説明

ポリマーにおける改質された離層を有するナノコンポジット添加剤の製造方法

本発明は親有機粘土材料を改質するための(特にその表面を改質するための)方法に関し、この方法は(a)乾燥粉末親有機粘土材料(成分a)を作成し;(b)成分(a)を改質するため少なくとも1種の添加剤(成分b)を作成し;更に(c)成分(a)および(b)を高剪断混合ユニットにて強力混合する各工程からなっている。成分(b)の添加には水も溶剤も添加せず或いは使用しない。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は親有機粘土材料の改質(特に表面改質)方法、改質された親有機粘土材料(たとえば本発明の方法により得られるもの)、改質親有機粘土材料を含有するポリマー組成物、改質親有機粘土材料の使用、予備剥離ナノコンポジット添加剤、並びにナノコンポジット組成物に関するものである。
【0002】
プラスチックまたは一般的なポリマー原料の性質はナノコンポジット添加剤の添加により改善することができる。これらは機械的性質またはガス透過性の改変を可能にする。更にナノコンポジット添加剤の添加により、たとえば難燃性を改善することもできる。ポリマーの燃焼に際し安定なクラスト層が形成され、これはポリマーの更なる着火を抑制する。
【0003】
ナノコンポジット添加剤は天然産もしくは合成の層状シリケートからなり、その表面は有機分子により改質されている。有機改質により、ナノコンポジット添加剤が混入されるポリマーの極性に対しナノコンポジット添加剤の表面極性の適合性が得られる。
【0004】
ナノコンポジット添加剤は、たとえばモンモリロナイトもしくはヘクトライトのような膨潤性層状シリケートを水中に分散させると共に離層(デラミネート)させて作成される。有機改質はたとえば第四級アンモニウム化合物の添加により行われ、このアンモニウム化合物はシリケートラメラの陰帯電表面層に対しカチオン交換により結合される。有機成分の極性により有機改質された層状シリケートの極性が影響を受け、かくして使用プラスチックの極性に適合しうる。ポリマーにナノコンポジット添加剤を混入するには2つの経路を挙げることができる。
【0005】
(a)現場重合
現場重合に際しナノコンポジット添加剤をモノマーに分散させ、その際層状シリケートの層の離層が生ずる。モノマーは隣接するシリケート層の間の中間部にも浸入することができ、そこで層拡張が生ずる。それに続く重合の間、中間部に浸入したモノマーも重合し、これによりシリケート層が互いに分離される。それに続く分散工程にて層の更なる離層が生ずる。できるだけ完全な離層を達成するには、ナノコンポジット添加剤がその表面特性にてモノマーにも生成ポリマーにも適合せねばならない。
【0006】
(b)溶融配合
溶融配合においては、粉末状ナノコンポジット添加剤を押出器にてポリマー溶融物に分散させる。ナノコンポジット添加剤とポリマーとの表面特性の充分な適合性にて、押出過程で既に有機改質層状シリケートラメラの離層が生ずる。
【0007】
ナノコンポジット添加剤のできるだけ充分な離層が、プラスチックにおける機械的性質、ガス透過性および難燃性の所望の改善を達成するための前提である。
【0008】
従来のプラスチックのための添加剤として使用されるナノコンポジット添加剤は層状シリケートからなり、これはカチオン型有機成分および必要に応じ更に層状シリケートの極性に影響を及ぼす他の成分で改質されている。ナノコンポジット添加剤の作成には、先ず最初に層状シリケートを水中に分散させ、次いで約80℃の温度にてカチオン型有機成分を添加する。カチオン型有機成分の添加の後、改質された層状シリケートの沈降が生じ、次いでこれは濾過によって分離され、乾燥され、かつ磨砕される。米国特許第4,695,402号明細書には有機改質ベントナイトの作成方法が記載されている。ここでは層状シリケートのスラリーを先ず最初に高剪断条件下で攪拌し、次いで有機カチオンを層状シリケートのカチオン交換能力の約90〜150%に相当する量にて添加する。有機改質された層状シリケートをスラリーから分離し、次いで緩和な条件下で約50℃以下にて乾燥させる。有機カチオンとしてはたとえばアンモニウム−、ホスホニウム−もしくはスルホニウム−化合物を使用することができ、これらは長鎖の線状もしくは分枝アルキル鎖を有する。
【0009】
米国特許第4,429,999号明細書においては有機改質層状シリケートは、先ず最初に層状シリケート(たとえばモンモリロナイト、ベントナイトまたはヘクトライト)を水中にスラリー化させることにより作成される。スラリーを約70℃の温度まで加温し、次いで順次に2種の異なるカチオンを添加する。有機カチオンとしては、たとえば第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩またはその混合物を使用することができる。スラリー化すべく添加する第一有機カチオンの量は層状シリケートのカチオン交換能力の約75〜150%に相当する。第二有機カチオンの量は有機カチオンの全量に対し約0.01〜20重量%に相当する。次いで1種もしくはそれ以上の有機アニオンを添加し、これらアニオンは第一および/または第二有機カチオンと反応して層状シリケートとの錯体を形成することができる。第一有機カチオンは疎水性基を含有する一方、第二有機カチオンは親水性基を含有する。反応生成物を次いで濾過により分離すると共に緩和な条件下で乾燥させる。
【0010】
欧州特許出願公開第0627480号明細書にも有機改質層状シリケートが記載されており、これらは先ず最初に層状シリケートの水性スラリーを作成することにより得られる。スラリーは約70℃の温度まで加温され、次いで有機カチオンが添加される。更に親有機層状シリケートは有機アニオン(たとえばステアリン酸ナトリウム)を含有することができる。有機カチオンの添加と同時に有機アニオンの添加も層状シリケートの水性スラリーに対し行われる。反応生成物を濾過により分離し、次いで緩和な条件下で乾燥させる。
【0011】
米国特許第4,874,728号明細書には親有機層状シリケートが記載されており、これらは先ず最初に層状シリケートの水中スラリーに第四級アンモニウム塩(これは長鎖アルキル基を有する)を添加するようにして得られる。次いで反応生成物を濾過により分離すると共に乾燥させる。
【0012】
米国特許第4,866,018号明細書にも親有機層状シリケートが記載されており、これは先ず最初に層状シリケートの水性スラリーに第四級アンモニウム化合物を添加し、次いで親有機ジルコニウム−アルミニウム−錯体を添加するようにして得られる。反応生成物を次いで濾過により分離すると共に乾燥させる。
【0013】
水におけるナトリウムベントナイトの予備分散を回避する乾燥混合プロセスとしての親有機ベントナイトの作成が、たとえば米国特許第4,474,706号明細書に記載されている。この場合、実質的に乾燥された膨潤性粘土を、水の添加なしに有機アンモニウム化合物と反応させる。そのため粘土とアンモニウム化合物とをアンモニウム化合物の融点より高い温度にて混合する。各成分は、反応混合物から全液体が除去されると共に有機改質粘土が得られるまで互いに混合される。アンモニウム化合物と粘土との反応は、粘土の隣接層の間の間隔の増大により確定することができる。改変のため好ましくは種々異なるアンモニウム化合物の混合物が使用される。アンモニウム塩は単独で或いは混合物として任意の順次で乾燥粘土に添加することができる。各成分の混合を生ぜしめる温度は、最高温度で溶融する第四級アンモニウム化合物の融点よりも高く選択せねばならない。改質粘土を次いで水により洗浄し、次いで改めて乾燥すると共に必要に応じ磨砕する。粘土とアンモニウム塩との間の反応を達成するには各成分の強力混合が必要である。これは実験室規模の反応の場合は、たとえば乳鉢および乳棒の使用により行うことができる。工業規模における反応の場合、たとえばバンドミキサ(リボンブレンダ)または押出器を使用することができる。混合の際、反応混合物の緩和な加温が観察され、これは圧縮および摩擦により生ずる。
