説明

ポリエチレン系樹脂組成物及びそれよりなるブロー容器

【課題】 従来のポリエチレン製ブロー容器の欠点である製品外観と耐衝撃性を兼ね備え、かつ灰分を低減した大型ブロー容器に適したポリエチレン系樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】 ポリエチレン系樹脂99.80〜99.99重量%及びフッ素系ポリマー0.01〜0.2重量%からなり、下記(a)〜(h)の要件を満足することを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
(a)密度が940〜970kg/m、(b)190℃、21.6kg荷重の条件下、メルトフローレートが1〜15g/10min、(c)重量平均分子量/数平均分子量が6〜15、(d)溶融張力が150〜600mN、(e)シャルピー衝撃強さが50kJ/m以上、(f)耐環境応力き裂が100時間以上、(g)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、剪断速度50s−1の条件下で押し出したストランドをJIS B0601に準拠して表面を測定した際の表面粗さが5μm以下、(h)灰分が80ppm以下

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系樹脂組成物及びそれよりなるブロー容器に関するものであり、さらに詳しくは、半導体装置産業分野や精密工業部品分野等において、例えば、部品の洗浄用用途に使用される高純度薬品容器に好適で、特に製品の肌、製品の衝撃強度が良好で、高純度薬品を充填した場合、薬品中への微粒子の発生が少ない大型ブロー成形用ポリエチレン系樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に洗剤ボトルや飲料用ボトル、食用油ボトル等の食品容器、ドラム缶、工業缶等の大型容器、灯油缶、ガソリンタンク等の燃料容器などのブロー容器は中空成形法で製造されている。該中空成形法は押出機により樹脂を溶融して筒状のパリソンに押出し、押出されたパリソンを金型で挟んでブローピンより加圧ガスを吹き込むことによりパリソンを膨張・変形させ、金型内のキャビティ形状に賦形させた後に冷却するものである。こうした中空成形法は、ボトルのような中空成形品をはじめ形状が複雑なガソリンタンク、ドラム缶、さらにはパネル状の成形品まで幅広く適用することができる上、成形が簡単で、また金型等を含めた成形費用が安価であることから広く利用されている。
【0003】
ブロー容器、特に高純度薬品容器は近年の電子工業分野の著しい発達に伴って、需要が急速に高まっている。高純度薬品は、例えば大規模化、集積化されたLSI等の電子回路の製造に必要不可欠の薬品として使用されている。例えば、ウエハー洗浄・エッチング用、配線・絶縁膜エッチング用、治具洗浄用、現像液、レジスト希釈液、レジスト剥離液、乾燥用等用途として硫酸、塩酸、硝酸、弗化水素酸、弗化アンモニウム、過酸化水素水、イソプロピルアルコール、キシレン、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、メタノール、酢酸、リン酸、アンモニア水、PGMEA(酢酸プロピレングリコールメチルエーテル)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、ECA(カルバミン酸エチル)、乳酸エチルなどが用いられている。従来、これらの高純度薬品用容器材料としては、耐薬品性、耐衝撃性、価格等の点から、ポリエチレン樹脂が使用されている。大型製品を中空成形する場合には、パリソンが自重で垂れ下がる現象(ドローダウン)が発生する傾向がある。このドローダウンを小さくするためには、溶融粘度、溶融張力が十分に高い樹脂を使用する必要がある。従来、ポリエチレンの耐ドローダウン性を改良するために分子量を大きくする方法が取られるが、溶融粘度が高なり、押出特性(押出量、パリソン表面状態)が悪化し、かつパリソン融着性が不良となりピンチオフ形状が悪くなる問題点があった。この問題点を解決するための方法としては、多段重合法(特許文献1参照)、架橋剤を添加する方法(特許文献2参照)、2成分のポリエチレンを特定の割合で混合する方法(特許文献3参照)、フッ素系ポリマーを添加する方法(特許文献4参照)等が知られている。
【0004】
近年、従来から大型中空成形機に使用されているアキュームレーター方式の成形機に変わり、滞留部が少ない連続押出方式の中空成形機が用いられ始めている。上記アキュームレーター方式に比べ、連続押出方式の中空成形機は、パリソンの押出に時間がかかり、パリソンのドローダウンが発生しやすく、より耐ドローダウン性に優れる樹脂が求められている。このため、上記従来の方法等により改良したポリエチレンでは、大型ブロー製品を得るには耐ドローダウン性が不十分であったり、製品肌が悪化したり、金属残渣が多く高純度薬品容器には不向きである。
【0005】
【特許文献1】特開昭55−152735号公報
【特許文献2】特公平2−52654号公報
【特許文献3】特開平6−299009号公報
【特許文献4】特開平11−181171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来のポリエチレン製ブロー容器の欠点である製品外観と耐衝撃性を兼ね備え、かつ灰分を低減した大型ブロー容器に適したポリエチレン系樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に関し、本発明者らは鋭意検討した結果、ポリエチレン系樹脂及びフッ素系ポリマーからなり、特定の用件を満足するポリエチレン系樹脂組成物が特に大型ブロー容器に適したものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、ポリエチレン系樹脂99.80〜99.99重量%及びフッ素系ポリマー0.01〜0.2重量%からなり、下記(a)〜(h)の要件を満足するポリエチレン系樹脂組成物及びそれよりなるブロー容器に関するものである。
