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ポリウレタンフォームの製造方法
説明

ポリウレタンフォームの製造方法

【課題】難燃性、機械物性及び耐湿性を向上させたポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及び触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンフォームの製造方法において、(A)が下記一般式(I)で表されるアミド化合物(E)及び/又は特定構造を有するイミド化合物を含有するポリウレタンフォームの製造方法。


[一般式(I)中、R1は炭化水素基等を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に炭化水素基等を表す。X1は、酸素原子又は硫黄原子を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年コスト低減要求が強く、軽量化のため軟質ポリウレタンフォームの低密度化が求められている。例えば、車両用途では燃費規制に対応する軽量化のための軟質ポリウレタンフォームの低密度化が求められている。
低密度化の要望に応えるため、発泡剤としての水の使用量は更に増加の傾向にある。水の使用量を増加させる(非特許文献1等)ことは、フォーム製造時の発生炭酸ガス量を増加させることができ、軟質ポリウレタンフォームの密度を低下させるには有効であるが、フォームを低密度化すると、被燃焼物量が減少するためフォームの燃焼速度が速くなり、フォームの難燃性が悪くなる。さらにフォームの機械物性、成形性も低下する。軟質ポリウレタンフォームの硬度を向上させる具体的技術としては、使用する架橋剤の使用量を上げる方法(非特許文献1)等があるが、このような方法では、軟質ポリウレタンフォームの伸びや引張強度のような機械物性が不十分である等の課題が残されており、硬度が向上し機械物性が維持される軟質ポリウレタンフォームが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−290202号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】岩田敬治、「ポリウレタン樹脂ハンドブック」、日刊工業、1987年5月20日発行、第1版、32頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来のポリオールを使用して製造したポリウレタンフォームは、難燃性、機械物性及び耐湿性が不十分という問題がある。
本発明は、これらの問題点を解決したポリウレタンフォームの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及び触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンフォームの製造方法において、(A)が下記一般式(I)で表されるアミド化合物(E)及び/又は下記一般式(II)で示されるイミド化合物(F)を含有することを要旨とする。
【化1】

[一般式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基又はシリル基を表す。一般式(I)中R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。一般式(I)中、X1は、酸素原子又は硫黄原子を表す。]
【化2】

