説明

ポリマーネットワーク安定化フレキソ電気分極

【課題】短い立ち上がり時間(電界が印加されたとき)及び短い立下り時間(電界が取り除かれたときに初期の電界オフ状態に緩和されるための時間)を可能にするように配列されてなる、液晶デバイスを提供する。
【解決手段】第一基板10と、第二基板11と、第一基板及び第二基板にはさまれた液晶層12であって、ネマスチック液晶材料及びポリマーネットワークを含む液晶層とを含む。ポリマーネットワークは、第一基板に係留され、かつ第一基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリマーネットワークを含む液晶デバイスに関する。本発明はさらにそのような液晶デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
慣用のネマチック液晶デバイス及びディスプレイの電気光学的応答の重要な特徴は、たいてい2乃至3ミリ秒の範囲である、立ち上がり時間τrise及び立ち下がり時間τfallの切り替えである。τriseは電界の印加によって有効に制御され得るのにたいして、τfallは制御できないことが知られている。例えば、3D LCDsのような、多くの液晶のデバイス応用では、好ましくは、マイクロ秒領域において存在するτrise及びτfallのいずれにも関する液晶デバイスの早い切り替えが要求される。しかしながら、ネマチック液晶デバイス及びディスプレイにおける斯様な速い切り替えを達成することは、特にτfallに関して、難しく、かつ非常に困難な課題である。
【0003】
知られているように、τfallは液晶材料の性質、弾性定数及び粘性に強く依存する。液晶、セルギャップd及びアンカリング力Wを含むはさまれたセルの特徴もまた依存する。強いアンカリング状態の存在下において、τfallはセルギャップの二乗、即ちd2に比例
する一方、アンカリング状態が弱い場合、τfallはd及び1/Wに比例する。セルギャップを減少させることは、τfallを減少させる可能な方法を明らかにする。しかしながら、斯様なやり方はLCD技術の限界に起因して、採用されることは容易でない。
【0004】
τfallを減少させる他の可能な方法は液晶及び固体表面間の接触面積を増加させることである。
【0005】
これを達成するのに一つの知られている方法は、液晶バルクの中にポリマーネットワークを作ることである。したがって、印加された電界の停止後に液晶に起こる、緩和過程の液晶/固体表面の相互作用の復元力の効果は、結果として生じるτfallの減少を実質的に強める。
【0006】
この方法は、ポリマーネットワークが液晶層の液晶分子の中に配置されるねじれネマチックタイプの液晶デバイスが開示されている、米国特許出願公開2010/0245723号明細書に記載されている。ポリマーネットワークは液晶分子をねじられてない状態に向かって偏向するように配置される。
【0007】
このことは、米国特許出願公開2010/0245723号明細書に従う液晶デバイスの全応答時間(τrise+τfall)の減少をもたらすことを期待される、(ねじれた状態からねじれていない状態への)緩和時間を減少させる。
【0008】
しかし、米国特許出願公開2010/0245723号明細書に従う液晶デバイス中のポリマーネットワークは、同時に回転時間(ねじれていない状態からねじれた状態への液晶材料の転移のための時間)を増加させる。さらに、ポリマーネットワークの導入は、ポリマーネットワークを用いない場合と比較して切り替えのためのしきい電圧の増加をもたらしえる。さらに、米国特許出願公開2010/0245723号明細書に従う液晶デバイスのようなポリマーネットワークの提供によって導入されえる望ましくない効果は、液晶デバイスの光学性能に有害な影響を与え得る光の錯乱及び残留復屈折を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許出願公開2010/0245723号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の従来技術の問題に対処するように、かつ短い立ち上がり時間(電界が印加されたとき)及び短い立下り時間(電界が取り除かれたときに初期の電界オフ状態に緩和されるための時間)を可能にするように配列されてなる、改善された液晶デバイスを提供することが、本発明の目的である。特に、上述のしきい電圧、光散乱及び残留複屈折の増加のような望ましくない副次的影響の減少した発生を伴うこれを達成することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第一実施態様によれば、その結果
第一基板と;
第二基板と;
第一基板及び第二基板の間にはさまれた液晶層とを含む液晶デバイスであって、
該液晶層はネマチック液晶材料及びポリマーネットワークを含んでなり、
該ポリマーネットワークは、第一基板に係留され、かつ第一基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列されてなるところの液晶デバイスが提供される。
【0012】
本発明のこれら及び他の態様は、ここで、本発明の実施例を示す添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の様々な実施態様に従う液晶デバイスの概要の模式的な斜視図である。
