説明

ポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物及びその使用

本発明は、化粧品において許容できるキャリヤー及びポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物に関する。このポリオルガノシロキサンは、立体障害アミンを含む基を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオルガノシロキサン及び化粧品において許容できるキャリヤーを含む化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの化粧品(美容用)組成物はポリオルガノシロキサン(「シリコーン」)を含有する。ポリオルガノシロキサンは髪及び皮膚のコンディショニング効果をもたらすために用いることができる。ポリオルガノシロキサンはまた、皮膚や髪、唇に適用された時の感覚効果(化粧効果と称される)のためにも用いることができる。
【0003】
かくして、非常に多くの異なる化学構造を有する(随意に異なる官能基を有することができる)ポリオルガノシロキサンが、化粧品組成物中に用いるために提唱されている。
【0004】
線状ポリジメチルオルガノシロキサン(PDMS)は、皮膚に対する感覚剤として、水に対するバリヤーを形成する保護剤として、消泡剤として、皮膚や髪に化粧品組成物を擦り込む時に最初に現れる白色クリーム状物の除去剤として、コンディショナーとして又は皮膚軟化剤として用いることができる。
【0005】
また、着色に関する利点を有することが多いアミノ化ポリオルガノシロキサンを含有させた化粧品組成物も報告されている。アミン基を存在させると、髪に対するポリオルガノシロキサンの親和性が改善され、濯ぐ(洗い落とす)ことが予定される組成物又は予定されていない組成物について、髪の良好なコンディショニングが提供される。
【0006】
米国特許第6605577号明細書(Chemsil Silicones社)、同第6642194号明細書(Chemsil Silicones社)、国際公開WO03/088939号パンフレット(The Procter & Gamble社)、同WO03/066007号パンフレット(Dow Corning社)には、特定の官能基を有するポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物が記載されている。
【特許文献1】米国特許第6605577号明細書
【特許文献2】米国特許第6642194号明細書
【特許文献3】国際公開WO03/088939号パンフレット
【特許文献4】国際公開WO03/066007号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
追加の機能性、改善された機能性若しくは単純化された機能性を消費者に与え、且つ/又は製造しやすさ、配合の多様性、成分間の相溶性及び/若しくは経費に関する利点を製造業者に与える新規の組成物についての要望がある。
【0008】
本発明は、新規の化粧品組成物を提供することによってこの要望を叶える。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かくして、本発明は、化粧品において許容できるキャリヤー及びポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物であって、前記ポリオルガノシロキサンが次の一般式(I):
【化1】

{ここで、RacSiO(4-a-c)/2は同一であっても異なっていてもよく、ポリオルガノシロキサン中の直鎖状又は分岐鎖状単位を表わし、
Nはポリオルガノシロキサン中のケイ素原子の数であって3又はそれより大きく、
a及びcは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
a+cは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
Rは同一であっても異なっていてもよく、C1〜C18アルキル基、C6〜C12アリール基、C6〜C12アラルキル基、C6〜C12アルカリール基、式−[CH2]3−NH[CH2]2−NH2の基、式−[CH2]3−NH2の基、ヒドロキシル基、C1〜C18アルコキシ基、C1〜C18ヒドロキシアルキル基又はC1〜C18ヒドロキシアルキルエーテルアルキル基(これらの基は随意に置換されていてもよい)を表わし、
Yは同一であっても異なっていてもよく、ケイ素原子が有する基であって式−R4−U−Halsの基を表わし、
ここで、R4は二価炭化水素連結用基、好ましくはアルキル基であり、
Uは共有結合又はヘテロ原子を含む二価玉継ぎ手(rotule)基(連結用基)であり、
Halsは立体障害アミンを含む官能基であり、
該ポリオルガノシロキサンの少なくとも1個のケイ素原子は基Yを有する}
を有することを特徴とする、前記化粧品組成物に関する。
【発明の効果】
【0010】
式(I)のポリオルガノシロキサンは、他のポリオルガノシロキサンと比較して改善された配合しやすさを特に示すことができる。加えて、このポリオルガノシロキサンは、
・コンディショニング、
・感覚効果、
・皮膚及び髪の老化防止、
・組成物の外観、特に非黄変性、並びに/又は
・本明細書に後記するその他の特性
に関して、興味深い特性を改変したり改善したり提供したりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
前記組成物には、式(I)のポリオルガノシロキサンに加えて、以下のものから選択される成分を含ませることができる:
・少なくとも1種のアニオン性及び/又は両性界面活性剤(単独で又は混合物として)、
・随意としての少なくとも1種の安定剤及び/若しくはコンディショナー及び/若しくはコンディショニング助剤又はそれらの混合物、
・随意としての別のポリオルガノシロキサン、
・随意としてのUVフィルター。
【0012】
最初に、この化粧品組成物中に含ませることができるいくつかの成分の詳細を与えよう。
【0013】
式(I)ポリオルガノシロキサン
前記ポリオルガノシロキサンは、次の一般式(I)を有する。
【化2】

{ここで、RacSiO(4-a-c)/2は同一であっても異なっていてもよく、ポリオルガノシロキサン中の直鎖状又は分岐鎖状単位を表わし、
Nはポリオルガノシロキサン中のケイ素原子の数であって3又はそれより大きく、
a及びcは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
a+cは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
Rは同一であっても異なっていてもよく、C1〜C18アルキル基、C6〜C12アリール基、C6〜C12アラルキル基、C6〜C12アルカリール基、式−[CH2]3−NH[CH2]2−NH2の基、式−[CH2]3−NH2の基、ヒドロキシル基、C1〜C18アルコキシ基、C1〜C18ヒドロキシアルキル基又はC1〜C18ヒドロキシアルキルエーテルアルキル基(これらの基は随意に置換されていてもよい)を表わし、
Yは同一であっても異なっていてもよく、ケイ素原子が有する基であって式−R4−U−Halsの基を表わし、
ここで、R4は二価炭化水素連結用基、好ましくはアルキル基であり、
Uは共有結合又はヘテロ原子を含む二価玉継ぎ手基であり、
Halsは立体障害アミンを含む官能基であり、
該ポリオルガノシロキサンの少なくとも1個のケイ素原子は基Yを有する。}
【0014】
基Yは、次式(II)を有するのが有利である。
【化3】

{ここで、R4は同一であっても異なっていてもよく、次のもの:
・2〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜20個の炭素原子を有するアルキレン−カルボニル基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜12個の炭素原子を有し且つシクロヘキシレン部分が−OH基及び随意としての1〜4個の炭素原子を有するアルキル基1又は2個を有するアルキレン−シクロヘキシレン基;
・式−R7−O−R7の基(ここで、R7は同一であっても異なっていてもよく、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わす);
・式−R7−O−R7の基(ここで、R7は上記の意味を有し、しかしそれらの内の一方又は両方が1又は2個の−OH基で置換されているものとする);
・式−R7−COO−R7の基(ここで、R7は上記の意味を有する);並びに
・式−R8−O−R9−O−CO−R8の基(ここで、R8及びR9基は同一であっても異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、R9基は随意にヒドロキシル基で置換されていてもよい):
から選択される二価炭化水素基であり、
Uは−O−又は−NR10−を表わし、ここで、R10は水素原子又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分枝鎖状アルキル基であり、
5は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基又はフェニル基であり;そして
6は水素原子、R5基又はフリーラジカルOを表わす。}
【0015】
基Yは、次式(III)を有する基であるのが好ましい。
【化4】

【0016】
基Rは同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、オクチル、トリフルオロプロピル又はフェニル基であるのが有利であり、メチル基であるのが好ましい。
【0017】
式(I)のポリオルガノシロキサンは、線状ポリオルガノシロキサンであるのが有利であり、次式(IV)を有するものであるのがさらに有利である。
【化5】

