説明

ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法

本発明は、一般式I〔式中、置換基および指数nは、明細書に記載の意味を有する〕で示されるラクトンを、式(II)Llaam〔式中、置換基および指数は、明細書に記載の意味を有する〕で示される少なくとも1つの触媒の存在下で重合させることによってポリヒドロキシアルカノエートを製造する方法に関する。更に、本発明は、場合によっては前記方法で第2に得ることができる、新規の特性プロフィールを有するポリ−3−ヒドロキシブチレートならびにこのポリ−3−ヒドロキシブチレートをベースとする生分解可能なポリエステル混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式I
【化1】

〔式中、置換基および指数nは、次の意味を有する:
nは、1〜4の数を表わし;
1、R2、R3、R4は、互い独立に水素、C1〜C12−アルキル、C2〜C8−アルケニル、C3〜C8−シクロアルキル、C6〜C12−アリール、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキル、ハロゲン、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C12−アリールオキシ、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)ホスフィノ、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニルを表わし;
隣接した環上炭素に存在する2個の基R1〜R4は、一緒になってC1〜C5−アルキレン基を表わし;
この場合R1〜R4は、その側で再びRxによって置換されていてよく、Rxは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、C6〜C12−アリールオキシ、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシ、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C6〜C12−アリールオキシカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルカルボニル、C6〜C12−アリールカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C6−アルキルカルボニル、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C6〜C12−アリールスルフィニル、C6〜C12−アリール−C1〜C6−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニル、C6〜C12−アリールスルホニル、C6〜C12−アリール−C1〜C6−アルキルスルホニルから選択された1〜3個の基を表わす〕で示されるラクトンを、
i)式(II)Llaam〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
aは、Cr、MoまたはWからなる群から選択された金属を表わし、
aは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、カルボン酸塩、水酸化物、アルコラート、チオール酸塩、燐酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
l、mは、一般式IIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である〕で示される少なくとも1つの触媒の存在下、
ii)場合によっては、置換されていないかまたは置換されたピリジン、イミダゾール、トリアゾール、カルベン、ホスフィンおよび一般式(III)Xbop〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
bは、H+、Na+、K+、Li+、Mg2+、Ca2+、Al3+、NR4+、ピリジニウム、イミダゾリウム、PR4+、AsR4+およびN[PR32+からなる群から選択された陽イオンを表わし、この場合Rは、水素、C1〜C6−アルキルまたはC6〜C12−アリールの意味を有し;
Yは、ハロゲン化物、カルボン酸塩、ジカルボン酸塩、トリカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホニル、硫酸塩、スルフィニラート、燐酸塩、ホスフィット、水酸化物、アルコラート、ジアルコラート、トリアルコラート、ポリアルコラート、チオール酸塩、アシル、炭酸塩、カルバミン酸塩、アンチモン酸塩および硼酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし;
o、pは、一般式IIIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10000の整数である〕で示されるイオン性化合物から選択された活性剤化合物Bの存在下、
iii)場合によっては、一般式(IV)Lqccr〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
cは、Mg、Ca、Sc、Y、希土類元素、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Zr、Nb、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、TlおよびPbからなる群から選択された金属を表わし、
cは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、カルボン酸塩、チオール酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、水酸化物、アルコラート、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
q、rは、一般式IVの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である〕で示されるルイス酸Cの存在下で重合させることによってポリヒドロキシアルカノエートを製造する方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、上記方法により得ることができる、新規の特性プロフィールを有するポリ−3−ヒドロキシブチレートならびにポリ−3−ヒドロキシブチレートを含有する生物分解可能なポリエステル混合物に関する。
【0003】
ポリヒドロキシアルカノエートは、数多くのポリマー用途に適している重要なポリマーである。殊に、キラルラクトンの重合によって取得することができる立体規則性ポリヒドロキシアルカノエートは、重要である。それというのも、ポリマーの立体構造によって性質は、まさに調整することができるからである。
【0004】
異なる立体構造、ひいては異なる性質で製造されうるポリエステルの1つの例は、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)である。
【0005】
生化学的に製造されうる高アイソタクチックポリ(3−ヒドロキシブチレート)は、170〜180℃の融点を示す。熱可塑的な加工は、既にポリマーの熱分解が開始される温度で行なわなければならない。これに対して、アタクチックポリ(3−ヒドロキシブチレート)は、融点を有さず、約5℃でガラス点だけを有する。そのために、このポリマーは、熱可塑的性質にとって重要ではない(WO−A−94/00506)。