[一般式(II)中、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。また、R4及びR6が結合し環構造であってもよい。R5は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。一般式(II)中、X2及びX3は、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。]
【発明の効果】
【0007】
本発明のポリウレタンフォームの製造方法を用いて得られたポリウレタンフォームは以下の効果を奏する。
(1)ポリウレタンフォームの機械物性が向上し、フォーム硬さが向上する。
(2)ポリウレタンフォームの難燃性が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明におけるポリウレタンフォームの製造方法とは、活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及び触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンフォームの製造方法において、(A)が上記一般式(I)で表されるアミド化合物(E)及び/又は上記一般式(II)で示されるイミド化合物(F)を含有するポリウレタンフォームの製造方法である。
【0009】
活性水素成分(A)としては具体的には下記の多価アルコール、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール等の公知のポリオールを含有する。
【0010】
多価アルコールとしては、炭素数2〜20の2価アルコール、炭素数3〜20の3価アルコール及び炭素数5〜20の4〜8価アルコール等が挙げられる。
炭素数2〜20の2価アルコールとしては、脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール並びにネオペンチルグリコール等)及び脂環式ジオール(シクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等)が挙げられる。
炭素数3〜20の3価アルコールとしては、脂肪族トリオール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)が挙げられる。
炭素数5〜20の4〜8価の多価アルコールとしては、脂肪族ポリオール(ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等並びに糖類(ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体)が挙げられる。
【0011】
ポリエーテルポリオールとしては、多価アルコールのアルキレンオキサイド(以下、AOと略す)付加物が挙げられる。AOとしては、炭素数2〜8のものが含まれ、例えば、エチレンオキサイド(以下EOと略記)、1,2−プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,3−プロピレンオキサイド、1,2−、1,4−及び2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドが挙げられる。性状や反応性の観点から、PO、EO及び1,2-ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
【0012】
ポリエステルポリオールとしては、多価水酸基含有化合物(前記の多価アルコール及び前記ポリエーテルポリオール)と、芳香族ポリカルボン酸及び脂肪族ポリカルボン酸、並びにこれらの無水物及びこれらの低級アルキル(アルキル基の炭素数が1〜4)エステル等のエステル形成性誘導体(無水フタル酸及びテレフタル酸ジメチル等)との縮合反応生成物;前記多価アルコールの前記カルボン酸無水物及びAOの付加反応物;これらのAO(EO、PO等)付加反応物;ポリラクトンポリオール{例えば前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの};並びにポリカーボネートポリオール(例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物)等が挙げられる。
【0013】
脂肪族ポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸及びフマル酸等が挙げられる。
【0014】
芳香族ポリカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,2’-ビベンジルジカルボン酸、トリメリット酸、ヘミリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸及びナフタレン−1,4ジカルボン酸、ナフタレン−2,3,6トリカルボン酸、ジフェン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、2,3,6−アントラセントリカルボン酸及びピレンジカルボン酸等の炭素数8〜18の芳香族ポリカルボン酸が挙げられる。
【0015】
これら以外の各種ポリオールとしては、重合体ポリオール、ポリブタジエンポリオール等のポリジエンポリオール及びそれらの水添物;アクリル系ポリオール、特開昭58−57413号公報及び特開昭58−57414号公報等に記載された水酸基含有ビニル重合体;ヒマシ油等の天然油系ポリオール;天然油系ポリオールの変性物;等が挙げられる。
【0016】
重合体ポリオールは、多価アルコール、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール等の公知のポリオール中にポリマー粒子(P)が分散されたものである。
重合体ポリオールは、ポリオール中でビニルモノマー(g)を公知の方法で重合して製造することができる。例えば、ポリエーテルポリオール中で、ラジカル重合開始剤の存在下、ビニルモノマー(g)が重合され、得られた(g)の重合体が安定分散されたものが挙げられる。重合方法の具体例としては、米国特許第3383351号明細書及び特公昭39−25737号公報等に記載の方法が挙げられる。(g)としては、スチレン及び/又はアクリロニトリルが好ましい。
【0017】
一般式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基又はシリル基を表す。R1としては、ウレタンフォームの機械物性の観点から、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基及び水酸基が好ましい。
一般式(I)中R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。R2又はR3としては、ウレタンフォームの機械物性の観点から、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基及び水酸基が好ましい。
一般式(I)中、X1は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
【0018】
アミド化合物(E)としては、例えば、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、アクリルアミド、マロンアミド、ベンズアミド、ホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、ヘキサンアミド、オクタンジアミド、シクロヘキサンカルボキサミド、スクシンアミド、ベンゼンスルホンアミド、メタンスルフィンアミド、(エチルスルフェニル)アザン、(フェニルセラニル)アザン、オキサミド、4−アセトアミド安息香酸、4−ベンズアミド安息香酸、4−[(シクロヘキサンカルボニル)アミノ]安息香酸、4−(2−クロロアセトアミド)安息香酸、4−(N−メチルアセトアミド)安息香酸、チオアセトアミド、ヘキサンジチオアミド、チオベンズアミド、メタンチオスルホンアミド、セレノアセトアミド、テルロベンズアミド、N−メチルアセトアミド、ベンズアニリド、ヘキサンアニリド、シクロヘキサンカルボキサニリド、ベンゼンスルホンアニリド、2,4’−ジクロロアセトアニリド、オキサニリド、N−ヒドロキシアセトアミド、N−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボキサミド、アセチル(ベンゾイル)アザン、1−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、4−ホルミルモルホリン、スクシンアミド酸、オキサミド酸、2’−メトキシスクシンアニリド酸、オキサニリド酸、5−メチル−2−ピロリドン、アゼパン−2−オン、5,6−ジヒドロ−2(1H)−ピリジノン等が挙げられる。(E)としては、フォーム硬度及び機械物性の観点から、ジメチルアセトアミド、アクリルアミド及びマロンアミドが好ましい。
アミド化合物(E)の使用量は、活性水素成分(A)の重量を基準として、フォームの成形性、反発弾性率、耐久性、機械物性の観点から、0.01〜80重%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜30重量%、次にさらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0019】
一般式(II)中、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。また、R4及びR6が結合し環構造であってもよい。R4又はR6としては、ウレタンフォームの機械物性の観点から、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基及び水酸基が好ましい。