(ここで、
Rは同一であっても異なっていてもよく、上記の基であり、
Yは同一であっても異なっていてもよく、上記の基であり、
Aは同一であっても異なっていてもよく、基R又はYであり、
nは0より大きい平均数であり、
mは0より大きい平均数であり、そして
n+m+2=Nである。)
【0018】
好ましくは、
・Aは基Rであり、そして
・Rはメチル基である。
【0019】
好ましくは、
・m≧10、好ましくはm≧50であり、そして
・n≧0.5である。
【0020】
第1の具体例に従えば、式(I)のポリオルガノシロキサンは、比較的低粘度の物質である。この具体例に従えば、200≧m≧50であり、且つ5≧n≧1である。
【0021】
さらにこの具体例に従えば、式(I)のポリオルガノシロキサンは、50〜5000mPa・sの範囲、好ましくは100〜1000mPa・sの範囲の粘度を有するのが有利である。この粘度は、Brookfieldタイプの粘度計を用いて25℃の温度において、例えば10回転/分に相当する剪断(スピンドル4)で、測定することができる。
【0022】
別の具体例に従えば、式(I)のポリオルガノシロキサンは、もっと粘性の物質である。この具体例に従えば、3000≧m≧500であり、且つ50≧n≧5である。
【0023】
さらにこの具体例に従えば、式(I)のポリオルガノシロキサンは、5000〜500000mPa・sの範囲、好ましくは5000〜100000mPa・sの範囲の粘度を有するのが有利である。この粘度は、Brookfieldタイプの粘度計を用いて25℃の温度において、例えば10回転/分に相当する剪断(スピンドル4)で、測定することができる。
【0024】
すべての具体例について、式(I)のポリオルガノシロキサンは、ポリオルガノシロキサンの重量に対して0.1〜0.5重量%の窒素原子を含むのが有利である。この割合は、ポリオルガノシロキサンを中和するのに必要な酸の量(モル数)を測定することによって計算することができる。
【0025】
好ましくは、
・m≧50であり、そして
・0.001≦n/(m+n)≦0.5、好ましくは0.005≦n/(m+n)≦0.1である。
【0026】
式(I)のポリオルガノシロキサンは、100s-1の剪断で25℃の温度において50〜1000000mPa・sの範囲の粘度を有するのが有利である。この粘度は、Brookfieldタイプの粘度計を用いて25℃の温度において、例えば10回転/分に相当する剪断(スピンドル4)で、測定することができる。
【0027】
本発明において用いるのに好適であることができる式(I)のポリオルガノシロキサンは、特にRhodia社より販売されている。例えば、Rhodia社より販売されているRhodorsil H 21645オイル、Rhodorsil H 21650オイル及びRhodorsil s253マイクロエマルションを挙げることができる。
【0028】
式(I)のポリオルガノシロキサンは、任意の好適な方法によって調製することができる。例えば、米国特許第5721297号明細書に記載された方法を用いることができる。特に基Yをヒドロシリル化反応によってグラフトさせることを含む方法を挙げることができる。また、基Yを含まないポリオルガノシロキサンとケイ素原子に結合した基Yを含むポリオルガノシロキサンとから出発する再配分又は再配列方法を挙げることもできる。
【0029】
例えば、好適な再配分又は再配列方法は、次の工程を含むことができる。
1.ポリジメチルシロキサン(好ましくは環状のヘキサメチルジシロキサン)とケイ素原子に結合した基Yを含む環状ポリメチルシロキサンとを接触させる。
2.加熱し、塩基性触媒(例えば強塩基)を導入し、反応させる。
3.(例えば弱酸を用いて)中和し、次いで例えば脱蔵し、冷却し、取り出すことによって式(I)のポリオルガノシロキサンを単離する。
【0030】
式(I)のポリオルガノシロキサンは実際、式(I)のポリオルガノシロキサンに加えてその調製用に用いた化合物や副生成物をある程度の量で含む複合組成物であることができることに留意されたい。
【0031】
化粧品において許容できるキャリヤー
化粧品において許容できるキャリヤー(以下、「化粧品許容キャリヤー」と言う)としては、式(I)のポリオルガノシロキサンを配合すること及び予定される用途のための所望の化粧品組成物を製造することを可能にするものであれば、任意のものを用いることができる。様々なタイプの配合物のための様々な化粧品許容キャリヤーが、当業者に知られている。
【0032】
化粧品許容キャリヤーの例としては、次のものを挙げることができる:水性キャリヤー(水を含有する)、アルコール性キャリヤー(アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はポリエチレングリコールを含有する)、プロピレングリコール、水性−アルコール性キャリヤー(水とアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はポリエチレングリコールとの混合物を含む)。また、ある種のオイル(揮発性のもの又は不揮発性のもの)を用いることもできる。例えば、シクロペンタシロキサンのような流動シリコーン、例えばRhodia社より販売されているMirasil CM5を挙げることができる。
【0033】
当業者ならば、所望のタイプの配合物及び予定される用途のために好適なキャリヤーを選択することができる。例えば、シャンプーやシャワージェル用には、水性キャリヤーが一般的に用いられる。クリームの形の組成物用には、プロピレングリコールキャリヤーを用いることができる。メーキャップ(化粧)用組成物、例えばファウンデーション用には、シクロメチコンキャリヤーを用いることができる。
【0034】
界面活性剤
前記組成物には、少なくとも1種の界面活性剤を含有させることができる。これは、様々な界面活性剤の混合物であることができる。これは、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(単独で又は混合物として)であるのが好ましい。界面活性剤はさらに、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤(真の両性若しくは双性イオン性)、中性界面活性剤及び/又はカチオン性界面活性剤(単独で又は混合物として)を含むことができる。少なくとも1種の両性界面活性剤及び随意としてのアニオン性界面活性剤を含む組成物が、特に温和性の理由で、特に有利である。組成物中の界面活性剤の合計含有率は、5〜30重量%の範囲にすることができる。
【0035】
シャンプーのような髪の処置用に予定される組成物については、界面活性剤の含有率は10〜20重量%の範囲にするのが有利である。かかる組成物には、塩、例えば塩化ナトリウムや塩化アンモニウムを、有利には3重量%より低い含有率で、含有させることができる。
【0036】
シャワージェルのような皮膚の処置用に予定される組成物については、界面活性剤の含有率は5〜15重量%の範囲にするのが有利である。かかる組成物にはまた、少なくとも2重量%の塩、例えば塩化ナトリウムや塩化アンモニウムをも含有させるのが好ましい。
【0037】
界面活性剤全体に対するアニオン性界面活性剤の重量割合は、50%以上、好ましくは70%以上にするのが好ましい。
【0038】
アニオン性界面活性剤は、次の界面活性剤から選択することができる。
・アルキルエステルスルホネート、例えば式R−CH(SO3M)−CH2COOR'のもの、又はアルキルエステルサルフェート、例えば式R−CH(OSO3M)−CH2COOR'のもの
(ここで、RはC8〜C20アルキル基、好ましくはC10〜C16アルキル基を表わし、
R'はC1〜C6、好ましくはC1〜C3アルキル基を表わし、
Mはアルカリ若しくはアルカリ土類カチオン、例えばナトリウム、又はアンモニウムカチオンを表わす)
(全く特定的には、C14〜C16基Rを有するメチルエステルスルホネートを挙げることができる);
・アルキルベンゼンスルホネート(より特定的にはC9〜C20のもの)、第1又は第2アルキルスルホネート(特にC8〜C22のもの)、アルキルグリセロールスルホネート;
・アルキルサルフェート、例えば式ROSO3Mのもの
(ここで、RはC10〜C24、好ましくはC12〜C20のアルキル又はヒドロキシアルキル基を表わし;
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わす);
・アルキルエーテルサルフェート、例えば式RO(OA)nSO3Mのもの
(ここで、RはC10〜C24、好ましくはC12〜C20アルキル又はヒドロキシアルキル基を表わし;
OAはエトキシ化及び/又はプロポキシ化基を表わし;
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わし;
nは一般的に1〜4の範囲で変化する)
(例えばn=2のラウリルエーテルサルフェート);
・アルキルアミドサルフェート、例えば式RCONHR'OSO3Mのもの
(ここで、RはC2〜C22、好ましくはC6〜C20アルキル基を表わし、
R'はC2〜C3アルキル基を表わし、
Mは上記と同じ定義のカチオンを表わす)
並びにそれらのポリアルコキシル化(エトキシ化及び/又はプロポキシ化)誘導体(アルキルアミドエーテルサルフェート);
・飽和又は不飽和脂肪酸の塩、例えばC8〜C24、好ましくはC14〜C20のものとアルカリ土類カチオンとの塩、N−アシル−N−アルキルタウレート、アルキルイセチオネート、アルキルスクシナメート及びアルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル又はジエステル、N−アシルサルコシネート、及びポリエトキシカルボキシレート;
・ホスフェートモノエステル及びジエステル、例えば式(RO)x−P(=O)(OM)xのもの
{ここで、Rはアルキル、アルカリール、アラルキル又はアリール基(これらの基は随意にポリアルコキシル化されていてよい)を表わし、
x及びx'は1又は2であり、但し、xとx'との合計は3であり、そして
Mはアルカリ土類カチオンを表わす}。
【0039】
非イオン(ノニオン)性界面活性剤は、次の界面活性剤から選択することができる。
・アルコキシル化脂肪族アルコール
・アルコキシル化トリグリセリド
・アルコキシル化脂肪酸
・アルコキシル化ソルビタンエステル
・アルコキシル化脂肪族アミン
・アルコキシル化ジ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化トリ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化アルキルフェノール
・エチレンオキシドと、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合から得られる疎水性化合物との縮合から得られる生成物、例えばBASF社より販売されているPluronic類;
・エチレンオキシドの縮合から得られる生成物、プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの縮合から得られる化合物、例えばBASF社より販売されているTetronic類;
・アルキルポリグリコシド、例えば米国特許第4565647号明細書に記載されたもの;
・(例えばC8〜C20の)脂肪酸のアミド。
【0040】
両性界面活性剤(イオン性基及び反対電荷の潜在的イオン性基を含む真の両性、又は2つの反対電荷を同時に含む双性イオン性)は、次の界面活性剤から選択することができる。
・一般的にベタイン類、特に例えばラウリルベタイン(Rhodia社からのMirataine BB)又はオクチルベタインのカルボキシベタイン類;アミドアルキルベタイン類、例えばコカミドプロピルベタイン(CAPB)(Rhodia Chimie社からのMirataine BDJ);
・スルホベタイン類又はサルタイン類、例えばコカミドプロピルヒドロキシサルタイン(Rhodia社からのMirataine CBS);
・アルキルアンフォアセテート及びアルキルアンフォジアセテート、例えばココ又はラウリル鎖を含むもの(特にRhodia社からのMiranol C2M、C32、L32);
・アルキルアンフォプロピオネート又はアルキルアンフォジプロピオネート(Miranol C2M SF);
・アルキルアンフォヒドロキシプロピルサルタイン(Miranol CS)。
【0041】
カチオン性界面活性剤は、第1、第2又は第3級脂肪族アミン塩(随意にポリエトキシ化されたもの)、第4級アンモニウム塩、例えば塩化又は臭化テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミドアルキルアンモニウム、トリアルキルベンジルアンモニウム、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウム又はアルキルピリジニウム、イミダゾリン誘導体、カチオン性特徴を有するアミンの酸化物から選択することができる。
【0042】
安定剤及び/又はコンディショナー及び/又はコンディショニング助剤
本発明に従う化粧品組成物には、少なくとも1種の安定剤及び/又はコンディショナー(コンディショニング剤)及び/又はコンディショニング助剤を有利に含ませることができる。これらは、「懸濁剤」と称されることもある。「コンディショニング助剤」とは、その物質を存在させることによって他の化合物(例えばオイル又はシリコーン)に関連するコンディショニングが改善されるものを意味する。これらの物質は、式(I)のポリオルガノシロキサンとは異なる物質であるものと解される。かかる物質は、当業者に周知である。本発明に従う組成物には、数種のこれらの物質(混合物又は組合せ物)を、それらの効果を組み合わせるため及び/又は相乗効果を作り出すために、含ませることができる。さらに、ある物質はいくつかの機能を有することができる。これは、例えば多糖類及びそれらのカチオン性誘導体、例えばグアールのカチオン性誘導体の場合である。
【0043】