【0006】
米国特許第5440007号明細書および米国特許第6545112号明細書には、有利にシンジオタクチック構造を有するポリ−β−プロピオエステルの製造が記載されている。そのために、金属有機錫化合物は、触媒として使用される。このポリマーは、約60℃の融点を有する。
【0007】
Macromolecules 1988, 21, 2657, 163には、ラセミβ−ブチロラクトンとトリアルキルアルミニウム/水系とによってアタクチックポリ(3−ヒドロキシブチレート)に重合することが記載されている。この場合には、159℃〜163℃の融点を有する結晶性ポリマーが得られる。
【0008】
Macromolecules 1996, 29, 8683およびMacromolecules 1998, 31, 3473の記載から、ラセミβ−ブチロラクトンとアルミノキサンとによりアタクチックポリ(3−ヒドロキシブチレート)に重合することは、公知である。このポリマーは、分画され、最も高融点のポリマーは、166℃の融点を有する。
【0009】
上記のアルミニウム触媒による方法において、良好な活性には、高い濃度の触媒が必要とされる。それによって、極めて高い含量の無機化合物がポリマー中に生じ、それによりポリマーの費用の掛かる高価な後処理が必要とされる。更に、重合触媒のための費用は、極めて高価であり、このことは、最終的に極めて高い製造費をまねき、この系は、経済的に関心を失うことになる。
【0010】
最後に、公知技術水準の公知方法は、キラルラクトンから出発して、極めて低い融点を有するアタクチックポリヒドロキシアルカノエートまたはシンジオタクチックポリヒドロキシアルカノエート、または高すぎる融点を有するアタクチックポリヒドロキシアルカノエートをポリマーの開始熱分解温度付近で提供する。
【0011】
それに応じて、上記欠点を有さず、高い分子量を有する好ましいアイソタクチックポリヒドロキシアルカノエート(55〜90%のアイソタクチックダイアドの含量)の合成を可能にする方法を提供するという課題が課された。
【0012】
冒頭に記載された方法は、意外なことに前記課題を解決する。
【0013】
次に、本発明による方法は、詳細に記載される。
【0014】
ポリヒドロキシアルカノエートを製造するための出発物質としては、殊にラクトンが適している。
【0015】
ラクトンは、市場で入手可能であるかまたは自体公知の方法で得ることができる。ラクトンを合成するための若干の方法は、Tetrahedron 1999, 55, 6403またはChem. Eur. J. 2003, 9, 1273に記載されている。
【0016】
立体規則性ポリヒドロキシアルカノエートの合成は、相応してキラルラクトンから出発する。この場合には、ラセミラクトン混合物(エナンチオマー過剰量なしに)またはエナンチオマー含量が増加されたラクトン(過剰量でのRエナンチオマーまたはSエナンチオマー)を使用することができる。
【0017】
好ましくは、ラセミラクトン混合物が使用される。
【0018】
使用すべきラクトンとしては、殊に一般式I
【化2】

〔式中、置換基および指数nは、次の意味を有する:
nは、1〜4の数を表わし;
1、R2、R3、R4は、互い独立に水素、C1〜C12−アルキル、C2〜C8−アルケニル、C3〜C8−シクロアルキル、C6〜C12−アリール、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキル、ハロゲン、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C12−アリールオキシ、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)ホスフィノ、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニルを表わし;
隣接した環上炭素に存在する2個の基R1〜R4は、一緒になってC1〜C5−アルキレン基を表わし;
この場合R1〜R4は、その側で再びRxによって置換されていてよく、Rxは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、C6〜C12−アリールオキシ、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシ、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C6〜C12−アリールオキシカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルカルボニル、C6〜C12−アリールカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルカルボニル、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C6〜C12−アリールスルフィニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニル、C6〜C12−アリールスルホニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルスルホニルから選択された1〜3個の基を表わす〕で示されるβ−ラクトン、γ−ラクトン、δ−ラクトンおよびε−ラクトンが適している。
【0019】
適当な基R1〜R4は、例えばC1〜C12−アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはn−プロピル、イソブチル、n−ブチルまたは第三ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシル;C2〜C8−アルケニル、例えばプロプ−1−エニルまたはブト−2−エニル;C3〜C8−シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル;C6〜C12−アリール、例えばフェニルまたはナフチルおよびC6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキル、例えばベンジルである。基R1〜R4、例えば基:クロリド、ブロミド、フルオリド、ジメチルアミノ、メトキシまたはフェノキシは、ヘテロ原子によりラクトン環に結合されていてもよい。この場合、2個の基Rは、該基Rがラクトン環の種々のC原子に存在する場合には、互いに架橋されていてよく、C1〜C5−アルキレン基、例えばエチレン基またはプロピレン基を表わす。基R1〜R4は、その側で、例えば基塩素、臭素、メチル、メトキシ、シアノ、メトキシカルボニルで置換されていてよい。
【0020】
好適なラクトンは、例えば次の通りである:
β−ラクトン、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ジケテン、4−エチル−オキセタン−2−オン、4−プロピル−オキセタン−2−オン、4−イソプロピル−オキセタン−2−オン、4−フェニル−オキセタン−2−オン、4,4−ジメチル−オキセタン−2−オン、4,4,−ジエチル−オキセタン−2−オン、4,4−ジフェニル−オキセタン−2−オン、3,4−ジメチル−オキセタン−2−オン、3,4−ジフェニル−オキセタン−2−オン、7−オキサ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン;γ−ラクトン:γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、3−メチル−ジヒドロ−フラン−2−オン、3,4−ジメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン;δ−ラクトン:δ−バレロラクトン、5,6−ジメチル−テトラヒドロ−ピラン−2−オン;ε−ラクトン:ε−カプロラクトン、ε−4−メチルカプロラクトン;
