説明

ポリオール組成物、ポリウレタン・フォームおよびその調製方法

【課題】脂肪族イソシアネート系無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの調製に役に立つポリオール組成物を提供すること。
【解決手段】本発明のポリオール組成物は、(1)3.2〜6の平均公称官能価を有する70〜100重量%の高官能ポリオールまたはポリオール・ブレンドと、(2)官能基としてのOHまたはNH、またはNH2基、少なくとも2の官能価および最高330の当量を有する約0〜約20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤と、必要に応じて、(3)3〜30重量%の安定に分散しているポリマー・ポリオールとを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規のポリオール組成物、このポリオール組成物から調製されたポリウレタン・フォーム、およびこのポリオール組成物およびポリウレタン・フォームの調製方法に関し、特に、織物、医療、食品包装等の分野において役に立つ無黄変性の脂肪族イソシアネート系軟質ポリウレタン・フォームの調製に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ポリウレタン・フォームが種々の分野で弾性材料として広く使用されるようになってきている。特に、織物、医療および食品包装の分野においては、ポリウレタンは無黄変性を有していなければならない。ポリウレタン・フォームは、通常、(1)ポリオール、(2)ポリイソシアネート、(3)泡安定剤のようなシリコン系界面活性剤、(4)水、(5)アミンおよび錫触媒、および(6)補助発泡剤、充填材、および難燃剤のような種々の他の添加物の組成物から作られる。
【0003】
ポリイソシアネートについては、ジフェニルメタン・ジイソシアネート(MDI)およびトルエン・ジイソシアネート(TDI)が、その高い反応性のためにポリウレタン・フォームの調製の際に最もよく使用される2つのイソシアネートである。これら2つの芳香族ポリイソシアネートの場合には、このように製造したポリウレタンは、光で照射されたり酸素に触れたりすると黄変する。黄変特性は、ポリウレタン・フォーム調製の際に、イソシアネートとして脂肪族ポリイソシアネートを使用することにより回避することができる。しかし、脂肪族ポリイソシアネートの反応性が遥かに低いために、ポリウレタン・フォームの調製の際にはこれを使用することは非常に少ない。
【0004】
1992年9月15日付けの森本他の米国特許第5,147,897号に、脂肪族ポリイソシアネート・プリポリマーを使用する無黄変性のポリウレタン・フォームの製造が開示されている。この発明の方法は、C〜C10アルカン酸のカリウムまたはナトリウム塩またはジアザビシクロアルケン触媒の存在下で、イソシアネート当量の0.4〜5倍の量の水と脂肪族ポリイソシアネート・プレポリマーとを反応させるステップを含む。プレポリマーは、ヒドロキシ当量の量の1.4〜2.6倍の量の脂肪族ポリイソシアネートと、100〜5,000の平均分子量を有するポリオールとを付加重合することにより得られる脂肪族イソシアネート終端プレポリマーである。脂肪族イソシアネートの反応性は、通常、芳香族イソシアネートの反応性よりも低い。脂肪族イソシアネートをプレポリマーに形成した場合、分子の移動性はさらに遅くなり、反応性はさらに低くなる。プレポリマーの反応性が比較的遅く、粘度が高いために、森本他のプロセスは、80kg/m未満の密度を有するポリウレタン・フォームの調製の際には使用することができない。
【0005】
2001年6月5日付けのDu Prez他の米国特許第6,242,555号に、少なくとも900kg/mの密度を有する、微孔性または非孔性の耐光性で軟質または半軟質ポリウレタンを製造するための反応射出成形(RIM)プロセスが記載されている。この発明の方法は、有機鉛、有機ビスマス、および有機錫触媒から選択した触媒の存在下で、24.5〜34%のNCO含有量を有するイソホロン・ジイソシアネート(IPDI)トリマー/モノマー混合物とイソシアネート反応性組成物との反応を含む。イソシアネート反応性組成物は、(1)米国特許第5,470,813号および米国特許第5,498,583号に記載のDMC(複金属シアン化物)触媒から作ったもので、2〜4の平均公称官能価および800〜4,000の平均当量を有する低不飽和ポリエーテル・ポリオール、(2)官能基としての脂肪族または脂環式OH基、2の官能価、最高80の当量、および少なくとも50%の一次OH含有量を有する約3〜約20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤、(3)2〜3の官能脂肪族NH、NH2またはOH基、および最高150の当量を有する触媒を含有する約2〜約10重量%の助触媒系を含有する。上記触媒のうちの少なくとも1つは、二次または一次アミノ基であり、上記触媒のうちの少なくとも1つは、アミン開始触媒である。この発明は、無黄変性のポリウレタン材料の製造方法を提供する。しかし、この方法は、反応射出成形プロセス、および密度の高い成形部品の製造の際にしか使用できない。
【0006】
日本特許第52997/1977号公報は、ポリウレタン・フォームの調製のためのいわゆる「ワン・ショット」プロセスを開示している。ワン・ショット・プロセスの場合には、ポリイソシアネート、ポリオール、重合触媒および水が重合のために混合され、攪拌される。この特許公報の場合には、脂肪族ポリウレタン・フォームは、最初にポリウレタン組成物を混合し、組成物をコンベア上に注入することにより製造される。しかし、この方法の場合には、ポリオールおよびイソシアネートの両方を約60℃に予備加熱しなければならない。追加の加熱を行うためのオーブンが必要であり、さらに加熱するためのコンベアの頂部に設置される。追加の加熱およびイソシアネートとヒドロキシ基の反応によるフォームの発熱により、容易にシステムはフォームの自己点火温度、すなわち175℃を超えることになる。それ故、この方法は、高さの低い発泡シートの製造の場合にしか使用することができない。