かかる物質の重量割合は、多糖類及びその他の物質について、典型的には0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜8重量%であることができる。
【0044】
安定剤の例としては、以下のものを挙げることができる。
・架橋ポリアクリレート、例えばBF Goodrich社若しくはNoveon社から販売されているCARBOPOL若しくはCARBOMERタイプ、RITA社より販売されているACRITAMERタイプ又はGoldschmidt社より販売されているTEGO CARBOMERタイプのポリマー。これらの化合物は組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜2重量%の量で存在させることができる。
・アクリレート/アミノアクリレート/イタコネートのコポリマー、National Starch社よりSTRUCTURE PLUSの商品名で販売されているC10〜C30アルキルPEG 20。これらの化合物は、組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜2重量%の量で存在させることができる。
・組成物中で網状構造を形成する不溶性固体。これらはエチレングリコールの脂肪酸モノ−及び/又はジエステルであることができ、この脂肪酸はC16〜C18のものであるのが好ましい。これは特にエチレングリコールジステアレート(EGDS)、例えばRhodia社よりMIRASHEENの商品名で他の成分を含む濃厚物として販売されているものであることができる。この化合物は、組成物に対して典型的には3〜10重量%、好ましくは5〜8重量%の量で存在させることができる。
【0045】
また、粘度上昇剤、ゲル化剤又はテキスチャー剤、例えばISP社又はRohm & Haas社より販売されているACULYNEタイプのアニオン性アクリルコポリマー、多糖類及びそれらの非カチオン性誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ヒドロキシプロピルグアールのようなグアールの非イオン性誘導体(例えばRhodiaより販売されているJaguar HP)、カロブ(イナゴマメ)、タラガム若しくはカッシアガム、キサンタンガム(例えばRhodia社より販売されているRhodicare)、サクシノグリカン類(例えばRhodia社より販売されているRheozan)、アルギナート、カラギーナン、キチン誘導体又はテキスチャー機能を有するその他の任意の多糖類を挙げることもできる。これらの多糖類及びそれらの誘導体は、単独で加えることもでき、他の多糖類との相乗効果がある組合せとして加えることもできる。これらの化合物は、組成物に対して典型的には0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜1重量%の量で存在させることができる。
【0046】
安定剤及び/又はコンディショナー及び/又はコンディショニング助剤の例としては、以下のものを挙げることができる。
・多糖類から誘導されたカチオン性ポリマー、例えばセルロースのカチオン性誘導体、澱粉のカチオン性誘導体、グアールのカチオン性誘導体、カロブのカチオン性誘導体、
・合成カチオン性ポリマー、
・これらの物質の混合物又は組合せ物。
【0047】
コンディショニング剤の機能を提供することができるカチオン性ポリマー(合成のもの又はそうではないもの)は、特にポリクオタニウムタイプのポリマー、例えばポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−2、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−5、ポリクオタニウム−6(Nalco社から入手できるMerquat 1000とも称されるもの)、ポリクオタニウム−7(Nalco社から入手できるMerquat 5500とも称されるもの)、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−9、ポリクオタニウム−10(Amercol社から販売されているPolymer JR 400とも称されるもの)、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−12、ポリクオタニウム−13、ポリクオタニウム−14、ポリクオタニウム−15、ポリクオタニウム−16、ポリクオタニウム−17、ポリクオタニウム−18、ポリクオタニウム−19、ポリクオタニウム−20、ポリクオタニウム−22(Nalco社から入手できるMerquat 280、281、298とも称されるもの)、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−27、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−29(Amercolalso社から入手できるKytamer KCOとも称されるもの)、ポリクオタニウム−30、ポリクオタニウム−31、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−33、ポリクオタニウム−34、ポリクオタニウム−35、ポリクオタニウム−36、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39(Nalco社から入手できるMerquat 3300、3331とも称されるもの)、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−27(Nalco社から入手できるMerquat 2001とも称されるもの)及びポリクオタニウム−55である。
【0048】
グアールのカチオン性誘導体は、配合物の安定剤、コンディショナー及び/又はコンディショニング助剤の機能を有することができる。例として、次のものを挙げることができる。
・グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(RHODIA社より販売されているJaguar C13S、Jaguar C14S、Jaguar C17、Jaguar Excel、Jaguar C 2000)、
・ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(RHODIA社より販売されているJaguar C162)、
・トリメチルアンモニウム−3プロピルセルロースのポリ(オキシエタンジイル−1,2)ヒドロキシ−2クロリドのエーテル又はポリクオタニウム−10。
【0049】
別のポリオルガノシロキサン
本発明に従う組成物には、式(I)のポリオルガノシロキサンとは異なるポリオルガノシロキサンを含ませることができる。この別のポリオルガノシロキサンは、例えば化粧品許容キャリヤー中の第2の群の液滴としてエマルションの形で存在させることができる(コエマルションとも称される)。この別のポリオルガノシロキサンは、混合液滴エマルションとして(これは混合エマルションと称することができる)又は式(I)のポリオルガノシロキサン中に分散させた液滴として(これはマルチエマルションと称することができる)、式(I)のポリオルガノシロキサンと混合することもできる。
【0050】
式(I)のポリオルガノシロキサンとは異なるポリオルガノシロキサンは、極性基を含むポリオルガノシロキサンであることもでき、非極性ポリオルガノシロキサンであることもできる。
【0051】
極性基を含むポリオルガノシロキサンの例としては、ジメチコノール類、アモジメチコン類、トリメチルシリルアモジメチコン、ジメチコンコポリオール、3元コポリオール類、Silatrizole、ジメチコンコポリオールアミン、シリコーンクオタニウム(CTFAシリコーンクオタニウム−1〜10)を挙げることができる。
【0052】
非極性ポリオルガノシロキサンの例としては、ポリジメチルオルガノシロキサン類(PDMS又はジメチコン)、フェニル基を有するシリコーン類、セスキシロキサン類(構造「T」)及びシリケート類(構造「Q」)、架橋シリコーン類、シリコーン基を含むコポリマー類、シリコーン樹脂類、シリコーンワックス類、揮発性アルキルメチルシロキサン類を挙げることができる。
【0053】
式(I)のポリオルガノシロキサンについてと同様に、式(I)のポリオルガノシロキサンとは異なるポリオルガノシロキサンのエマルションは、その場で乳化させることによって調製することもでき、前もって乳化させることによって調製することもでき、0.15μm未満、又は0.15μm〜2μmの範囲、又は2μm又はそれより大きい液滴寸法を有することができる。下記のエマルションについての説明を参照されたい。
【0054】
UVフィルター
本発明に従う組成物には、UVフィルタリング剤を含ませることができる。これらは有機又は無機剤であることができる。これらは例えば二酸化チタン、酸化亜鉛又は酸化セリウムをベースとする粒子(好ましくはナノ粒子の形で、必要ならばケイ素やアルミニウムの酸化物又は水酸化物をベースとする層で被覆されたもの)の分散体、例えばRhodia社よりMirasun(登録商標)TiW60の商品名で販売されている分散体のような無機剤であることができる。これらはまた、有機分子であることもできる。かかる分子は当業者に周知である。有機分子の例としては、次の化合物を挙げることができる:Eusolex OCR又はEusolex 6300(Merck社);Parsol 1789、Parsol HS又はParsol MCX(Givaudan Roure社);Mexoril SX(Chimex社); Escalol 567、Escalol 587又はEscalol 507(ISP/Van Dyk社);Uvinul MS-40、Uvinul T-150又はSpectrasorb UV-24(BASF社);Neo Heliopan MA又はNeo Heliopan Type E 1000(Haarmann & Reimer社);Tinosorb M(Ciba社)、Homomenthyl salicylate。
【0055】
その他の成分
前記組成物中に含ませることができるその他の成分としては、次のものを挙げることができる:着色(カラリング)剤、染料又は着色料、芳香剤、香料、悪臭マスキング剤、ポリマー、緩衝剤、錯化剤、錯化用カプセル、可溶性塩、例えば金属、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の塩又はアンモニウム塩、例えばNaCl若しくはNaSO4又はNH4Cl、ルイス酸、特定の増粘剤、ポリマー状増粘剤、増粘用ワックス、オイル類、皮膚軟化剤、湿潤剤、保湿剤、艶出し剤、乳白剤、分散剤、粒子懸濁促進剤、抗菌剤、保存料、蛋白質、植物エキス、酸化剤、粘度変更剤、ゲル化剤、キレート化剤、還元剤。
【0056】
前記組成物には、追加的に様々な活性物質(親水性のものや非親水性のもの)を含ませることができる。これらは、抗真菌剤、抗細菌剤、例えばトリクロサン、ふけ防止剤、例えばジンクピリチオン、老化防止剤、抗セリュライト剤であることができる。
【0057】
化粧品の分野において用いることができる活性物質の例としては、ビタミン類、例えばビタミンA及びその誘導体、特にそのエステル、例えば酢酸エステル、パルミチン酸エステル、プロピオン酸エステル、ビタミンB2、パントテン酸、ビタミンD及びビタミンE;モノ−、ジ−及びトリグリセリド;殺細菌剤;UV吸収剤、例えばPABA及びPARAタイプのアミノベンゾエート誘導体、サリチレート、シンナメート、アントラニレート、ジベンゾイルメタン、カンファー誘導体並びにそれらの混合物を挙げることができる。
【0058】
また、老化防止剤を用いることもできる。老化防止剤の例としては、レチノイド、脂溶性ビタミン、ビタミンC誘導体、例えばエステル及び特に酢酸エステル、プロピオン酸エステル、パルミチン酸エステル;セラミド、シュードセラミド、リン脂質、脂肪酸、脂肪族アルコール、コレステロール、ステロール及びそれらの混合物を挙げることができる。好ましい脂肪酸及び脂肪族アルコールとしては、より特定的には、12〜20個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル鎖を有するものを挙げることができる。特にリノール酸を挙げることができる。
【0059】
また、抗セリュライト剤、特にイソブチルメチルキサンチン及びテオフィリン等;並びに抗ニキビ剤、例えばレゾルシノール、レゾルシノールアセテート、過酸化ベンゾイル及び多くの天然化合物を用いることも可能である。
【0060】
また、香料、芳香剤、精油及びエッセンスを活性物質として用いることもできる。例として、ミント、スペアミント、ペパーミント、メントール、バニラ、シナモン、月桂樹、アニス、ユーカリ、タイム、セージ、セダーリーフ、ナツメグ、柑橘類(レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジ)、フルーツ(リンゴ、西洋梨、桃、サクランボ、プラム、イチゴ、ラズベリー、アプリコット、パイナップル、ブドウ等)の油及び/又はエッセンス(単独のもの又は混合物として)を挙げることができる。また、ベンズアルデヒド、酢酸イソアミル、酪酸エチル等のような化合物を用いることも可能である。
【0061】
抗菌剤は、チモール、メントール、トリクロサン、4−ヘキシルレゾルシノール、フェノール、ユーカリプトール、安息香酸、過酸化ベンゾイル、ブチルパラベン及びそれらの混合物から選択することができる。
【0062】
前記化粧品組成物にはまた、フィルム形成特性を有し、固定機能を提供するために用いることができるポリマーを含有させることもできる。これらのポリマーは、0.01〜10%の範囲、好ましくは0.5〜5%の範囲の濃度で存在させるのが一般的である。これらは、好ましくは、ポリビニルピロリドンタイプのもの、ポリビニルピロリドンとメタクリル酸メチルとのコポリマー、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、エチレングリコール/ポリエチレングリコールポリテレフタレートコポリマー、スルホネート化テレフタル酸コポリエステルポリマーである。