殊に好ましいのは、β−ブチロラクトンである。
【0021】
ラクトンは、予め精製されてよい。この場合、1つの方法は、モレキュラーシーブの添加または水酸化カルシウムを介する蒸留によって除去することができる。更に、予めの精製、例えば酸分離のための塩基性化合物での処理は、一般に省略することができる。
【0022】
触媒として(特許請求の範囲中、成分参照)、一般式(II)Llaamの化合物は、適しており、この場合置換基および指数は、次の意味を有する:
aは、Cr、MoまたはWからなる群から選択された金属を表わし、
aは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、カルボン酸塩、チオール酸塩、燐酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、水酸化物、アルコラート、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
l、mは、一般式IIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である。
【0023】
この化合物は、論理に基づいて配位不飽和であるかまたは本発明による重合の反応条件下で配位子、溶剤または水を(可逆的に)分解することができ、したがって反応条件下で配位不飽和が生じる。触媒は、有利に反応に関与しないが、しかし、重合に対して制御作用を発揮する配位子を結合する。配位子金属単位は、キラルであることができる。
【0024】
好ましい金属Mは、クロムである。
【0025】
好ましい陰イオンXは、クロリド、ブロミド、ヨージド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロホスフェート、スルホネート、ヒドロキシド、カルボキシレートおよびアルコキシド、例えばジニトロフェノラートである。
【0026】
好ましい配位子は、ポルフィリン、フタロシアニンおよびサレン、特に有利にサレンである。
【0027】
サレン構造は、ジアミンおよびアルデヒドまたはケトンを縮合することによって製造されうる。この場合、カルボニル化合物は、同一でも異なっていてもよい。
【0028】
サレンは、一般式
【化3】

を有する。
【0029】
サレンの形成に適しているジアミンZ(NH22の例としては、次のものが挙げられる:
【化4】

【0030】
アルデヒドの例としては、次のものが挙げられる:
【化5】

【0031】
更に、サレン配位子は、ケトンおよびジアミンを縮合することによって製造されうる。
【0032】
配位子は、エナンチオマーの純粋な形で使用されることができる。
【0033】
適当なサレンは、例えば
(1R,2R)−[1,2−シクロヘキサンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]、(1S,2S)−[1,2−シクロヘキサンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−ヨードサリチリデン]、1,2−フェニレンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]および[4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]である。
【0034】
配位子Lとして好ましいオキサゾリンは、例えば1,2−ビス(2,4−ジメチル−2−オキサゾリン−2−イル)エタン、(S,S)−2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、(S,S)−2,2′−(2,6−ピリジンジイル)ビス(4−イソプロピル−2−オキサゾリン)、(S,S)−(−)−2,2′−(ジメチルメチレン)ビス(4−第三ブチル−2−オキサゾリン)および(4R,5S,4′R,5′S)−2,2′−メチレン−ビス(4,5−ジフェニル−2−オキサゾリン)。
【0035】
配位子Lとして好ましいシッフ塩基化合物、アゾメチンとも呼称される、アルデヒドまたは別のカルボニル化合物と第1アミンとの縮合生成物は、例えば
(1R,2S)−[1−[(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシ−ベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]、(1R,2S)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]、(1S,2R)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]および(1R,2S)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジリデン)アミノ]−1,2−ジフェニルエタン−2−オール]である。
【0036】
配位子Lとして好ましいホスファンは、例えば次の通りである:
(2S,4S)−(−)−(ジフェニルホスフィノ)−2−(ジフェニルホスフィノメチル)ピロリジン、
(R)−(+)−2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(Binap)、R−(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、
(4R,5R)−(−)−o−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(Diop)、
(1S,2S)−(+)−1,2−ビス(ジフェニル−ホスフィノメチル)シクロヘキサン、
(−)−(R)−N,N−ジメチル−1−[(S)−1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセニル]エチルアミン、
(2R,3R)−(+)−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、(+)−1,2−ビス[(2S,5S)−2.5−ジメチルホスホラノ]ベンゾール、
(S)−1((R)−1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセニル]エタノール、
(R)−(−)−1−[(S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジシクロヘキシルホスフィンおよび
(1S,2S)−(+)−1,2−ビス[(n−ジフェニルホスフィノ)アミノ]シクロヘキサン。
【0037】
配位子Lで記載されたアンサ化合物(シクロファンとも呼称される)は、脂肪族鎖によって架橋されている芳香族化合物である。
【0038】
更に、エチレン−ビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)、ビナフトールおよびアミノ酸も配位子Lとして適している。
【0039】
適当な他の配位子は、均質の金属有機化合物での触媒反応から当業者に公知である。
