説明

ポリオキシアルキレンポリオールおよびこれを用いたポリウレタンフォームの製造方法

【課題】発泡原液組成物の流動性の低下や着色を招くことなく、ポリウレタンフォームの架橋密度を向上できる、ポリオキシアルキレンポリオールを提供する。
【解決手段】開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールであって、前記開始剤が、6員環からなる単糖の2〜4個がグリコシド結合することで脱水縮合した多糖類であって、前記グリコシド結合の1つが1,1−グリコシド結合である化合物(a)を含むことを特徴とする、ポリオキシアルキレンポリオール

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開始剤に特定の多糖類を用いたポリオキシアルキレンポリオールおよびこれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ショ糖(シュークロース)、麦芽糖(マルトース)などの多糖類は、官能基数(活性水素数)が多い開始剤としてポリオキシアルキレンポリオールの製造に用いられている。
特許文献1には、多糖類を開始剤とするポリオキシアルキレンポリオールを用いて硬質ウレタンフォームを製造すると、架橋密度が増大し寸法安定性が向上することが記載されている。実施例ではショ糖または麦芽糖を開始剤として用いてポリオキシアルキレンポリオールを製造した例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−101762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らの知見によれば、ショ糖または麦芽糖を開始剤に用いてポリオキシアルキレンポリオールを製造すると、得られるポリオキシアルキレンポリオールが増粘しやすいという問題がある。またショ糖を開始剤として用いると、ポリオキシアルキレンポリオールが着色を生じやすいという問題がある。
ポリオキシアルキレンポリオールが増粘すると、ポリウレタンフォームを製造する際に用いる、ポリオール、ポリイソシアネート化合物、および発泡剤等を含む発泡原液組成物が増粘して流動性の低下を招く。その結果、例えばボード成形法で製造されたポリウレタンフォームにおいては、製品末端でセル荒れを生じ易く成形性が低下する。また、注入法で成形されたポリウレタンフォームにおいては発泡原液組成物の注入量が多くなり、経済的に不利である。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、開始剤として多糖類を用いていながら、製造時の着色および増粘が良好に抑えられたポリオキシアルキレンポリオール、およびこれを用いてポリウレタンフォームを製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、開始剤にショ糖または麦芽糖を用いたポリオキシアルキレンポリオールにおいて増粘や着色が生じる原因について以下のように推察した。
すなわち、ショ糖は下式(I)で表される構造を有し、6員環と5員環を有する。5員環は6員環に比較して熱力学的に不安定であるため高温下で分解し易く、かかる分解により生じた分解物が重合して高分子量の物質(カラメル)を生じる結果、増粘や着色を生じると考えられる。
また麦芽糖は下式(II)で表される構造を有し、5員環は含まないが、1個の炭素原子にヒドロキシ基(−OH)とエーテル結合(−O−)の両方が結合しているヘミアセタール構造を有する。このヘミアセタール基は、溶液中で互変異性体としてアルデヒド官能基(−CHO)を生じ得る。このアルデヒド官能基が他の分子の水酸基と縮合して高分子量体を生じる結果、増粘を生じると考えられる。
これらの点に着目して検討を重ねた結果、5員環を含まず、ヘミアセタール構造を有しない特定構造の多糖類を開始剤として用いると、かかる増粘や着色を抑制できることを見出して本発明に至った。
【0007】
【化1】

【0008】
【化2】

【0009】
すなわち、本発明のポリオキシアルキレンポリオールは、開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールであって、前記開始剤が、6員環からなる単糖の2〜4個がグリコシド結合することで脱水縮合した多糖類であって、前記グリコシド結合の1つが1,1−グリコシド結合である化合物(a)を含むことを特徴とする。
【0010】
前記開始剤の平均活性水素数は4〜12であることが好ましい。
平均水酸基価は10〜1000mg/KOHであることが好ましい。
前記化合物(a)は、トレハロースおよびマルトシルトレハロースの一方または両方からなることが好ましい。
【0011】
本発明は、本発明のポリオキシアルキレンポリオールを含むポリオール組成物(P)と、ポリイソシアネート化合物を、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させる工程を有する、ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明のポリオキシアルキレンポリオールは、多糖類が開始剤でありながら、製造時の着色および増粘が良好に抑えられている。本発明のポリオキシアルキレンポリオールは、水酸基数が多いため、ポリウレタンフォームの製造に用いたときに、架橋密度の向上に寄与する。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、本発明のポリオキシアルキレンポリオールを用いることにより、流動性が良好で、かつ着色も抑えられた発泡原液組成物を用いながら、強度または寸法安定性などのフォーム物性に優れたポリウレタンフォームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例においてパネルフリーフォームの製造に用いた金型を示す斜視図である。
【図2】図1の金型を用いて発泡を行った後に上蓋を開放した状態を、模式的に示した平面図である。
【図3】実施例においてパネルフォームの製造に用いた金型を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書における多糖類とは、二糖類以上の多糖類をいう。
本明細書における活性水素とは、水酸基の水素原子、アミノ基の水素原子等、アルキレンオキシドが反応しうる活性な水素原子をいう。アルキレンオキシドと反応しうる官能基として水酸基を有する化合物の場合、平均活性水素数は平均水酸基数と等しい。
本明細書における「ポリオール組成物(P)」とは、ポリイソシアネート化合物との反応に用いるポリオール(ポリマー分散ポリオールを含む)の全部の混合物である。
本明細書における「ポリオールシステム液」とは、ポリイソシアネート化合物と反応させる相手の液であり、ポリオール組成物(P)のほかに発泡剤、整泡剤、触媒等、必要に応じた配合剤を含む液である。
本明細書における「発泡原液組成物」とは、ポリオールシステム液と、ポリイソシアネート化合物と、任意に残りの成分とを混合した液である。
本明細書における「ポリマー分散ポリオール」とは、ポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオール等のベースポリオール中で、重合性不飽和結合を有するモノマーを重合させてポリマー粒子を形成することによって得られるもので、該ベースポリオール(W’)中に該ポリマー粒子を分散させたポリオールである。
本明細書において、「ポリウレタンフォーム」とは、特にことわりのない場合は、硬質ポリウレタンフォームおよび軟質ポリウレタンフォームを含むポリウレタンフォームを意味する。
【0015】
<ポリオキシアルキレンポリオール(A)>
本発明のポリオキシアルキレンポリオール(本明細書ではポリオキシアルキレンポリオール(A)または単にポリオール(A)ということもある。)は、下記化合物(a)を含む開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールである。
【0016】
[化合物(a)]
化合物(a)は、6員環からなる単糖の2〜4個がグリコシド結合することで脱水縮合した多糖類であって、前記グリコシド結合の1つが1,1−グリコシド結合である多糖類である。
6員環からなる単糖としてはグルコース、マンノース、ガラクトース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース等が挙げられる。中でも入手の容易性の点で、グルコース、マンノース、ガラクトースが好ましく、特にグルコースが好ましい。
化合物(a)が複数のグリコシド結合を有する場合、1,1−グリコシド結合以外のグリコシド結合は、1,2−グリコシド結合、1,3−グリコシド結合、1,4−グリコシド結合、1,6−グリコシド結合のいずれかであり、1,4−グリコシド結合が好ましい。
【0017】
化合物(a)は、5員環を含まないため熱力学的に安定であり、ポリオール(A)の製造工程で分解しにくく、増粘および着色が生じにくい。
また、1,1−グリコシド結合は、結合する単糖のヘミアセタール同士の結合となるので、単糖がグリコシド結合することで脱水縮合した多糖類は、グリコシド結合の1つが1,1−グリコシド結合である場合、増粘の原因となるヘミアセタール構造を有していない。そのため、化合物(a)は増粘しにくい。
【0018】
化合物(a)の例としては、下式(1)で表されるトレハロース、下式(2)で表されるマルトシルトレハロース、イソトレハロース等が挙げられる。これらのうち安価で大量に入手しやすい点で、トレハロースまたはマルトシルトレハロースの、一方または両方を用いることが好ましい。
特にトレハロースは、ショ糖または麦芽糖と分子式(C122211)が同じであり、活性水素数が同じであるため、特にこれらの代替品として好適であり、ショ糖または麦芽糖を用いた場合に比べて、ポリオールの着色および増粘を低減する効果が得られる。
【0019】
【化3】