【図2】図2は、図1における液晶デバイスに含まれた液晶セルの断面図である。
【図3】図3は、図2における液晶セルの例となる製造方法のフローチャートである。
【図4】図4a−dは、各々、図3に関係する方法工程後の液晶セルの状態の概略を示す断面図である。
【図5】図5a−bは、各々、光重合前後の液晶セルの光学的応答のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の詳細な説明
ポリマーネットワークが“第一基板に係留されている”とは、ポリマーネットワークと液晶層に面した第一基板の表面との間に結合があることを意味することがわかる。
【0015】
本発明は、“電界オフ”状態(電界の切り替えが液晶デバイス中に存在しない)における液晶材料中のフレキソ電気分極の存在が液晶デバイスの緩和時間τfallを減少させることの実現に基づく。この背景にある理論は、“論理的な説明”の見出しの下に、以下でさらに説明する。本発明はさらに、電界オフ中、即ち液晶層中の電界の不在中の斯様なフレキソ電気分極が、液晶デバイスの基板の一つに係留され、かつ第一基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するために配列されたポリマーネットワークを提供することによって達成され得ることを実現させる。
【0016】
本発明者らは、上述の液晶デバイスの減少された緩和時間τfallが、第一基板に近接した薄い領域中のネマチック液晶材料のスプレー変形及びベンド変形を交互に誘導するため
に配列されたポリマーネットワークを用いて達成できることを見出した。特に、スプレー及びベンド変形が誘導された範囲は、可視光の波長に対応する間隔よりも薄くなり得る。したがって、減少した緩和時間は、背景技術の項で言及した光散乱及び/又は残留複屈折のようないずれの光学的な妨害を実質的に誘導することなしに達成される。
【0017】
さらに、本発明者らは驚くべきことに、本発明の様々な実施態様に従う液晶デバイス中のポリマーネットワークが、液晶デバイスの切り替え時間τriseの実質的な増加もなしに液晶デバイスの緩和時間τfallを減少することを見出した。以前の経験に基づいて斯様な液晶デバイスの切り替え時間τriseの増加は期待されていたが、しかし、交互に誘導されたスプレー及びベンド変形は第一基板に近接した液晶分子の小さなプレチルト(pretolt)を含むので、ポリマーネットワークに起因する液晶分子の減少した流動性の効果はプレチルトに起因して改善された切り替え性能によって実質的に相殺される(又はさらに上回る)。
【0018】
第一基板に係留され、かつ第一基板に平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列されるポリマーネットワークの達成の1つの有利な方法は、ネマチック液晶材料及び光重合可能なプレポリマーの混合物に第一基板に実質的に垂直及び第一基板に実質的に平行に交互になる電界をかけ、その後、電界の影響下でネマチック液晶材料の配列によって影響されたポリマーネットワークが構成されるように、電界が印加されている間、光重合可能なプレポリマーの重合のために光を供給する。これは、本発明の第二態様に従う方法の実施態様を参照して、以下にさらに説明される。
【0019】
斯様な空間的に交互の電界が、液晶デバイスに外付けされた電極を使用する製造工程に印加され得る。
【0020】
しかしながら、様々な実施態様によれば、本発明の液晶デバイスは、第一の電極及び第二の電極間への電圧の印加が液晶層の内部に電界を生じさせるように配置及び配列された第一及び第二の個々に制御可能な電極、第一基板と平行な線伝いに、第一基板に実施的に垂直及び第一基板に実質的に平行の交互な電界を、さらに含み得る。
【0021】
液晶デバイス中に第一及び第二の個々に制御可能な電極を含むことによって、それは第一基板に強く局在化した適切な電界を形成することを容易にし得る。その上、同じ電極は、完成した液晶デバイスの切り替えを制御するために使用される。
【0022】
第一及び第二の個々に制御可能な電極は、第一及び第二の個々に制御可能な電極間に配置された絶縁層とともに第一基板上に層配列に配置され得、該絶縁層は第一及び第二の個々に制御可能な電極間の導電接続を防ぐために配置され、かつ第一基板に垂直の方向に、第一及び第二の個々に制御可能な電極を物理的に離すために配置される。
【0023】
第二の個々に制御可能な電極は、第一の個々に制御可能な電極及び液晶層の間に配置され得、及び第二の個々に制御可能な電極は第一の個々に制御可能な電極に、交互に遮蔽され及び暴露されるために配置され得る。
【0024】
この種の電極配列は、“フリンジ フィールド スイッチング(fringe field switching)”又はFFS配列と一般的に呼ばれ、そして高度に局在化され、かつ空間的に交互な電界を形成するために適している。
【0025】
あるいは、第一及び第二の個々に制御可能な電極は、いわゆる“面内切替(in−plane switching)”又はIPS配列を形成するために同じ平面に配置され得
る。
【0026】
FSS−配列及びIPS−配列のいずれも、当業者によく知られており、かつ様々な液晶デバイスの切り替えのために広く使用されている。
【0027】
