それらの全体において、本明細書によって参考として援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書中に記載される発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40A】
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【図40B】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公開番号】特開2011−84586(P2011−84586A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−17302(P2011−17302)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【分割の表示】特願2000−615617(P2000−615617)の分割
【原出願日】平成12年4月27日(2000.4.27)
【出願人】(501051192)セルゲイト, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】