【0007】
ワン・ショット・プロセスは、2つ以上のステップが必要なプレポリマー・プロセスと比較するといくつかの利点があり、低密度のポリウレタン・フォームを製造することができる。しかし、脂肪族イソシアネートの反応性は比較的低いので、ワン・ショット・プロセスを使用する80kg/m未満の密度を有する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの製造についてはまだ報告されていない。
【0008】
本発明者は、ワン・ショット・プロセスを使用して、低密度無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームを製造するための方法を発明するために広範な研究を行った。驚くべきことに、ワン・ショット・プロセスを使用して、高官能ポリオール、またはポリオール・ブレンドおよび脂肪族ポリイソシアネートにより、無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームを調製することができることを発見した。
【特許文献1】米国特許第5,147,897号
【特許文献2】米国特許第6,242,555号
【特許文献3】米国特許第5,470,813号
【特許文献4】米国特許第5,498,583号
【特許文献5】日本特許第52997/1977号公報
【特許文献6】米国特許第4,272,619号
【特許文献7】米国特許第4,640,935号
【特許文献8】米国特許第5,494,957号
【特許文献9】米国特許第5,194,453号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの調製に適した新規のポリオール組成物を提供することである。
【0010】
本発明のもう1つの目的は、密度が比較的低い無黄変性のポリウレタン材料の調製の際のワン・ショット・プロセスを提供することである。
【0011】
本発明のもう1つの目的は、無黄変性の脂肪族ポリウレタン・フォームの調製方法を提供することである。
【0012】
本発明のもう1つの目的は、織物、医療および食品包装の分野で役に立つ新規で無黄変性のポリウレタン・フォームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態は、無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームを調製する際に役に立つポリオール組成物を開示している。本発明のポリオール組成物は、下記のものを含む。
(1)800〜4,000の当量および3.2〜6の平均公称官能価を有する70〜100重量%の官能ポリオールまたはポリオール・ブレンド。
(2)官能基としてOHまたはNHまたはNH2基、少なくとも2の官能価、最高330の当量を有する約0〜約20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤成分。
【0014】
必要に応じて、2.4〜5.5の公称官能価、800〜2,000の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとする4〜28%の酸化エチレン含有量を有するベース・ポリオールで作った全ポリオール組成物をベースとする3〜30重量%の安定に分散しているポリマー・ポリオールをポリオール組成物に含ませることができる。
【0015】
他の実施形態の場合には、本発明は、無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの調製プロセスに関する。本発明のプロセスは、ポリオール成分、脂肪族ポリイソシアネート、水、フォーム配合物内にウレタン結合を形成するための触媒、およびフォーム安定剤/界面活性剤を含有するフォーム配合物の調製ステップと、その後のフォーム配合物の発泡ステップと、その後のフォーム配合物の硬化ステップとを含む。ポリオール成分は、上記ポリオール組成物から選択される。
【0016】
さらに他の実施形態の場合には、本発明は、ワン・ショット・プロセスを使用する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの製造方法に関する。
【0017】
さらに他の実施形態の場合には、本発明は、上記プロセスにより調製され、80kg/m未満の密度を有する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームに関する。
【0018】
さらに他の実施形態の場合には、本発明は、80kg/m未満の密度を有する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームに関する。本発明のポリウレタン・フォームの調製の際には、現在のポリウレタン・フォーム製造装置の特定の改造は必要ない。
【0019】
本発明のポリオール組成物を使用すれば、広い密度と負荷範囲を有する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの調製の際の配合成分の幅が拡がる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、80kg/m未満の密度を有する無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの調製の際に役に立つ新規のポリオール組成物に関する。イソシアネート成分として脂肪族イソシアネートを使用した場合には、本発明は、優れた処理特性および優れたフォーム弾性を供給する。さらに、本発明は、追加の補助発泡剤を使用しないで、負荷範囲の広い無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームを調製するためのワン・ショット方法を開示している。