【0014】
ドイツ国特許出願公開第3145043号明細書には親有機粘土の作成方法が記載されている。微粉砕された乾燥原料粘土には有機化合物の溶液がスプレーされる。たとえば有機化合物は、長鎖の有機基で改質された第四級アンモニウム塩である。次いでスプレーされた粘土を複数回にわたり乾燥圧縮し、次いで改めて粉砕して親有機粘土を作成する。有機改質粘土の作成には、例として先ず最初に粘土プローブをミキサに導入すると共に充分量の水を添加して粘土を12重量%の水分割合に調整する。次いで水に溶解された必要量の第四級アンモニウム塩を添加すると共に混合物を徹底的に混合する。混合の後、プローブを二重ロールシステムに通過させ、ここで反応混合物を高圧下で圧縮する。得られる圧縮親有機粘土は更に乾燥する必要がなく、粉砕すると共に所望の粒子寸法まで篩分するだけで良い。
【0015】
国際公開第97/31873号パンフレットには有機改質粘土の製造方法が記載されており、これは乾燥プロセスの後に作成され、添加剤として直接に溶剤に導入することができる。このため、粘土を第四級アンモニウム塩とアプロチック極性溶剤との混合物で処理し、この溶剤はプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミドおよびジメチルスルホキシドから選択される。反応は一般に室温または高められた温度にて行われ、その際反応混合物を極性アプロチック溶剤が粘土粒子と反応しうるまでの長さにわたり混合する。混合するため通常のミキサまたは押出器を使用することができ、これは充分な剪断作用を備えて粘土と有機材料との反応を行うことができる。反応の後、得られた生成物を必要に応じ乾燥すると共に磨砕する。
【0016】
ナノコンポジット添加剤を工業的に使用しうるためには、これらをポリマー中で剥離させねばならない。この剥離の場合、層状シリケートにおける初期の配列が失われる。層状シリケートは個々の小板に分解され、これらはまだ個々のシリケート層を備える。充分剥離したスメクタイトは小板状の粒子を形成し、これらは極めて高い1000までのアスペクト比を有する。これら粒子は約1nmの範囲の厚さ、約100nmの幅および約500〜1000nmの範囲の長さを有する小板に相当する。プラスチックマトリックスへのナノコンポジット添加剤の混入に際し二、三のポリマーにおいては層間隔の増大が観察され、すなわちポリマーは部分的に層状シリケートの隣接ラメラ間の中間部に蓄積される。しかしながら、ポリマーにおけるナノコンポジット添加剤の完全な剥離は生じない。ポリマーには大きい粒子がまだ存在し、これらは上記小板の凝集から形成される。これはポリマー組成物の機械的性質および押出性に対し不利に作用する。更にナノコンポジット添加剤はポリマー組成物中に緊密分配するのが困難である。
【0017】
従って本発明は、プラスチック中に混入する際に改善離層(脱ラミネート化)を示す、すなわちポリマー材料に混入する際にほぼ完全な剥離が生ずるような有機改質層状シリケートの製造方法を提供することを課題とする。
【0018】
この課題は、本発明によれば請求項1の特徴を有する方法により解決される。好適実施形態については従属クレームの主題である。
【0019】
親有機粘土材料の改質(特に表面改質)の本発明による方法は次の工程を含む:
(a)乾燥粉末状親有機粘土材料(成分a)の作成;
(b)成分(a)を改質するため少なくとも1種の添加剤(成分b)の作成;
(c)高剪断混合装置における成分(a)と(b)との強力混合
を含み、ここで水または溶剤を全く添加せず或いは成分(b)の添加につき使用しない。
【0020】
本発明による方法は親有機粘土材料から出発する。親有機粘土材料としてはたとえば有機改質されたナノコンポジット添加剤が使用され、たとえばこれらは既にポリマー組成物における添加剤として公知である。親有機粘土材料と添加剤との反応の本発明による技術(親有機粘土材料と添加剤との高剪断混合装置で行われる強力混合)を介し改質親有機粘土材料が得られ、これは明らかにポリマー組成物に混入する際に簡単かつ完全に剥離することができる。多数の小板から構築された凝集体の割合は明らかに減少する。これはたとえば電子顕微鏡検査で識別することができる。親有機粘土材料の作成はそれ自体任意の方法で行うことができる。好ましく親有機粘土材料は上記の一般的方法により作成され、その際先ず最初に原料粘土の水性懸濁物を作成し、これを次いで有機改質剤と反応させる。ここでは、たとえば冒頭記載の公知方法に頼ることができる。
【0021】
原料粘土としては通常の膨潤性層状シリケートを使用することができる。これらは天然源から得ることができ、或いは合成することもできる。たとえばモンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイトおよびバイデライトのようなスメクタイトが特に適している。更にベントナイトも使用することができる。より良好な膨潤性のため、原料粘土はそのナトリウム型で使用するのが好適である。
【0022】
有機改質剤としては、それ自体全て公知の改質剤を使用することができる。たとえばアンモニウム化合物のような、たとえば12〜22個の炭素原子を有する少なくとも1種の長鎖炭素鎖を有するカチオン型有機試薬が特に適している。好ましくはアンモニウム化合物は好適には2本の長鎖の炭素鎖を有する。炭素鎖は同一でも異なっても良く、更に線状もしくは分枝鎖とすることもできる。適する炭素鎖の例はラウリル−、ステアリル−、トリデシル−、ミリスチル−、ペンタデシル−およびヘキサデシル基である。分枝鎖の長鎖炭素鎖の例は12−メチルステアリルもしくは12−エチルステアリル基である。特に好適な炭素鎖はステアリル基である。更に窒素原子の原子価は好ましくは1〜22個の炭素原子を有する短い炭素鎖により飽和される。特に好適には、窒素原子の更なる原子価はメチル基により飽和される。しかしながら遊離原子価は水素原子により飽和されることも可能である。窒素原子に結合した炭素鎖は飽和であっても或いは不飽和であっても良く、たとえば芳香族基を含むこともできる。従ってアンモニウム化合物は長鎖の炭素鎖の他に、たとえばベンジル基をも有することができる。アンモニウム化合物はたとえば塩化物として使用することができる。アンモニウム化合物の他に、親有機粘土材料の作成にはたとえば同様なホスホニウム−およびスルホニウム−化合物も使用することができる。アンモニウム化合物により改変された親有機粘土が本発明による方法のための出発物質として特に好適である。
【0023】
親有機粘土材料は添加剤により改質される。親有機粘土材料を改質するための添加剤としてはたとえば次の化合物を使用することができる:
好ましくは10〜13個の炭素原子を有する脂肪酸から選択された脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体。ここでは特にラウリル酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、カプロン酸およびリシノール酸を挙げることができる。
【0024】
脂肪酸誘導体はたとえば水素化誘導体、アルコール誘導体、アミン誘導体またはその混合物も包含する。これらは特にポリマー脂肪酸、ケト脂肪酸、脂肪酸アルキルオキサゾリンおよび脂肪酸アルキルビスオキサゾリンまたはその混合物の群から選択することができる。不飽和脂肪酸については特にモノ−もしくはポリ−不飽和ヒドロキシ脂肪酸が挙げられる。
