説明

ポリエチレン系樹脂発泡粒子、ポリエチレン系樹脂発泡成形体及びポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法

【課題】環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能なポリエチレン系樹脂発泡粒子、ポリエチレン系樹脂発泡成形体及びポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエチレン系樹脂発泡粒子は、ASTM D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を含み、植物度が1%以上である。ポリエチレン系樹脂発泡粒子は、このポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形させて得られる。ポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法は、ASTM D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する工程と、押出機から押出し発泡させて押出物を形成し、押出物を粒子状に切断する工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系樹脂発泡粒子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発泡成形体を得るために、石油由来ポリエチレン系樹脂を含むポリエチレン系樹脂発泡粒子が用いられていた(例えば特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−25356号公報
【特許文献2】特開平7−90104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、大気中の二酸化炭素の増加に対する環境問題、及び、化石燃料資源の枯渇への危惧が生じてきている。このため、この種の問題解決に貢献できるポリエチレン系樹脂発泡粒子、ポリエチレン系樹脂発泡成形体及びポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法の実現が要望されている。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑み、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能なポリエチレン系樹脂発泡粒子、ポリエチレン系樹脂発泡成形体及びポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題に鑑みて、ポリエチレン系樹脂発泡粒子において植物由来のポリエチレン系樹脂を用いることに着目し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明のポリエチレン系樹脂発泡粒子は、ASTM(米国材料試験協会:American Society for Testing and Materials) D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を含み、植物度が1%以上である。
【0008】
本発明者が鋭意研究した結果、植物由来のポリエチレン系樹脂を含むポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形体を作製しても、従来の化石燃料資源由来のポリエチレン系樹脂を含むポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて作製した発泡成形体と同等の性能を有することを見出した。このため、本発明の植物由来のポリエチレン系樹脂を含み、植物度が1%以上であるポリエチレン系樹脂発泡粒子は、化石燃料資源由来のポリエチレン系樹脂を含むポリエチレン系樹脂発泡粒子の代替となり得る。したがって、本発明は、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能なポリエチレン系樹脂発泡粒子を提供することができる。
【0009】
上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子において、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、1000質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに含んでいてもよい。
【0010】
本発明のポリエチレン系樹脂発泡粒子が上記範囲内の含有量の石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに含んでいても、植物度が1%以上のポリエチレン系樹脂発泡粒子を提供することができる。また、高溶融張力の石油由来ポリエチレン系樹脂を含むことにより、溶融張力を向上させ、発泡性を向上することができる。
【0011】
上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子が石油由来ポリエチレンを含む場合には、石油由来ポリエチレン系樹脂は、0.940g/cm3以上の密度を有し、かつ0.15g/10分以上10g/10分以下のメルトフロートを有し、かつ0.6cN以上7.0cN以下の溶融張力を有することが好ましい。