【0021】
本発明は、新規の脂肪族イソシアネート系ポリウレタン材料を開示している。本発明のポリウレタン材料は、織物、医療、食品包装等の分野で材料として役に立つ無黄変性の軟質ポリウレタン・フォームの製造に適している。
【0022】
本発明のワン・ショット・プロセスの場合には、配合した材料は、同時に混合ヘッド内に射出され、型またはコンベア内に注入される。反応は使用する触媒により異なるが非常に速く、ほぼ2〜30分以内に終了する。次に、結果として得られるフォームは、その最終特性を達成するために約24時間の間後硬化される。
【0023】
本発明のプロセスの場合には、反応組成物は、脂肪族イソシアネート成分A、イソシアネート反応性成分B、少なくとも1つの触媒、少なくとも1つの界面活性剤、および少なくとも1つの発泡剤を含む。必要な場合には、顔料/染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、充填材、リサイクル・フォーム粉末、安定剤、抗菌化合物、および静電気防止剤のような他の発泡助剤も使用することができる。
【0024】
イソシアネート成分Aは、24.5〜54%、好適には26〜51%のNCO含有量、および2.0〜2.7の平均算出官能価を有する脂肪族イソシアネート・モノマーまたは脂肪族イソシアネート・モノマー/トリマーのブレンドであってもよい。脂肪族イソシアネートは、下記のものから無制限に選択した少なくとも1つであってもよい。ヘキサメチレン・ジイソシアネート、ヘキサメチレン・トリイソシアネート、ビシクロヘプタン・トリイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、イソホロン・ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン・ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、ジメチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、キシリレン・ジイソシアネート、テトラメチルキシリレン・ジイソシアネート、そのダイマーおよびそのトリマー。これらのイソシアネートの中、ヘキサメチレン・ジイソシアネートおよびイソホロン・ジイソシアネートが特に好ましい。
【0025】
脂肪族イソシアネート・モノマーおよびトリマーの他に、イソシアネート成分は、必要に応じて、さらに、成分Aの全重量をベースとして、最大15重量%の2〜4のイソシアネート官能基を有する脂肪族イソシアネート・プレポリマーを含むことができる。
【0026】
イソシアネート反応性成分Bは、(b1)3.2〜6の平均公称官能価を有する高官能ポリオールまたはポリオール・ブレンドと、(b2)官能基としてのOHまたはNH、またはNH2基、少なくとも2の官能価および最高330の当量を有する鎖延長剤成分とを含む。必要に応じて、2.4〜5.5の公称官能価、800〜2,000の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとして4〜28%の酸化エチレン含有量を有するベース・ポリオールから作った、安定に分散しているポリマー・ポリオール(b3)の3〜30重量%の全ポリオール組成物を、イソシアネート反応性成分に内蔵させることができる。
【0027】
上記ポリオール組成物の場合には、成分(b3)を含んでいないことが好ましい。
【0028】
(b1)成分においては、本発明で使用することができる高官能ポリオールは、3.2〜6の平均公称官能価;8〜25%の酸化エチレン含有量および800〜4,000、好適に1,000〜3,500、より好適には1,200〜3,000の当量を有する、任意のポリアルキレン・オキシド・ポリオールまたはこのようなポリオールのブレンドであってもよい。これらのポリオールおよびその調製プロセスは、本発明が関連する業界の当業者にとって周知のものである。
【0029】
本発明で役に立つポリオールは、種々の化合物を含む。これらの化合物の好適例は、無制限に下記のものを含む。(a)ポリヒドロキシアルカンのアルキレン・オキシド付加物;(b)非還元糖のアルキレン・オキシド付加物および砂糖誘導体。
【0030】
ポリヒドロキシアルカンの上記アルキレン・オキシド付加物の例としては、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,3−トリヒドロキシヘキサン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリカプロラクトン、キシリトール、アラビトール、ソルビトール、およびマンニトールのアルキレン・オキシド付加物等がある。使用するアルキレン・オキシドの中では、酸化エチレン、酸化プロピレン、および酸化ブチレンが最も好ましい。
【0031】
本発明で使用することができる他のタイプのポリオールは、非還元糖の上記アルキレン・オキシド付加物である。考慮の対象になる非還元糖および糖誘導体としては、サクロース;メチル・グルコシドおよびエチル・グルコシドのようなアルキル・グリコシド;エチレン・グリコール・グリコシド、プロピレン・グリコール・グリコシド、グリセロール・グルコシドおよび1,2,6−ヘクサネトリオール・グリコシドのようなグリコール・グリコシド;およびアルキル・グリコシドのアルキレン・オキシド付加物等がある。使用するアルキレン・オキシドの中では、酸化エチレン、酸化プロピレン、および酸化ブチレンが最も好ましい。