【0040】
式IIの好ましい触媒は、例えば
(1R,2R)−[1,2−シクロヘキサンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]クロム(III)クロリド、
[1,2−フェニレンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]クロム(III)クロリド、
[4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミノ−N,N′−ビス−3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]クロム(III)クロリド、
および(1R,2S)−[1[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]クロム(III)クロリドである。
【0041】
触媒IIの製造は、当業者に公知であり、WO−A 00/09463にも記載されている。ところで、数多くの化合物IIも商業的に入手可能である。
【0042】
勿論、異なる触媒の混合物が使用されてもよい。触媒は、単核または多核であることができる。
【0043】
触媒は、付加的に、置換されていないかまたは置換されたピリジン、イミダゾール、トリアゾール、カルベン、ホスフィンおよび一般式(III)Xbop〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
bは、H+、Na+、K+、Li+、Mg2+、Ca2+、Al3+、NR4+、ピリジニウム、イミダゾリウム、PR4+、AsR4+およびN[PR32+からなる群から選択された陽イオンを表わし、この場合Rは、水素、C1〜C6−アルキルまたはC6〜C12−アリールの意味を有し;
Yは、ハロゲン化物、カルボン酸塩、ジカルボン酸塩、トリカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホニル、硫酸塩、スルフィニラート、燐酸塩、ホスフィット、水酸化物、アルコラート、ジアルコラート、トリアルコラート、ポリアルコラート、スルフィド、アシル、炭酸塩、カルバミン酸塩、アンチモン酸塩および硼酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし;
o、pは、一般式IIIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10000の整数である〕で示されるイオン化合物から選択された活性剤化合物Bを含有することができる。
【0044】
特に、Xは、NR4+またはピリジニウムを表わし、Yは、クロリド、カルボン酸塩、ジカルボン酸塩またはトリカルボン酸塩を表わす。種々の活性化合物IIIの混合物が添加されることができる。多官能価カルボン酸塩の使用は、分枝化された構造およびよりいっそう高い分子量を生じる。
【0045】
場合によっては、触媒系には、一般式(IV)Lqccr〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
cは、Mg、Ca、Sc、Y、希土類元素、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Zr、Nb、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、TlおよびPbからなる群から選択された金属を表わし、
cは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、カルボン酸塩、水酸化物、アルコラート、チオール酸塩、燐酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
q、rは、一般式IVの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である〕で示されるルイス酸Cが添加されてもよい。
【0046】
反応混合物中の触媒(II)の量は、通常、使用されるラクトン量に対して0.0001〜100モル%、有利に0.001〜5モル%、特に有利に0.001〜0.5モル%の範囲内にある。
【0047】
反応混合物中の活性剤化合物(III)の量は、通常、使用されるラクトン量に対して0.0001〜100モル%、有利に0.001〜5モル%、特に有利に0.001〜0.5モル%の範囲内にある。
【0048】
反応混合物中のルイス酸C(IV)の量は、通常、使用されるラクトン量に対して0.0001〜100モル%、有利に0.001〜5モル%、特に有利に0.001〜0.5モル%の範囲内にある。
【0049】
化合物IIおよびIIIは、1:10000〜10000:1、有利に1:100〜10000:1、特に有利に1:1〜1000:1の比で使用される。
【0050】
化合物IIおよびIVは、1:10000〜10000:1、有利に1:1000〜1000:1、特に有利に1:100〜100:1の比で使用される。
【0051】
ラクトンは、他の反応性モノマー、例えば次の環状化合物と共重合されることができる:ラクチド、グリコシド、ラクタム、ジオキセパンジオン、エポキシド、アジリジン、カーボネートまたは無水物。
【0052】
本発明による方法により、コモノマー0.01〜99.9%、有利に1〜30%、特に有利にコモノマー含量5〜20%を有する共重合体を製造することができる。
【0053】
ポリエステルの分子量は、500〜5000000の間、有利に50000〜3000000の間にある。
【0054】
ポリマーの分子量は、適当な化合物によって調節することができる。そのために、例えばアルコール、ジオール、アミン、カルボン酸が適している。
【0055】
低分子量のポリヒドロキシアルカノエートは、マクロモノマーとして使用されることができる。例えば、鎖長延長剤、例えばイソシアネートにより、よりいっそう高い分子量を形成させることができる。
【0056】
更に、本発明による方法により、分枝化されたかまたは架橋されたポリマーを製造することができる。例えば、架橋されたポリマーは、活性剤化合物IIIとしての多官能価エポキシドの使用によって得ることができ、或いは、架橋されたポリマーは、活性剤化合物IIIとしての多官能価アンモニウムカルボキシレートを用いて得ることができる(WO−A 94/00506参照)。
【0057】
本発明による(重合)方法は、溶剤の添加を用いてかまたは用いずに実施されてよい。溶剤としては、全ての常用の溶剤がこれに該当する。重合は、特に溶剤なしに行なわれる。
【0058】
重合は、溶融重合として実施されてよい。この場合には、ポリマーの軟化点を上廻って重合される。
【0059】
重合は、溶融重合として実施されてよい。この場合には、ポリマーが重合条件下で可溶性であるような溶剤が選択される。
【0060】
重合は、沈殿重合として実施されてよい。この場合には、モノマーが可溶性であり、ポリマーが重合条件下で不溶性であるような溶剤が選択される。
【0061】
重合は、超臨界的なガスまたはイオン性液体中で実施されてよい。
【0062】
本発明による方法は、一般に−100℃〜250℃、特に0〜180℃、特に有利に60〜140℃の温度で実施される。
【0063】
本方法は、高められた圧力で実施されうるが、しかし、好ましくは、常圧下で作業される。圧力ガスとしては、例えば窒素、アルゴン、一酸化炭素、二酸化炭素、エチレンまたはプロピレンを使用することができる。
【0064】
本発明による方法は、バッチ形式(非連続的)で実施されてもよいし、連続的に実施されてもよい。