(a)JIS K6922−1(1997)に準拠し、密度勾配管法により測定した密度が940〜970kg/m
(b)190℃、21.6kg荷重の条件下、JIS K7210(1999)に準拠したメルトフローレート(HLMFR)が1〜15g/10min、
(c)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)より直鎖状ポリエチレン換算値として求めた重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が6〜15、
(d)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、ピストン降下速度10mm/分、延伸比47の測定条件で測定した溶融張力(MS)が150〜600mN、
(e)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定したシャルピー衝撃強さが50kJ/m以上、
(f)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定した耐環境応力き裂が100時間以上、
(g)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、剪断速度50s−1の条件下で押し出したストランドをJIS B0601に準拠して表面を測定した際の表面粗さが5μm以下、
(h)灰分が80ppm以下
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂及びフッ素系ポリマーからなり、上記(a)〜(h)の要件を満足することにより、成形加工に供した際、製品外観と耐衝撃性を兼ね備え、かつ灰分量を低減した容器となり、特に微粒子等の異物混入を課題視する高純度薬品の容器用として適したものになる。また、本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、ブロー成形用として適したものであり、特に大型容器用ブロー成形、連続押出ブロー成形に適したものである。
【0010】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を構成するポリエチレン系樹脂としては、本発明のポリエチレン系樹脂組成物、つまり、上記(a)〜(h)の要件を構成するポリエチレン系樹脂組成物を構成することが可能であるポリエチレン系樹脂であればいかなる制限を受けることなく用いることが可能であり、例えばエチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、高圧法低密度ポリエチレン等を挙げることができ、またこれらの混合物であってもかまわない。
【0011】
ここで、該ポリエチレン系樹脂がエチレン−α−オレフィン共重合体である場合、その際のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等を挙げることができ、その際の高活性重合触媒としては、チーグラー系触媒、メタロセン等を主体とするカミンスキー型触媒と呼ばれるものが適している。具体例としてはチーグラー系触媒としてはチタン、マグネシウム、ハロゲンを必須とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒が挙げられる。カミンスキー型触媒としては例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属を主体とするメタロセン化合物(遷移金属化合物)と有機金属化合物あるいはメタロセン化合物と反応して安定アニオンとなるイオン化合物、粘土鉱物との組み合わせからなる一般的に知られている重合触媒系を用いることができる。また、カミンスキー型触媒は、1種または2種以上混合して使用しても差し支えない。メタロセン化合物としては、例えばビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド等を挙げることができ、有機金属化合物として、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等を挙げることができ、遷移金属化合物と反応して安定アニオンとなるイオン化合物として、例えばリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等からなるものが挙げられ、粘土鉱物としては、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト等を挙げることができる。
【0012】
また、その際の重合方法としては特に制限はなく、一般的な重合方法である気相法、スラリー法、溶液法、高圧法などいずれでも差し支えない。また、1段または2段以上で多段重合されたものでも、2種類以上の重合体を機械的にブレンドすることによっても製造できる。
【0013】
そして、特に灰分量が少ないポリエチレン系樹脂組成物とすることが可能となることから、高活性重合触媒であるチーグラー系重合触媒又はメタロセン重合触媒を用い製造されたポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
【0014】
また、特に本発明のポリエチレン系樹脂組成物を効率よく得ることが可能となることから、ポリエチレン系樹脂自体が上記(a)〜(h)の用件を満足するポリエチレン系樹脂であることが好ましく、例えば(商品名)ニポロンハード9D03E、9D03G(東ソー(株)製)を市販品として入手することが出来る。