【0025】
更に非アニオン型有機成分も使用することができ、これらは少なくとも1個の6〜32個の炭素原子、好ましくは8〜22個の炭素源、特に10〜18個の炭素原子を有する脂肪族もしくは環式ラジカルを有することができる。この種のアニオン型有機成分は以下の物質群からの脂肪酸誘導体であることが特に好適である:
1. 脂肪アルコール、飽和もしくは不飽和第一級および第二級アルコールをも含み、特にC−C22−ラジカルを有するもの;
2. 脂肪アルデヒド、脂肪ケトン;
3. 脂肪アルコールポリグリコールエーテル;
4. 脂肪アミン;
5. モノ−、ジ−およびトリ−グリセリドエステル;
6. 脂肪酸アルカノールアミド;
7. 脂肪酸アミド;
8. 脂肪酸アルキルエステル;
9. 脂肪酸グルカミド;
10. ジカルボン酸エステル;
11. ワックス;
12. 水不溶性脂肪酸石鹸(以下、二価金属を有する長鎖カルボン酸からの塩と理解される);
13. モンタンワックス(以下、C26−C32の鎖長を有するワックスと理解される);
14. パラフィンおよびPE−ワックス。
特に好適には脂肪アルコール、脂肪アミド、トリグリセリドエステル、脂肪酸アルキルエステルおよびワックスである。
【0026】
更にシロキサン成分も使用することができ、これにはIUPAC基準によるオリゴマーもしくはポリマーシロキサンまたはシロキサン誘導体を挙げることができる。その際シロキサン誘導体は、少なくとも1個のSi原子におけるCH−側鎖基型が他の官能基により置換されているものである。限定はしないがオリゴアルキルシロキサン、ポリジアルキルアリールシロキサン、ポリジアリールシロキサンまたはその混合物が特に好適であり、ここで少なくとも1個の官能基により官能化された上記シロキサン誘導体が特に好適である。
【0027】
親有機粘土と添加剤との混合は、本発明による方法の場合、水または他の溶剤の添加なしに行われる。親有機粘土材料は好ましくは極めて僅かな水分含有量もしくは溶剤含有量を有して混合に際しクランプ形成が生ぜず或いは全く可塑変形が起こりえないようにし、たとえばこれは押出しに際し必要である。親有機粘土材料は好適には10重量%未満、特に5重量%未満の水分含有量もしくは溶剤含有量を有する。添加剤は希釈なしに添加される。必要に応じ添加剤は添加前に溶融させることもできる。
【0028】
親有機粘土材料は粉末の形態で高剪断混合装置に供給される。親有機粘土材料は小さい粒子寸法まで磨砕される。好ましくは平均粒子寸法(D50−値)は50μm未満、好ましくはD50−値は30μm未満、特に8μm未満である。親有機粘土材料の嵩密度は好ましくは300g/リットル未満であり、特に好ましくは150〜250g/リットルの範囲で選択される。D50−値および嵩密度の測定については更に本明細書の実験部分で説明する。
【0029】
親有機粘土と添加剤との混合は高剪断混合装置にて行われる。高剪断混合装置とは、混合物の各成分が高剪断作用の下で互いに混合され、しかも実質的な圧縮もしくは緻密化が生じないようなミキサと理解される。混合に際し親有機粘土材料と添加剤との混合物は従って自由流動性の粉末形態である。混合の後、従来公知の改変方法とは異なり、たとえばポリマー組成物中に混入しうる粉末が直接得られる。従って改質親有機粘土材料を改めて磨砕する必要はない。
【0030】
混合に際し高エネルギー導入下で各成分の強力渦流が生ずる。同時に、強力混合に際し混合物の温度上昇が観察される。混合過程を開始するため、ほぼ均一な電流がミキサにより生ずる。混合過程が更に進行した後、ミキサの電流消費、従って混合物へのエネルギー導入も高まる。粉末が凝集し始める。更に粉末の嵩密度も高まる。混合過程は好ましくは、強力混合により作用される高エネルギー導入によって親有機粘土材料と添加剤との混合物が数分間以内(たとえば6〜8分間)でミキサの電流消費が非直線的に上昇するような温度にされる。混合過程は、ミキサにて二、三時間にわたり高められた電流消費が観察された後に初めて中断される。最適混合時間を越えた後、電流消費は顕著に高まる。これは混合プロセスのための終了基準となる。
【0031】
高められた温度における強力混合プロセスは常に親有機粘土材料に新たな表面を形成すると思われ、これら表面は添加剤と接触する。その際、親有機粘土材料表面の添加剤による被覆が生ずる。添加剤は恐らく隣接ラメラの中間部に混入される。親有機粘土材料の多孔度の変化が生ずると共に毛管力の変化も生ずる。これはポリマーにおける改質親有機粘土材料の脱ラミネート化性を明らかに改善する。改善された脱ラミネート化の他に、改質親有機粘土材料の改良流動性および押出プロセスの際の改善計量性も観察される。
【0032】
好ましくは親有機粘土材料と添加剤との強力混合は高められた温度にて行われる。既に上記したように強力混合に際し得られる高いエネルギー導入は混合物の加温もたらし、その際出発混合期間の後にミキサの非直線的エネルギー消費が観察される。
【0033】
好ましくは混合物へのエネルギー導入がミキサにより行われるだけでなく、混合物は加温もされる。そのため、混合物はたとえば加温外套により均一に加温される。加温のため、たとえば直線的加温プロフィルを選択することができる。加温は好ましくは、ミキサのエネルギー消費の非直線的増大が親有機粘土と添加剤との間の反応を示すまでの長さにわたり行われる。
【0034】
好ましくは親有機粘土材料および添加剤から形成された混合物を加温するまでの温度は、少なくとも1種の添加剤の融点よりも高く選択される。混合物中に1種より多い添加剤が存在する限り、温度は最高溶融性添加剤の融点より高くなるよう選択される。
【0035】
好ましくは混合物の温度は強力混合に際し上昇される。既に上記したように、混合物の温度は先ず最初に追加熱供給により、混合物の高められたエネルギー消費が親有機粘土材料と添加剤との間の反応を示すまで高められる。更に親有機粘土と添加剤との混合に際しこの点に到達した後、好ましくは温度は更に上昇される。その際、温度上昇はミキサのエネルギー導入により或いは外部熱供給により行われる。
【0036】
親有機粘土材料と添加剤との強力混合は20〜200℃、特に40〜150℃の温度範囲にて行われる。
【0037】
上記したように、強力混合に際し親有機粘土材料の嵩密度は増大する。好ましくは強力混合に際し嵩密度の上昇は、使用した粉末状親有機粘土材料の嵩密度に対し少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、特に60%、特に好ましくは80%、更に好ましくは少なくとも100%に達する。
【0038】
混合物の各成分は親有機粘土材料および添加剤は高エネルギー導入の下で互いに混合される。エネルギー導入は混合物のエネルギー消費により強力混合の際に使用される電気性能を決定し、次いでこれは混合物の容積に関し設定される。好ましくは強力混合に際しエネルギー導入は少なくとも300kW/mで行われる。
【0039】
強力混合は好ましくは、エネルギー導入の増加が高剪断混合装置の電流消費により測定して少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%に達するまで行われる。
【0040】
既に説明したように誘導期間の後、混合装置のエネルギー導入の非直線的増加が観察される。好ましくは強力混合を、エネルギー導入の増大が請求項1(c)による強力混合の終末にて高剪断混合装置の電流消費により測定し、強力混合を開始させるべく高剪断攪拌装置の電流消費から出発して10〜50%、特に20〜30%の範囲となるまで進行させる。
【0041】