一般式(II)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。R5としては、ウレタンフォームの機械物性の観点から、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基及び水酸基が好ましい。
一般式(II)中、X2及びX3は、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。
【0020】
イミド化合物(F)としては、例えば、マレイミド、N−フェニルフタルイミド、シクロヘキサ−3−エン−1、2−ジカルボキシミド 、シクロヘキサン−1、2−ジカルボキシミド等が挙げられる。(F)としては、フォームの硬度及び機械物性の観点から、マレイミドが好ましい。
イミド化合物(F)の使用量は、活性水素成分(A)の重量を基準として、フォームの成形性、反発弾性率、耐久性、機械物性機械物性の観点から、0.01〜80重量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜30重量%、次にさらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0021】
アミド化合物(E)及びイミド化合物(F)の合計含有量は、フォームの成形性、反発弾性率、耐久性、機械物性機械物性の観点から、活性水素成分(A)の重量を基準として、0.01〜80重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜30重量%、次にさらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0022】
ポリイソシアネート成分(B)は、要求物性により適宜選択され、特に限定はされず、ポリウレタンフォ−ムの製造に使用されるものはすべて使用できる。例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0023】
芳香族ポリイソシアネートとしては、C(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、C6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、C6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
【0024】
脂環式ポリイソシアネートとしては、C6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、C8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
【0025】
ポリイソシアネート成分(B)としては、上述したポリイソシアネート、すなわち、ポリイソシアネート成分(B)が1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0026】
発泡剤(C)は、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素及び液化炭酸ガス等を用いることができる。2種以上を併用してもよいが、好ましくは水を使用していることであり、特に好ましくは水のみを単独で使用していることである。(C)として水のみを単独で用いる場合の水の使用量は、活性水素成分(A)100重量部当たり、フォームの成形性及び機械物性の観点から、1.0〜7.0重量部が好ましく、さらに好ましくは2.0〜5.5重量部である。他の発泡剤と併用する場合の水の使用量は、(A)の重量に基づいて、フォームの成形性及び機械物性の観点から、1.0〜5.5重量部が好ましく、さらに好ましくは2.0〜4.0重量部である。
【0027】
水素原子含有ハロゲン化炭化水素としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123、HCFC−141b、HCFC−22及びHCFC−142b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHFC−134a、HFC−152a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa及びHFC−365mfc)などが挙げられる。フォームの燃焼性の観点から、これらのうち好ましいものは、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa、HFC−365mfc及びこれらの2種以上の混合物である。水素原子含有ハロゲン化炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100重量部あたり、フォームの成形性及び機械物性の観点から、50重量部以下が好ましく、さらに好ましくは5〜45重量部である。
【0028】
低沸点炭化水素は、沸点が−5〜50℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタン及びこれらの混合物が挙げられる。低沸点炭化水素を用いる場合の使用量は、(A)100重量部あたり、フォームの成形性及び機械物性の観点から、40重量部以下が好ましく、さらに好ましくは5〜30重量部である。
また、液化炭酸ガスを用いる場合の使用量は、(A)100重量部あたり、フォームの成形性及び機械物性の観点から、30重量部以下が好ましく、さらに好ましくは25重量部以下である。
【0029】
触媒(D)としては、ウレタン化触媒{3級アミン系触媒(トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール及び1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7等)、及び/又は金属触媒(オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ及びオクチル酸鉛等}等が挙げられる。触媒(D)の使用量は、活性水素成分(A)100重量部に対して、フォームの成形性及び機械物性の観点から、0.01〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは0.2〜2重量部である。
【0030】
本発明の製造方法においては、必要により以下に述べるような、他の補助成分を用い、その存在下で反応させてもよい。
例えば、整泡剤としては、通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるものはすべて使用でき、例として、ジメチルシロキサン系整泡剤[東レ・ダウコーニング(株)製の「SRX−253」、「PRX−607」等]及びポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[東レ・ダウコーニング(株)製の「SZ−1142」、「SRX−294A」、「SH−193」、「SZ−1720」、「SZ−1675t」、「SF−2936F」、「SZ−1346」、「SF−2962」、「SZ−1327」及びデグサジャパン(株)製「B8715LF2」、「B8738LF2」、「B8737」、「B8742」、「B4900」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製の「L−540」、「L−595」、「L−3601」、「L−3640」、「L−5309」等]が挙げられる。整泡剤の使用量は、機械物性(伸び、引っ張り強度)、機械物性の経時変化及びフォームの変色の観点から、活性水素成分(A)100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜2.0重量部である。
【0031】
その他、例えば、着色剤(染料及び顔料)、難燃剤(リン酸エステル及びハロゲン化リン酸エステル等)、老化防止剤(トリアゾール及びベンゾフェノン等)、抗酸化剤(ヒンダードフェノール及びヒンダードアミン等)、接着剤(ポリカプロラクトン等)等の公知の補助成分の存在下で反応させることができる。活性水素成分(A)100重量部に対するこれらの補助成分の使用量に関しては、着色剤は、1重量部以下が好ましい。難燃剤は、5重量部以下が好ましく、さらに好ましくは2重量部以下である。老化防止剤は、1重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.5重量部以下である。抗酸化剤は、1重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0又は0.01〜0.5重量部である。接着剤は、5重量部以下が好ましく、さらに好ましくは4重量部以下である。
【0032】
本発明の製造方法において、ポリウレタンフォームの製造に際してのイソシアネート指数[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100](NCOインデックス)は、ポリウレタンフォームの機械物性と製造時の成形性の観点から、70〜250が好ましく、さらに好ましくは80〜180、特に好ましくは85〜150である。
【実施例】
【0033】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0034】
<実施例1〜8及び比較例1 軟質スラブフォームの製造>
表1に示した配合処方に従って、下記の発泡条件により発泡して軟質ポリウレタンフォームを作製し、一昼夜(温度25℃、湿度50%にて24時間)放置後のフォームのコア密度(kg/m3)、硬さ(25%ILD、N/314cm2)、引裂強さ(N/cm)、引張強さ(kPa)、伸び(%)、難燃性を測定した。
【0035】
【表1】