【0015】
ニポロンハード9D03E、9D03Gに相当するものは、以下の2段重合法で製造することができる。
【0016】
特開平7−41513号公報に従い調製したAl,Ti,Mg及びClを主成分とするチーグラー系触媒と溶媒(ヘキサン)、エチレン(濃度4〜6g/kg−溶媒)、水素(濃度0.05〜0.07g/kg−溶媒)、トリイソブチルアルミニウム(濃度0.10〜0.20g/kg−溶媒)を第1段目重合器に連続供給し、温度80〜90℃、全圧2,800kPa、平均滞留時間1.5〜2.0時間の条件下、ヘキサンスラリー中で、エチレン重合(低分子量成分)を行う。第1段目の重合体を含むヘキサンスラリーは、フラッシュタンクにて未反応の水素およびエチレンを除去した後、別の第2段目重合器に連続供給される。第2段目重合器ではさらに、エチレン(濃度8〜10g/kg−溶媒)、水素(濃度4〜6g/kg−溶媒)、1−ブテン(濃度0.5〜2.2g/kg−溶媒)を供給し、温度75〜85℃、圧力1,500kPa、平均滞留時間1.5〜2.0時間の条件下でエチレン重合(高分子量成分)を行う。第2段目重合器のヘキサンスラリーをフラッシュタンクに送り、未反応の水素、エチレン、1−ブテンを除去した後、乾燥工程を経てエチレン系共重合体の混合物パウダーを得ることができる。低分子量成分の重合割合は50重量%で、高分子量成分の重合割合は50重量%である。
【0017】
以上の製造プロセスで2段重合したパウダーを、添加剤無添加により造粒してニポロンハード9D03E、ニポロンハード9D03G相当品を得ることができる。
【0018】
溶融張力を高くしたり、シャルピー衝撃強さを高くしたり、耐環境応力き裂を強くするには、低分子量成分と高分子量成分の割合を変化させ、低分子量成分の重合割合を20〜80重量%で、高分子量成分の重合割合を80〜20重量%とする方法や、低分子量成分や高分子量成分の分子量を大きくする方法が挙げられる。
【0019】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を構成するフッ素系ポリマーとしては、フッ素系ポリマーの範疇に属するものであれば如何なるものも用いることが可能であり、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンに代表されるフッ素化オレフィンの単独重合体、共重合体を挙げることができ、その中でも特に成形加工に供した際、製品外観と耐衝撃性を兼ね備え、大型ブロー容器用のポリエチレン系樹脂組成物となることからフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であることが好ましい。フッ素系ポリマーはフッ素系ポリマー成分に無機系の粘着防止剤を配合したものが市販されているが、粘着防止剤が配合されていると灰分量が増加し、微粒子の発生が多くなることから、粘着防止剤の配合量は5重量%以下が好ましく、特に1重量%以下が好ましい。該フッ素ポリマーとしては、例えば(商品名)ダイナマーFX5911X(住友スリーエム(株)製)等を市販品として入手することができる。
【0020】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、該ポリエチレン系樹脂99.80〜99.99重量%及びフッ素系ポリマー0.01〜0.2重量%からなるものであり、特に成形加工に供した際、製品外観と耐衝撃性を兼ね備え、大型ブロー容器用のポリエチレン系樹脂組成物となることから該ポリエチレン系樹脂99.90〜99.98重量%及びフッ素系ポリマー0.02〜0.1重量%からなることが好ましい。ここでフッ素系ポリマーが0.01重量%未満である場合、得られた組成物をブロー成形に供した際の成形品は肌が荒れたものとなる。一方、フッ素系ポリマーが0.1重量%を超える場合、原材料コストの上昇を招くばかりか、得られた組成物は灰分量が多くなる傾向にある。
【0021】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(a)JIS K6922−1(1997)に準拠し、密度勾配管法により測定した密度が940〜970kg/mであり、特に945〜965kg/mであることが好ましい。ここで密度が940kg/m未満である場合、薬品に溶出しやすい成分が増加し容器とした際に高純度薬品用として用いることに課題が発生する場合がある。一方、密度が970kg/mを超える場合、耐ストレスクラッキング性が低下したものとなる。
【0022】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(b)190℃、21.6kg荷重の条件下、JIS K7210(1999)に準拠したメルトフローレート(以下、HLMFRと記す。)が1〜15g/10minであり、特に2〜10g/10minであることが好ましい。ここでHLMFRが1g/10min未満の場合、溶融粘度が高くなりすぎるため、成形加工時の押出負荷が高くなるばかりか、製品の肌荒れを誘発する。一方、HLMFRが15g/10分を超える場合、溶融張力が小さくなり成形加工時のドローダウンが激しく成形加工性に劣るものとなるばかりか、得られる製品は衝撃強度に劣るものとなる。なお、本発明でいうHLMFRは、例えばJIS K7210(1999)の付属書Aの条件G(190℃、21.6kg荷重)に準拠し測定することができる。