本発明の液晶デバイスの様々な態様によれば、ポリマーネットワークは、液晶層に面した第一基板の表面からわずか1μmの範囲内でネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように有利に配列され得る。表面から1μmの範囲内で、誘導されたスプレイ及びベンド変形の大きさは表面からの距離にしたがって徐々に減少し得る。
【0028】
これによって、電界オフ状態における液晶分子の配向の変動の光学的影響は、最小限に抑制できる。配向の変動の光学的影響をさらに減少させるか又は無くすために、ポリマーネットワークは液晶層に面している第一基板の表面からわずか約0.4μmの範囲でネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列され得、これにより可視光は第一基板に近接したネマチック液晶材料の局在した歪みによって影響を受けない。
【0029】
様々な態様によれば、第一基板は、液晶層に面した配向層を含むものであって、該配向層は実質的にホメオトロピック配向、即ち、配向層に近接した液晶分子は電界の不存在において第一基板に実質的に垂直である配向を促進する。
【0030】
また、第二基板は、前記液晶層に面している配向層も含み得、該配向層は実質的にホメオトロピック配向を促進する。
【0031】
加えて、液晶材料は正の誘電異方性又は負の誘電異方性を有し得る。
【0032】
本発明の液晶デバイスの様々な態様によれば、ネマチック液晶材料は、有利には、ネマチック液晶材料のスプレイ変形が第一基板に垂直な第一のフレキソ電気分極成分を生じさせ、かつネマチック液晶材料のベンド変形が第一のフレキソ電気分極成分と同じ方向を有する第二のフレキソ電気分極成分を生じさせるようにフレキソ電気係数を有し得る。
【0033】
上記特性を有するネマチック液晶の選択を通じて、(スプレイ変形に起因するフレキソ電気分極とベンド変形に起因するフレキソ電気分極とのベクトル和である)全フレキソ電気分極はより高くなり、それは液晶デバイスの緩和時間τfallのさならる減少を生じさせる。このことは、典型的なケースに関して、“論理的な説明”の見出しの下に、以下でさらに説明する。
【0034】
本発明に従う液晶デバイスの様々な実施態様は、第二基板に係留され、かつ第二基板に平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列されてなるポリマーネットワークを更に含み得る。
【0035】
その上、液晶デバイスは、第二基板上に配置され、かつ第三及び第四の電極間への電圧の印加が液晶層の内部に電界を生じさせるように配列された第三及び第四の個々に制御可能な電極を更に含み、電界は、第二基板に平行な線伝いに、第二基板に実質的に垂直及び第二基板に実質的に平行に交互に並ぶ。
【0036】
本発明の第二態様によれば、
第一基板及び第二基板の間にはさまれた液晶層を有する液晶デバイスを提供する工程であって、該液晶層はネマチック液晶材料及び光重合可能なプレポリマーを含んでなり;並
びに
第一基板に係留され、かつ第一基板に平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するために配列されてなる、ポリマーネットワークを形成するような方法で光重合可能なプレポリマーを光重合する工程、
を含む、液晶デバイスの製造方法が提供される。
【0037】
用語“光重合可能なプレポリマー”とは、光の照射により形成されたポリマーからのいずれの物質と理解される。光重合可能なプレポリマーの例はモノマー、又はダイマーのようなポリマーの何れの適した部分を含む。
【0038】
一態様によると、光重合可能なプレポリマーの光重合工程は、液晶層の内部に不均一な電界を形成する工程を含み、
該電界は第一基板に平行な線伝いに、第一基板に実施的に垂直及び第一基板に実質的に平行に交互に並ぶところの工程;及び
電界が維持されている間に第一基板に近接した光重合可能なプレポリマーの重合化のために液晶デバイスを光で照射する工程
を含み得る。
【0039】
有利には、不均一な電界は、第一基板に垂直方向に、第一基板から1μmよりもさらに離れた液晶層の内部の何れの電界が実質的に均一であるように、第一基板に局在化し得る。
【0040】
これによって、第一基板付近におけるわずかな薄い領域の範囲内に電界がない場合はスプレー及びベンド変形を交互に誘導するポリマーネットワークが形成される。
【0041】
他の実施態様によると、光重合可能なプレポリマーの光重合の工程は、第一閾値より低い光透過率を有する第一の複数の部分(plurality of portion)及び第一閾値よりも大きい第二閾値より高い透過率を有する第二の複数の部分を含み、第一の複数の部分及び第二の複数の部分は交互に配置されてなるマスクを介して液晶デバイスを光照射する工程を含む。
【0042】
第一の複数の部分及び第二の複数の部分は、例えば、縞模様形状又はチェスボード形状に配置され得る。その上、マスクは、有利には、お互いに近接して配置された第一の複数の部分の一部と第二の複数の部分の一部との間の光学的透過率が段階的に推移するような、いわゆるグレースケールマスクであり得る。
【0043】
本発明に従う方法の様々な実施態様によれば、液晶デバイスを照射するために使用する光は、第一基板に対し垂直な方向に、第一基板から1μmの範囲内で光重合可能なプレポリマーのみを重合するように選択される光学特性を有し得る。
【0044】
本発明の第二態様の実施態様及び本発明の第二態様によって得られる効果は、本発明の第一態様に対する上記のこれらの記載に主として類似する。