【0032】
実際には、ツェレビチノフ試験で測定した活性水素を有する任意の材料を、ポリオールの成分として使用することができる。例えば、アミン終端ポリエーテル・ポリオールは周知のものであり、使用することができる。
【0033】
本発明で使用する最も好適なポリオールは、ポリ(オキシプロピレン−オキシエチレン)グリコールを含む。使用する場合、酸化エチレンを任意の方法でポリマー鎖に沿って内蔵することができる。酸化エチレンは、終端ブロックとして内部ブロック内に内蔵することもできるし、ポリオール鎖に沿ってランダムに分散させることもできる。
【0034】
鎖延長剤成分(b2)は、OHまたはNH、またはNH2基の官能基を有する、より詳細には、少なくとも2の官能価および最大330の当量を有する脂肪族または脂環式OHまたはNH、またはNH2基を有する鎖延長剤であってもよい。鎖延長剤成分(b2)は、成分b1およびb2の重量をベースとして、約0〜約20重量%、好適には0.8〜15重量%のある量で使用することができる。フォームの必要な負荷特性によれば、手触りおよび機械的強度と組み合わせて、これらの鎖延長剤は、好適には、少なくとも2の官能価、およびせいぜい最高330の当量を有することが好ましい。
【0035】
鎖延長剤(b2)の代表的な例としては、エチレン・グリコール、ジエチレン・グリコール、トリエチレン・グリコール、テトラエチレン・グリコール、分子量が600未満のポリエチレン・グリコール、プロピレン・グリコール、ジプロピレン・グリコール、分子量が450未満のポリプロピレン・グリコール、プロパンジオール、ペンタンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、ポリ(オキシプロピレン−オキシエチレン)、ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(オキシエチレン)、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ネオペンチル・グリコール、1,4−シクロヘキサン・ジメタノール、エチレン・ジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチル−エタノールアミン、イソホロン・ジアミン、およびヒドラジン等がある。鎖延長剤の好適な例は、ポリ(オキシプロピレン)およびジエタノールアミンである。必要に応じて、いくつかの鎖延長剤のブレンドも使用することができる。
【0036】
安定に分散しているポリマー・ポリオール成分(b3)は、その中にエチレン的に飽和していないモノマーが分散しているポリマーを有する任意のポリアルキレン・オキシド・ポリオールであってもよい。安定に分散しているポリマー・ポリオールの代表的な例としては、ポリ(スチレン・アクリロニトリル)が分散しているポリアルキレン・オキシド・ポリオールおよびポリ尿素等がある。安定に分散しているポリマー・ポリオールは、Bayer(「ポリマー・ポリオール」という商品名で)、BASF(「グラフト・ポリオール」という商品名で)、Dow(「コポリマー・ポリオール」という商品名で)およびMobay(「PHDポリオール」という商品名で)を含む数社から市販されている。Bayer、BASFおよびDow製品の場合には、ポリ(スチレン・アクリロニトリル)が、米国特許第4,272,619号;米国特許第4,640,935号、および米国特許第5,494,957号に記載されているプロセスによりポリオール内に分散していて、一方、Mobay製品は、ポリアルキレン・オキシド・ポリオール内にポリ尿素を分散している。下記の表Iは、市販の安定に分散しているポリマー・ポリオールの例を示す。
【0037】
【表1】

【0038】
安定に分散しているポリマー・ポリオールは、「ポリウレタン・ハンドブック」(1985年、Hanser Publisher社発行の、G.Oretelのポリウレタン・ハンドブック、ISBN0−02−948920−2)でOertelが記述している手順により調製することができる。任意のポリアルキレン・オキシド・ポリオールを、このような安定に分散しているポリマー・ポリオールの製造の際に分散ベースとして使用することができる。このような安定に分散しているポリマー・ポリオールの反応性は、主として、このような安定に分散しているポリマー・ポリオールの調製の際に使用するベース・ポリオールの反応性に依存する。本発明で使用する脂肪族ポリイソシアネートの反応性は比較的低いので、2.4〜6(好適には2.4〜5.6、最も好適には2.4〜5.4)の公称官能価、800〜2,000(好適には800〜1,600、最も好適には1,000〜1,600)の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとして、4〜28(好適には4〜24)重量%の酸化エチレン含有量を有するベース・ポリオールが好ましい。
【0039】
多くの市販のポリウレタン触媒を、本発明の無黄変性の脂肪族ポリウレタン・フォームを調製する際に使用することができる。触媒の通常の使用レベルは、0.01〜2phpである。