【0023】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(c)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより直鎖状ポリエチレン換算値として求めた重量平均分子量/数平均分子量(以下、Mw/Mnと記す。)が6〜15であり、特に8〜12であることが好ましい。ここで、Mw/Mnが6未満である場合、溶融粘度が高くなりすぎるため、成形加工時の押出負荷が高くなるばかりか、製品の肌荒れを誘発する。一方、Mw/Mnが15を超える場合、得られる製品は衝撃強度に劣るものとなる。
【0024】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(d)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、ピストン降下速度10mm/分、延伸比47の測定条件で測定した溶融張力(以下、MSと記す。)が150〜600mNであり、特に200〜300mNであることが好ましい。ここで、MSが150mN未満である場合、成形加工時のドローダウンが激しく成形加工性に劣るものとなるばかりか、得られる製品は衝撃強度に劣るものとなる。一方、MSが600mNを超える場合、流動性が低下し成形加工性に劣るものとなる。本発明でいうMSは、例えば、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し、温度を190℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定して測定することができる。
【0025】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(e)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定したシャルピー衝撃強さが50kJ/m以上であり、特に60kJ/m以上であることが好ましい。ここでシャルピー衝撃強さが50kJ/m未満である場合、製品とした際の落下強度が劣るものとなる。
【0026】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(f)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定した耐環境応力き裂が100時間以上であり、特に150時間以上であることが好ましい。ここで、耐環境応力き裂が100時間未満である場合、製品を容器として使用した場合に内容物と成形容器の残留ひずみの影響により、長期保存性、繰り返し使用時に課題を発生しやすくなる。本発明でいう耐環境応力き裂は、例えばJIS K6922−2(1997)に準拠し、50±0.5℃の恒温槽を使用し、ノニオンNS210の10重量%溶液中で、10試料の亀裂が発生するまでの時間を測定し、F50値を算出することにより測定することができる。
【0027】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(g)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、剪断速度50s−1の条件下で押し出したストランドをJIS B0601に準拠して表面を測定した際の表面粗さ(以下、Raと記す。)が5μm以下であり、特に2μm以下であることが好ましい。ここで、Raが5μmを超える場合、製品とした際に外観(表面肌)の劣るものとなる。なお、本発明でいうRaは、例えばバレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し、温度を190℃、剪断速度が50s−1でストランドを押し出す。押出したストランドの表面粗さRa値をJIS B0601に準拠して、デジタル顕微鏡(キーエンス社製超深度形状測定顕微鏡VK−8550)を使用して測定することができる。
【0028】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、(h)灰分量が80ppm以下であり、特に50ppm以下であることが好ましい。ここで、灰分量が80ppmを超える場合、容器等の製品とした際に内容物に灰分が溶出するという課題を発生しやすいものとなる。該灰分としては、例えばAl、Mg、Ti、Si等のポリエチレン系樹脂重合触媒の残存物、中和剤等の金属含有の添加剤、ポリエチレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂組成物製造時の不純物・付着物の金属酸化物等を挙げることができる。なお、本発明でいう灰分量は、例えば、試料を入れた坩堝をバーナー上で赤熱しポリマーを燃焼させた後、さらに電気炉内で加熱し、坩堝の重量が恒量に達するまで完全灰化させる。坩堝をデシケーター内で冷却後、灰化前後の坩堝の重量差から灰分量を求めることにより測定することができる。
【0029】
また、本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂を製造する際の重合触媒から発生する塩素を補足し、成形加工時における成形機、金型の腐食を防止するとともに、製品とした際に変色防止に効果を有することからポリエチレン系樹脂及びフッ素系ポリマーの合計量100重量部に対し、さらにハイドロタルサイト0.01重量部以下を含有してなることが好ましい。
【0030】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、例えば酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、架橋剤、有機・無機顔料等の添加剤を配合してもよい。
【0031】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物の製造方法としては、該ポリエチレン系樹脂組成物が製造可能であれば如何なる方法を用いることも可能であり、例えば、重合後のペレット造粒工程で直接添加する方法、また、予め高濃度のマスターバッチを作製し、これを成形時にドライブレンドする方法等が挙げることができる。