【0012】
これにより、ポリエチレン系樹脂発泡粒子の発泡性を向上することができるので、高倍の発泡成形体を作製することができる。
【0013】
上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子において好ましくは、連続気泡率が80%以下である。
【0014】
これにより、ポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形体を作製する際に、成型時の予備発泡粒子の2次発泡性を向上させることができ、成型性を向上することができる。
【0015】
本発明の発泡成形体は、上記いずれかのポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形させて得られる。
【0016】
本発明のポリエチレン系樹脂発泡成形体によれば、植物由来ポリエチレン系樹脂を含むので、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能な発泡成形体を提供することができる。
【0017】
本発明のポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法は、上記いずれかのポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法であって、上記植物由来ポリエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する工程と、該押出機から押出し発泡させて押出物を形成し、該押出物を粒子状に切断する工程とを備える。
【0018】
本発明のポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法によれば、植物度が80%以上の植物由来のポリエチレン系樹脂を用いてポリエチレン系樹脂発泡粒子を製造している。上述したように、植物由来のポリエチレン系樹脂は、化石燃料資源由来のポリエチレン系樹脂の代替となり得ることを本発明者は見出した。したがって、本発明は、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能なポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することができる。
【0019】
上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法において好ましくは、上記切断する工程は、上記押出機の前端に取り付けたノズル金型から上記押出物を押出し、該押出物を発泡させながら、該ノズル金型の前端面に接触しながら回転する回転刃によって該押出物を切断することで発泡粒子を得、該発泡粒子を切断応力によって飛散させる工程を含み、該発泡粒子を該ノズル金型前方に配置した冷却部材に衝突させて冷却する工程をさらに備える。
【0020】
これにより、真球に近い形状を有する予備発泡粒子を得ることができ、その後の成型工程での成型金型への予備発泡粒子の充填性が向上する。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、植物由来ポリエチレン系樹脂を含むので、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能なポリエチレン系樹脂発泡粒子、ポリエチレン系樹脂発泡成形体及びポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1におけるポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法に使用可能な製造装置を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法に使用可能な製造装置を示す別の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0024】
(実施の形態1)
本実施の形態のポリエチレン系樹脂発泡粒子は、ASTM D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を含む。植物度が80%以上の場合、石油由来などの化石燃料資源由来ポリエチレン系樹脂を低減できるので、化石燃料資源の使用量を低減でき、環境問題及び化石燃料資源の枯渇の解決に貢献可能である。
【0025】
植物由来ポリエチレン系樹脂は、植物度が80%以上であれば特に限定されず、例えばブラスケン社製の商品名「SHC7260」、「SHD7255LSL」、「SLH218」、「SLL118」などを用いることができる。
【0026】