特に強力混合は少なくとも、混合装置の電流消費が1分間以内に少なくとも20%増加するまで行われる。
【0042】
上記電流消費の増加が強力混合の約5分間の全持続時間の後に達成されない限り、使用する高剪断混合装置は好ましくは追加的に加熱される。
【0043】
強力混合に際し、使用する親有機粘土材料は粉末の形態である。粒子の強力渦流により親有機粘土は添加剤と反応すると共に被覆される。混合過程の強度およびその持続時間は、D50として測定される粒子寸法が強力混合の際に10%未満だけ増大するよう選択される。特に好適にはD50として測定される粒子寸法は増大せず或いは低下さえする。改質親有機粘土材料の粒子寸法の変化は、それぞれ強力混合のため使用した成分(a)のD50として測定される初期粒子寸法に関するものである。好ましくは改変親有機粘土材料の粒子寸法D50は約20〜5μmの範囲である。
【0044】
強力混合に際し、親有機粘土材料の嵩密度は増大する。混合は好ましくは、嵩密度が成分(a)の初期嵩密度に比べ最高200%増大した際に中断される。強力混合により、嵩密度は最高で未処理親有機粘土材料の嵩密度の3倍まで増大する。好ましくは改変親有機粘土材料の嵩密度は400〜550g/リットルの範囲である。
【0045】
添加剤は親有機粘土材料に希釈なしで添加される。本発明による方法の1つの実施形態によれば、成分(a)も成分(b)も粉末形態で使用される。粉末状の微粒子状固体は混合に際し流体のように挙動する。渦流形成が生じて、生成物は水平方向および垂直方向に強力移動する。強力エネルギー導入は、混合物の温度上昇をミキサの電流消費の非直線的増大までもたらして、粉末の嵩密度の増加を生ぜしめる。しかしながら、室温にて流体である添加剤も使用することができる。これらは好ましくは強力混合を直接的に行って、添加剤がもはや親有機粘土材料の凝集をもたらさなくなるよう親有機粘土材料につき行われる。好ましくは流体添加剤は、親有機粘土材料の渦流に際し形成する渦流の近傍に供給される。親有機粘土材料と添加剤との混合物は、混合装置にて200m/sまでの周速に際し渦流形成が生ずるように攪拌される。混合過程に際し混合容器中央で円錐形成が観察され、すなわち混合物は強力混合過程に際し円錐の形態で混合装置の底部まで引きつけられる。
【0046】
本発明の方法にて、親有機粘土材料は改変の前にも後にも粉末の形態で存在する。好ましくは得られる改変親有機粘土材料は強力混合の後に見られるように更に処理されてたとえばポリマー中に混入される。好ましくは混合の後、改質有機粘土材料を更に処理するため別途の圧縮過程または緻密化過程は行われない。
【0047】
特に好適な具体例によれば、強力混合後に混合物の冷却を直接的に行う。そのため、好ましくは改変親有機粘土材料を約40℃より小、特に約30℃より小、特に好ましくは約20〜40℃の温度まで冷却する。
【0048】
冷却は好ましくは請求項1(c)による初期強力混合の持続時間の1〜3倍に相当する時間にわたり行われる。
【0049】
次いで冷却された改変有機粘土材料を混合装置から取出して、たとえば更に処理するまで適する袋体に包装することができる。
【0050】
好ましくは改変親有機粘土材料の冷却は混合物または強力混合のため使用される高剪断混合装置の冷却に関し活発に行われる。
【0051】
改変親有機粘土材料の冷却は好ましくは別途の冷却しうるミキサにて行われる。
【0052】
冷却に際し混合物を更に攪拌し、特に更に強力に混合する。
【0053】
高剪断混合装置としては好ましくは熱−冷却ミキサまたは熱ミキサと冷ミキサとの組合せが使用される。熱−もしくは冷−ミキサは互いに独立して、たとえば水/水蒸気または熱流体により或いは電気/熱風/空気冷却−もしくは水冷却により調温することができる。
【0054】
改質された親有機粘土材料を作成するには、親有機粘土材料と添加剤との強力な流動化が重要である。混合装置の選択に際しこれを考慮せねばならない。高剪断混合装置は好適には次のものよりなる群から選択される:
a) パドルミキサ、たとえばシャベルミキサ(ロジゲ急速ミキサ、ドライス急速ミキサ、MTI−タービンミキサ)、いわゆる単一もしくは複数のクラウン工具を有する;
b) スクリューミキサ、たとえばダブルスクリューを介して稼動し、同方向または反対方向に回転するスクリューミキサ、セグメントスクリューミキサ、たとえば同軸ニーダ(バス・コニーダ);
c) 流体ミキサ、たとえばインペラミキサ、機械的もしくは空気圧式流体ミキサ、たとえばタイセン、ヘンシェル、パペンマイヤもしくはMTI加熱ミキサなど。
【0055】
高剪断混合装置としては、流動床原理に従って作動する機械的流体ミキサも使用することができる。
【0056】
強力混合には、攪拌工具と好ましくは少なくとも1枚の偏向板とを有する高剪断混合装置も使用することができる。攪拌工具は好ましくはステンレス鋼、特にマルテンサイト鋼から、RC40および高硬度スチールから作成される。更にこれらは好ましくは耐腐食性である。理想的には、特に全ての適切な個所にて融着された「ステライトK12」硬質金属により特に保護された流動化ブレードである。ミキサ底部からの底部空間の距離は好ましくは放出材により規定される最小距離に調整されると共に他の流動化ブレードおよびホー工具も配置されて、急速ミキサの選択充填度にて流動化ブレードにより必要温度が確実に達成させるようにする。
【0057】
必要な流動化を最適に保証するには、少なくとも1個、好ましくは2個もしくはそれ以上の偏向板が装着される。これらは表面改質された親有機粘土材料が最適に流動化されるよう配置される。
【0058】
本発明の方法により得られる改質親有機粘土材料は、ポリマーに混入すれば改善された脱ラミネート化を示す。更に、これら改質親有機粘土材料は一層良好な流動特性をも示すと共に、押出器でのプラスチックの処理に際し容易な計量性を可能にする。
【0059】
従って本発明の主題は、上記方法により得られた改質親有機粘土材料、特に表面改質された粒状親有機粘土材料でもある。本発明の方法によれば、本発明の改質親有機粘土材料の嵩密度が増大すると共に平均粒子寸法が減少する。本発明の改質された親有機粘土材料の特徴は特にその良好なポリマーにおける脱ラミネート化である。
【0060】
本発明による改質された親有機粘土材料はポリマー材料中へ良好に混入することを可能にし、その際完全に脱ラミネート化(剥離)される。このようにして本発明の改質親有機粘土材料はこのポリマー材料に好適な性質(たとえばポリマー表面の耐火性もしくは引掻き耐性の増大)を付与する。従って本発明の更なる主題は、本発明による改質親有機粘土材料を含有するポリマー組成物である。
【0061】
ポリマーとしてはポリマー組成物中に好ましくは少なくとも1種のポリマーを含有し、このポリマーはポリエチレンおよびエチレンのコポリマーから形成されるたとえばHDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LLDPE、VLDPE、LDPE(低密度ポリエチレン)、ULDPE、エチレン−ヘキセン−コポリマー、エチレン−オクテン−コポリマー、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン−コポリマー(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)のターポリマー、EBM(エチレン−ブチルゴム)、EPDM、エチレン−ビニルシラン−コポリマー、アクリル酸(EA)のターポリマーもしくはコポリマー)またはアクリル酸エチルおよびアクリル酸(EAA)もしくはメタクリル酸(EMA)を含むエチレン、EEA(エチレン−エチルアクリレート)、EBA(エチレン−ブチルアクリレート)、EVA(エチレン−ビニルアセテート)、エチレンと無水マレイン酸(MAH)とのグラフトコポリマー、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアミド−6、ポリアミド−66、ポリアミド−12、ポリアミド−4、ポリプロピレンおよびポリプロピレンコポリマー、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエステルテレフタレート(PET)、弗素化ポリマー炭化水素、ゴム、TPE、ブロックコポリマー、TPUおよびポリウレタン、TPO、シリコンポリマーから形成される群から選択される。