【0020】
【化4】

【0021】
[開始剤]
開始剤は化合物(a)を含む。化合物(a)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
開始剤の平均活性水素の数は4〜12であることが好ましい。4以上であると好ましい強度となり、12以下であると適正な粘度のポリオキシアルキレンポリオールが得られやすい。
開始剤は化合物(a)以外の他の開始剤を含んでもよい。例えば、化合物(a)にアルキレンオキシドを開環付加重合させる反応においては、化合物(a)を溶液状とすることが好ましい。そのために化合物(a)と混合したときに均一な溶液となるような、他の開始剤を併用することが好ましい。開始剤の全体(100モル%)中における化合物(a)の割合は、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましい。上限は開環付加重合反応が可能であれば100モル%でもよいが、実質的には90モル%以下が好ましい。
【0022】
他の開始剤は、化合物(a)を開始剤とするポリオキシアルキレンポリオールによるポリウレタンフォームの架橋密度向上効果を損なわず、ポリオール(A)の着色や増粘を生じないものであればよい。公知の開始剤の中から適宜選択して用いることができる。他の開始剤として1種の化合物を用いてもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。
他の開始剤を用いる場合、開始剤の全体中における他の開始剤の割合は、10モル%以上が好ましい。上記他の開始剤の割合は95モル%以下が好ましく、90モル%以下が更に好ましい。開始剤中の他の開始剤の割合がこの範囲であれば、架橋密度向上効果を損なわずに化合物(a)を溶液状とすることができる。
他の開始剤として、5員環からなる単糖由来の構造を有する糖類、またはヘミアセタール構造を有する糖類も、ポリオール(A)の着色や増粘を生じない範囲で用いることができる。これらの糖類の使用量は開始剤の全体(100質量%)中、50質量%以下が好ましい。
他の開始剤の活性水素数は、ポリウレタンフォームの架橋密度向上効果に寄与する点で、2以上が好ましい。
他の開始剤の活性水素数の上限はポリオールの粘度が高くなりすぎない点で20以下が好ましく、15以下がより好ましい。
【0023】
他の開始剤は、化合物(a)を溶解しやすい点でエチレングルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコールが好ましく、ポリオールの粘度とウレタンフォームの物性のバランスが良い点でグリセリンが特に好ましい。
また、ポリオール(A)の着色や増粘を生じない範囲で、他の開始剤としてアミン化合物を用いてもよい。アミン化合物としては、アルカノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、アルキルアミン類(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン)等の脂肪族アミン化合物;N−アミノメチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジンなどの飽和環状アミン化合物;アニリン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、マンニッヒ縮合物などの芳香族アミン化合物が挙げられる。これら、アミン化合物を開始剤としたポリオールが併存することにより、ウレタン化反応の初期活性を高めることができる。
更にポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール等の他のポリオール類を他の開始剤として用いてもよい。
以上に挙げた他の開始剤のうち、着色や増粘の観点から多価アルコールが好ましく、グリセリンが特に好ましい。
【0024】
また、化合物(a)は溶媒に溶解させてから用いてもよい。溶媒としては、水、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルリン酸アミド(HMPA),N−メチルピロリドン、ピリジン等の高極性溶媒が糖類を溶解させる能力が高い点で好ましい。溶媒中の化合物の濃度は10g/100ml以上であることが、反応効率が良く且つ経済的にも有利である点で好ましい。
開始剤の全体における平均活性水素数は4〜12が好ましく、4〜10がより好ましい。該平均活性水素数数が4以上であるとポリウレタンフォームの強度物性が良好となる、12以下であるとポリオール(A)の粘度が高くなりすぎず取り扱いが容易である。
【0025】
[アルキレンオキシド]
開始剤に開環付加重合させるアルキレンオキシド(AOと記載することもある。)としては、エチレンオキシド(EOと記載することもある。)、プロピレンオキシド(POと記載することもある。)、およびブチレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。これらのうちEOおよび/またはPOを用いることがより好ましい。
開始剤に開環付加重合させるAOのうち、EOとPOとの合計が占める割合(EO+PO)/AOは、50〜100質量%が好ましく、80〜100質量%がより好ましく、100質量%が最も好ましい。この範囲であるとポリオール(A)の粘度が低くなりやすく、かつ、ポリウレタンフォームの強度を確保しやすい。
【0026】
POとEOとを併用する場合、ブロック重合およびランダム重合のいずれの重合法を用いてもよく、さらにブロック重合とランダム重合の両者を組み合わせて製造することもできる。ブロック重合の場合、AOを開環付加重合させる順序は、PO、EOの順で付加するか、先にEOを付加し、PO、EOの順に付加することが好ましい。この順番で開環付加重合することで、ポリオール(A)の水酸基の多くは一級水酸基となり、ポリオール(A)とポリイソシアネート化合物との反応性が高くなる。
【0027】
アルキレンオキシドは、得ようとするポリウレタンフォームの用途や物性に応じて適宜選択することが好ましい。
例えば、ボード成形法や注入法で製造される硬質フォームの場合はPOのみを用いることが、反応性を制御しやすく、流動性が良好となる点で好ましい。
【0028】
開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させてポリオール(A)を製造する方法は、公知の方法を用いることができる。重合触媒を用いることが好ましい。
ポリオール(A)の製造に用いられる重合触媒は公知のものを適宜使用できる。例えばアルカリ金属化合物触媒(ナトリウム系触媒、カリウム系触媒、セシウム系触媒等。)、カチオン重合触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼニウム化合物触媒等が挙げられる。
これらのうち、取扱いが簡便であり、かつ経済的に有利な点でアルカリ金属化合物触媒が好ましく、ナトリウム系触媒またはカリウム系触媒がより好ましい。具体例としては、ナトリウム金属、カリウム金属、ナトリウムアルコキシドまたはカリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド等。)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
【0029】
ポリオール(A)の水酸基価は10〜1,000mgKOH/gが好ましい。
ポリオール(A)の水酸基価が上記範囲の上限値以下であると、ポリオール(A)中に存在するアルキレンオキシド由来のオキシアルキレン鎖の量が増え、ポリオール(A)の粘度が下がりやすく好ましい。一方、該水酸基価が上記範囲の下限値以上であると、ポリオール(A)を用いてポリウレタンフォームの架橋密度が向上させることによる、ポリウレタンフォームの物性向上効果が良好に得られやすい。
特にポリオール(A)を硬質フォームの製造に用いる場合、水酸基価は150〜800mgKOH/gがより好ましく、200〜600mgKOH/gがさらに好ましい。
ポリオール(A)を軟質フォームの製造に用いる場合、水酸基価は20〜600mgKOH/gがより好ましく、25〜600mgKOH/gがさらに好ましい。
【0030】
ポリオール(A)の25℃における粘度は10,000mPa・s以下が好ましく、5,000mPa・s以下がより好ましい。3,000mPa・s以下が更に好ましく、2,000mPa・s以下がもっとも好ましい。
10,000mPa・s以下であれば、取り扱いが容易であり、ポリオールシステム液の粘度が高くなりすぎず、ポリイソシアネート化合物との攪拌、混合が容易である。
【0031】
<ポリウレタンフォームの製造方法>