ポリエチレン系樹脂発泡粒子は、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、1000質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに含んでいてもよい。この場合には、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、850質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいることがより好ましく、215質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいることがより一層好ましい。1000質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいても、植物度が1%以上のポリエチレン系樹脂発泡粒子を実現できるとともに、溶融張力を向上することができる。850質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいる場合には、溶融張力を向上できると共に、高い植物度を維持できる。215質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいる場合には、溶融張力を向上できると共に、植物度をより高めることができる。一方、石油由来ポリエチレン系樹脂を含んでいる場合には、石油由来ポリエチレン系樹脂による溶融張力を向上する効果が期待できる。なお、この場合には、石油由来ポリエチレン系樹脂は、例えば、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して50質量部含まれる。
【0027】
植物由来ポリエチレン系樹脂及び石油由来ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレンとα−オレフィン単量体との共重合体、エチレンと官能基に炭素、酸素、及び水素原子だけを持つ非オレフィン単量体との共重合体が挙げられ、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0028】
植物由来ポリエチレン系樹脂は、低密度ポリエチレン系樹脂(LDPE:密度 0.910〜0.940g/cm3)、高密度ポリエチレン系樹脂(HDPE:密度 0.940〜0.970g/cm3)などであってもよい。耐衝撃性が必要な用途には、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を用いて発泡成形体を作製すると、高い耐衝撃性を発揮することができる。また、低摩擦抵抗が必要な用途には、高密度ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。高密度ポリエチレン系樹脂を用いて発泡成形体を作製すると、低い摩擦抵抗を発揮することができる。この観点から、密度0.945g/cm3以上の低圧法で重合された高密度ポリエチレンであることが好ましい。
【0029】
なお、石油由来ポリエチレン系樹脂は、種々のグレードの中から1種または複数種が任意に選択され得る。
【0030】
植物由来ポリエチレン系樹脂は、0.95g/cm3以上0.97g/cm3以下の密度を有していることが好ましい。石油由来ポリエチレン系樹脂は、0.94g/cm3以上0.97g/cm3以下の密度を有していることが好ましい。植物由来ポリエチレン系樹脂及び石油由来ポリエチレン系樹脂の密度が上記範囲内であると、発泡成形体の耐熱性を向上できる。
【0031】
ここで、上記「ポリエチレン系樹脂の密度」は、JIS K7112:1999「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」にて規定されたA法(水中置換法)を用いて測定される値である。
【0032】
植物由来ポリエチレン系樹脂の190℃における溶融張力は、0.6cN以上2.0cN以下であることが好ましい。また石油由来ポリエチレン系樹脂の190℃における溶融張力)は、0.6cN以上7.0cN以下であることが好ましい。これにより、破泡や連続気泡化が起こりにくくなり、独立気泡の多い良質な発泡体を得ることができる。石油由来ポリエチレン系樹脂の溶融張力が0.6cN以上では、破泡や連続気泡化を抑制できる。石油由来ポリエチレン系樹脂の溶融張力が7cN以下では、発泡を促進できる。
【0033】
ここで、上記「ポリエチレン系樹脂の溶融張力」は、原料として使用するポリエチレン系樹脂の樹脂ペレットを垂直方向に配された内径15mmのシリンダー内に収容させて、190℃の温度で5分間加熱して溶融させた後に、シリンダーの上部からピストンを挿入して、該ピストンで押出し速度が0.0773mm/s(一定)となるようにしてシリンダーの下端に設けたキャピラリー(ダイ径:2.095mm、ダイ長さ:8mm、流入角度:90度(コニカル))から溶融樹脂を紐状に押出させ、この紐状物を、上記キャピラリーの下方に配置した張力検出プーリーに通過させた後、巻き取りロールを用いて巻き取らせることで測定することができ、巻取り初めの初速を4mm/sとし、その後の加速を12mm/s2として徐々に巻取り速度を速め、張力検出プーリーによって観察される張力が急激に低下した時の巻取り速度を“破断点速度”として決定し、この“破断点速度”が観察されるまでの最大張力である。
【0034】
植物由来ポリエチレン系樹脂及び石油由来ポリエチレン系樹脂の190℃、2.16kgf荷重時のメルトフローレート(MFR)は、0.15g/10分以上10g/10分以下であることが好ましい。MFRが0.15g/10分以上では、溶融流れを良好にできるので押出が容易になり、加工性が優れる。MFRが10g/10分以下では、破泡を抑制でき、また耐熱性の高い発泡成形体を得ることができる。