【0065】
触媒IIおよび場合によっては化合物IIIおよびIVは、重合後にポリマーから除去されることができる。場合によっては、単に化合物II〜IVを部分的にのみポリマーから除去し、単に前記化合物の1つまたは2つをポリマーから除去することは、適切なことである。
【0066】
この場合には、前記化合物の1つ以上を、反応後にポリマーを分離する段階に移行するように選択する方法がある。弗素含有相により触媒を分離するための1例は、J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 3133に記載された。そのために、例えば弗素含有側基を有する触媒を使用することができる。
【0067】
更に、化合物I〜IIIの1つ以上を担持材料上に固定し、触媒系をポリマーと簡単に分離することができる方法がある。適当な担持材料としては、シリカ、酸化アルミニウム、活性炭または架橋されたポリスチレンを使用することができる。
【0068】
担持材料は、該担持材料が反応中にモノマーまたはポリマー中で可溶性であり、変化した温度で不溶性になるように選択することができる。
【0069】
化合物I〜IIIは、イオン性の相互作用または共有結合により担持材料に結合されていてよい。また、化合物I〜IIIは、重合後に初めて担持材料に結合されてよく、こうしてポリマーから除去されてよい。
【0070】
最後に、化合物I〜IIIは、担持材料から再び除去されることができ、新たな反応に供給されることができる。この場合、1つの方法としては、化合物I〜IIIとイオン交換剤とのイオン性の相互変換が挙げられる。
【0071】
前記方法によって得られたポリマーは、純粋な形で使用されてもよいし、配合物として使用されてもよい。
【0072】
一般に、配合物は、本発明による方法によって製造されたポリマーを1〜99質量%、特に5〜85質量%、特に有利に20〜70質量%含有する。
【0073】
ポリマーは、異なるポリヒドロキシアルカノエートと配合されていてよい。このために、殊に生化学的に製造されたポリヒドロキシアルカノエートまたはシンジオタクチックポリヒドロキシアルカノエートが適している。更に、配合物質としては、例えばポリエーテル、セルロースエステル、澱粉、変性澱粉、ポリエステル、ポリエステルエーテル、ポリビニルアルコールまたはポリアクリレートがこれに該当する。好ましいポリエーテルは、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドである。好ましいポリエステルは、脂肪族、芳香族または脂肪族芳香族のポリエステルである。特に好ましいポリエステルは、ポリ乳酸および高アイソタクチックポリ(3−ヒドロキシブチレート)およびその共重合体である。
【0074】
前記方法により得られたポリマーは、生分解可能な物質の製造に使用されることができる。
【0075】
本方法の1つの好ましい実施態様において、ラクトンは、前接続された工程でオキシラン(エポキシド)および一酸化炭素から出発してカルボニル化触媒Vの存在下で製造され、ラクトンの中間単離なしにポリヒドロキシアルカノエートに変換される。
【0076】
更に、カルボニル化触媒Vと共に、触媒II、活性剤化合物IIIおよびルイス酸IVの群から選択された、重合工程で使用される化合物の1つ以上の化合物は、冒頭に定義されたように既にラクトン製造の際に添加されていてよいかまたは選択的にラクトン形成後に添加されてよい。
【0077】
カルボニル化触媒Vとして使用される遷移金属錯体は、中性の錯体(Vn)であるかまたは陰イオン錯体(Va)である。
【0078】
中性の錯体Vnとしては、中心金属が形式電荷零を有するようなPSEの第5族〜第11族の金属をベースとする全ての中性の錯化合物が適している。適当な金属は、例えばV、Ru、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Os、Co、Ir、RhおよびMiである。特に好ましいのは、Re、Co、Ru、Rh、Fe、Ni、Mn、Mo、Wまたはその混合物、殊にCoである。
【0079】
中性の錯体Vn中で、配位子は、一般に中性配位子として存在する。配位子の数は、それぞれの金属に依存し、基本状態での遷移金属の配位飽和により左右される。適当な中性配位子は、例えば一酸化炭素配位子、ニトロ配位子、ニトロソ配位子、カーボネート配位子、エーテル配位子、スルホキシド配位子、アミド配位子、ニトリル配位子、ホスフィット配位子またはホスフィン配位子である。前記配位子は、一般に遊離電子対により対等に遷移金属に結合している。好ましくは、一酸化炭素は、配位子として使用される。
【0080】
中性の錯体Vn、例えばCo2(CO)6(PMe2Ph)2中には、異なる配位子が並んで存在していてもよい。好ましくは、錯体Aと見なされる:Co2(CO)8、Ru3(CO)12、Rh4(CO)12、Rh8(CO)16、Co4(CO)12、Fe2(CO)10、Fe2(CO)9、Ni(CO)4、Mn2(CO)10、Mo(CO)8およびW(CO)6またはその混合物。特に好ましいのは、Ru3(CO)12、Co4(CO)12、Co(CO)3(NO)、Ni(CO)4およびMn2(CO)10、殊にCo2(CO)8である。
【0081】
中性の錯体Vnの製造は、当業者に公知であり、例えばF.G. Stone, E.W. AbelおよびG. Wilkinson, "Comprehensive Organometallic Chemistry - The Synthesis, Reactions and Structures of Organometallic Compounds", Pergamon Press, Oxford, 1982、例えばVol. 5に記載されている。このような錯体は、原位置で形成されてもよい。欧州特許出願公開第0577206号明細書参照。ところで、このような錯体は、商業的に入手可能である。
【0082】
陰イオン錯体Vaは、本発明の範囲内で、少なくとも1つの中心金属または配位子単位が負の形式電荷を使用するような化合物である。適当な陰イオン錯体Vaは、PSEの第5族〜第11族、有利に第8族〜第10族からの中心金属(式(Va)中で、以下、Mβと呼称される)を使用する。金属としては、例えばCo、Fe、RhおよびRuがこれに該当し、好ましくは、Co、RuおよびRhが使用される。Coは、特に好ましい。
【0083】
陰イオン錯体Va中で、配位子は、通常同様に中性配位子として存在する。配位子の数は、それぞれの金属に依存し、基本状態での遷移金属の配位飽和により左右される。適当な中性配位子は、例えば一酸化炭素配位子、ニトロ配位子、ニトロソ配位子、カーボネート配位子、エーテル配位子、スルホキシド配位子、アミド配位子、ニトリル配位子、ホスフィット配位子またはホスフィン配位子である。前記配位子は、一般に遊離電子対により対等に遷移金属に結合している。好ましくは、一酸化炭素は、配位子として使用される。
【0084】
陰イオン錯体Va、例えば[P(Ph)3]Co(−1)(CO)3、[P(Me2Ph)]Co(−1)(CO)3、Co(−1)(CO)3(CNPh)中で、異なる配位子は、並んで存在していてもよい。前記化合物も原位置で形成させることができる。
【0085】
カルボニル化触媒として、好ましくは、一般式(Va)
(Mα(n+)m[Mβ(L*)]p(Va)
〔式中、
βは、形式電荷−1または−2を有する元素の周期律表の第8族〜第10族の遷移金属を表わし、
*は、PR3、P(OR)3、NR3、SR2、OR2、CO、NO、R−CN、R−NO2、(RO)(R'O)C=O、(R)(R')C=O、(R)C=O(OR')から選択された配位子を表わし、