【0032】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は製品とした際に、特に製品の肌、製品の衝撃強度が良好で高純度薬品を充填した場合、薬品中への微粒子の発生が少ないことから、ブロー容器用として適したものであり、特に内容量50リットル以上の大型ブロー容器、高純度薬品用容器として適したものである。
【0033】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物をブロー容器とする際の製造方法は、特に制限はなく、例えばアキュームレーター方式や連続押出方式の押出ブロー成形法、射出ブロー成形法、押出延伸ブロー成形法、射出延伸ブロー成形法等を挙げることができ、その中でも特に、押出機内およびクロスヘッド内での樹脂の滞留が少なく、樹脂劣化の少ない上に、フッ素系ポリマーの添加による製品肌の改良効果が大きい連続押出式ブロー成形法が好ましい。パリソン方式についてはコールドパリソン法、ホットパリソン法等が挙げられ、特に制限されるものではない。例えば本発明のポリエチレン系樹脂を220〜230℃に設定した115mmφの押出スクリューを有するブロー成形機(日本製鋼所製)に投入し、スクリュー回転数30rpmにてパリソンを連続押出し、25℃に設定された金型で挟み込み、ブローピンよりエアーを吹き込み60秒間冷却することによって得られる。
【0034】
また、本発明のブロー容器を高純度薬品容器として使用する場合は、単層または多層とすることができる。この場合、層の構成は特に制限されないが、最内層に本ポリエチレン系樹脂を使用するのが効果的である。多層成形においては、例えば中間層をEVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂)やポリアミドとして共押出しをする事で、ガスバリヤ性を付与することもできる。
【0035】
本発明のブロー容器は、半導体装置分野や精密工業部品分野等において部品の洗浄、エッチング等、また医療用、食品用に要求される純度の高い溶剤の容器などの50リットル以上の大型ブロー容器に好適に利用される。
【発明の効果】
【0036】
本発明のブロー容器は、従来のポリエチレン容器に比べ、製品の肌が良好であり、かつ衝撃強度に優れ、その機械強度を長期間安定して保持することが可能であり、半導体装置分野や精密工業部品分野等において部品の洗浄、エッチング等また、医療用、食品用に要求される純度の高い溶剤の容器、大型容器に好適に利用される。
【実施例】
【0037】
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
さらに、実施例および比較例におけるポリエチレン系樹脂の諸物性は、以下に示す方法により測定した。
【0039】
〜密度〜
密度は、JIS K6922−1(1997)に準拠して密度勾配管法で測定した。
【0040】
〜HLMFR〜
HLMFRは、JIS K7210(1999)の附属書Aの条件G(190℃、21.6kg荷重)に準拠して測定した。
【0041】
〜分子量分布〜
重量平均分子量(M)および数平均分子量(M)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MおよびMは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
【0042】
〜溶融張力(MS)〜
溶融張力(MS)は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し測定した。MSは、温度を190℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)をMSとした。
【0043】
〜シャルピー衝撃強さ〜
シャルピー衝撃強度はJIS K6922−2(1997)に準拠して測定した。
【0044】
〜耐環境応力き裂〜
耐環境応力き裂はJIS K6922−2(1997)に準拠した。50±0.5℃の恒温槽を使用し、ノニオンNS210の10重量%溶液中で、10試料の亀裂が発生するまでの時間を測定し、F50値を算出した。
【0045】
〜表面粗さ〜
バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し、温度を190℃、剪断速度が50s−1でストランドを押し出す。押出したストランドの表面粗さRa値をJIS B0601に準拠して、デジタル顕微鏡(キーエンス社製超深度形状測定顕微鏡VK−8550)を使用して測定した。
【0046】
〜灰分〜
試料を入れた坩堝をバーナー上で赤熱しポリマーを燃焼させた後、さらに電気炉内で加熱し、坩堝の重量が恒量に達するまで完全灰化させる。坩堝をデシケーター内で冷却後、灰化前後の坩堝の重量差から灰分量を求める。
【0047】
〜100L容器の連続押出ブロー成形とその評価〜
115mmφの押出スクリューを有するブロー成形機(日本製鋼所製)を用いて、シリンダ温度220〜230℃、スクリュー回転数30回転でダイス先端よりパリソンを連続押出し、平均肉厚4mm、容器容積100リットルのドラムを成形し,成形品肌の目視評価と、ピンチ形状の目視評価と、落下強度を測定した。
【0048】
〜100L容器のアキューム方式ブロー成形とその評価〜
115mmφの押出スクリューを有するブロー成形機(日本製鋼所製)を用いて、シリンダ温度220〜230℃、スクリュー回転数30回転でアキュームレーター内に溶融樹脂充填し、5秒間で押出したパリソンを平均肉厚4mm、容器容積100リットルのドラムに成形し、成形品肌の目視評価と、ピンチ形状の目視評価と、落下強度を測定した。