【0035】
ここで、上記「ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート」は、JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kgf荷重にて測定される値である。
【0036】
ポリエチレン系樹脂発泡粒子は、1%以上の植物度を有し、好ましくは10%以上の植物度を有し、より好ましくは25%以上の植物度を有する。1%以上の場合、社団法人日本有機資源協会によりバイオマスマーク商品として認定され、25%以上の場合、日本バイオプラスチック協会(JBPA)によりバイオマス由来のプラスチック製品(バイオマスプラ)として認定される。
【0037】
ポリエチレン系樹脂発泡粒子の連続気泡率は、80%以下であることが好ましい。連続気泡率が80%以下であると、発泡成形体を作製する際に、成型時の予備発泡粒子の2次発泡性を向上させることができ、成型性を向上することができる。
【0038】
ここで、上記「ポリエチレン系樹脂発泡粒子の連続気泡率」は、ポリエチレン系樹脂発泡粒子の空気中及び水中の重量及び体積をそれぞれ測定し、これらの測定値に基づいて算出されたものである。
【0039】
ポリエチレン系樹脂発泡粒子が石油由来ポリエチレン系樹脂を含む場合には、石油由来ポリエチレン系樹脂は、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、1000質量部以下含まれ、かつ0.940g/cm3以上の密度を有し、かつ0.15g/10分以上10g/10分以下のメルトフロートを有し、かつ0.6cN以上7.0cN以下の溶融張力を有することが好ましい。高い溶融張力の石油由来ポリエチレンを配合した場合、ポリエチレン系樹脂発泡粒子の発泡性を向上することができるので、高倍の発泡成形体を作製することができるため好ましい。
【0040】
続いて、本実施の形態におけるポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法について説明する。
始めに、本実施の形態におけるポリエチレン系樹脂発泡樹脂の製造方法に使用可能な製造装置について図1及び図2を参照して説明する。
【0041】
図1及び図2に示すように、製造装置は、ノズル金型1と、ノズル金型1の前端面1aに配置された回転軸2と、回転軸2に接続された駆動部材3と、ノズル金型1の前端部及び回転軸2を収容する冷却部材4と、回転軸2の後端部の外周面に配置された回転刃5とを備えている。
【0042】
図1に示すように、ノズル金型1は、押出機の前端に取り付けられ、ポリエチレン系樹脂発泡粒子を押出発泡する。ノズル金型1の前端面1aには、図2に示すように、ノズルの出口部11が複数個、同一仮想円A上に等間隔毎に形成されている。なお、押出機の前端に取り付けるノズル金型は、ノズル内においてポリエチレン系樹脂発泡粒子が発泡しなければ、特に限定されない。
【0043】
ノズル金型1の前端面1aにおけるノズルの出口部11で囲まれた部分には、回転軸2が前方に向かって突出した状態に配設されており、この回転軸2は、冷却部材4を構成する冷却ドラム41の前部41aを貫通してモータなどの駆動部材3に連結されている。
【0044】
上記回転軸2の後端部の外周面には一枚又は複数枚の回転刃5が一体的に設けられており、全ての回転刃5は、その回転時には、ノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態となる。なお、回転軸2に複数枚の回転刃5が一体的に設けられている場合には、複数枚の回転刃5は回転軸2の周方向に等間隔毎に配列されている。また、図2では、一例として、4個の回転刃5を回転軸2の外周面に一体的に設けた場合を示しているが、特にこれに限定されない。
【0045】
回転軸2が回転することによって回転刃5は、ノズル金型1の前端面1aに常時、接触しながら、ノズルの出口部11が形成されている仮想円A上を移動し、ノズルの出口部11から押出されたポリエチレン系樹脂発泡粒子を順次、連続的に切断可能なように構成されている。
【0046】
ノズル金型1の少なくとも前端部と、回転軸2とを包囲するように冷却部材4が配設されている。この冷却部材4は、ノズル金型1よりも径が大きい正面円形状の前部41aと、この前部41aの外周縁から後方に向かって延設された円筒状の周壁部41bとを有する有底円筒状の冷却ドラム41とを含んでいる。
【0047】
冷却部材4を形成する材料としては、金属、合成樹脂、木などが挙げられるが、加工性、耐久性、寸法精度を考慮すると、金属が好ましい。金属のなかでも加工性や性能を考慮すると鉄及びアルミニウムがより好ましい。
【0048】
冷却ドラム41の周壁部41bにおけるノズル金型1の外方に対応する部分には、冷却液42を供給するための供給口41cが内外周面間に亘って貫通した状態に形成されている。冷却ドラム41の供給口41cの外側開口部には冷却液42を冷却ドラム41内に供給するための供給管41dが接続されている。
【0049】