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール組成物(P)とポリイソシアネート化合物を、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させる工程を有する。
[ポリオール組成物(P)]
ポリオール組成物(P)はポリオール(A)を含む。ポリオール組成物(P)として、ポリオール(A)以外の他のポリオールを併用してもよい。
ポリオール(A)は、化合物(a)を開始剤とするポリオキシアルキレンポリオール(以下、ポリオール(a)ということもある。)を含む。
【0032】
[他のポリオール]
他のポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオール(ポリオール(a)を除く)、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリマー分散ポリオール等が例示できる。ただし、該ポリマー分散ポリオールのベースポリオールは、ポリオール(a)を含まない。
【0033】
ポリオール組成物(P)における、ポリオール(A)の含有量は、得ようとするポリウレタンフォームの用途や物性に応じて適宜設定することができる。
例えば、ポリウレタンフォームが硬質フォームである場合、ポリオール組成物(P)におけるポリオール(A)の含有量は、ポリオール組成物(P)100質量%のうち10〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、30〜100質量%がさらに好ましい。この範囲であると、得られる硬質フォームにおいて好ましい強度および寸法安定性が得られやすい。
ポリウレタンフォームが軟質フォームである場合、ポリオール組成物(P)におけるポリオール(A)の含有量は、ポリオール組成物(P)100質量%のうち1〜60質量%が好ましく、2〜55質量%がより好ましく、5〜50質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると軟質フォームの架橋密度が高くなり硬度が発現しやすい、上限値以下であると伸び、引張、引裂等の機械物性が良好となる。
【0034】
ポリオール組成物(P)における、化合物(a)を開始剤とするポリオール(a)の含有量は、ポリオール組成物(P)の100質量%に対して、5〜100質量%が好ましく、20〜100質量%部がより好ましい。
なお、本発明において、開始剤が異なる2種以上のポリオールの混合物における、各ポリオールの存在割合(単位:モル%)は、開始剤の合計(100%)における各開始剤の存在割合(単位:モル%)と同じであるとみなす。
したがって、ポリオール(A)の開始剤が、化合物(a)と他の開始剤との混合物である場合、ポリオール(A)の全体(100モル%)におけるポリオール(a)の割合(モル%)は、開始剤全体(100モル%)における化合物(a)の割合と同じであるとみなす。
【0035】
ポリウレタンフォームが硬質フォームである場合、ポリオール組成物(P)全体としての水酸基価は100〜600mgKOH/gが好ましく、150〜550mgKOH/gがより好ましく、200〜500mgKOH/gがさらに好ましい。ポリオール組成物(P)の水酸基価が上記範囲であれば、得られる硬質フォームにおいて良好な強度が得られやすい。
ポリウレタンフォームが軟質フォームである場合、ポリオール組成物(P)全体としての水酸基価は10〜150mgKOH/gが好ましく、15〜125mgKOH/gがより好ましく、25〜100mgKOH/gがさらに好ましい。ポリオール組成物(P)の水酸基価が上記範囲であれば、軟質フォームの柔軟性が良好となる。
【0036】
[ポリイソシアネート化合物]
ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2以上有する、芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネート;これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、これらの混合物等のポリイソシアネートまたはこれらのプレポリマー型変性体、イソシアヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。このうち、TDI,MDI,クルードMDI、TDIとクルードMDIの混合物またはそれらの変性体が好ましい。ポリイソシアネート化合物は1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0037】
ポリウレタンフォームが硬質フォームである場合、ポリイソシアネート化合物はMDI、クルードMDI、MDIおよびクルードMDIの混合物、またはこれらの変性体であることが好ましい。
ポリウレタンフォームが軟質フォームである場合、ポリイソシアネート化合物はTDI、クルードMDI、TDIとクルードMDIの混合物、またはこれらの変性体であることが好ましい。
【0038】
ポリイソシアネート化合物の使用量は、反応系中に存在する、活性水素の合計数に対するイソシアネート基の数の100倍で表して(以下、この100倍で表した数値を「イソシアネート指数」という)、10〜400が好ましく、50〜400がより好ましい。
該活性水素の数とは、イソシアネート基と反応してウレタン結合を形成する水素の数を意味し、例えばポリオールの水酸基は活性水素を1個有する。
特に、触媒としてウレタン化触媒を主に用いるウレタン処方の場合、ポリイソシアネート化合物の使用量は、前記イソシアネート指数で10〜170が好ましく、30〜150がより好ましく、50〜150が特に好ましい。
また、触媒としてイソシアネート基の三量化反応を促進させる触媒を主に用いるイソシアヌレート処方の場合、ポリイソシアネート化合物の使用量は、前記イソシアネート指数で100〜400が好ましく、110〜350がより好ましく、120〜300がさらに好ましい。
【0039】
[触媒]
触媒は、ウレタン化触媒としては第3級アミン、金属触媒が好ましく、三量化反応促進触媒としては錫塩、鉛塩および水銀塩を除く金属塩および/または第4級アンモニウム塩が好ましい。イソシアヌレート処方の場合、ウレタン化触媒と三量化反応促進触媒の併用が好ましく、第3級アミンと、前記金属塩および/または第4級アンモニウム塩とを併用することがより好ましい。触媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0040】
第3級アミンとしては、例えばN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール、N−メチル−N−(N,N−ジメチルアミノエチル)エタノールアミン等の第3級アミン化合物が挙げられる。これらのうち、発泡反応と樹脂化反応のバランスが取り易い点でN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンと、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミンの混合物が好ましい。
金属触媒としては、スタナスオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫アセテート、ジオクチル錫オキシド、ネオデカン酸錫、オクチル酸ビスマス、ジブチル錫ジクロリド、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルトおよびこれらの混合物等が好ましい。
【0041】
錫塩、鉛塩および水銀塩を除く金属塩としては、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸ビスマス等のカルボン酸金属塩等が好ましい。スプレー法において、コストが安く、触媒活性に優れる等の観点から、2−エチルヘキサン酸カリウムが好ましい。
【0042】
第4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物;水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物;テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミンと炭酸ジエステル類とを反応して得られる4級アンモニウム炭酸塩を、2−エチルヘキサン酸とアニオン交換反応させることで得られる4級アンモニウム化合物等が挙げられる。
触媒の使用量は、ポリオール組成物(P)の100質量部に対して、触媒の合計量が0.1〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましい。
また、触媒の使用量を調節することで、反応速度を調整することができる。例えばポリオール組成物(P)とポリイソシアネート化合物、発泡剤、整泡剤の混合の開始時から目視で反応が開始するまでの時間(クリームタイム)、または発泡が終了するまでの時間(ライズタイム)を調整することが可能である。