【0045】
以下の詳細な説明において、主に、本発明の実施態様は液晶デバイスの単一のセルを参照することによって説明する。しかし、ここに提供された説明は、例えば、テレビデバイスのようなディスプレイ装置に使用するための液晶パネルのように、個々に制御可能なセルの大部分を含む液晶デバイスに等しく適用できることに留意すべきである。
【0046】
さらに、下記に説明する液晶セルは、第一基板と、第一基板に係留され、かつ第一基板付近における電界オフ状態においてネマチック液晶材料に影響を与えるために配列されて
なるポリマーネットワークとを含む制御電極を備えた片面の液晶セルである。決して本発明は斯様な片面の液晶セルに限定されるべきではなく、両基板での制御された電極及び/又はポリマーネットワークを有する両面液晶セルに十分同様に適用できることに、留意すべきである。
【0047】
図1は、本発明の様々な実施態様による液晶デバイス1の模式的な斜視図である。液晶デバイス1は交差した偏光板プレート3、4の間に配置された液晶セル2を含み−“偏光板”3は光源5に近接している、及び“アナライザー”4は観察者6に近接している。偏光板3及びアナライザー4の個々の偏光方向は図1中の点線によって示されている。
【0048】
実施中、液晶デバイス1は、液晶デバイス1中に含まれる制御された電極(図1には示されていない)間に印加された電圧の調節によって明るい状態及び暗い状態を切り替えられる。明るい状態において、液晶デバイス1は、光がアナライザー4も通過することができるように偏光板3を通過した光を偏光し、そして暗い状態において、偏光板3を通過した光はアナライザー4を通過できない。
【0049】
線A−A’に沿って作成した断面図を用いた、図1中の液晶セル2の模式的な断面図である図2に見られるように、液晶セル2は第一基板10と、第二基板11と、第一基板10及び第二基板11にはさまれた液層12とを含む。
【0050】
液晶層12は、ネマチック液晶材料13及びポリマーネットワーク14を含み、ネマチック液晶材料13は少数の模式的な液晶分子によって一般的に示され、及びいくらかのポリマーストランドによってポリマーネットワーク14は示される。液晶材料13の液晶分子及びセルギャップ(第一基板10及び第二基板11間の距離)は縮尺通りに描かれず、及びポリマーネットワーク14のポリマーストランドは、液晶セルから液晶セルへの変化し得る多くの異なる配列を有し得る。
【0051】
第一基板10は、図2に示されている下から上へ、透明キャリア16、第一電極17、絶縁層18、第二電極19及び配向層に近接する液晶分子の垂直配向、いわゆるホメオトロピック配向を促進する配向層20を含む。
【0052】
第二基板11は、図2に示されている上から下に、透明キャリア21、及び配向層に近接する液晶分子の垂直配向、いわゆるホメオトロピック配向を促進する配向層22を含む。
【0053】
第一基板10の第一電極17及び第二電極19は、有利にはITO(インジウムスズ酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)又はアルミニウムドープZnOのような透明導電材料で作られ得るか、又は金属層を介した光の通過を可能にするような十分に薄い金属層で作られ得る。この絶縁層18は、酸化物、窒化物又はポリマーの層のような適した透明な絶縁体で製造される。適した絶縁体材料の例は、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素及び様々なスピン−オン誘電体を含む。
【0054】
図2に見られるように、絶縁層18は、いわゆるフィンガー−フィールドスイッチング(fringe−field switching)(FFS)配置を達成するために、物理的にも電気的にも第一電極17及び第二電極19を分離するように配置されている。そのためには、第一電極17及び第二電極19は異なる面に配置され、かつ液晶層の観点から、第二電極19は交互に第一電極17を(空間的に)遮断及び電極17を露出をするように配列される。
【0055】
第一基板10の配向層20及び第二基板11の配向層22のいずれも垂直配向を促進す
るので、液晶材料13は、電界が存在していないとき(電圧が第一電極17及び第二電極19間に印加されていない場合)に実質的にホメオトロピック/垂直配向になる。さらに下記で説明されるように、この電界オフ−状態は、液晶セル2が図1中に示されるように交差した偏向板間に配置されている場合、暗状態になる。
【0056】
電圧が電極17及び電極19間に印加される場合、電界は、液晶分子と結合し、そして十分に大きな電界を経たこれら液晶分子に再配列を引き起こす。これは、液晶セル2の位相遅延でシフトを生じさせ、図1中の液晶デバイス1を介した光の透過を順に生じさせる。
【0057】
暗い電界オフ状態から明るい電界オン状態へのこれら切り替えの背後にある機構は、当業者によく知られているけれども、簡単な理論的な説明を以下に提供します。
【0058】
均一な配向性を有するネマチック液晶セルは、セル中で液晶分子の配向性の望ましい方向と一致する一軸(複屈折)光学プレートとして、光学的に作用する。
【0059】
二つの交差した偏光板間に挿入された、セル及び偏光板を介して透過する光強度Iは、偏向板の透過方向に対して45°の方向にその光軸を適応させ
る場合、
【化01】