αは、元素の周期律表の第1族または第2族の金属、ZnまたはHg、ビス(トリアリールホスフィン)イミニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム、イソウロニウム、トリチルまたはT(R)4を表わし、この場合
Tは、N、PまたはAsであり、
R、R’は、互いに独立に水素、アルキル、アリール、アルカリールまたはアラルキルを表わし、n,mは、1または2であり、
pは、−1の形式電荷Mβのためのn・mまたは−2の形式電荷Mβのためのn・m/2を表わす〕で示される遷移金属錯体が使用される。
【0086】
基RまたはR’としては、例えば水素、直鎖状または分枝鎖状のC1〜C10−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたは第三ブチル、またはn−ペンチルまたはイソペンチル、C6〜C14−アリール、例えばフェニルまたはナフチル、またはアルキル部分中1〜10個のC原子およびアリール部分中に6〜14個のC原子を有するアルキルアリール、例えばベンジルがこれに該当する。適当な芳香族基は、複素環式基をも含み、例えば5員環または6員環の単環式基、例えばピリジルおよびフェニル、ならびに縮合環化された系、例えばアントラセンである。
【0087】
金属陽イオンMαとしては、なかんずくアルカリ金属陽イオンおよびアルカリ土類金属陽イオンがこれに該当する。好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウムおよび/またはセシウムが使用される。
【0088】
非金属陽イオンMαは、テトラフェニルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムおよびテトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニルホスホニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウムおよびテトラ−n−ブチルホスホニウム、およびテトラフェニルアルセニウム、テトラメチルアルセニウム、テトラエチルアルセニウムおよびテトラ−n−ブチルアルセニウム、ビス(トリアリール−ホスフィン)イミニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、グアニジニウムまたはイソウロニウムが好ましい。ビス(トリアリール−ホスフィン)イミニウム陽イオン中の特に適したアリール基は、フェニルおよびナフチルであり、この場合ビス(トリフェニル−ホスフィン)イミニウムが好ましい。
【0089】
好ましいのは、Li[Co(CO)4]、Na[Co(CO)4]、K[Co(CO)4]、Cs[Co(CO)4]、(R4N)[Co(CO)4]、(R4P)[Co(CO)4]、(R4As)[Co(CO)4]、(PPN)[Co(CO)4]、Li[Rh(CO)4]、Na[Rh(CO)4]、K[Rh(CO)4]、Cs[Rh(CO)4]、(R4N)[Rh(CO)4]、(R4P)[Rh(CO)4]、(R4As)[Rh(CO)4]、(PPN)[Rh(CO)4]、Li[Ir(CO)4]、Na[Ir(CO)4]、K[Ir(CO)4]、Cs[Ir(CO)4]、(R4N)[Ir(CO)4]、(RrP)[Ir(CO)4]、(R4As)[Ir(CO)4]、(PPN)[Ir(CO)4]、Li4[Fe(CO)4]、Na4[Fe(CO)4]、Kz[Fe(CO)4]、Csz[Fe(CO)4]、(R4N)[Fe(CO)4]、(R4P)[Fe(CO)4]、(R4As)4[Fe(CO)4]、(PPN)2[Fe(CO)4]、(PPN)[HFe(CO)4]および(PPN)2[Fe(CO)8]を含む群から選択された陰イオン錯体Vaであり、この場合Rは、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたは第三ブチル、フェニルまたはベンジルを表わす。
【0090】
酸化段階−1でコバルトを有する陰イオン錯体Vaは、テトラフェニルホスホニウム−テトラカルボニルコバルテート、テトラフェニルアルセニウム−テトラカルボニルコバルテート、テトラフェニルアンモニウム−テトラカルボニルコバルテート、テトラエチルホスホニウム−テトラカルボニルコバルテート、テトラエチルアルセニウム−テトラカルボニルコバルテート、テトラエチルアンモニウム−テトラカルボニルコバルテート、イミダゾリウム−テトラカルボニルコバルテート、ピリジニウム−テトラカルボニルコバルテート、ピロリジニウム−テトラカルボニルコバルテート、グアニジニウム−テトラカルボニルコバルテートおよびイソウロニウム−テトラカルボニルコバルテート、ならびにナトリウム−テトラカルボニルコバルテートが特に好ましい。特に有利なのは、Na[Co(CO)4]である。
【0091】
陰イオン錯体の製造は、当業者に公知である。適当な製造方法は、例えばF.G. Stone, E.W. AbelおよびG. Wilkinson, "Comprehensive Organometallic Chemistry - The Synthesis, Reactions and Structures of Organometallic Compounds", Pergamon Press, Oxford, 1982およびF.G. Stone, E.W. AbelおよびG. Wilkinson, "Comprehensive Organometallic Chemistry II - A Review of the Literature 1982 - 1994", Pergamon Press, Oxford,、例えばVol. 8に記載されている。ついでに、このような錯体も商業的に入手可能である。
【0092】
勿論、種々の中性の錯体Vおよび/または陰イオン錯体Vの混合物が使用されてもよい。触媒は、単核または多核であることができる。
【0093】
反応混合物中の錯体Vの量は、通常、使用されたエポキシド量に対して、全ての中性の遷移金属錯体Vおよび陰イオン遷移金属錯体Vの総和として計算した、0.01〜10000モル%、有利に0,1〜100モル%、特に有利に0.2〜10モル%の範囲内にある。
【0094】
錯体Vは、イオン性液体の形で使用されてもよい。この場合、この錯体Vは、同時に溶剤および反応媒体でもある。本明細書中で使用されるラクトン量に対して錯体Vの量は、大過剰量で存在していてよい。前記のイオン性液体、例えば1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムコバルトテトラカルボニルは、商業的に得ることができる。
【0095】
実施例:
使用される化学薬品は、別記しない限りFluka, Aldrich社またはMerck社に由来し、後精製なしに使用された。溶剤をモレキュラーシーブで乾燥し、それぞれ使用前に脱ガスし、N2で飽和した。β−ブチロラクトンを水酸化カルシウム上で乾燥し、蒸留し、モレキュラーシーブ上に貯蔵した。
【0096】
サレンCr1:1,2−フェニレンジアミン−N,N′−ビス(3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]クロム(III)クロリド
サレン配位子を、WO 00/09463の記載と同様に、エタノール中でのオルト−フェニレンジアミン20.3mmolと3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンズアルデヒド42.6mmolとの縮合によって合成した。