【0036】
(発泡条件)
BOX SIZE:250mm×250mm×250mm
材質 :板紙(ダンボール)
ミキシング方法 :ハンドミキシング(必要試薬を所定の容器に必要量仕込んだ後、攪拌羽を容器中に挿入し回転数5000回転/分で6〜20秒間攪拌させる発泡方法)
ミキシング時間 :6〜20秒
撹拌羽回転数 :5000回転/分
【0037】
実施例1〜8及び比較例1におけるポリウレタンフォーム原料は次の通りである。
(1)ポリイソシアネート成分
イソシアネート(B−1):TDI。NCO%=48.3(商品名:コロネートT−80、日本ポリウレタン工業株式会社製)。
(2)発泡剤
発泡剤−1:水
(3)触媒
触媒−1:エアプロダクツジャパン株式会社製「DABCO−33LV」(トリエチレンジアミンの33重量%ジプロピレングリコール溶液)。
触媒−2:オクチル酸スズ(商品名:日東化成株式会社製「ネオスタンU−28」(オクチル酸第1スズ)。
(4)整泡剤
整泡剤−1:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社製「L−580」。
(5)ポリオール
ポリオール(P−1):グリセリンPO付加物、平均官能基数3、水酸基価56.0。
(6)アミド化合物
アミド化合物(E−1):ジメチルアセトアミド
アミド化合物(E−2):アクリルアミド
アミド化合物(E−3):マロンアミド
(7)イミド化合物
イミド化合物(F−1):マレイミド
【0038】
<試験方法>
各項目の測定方法は下記の通りである。得られた結果を表1に示す。
・フォーム物性の測定方法及び単位を以下に示す。
コア密度:JIS K6400に準拠、単位はkg/m3
硬さ(25%−ILD):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2
引張強さ:JIS K6400に準拠、単位はkPa
引裂強さ:JIS K6400に準拠、単位はN/cm
伸び:JIS K6400に準拠、単位は%
難燃性:FMVSS 302に準拠、判定基準は燃焼距離が50mm未満かつ燃焼時間が60秒以内で消火する場合は○、燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/min未満の場合は△、燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/min以上の場合は×とした。
【0039】
表1において、本発明実施例1〜8のウレタンフォームは、比較例1のウレタンフォームよりも、フォーム物性、特にフォーム硬さや引張強さが向上している。また、実施例のウレタンフォームは、比較例よりも難燃性に優れる。
【0040】
<実施例9〜16及び比較例2 軟質HRフォームの製造>
表2に示した発泡処方に従って、下記の発泡条件により軟質ポリウレタンフォームを金型内で発泡してフォームを形成後、金型から取り出し一昼夜放置後の軟質ポリウレタンフォーム諸物性を測定した。物性の測定値も表2にそれぞれ記載した。
【0041】
(発泡条件)
金型サイズ:400mm×400mm×100mm(高さ)
金型温度:65℃
金型材質:アルミ
ミキシング方法:高圧ウレタン発泡機(ポリマーエンジニアリング社製)ポリオールプレミックスとイソシアネートとを15MPaで混合
【0042】
実施例9〜16及び比較例2における軟質ポリウレタンフォームの原料は、前述の実施例及び比較例で示した物と同様の物を使用し、それ以外の物は次の通りである。
1.触媒
触媒−3:東ソー株式会社製「TOYOCAT ET」(ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70重量%ジプロピレングリコール溶液)。
2.整泡剤
整泡剤−2:エボニック デクサ ジャパン株式会社製「TEGOSTAB B8737LF2」。
【0043】
3.ポリイソシアネート成分
イソシアネート(B−2):TDI−80{2,4−及び2,6−TDI(2,4−体の比率が80%)/粗製MDI=80/20(重量比)}。
4.ポリオール
(1)ポリオール(P−2):グリセリンにPOとEOをブロック付加させて得られた平均官能基数3.0、水酸基価28、EO単位合計=16重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
(2)ポリオール(P−3):ペンタエリスリトールにPOとEOをブロック付加させて得られた平均官能基数4.0、水酸基価34、EO単位の合計=13.5重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール中で、スチレンとアクリロニトリル(重量比:33/67)を共重合させた重合体ポリオール(重合体含量30%)。水酸基価21。
(3)ポリオール(P−4):グリセリンにPOとEOをランダム付加させて得られた平均官能基数3.0、水酸基価24、EO単位合計=70重量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
(4)ポリオール(P−5):エチレングリコール。官能基数2.0、水酸基価1810。
(5)ポリオール(P−6):グリセリンにEOを付加させて得られた平均官能基数3.0、水酸基価841、EO単位の合計=54重量%のポリオキシエチレンポリオール。
(6)ポリオール(P−7):ソルビトールにEOを付加させて得られた平均官能基数6.0、水酸基価1055、EO単位の合計=33重量%のポリオキシエチレンポリオール。
【0044】
各項目の測定方法は下記の通りである。得られた結果を表2に示す。
・フォーム物性の測定方法及び単位を以下に示す。
コア密度 :JIS K6400に準拠、単位はkg/m3
硬さ(25%−ILD):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2
引張強さ:JIS K6400に準拠、単位はkPa
引裂強さ:JIS K6400に準拠、単位はN/cm
伸び:JIS K6400に準拠、単位は%
難燃性:FMVSS 302に準拠、判定基準は燃焼距離が50mm未満かつ燃焼時間が60秒以内で消火する場合は○、燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/min未満の場合は△、燃焼距離が50mm以上かつ燃焼速度が80mm/min以上の場合は×とした。
【0045】
【表2】