[式中、
【化02】

はその複屈折
【化03】

(ne及びn0は、それぞれ、液晶材料の異常屈折率及び通常屈折率を表す。)に起因するセルの位相遅延を表し、及び
λは光の波長を表す。]によって、簡易に与えられる。ネマチック液晶分子が全て実質的に垂直に配向された場合、液晶セル2の複屈折Δnは実質的にゼロになり、透過強度はまた実質ゼロになることを意味する。液晶分子が再配向された場合、複屈折Δnはゼロではなくなり、そして液晶デバイス1は光を透過する。
【0060】
上述したとおり、図2中の液晶セル2はポリマーネットワーク14を含む。このポリマーネットワーク14は第一基板10に係留され、かつ第一基板10と平行な線に沿うネマチック材料13のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するために配列されてなる。
【0061】
ポリマーネットワーク14によって誘導された液晶材料13のスプレー及びベンド変形によって、フレキソ電気分極は電界オフ状態に誘導される。電界オフ状態におけるフレキソ電気分極の存在に起因して、液晶セル2の緩和時間τfallは、ポリマーネットワーク14のない場合と比較して減少する。フレキソ電気分極及び緩和時間τfall間のこの関係の背後にある理論は、さらに下記の表題“論理的説明”の元で説明される。
【0062】
減少した緩和時間τfallを生じさせることに加えて、ポリマーネットワーク14の上記した配列は、ポリマーネットワークなしの場合と比較して、切り替えのための、著しく増加した切り替え時間τrise又はしきい電圧を生じさせない。実際、切り替えのための切り
替え時間τrise及びしきい電圧は、類似するポリマーネットワークなしの液晶セルよりもさらに低くなり得る。この理由は、ポリマーネットワークもまた、速いスイッチング及び減少したしきい電圧を許す、第一基板10に近接した小さなプレチルを導入する。
【0063】
有利には、ポリマーネットワーク14は、第一基板10の表面及び図2中の破線23によって定義されるサブ領域(sub−region)により模式的に示されるとして、第一基板に近接したサブ領域の範囲内に、上記のネマチック液晶材料のスプレー及びベンド変形を僅かに誘導するために配列される。
【0064】
第一基板10の表面と破線間の距離は、有利には1μmよりも小さく、この場合、スプレー及びベンド変形によって引き起こされた光学的影響/妨害はほとんどの場合無視し得る。ポリマーネットワーク14がネマチック液晶材料13のスプレー及びベンド変形が可視光の波長(約0.4μm)よりも小さい距離を広げたサブ領域の範囲内で実質的に制限されるように配列される場合、液晶セル2の光学的特性に関する、スプレー及びベンド変形による有害な影響はない。
【0065】
ここで、図2中の液晶セル2を製造するための典型的な方法は、図3及び図4a−dを参照しながら説明する。
【0066】
第一工程101において、模式的に図4a中の丸い輪によって示される光重合可能なプレポリマー31の混合物、及びネマチック液晶材料13を含む液晶層を備えた液晶セル30は、第一基板及び第二基板(第二基板は図4a−dの部分断面図には示されていない。)にはさまれている。基板は、図2を参照にして、上述したものと同じ方法で配列される。液晶層は光開始剤などをさらに含み得、かつ光重合可能なプレポリマー31は、モノマー、又はダイマーのようなポリマーのいずれにの適切な部分の形態で提供され得る。
【0067】
第二工程102において、不均一電界は、図2を参照して上述したように、第一電極17及び第二電極19間に電圧を印加する事によって図4に模式的に示されるものとして、液晶層の内部に提供される。
【0068】
図4bを見てわかるように、電界は、第一基板に平行な線伝いに、第一基板と実質的に垂直に及び第一基板と実質的に平行に交互に並ぶ。また、図4bに模式的に示されているように、ネマチック液晶材料13の液晶材料分子は、光重合可能なプレポリマー31の配列に実質的に対応することを引き起こす電界力線を配向する傾向がある。
【0069】