【0063】
また、保湿剤を化粧品組成物中に加えることもできる。これらの例示としては、特にグリセロール、プロピレングリコール、尿素、コラーゲン, ゼラチン並びに皮膚軟化剤(一般的にアルキルモノグリセリド、アルキルジグリセリド、トリグリセリド、例えば植物及び野菜から抽出したオイル又はそれらの水素化誘導体、鉱油又はパラフィン油、ジオール、脂肪酸エステル並びにシリコーン類(上記のもの)から選択される)を挙げることができる。
【0064】
保存料、例えばp−ヒドロキシ安息香酸のエステル、安息香酸ナトリウム又は細菌若しくはカビの繁殖を防止する任意の化学物質であって化粧品組成物中に従来から用いられているものは、これらの組成物に0.01〜3重量%の割合で添加するのが一般的である。保存料は例えばGlydant、Germaben、Kathonの名称で販売されている。
【0065】
化粧品組成物の物理化学的形態
前記化粧品組成物は、化粧品許容キャリヤー及び式(I)のポリオルガノシロキサンを含む。このポリオルガノシロキサンは、化粧品許容キャリヤー中又は化粧品許容キャリヤーを含む成分の混合物中に分散させる。この分散体は、例えば以下のものであることができる:
・化粧品許容キャリヤー中若しくは化粧品許容キャリヤーを含む混合物中の式(I)のポリオルガノシロキサンの溶液;
・化粧品許容キャリヤー中の式(I)のポリオルガノシロキサンを含む液滴の安定エマルション;又は
・化粧品許容キャリヤーを含む少なくとも1つの層と式(I)のポリオルガノシロキサンを含む層とに分かれた相の組合せであって、ユーザーが撹拌した後に化粧品許容キャリヤー中の式(I)のポリオルガノシロキサンを含む液滴の分散体を形成することができるもの。
【0066】
化粧品許容キャリヤーにはもちろん、式(I)のポリオルガノシロキサン以外の成分(他の成分)を含有させることができ、これらの他の成分は、溶液状若しくは分散状で、例えば固体粒子の懸濁液の形で、又は1群の液滴としてエマルションの形で存在させることができる。
【0067】
さらに、式(I)のポリオルガノシロキサンが、1種以上の他の成分が分散された相となることもできる。
【0068】
エマルションの形の本発明に従う化粧品組成物のいくつかの特徴を、以下に説明する。
【0069】
エマルション
本発明に従う化粧品組成物は、化粧品許容キャリヤー(好ましくは水性キャリヤー)中に式(I)のポリオルガノシロキサンを含む液滴が分散されて成るエマルションの形にあることができる。
【0070】
エマルションの液滴は、様々な寸法のものであることができる。かくして、マイクロエマルション、ミニエマルション又はマクロエマルションを挙げることができる。本明細書において用語「エマルション」とは、特にこれらのすべてのタイプのエマルションをカバーする。特定の理論に縛られることは望まないが、マイクロエマルションは一般的に熱力学的に安定な系であり、一般的に多量の乳化剤を含むと述べることができる。それ以外のエマルションは一般的に非熱力学的安定状態にある系であり、それらの乳化の際に提供される機械的エネルギーを、準安定状態において一定時間保つ。これらの系は一般的に少量の乳化剤を含む。
【0071】
エマルションの形の組成物は、キャリヤー(好ましくは水性のもの)、式(I)のポリオルガノシロキサン及び一般的に乳化剤を混合し、次いで乳化させることによって、得ることができる。これは、「現場乳化」と称することができる。
【0072】
また、式(I)のポリオルガノシロキサンを含む液滴を外側相{好ましくは化粧品許容キャリヤーと混和性のもの、好ましくは該キャリヤー(好ましくは水性キャリヤー)と同じ性状のもの}中に含有させたエマルションを前もって調製し、これにキャリヤー(好ましくは水性のもの)を混合することによって、エマルションの形の組成物を得ることもできる。この具体例は、実施するのが簡単なので好ましいものであり得る。さらに、この具体例は、式(I)のポリオルガノシロキサンがマイクロエマルションの形にある化粧品組成物について、特に好適である。これは、「予乳化」と称することができる。
【0073】
特定的な具体例に従えば、エマルションは液滴寸法が0.15μm未満のマイクロエマルションである。この具体例においては、式(I)のポリオルガノシロキサンの重量に対して10重量%超、好ましくは少なくとも15重量%の割合で乳化剤を組成物に含ませるのが好ましい。
【0074】
マイクロエマルション液滴の寸法は、調製したエマルションに対して、化粧品組成物に添加する前に、例えば下記のような準弾性光散乱(QELS)によって測定することができる。用いる装置は、例えばSpectra-Physics 2020レーザー、Brookhaven 2030相関器及び関連ソフトウェアを含むものである。サンプルが濃厚だったら、脱イオン水で希釈し、0.22μmにおいて濾過して、最終的に2重量%にする。得られる直径は見掛け直径である。測定は、90°及び135°の角度で実施する。寸法測定のためには、累積率(cumulants)による従来の分析に加えて、自己相関関数の3つのアプリケーション(exploitation)を用いる{Pike教授によって報告された指数サンプリング(echantillonnage exponentiel)(即ちEXPSAM)、非負制約付き最小二乗法(Non Negatively Constrained Least Squares)(即ちNNLS法)、及びProvencher教授によって報告されたCONTIN法}。これらはそれぞれ、散乱強度によって計られた(質量や数によるものではない)寸法分布を与える。水の粘度及び屈折率を考慮に入れる。
【0075】
有利な具体例に従えば、マイクロエマルションは透明である。マイクロエマルションは、例えばLambda 40 UV-Vis分光計を用いて水中に0.5重量%の濃度において測定して、例えば600nmの波長で少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の透過度を有することができる。この関係において、化粧品組成物は有利なことに透明であることができる。これは、例えばLambda 40 UV-Vis分光計を用いて測定して、例えば600nmの波長で少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の透過度を有することができる。
【0076】
別の特定的な具体例に従えば、前記エマルションは、平均液滴寸法が0.15μm以上、例えば0.5μm超、又は1μm超、又は2μm超、又は10μm超、又は20μm超であって好ましくは100μm未満であるエマルションである。液滴の寸法は、光学顕微鏡及び/又はレーザー粒度分析(Horiba LA-910レーザー散乱分析機)を用いて、化粧品組成物に添加する前に調製したエマルションに対して測定することもでき、水中に希釈した化粧品組成物に対して直接実施することもできる。この具体例においては、式(I)のポリオルガノシロキサンの重量に対して10重量%未満の乳化剤を組成物に含ませるのが好ましい。
【0077】
上記のように、エマルションの液滴には式(I)のポリオルガノシロキサン以外の成分を含ませることもできる。かくして、式(I)のポリオルガノシロキサンを混和性成分、例えばオイル、好ましくはシリコーンオイルと混合することができ、この混合物がエマルションを形成する。式(I)のポリオルガノシロキサンの液滴にはまた、不混和性相(内側相)のより小さい液滴のエマルションを含ませることもできる。この場合、このエマルションは、式(I)のポリオルガノシロキサンを含む中間相がキャリヤー中に分散し、該中間相の中に内側相が分散されて成るマルチエマルションである。内側相中に含ませることができる成分は、例えば皮膚及び/又は髪に対して好ましい効果をもたらす活性成分であることができる。これらはまた、皮膚及び/又は髪上への式(I)のポリオルガノシロキサン又はその他の成分の付着の促進剤であることもできる。
【0078】
乳化剤
乳化剤は、キャリヤー中(好ましくは水中)の式(I)のポリオルガノシロキサンのエマルションを得ることを可能にすることができる物質である。これは例えば次のものであることができる。
・非イオン性界面活性剤、
・非イオン性両親媒性ポリマー(随意に1種以上のアニオン性界面活性剤と組み合わされたもの)及び/若しくはアニオン性両親媒性ポリマー、
・特殊界面活性剤(随意に共界面活性剤と組み合わされたもの)、又は
・保護コロイド。
【0079】
特殊界面活性剤
特定具体例に従えば、乳化剤は、随意に共界面活性剤と組み合わされた特殊界面活性剤である。
【0080】
特殊界面活性剤は好ましくは、接触角が0°に近い特殊固体を非イオン性、アニオン性、カチオン性又は双性イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の共安定剤と組み合わせたものから選択される。
【0081】
特殊界面活性剤は、例えば沈降シリカ、コロイドシリカ、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、酸化チタン、又はこれらの化合物の混合物であり、これらの化合物は必要ならば表面処理されていてよい。
【0082】
保護コロイド
別の特定具体例に従えば、乳化剤は保護コロイドである。これは例えばポリビニルアルコール(必要ならば部分加水分解されたもの)であることができる。
【0083】
保護コロイドの含有率は、内部エマルションに対して有利には3〜30重量%(乾燥時)、好ましくは5〜25%である。
【0084】
非イオン性界面活性剤
別の特定具体例に従えば、乳化剤は非イオン性界面活性剤を含む。これは、例えば以下のものから選択される非イオン性ポリアルコキシル化界面活性剤であるのが好ましい。
・アルコキシル化脂肪族アルコール
・アルコキシル化トリグリセリド
・アルコキシル化脂肪酸
・アルコキシル化ソルビタンエステル
・アルコキシル化脂肪族アミン
・アルコキシル化ジ−(1−フェニルエチル)フェノール
・アルコキシル化トリ−(1−フェニルエチル)フェノール、及び
・アルコキシル化アルキルフェノール
ここで、アルコキシ(より特定的にはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン)単位の数は、HLB値が10以上になるような数とする。
【0085】
非イオン性両親媒性ポリマー
別の特定具体例に従えば、外側乳化剤は、非イオン性両親媒性ポリマーを含む。このポリマーは、1種以上のアニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性両親媒性ポリマーと組み合わせることができる。
【0086】
非イオン性両親媒性ポリマーの例としては、(ポリエチレングリコール)−(ポリプロピレングリコール)−(ポリエチレングリコール)の3ブロックコポリマーを挙げることができる。
【0087】
非イオン性両親媒性ポリマー又はアニオン性両親媒性ポリマーに関しては、少なくとも2つのブロック(1つが親水性でもう1つが疎水性)を含むポリマーを用いることが可能である。櫛形コポリマーを用いることが可能である。
【0088】
前記両親媒性ポリマーは、いわゆるリビング重合又は制御されたラジカル重合によって有利に得ることができる。いわゆるリビング重合又は制御されたラジカル重合法の非限定的な例としては、特に以下のものを参照することができる:国際公開WO98/58974号、同WO00/75207号及び同WO01/42312号パンフレット(キサンテート)、国際公開WO98/01478号パンフレット(ジチオエステル)、国際公開WO99/03894号パンフレット(ニトロキシド);国際公開WO99/31144号パンフレット(ジチオカルバメート)、国際公開WO02/26836号パンフレット(ジチオカルバゼート);国際公開WO02/10223号パンフレット(ジチオホスホロエステル)、国際公開WO96/30421号パンフレット(原子移動ラジカル重合ATRP)。
【0089】
両親媒性ポリマーはまた、アニオン重合によって得ることもできる。
【0090】
これらはまた、(特にアニオン性)開環重合によって、又はポリマーの化学変性によって、調製することもできる。
【0091】
より特定的には、外側水性相中に存在させる非イオン性両親媒性ポリマー(好ましくはポリオキシアルキレン化されたもの)に関しては、これは外側水性相中に少なくとも部分的に混和性のポリマーから(好ましくはポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール3ブロックコポリマーから)選択することができる。
【0092】
ポリビニルアルコールタイプのポリマー又はポリ(アクリル酸)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(アクリル酸)3ブロックコポリマーをこの目的で用いることができることに留意されたい。
【0093】
組成物の配合タイプ及び用途
本発明に従う組成物は、望まれる外観、望まれる感覚特性(粘度、感触、持久性等)及びもちろん予定される用途に応じて、様々な形で配合することができる。組成物中の成分の性状及び量によって様々なタイプの配合物及び様々な用途を調整することができ、それらは当業者によく知られているものである。
【0094】
かくして、前記組成物は、ジェル、様々な粘度の流体、乳液、クリーム、オイル、スプレー、ムース、スティックジェル、ペースト、ローション、染料濃厚物等として配合することができる。
【0095】
前記組成物は特に、下記の表Iに列挙した組成物から選択することができる。式(I)のポリオルガノシロキサンの物理化学的形態、配合物のタイプ及び用途も下記の第I表に列挙する。これらの組成物、物理化学的形態、配合物のタイプ及び用途については、本明細書のより一層詳細な部分を参照することができる。
【0096】
【表1】