【0049】
〜製品肌〜
上記の成形にて得られた容器の表面を目視で観察し、スムースな肌状態のものを○とし、サメ肌が激しく発生した状態のものを×とした。
【0050】
〜ピンチ部形状〜
上記の成形にて得られた容器のピンチ部の最低肉厚が3mm以上のものを○とし、3mm未満を×とした。
【0051】
〜落下強度〜
上記成形で得られた100L容器に水を満液まで充填して密栓した後、1〜3mの高さより容器の底面を下にして垂直に落下させ、3個の容器の落下試験を行った。目視観察により割れがないものを○、1個の容器でも割れが発生したものを×とした。
【0052】
〜微粒子数の測定〜
65mmφの押出スクリューを有するブロー成形機(プラコー製)を用いて、シリンダ温度200℃で容器容積500ミリリットルの容器を成形し、クリーンルーム内で、250ミリリットルの超純水で15秒間振とうする洗浄を5回繰り返した後、容器に250ミリリットルの超純水を入れ一週間放置して、0.1μm以上の微粒子の数をリヨン株式会社製KL−25型液体微粒子カウンターで測定し、微粒子の数が100以下を合格とした。
【0053】
実施例1
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)99.98重量%、(II)フッ素系ポリマーとしてフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(商品名 ダイナマーFX5911X、住友スリーエム(株)製)0.02重量%からなるポリマー100重量部にハイドロタルサイト(商品名 DHT4A、協和化学工業(株)製)0.005重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を連続押出方式の大型ブロー成形機にて直径440mmφ、高さ800mmの円筒形状、平均肉厚4mm、内容積100リットル、容器重量7kgの大型容器を作製した。得られた大型容器の製品肌の観察と落下試験を行った。その結果を表4〜5に示すが、製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格した。
【0054】
実施例2
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)99.95重量%、(II)フッ素系ポリマーとしてフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(商品名 ダイナマーFX5911X、住友スリーエム(株)製)0.05重量%に変更した以外は実施例1と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格した。
実施例3
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)99.98重量%、(II)フッ素系ポリマーとしてフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(商品名 ダイナマーFX5911X、住友スリーエム(株)製)0.02重量%からなるポリマー100重量部にハイドロタルサイト(商品名 DHT4A、協和化学工業(株)製)0.005重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物をアキュームレーター方式の大型ブロー成形機にて直径440mmφ、高さ800mmの円筒形状、平均肉厚4mm、内容積100リットル、容器重量7kgの大型容器を作製した。得られた大型容器の製品肌の観察と落下試験を行った。その結果を表4〜5に示すが、製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格した。
【0055】
実施例4
(I)HLMFR4.5g/10min、密度951kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03G、東ソー(株)製)99.98重量%、(II)フッ素系ポリマーとしてフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(商品名 ダイナマーFX5911X、住友スリーエム(株)製)0.02重量%からなるポリマー100重量部にハイドロタルサイト(商品名 DHT4A、協和化学工業(株)製)0.005重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を連続押出方式の大型ブロー成形機にて直径440mmφ、高さ800mmの円筒形状、平均肉厚4mm、内容積100リットル、容器重量7kgの大型容器を作製した。得られた大型容器の製品肌の観察と落下試験を行った。その結果を表4〜5に示すが、製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格した。
【0056】
比較例1
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)100重量部にステアリン酸カルシウム0.15重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を実施例1と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。微粒子が多く、製品に肌荒れがあり、ピンチ形状が悪く落下試験でクラックが発生し、容器としての使用が難しいと判断した。
【0057】
比較例2