【0043】
[発泡剤]
発泡剤は公知のものを用いることができるが、環境への負荷軽減の点から発泡剤の一部または全部として水を用いることが好ましく、発泡剤の全部として水を単独で用いることがより好ましい。
発泡剤の一部として水を用いる場合、水と空気または不活性ガス(二酸化炭素、窒素等)とを組み合わせて用いることが好ましい。さらに低沸点の含フッ素化合物または炭化水素化合物を併用してもよい。
断熱性能を優先しながら環境への負荷軽減をはかる場合は、発泡剤の一部または全部として炭化水素化合物を用いることが好ましい。
低沸点の含フッ素化合物としては、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,2,2−テトラフルオロエチルジフルオロメチルエーテル(HFE−236pc)、1,1,2,2−テトラフルオロエチルメチルエーテル(HFE−254pc)、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロピルメチルエーテル(HFE−347mcc)、Z−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(HFO−1336mzz)、E−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−プロペン(HCFO−1233zd)、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(HFO−1234yf)等が挙げられる。これらのうち、HFC−134a、HFC−245faおよびHFC−365mfc、HFO−1336mzz、HCFO−1233zd、HFO−1234yfが好ましい。
炭化水素化合物としては、ブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
水以外の発泡剤を用いる場合、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】
発泡剤としての水の使用量は、ポリオール組成物(P)の100質量部に対し0.5〜60質量部が好ましく、0.5〜50質量部がより好ましく、0.5〜10質量部がさらに好ましく、0.5〜7質量部が特に好ましい。
また発泡剤としての低沸点の含フッ素化合物の使用量は、ポリオール組成物(P)の100質量部に対し0〜60質量部が好ましく、5〜45質量部がより好ましい。発泡剤としてのペンタン(ノルマルペンタン、イソペンタン、および/またはシクロペンタン)の使用量は、ポリオール組成物(P)の100質量部に対し0.5〜40質量部が好ましく、0.5〜30質量部がより好ましい。
【0045】
[整泡剤]
本発明においては良好な気泡を形成するため整泡剤を用いる。整泡剤としては例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤が挙げられる。これらは市販品を使用できる。整泡剤の使用量は、適宜選定できるが、ポリオール組成物(P)の100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
【0046】
[その他の配合剤]
本発明では、上述したポリオール組成物(P)、ポリイソシアネート化合物、触媒、発泡剤、整泡剤の他に、任意の配合剤を使用できる。配合剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
【0047】
[発泡工程]
発泡工程は、ポリオール組成物(P)および発泡剤を含むポリオールシステム液と、ポリイソシアネート化合物を含む液をそれぞれ調製し、これらを混合して反応させる方法で行うのが好ましい。整泡剤および触媒は、ポリオールシステム液と、ポリイソシアネート化合物を含む液のどちらに含有させてもよい。ポリオールシステム液の分離等の問題、すなわち安定的な性能を発揮させる点からは、整泡剤および触媒をポリオールシステム液に含有させることが好ましい。
【0048】
本発明によれば、ポリオール(A)の増粘を抑えることができ、これによってポリオール組成物(P)の粘度を低く抑えることができる。したがってポリオールシステム液および発泡原液組成物の粘度を低く抑えることができ、発泡原液組成物の良好な流動性が得られる。発泡原液組成物の流動性が良好であると、特に型内での充填性が良好となり、端部におけるセル荒れの発生が抑制され、物性や外観が良好なポリウレタンフォームが得られる点で好ましい。
【0049】
本発明のポリウレタンフォームの製造方法で硬質ポリウレタンフォームを製造する場合、各種の成形法を用いることができる。
成形法としては、たとえば注入法、連続ボード成形法、スプレー法が挙げられる。
注入法とは、金型等の枠内に硬質フォーム原料を注入し、発泡させる方法である。連続ボード成形法とは、2枚の面材間に硬質フォーム原料を供給して発泡させることにより、これらの面材の間に硬質フォームが挟まれた積層体を製造する方法であり、建築用途の断熱材の製造等に用いられる。スプレー法とは、硬質フォームをスプレーで吹き付け施工する方法である。
【0050】
本発明の製造方法により軟質ポリウレタンフォームを製造する場合は、密閉された金型内に反応性混合物を注入し発泡成形する方法(モールド法)や、開放系で反応性混合物を発泡させる方法(スラブ法)を適用できる。
【実施例】
【0051】
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において「%」は特に断りの無い限り「質量%」である。また、ポリオールの水酸基価はJIS K 1557(1970年版)に準拠して測定した値、平均活性水素数は、使用した開始剤の平均活性水素数から求めた計算値である。
【0052】
<ポリオキシアルキレンポリオールの製造>
[実施例1:ポリオール(A1−1)の製造]
本例では、トレハロース二水和物(活性水素数8)(株式会社 林原商事製)とグリセリン(活性水素数3)の混合物(トレハロース二水和物:グリセリンのモル比=1:3)を開始剤(平均活性水素数4.25)として用い、これにアルキレンオキシドとしてPOを開環付加重合させてポリオキシアルキレンポリオールを製造した。
まず、耐圧反応容器内に、開始剤の1,047g、および最終製品に対して有効成分濃度0.12%の水酸化カリウム触媒(純度95%)の5gを投入して反応液とした。次いで、耐圧反応容器内を窒素置換した後、反応液を撹拌しながら110℃に加熱し、POの3,011gを供給した。反応液を110℃に保ちながら2時間撹拌して反応させた後、120℃で内圧が一定になるまで撹拌して反応させてポリオール(A1−1)を得た。
【0053】
[実施例2:ポリオール(A1−2)の製造]
開始剤を、トレハロース二水和物とグリセリンの混合物(トレハロース二水和物:グリセリンのモル比=1:2、平均活性水素数4.67)としたほかは、実施例1と同様にしてポリオール(A1−2)を製造した。
【0054】
[実施例3:ポリオール(A1−3)の製造]
開始剤を、マルトシルトレハロース(活性水素数14)(株式会社 林原商事製)と、グリセリンにPOを開環付加重合させて得られた水酸基価が235mgKOH/gであるポリオール(α)との混合物(マルトシルトレハロース:ポリオール(α)のモル比=1:2、平均活性水素数6.67)としたほかは、実施例1と同様にしてポリオール(A1−3)を製造した。
【0055】
[比較例1:比較ポリオール(1)の製造]
開始剤をシュークロース(活性水素数8)とグリセリン(活性水素数3)の混合物(シュークロース:グリセリンのモル比=1:3、平均活性水素数4.25)としたほかは、実施例1と同様にして比較ポリオール(1)を得た。
【0056】
[比較例2:比較ポリオール(2)の製造]
開始剤を、シュークロース(活性水素数8)とグリセリン(活性水素数3)の混合物(シュークロース:グリセリンのモル比=1:2、平均活性水素数4.67)としたほかは、実施例1と同様にして比較ポリオール(2)を得た。
【0057】
<ポリオールの評価>
得られた各ポリオールについて、水酸基価、平均活性水素数、25℃における粘度(E型粘度計VISCONIC EHD型(トキメック社製)、No.1ローター JIS K1557準拠)、ガードナー色数(JIS K 1557−5)を表1に示す。なお、ガードナー色数は、値が低いほど着色が少ないことを意味する。
表1に示すように、比較ポリオール(1)は、平均活性水素数が等しい実施例1のポリオール(A1−1)に比べて粘度が高く、着色の程度が大きかった。同様に、比較ポリオール(2)は、平均活性水素数が等しい実施例2のポリオール(A1−2)に比べて粘度が高く、着色の程度が大きかった。
【0058】
【表1】