冷却液42は、供給管41dを通じて、冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に沿って斜め前方に向かって供給されるように構成されている。冷却液42は、供給管41dから冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に供給される際の流速に伴う遠心力によって、冷却ドラム41の周壁部41b内周面に沿って螺旋状を描くように前方に向かって進む。そして、冷却液42は、周壁部41bの内周面に沿って進行中に、徐々に進行方向に直交する方向に広がり、その結果、冷却ドラム41の供給口41cより前方の周壁部41bの内周面は冷却液42によって全面的に被覆された状態となるように構成されている。
【0050】
なお、冷却液42としては、ポリエチレン系樹脂発泡粒子を冷却することができれば、特に限定されず、例えば、水、アルコールなどが挙げられるが、使用後の処理を考慮すると、水が好ましい。
【0051】
冷却ドラム41の周壁部41bの前端部下面には、その内外周面間に亘って貫通した状態に排出口41eが形成されており、この排出口41eの外側開口部には排出管41fが接続されており、ポリエチレン系樹脂発泡粒子及び冷却液42を連続的に排出できるように構成されている。
【0052】
続いて、上述した製造装置を用いて、本実施の形態のポリエチレン系樹脂発泡粒子を製造する方法について説明する。
【0053】
まず、ASTM D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する。この時、石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに添加してもよい。石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに添加する場合には、石油由来ポリエチレン系樹脂は、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して1000質量部以下であることが好ましく、850質量部以下であることがより好ましい。
上記工程において、190℃での溶融張力が0.6cN以上2.0cN以下である植物由来ポリエチレン系樹脂を用いることが好ましい。この場合、ポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて成形体を作製する際に、発泡粒子の気泡膜の破れを抑制することができ、成型性を向上させることができる。
なお、必要に応じて、植物由来ポリエチレン系樹脂と併せて気泡調整剤等の添加物を押出機に供給してもよい。
【0054】
次に、押出機に発泡剤を圧入する。
次に、押出機の先端部において溶融状態のポリエチレン系樹脂発泡粒子となるべき溶融物を冷却した後、図1及び図2に示すように、押出機の前端に取り付けたマルチノズル金型1の各ノズルから押出物を押出発泡する。
【0055】
次に、マルチノズル金型1の前端面1aに配設した回転刃5を例えば2000rpm以上10000rpm以下の回転数で回転させて、マルチノズル金型1の各ノズルの出口部11から押出発泡された押出物を、マルチノズル金型1の前端面1aに接触しながら回転する回転刃5によって粒子状に切断することで、発泡粒子が得られる。マルチノズル金型1の回転数は、500rpm以上10000rpm以下であることが好ましい。
なお、押出物は、マルチノズル金型1のノズルから押出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する発泡途上の発泡部とからなる。押出物は、ノズルの出口部11の開口端において切断され、押出物の切断は未発泡部において行われる。
【0056】
この発泡粒子は、回転刃5による切断応力によって外方または前方に向かって飛ばされ、冷却部材4の冷却ドラム41の内面に沿って流れている冷却液42に衝突して冷却される。
【0057】
冷却されたポリエチレン系樹脂発泡粒子は、冷却ドラム41の排出口41eを通じて冷却液42と共に排出された後、脱水機にて冷却液42と分離される。これにより、本実施の形態のポリエチレン系樹脂発泡粒子を製造できる。
【0058】
本実施の形態におけるポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法によれば、発泡剤と植物由来ポリエチレン系樹脂とを溶融混練しながら押出し発泡することで、植物由来ポリエチレン系樹脂が発泡に適していない樹脂(例えば高密度ポリエチレン樹脂)であっても、容易に押出発泡することが可能となる。また、押出しで得られた押出物をペレタイザーなどを用いて裁断することで、小粒のポリエチレン系樹脂発泡粒子を製造することが可能である。
【0059】
(実施の形態2)
本実施の形態の発泡成形体は、実施の形態1のポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形させて得られる。
【0060】
本実施の形態における発泡成形体の製造方法は、実施の形態1のポリエチレン系樹脂発泡粒子を製造する工程と、このポリエチレン系樹脂発泡粒子を金型内に供給し、ポリエチレン系樹脂発泡粒子を発泡成形する工程とを備える。
【実施例】
【0061】
次に、実施例1〜7及び比較例1〜3を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