代表的な触媒としては、(1)ビス(2,2’−ジメチルアミノ)エチル・エーテル、N−メチルモルフォリン、N,N−エチルモルフォリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、および酸化ピリジンのような第三アミン;(2)ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、1,5−ジアザビシクロ−(4,3,0)ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7、1,8−ジアザビシクロ−(5,3,0)デセン−7、1,5−ジアザビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−5、1,4−ジアザビシクロ−(3,3,0)オクタン−4、およびフェノール塩のようなジアザビシクロアルケンの有機塩のようなジアゾビシクロアルケン;(3)アルカリおよびアルカリ土類金属アルコキシド、水酸化物、およびフェノキシドのような強塩基;(4)塩化第一錫、塩化第二鉄、三塩化アンチモニ、塩化ビスマスおよび硝酸塩のような強酸の酸性金属塩;(5)Be、Mg、Zn、Pb、Ti、Zr、Sn、Bi、Mo、Mn、Fe、CoおよびNiのような種々の金属を含む、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、エチル・アセトアセテート、サリチルアルデヒド、シクロペンタノン−2−カルボキシレート、アセチルアセトンイミン、ビス−アセチルアセトン−アルキレンジイミン、およびサリチルアルデヒドイミンから得られるような種々の金属のキレート;(6)Sn(OR)、Sn(OR)、Ti(OR)およびAl(OR)のような種々の金属のアルコラートおよびフェノラート、この場合、Rはアルキルまたはアリルであり、カルボン酸、β−ジケトン、およびこの手順または同等の手順で得られるチタンのキレートのような2−(N,N−ジアルキルアミノ)アルカノールを含むアルコラートの反応生成物である;(7)ヘキサン酸カルシウム、酢酸第一錫、オクチル酸第一錫、オレイン酸第一錫のようなアルカリ金属およびアルカリ土類金属のような種々の金属を含む有機酸の塩;(8)四価の錫、三価および五価のAs、SbおよびBi、および鉄およびコバルトの金属カルボニルの有機金属誘導体。
【0040】
上記触媒の中で、有機錫化合物が、本発明の脂肪族系低密度の軟質ポリウレタン・フォームを調製するさいに特に役に立つことが分かった。好適な有機錫化合物としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジラウリル錫ジアセテート、およびジオクチル錫ジアセテートなどのカルボキシル酸のジアルキル錫塩がある。他の有用な有機錫化合物としては、水酸化トリアルキル錫、酸化ジアルキル錫、ジアルコキシド・ジアルキル錫、二塩化ジアルキル錫がある。これらの化合物の例としては、水酸化トリメチル錫、水酸化トリブチル錫、水酸化トリオクチル錫、酸化ジブチル錫、酸化ジオクチル錫、酸化ジラウリル錫、二塩化ジブチル錫、および二塩化ジオクチル錫等がある。
【0041】
フォーム形成組成物においては、1つまたは複数の界面活性剤も使用することができる。界面活性剤は、バルク表面張力を下げ、泡の核形成を促進し、膨らむ泡を安定にし、互換性のない成分を乳化する。ポリウレタン・フォーム用途に通常使用される界面活性剤は、ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン・コポリマーであり、通常、全イソシアネート反応性成分(b1)および(b2)をベースとして、約0.5〜約3重量%、好適には約0.6〜約2.5重量%のレベルで使用される。通常の芳香族ポリウレタン・フォームで使用した従来の界面活性剤も本発明で使用することができる。
【0042】
フォームに対して発泡剤として作用するために、イソシアネートとの反応により二酸化炭素を発生するために0.5〜6.5phpの量の水が使用される。さらに、必要に応じて、水と他の周知の補助発泡剤との組合わせを使用することができる。水の他に補助発泡剤として気体または液体の二酸化炭素を直接使用する方法は特に興味がある。また、本発明で、泡の密度を変えるために、米国特許第5,194,453号に開示されているように、大気圧を調整したりおよび/または泡立ちを使用することは特に好ましい。
【0043】
必要に応じて、他の添加物を、本発明のフォーム形成組成物に内蔵させることができる。他の添加物としては、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、充填材、リサイクル・フォーム粉末、安定剤、抗菌化合物および静電気防止剤等があるが、これらに限定されない。このような添加剤は、最終脂肪族ポリウレタン・フォームの特性に悪影響を与えるものであってはならない。
【0044】
<実施形態>
下記の詳細な説明において、使用する記号、用語および略語は下記のように定義される。
【0045】
ISO1は、三井−武田が市販している50重量%NCOのヘキサメチレン・ジイソシアネートに関する。
【0046】
ISO2は、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル−イソシアネートに関する。
【0047】
ISO3は、Bayer AGが市販している、80重量%の2,4−トルエン・ジイソシアネートおよび20重量%の2,6−トルエン・ジイソシアネートの組成物内のトルエン・ジイソシアネートに関する。
【0048】
P1は、28%の一次ヒドロキシル含有量および33.5の水酸基価を有する、EOキャッピングを含むグリセリン開始の4,800分子量のPO−EOポリエーテル・ポリオールに関する。
【0049】
P2は、34%の一次ヒドロキシル含有量および28.5の水酸基価を有する、EOキャッピングを含むグリセリン開始の6,000分子量のPO−EOポリエーテル・ポリオールに関する。
【0050】
P3は、235の水酸基価を有するグリセリン開始の700分子量のすべてのPOポリエーテル・ポリオールに関する。
【0051】
P4は、84%の一次OH基および15.9%のEO含有量を含み、25℃での粘度が1,470cpsであり、6の公称官能価を有し、28の水酸基価を有するソルビトール開始のポリアルキレン・オキシドに関する。
【0052】
P5は、31の水酸基価を有し、約69%のEO含有量を有する、砂糖およびグリセリンの混合物によりスタートした、高官能ポリアルキレン・オキシドに関する。
【0053】