【0097】
組成物の用途の中では、組成物を洗い落とす(濯ぐ)ことが予定される用途、及び組成物を洗い落とさない(濯がない)ことが予定される用途を挙げることができる。
【0098】
洗い落とすことが予定される組成物(「洗い落とし組成物」)
興味深い具体例に従えば、前記組成物は、皮膚及び/又は髪のケア用{好ましくは皮膚及び/又は髪の洗浄及び/又は処置(トリートメント)用}の、流体の形にある組成物である。これは、シャワージェル、シャンプー、洗い落としアフターシャンプー、使用後に洗い落とすことが予定される皮膚又は髪マスク(パック)であるのが有利である。
【0099】
シャワージェル及びシャンプーについては、前記組成物は有利は以下のものを含むことができる:
・少なくとも1種のアニオン性及び/又は両性界面活性剤(単独で又は混合物として)、
・随意としての少なくとも1種の安定剤及び/若しくはコンディショナー及び/若しくはコンディショニング助剤、又はそれらの混合物、
・随意としての別のポリオルガノシロキサン、
・これらの成分の混合物。
かかる成分は、上に記載したものである。
【0100】
洗い落とすことが予定されるアフターシャンプーについては、前記組成物は、有利には、水性相中にテキスチャー用油性乳化相と式(I)のポリオルガノシロキサンの乳化した液滴とが分散されて成るエマルションの形にある高粘性配合物、例えばクリームであることができる。前記水性相には、コンディショナー、例えばカチオン性ポリマーを含ませるのが有利である。かかるポリマーは、上に記載したものである。前記水性相にはまた、カチオン性界面活性剤を有利に含ませることもできる。かかる界面活性剤は、上に記載したものである。これは例えば、ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(セトリモニウムクロリド)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド又はステアルアミドプロピルジメチルアミンであることができ、その量は例えば0.3〜2重量%である。
【0101】
洗い落とさないことが予定される組成物(「居残り組成物」)
興味深い具体例に従えば、前記組成物は、皮膚及び/又は髪のケア用{好ましくは皮膚及び/又は髪の処置(トリートメント)及び/又は保護及び/又は外観改変用}の、流体の形又はその他の形にある組成物であって、適用後に皮膚及び/又は髪上に残ることが予定される前記組成物である。
【0102】
これは例えば、洗い落とさないことが予定されるアフターシャンプー、髪梳かし(demelant)用(即ち髪のもつれをほぐして櫛通りをよくするための)乳液、髪梳かし用水、滑らか化(lissage)用水、キューティクルコート、整髪製品、整髪又は髪直し用製品、太陽光線保護製品(サンクリーム、サンミルク、サンオイル)、ケアクリーム、メーキャップリムーバー(メーク落とし)、メーキャップ製品、メーク落とし用又は保湿用シート、シェービングフォーム、整髪又は固め用ムース、整髪又は固め用ジェルであることができる。
【0103】
かくして、式(I)のポリオルガノシロキサンを含み、洗い落とすこと又は洗い落とさないことが予定されるシャワージェル、シャンプー又はアフターシャンプーは、次の点に関して改善を提供することができる。
・組成物を適用する前又は間に行われる着色(カラリング)の定着、
・髪、特に傷んだ髪及び/又は末端のコンディショニング、
・皮膚のコンディショニング、
・髪及び/又は皮膚のコンディショニングの調整(穏やかなコンディショニング又は重大なコンディショニング)、
・ポリオルガノシロキサン中に存在する窒素の割合に関連する髪及び/又は皮膚のコンディショニングの調整、
・柔らかさ、しなやかさ、髪梳かし(もつれほぐし)、光沢、乾いた髪又は濡れた髪の整髪しやすさのような頭髪化粧効果、
・黄ばみがないこと、
・太陽光線関連の傷みや日光又はその他の外的条件によって引き起こされる変色や摩耗の回復、
・組成物中に含まれる化合物の保護及び/又は非分解性、
・皮膚及び/又は髪に適用される活性物質の耐久性。
【0104】
式(I)のポリオルガノシロキサンは特に、酸化剤を含有する染色用組成物(典型的には酸化ベースを含む永久染色用組成物又は酸化剤を含む髪の脱色(ブリーチ)若しくは薄色化用組成物)に曝された又は曝される髪のトリートメント用の組成物中に用いることができる。この場合、これはシャンプー、アフターシャンプー又は染色後の髪のトリートメント若しくはコンディショニング用の組成物であることができる。
【0105】
本発明に従う組成物は、髪染色(髪染め)用組成物であることができる。かかる組成物は、当業者によく知られている。髪染色用組成物は、ユーザーによって互いに混合されることが予定される複数の髪染色用製品(成分)から成ることができる。別途記載がない限り又は特に特定されない限り、本明細書において用語「髪染色用組成物」とは、完全組成物又はユーザーによって別の製品と混合されることが予定される製品をカバーするものとする。本明細書において用語「髪染色用」とは、本来の意味における着色であるか脱色であるか脱色と着色との組合せであるかに拘らず、髪の色の任意の変更をカバーするものとする。
【0106】
髪染色用組成物は、酸化ベース(酸化染料前駆体)を含むことができる。これは、酸化剤を含むことができる。これは、カップリング剤(染色変調剤)を含むことができる。これは、直接染色剤(直接染料)を含むことができる。前記組成物は、化粧品許容キャリヤーを含む。前記組成物はまた、添加剤を含むこともできる。
【0107】
1つの具体例に従えば、これは、酸化ベース、酸化剤及び随意としてのカップリング剤を{好ましくは一緒にされることが予定される2つの製品(成分)であって1つの製品(成分)が酸化ベースを含有し且つもう一方の製品(成分)が酸化剤を含有するものとして}含む永久染色用組成物である。
【0108】
1つの具体例に従えば、これは、直接染色剤及び随意としての酸化剤を含む一時的又は永久染色用組成物である。
【0109】
1つの具体例に従えば、これは酸化剤を含む髪の脱色又は薄色化用組成物である。
【0110】
直接染色剤としては、中性、酸性又はカチオン性ベンゼンニトロ染料、中性、酸性又はカチオン性アゾ直接染料、中性、酸性又はカチオン性キノン(特にアントラキノン)直接染料、アジン直接染料、メチン直接染料、テトラアザペンタメチン直接染料、トリアリールメタン直接染料、インドアミン直接染料及び天然直接染料を挙げることができる。
【0111】
酸化剤としては、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩、過ホウ酸塩及び過硫酸塩のような過酸塩、過酸及び酵素、特にペルオキシダーゼ、2電子オキシドリダクターゼ及び4電子オキシゲナーゼを挙げることができる。
【0112】
カップリング剤としては、m−フェニレンジアミン、m−アミノフェノール、m−ジフェノール、ナフタレン性カップリング剤及びヘテロ環式カップリング剤を挙げることができる。
【0113】
染色用組成物において好ましい化粧品許容キャリヤーとしては、水及び/又は水と溶剤(例えばエタノール、イソプロパノール、ポリオール及びポリオールエーテル、例えば2−ブトキシエタノール、プロピレングリコール、芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール又はフェノキシエタノール)との混合物を挙げることができる。
【0114】
添加剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は双性イオン性若しくは両性界面活性剤、アニオン性、中性又はカチオン性ポリマー、有機又は無機増粘剤、酸化防止剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、香料、緩衝剤、分散剤、コンディショナー、フィルム形成剤、セラミド、保存料、乳白剤であることができる。もちろん、前記の成分を染色用組成物中の添加剤として用いることができる。
【0115】
かくして、式(I)のポリオルガノシロキサンを含む髪染色用組成物は、
・時間が経つにつれて色が薄くなる(退色)のを防止し、
・経時着色永続性を促進し、
・色の抽出を減少させ、且つ/又は
・酸化に関して髪を回復する
ことができる。
【0116】
UVフィルターを含む太陽光線保護製品、例えばサンクリーム、乳液、オイル及びスプレーにおいて、式(I)のポリオルガノシロキサンはそれ自体で皮膚及び/又は髪へのUVの影響に対する保護効果を有することができる。これはまた、皮膚及び/又は髪へのUVの影響に対するその他の薬剤(例えば上記のUVフィルター)によってもたらされる保護作用を改善する効果を有することもできる(式(I)のポリオルガノシロキサンと他の薬剤との間の相乗効果)。UV保護効果は、組成物の外観や性能を経時的に維持する(分解が少ない)ことに関しても有益であることができる。かくして、式(I)のポリオルガノシロキサンは組成物の黄変を防止することができる。
【実施例】
【0117】
以下、非限定的実施例によって本発明の詳細及び利点の一部を例示する。
【0118】
以下の実施例においては、特に次の成分を用いる:
【表2】