【0059】
<硬質フォームの製造に用いた原料>
各硬質フォームの製造例で用いた原料は以下の通りである。
[その他ポリオール]
ポリオール(B1):ソルビトールを開始剤として、水酸化カリウム触媒でプロピレンオキシドを開環付加重合させ、その後エチレンオキシドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンポリオール。ポリオール中のエチレンオキシド含有量は46質量%、水酸基価は450mgKOH/g。
ポリオール(B2):アミノエチルピペラジンを開始剤として、水酸化カリウム触媒でプロピレンオキシドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価は560mgKOH/g。
ポリオール(B3):トリメチロールプロパンを開始剤として、水酸化カリウム触媒でプロピレンオキシドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンポリオール。水酸基価は400mgKOH/g。
ポリオール(B4):グリセリンを開始剤として、水酸化カリウム触媒でプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンポリオール。ポリオール中のエチレンオキサイド含有量は35質量%、水酸基価は36mgKOH/g。
ポリオール(B5):無水フタル酸と、1,4-ブタンジオール(無水フタル酸:1,4-ブタンジオールのモル比=1:1)の脱水縮合物にエチレンオキサイドを開環付加重合させたポリエステルポリオール。水酸基価は325mgKOH/g。
ポリオール(B6):ポリエステルポリオール。水酸基価は245mgKOH/g(オキシド社製、製品名:TEROL 563)。
【0060】
[ポリイソシアネート化合物]
ポリイソシアネート化合物(1):ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(クルードMDI)(日本ポリウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200)。
ポリイソシアネート化合物(2):ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(クルードMDI)(日本ポリウレタン工業社製、製品名:コロネート1130)。
【0061】
[発泡剤]
発泡剤(1):水。
発泡剤(2):ノルマルペンタン。
[難燃剤]
難燃剤(1):トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(スプレスタジャパン社製、製品名:ファイロールPCF)。
【0062】
[触媒]
混合触媒(1):下記触媒(1)/下記触媒(2)の1/3(質量比)の混合物。
触媒(1):N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(東ソー社製、製品名:TOYOCAT DT)。
触媒(2):N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(東ソー社製、製品名:TOYOCAT MR)。
触媒(3):反応型泡化触媒(反応基を有する第3級アミン、東ソー社製、製品名:TOYOCAT RX7)。
触媒(4):1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン(エアプロダクツ社製、製品名:POLYCAT 41)。
触媒(5):第4級アンモニウム塩とエチレングリコールの混合物(東ソー社製、製品名:TOYOCAT TRX)。
触媒(6):2-エチルヘキサン酸カリウムとエチレングリコールの混合物(日本化学産業社製、製品名:プキャット15G)。
触媒(7):酢酸カリウムとエチレングリコールの混合物(エアプロダクツ社製、製品名:POLYCAT 46)。
【0063】
[整泡剤]
整泡剤(1):シリコーン系整泡剤(東レ・ダウコーニング社製、製品名:SH−193)。
整泡剤(2):シリコーン系整泡剤(東レ・ダウコーニング社製、製品名:SZ−1671)。
整泡剤(3):シリコーン整泡剤(東レ・ダウコーニング社製、製品名:SF−2938F)。
整泡剤(4):シリコーン整泡剤(エボニック社製、製品名:テゴスターブ B8462)
【0064】
<発泡原液組成物の調製>
各フォームの製造例では、何れの例についても、まず、表1〜9に示す各例の配合のうち、ポリイソシアネート化合物を除く各成分の所定量をプラスチック製容器に量り取り、撹拌羽根付のミキサーを用いて混合し、各例のポリオールシステム液を調製した。そして、このポリオールシステム液を用い、各製造例の発泡原液組成物を以下のようにして調製した。
なお、各表に示した配合の数値の単位は質量部である。ただしポリイソシアネート化合物の配合量はイソシアネート指数(INDEX)で表す。
【0065】
[製造例1〜8および比較製造例1〜5]
ポリオールシステム液の液温を20℃に保温した。これとは別に、ポリイソシアネート化合物の所定量をプラスチック容器に量り取り、液温を20℃に保温した。該ポリイソシアネート化合物を上記ポリオールシステム液に投入し、ミキサーを用いて、毎分3,000回転で5秒間撹拌・混合して発泡原液組成物を調製した。
【0066】
[製造例9、10および比較製造例6]
ポリオールシステム液の液温を15℃に保温した。これとは別に、ポリイソシアネート化合物の所定量をプラスチック容器に量り取り、液温を15℃に保温した。該ポリイソシアネート化合物を上記ポリオールシステム液に投入し、ミキサーを用いて、毎分3,000回転で3秒間撹拌・混合して発泡原液組成物を調製した。
【0067】
[製造例11〜13および比較製造例7]