【0062】
本発明の更なる主題は、ポリマー組成物のための添加剤として(特にポリマー組成物のためのナノコンポジット添加剤として)の本発明による改質親有機粘土材料の使用である。
【0063】
更に本発明は、本発明の方法により得られる予備剥離されたナノコンポジット添加剤をも含む。
【0064】
本発明の更なる主題は、本発明による予備剥離されたナノコンポジット添加剤をポリマー組成物中に混入して得られるナノコンポジット組成物でもある。
【0065】
以下、本発明を実施例により並びに添付図面を参照して一層詳細に説明する。
【0066】
実施例に記載したパラメータは次のように測定した:
粒子寸法分布(D50値):
粒子寸法分布はマスターサイザーS(マルバーン・インスツルメンツGmbH)におけるレーザー走査により0.05〜900μmの範囲で測定した。
【0067】
約50mgのプローブを約10mlのエタノールを含む20mlのガラス皿に入れ、超音波フィンガにより5分間処理した。懸濁物を粒子寸法分析器の分散ユニットに移し、測定装置におけるプローブの正確な濃度に調節されるまでエタノールを添加した。使用者ハンドブックにより測定を行った。測定の終了時に結果を蓄えて印刷する。
【0068】
嵩密度:
空気乾燥された材料のプローブを密閉容器中で振とうして通気し、機械的に圧縮された部分がもはやプローブに存在しなくなるようにした。
【0069】
100ml標識を施した100mlメスシリンダの風袋を測定し(m1)、次いでホルダーに懸垂された粉末漏斗により約20秒以内に充填した。2分間の後、表面に線を引く。その後、全メスシリンダの重量(m2)を0.01gの精度で測定する。
嵩密度(g/l)=(m2−m1)×10
【0070】
エネルギー消費:
ヘンシェル・ハイツミキサ・タイプFM200の電流消費を測定した。
【0071】
実施例
例1(比較)
100gの高膨潤性天然ナトリウムベントナイトをT=30℃の温度にて水中に高剪断下で分散させた。水におけるナトリウムベントナイトの固形分濃度は3%である。ベントナイト懸濁物の温度を70℃まで上昇させると共に、予備分散された混合物を90ミリモルのジステアリルジメチルアンモニウムクロライドと14gの菜種油メチルエステル(ケボナール(登録商標)20、Fa.ケボ)と6.16gのポリジエチルシロキサン(リトソルベント(登録商標)PL、Fa.ケボ)とで構成して添加した。
【0072】
ナトリウムベントナイトへの添加または混合の後、生じた親有機ベントナイトが凝集し、これを濾過すると共に噴霧乾燥させた。得られた粉末は240g/リットルの嵩密度を有する。
【0073】
親有機粘土材料のプローブにつき粒子寸法分布を測定した。その数値を表1に要約する。
【0074】
【表1】

【0075】
粒子寸法分布を図2にグラフで示す。この粒子寸法分布から誘導される限界値を表1aに要約する。
【0076】
【表1a】

【0077】
実施例2:
タイセン・ヘンシェル社の加熱−冷却ミキサ・タイプFM200〜KM1000に、240g/リットルの嵩密度を有するズードヘミーAG社の100kgのナノクレー「ナノフィル(登録商標)5」を入れた。ナノフィル(登録商標)5はジステアリルジメチルアンモニウムクロライドで改質されたベントナイトである。ミキサの回転速度を1360UpM(1分間当たりの回転数)に調整し、45℃の温度まで加熱する。この温度にて10kgの菜種油メチルエステル(ケボナール(登録商標)20、Fa.ケボ)および4.4kgのポリエチルシロキサン(リトソルベント(登録商標)PL、Fa.ケボ)を所定の順序で添加剤として約30秒の時間にわたりの投入する。均質混合を実現するため添加剤の添加を、混合装置により得られた渦流で直接行った。所定の回転数にて反応混合物を80℃の放出温度まで加熱した。
【0078】
混合プロセスの際の温度経過を図1に示し、更にミキサの電流消費の経過をも示す。約7.5分間後の選択条件下での混合物の直線的温度上昇に際し明らかなミキサの電流消費が観察される。粉末の完全凝集および従って最終的に更に悪化したポリマーにおけるナノクレーの分散性を阻止するため80℃の温度における混合プロセスを7.5分間後に中断する。
【0079】
両添加剤で表面改質された親有機粘土材料が得られ、これは480g/リットルの嵩密度を有する。改質親有機粘土材料は、表2に再び示す粒子寸法分布を有する前に微細粉末として存在する。更に粒子寸法分布を図3にグラフで示す。
【0080】
【表2】

【0081】
粒子寸法分布から決定された限界値を表2aに要約する。
【0082】
【表2a】

【0083】
80℃を越える温度にて混合過程を進行させる際、図3に示したよりも明らかに一層粗大な粒子寸法分布を有する凝集体が形成された。
【0084】
表面改質された親有機粘土材料をより低い回転数にて20〜40℃の温度まで冷却する。このため80℃まで加温された改質親有機粘土材料を第2ミキサに移送し、これは冷却装置を含むと共にここで混合物を20〜40℃の温度まで冷却する。
【0085】
得られた粉末の嵩密度は480g/リットルである。実験の実施に際し規則的間隔でプローブを採取し、嵩密度を測定する。その結果を表3に要約する。
【0086】
【表3】

【0087】
約4分間の混合時間の後に嵩密度が増大すると共に、7〜8分間の混合時間の後に嵩密度の明らかな上昇が生ずることを表3に示す。これはミキサの電流消費の増大が観察される前の時間に相当する。
【0088】
本発明による改質親有機粘土材料の粒子寸法分布(図3)と、出発物質としての作成につき使用された親有機粘土材料ナノフィル(登録商標)5(図2)との比較は、本発明による乾燥混合プロセスが一層微細な粒子寸法分布を達成しうることを示す。
【0089】
例1および実施例2にて得られた親有機粘土材料のD50−値をもう一度比較のため表4に示す。
【0090】
【表4】

【0091】
かくして本発明の表面改質(実施例2)により次の利点が得られる:
−100%の嵩密度の増大;
−粒子寸法の縮小;
−例1および実施例2からの親有機粘土材料の混入により証明しうるポリプロピレンの機械的性質の改善。
【0092】
実施例3:配合
例1および実施例2から得られた親有機粘土材料を次のように吹込成形用ポリプロピレン型RB 307 MO(製造業者:ボレアリス社)で配合する:
【0093】
均一作動するタイプZE 25の実験室二重スクリュー押出器(ベルストルフ社)を使用する。全レシピー成分の計量はそれぞれ重量式で主漏斗にて行う。放出される配合物を水浴にて冷却すると共に粒状化させる。
【0094】
180℃〜225℃の温度経過により1工程で押し出す。スクリュー回転数は1分間当たり300回転とする。処理量は10kg/1時間とする。
【0095】
得られた顆粒から検体をタイプ エルゴテク100/420−310の射出成型器(デマグ社)にて作成する。得られた検体を用いてISO 527−2/1A/50に従う弾性モジュラス(E)およびISO179/1EUに従う23℃におけるノッチつき衝撃耐性(シャルピー)を決定する。得られた数値を表5に示す。