【0119】
以下の例において、「C」という文字は比較例であることを示す。
【0120】
例1〜10
【0121】
これらの例は、シャンプーを例示する。
示した量は、成分の重量による量である。
これらの例においては、ポリオルガノシロキサンを水性キャリヤー中に乳化させた形で存在させた。
エマルションは、前もって乳化させることによって又は現場で乳化させることによって調製した。
【0122】
次の手順に従って、シャンプーとして用いることができる組成物を作った。
(1)ビーカーに水を入れる。
(2)SLES及びUC32を添加する。
(3)保存料を添加する。
(4)シリコーン(Sil 1〜Sil 7)を添加する。
(5)NaCl(20%溶液)を添加する。
(6)クエン酸でpHを5.5に調節する。
各成分を添加した後に、矩形の簡単な混合ブレードを用いて混合する。
【0123】
下記の第II表に、製造した組成物を示す。
【表3】

【0124】
これらの例は、式(I)に従うポリオルガノシロキサンが引き起こす粘度低下が他のポリオルガノシロキサンが引き起こす粘度低下より小さいことを示している。かくして、これは配合物の可能性を高める。
これらの例はまた、組成物の黄変が少ないことも示している。
【0125】
髪梳かし補助剤としての試験(髪のコンディショニング)
International Hair Importers社から入手した脱色されたプラチナブロンドの髪のコイル(bandeaux)から、太いカッターを用いて、2.54cmの幅の髪の房(meche)を切り取る。活性物質15%のラウリル硫酸ナトリウム溶液を調製する。この溶液約900ミリリットルを大きい1リットルのビーカー中に注ぐ。前記の髪の房を金属ワイヤ上で数珠繋ぎにし、前記溶液中に10分間浸す。軽く水切りし、次いでそれらを傾けた大きなプレート上に置く。45分間水を流す。この水は40℃で、1.80リットル/分の流量だった。45分後に、この髪の房を櫛(間隔の広い側)で、結び目(もつれ)がもはやなくなるまで、水道水下で梳く。ラック上に前記の髪の房を吊るし、こうしてそれらの前処理を完了させる。
【0126】
シャンプーの髪コンディショニング能力を、Dia-Stron Miniature Tensile Tester MTT 170及びDia-Stronソフトウェア「RHEOPC」を用いて測定する。次の文献に記載されたような適合プロトコルに従う:(1)Dia-Stron MTTWINユーザーマニュアル バーージョン1.0(1995年6月);(2)M. L. Garcia及びJ. Diaz、「Combability measurements on human hair」、J. Soc. Cosmet. Chem., 27, 379(1976年)及び(3)Y.K. Kamath及びH.-D. Weigmann、「Measurement of combing forces」、J. Soc. Cosmet. Chem., 37, 111(1986年)。
【0127】
均質な髪の房のグループを調製するために、それぞれの濡れた未処理の髪の房について、櫛梳き力を測定する。それぞれの濡れた未処理の髪の房を、1cm当たり4本の歯を有する櫛で10回梳く。これをビーカー中で脱イオン水中に浸し、一度人差し指と中指との間に挟んで絞ることによって余分な水を取り除く。この操作が髪繊維の間の僅かなもつれを引き起こす。それぞれの髪の房をDia-Stron MTT 170の櫛梳き部品を用いて6回梳き、未処理の時の濡れた状態での櫛梳き力(FMNT)の平均値を計算する。統計分析を用いて髪の房のグループを均質に構成する。
【0128】
これらの髪の房を次のようにして処理する:処理されるべき同じグループの髪の房を大きなビーカー中で水道水中に1分間浸す。一度人差し指と中指との間に髪の房を挟んで絞ることによって余分な水を取り除く。注射器を使って髪2g当たりにシャンプー0.2ミリリットルを付着させる。それぞれの髪の房を1分間で30回揉む。処理された髪の房を金属ワイヤ上で数珠繋ぎにし、傾けた大きなプレート上に置く。1分間水を流す。この水は40℃で、1.80リットル/分の流量だった。処理された髪の房は、「処理済の時の濡れた状態での櫛梳き」による評価のための準備ができたものである。それぞれの処理済の髪の房を、Dia-Stron MTT 170の櫛梳き部品を用いて6回梳き、処理済の時の濡れた状態での櫛梳き力(FMT)の平均値を、髪の房の各グループについて計算する。
【0129】
処理の前後の濡れた髪の房のグループの櫛梳き力の平均値の差が、髪のコンディショニング(濡れた髪の梳かし易さ)を反映する。コンディショニングは、次の式を用いて計算される。
ΔF=FMT−FMNT
ここで、ΔFは処理の前後の濡れた髪の房のグループの櫛梳き力の平均値の差を表わす。FMTは処理済の時の濡れた髪の房の櫛梳き力の平均値を表わす。FMNTは未処理の時の濡れた髪の房の櫛梳き力の平均値を表わす。ΔFの値がより一層負であるほど、処理がより一層効果的ということになる。試験の結果を下記の表に示す。
【0130】
髪梳かし補助剤としての試験の結果(髪のコンディショニング)
【表4】