【0097】
配位子9.7mmolおよび塩化クロム(II)11.6mmolをテトラヒドロフラン120ml中で室温で5時間、窒素雰囲気下で攪拌した。引続き、このバッチ量を12時間、空気雰囲気下で攪拌した。2,6−ルチジン23.2mmolの添加後、このバッチ量をさらに3時間、窒素雰囲気下で攪拌した。引続き、第三ブチル−メチル−エーテル450mlを添加し、この混合物を3回飽和塩化アンモニウム水溶液150mlと一緒に振出し、2回飽和NaCl水溶液と一緒に振出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムを濾別し、溶剤の排出後に真空中で乾燥した。
【0098】
サレンCr2:4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミン−N,N′−ビス(3,5−ジ−第三ブチルサリチリデン]クロム(III)クロリド
サレン配位子を、エタノール50ml中での4,5−ジクロロ−オルト−フェニレンジアミン5mmolと3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンズアルデヒド10.4mmolとの縮合によって合成した。
【0099】
配位子2.5mmolおよび塩化クロム(II)3mmolをテトラヒドロフラン50ml中で室温で5時間、窒素雰囲気下で攪拌した。引続き、このバッチ量を12時間、空気雰囲気下で攪拌した。2,6−ルチジン6mmolの添加後、このバッチ量をさらに3時間、窒素雰囲気下で攪拌した。引続き、第三ブチル−メチル−エーテル100mlを添加し、この混合物を3回飽和塩化アンモニウム水溶液25mlと一緒に振出し、2回飽和NaCl水溶液と一緒に振出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、硫酸ナトリウムを濾別し、溶剤の排出後に真空中で乾燥した。
【0100】
アイソタクチシティを13C−NMR分光法により測定した。そのために、Macromolecules 1989, 22, 1656に記載の方法を使用し、アイソタクチックダイアドおよびシンジオタクチックダイアドの双方のピークをカルボニル範囲内で169ppmで積分した。
【0101】
重合試験:
実施例1:
ラセミβ−ブチロラクトン15.5mlを250mlのガラスフラスコ中に装入した。
【0102】
引続き、サレンCr1 39mgを添加し、このバッチ量を100℃に加熱した。20時間後、このバッチ量を冷却し、試料を1H−NMR分光法による変換率の測定のために取り出した。引続き、ポリマーをヘキサン/エーテル中で沈殿させ、および乾燥させた。乾燥されたポリマーを13C−NMR分光法により特性決定した。
【0103】
変換率は、92%であり、アイソタクチックダイアドの含量は、69%であった。
【0104】
ポリマーの特性決定:
実施例1からのポリマーの熱的性質をDSC(Differential Scanning Calorimetry示差走査熱量測定)により試験した。加熱速度は、20゜/分であった。第1の加熱運転で、−10℃のガラス点および121℃および141℃の融点が見い出された。20゜/分で−30℃への冷却後の第2の加熱運転で、0℃のガラス点および112℃および142℃の融点が見い出された。
【0105】
ポリマーの分子量をゲル濾過クロマトグラフィーによりヘキサフルオロイソプロパノール中で(カラム温度40℃、PMMA標準での較正)測定した。この場合、20000ダルトンの数平均および136000ダルトンの質量平均が明らかになった。
【0106】
このポリマーをメタノール中での沈殿によって分画し、沈殿したポリマーの融点を測定した。加熱速度は、20℃/分であった。第1の加熱運転で幅広い融点が117℃および145℃で見い出された。20℃/分で−30℃への冷却後の第2の加熱運転で、3℃のガラス点および123℃および146℃の融点が見い出された。
【0107】
例2:
R−β−ブチロラクトン60%とS−β−ブチロラクトン40%との混合物15.5mlを250mlのガラスフラスコ中に装入した。引続き、サレンCr1 118mgを添加し、このバッチ量を100℃に加熱した。16時間後、このバッチ量を冷却し、試料を1H−NMR分光法による変換率の測定のために取り出した。引続き、ポリマーをヘキサン/エーテル中で沈殿させ、および乾燥させた。乾燥されたポリマーを13C−NMR分光法により特性決定した。変換率は、60%であり、アイソタクチックダイアドの含量は、74%であった。
【0108】
実施例3:
ラセミβ−ブチロラクトン15.5mlを250mlのガラスフラスコ中に装入した。引続き、サレンCr1 118mgおよびテトラブチルアンモニウムクロリド5mgを添加し、バッチ量を100℃に加熱した。16時間後、このバッチ量を冷却し、試料を1H−NMR分光法による変換率の測定のために取り出した。引続き、ポリマーをヘキサン/エーテル中で沈殿させ、および乾燥させた。乾燥されたポリマーを13C−NMR分光法により特性決定した。変換率は、85%であり、アイソタクチックダイアドの含量は、64%であった。
【0109】
実施例4:
ラセミβ−ブチロラクトン15.5mlを250mlのガラスフラスコ中に装入した。引続き、サレンCr1 131mgを添加し、このバッチ量を100℃に加熱した。20時間後、このバッチ量を冷却し、試料を1H−NMR分光法による変換率の測定のために取り出した。引続き、ポリマーをヘキサン/エーテル中で沈殿させ、および乾燥させた。変換率は、82%であり、アイソタクチックダイアドの含量は、57%であった。
【0110】
実施例4からのポリマーの熱的性質をDSC(Differential Scanning Calorimetry示差走査熱量測定)により試験した。加熱速度は、20℃/分であった。第1の加熱運転で、5℃のガラス点および91℃および126℃の融点が見い出された。20℃/分で−30℃への冷却後の第2の加熱運転で、6℃のガラス点および最大135℃の融点が見い出された。
【0111】
ポリマーの分子量をゲル濾過クロマトグラフィーによりヘキサフルオロイソプロパノール中で(カラム温度40℃、PMMA標準での較正)測定した。この場合、132000ダルトンの数平均および660000ダルトンの質量平均が明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

〔式中、置換基および指数nは、次の意味を有する:
nは、1〜4の数を表わし;
1、R2、R3、R4は、互い独立に水素、C1〜C12−アルキル、C2〜C8−アルケニル、C3〜C8−シクロアルキル、C6〜C12−アリール、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキル、ハロゲン、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C6〜C12−アリールオキシ、アミノ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)ホスフィノ、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニルを表わし;
隣接した環上炭素に存在する2個の基R1〜R4は、一緒になってC1〜C5−アルキレン基を表わし;