【0096】
【表5】

【0097】
表5から見られるように、実施例2からの添加剤によりE−モジュラスおよびノッチつき衝撃耐性に関し向上した性質が得られた。
【0098】
実施例3
実施例2を反復したが、ただし親有機粘土材料と添加剤との混合を加熱/冷却ミキサを使用せずにアイリッチ社の強力ミキサを使用して、混合過程に際し熱供給を省略して行った。混合容器には成分ナノフィル(登録商標)5(1kg)とケボナール20(100g)とリトソルベントPL(44g)とを入れた。この容器をミキサに設置すると共に、渦流器と回転ディスクとを始動させる。
容器の充填度: 約80%
渦流器ドライブ: レベル2
回転ディスクドライブ: レベル2
嵩密度ナノフィル(登録商標)5:243g/l
【0099】
混合過程に際し、混合物の温度およびミキサの電流消費を定期的に測定した。更に定期間隔でプローブを採取すると共に嵩密度を測定した。それら数値を表6に要約する。
【0100】
【表6】

【0101】
更に出発物質および得られた生成物の粒子寸法分布をも測定すると共に、D50−値を測定した。その結果を表7に要約する。
【0102】
【表7】

【0103】
表7から見られるように、混合過程の際の混合物の温度は上昇しない。更に混合の際ミキサの電流消費の増大が観察されなかった。改質親有機粘土材料の嵩密度は実質的に上昇しなかった。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】混合物の温度および混合装置の電流消費を混合時間に依存して示す特性曲線図である。
【図2】市販入手しうる親有機粘土材料(ナノフィル(登録商標)5;ズードヘミーAG)の粒子寸法分布の特性曲線図である。
【図3】本発明により改質された親有機粘土材料の粒子寸法分布の特性曲線図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親有機粘土材料を改質するための(特に表面改質するための)方法において、次の各工程:すなわち
(a)乾燥粉末親有機粘土材料(成分a)を作成し;
(b)成分(a)を改質するため少なくとも1種の添加剤(成分b)を作成し;
(c)成分(a)および(b)を高剪断混合装置にて強力混合する
各工程からなり、成分(b)を添加するには水も溶剤も添加せず、または使用しないことを特徴とする親有機粘土材料の改質方法。
【請求項2】
強力混合を高められた温度にて行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
混合の際の高められた温度が少なくとも1種の添加剤の融点より高く、しかも添加剤よりも多量に存在する場合は最高溶融性添加剤の融点よりも高い温度であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
強力混合の際の温度を上昇させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
強力混合の際の温度を高剪断混合装置に対するエネルギー導入により上昇させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
温度を強力混合の際の混合物の加熱により上昇させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
強力混合を20〜200℃、特に40〜150℃の温度範囲にて行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
強力混合に際し、使用粉末状親有機粘土材料の嵩密度に関し少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、特に60%、特に好ましくは80%、更に好ましくは少なくとも100%の嵩密度の増大を達成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
強力混合に際し、少なくとも300kW/mのエネルギー導入を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
高剪断混合装置の電流消費により測定してエネルギーの増加が少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%を達成するまでの長さにわたり強力混合を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
高剪断攪拌装置の電流消費により測定して請求項1(c)による強力混合の終末におけるエネルギー導入の増加が、強力混合を開始するための高剪断攪拌装置の電流消費から出発して10〜50%、特に20〜30%の範囲であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
1分間以内の電流消費が少なくとも20%増大するまで強力混合を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
電力消費の前記増加が約5分間の強力混合の全持続時間後に達成されない限り使用高剪断混合装置を更に加熱することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
50として測定された粒子寸法が、使用成分(a)の強力混合の際のD50として測定された初期粒子寸法に関し10%より多くなく増大し、特に増大せず、または降下さえすることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
嵩密度が成分(a)の出発嵩密度と比較して最高200%だけ増大した際に強力混合を中断することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
成分(a)も成分(b)も粉末形態で使用することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
別途の圧縮工程または緻密化工程を行わないことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
強力混合の後、直接に混合物の冷却を行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
冷却を約40℃よりも低い、特に約30℃よりも低い温度まで行うことを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
冷却を請求項1(c)による上記強力混合の持続時間の1〜3倍に相当する時間にわたり行うことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
冷却を、混合物または強力混合につき使用すべき高剪断混合装置の冷却を介し活発に行うことを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
冷却に際し混合物を更に攪拌し、特に更に強力混合することを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
冷却を別途の冷却しうるミキサにて行うことを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
高剪断混合装置として加熱−冷却ミキサまたは加熱ミキサと冷却ミキサとの組合せを使用することを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
高剪断混合装置を:
(a)パドルミキサ;