【0046】
表2において、本発明実施例9〜16のウレタンフォームは、比較例2のウレタンフォームよりも、フォーム物性、特にフォーム硬さや引張強さが向上している。また、実施例のウレタンフォームは、比較例よりも難燃性に優れる。
【0047】
<実施例17〜24、比較例3>
表3に示した発泡処方に従って、下記の発泡条件により硬質ポリウレタンフォームを金型内で発泡してフォームを形成し、脱型後一昼夜放置し、硬質ポリウレタンフォーム諸物性を測定した。物性の測定値も表3に記載した。
【0048】
(発泡条件)
BOX SIZE:250mm×250mm×250mm
材質 :木材
ミキシング方法 :ハンドミキシング(必要試薬を所定の容器に必要量仕込んだ後、攪拌羽を容器中に挿入し回転数8000回転/分で6〜20秒間攪拌させる発泡方法)
ミキシング時間 :6〜20秒
撹拌羽回転数 :8000回転/分
【0049】
実施例17〜24及び比較例3における硬質ポリウレタンフォームの原料は、前述の実施例及び比較例で示した物と同様の物を使用し、それ以外の物は次の通りである。
1.触媒
触媒−4:サンアプロ株式会社製「U−CAT 1000」(アミン系触媒)
2.整泡剤
整泡剤−3:東レダウコーニング株式会社製「SF−2936F」
【0050】
3.ポリイソシアネート成分
イソシアネート(B−3):日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネート MR−200」(ポリメリックMDI)
4.ポリオール
(1)ポリオール(P−8):エチレンジアミンにPOとEOをブロック付加させて得られた平均官能基数4、水酸基価820、EO単位の合計=37重量%、水酸基価820のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
(2)ポリオール(P−9):グリセリン、ショ糖、トリエチルアミンの混合物にPOを付加させて得られた平均官能基数4.6、水酸基価450のポリオキシプロピレンポリオール。
5.難燃剤
難燃剤−1:大八化学工業株式会社製「TMCPP」(トリス(β−クロロプロピルホスフェート
6.発泡剤
発泡剤−2:セントラル硝子株式会社製「HFC−245fa」(1,1,1,3,3,−ペンタフルオロプロパン)
【0051】
各項目の測定方法は下記の通りである。得られた結果を表3に示す。
コア密度 :JIS A9511に準拠、単位はkg/m3
圧縮強さ:JIS A9511に準拠、単位はkPa
難燃性:FMVSS 302に準拠、判定基準は燃焼距離が60mm未満かつ燃焼時間が120秒以内で消火の場合は○、燃焼距離が60mm以上の場合は×とした。
【0052】
【表3】