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)99.98重量%、(II)フッ素系ポリマーとしてフッ化ビニリデン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(商品名 ダイナマーFX6913、住友スリーエム(株)製)0.05重量%からなるポリマー100重量部にハイドロタルサイト(商品名 DHT4A、協和化学工業(株)製)0.005重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を実施例1と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格したが灰分の量が大幅に増加し、微粒子が多くなった。
【0058】
比較例3
(I)HLMFR8.0g/10min、密度957kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード8D01A、東ソー(株)製)100重量部にハイドロタルサイト(商品名 DHT4A、協和化学工業(株)製)0.005重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を実施例1と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。製品肌は良好であったものの、2.0mでの落下試験でクラックが発生し、容器としての使用が難しいと判断した。
【0059】
比較例4
(I)HLMFR2.5g/10min、密度955kg/mのチーグラー触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ニポロンハード9D03E、東ソー(株)製)100重量部にステアリン酸カルシウム0.15重量部を溶融混練後、カッティングして組成物を得た。得られた組成物を実施例3と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。微粒子が多く、製品に肌荒れがあり、ピンチ形状が悪く落下試験でクラックが発生し、容器としての使用が難しいと判断した。
【0060】
比較例5
(I)HLMFR3.0g/10min、密度954kg/mのフィリプス触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名 ノバテックHB314R、日本ポリエチレン(株)製)を実施例1と同様な方法で容器を成形し、評価を行った。製品肌は良好で、3.0mでの落下試験に合格したが灰分の量が大幅に増加し、微粒子が多くなった。
【0061】
【表1】

【0062】
【表2】

【0063】
【表3】

【0064】
【表4】

【0065】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン系樹脂99.80〜99.99重量%及びフッ素系ポリマー0.01〜0.2重量%からなり、下記(a)〜(h)の要件を満足することを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物。
(a)JIS K6922−1(1997)に準拠し、密度勾配管法により測定した密度が940〜970kg/m
(b)190℃、21.6kg荷重の条件下、JIS K7210(1999)に準拠したメルトフローレートが1〜15g/10min、
(c)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーより直鎖状ポリエチレン換算値として求めた重量平均分子量/数平均分子量が6〜15、
(d)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、ピストン降下速度10mm/分、延伸比47の測定条件で測定した溶融張力が150〜600mN、
(e)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定したシャルピー衝撃強さが50kJ/m以上、
(f)JIS K6922−2(1997)に準拠し測定した耐環境応力き裂が100時間以上、
(g)長さ/直径=8mm/2.095mmのダイを用い、190℃、剪断速度50s−1の条件下で押し出したストランドをJIS B0601に準拠して表面を測定した際の表面粗さが5μm以下、
(h)灰分が80ppm以下
【請求項2】
ポリエチレン系樹脂が、チーグラー系重合触媒又はメタロセン系重合触媒を用い製造されたポリエチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポリエチレン系樹脂組成物。
【請求項3】
フッ素系ポリマーがフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリエチレン系樹脂組成物。
【請求項4】
ポリエチレン系樹脂及びフッ素系ポリマーの合計量100重量部に対し、さらにハイドロタルサイト0.01重量部以下を含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物よりなることを特徴とするブロー容器。
【請求項6】
内容量50リットル以上を有する大型容器であることを特徴とする請求項5に記載のブロー容器。
【請求項7】
高純度薬品用容器であることを特徴とする請求項5又は6に記載のブロー容器。
【請求項8】
連続押出式ブロー成形機により連続成形されたものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のブロー容器。

【公開番号】特開2009−138122(P2009−138122A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−316760(P2007−316760)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】