P6は、30.5の水酸基価を有する、44重量%の分散スチレン−アクリロニトリル・コポリマーを含むグラフトポリマー・ポリオールに関する。ベース・ポリオールは、1,050の当量を有する、ランダムに供給されたEO−POポリオール・トリオールである。
【0054】
P7は、ACCLAIM6300という商標で、Bayer AGが市販している、6,000の分子量および3の官能価を有する、DMC(複金属シアン化物)触媒で、グリセリン開始剤にPOをポリ添加して作った低不飽和ポリエーテル・ポリオールに関する。
【0055】
DEOAは、ジエタノールアミンを意味する。
【0056】
PEG400は、分子量400のポリエチレン・グリコールである。
【0057】
B−8681は、Tegostab B−8681の商標で,Th.Goldschmidt社が市販しているシリコン界面活性剤である。
【0058】
Dabco 33LVは、Air Products and Chemicals社が市販している、ジプロピレン・グリコールに溶かした33%トリエチレン・ジアミンの溶液である。
【0059】
Dabco BL11は、Air Products and Chemicals社が市販している、ジプロピレン・グリコールに溶かした70%ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル溶液である。
【0060】
SOは、オクチル酸第一錫を意味する。
【0061】
DBTDLは、ジラウリン酸ジブチル錫を意味する。
【0062】
炎防止剤V88は、Rhodia社が市販しているトリス−(モノ・クロロプロピル)燐酸塩およびトリス−(2−クロロエチル)燐酸塩の混合物である。
【0063】
Tinuvin765は、チバ−ガイギー社が市販している化学抽出番号41566−26−7のビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−1−4−ピペリジニル)セバケートである。
【0064】
「指数」は、反応混合物内の活性水素基の全量で割り、100を掛けた、反応混合物内の反応性イソシアネート基の全量の比率を意味する。
【0065】
pbwは、重量部を意味する。
【0066】
下記の詳細な説明において、例に示すポリウレタン・フォームの特性は、下記の試験方法で測定した。密度は、DIN 53420法により測定した。
【0067】
「IFD(押し込み力撓み)40%」は、BS4443、2A−88部の方法により測定した40%圧縮の際の負荷を意味する。
【0068】
引っ張り強さは、ASTM D−3574−91法により測定した。
【0069】
伸びは、ASTM D−3574−91法で測定した。
【0070】
引裂強さは、ASTM D−3574−91法で測定した。
【0071】
弾性値は、ASTM D−3574−91法で測定した。
【0072】
「Comp.Set」は、DIN53572−11−86法で測定した圧縮セットを意味する。
【0073】
紫外線安定度は、AATCC16−1990、オプションE法により得た色の堅牢度の測定値である。フォームのサンプルをキセノン・アーク・ランプの下に置き、紫外線に20時間露出した。結果は、標準グレー・スケール・カードと比較した場合の、1〜5の等級で表す。等級5は、色の変化が全然なかったことを意味し、等級1は、ほとんど黒であることを意味する。等級4およびそれ以上は、肉眼では視覚的変化を識別できないことを意味する。
【0074】
下記の例は本発明を説明するためのものであって、如何なる意味でも本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。別段の指示がない限り、すべての部および百分率は重量部および重量百分率である。
【0075】
<例1から11および比較例C−1〜C−10>
例1〜11および比較例C−1からC−10の脂肪族ポリウレタン・フォームは、実験室ベンチ・トップ・スケール・カップ内で表IIからIVに示す成分を混合することにより調製した。有機金属化合物を除くすべての成分およびイソシアネートは、有機金属化合物の添加の前に、Cowlesタイプのミキサにより、2050rpmで20秒間、1.5リットルの鋼鉄ビーカ内で一緒に予備混合した。予備混合の後で、もし使用する場合には、有機金属化合物をビーカ内に添加して、2050rpmで20秒間再度混合した。次に、選択したイソシアネート化合物を混合物に加え、組成物と一緒に2050rpmで5秒間混合した。次に、混合物を40cm(幅)*40cm(長さ)*40cm(高さ)の紙で裏打ちした木製のボックス内に注入し、膨らませた。膨らむフォームの高さを、膨らむフォームの頂部上に取り付けた超音波ヘッド・セットで記録した。
【0076】
【表2】

【0077】
例1〜3は、両方とも従来のポリオールおよびDMC低不飽和ポリオールを含む標準ポリウレタン・フォーム配合物(比較例C1〜C3)と比較した場合の本発明の処理特性を示す。例1〜3は、30kg/mのフォーム密度の場合、本発明において広い範囲の鎖延長剤レベルを使用することができることを示す。
【0078】
【表3】

【0079】
表IIIは、低密度フォームを調製する際の本発明の優れた処理特性を示す。例4〜7を見れば分かるように、結果としてのフォーム負荷を調整するために異なるレベルの鎖延長剤およびイソシアネート指数を使用することができる。このことは、非常に柔らかいものから非常に硬いものまで、種々のフォーム負荷を、追加の補助発泡剤を使用しなくても、本発明により製造することができることを示す。
【0080】
【表4】

【0081】