実施例1〜7及び比較例1〜3中の各種値の測定方法を以下に記載する。
【0062】
(ポリエチレン系樹脂及び発泡粒子の植物度)
ポリエチレン系樹脂及び発泡粒子の植物度(バイオマス度)は、ASTM D6866 により測定した。
【0063】
(ポリエチレン系樹脂の密度)
ポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K7112:1999「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」にて規定されたA法(水中置換法)により測定した。
【0064】
(ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート)
ポリエチレン系樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kgf荷重にて測定した。
【0065】
(ポリエチレン系樹脂の溶融張力)
ポリエチレン系樹脂の溶融張力は、原料として使用するポリエチレン系樹脂の樹脂ペレットを垂直方向に配された内径15mmのシリンダー内に収容させて、190℃の温度で5分間加熱して溶融させた後に、シリンダーの上部からピストンを挿入して、該ピストンで押出し速度が0.0773mm/s(一定)となるようにしてシリンダーの下端に設けたキャピラリー(ダイ径:2.095mm、ダイ長さ:8mm、流入角度:90度(コニカル))から溶融樹脂を紐状に押出させ、この紐状物を、上記キャピラリーの下方に配置した張力検出プーリーに通過させた後、巻き取りロールを用いて巻き取らせることで測定することができ、巻取り初めの初速を4mm/sとし、その後の加速を12mm/s2として徐々に巻取り速度を速め、張力検出プーリーによって観察される張力が急激に低下した時の巻取り速度を“破断点速度”として決定し、この“破断点速度”が観察されるまでの最大張力とした。
【0066】
(発泡粒子の嵩密度)
JIS K 6911:1995「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定した。具体的には、見かけ密度測定器により予備発泡粒子をメスシリンダー内に自然落下させ、その重量を測定し、下記の式により算出した。
嵩密度(kg/m3)=重量(kg)/メスシリンダー内の粒子容積(m3
【0067】
(発泡粒子の連続気泡率)
先ず、体積測定空気比較式比重計の試料カップを用意し、この試料カップの80%程度を満たす量のポリエチレン系樹脂発泡粒子の全重量A(g)を測定した。次に、上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子全体の体積B(cm3)を比重計を用いて1−1/2−1気圧法により測定した。なお、体積測定空気比較式比重計は、東京サイエンス社から商品名「1000型」を用いた。
続いて、金網製の容器を用意し、この金網製の容器を水中に浸漬し、この水中に浸漬した状態における金網製の容器の重量C(g)を測定した。次に、この金網製の容器内に上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子を全量入れた上で、この金網製の容器を水中に浸漬し、水中に浸漬した状態における金網製の容器とこの金網製容器に入れたポリエチレン系樹脂発泡粒子の全量とを併せた重量D(g)を測定した。
そして、下記式に基づいてポリエチレン系樹脂発泡粒子の見掛け体積E(cm3)を算出し、この見掛け体積Eと上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子全体の体積B(cm3)に基づいて下記式によりポリエチレン系樹脂発泡粒子の連続気泡率を算出した。なお、水1gの体積を1cm3 とした。
E=A+(C−D)
連続気泡率(%)=100×(E−B)/E
【0068】
(発泡成形体の外観)
得られたポリエチレン系樹脂発泡成形体の外観を目視観察して下記の基準に基づいて評価した。
○・・・金型寸法収縮や表面ムラ少なく発泡成形体の作製が可能であった
△・・・発泡成形体の作製は可能だが金型収縮や表面にムラが見られた。
×・・・発泡成形体の作製が困難であった
【0069】
(実施例1〜7及び比較例1〜3のポリエチレン系樹脂の物性値)
実施例1〜7及び比較例1〜3で用いたポリエチレン系樹脂について、上記測定方法により測定された物性値を以下に記載する。
【表1】

【0070】
(実施例1)
先ず、植物由来ポリエチレン系樹脂としての植物由来高密度ポリエチレン(ブラスケン社製 商品名「SCH726 」)100質量部及び気泡調整剤として重曹クエン酸系の化学発泡剤(大日精化社製 ファインセルマスター商品名「PO217K」)1.0質量部を口径が65mmの単軸押出機に供給して溶融混練した。なお、単軸押出機内において、植物由来高密度ポリエチレンを始めは170℃にて溶融混練した後に220℃まで昇温させながら溶融混練した。
【0071】
続いて、単軸押出機の途中から、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%からなるブタンをポリエチレン系樹脂100質量部に対して5質量部となるように溶融状態のポリエチレン系樹脂発泡粒子に圧入して、ポリエチレン系樹脂中に均一に分散させた。