第一電極17と第二電極19間に印加された電圧は、電界が第一基板10に近接して強く局在化するように選択される。例えば、電圧は、僅かに第一基板10の表面から約1μmの範囲内の液晶分子の実質的な再配向があるように選択され得る。
【0070】
その後、工程103において、液晶層は、ポリマーネットワークを配列するように透明な第一基板を介して透過した光で照射される。上述したように、光重合可能なプレポリマー31の分布は、液晶分子の電界誘起された再配向よって影響されるので、照射によって形成されたポリマーネットワークの配列もまた、液晶分子の電界誘起された再配向よって影響される。
【0071】
光の特性は、有利には、光重合可能なプレポリマーが主に第一基板10の近くで重合するするように選択される。第一基板10からの重合の延長が、光の波長及び強度の適した選択により制御される。特に、紫外線範囲の光が、有利には波長として選択され得、液晶材料13が光を吸収する。このことは、紫外線強度が、典型的には光が液晶層の内部を移動した距離とともに急激に減少することを意味する。最適な照射パラメーターは、使用さ
れる光重合可能なプレポリマーとネマチック液晶材料の種類に強く依存するが、しかし、既知の材料特性を与えられ、当業者が適した照射特性を決定することは容易である。さらに、ほとんどの光重合はまた、その全体が本明細書に参照されることによって組み込まれる、特許出願10/766,273に説明される。
【0072】
最終工程104において、電界は取り除かれ、これは液晶分子に作用する電界に起因するいずれの力もなくなったことを意味する。しかし、第一基板に近接した液晶分子の配向性は、前工程103において形成されたポリマーネットワーク32によって影響される。特に、ポリマーネットワーク32は、第一基板に平行な線に沿うネマチック液晶材料13のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導する。
【0073】
図面は、本発明の様々な態様を説明するために提供された簡略化及び模式的な図であり、そしてその比率は現実の状況を表していないことに、留意する必要がある。
【0074】
その上、当業者は、過度の負担なく、さらに適した液晶材料、セル寸法、配向層、より複雑な駆動方式などを選択することができる。
【0075】
当業者は、決して本発明が上述した好ましい実施態様に制限されないことを理解する。それどころか、多くの改良及び変化が添付した特許請求の範囲の範囲内で考えられる。
【0076】
特許請求の範囲において、用語“含む”は、他の要素及び工程を除外せず、及び不定冠詞“a”又は“an”は複数存在することを除かない。複数のある手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用することができないことを示さない。
【0077】
論理的説明
単純化のために、厚さdの及び電界オフ状態で垂直配向(VA)をともなったネマチック液晶層の一般的な場合を考えてみると、これは印加された電界下の弾性スプレー/ベンド変形はd/2でz=0をともなった、即ちzが±d/2で変化する、xz平面である。一つの弾性定数近似において、液晶層の弾性自由エネルギーfelasticは、
【化04】

(式中、Kは弾性定数を表し、Φはディレクターとz−軸によって形成される角度を表す。)によって与えられる。ネマチック液晶がフレキソ液晶特性を有している場合、E=0で、ポリマーネットワークによって凝固し、かつ基質表面に係留されたxz平面の弾性変形は、
【化05】

(式中、e11及びe33は個々にスプレー及びベンド変形のためのフレキソ電気係数である。)によって、記載されるz−軸に沿った唯一の成分をともなったフレキソ電気分極Pflexoを生じさせる。この場合、Pflexoの存在中のサンプル中の誘電変位は、
【化06】

(式中、εzz
【化07】

によって与えられるz−軸に沿った誘電率の成分を表し、及び
zは0とは異なるフレキソ電気分極Pflexoに起因する電界の唯一の成分を表す。)を導く。
【0078】
液晶が絶縁材料、即ち自由電子なしと仮定することによって、Dzは0を表す。したが
って、
【化08】