表IVは、さらに、本発明の汎用性および他の利点を示す。比較例C−6〜C−7の場合には、グラフト・ポリマー・ポリオールを、フォーム負荷を増大するために使用した。グラフト・ポリマー・ポリオールを、フォーム負荷を増大するのに使用することができるが、これらのポリオールは、従来の芳香族ポリウレタン・フォーム配合物内でもフォーム負荷を増大したので、グラフト・ポリマー・ポリオールの低い反応性は、配合の幅に有意な影響を有する。グラフト・ポリマーのレベルが低いと、本発明のフォーム負荷は増大し、一方、圧縮セット、弾性、引裂強さ、引っ張り強さ、伸び等のような他のフォーム特性は悪影響を受ける。グラフト・ポリマー・ポリオール・レベルが40pbwに達すると、フォームが崩壊する。例8〜11を見ればわかるように、本発明は、フォームの物理的特性を低減しないで、広い範囲のフォーム負荷を生成するために使用することができる。
【0082】
【表5】

【0083】
表Vは、従来の芳香族ポリウレタン・フォームの黄変問題を示す。比較例8、9および10は、比較のために調製した。例9を見れば分かるように、紫外線安定剤を高いレベルで使用しても、従来の芳香族ポリウレタン・フォームは紫外線安定試験の際に黒に変色する。
【0084】
好ましい実施形態を参照しながら、本発明を図示し、説明してきたが、当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、上記および他の変更を本発明に対して行うことができることを理解することができるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタン材料の調製方法であって、
ポリオール組成物、脂肪族ポリイソシアネート、および少なくとも1つの触媒を含むフォーム配合物を調製するステップと、
前記フォーム配合物を発泡するステップと、
前記フォームを硬化するステップと、を含み、前記ポリオール組成物が、
(1)8〜25%の酸化エチレン含有量、3.2〜6の平均公称官能価、および800〜4,000の当量を有する70〜100重量%のポリオールまたはポリオール・ブレンドと、
(2)官能基としてのOHまたはNH、またはNH2基、少なくとも2の官能価および最高330の当量を有する0〜20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤とを含有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ポリオール組成物が、2.4〜5.5の公称官能価、800〜2,000の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとする4〜28%の酸化エチレン含有量を有するベース・ポリオールで調製した3〜30重量%の安定に分散しているポリマー・ポリオールをさらに含有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポリオール組成物の平均公称官能価が、3.2〜6である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリオール・ブレンドが、ポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリオールが、1,000〜3,500の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリオールが、1,200〜3,000の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリオールが、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ポリオールを含有する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記脂肪族ポリイソシアネートが、24.5〜54%のNCO含有量、および2.0〜2.7の平均算出官能価を有する脂肪族イソシアネート・モノマーまたは脂肪族イソシアネート・モノマー/トリマーのブレンドを有する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記脂肪族ポリイソシアネートが、26〜51%のNCOを有する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記脂肪族イソシアネートが、ヘキサメチレン・ジイソシアネート、ヘキサメチレン・トリイソシアネート、ビシクロヘプタン・トリイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、イソホロン・ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン・ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、ジメチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、キシリレン・ジイソシアネート、テトラメチルキシリレン・ジイソシアネート、そのダイマーおよびそのトリマーからなるグループから選択した少なくとも1つを含有する請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記脂肪族イソシアネートが、ヘキサメチレン・ジイソシアネート、そのダイマーまたはトリマーを有する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記イソシアネートが、イソホロン・ジイソシアネート、そのダイマーまたはトリマーを有する請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ポリオール組成物と、脂肪族ポリイソシアネートと、少なくとも1つの触媒とを含有するフォーム配合物であって、前記ポリオール組成物が、
(1)8〜25%の酸化エチレン含有量、3.2〜6の平均公称官能価、および800〜4,000の当量を有する70〜100重量%のポリオールまたはポリオール・ブレンドと、