【0072】
その後、押出機の先端部において、溶融状態の溶融物を150℃に冷却した後、図1及び図2に示すように、単軸押出機の前端に取り付けたマルチノズル金型1の各ノズルから剪断速度4750sec-1で押出物を押出発泡させた。マルチノズル金型1の温度は150℃に維持されていた。
【0073】
なお、マルチノズル金型1は、出口部11の直径が1.0mmのノズルを20個有しており、ノズルの出口部11は全て、マルチノズル金型1の前端面1aに想定した、直径が139.5mmの仮想円A上に等間隔毎に配設されていた。
【0074】
そして、回転軸2の後端部外周面には、四枚の回転刃5が回転軸2の周方向に等間隔毎に一体的に設けられており、各回転刃5はマルチノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態で仮想円A上を移動するように構成されていた。
【0075】
さらに、冷却部材4は、正面円形状の前部41aと、この前部41aの外周縁から後方に向かって延設され且つ内径が315mmの円筒状の周壁部41bとからなる冷却ドラム41を備えていた。そして、供給管41d及びドラム41の供給口41cを通じて冷却ドラム41内に冷却液42が供給されており、周壁部41bの内面全面には、この内面に沿って25℃の冷却液42が前方に向かって螺旋状に流れていた。
【0076】
そして、マルチノズル金型1の前端面1aに配設した回転刃5を3000rpmの回転数で回転させて、マルチノズル金型1の各ノズルの出口部11から押出発泡されたポリエチレン系樹脂押出物を回転刃5によって切断して略球状のポリエチレン系樹脂発泡粒子を得た。ポリエチレン系樹脂押出物は、マルチノズル金型1のノズルから押出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する発泡途上の発泡部とからなっていた。そして、ポリエチレン系樹脂押出物は、ノズルの出口部11の開口端において切断されており、ポリエチレン系樹脂押出物の切断は未発泡部において行われていた。
【0077】
このポリエチレン系樹脂発泡粒子は、回転刃5による切断応力によって外方或いは前方に向かって飛ばされ、冷却部材4の冷却ドラム41の内面に沿って流れている冷却液42に衝突して直ちに冷却された。
【0078】
冷却されたポリエチレン系樹脂発泡粒子は、冷却ドラム41の排出口41eを通じて冷却液42と共に排出された後、脱水機にて冷却液42と分離された。得られたポリエチレン系樹脂発泡粒子は、その粒径が2.2〜2.6mmであり、嵩密度が0.25g/cm3であった。また連続気泡率は70%であり、ASTM D6866によりバイオマス度(植物度)を測定したところ94%であった。
【0079】
次に、上記ポリエチレン系樹脂発泡粒子を密閉容器内に入れ、この密閉容器内に二酸化炭素を0.5MPaの圧力にて圧入して20℃にて24時間に亘って放置してポリエチレン系樹脂発泡粒子に二酸化炭素を含浸させた後、圧力容器から取り出し即座に、金型に投入し2.5kf/cm2の蒸気圧力で成型を実施し、ポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0080】
(実施例2)
植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対し、石油由来ポリエチレン系樹脂としての高密度ポリエチレン(東ソー社製 商品名「CK57」)215質量部をさらに添加した点以外は実施例1と同様にし、実施例2のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0081】
(実施例3)
植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対し、石油由来ポリエチレン系樹脂としての高密度ポリエチレン(東ソー社製 商品名「CK47」)100質量部をさらに添加した点以外は実施例1と同様にし、実施例3のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0082】
(実施例4)
植物由来ポリエチレン系樹脂として、ブラスケン社製の商品名「SHD7255LSL」を用いた点以外は実施例2と同様にし、実施例4のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0083】
(実施例5)
石油由来ポリエチレン系樹脂として、旭化成ケミカルズ社製の商品名「クレオレックスQT5580」を用いた点以外は実施例4と同様にし、実施例5のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0084】
(実施例6)
植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対し、石油由来ポリエチレン系樹脂を50質量部添加した点以外は実施例5と同様にし、実施例6のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0085】
(実施例7)
植物由来ポリエチレン系樹脂としてブラスケン社製の商品名「SLH218」の低密度ポリエチレン100質量部に対し、石油由来ポリエチレン系樹脂190質量部をさらに添加した点以外は実施例6と同様にし、実施例7のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0086】