(式中、フレキソ電気分極に起因する、即ち電界Ezに起因する、静電エネルギーは、
e=e11+e33を有する
【化09】

によって与えられるPzを有する
【化10】

によって与えられ、Pzを挿入すると、我々は
【化11】

を得る。
全自由エネルギーは、
【化12】

又は
【化13】

であり、これは
【化14】

(式中、
【化15】

を与える。
【化16】

は、斯様な分極の存在しない中での弾性定数Kよりも大きい、即ち
【化17】

であるPflexoの存在下での、繰り込まれた弾性定数を表す。印加した電界を止めた後の
緩和時間又はいわゆる立ち下がり時間τfallは、
【化18】

によって与えられる。
flexoが存在する場合、その結果
【化19】

なので、その結果
【化20】

【0079】
したがって、印加された電界を止めた後の液晶の弾性変形を維持するポリマーネットワークに起因する、フレキソ電極は、ネマチック液晶の緩和(立下り)時間を早くする。
【実施例】
【0080】
一つの典型的な実施例(図4a−dを参照)において、液晶セル30は、メルク社製の光反応性液晶モノマー31 RM257に溶解されたメルク社製のネマチック液晶混合物ZLI4792(Δε>0)及び光開始剤 イルガキュア784を、それぞれ80/19/1質量%の比で含有する。液晶セル30のガラス基板16、21の内表面は、液晶分子13のホメオトロピック配向、即ち、好ましくは基板10、11に垂直な配向性の方向を促進するための、日産化学社製ポリイミドSE−1211の形で配向層20、22で被覆された。セルギャップは均一であり、約3μmであった。光反応性モノマーの光重合、ひいては液晶層中のポリマーネットワーク14を作ることに関して、液晶セル30は、広い波長スペクトルを備えた光を提供できる、オスラム、ウルトラ−ビタラックス(Ultra−Vitalux)、ドイツから得られる分極されていない光源によって、照射された。
【0081】
分極されていない光で液晶セル30を照らす前に、電圧が、図4bに模式的に示されているようなフリンジ電界を生じさせるように、液晶セル30の第一電極17及び第二電極19間に印加される。印加電圧の大きさは、フリンジ電界が第一基板10の表面に実質的
に局在化する、即ち、液晶層のバルクにほんのわずかに浸透するようにとても低く選択される。結果として、印加されたフリンジ電界は、電極表面の近くのみに液晶のホメオトロピック配向の周期的な歪みを引き起こす。斯様な低電圧を印加した後、液晶セル30は、液晶中に溶解した光反応性液晶モノマー RM257の光重合によって液晶バルク中のポリマーネットワークを作るために分極されていない光を40分間照射された。印加された電圧は照射の間、一定に保たれた。ポリマーネットワークの繊維が、広い範囲まで、フリンジ電界の印加下で液晶層中の液晶分子の配向を生じさせる。
【0082】
分極されていない光で照射後の二つの交差した偏光板間に設置された完成した液晶セル30の光学的観察は、照射前のものと同様であるとわかる。液晶バルク中のポリマーネットワーク14の存在に起因する望ましくない光散乱効果は見出されなかった。ポリマーネットワークによって維持された、電極表面付近の液晶分子配向の周期的な歪みは、入射光の波長よりも短い厚さにつれて非常に薄い層の電極表面に局在化するので、デバイスの光学的特性にいずれの悪影響を与えないことが見出され、そして光学的に見えていることに留意すべきである。
【0083】
光反応性モノマーの光重合前後の液晶セル30の光応答を示しているプロットは、それぞれ、図5a及び5bに提供される。照射前の液晶セル30のスイッチング時間τrise及び緩和時間τfallは約数ミリ秒である一方で、分極していない光で40分間の装置の照射後、反応時間τrise及びτfallは、一桁の足りない大きさ、即ち約100μsになることが見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一基板と、第二基板と、該第一基板及び該第二基板の間にはさまれた液晶層とを含む液晶デバイスであって、
該液晶層はネマチック液晶材料及びポリマーネットワークを含んでなり、
該ポリマーネットワークは、該第一基板に係留され、かつ第一基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベンド変形を交互に誘導するように配列されてなるところの
液晶デバイス。
【請求項2】
さらに、第一及び第二の電極間への電圧の印加が前記液晶層の内部に電界を生じるように配置及び配列された第一及び第二の個々に制御可能な電極を含む請求項1に記載の液晶デバイスであって、
該電界が、第一基板と平行な線伝いに、第一基板と実質的に垂直及び第一基板と実質的に平行に交互に並ぶところの、
【請求項3】
前記第一及び第二の個々に制御可能な電極が、該第一及び第二の個々に制御可能な電極間に配置された絶縁層とともに前記第一基板上に層配列に配置された請求項2に記載の液晶デバイスであって、