ポリオールシステム液の液温を10℃に保温した。これとは別に、ポリイソシアネート化合物の所定量をプラスチック容器に量り取り、液温を10℃に保温した。該ポリイソシアネート化合物を上記ポリオールシステム液に投入し、ミキサーを用いて、毎分3,000回転で3秒間撹拌・混合して発泡原液組成物を調製した。
【0068】
<自由発泡フォームの評価>
各製造例において、以下の方法で自由発泡フォームを製造し、得られた自由発泡フォームのコア密度を下記の方法で測定した。また、下記の方法で反応性、寸法安定性、圧縮強度、熱伝導率、独立気泡率、難燃性を評価した。結果を表1〜9に示す。
[自由発泡フォームの製造]
各製造例において、調製後の発泡原液組成物を、直ちに、縦、横、高さ各250mmの木箱に素早く投入して、自由発泡フォームを得た。発泡方向は高さ方向である。
【0069】
[コア密度]
コア部を50mm角の立法体に切り出した試験片について、質量と体積とから密度(単位:kg/m)を測定した。
【0070】
[反応性]
ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物との混合開始時刻を0秒とし、クリームタイム、ゲルタイムおよびタックフリータイム、または、クリームタイムおよびライズタイムを測定した。
クリームタイム(秒):ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物との混合液が泡立ちを始めるまでの時間。
ゲルタイム(秒):ゲル化の進行に伴い、細いガラスまたは金属製の棒を発泡中の発泡原液組成物上部に軽く差した後、素早く引き抜いた時に発泡原液組成物が糸を引き始めるまでの時間。
タックフリータイム(秒):発泡が終了し、フォーム表面にベトツキが無くなるまでの時間。
ライズタイム(秒):ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物との混合液が発泡し始め、フォームの上昇が停止するまでの時間。
【0071】
[寸法安定性]
発泡剤に水のみを用いた自由発泡フォームは、発泡・成形されたフォームを雰囲気温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下で養生した後、フォームのコア部から、縦(X)100mm、横(Y)100mm、厚さ(t)25mmの寸法で切り出したものを試験片として、高温寸法安定性および湿熱寸法安定性の各試験を行った。
発泡剤に水とノルマルペンタンを併用した自由発泡フォームについては、発泡・成形されたフォームを雰囲気温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下で養生した後、フォームのコア部から、縦(X)100mm、横(Y)100mm、厚さ(t)25mmの寸法で切り出したものを試験片として、低温寸法安定性および湿熱寸法安定性の各試験を行った。
【0072】
高温寸法安定性、湿熱寸法安定性、および低温寸法安定性は、下記の各条件での保存終了後、試験片のX、Y、tの3方向について増加した長さを、保存前の長さに対する寸法変化率(単位:%)で表した。寸法変化率において、負の数値は収縮を意味し、絶対値が大きいことは、寸法変化が大きいことを意味する。X、Y、t何れの方向の絶対値も3%未満の場合は良好、何れかの方向の絶対値が3%以上の場合は不良とした。
高温寸法安定性:試験片を70℃の恒温槽中で24時間保存。
湿熱寸法安定性:試験片を70℃で相対湿度95%の雰囲気下の恒温槽中で24時間保存。
低温寸法安定性:試験片を−40℃の恒温槽中で24時間保存。
【0073】
[圧縮強度]
コア部から40mm角の立方体に切出し、発泡方向に対して平行方向および垂直方向の圧縮強度を測定した。
[熱伝導率]
熱伝導率(単位:W/m・K)は、JIS A 1412に準拠し、熱伝導率測定装置(製品名:オートラムダHC−074型、英弘精機社製)を用いて測定した。
[独立気泡率]
フォームのコア部分から25mm角の立方体にカットして得られた試験片について、ASTM D 2856に準拠する方法で、エアーピクノメータにより測定して算出した。[難燃性]
JIS A 9511B法に準拠した方法で、フォームの燃焼性を評価した。すなわち、パネルフォームコア部を縦150mm、横50mm、厚さ13mmに切り出し、ブンゼンバーナでフォームの片方の端部に炎をあて、燃焼時間(秒)と燃焼距離(mm)を測定した。
【0074】
<パネルフリーフォームの評価>
製造例1〜3、比較製造例1、2において、以下の方法でパネルフリーフォームを製造し、得られたパネルフリーフォームの流動距離、パネルの全質量、100g当たりの流動距離、パネル密度を下記の方法で測定した。結果を表2、表3に示す。
【0075】
[パネルフリーフォームの製造]
図1はパネルフリーフォームの製造に用いた金型1の斜視図である。該金型1はアルミニウム製の下型2と上蓋3とからなる。
下型2は、縦方向(X)の長さが800mm、横方向(Y)の長さが400mm、厚さ方向(t)の長さが40mmである直方体の、厚さ方向(t)に垂直な上面が取り除かれて上部開口部4が形成され、かつ縦方向(X)に垂直な一側面が取り除かれて側部開口部5が形成された形状である。すなわち下型2は、底面2aと、横方向(Y)に垂直な2つの側面2cと、縦方向(X)に垂直な1つの側面2bとからなる。
上蓋3は、下型2の上部開口部4を閉じる板状であり、下型2の横方向(Y)に垂直な一側面2cの上端に蝶着されている。
【0076】