表3において、本発明実施例17〜24のウレタンフォームは、比較例3のウレタンフォームよりも、フォーム物性、特に圧縮強さが向上している。また、実施例のウレタンフォームは、比較例よりも難燃性に優れる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明のポリウレタンフォームは、車両座席用、家具用、建材用、寝具用、アパレル用、電気機器用、電子機器用、包装用、その他用途(サニタリー用品、化粧用品)等のポリウレタンフォームのあらゆる用途で好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性水素成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及び触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンフォームの製造方法において、(A)が下記一般式(I)で表されるアミド化合物(E)及び/又は下記一般式(II)で示されるイミド化合物(F)を含有するポリウレタンフォームの製造方法。
【化1】

[一般式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基又はシリル基を表す。一般式(I)中R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。一般式(I)中、X1は、酸素原子又は硫黄原子を表す。]
【化2】

[一般式(II)中、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。また、R4及びR6が結合し環構造であってもよい。R5は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭化水素基、シアノ基、水酸基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ホルミル基、カルボキシル基又はシリル基を表す。一般式(II)中、X2及びX3は、それぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表す。]
【請求項2】
アミド化合物(E)及びイミド化合物(F)の合計含有量が、活性水素成分(A)の重量を基準として0.1〜80重量%である請求項1に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項3】
アミド化合物(E)がジメチルアセトアミド、アクリルアミド及びマロンアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種である、及び/又はイミド化合物(F)がマレイミドである請求項1又は2に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項4】
ポリイソシアネート成分(B)が1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンフォームの製造方法。

【公開番号】特開2013−87229(P2013−87229A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230315(P2011−230315)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】