(b)スクリューミキサ;
(c)流体ミキサ
よりなる群から選択することを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
高剪断混合装置として、流動床原理に従って操作する機械的流体ミキサを使用することを特徴とする請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
高剪断混合装置が撹拌器および好ましくは少なくとも1個の偏向板を備えることを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法により得られる改質された親有機粘土材料、特に表面改質された粒子状親有機粘土材料。
【請求項29】
請求項1〜28のいずれか一項に記載の改質された親有機粘土材料を含有するポリマー組成物。
【請求項30】
ポリエチレンおよびエチレンのコポリマー、たとえばHDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LLDPE、VLDPE、LDPE(低密度ポリエチレン)、ULDP、エチレン−ヘキセン−コポリマー、エチレン−オクテン−コポリマー、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン−コポリマー(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンのターポリマー(EPDM)、EBM(エチレン−ブチルゴム)、EPDM、エチレン−ビニルシラン−コポリマー、アクリル酸のターポリマーもしくはコポリマー(EA)またはエチレンアクリレートおよびアクリル酸(EAA)もしくはメタクリル酸(EMA)とエチレンとのコポリマー、EEA(エチレン−エチルアクリレート)、EBA(エチレン−ブチルアクリレート)、EVA(エチレン−ビニルアセテート)、エチレンと無水マレイン酸(MAH)とのグラフトコポリマー、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアミド−6、ポリアミド−66、ポリアミド−12、ポリアミド−4、ポリプロピレンおよびポリプロピレンコポリマー、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエステルテレフタレート(PET)、弗素化ポリマー炭化水素、ゴム、TPE、ブロックコポリマー、TPUおよびポリウレタン、TPO、シリコンポリマーから形成された群より選択される少なくとも1種のポリマーを含有することを特徴とする請求項29に記載のポリマー組成物。
【請求項31】
ポリマー組成物のための添加剤として、特にポリマー組成物のためのナノコンポジット添加剤としての請求項28に記載の改質親有機粘土材料の使用。
【請求項32】
請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法により得られる予備剥離ナノコンポジット添加剤。
【請求項33】
ポリマー組成物における請求項32に記載のナノコンポジット添加剤の混入により得られるナノコンポジット組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
親有機粘土材料の改質、特に表面改質のための方法において、次の工程:すなわち
(a)乾燥粉末状親有機粘土材料(成分a)の供給;
(b)成分(a)を改質するため少なくとも1種の添加剤(成分b)の供給;
(c)高剪断混合装置における成分(a)と(b)との強力混合
の各工程を含み、成分(b)の添加には水も溶剤も添加もしくは使用せず、更に
少なくとも1種の添加剤(成分b)を脂肪酸、脂肪酸誘導体、6〜32個の炭素原子を持った少なくとも1種の脂肪族もしくは環式ラジカルを有する非アニオン型有機成分および/またはシロキサン成分から選択することを特徴とする親有機粘土材料の改質方法。
【請求項2】
少なくとも1種の添加剤が水素化誘導体、アルコール誘導体、アミン誘導体もしくはその混合物から選択された脂肪酸誘導体、ポリマー脂肪酸、ケト脂肪酸、脂肪酸アルキルオキサゾリンおよび脂肪酸アルキルビスオキサゾリンもしくはその混合物、不飽和脂肪酸、たとえばモノ−もしくはポリ−不飽和ヒドロキシ脂肪酸からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1種の添加剤が8〜22個の炭素原子、特に10〜18個の炭素原子を持った少なくとも1種の脂肪族もしくは環式ラジカルを有する非イオン型有機成分からなることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1種の添加剤が脂肪アルコール、飽和もしくは不飽和の第一級および第二級を含むアルコール類、特にC〜C22ラジカルを有するもの;脂肪アルデヒド、脂肪ケトン;脂肪アルコールポリグリコールエーテル;脂肪アミン;モノ−、ジ−およびトリ−グリセリドエステル;脂肪酸アルカノールアミド;脂肪酸アミド;脂肪酸のアルキルエステル;脂肪酸グルカミド;ジカルボン酸エステル;ワックス;水不溶性脂肪酸石鹸;モンタンワックス;パラフィンおよびPE−ワックスよりなる群から選択された脂肪酸誘導体からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1種の添加剤が脂肪アルコール、脂肪アミド、トリグリセリドエステル、脂肪酸のアルキルエステルまたはワックスからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1種の添加剤がオリゴマーもしくはポリマーシロキサンもしくはシロキサン誘導体、特にオリゴアルキルシロキサン、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアルキルアリールシロキサン、ポリジアリールシロキサンおよびその混合物よりなる群から選択されたシロキサン成分からなり、ここで上記シロキサン誘導体は好ましくは少なくとも1個の反応基で官能化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
強力混合プロセスを高められた温度にて行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
混合プロセスの際の高められた温度が少なくとも1種の添加剤の融点よりも高く、更に2種以上の添加剤が存在すれば温度が最高融点の添加剤の融点よりも高いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
温度を強力混合プロセスに際し上昇させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
温度が、高剪断混合装置により導入されるエネルギーの量により強力混合プロセスに際し上昇することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
温度を強力混合プロセスに際し混合物の加熱を介し上昇させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
強力混合プロセスを20〜200℃、特に40〜150℃の温度範囲にて行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
強力混合プロセスに際し、粉末状親有機粘土材料の嵩密度に基づき少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、特に60%、特に好ましくは80%、更に好ましくは少なくとも100%の嵩密度の増大を達成することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも300kW/mのエネルギー量を強力混合に際し導入を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