パネルフリーフォームの製造においては、予め金型1を50℃に温度調整しておき、上記手順で発泡原液組成物を調製した後、直ちに、下型2内の投入位置6に投入した。投入量は、発泡後に金型容積(800mm×400mm×40mm)の大部分が満たされ、金型の外部にはみ出した部分がない状態となる量とした。投入位置6は、縦方向(X)に垂直な側面2bの近傍における、底面2aの横方向(Y)の中央部である。投入位置6に投入された発泡原液組成物は、底面2a上を側部開口部5に向かって、縦方向(X)に沿って流れる。全量を投入した直後に、上蓋3を閉じて発泡させ、パネルフォームを製造した。なお、ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物との混合開始時刻を0秒とし、10分後に、上蓋3を開放して製品(パネルフリーフォーム)を取り出した。発泡方向は厚さ方向(t)である。
図2は、発泡後に上蓋3を開放した状態を、模式的に示した平面図である。斜線部はパネルフリーフォームを示す。
【0077】
[流動距離]
図2において、得られたパネルフリーフォーム(図中、斜線で示す。)の縦方向(X)における全長(図中、L1で示す。)を測定し、発泡原液組成物の流動距離とした。
[パネル全質量]
金型から取り出したパネルフリーフォームの質量(パネル全質量)を測定した。
[100g当たりの流動距離]
流動距離をパネル全質量で除した値を、100g当たりの流動距離とした。
[パネル密度]
金型から取り出したパネルフリーフォームの、流動方向の先端部(側部開口部5側の先端部、図中符号10で示す。)を切断して直方体状のパネルとし、その密度(単位:kg/m)をパネル密度として測定した。
【0078】
<パネルフォームの評価>
製造例4〜6、比較製造例3、4の製造例において、以下の方法でパネルフォームを製造し、得られたパネルフォームのコア密度、圧縮強度を下記の方法で測定した。また、寸法安定性(高温寸法安定性および湿熱寸法安定性)、熱伝導率、独立気泡率を、自由発泡フォームの場合と同様にして測定した。結果を表4、表5に示す。
【0079】
[パネルフォームの製造]
図3は、パネルフォームの製造に用いた金型12の斜視図である。該金型12はアルミニウム製の下型17と上蓋18とからなる。
下型17は、縦方向(X)の長さが400mm、横方向(Y)の長さが400mm、厚さ方向(t)の長さが50mmである直方体の、横方向(Y)に垂直な上面が取り除かれて上部開口部19が形成された形状である。すなわち下型17は、底面17aと、縦方向(X)に垂直な2つの側面17bと、厚さ方向(t)に垂直な2つの側面17cとからなる。
上蓋18は、下型17の上部開口部19を閉じる板状であり、下型17の厚さ方向(t)に垂直な一側面17cの上端に蝶着されている。
上記で調製した発泡原液組成物を、50℃に温度調整した金型12の投入位置20に投入した。投入量は、金型容積に対し15%の過充填となる量とした。投入後、上蓋18を閉じて密閉した状態で発泡させて、パネルフォームを製造した。発泡方向は横方向(Y)である。ポリオールシステム液とイソシアネート化合物を混合開始時を0秒とし、10分後に上蓋18を開放して金型からフォームを取り出して製品とした。
【0080】
[コア密度]
熱伝導率の測定に用いたサンプル(JIS A 1412に規定されたサンプル)の質量と体積から密度(kg/m)を算出し、パネルコア密度とした。
[圧縮強度]
コア部から40mm角の立方体に切出し、図に示す(X)、(Y)および(t)の各方法の圧縮強度を測定した。
【0081】
<スプレーマシーンフォームの評価>
製造例9〜13、比較製造例6〜8において、以下の方法でスプレーマシーンフォームを製造し、得られたスプレーマシーンフォームのコア密度を下記の方法で測定した。また、下記の方法で寸法安定性を評価した。また、熱伝導率、独立気泡率を、自由発泡フォームの場合と同様にして測定した。また、下記の方法で施工性を評価した。結果を表7〜9に示す。
【0082】
[スプレーマシーンフォームの製造]
ポリオールシステム液と、ポリイソシアネート化合物(I)を、ガスマー社製スプレー発泡機(商品名:FF−1600)を用いて、液温40℃、室温20℃の条件下で、発泡、反応させて硬質フォームを製造した。
施工する基材は、縦が600mm、横が600mm、厚さが5mmのフレキシブル板を用い、これに対して、吹き付け施工を行った。吹き付けは、厚さ1mmの下吹き層を施工した後に、一層の厚さが25〜30mmとなるように2層吹き付け施工し、合計で3層積層し製品とした。
【0083】
[コア密度]
40mm角の立方体に切出した試験片について、質量と体積とから密度(単位:kg/m)を測定した。
【0084】
[寸法安定性]
発泡・成形されたフォームを雰囲気温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下で養生した後、フォームのコア部から、縦(X)100mm、横(Y)100mm、厚さ(t)40mmの寸法で切り出したものを試験片として、高温寸法安定性および湿熱寸法安定性の各試験を行った。
高温寸法安定性および湿熱寸法安定性は、下記の各条件での保存終了後、試験片のX、Y、tの3方向について増加した長さを、保存前の長さに対する寸法変化率(単位:%)で表した。寸法変化率において、負の数値は収縮を意味し、絶対値が大きいことは、寸法変化が大きいことを意味する。X、Y、t何れの方向の絶対値も3%未満の場合は良好、何れかの方向の絶対値が3%以上の場合は不良とした。
高温寸法安定性:試験片を70℃の恒温槽中で24時間保存。
湿熱寸法安定性:試験片を70℃で相対湿度95%の雰囲気下の恒温槽中で24時間保存。
【0085】
[スプレー施工性の評価方法]
スプレーミストの広がり具合を目視にて確認し、以下の3段階で評価した。
良好:充分にミストの開きが広角となり、平滑な吹き付けが可能である状態。
不良:ミストの開きが不充分であり、平滑な吹き付けがやや困難な状態。
【0086】
【表2】