この場合R1〜R4は、その側で再びRxによって置換されていてよく、Rxは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキルチオ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、C6〜C12−アリールオキシ、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシ、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C6〜C12−アリールオキシカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルカルボニル、C6〜C12−アリールカルボニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルカルボニル、C1〜C6−アルキルスルフィニル、C6〜C12−アリールスルフィニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルスルフィニル、C1〜C6−アルキルスルホニル、C6〜C12−アリールスルホニル、C6〜C12−アリール−C1〜C3−アルキルスルホニルから選択された1〜3個の基を表わす〕で示されるラクトンを、
i)式(II)Llaam〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
aは、Cr、MoまたはWからなる群から選択された金属を表わし、
aは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、カルボン酸塩、水酸化物、アルコラート、チオール酸塩、燐酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
l、mは、一般式IIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である〕で示される少なくとも1つの触媒の存在下、
ii)場合によっては、置換されていないかまたは置換されたピリジン、イミダゾール、トリアゾール、カルベン、ホスフィンおよび一般式(III)Xbop〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
bは、H+、Na+、K+、Li+、Mg2+、Ca2+、Al3+、NR4+、ピリジニウム、イミダゾリウム、PR4+、AsR4+およびN[PR32+からなる群から選択された陽イオンを表わし、この場合Rは、水素、C1〜C6−アルキルまたはC6〜C12−アリールの意味を有し;
Yは、ハロゲン化物、カルボン酸塩、ジカルボン酸塩、トリカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホニル、硫酸塩、スルフィニラート、燐酸塩、ホスフィット、水酸化物、アルコラート、ジアルコラート、トリアルコラート、ポリアルコラート、チオール酸塩、アシル、炭酸塩、カルバミン酸塩、アンチモン酸塩および硼酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし;
o、pは、一般式IIIの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10000の整数である〕で示されるイオン性化合物から選択された活性剤化合物Bの存在下、
iii)場合によっては、一般式(IV)Lqccr〔式中、置換基および指数は、次の意味を有する:
cは、Mg、Ca、Sc、Y、希土類元素、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Zr、Nb、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、TlおよびPbからなる群から選択された金属を表わし、
cは、ハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、イミド、カルボン酸塩、スルフィド、燐酸塩、スルホン酸塩、硼酸塩、水酸化物、アルコラート、フェノラート、アンチモン酸塩、コバルト酸塩および鉄酸塩からなる群から選択された陰イオンを表わし、
Lは、イミン、アミン、ホスファン、イリド、カルボニル、ニトリル、エステル、エーテル、スルフィド、アミド、シクロペンタジエニル、アンサ化合物、アルコキシド、フェノキシド、カルボキシレート、チオレート、イミド、スルホネート、ポルフィリン、フタロシアニン、オキサゾリン、サレンおよびシッフ塩基化合物からなる群から選択された配位子を表わし、この場合種々の配位子Lは、互いに結合していてもよく、配位子Lは、置換されていてよく、
q、rは、一般式IVの化合物が電荷中性であるように選択されている1〜10の整数である〕で示されるルイス酸Cの存在下で重合させることによってポリヒドロキシアルカノエートを製造する方法。
【請求項2】
触媒として式IIのクロム錯体を使用する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
触媒として式IIのクロム(III)サレン錯体を使用する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
式Iのキラルラクトンを重合する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
キラルラクトンのラセミ体を重合する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
β−ブチロラクトンを重合する、請求項4記載の方法。
【請求項7】
ラクトンを、前接続された工程でオキシランおよびCOから出発してカルボニル化触媒Vの存在下で製造し、ラクトンの中間単離なしにポリヒドロキシアルカノエートに変換する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ラクトンを付加的に、請求項1に定義されているような、触媒II、活性剤化合物IIIおよびルイス酸IVからなる群から選択された1つ以上の化合物の存在下で製造する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
請求項6記載の方法により得ることができる、55〜90%のアイソタクチックダイアドの含量を有するポリ−3−ヒドロキシブチレート。
【請求項10】
請求項6記載の方法により得ることができる、100〜150℃の融点を有するポリ−3−ヒドロキシブチレート。
【請求項11】
i)請求項9または10記載のポリ−3−ヒドロキシブチレート5〜95質量%および
ii)ポリラクチド、ポリカプロラクトン、脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸ならびに脂肪族ジヒドロキシ化合物をベースとするポリエステル、ならびに脂肪族ジカルボン酸および脂肪族ジヒドロキシ化合物をベースとするポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエートから群から選択された生分解可能なホモポリエステルまたはコポリエステル5〜95質量%を含む生分解可能なポリエステル混合物。

【公表番号】特表2008−535987(P2008−535987A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505882(P2008−505882)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061501
【国際公開番号】WO2006/108829
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】