(比較例1)
実施例1の植物由来ポリエチレン系樹脂の代わりに、石油由来ポリエチレン系樹脂として東ソー社製の商品名「CK57」を用いた点以外は実施例1と同様にし、比較例1のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0087】
(比較例2)
実施例2の植物由来ポリエチレン系樹脂の代わりに、石油由来ポリエチレン系樹脂として東ソー社製の商品名「CK47」を用いた点以外は実施例1と同様にし、比較例2のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0088】
(比較例3)
実施例1の植物由来ポリエチレン系樹脂の代わりに、石油由来ポリエチレン系樹脂として、旭化成ケミカルズ社製の商品名「クレオレックスQT5580」を用いた点以外は実施例1と同様にし、比較例3のポリエチレン系樹脂発泡粒子及びポリエチレン系樹脂発泡成形体を得た。
【0089】
(評価結果)
【表2】

【0090】
表2に示すように、植物由来のポリエチレン系樹脂を用いた実施例1〜7の各々と、石油由来のポリエチレン系樹脂を用いた比較例1〜3とを対比すると、同等の特性を有していることがわかった。このことから、植物由来のポリエチレン系樹脂を備えた場合であっても、実用的な物性を有するポリエチレン系樹脂発泡粒子及び成形体を提供できることがわかった。
また、植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、1000質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに含んでいても、1%以上の植物度を有するポリエチレン系樹脂発泡粒子及び成形体を提供できることもわかった。
したがって、植物由来のポリエチレン系樹脂を備え、かつ植物度が1%以上のポリエチレン系樹脂発泡粒子の実用化が可能であるので、石油由来などの化石燃料資源由来のポリエチレン系樹脂のみを用いたときに生じる環境問題及び化石燃料資源の枯渇に対して解決に貢献可能であることがわかった。
【0091】
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 ノズル金型、1a 前端面、2 回転軸、3 駆動部材、4 冷却部材、5 回転刃、11 出口部、41 ドラム、41a 前部、41b 周壁部、41c 供給口、41d 供給管、41e 排出口、41f 排出管、42 冷却液 A 仮想円。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ASTM D 6866により測定された植物度が80%以上の植物由来ポリエチレン系樹脂を含み、
植物度が1%以上である、ポリエチレン系樹脂発泡粒子。
【請求項2】
前記植物由来ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、1000質量部以下の石油由来ポリエチレン系樹脂をさらに含む、請求項1に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子。
【請求項3】
前記石油由来ポリエチレン系樹脂は、0.940g/cm3以上の密度を有し、かつ0.15g/10分以上10g/10分以下のメルトフロートを有し、かつ0.6cN以上7.0cN以下の溶融張力を有する、請求項2に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子。
【請求項4】
連続気泡率が80%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形させて得られた、ポリエチレン系樹脂発泡成形体。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法であって、
前記植物由来ポリエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練する工程と、
前記押出機から押出し発泡させて押出物を形成し、前記押出物を粒子状に切断する工程とを備える、ポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
【請求項7】
前記切断する工程は、前記押出機の前端に取り付けたノズル金型から前記押出物を押出し、前記押出物を発泡させながら、前記ノズル金型の前端面に接触しながら回転する回転刃によって前記押出物を切断することで発泡粒子を得、前記発泡粒子を切断応力によって飛散させる工程を含み、
記発泡粒子を前記ノズル金型前方に配置した冷却部材に衝突させて冷却する工程をさらに備える、請求項6に記載のポリエチレン系樹脂発泡粒子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−60514(P2013−60514A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199177(P2011−199177)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】