(2)官能基としてのOHまたはNH、またはNH2基、少なくとも2の官能価および最高330の当量を有する0〜20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤とを含有するフォーム配合物。
【請求項14】
前記ポリオール組成物が、2.4〜5.5の公称官能価、800〜2,000の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとする4〜28%の酸化エチレン含有量を有する前記ベース・ポリオールで調製した3〜30重量%の安定に分散しているポリマー・ポリオールをさらに含有する請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項15】
前記ポリオール組成物の平均公称官能価が、3.2〜6である請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項16】
前記ポリオール・ブレンドが、ポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項17】
前記ポリオールが、1,000〜3,500の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項18】
前記ポリオールが、1,200〜3,000の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項17に記載のフォーム配合物。
【請求項19】
前記ポリオールが、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ポリオールを含有する請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項20】
前記脂肪族ポリイソシアネートが、24.5〜54%のNCO含有量、および2.0〜2.7の平均算出官能価を有する脂肪族イソシアネート・モノマーまたは脂肪族イソシアネート・モノマー/トリマーのブレンドを含有する請求項13に記載のフォーム配合物。
【請求項21】
前記脂肪族ポリイソシアネートが、26〜51%のNCOを有する請求項20に記載のフォーム配合物。
【請求項22】
前記脂肪族イソシアネートが、ヘキサメチレン・ジイソシアネート、ヘキサメチレン・トリイソシアネート、ビシクロヘプタン・トリイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、イソホロン・ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン・ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、ジメチルシクロヘキサン・ジイソシアネート、キシリレン・ジイソシアネート、テトラメチルキシリレン・ジイソシアネート、そのダイマーおよびそのトリマーからなるグループから選択した少なくとも1つを含有する請求項20に記載のフォーム配合物。
【請求項23】
前記脂肪族イソシアネートが、ヘキサメチレン・ジイソシアネート、そのダイマーまたはトリマーを有する請求項22に記載のフォーム配合物。
【請求項24】
前記イソシアネートが、イソホロン・ジイソシアネート、そのダイマーまたはトリマーを有する請求項22に記載のフォーム配合物。
【請求項25】
フォーム材料を調製するためのポリオール組成物であって、
(1)8〜25%の酸化エチレン含有量、3.2〜6の平均公称官能価、および800〜4,000の当量を有する70〜100重量%のポリオールまたはポリオール・ブレンドと、
(2)官能基としてのOHまたはNH、またはNH2基、少なくとも2の官能価および最高330の当量を有する0〜20重量%の少なくとも1つの鎖延長剤とを含有するポリオール組成物。
【請求項26】
2.4〜5.5の公称官能価、800〜2,000の当量、およびベース・ポリオールの重量をベースとする4〜28%の酸化エチレン含有量を有する前記ベース・ポリオールで調製した3〜30重量%の安定に分散しているポリマー・ポリオールをさらに含有する請求項25に記載のポリオール組成物。
【請求項27】
前記ポリオール組成物の平均公称官能価が、3.2〜6である請求項25に記載のポリオール組成物。
【請求項28】
前記ポリオール・ブレンドが、ポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項25に記載のポリオール組成物。
【請求項29】
前記ポリオールが、1,000〜3,500の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項25に記載のポリオール組成物。
【請求項30】
前記ポリオールが、1,200〜3,000の当量を有するポリアルキレン・オキシド・ポリオールを含有する請求項29に記載のポリオール組成物。
【請求項31】
前記ポリオールが、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)ポリオールを含有する請求項25に記載のポリオール組成物。
【請求項32】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法により調製したポリウレタン・フォーム材料。

【公開番号】特開2008−24813(P2008−24813A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−198542(P2006−198542)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(592148096)
【Fターム(参考)】