【0087】
【表3】

【0088】
【表4】

【0089】
【表5】

【0090】
【表6】

【0091】
【表7】

【0092】
【表8】

【0093】
【表9】

【0094】
表2、表3の結果より、製造例1は比較製造例1に比べて、また製造例2は比較製造例2に比べて、発泡原液組成物の流動性が優れていてパネルフォームの流動距離が長かった。また、フォーム物性、湿熱寸法安定性も良好に維持されていた。
ポリオール(A1−3)を用いた製造例3は、比較ポリオール(2)を用いた比較製造例2に比べて、発泡原液組成物の流動性に優れていてパネルフォームの流動距離が長かった。かつ、圧縮強度も高かった。これは、ポリオール(A1−3)は比較ポリオール(2)と比べて、水酸基価は同じであるが、活性水素数が多いためであると考えられる。
【0095】
表4、表5の結果より、ポリオール(A1−1)を用いた製造例4および(A1−2)を用いた製造例5は、比較ポリオール(1)を用いた比較製造例3および比較ポリオール(2)を用いた比較製造例4に比べて湿熱寸法安定性が優れ、圧縮強度、熱伝導率も比較製造例3、4と同等性能を維持していた。ポリオール(A1−3)を用いた製造例6は、比較ポリオール(2)を用いた比較製造例4に比べて湿熱寸法安定性に優れ、フォームの圧縮強度が、X、Y、tのいずれの方向においても高かった。また、圧縮強度、熱伝導率も比較製造例3、4と同等性能を維持していた。
【0096】
ポリオール(A1−2)を用いた製造例7は、比較ポリオール(2)を用いた比較製造例5に比べてポリオールの粘度が低いので発泡原液組成物の低粘度化が図れる。また、表6の結果より、製造例7は、圧縮強度、熱伝導率、寸法安定性も比較製造例5と同等性能を維持していた。
表7の結果より、ポリオール(A1−2)を用いた製造例9およびポリオール(A1−3)を用いた製造例10は、比較ポリオール(2)を用いた比較製造例6に比べて、湿熱寸法安定性とスプレー施工性が優れていた。
表8、表9の結果より、ポリオール(A1−1)、(A1−2)、(A1−3)を、各々用いた製造例11〜13は、比較ポリオール(1)を用いた比較製造例7および比較製造例(2)を用いた比較製造例8と比べて、スプレー施工性が優れていた。
【符号の説明】
【0097】
1、12 金型
2、17 下型
3、18 上蓋
4、19 上部開口部
5 側部開口部
6、20 発泡原液組成物の投入位置
10 パネルフリーフォームの流動方向の先端部(切断部分)
L1 パネルフリーフォームの全長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールであって、
前記開始剤が、6員環からなる単糖の2〜4個がグリコシド結合することで脱水縮合した多糖類であって、前記グリコシド結合の1つが1,1−グリコシド結合である化合物(a)を含むことを特徴とする、ポリオキシアルキレンポリオール。
【請求項2】
前記開始剤の平均活性水素数が4〜12である、請求項1に記載のポリオキシアルキレンポリオール。
【請求項3】
平均水酸基価が10〜1000mg/KOHである、請求項1または2に記載のポリオキシアルキレンポリオール。
【請求項4】
前記化合物(a)が、トレハロースおよびマルトシルトレハロースの一方または両方からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリオキシアルキレンポリオール。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリオキシアルキレンポリオールを含むポリオール組成物(P)と、ポリイソシアネート化合物を、発泡剤、整泡剤および触媒の存在下で反応させる工程を有する、ポリウレタンフォームの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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