濡れた髪のコンディショニングが確認された。
【0131】
例11
【0132】
この例はアフターシャンプーコンディショニング用組成物を例示する。次の組成物を調製する。
【表5】

【0133】
例12〜15
【0134】
これらの例は、シャインスプレーを例示する。次の組成物を調製する(量は成分の重量%として示される):
Mirasil PTM及びシリコーンをMirasil CM5中で撹拌しながら混合する。エタノールを添加し、溶液を撹拌する。
【0135】
【表6】

【0136】
例16〜19
【0137】
これらの例は、サンクリームを例示する。量は成分の重量による量である。
【表7】

(1)Brookfield(スピンドル6、20回転/分、25℃)
【0138】
手順
(1)相2を調製する:TEAを含有させた水中にDermacrylを撹拌しながら分散させる。
(2)相3を調製する:水中にSepigel 501を撹拌しながら分散させ、均質化させ、次いで保存料、アラントイン、グリセリン及びプロピレングリコールを添加する。
(3)相2を相3に添加する。
(4)相1を調製する:成分を混合し、70℃に加熱し、均質化させる。
(5)相1を相2及び3に同じ温度において添加し、Turraxで約2分間撹拌する。Mirasun TIW 60を撹拌しながら添加する。得られたエマルションを撹拌しながら30℃まで冷まし、クエン酸でpHを6.8に調節する。
【0139】
サンクリーム試験
TRANSPORE 3M粘着テープ上に55〜60mgの割合で分析すべきサンクリームを付着させる。次いでTRANSPORE 3M粘着テープの長手方向全体にわたってクリームのフィルムが均質になるように塗り広げる。人工気象室中で調節された湿度において、太陽光線保護指数(SPF)を測定する。用いる装置Optometrics SPF 290をキャリブレートし、TRANSPORE 3M粘着テープに対してブランクテストを実施する。それぞれのサンクリームについて2回の独立した測定(それぞれが、それぞれのTRANSPORE 3Mテープに対する9回の測定からの平均値とする)を実施する。結果を下記の表に示す。これらは、本発明に従うサンクリームについての平均保護指数(IP)の増大を示している。
【0140】
【表8】

【0141】
例20〜24
【0142】
これらの例は、キューティクルコートを例示する。量は成分の重量%として示される。
【表9】

Mirasil CM5中でMirasil PTM及びシリコーンを撹拌しながら混合する。Mirasil C-DMLを添加し、シリコーン油を互いに混合する。
【0143】
日光に対する着色保護試験(サンテスト)
長さ15cmの脱色されたプラチナブロンドの髪の房2gを、活性物質15%に希釈したラウリル硫酸ナトリウム溶液で予備洗浄する。この溶液900ミリリットルを大きい1リットルのビーカー中に注ぐ。前記の髪の房を金属ワイヤ上で数珠繋ぎにし、これらを前記溶液中に10分間浸す。軽く水切りし、次いで傾けた大きなプレート上に置く。45分間水を流す。この水は40℃で、1.80リットル/分の流量だった。45分後に、この髪の房を櫛で、結び目(もつれ)がもはやなくなるまで、梳く。
【0144】
この髪の房を、市販のロレアルヘアカラーリングジェルPermanent Red Dye Fiction No. 66(グループIII永久染料)で染色する。この髪の房を、手のひらの上にこのリボンを置いて、水が透明になるまですすぐ。それぞれの髪の房をMixa Bebeシャンプー0.5gで1分間洗浄し、それぞれの髪の房を1分間すすぐ。2本の指の間で水切りした後に、この髪の房を人工気象室中で20℃、相対湿度50%において12時間乾燥させる。それぞれの髪の房を4種類のキューティクルコートの内の1つで処理する(例20〜23)。キューティクルコート0.5gをそれぞれの髪の房に塗布し、それぞれの髪の房を1分間揉む。次いで髪の房を櫛のそれぞれの側で10回梳く。
【0145】
Dr. Lange分光測色計及びLuci 100バージョン1.0ソフトウェアを用いて前記の髪の房をL、a、bシステムにおいて評価する(光源:C;測定幾何学:d/8°;標準オブザーバー:10°)。それぞれの髪の房について、前もって画定しておいた(7×4)cm2の領域に対して測定を実施する。髪の房のこの領域について係数L、a、bを6回測定し、得られた値の平均を取る。サンテストにおける照射の前後に測定を行う。
【0146】
処理済のそれぞれの髪の房にHeraeus CPS+サンテストを用いて16時間照射する(自然露光20日間と同等)。このサンテストは、UV及び可視光線への自然露光の加速シミュレーションを提供する。条件は次の通りである:E=500W/m2、温度=20±5℃、相対湿度25±5%、そして、使用ランプはキセノンランプである。
【0147】
それぞれの髪の房について、前記の組成物(例1〜4)で処理した後に得られた髪の房の色及びサンテストの後に得られた髪の房の色をL、a、bシステムにおいて測定する。Lは色の明度を示す。Lの値が大きいほど色合いがより明るい。「a」は赤−緑成分であり、「b」は黄−青成分である。a又はbの値が0に近いということは、グレーの色合いに対応する。
【0148】
サンテストにおける露光の前後における処理済の髪の房の色の違いは、着色の劣化を反映する。この劣化は、次の式を用いて計算される。
【数1】