強力混合プロセスを、高剪断混合装置の電流消費に基づいて測定される導入するエネルギー量にて達成される増加が少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
高剪断攪拌装置の電流消費に基づき測定される請求項1(c)の強力混合の終了時に導入されるエネルギー量の増加が、強力混合プロセスの開始時における高剪断攪拌装置の電流消費である出発点の10〜50%、特に20〜30%の範囲であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
強力混合プロセスを、電流消費が1分間以内に少なくとも20%だけ増加するまで行うことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
使用する高剪断混合装置を、電力消費における前記増加が強力混合の約5分間の全持続時間後にも達成されなければ、更に加熱することを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
50として測定される粒子寸法が強力混合プロセスに際し10%より多く増大せず、特に強力混合プロセスにつき使用される成分(a)のD50として測定される初期粒子寸法のそれぞれの場合につき増大せず、または低下さえすることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
強力混合プロセスを、嵩密度が成分(a)の初期嵩密度と比較してせいぜい200%だけ増大した際に停止することを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
両成分(a)および成分(b)を粉末形態で使用することを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
別途の圧縮もしくは緻密化工程を行わないことを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
混合物を強力混合プロセスの直後に冷却することを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
材料を約40℃未満、特に約30℃未満の温度まで冷却することを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
材料を、請求項1(c)の先の強力混合の持続時間の1〜3倍である時間にわたり冷却することを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
材料を、強力混合プロセスにつき使用される高剪断混合装置または混合物の冷却により積極的に冷却することを特徴とする請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
冷却に際し混合物の攪拌を持続し、特に混合物の強力混合を持続させることを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
材料を別途の冷却ミキサにて冷却することを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
使用する高剪断混合装置が加熱−冷却−ミキサまたは加熱ミキサと冷却ミキサとの組合せからなることを特徴とする請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
高剪断混合装置が:
(a)パドルミキサ;
(b)スクリューミキサ;
(c)流体ミキサ
よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
使用する高剪断混合装置が、流動床原理を使用する機械的流体ミキサからなることを特徴とする請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
高剪断混合装置が撹拌器システムを有し、好ましくは少なくとも1枚の偏向ブレードを有することを特徴とする請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法により得られる改質親有機粘土材料、特に表面改質粒子状親有機粘土材料。
【請求項34】
請求項33に記載の改質親有機粘土材料を含むポリマー組成物。
【請求項35】
ポリエチレンおよびエチレンのコポリマー、たとえばHDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LLDPE、VLDPE、LDPE(低密度ポリエチレン)、ULDP、エチレン−ヘキセン−コポリマー、エチレン−オクテン−コポリマー、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン−コポリマー(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンのターポリマー(EPDM)、EBM(エチレン−ブチルゴム)、EPDM、エチレン−ビニルシラン−コポリマー、アクリル酸のターポリマーもしくはコポリマー(EA)またはエチレンアクリレートおよびアクリル酸(EAA)もしくはメタクリル酸(EMA)とのエチレンのコポリマー、EEA(エチレン−エチルアクリレート)、EBA(エチレン−ブチルアクリレート)、EVA(エチレン−ビニルアセテート)、エチレンと無水マレイン酸(MAH)とのグラフトコポリマー、ポリビニルクロライド(PVC)、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12、ナイロン−4、ポリプロピレンおよびポリプロピレンコポリマー、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、弗素化ポリマー炭化水素、ゴム、TPE、ブロックコポリマー、TPUおよびポリウレタン、TPO、シリコーンポリマーから形成された群より選択された少なくとも1種のポリマーを含むことを特徴とする請求項34に記載のポリマー組成物。
【請求項36】
ポリマー組成物のための添加剤として、特にポリマー組成物のためのナノコンポジット添加剤としての請求項33に記載の改質親有機粘土材料の使用。
【請求項37】
請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法により得られる予備剥離ナノコンポジット添加剤。
【請求項38】
請求項37に記載のナノコンポジット添加剤をポリマー組成物中に混入させて得られるナノコンポジット組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−527294(P2006−527294A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515926(P2006−515926)
【出願日】平成16年6月14日(2004.6.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006397
【国際公開番号】WO2004/111122
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(591056237)ジュート−ヒェミー アクチェンゲゼルシャフト (33)
【Fターム(参考)】