ΔEは2つの髪の房の間の色の違いを示す。Li、ai及びbiはそれぞれ、照射前の明度、色合い及び彩度(飽和度)を表わす。L、a及びbはそれぞれ、照射後の明度、色合い及び彩度(飽和度)を表わす。試験結果を下記の表に示す。
【0149】
サンテストの結果
【表10】

【0150】
本発明に従うキューティクルコートで処理された髪の房(例22及び23)の、サンテストにおける16時間の露光後の色の劣化は、比較用コーティングについて得られた結果と比較して少ないことがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品において許容できるキャリヤー及びポリオルガノシロキサンを含む化粧品組成物であって、前記ポリオルガノシロキサンが次の一般式(I):
【化1】

{ここで、RacSiO(4-a-c)/2は同一であっても異なっていてもよく、ポリオルガノシロキサン中の直鎖状又は分岐鎖状単位を表わし、
Nはポリオルガノシロキサン中のケイ素原子の数であって3又はそれより大きく、
a及びcは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
a+cは同一であっても異なっていてもよく、0、1、2又は3であり、
Rは同一であっても異なっていてもよく、C1〜C18アルキル基、C6〜C12アリール基、C6〜C12アラルキル基、C6〜C12アルカリール基、式−[CH2]3−NH[CH2]2−NH2の基、式−[CH2]3−NH2の基、ヒドロキシル基、C1〜C18アルコキシ基、C1〜C18ヒドロキシアルキル基又はC1〜C18ヒドロキシアルキルエーテルアルキル基(これらの基は随意に置換されていてもよい)を表わし、
Yは同一であっても異なっていてもよく、ケイ素原子が有する基であって式−R4−U−Halsの基を表わし、
ここで、R4は二価炭化水素連結用基、好ましくはアルキル基であり、
Uは共有結合又はヘテロ原子を含む二価玉継ぎ手基であり、
Halsは立体障害アミンを含む官能基であり、
該ポリオルガノシロキサンの少なくとも1個のケイ素原子は基Yを有する}
を有することを特徴とする、前記組成物。
【請求項2】
基Yが次式(II):
【化2】

{ここで、R4は同一であっても異なっていてもよく、次のもの:
・2〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜20個の炭素原子を有するアルキレン−カルボニル基;
・アルキレン部分が直鎖状又は分岐鎖状であって2〜12個の炭素原子を有し且つシクロヘキシレン部分が−OH基及び随意としての1〜4個の炭素原子を有するアルキル基1又は2個を有するアルキレン−シクロヘキシレン基;
・式−R7−O−R7の基(ここで、R7は同一であっても異なっていてもよく、1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わす);
・式−R7−O−R7の基(ここで、R7は上記の意味を有し、しかしそれらの内の一方又は両方が1又は2個の−OH基で置換されているものとする);
・式−R7−COO−R7の基(ここで、R7は上記の意味を有する);並びに
・式−R8−O−R9−O−CO−R8の基(ここで、R8及びR9基は同一であっても異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、R9基は随意にヒドロキシル基で置換されていてもよい):
から選択される二価炭化水素基であり、
Uは−O−又は−NR10−を表わし、ここで、R10は水素原子又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分枝鎖状アルキル基であり;
5は同一であっても異なっていてもよく、1〜3個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基又はフェニル基であり;そして
6は水素原子、R5基又はフリーラジカルOを表わす}
を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
基Yが次式(III):
【化3】

の基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
基Rが同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、オクチル、トリフルオロプロピル又はフェニル基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
Rがメチル基であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
式(I)のポリオルガノシロキサンが線状ポリオルガノシロキサンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
式(I)のポリオルガノシロキサンが次式(IV):
【化4】

(ここで、
Rは同一であっても異なっていてもよく、請求項1〜6のいずれかに規定した通りの基であり、
Yは同一であっても異なっていてもよく、請求項1〜6のいずれかに規定した通りの基であり、
Aは同一であっても異なっていてもよく、基R又はYであり、
nは0より大きい平均数であり、
mは0より大きい平均数であり、そして
n+m+2=Nである)
を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
Aが基Rであり、且つ
Rがメチル基である
ことを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
m≧10、好ましくはm≧50であり、且つ
n≧0.5である
ことを特徴とする、請求項7又は8に記載の組成物。
【請求項10】
200≧m≧50であり、且つ
5≧n≧1である
ことを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
式(I)のポリオルガノシロキサンが50〜5000mPa・sの範囲、好ましくは100〜1000mPa・sの範囲の粘度を有することを特徴とする、請求項9又は10に記載の組成物。
【請求項12】
3000≧m≧500であり、且つ
50≧n≧5である
ことを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
式(I)のポリオルガノシロキサンが5000〜500000mPa・sの範囲、好ましくは5000〜100000mPa・sの範囲の粘度を有することを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
式(I)のポリオルガノシロキサンが0.1〜0.5重量%の範囲の窒素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
m≧50であり、且つ
0.001≦n/(m+n)≦0.5、好ましくは0.005≦n/(m+n)≦0.1である
ことを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
前記ポリオルガノシロキサンを含む液滴を化粧品において許容できる水性キャリヤー中に分散させて成るエマルションの形で該ポリオルガノシロキサンを組成物中に存在させたことを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の組成物。
【請求項17】
前記エマルションが、ポリオルガノシロキサンの乳化剤を、好ましくは式(I)のポリオルガノシロキサンの量に対して10重量%未満の割合で、用いて得られる0.15μm又はそれより大きい平均液滴寸法を有するエマルションであること、又は
前記エマルションが、ポリオルガノシロキサンの乳化剤を、好ましくは式(I)のポリオルガノシロキサンの量に対して10重量%超の割合で、用いて得られる0.15μm未満の平均液滴寸法を有するマイクロエマルションであること
を特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の組成物。
【請求項18】
式(I)のポリオルガノシロキサンに加えて、
・少なくとも1種のアニオン性及び/又は両性界面活性剤(単独で又は混合物として)、
・随意としての少なくとも1種の安定剤及び/若しくはコンディショナー及び/若しくはコンディショニング助剤又はそれらの混合物、
・随意としての別のポリオルガノシロキサン、
・随意としてのUVフィルター
を含むことを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記安定剤及び/又はコンディショナー及び/又はコンディショニング助剤が
・多糖類から誘導されたカチオン性ポリマー、例えばセルロースのカチオン性誘導体、澱粉のカチオン性誘導体、グアールのカチオン性誘導体、カロブのカチオン性誘導体、
・合成カチオン性ポリマー、
・安定剤、好ましくは架橋したポリアクリレート及び組成物中で網状構造を形成する不溶性固体から選択される安定剤、例えばエチレングリコールジステアレート(EGDS)、
・これらの物質の混合物又は組合せ物
から選択されることを特徴とする、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
皮膚及び/又は髪のケア用、好ましくは皮膚及び/又は髪の洗浄及び/又はトリートメント用の化粧品組成物であって、流体の形にあることを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載の組成物。
【請求項21】
シャワー用ジェル、シャンプー又はアフターシャンプー(洗い落とすことが予定されるもの又はされないもの)であることを特徴とする、請求項1〜20のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
太陽光線保護製品であることを特徴とする、請求項1〜21のいずれかに記載の組成物。

【公表番号】特表2008−503552(P2008−503552A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517348(P2007−517348)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001490
【国際公開番号】WO2006/008368
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(390023135)ロディア・シミ (146)
【Fターム(参考)】