該絶縁層は、該第一及び第二の個々に制御可能な電極間の導電接続を妨げるように配置されてなり、かつ該第一基板に対し垂直な方向に該第一及び第二の個々に制御可能な電極を物理的に分離するように配置されてなるところの、液晶デバイス。
【請求項4】
前記第二の個々に制御可能な電極が、前記第一の個々に制御可能な電極及び前記液晶層の間に配置された請求項3に記載の液晶デバイスであって、
前記第二の個々に制御可能な電極は、該第一の個々に制御可能な電極を交互に遮蔽及び露出するように配置されてなるところの、液晶デバイス。
【請求項5】
前記第一及び第二の個々に制御可能な電極は同一平面に配置されてなる、請求項2に記載の液晶デバイス。
【請求項6】
前記ポリマーネットワークが、前記液晶層に面している前記第一基板の表面からわずか1μmの範囲にネマチック液晶材料の前記スプレイ変形及び前記ベンド変形を交互に誘導するように配列されてなる、請求項1に記載の液晶デバイス。
【請求項7】
前記第一基板が、前記液晶層に面している配向層を含む請求項1に記載の液晶デバイスであって、
該配向層は実質的にホメオトロピック配向を促進するところの、液晶デバイス。
【請求項8】
前記第二基板が、前記液晶層に面している配向層を含む請求項1に記載の液晶デバイスであって、
該配向層は実質的にホメオトロピック配向を促進するところの、請求項1に記載の液晶デバイス。
【請求項9】
前記ネマチック液晶材料は、
該ネマチック液晶材料の前記スプレイ変形が前記第一基板に垂直な第一のフレキソ電気分極成分を生じさせ、かつ該ネマチック液晶材料の前記ベンド変形が該第一のフレキソ電気分極成分と同じ方向を有する第二のフレキソ電極成分を生じさせるような、フレキソ電気係数を有している、請求項1記載の液晶デバイス。
【請求項10】
前記第二基板に係留され、かつ第二基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベント変形を交互に誘導するように配列されてなる、ポリマーネットワークを含む、請求項1に記載の液晶デバイス。
【請求項11】
前記第二基板上に配置され、かつ該第三及び第四の電極間への電圧の印加が前記液晶層の内部に該第二基板と平行な線伝いに、該第二基板と実質的に垂直及び該第二基板と実質的に平行に交互に並ぶ電界を生じるように配列された第三及び第四の個々に制御可能な電極をさらに含む、請求項1に記載の液晶デバイス。
【請求項12】
液晶デバイスの製造方法であって、
第一基板及び第二基板の間にはさまれた液晶層を有する液晶デバイスを提供する工程であって、該液晶層はネマチック液晶材料及び光重合可能なプレポリマーを含んでなるところの工程、及び
該光重合可能なプレポリマーをポリマーネットワークが形成されるような方法で光重合する工程であって、該ポリマーネットワークは、第一基板に係留され、かつ第一基板と平行な線に沿うネマチック液晶材料のスプレイ変形及びベント変形を交互に誘導するように配列されてなるところの工程、
を含むところの液晶デバイスの製造方法。
【請求項13】
前記光重合可能なプレポリマーの光重合工程が、
前記液晶層の内部に不均一な電界を形成する工程であって、該電界は第一基板と平行な線伝いに、第一基板と実質的に垂直及び第一基板と実質的に平行に交互に並ぶところの工程;及び
第一基板に近接した光重合可能なプレポリマーを重合するように、前記液晶デバイスに光照射する工程、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記不均一な電界は、前記第一基板に対し垂直な方向に、該第一基板から1μmよりもさらに離れた前記液晶層の内部のいずれの電界も実質的に均一であるように、該第一基板に局在化される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記光重合可能なプレポリマーを光重合する工程は、第一閾値より低い光透過率を有する第一の複数の部分及び該第一閾値よりも大きい第二閾値より高い光透過率を有する第二の複数の部分を含み、該第一の複数の部分及び第二の複数の部分は交互に配置されてなるマスクを介して、液晶デバイスを光照射する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第一基板は透明であり、かつ前記液晶デバイスは光が該液晶層に到達するより前に前記第一基板を透過するように照射される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記光は、前記第一基板に対し垂直な方向に、前記第一基板から1μmの範囲内の光重合可能なプレポリマーのみを重合するように選択された光特性を有する、請求項12記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−101343(P2013−101343A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−247922(P2012−247922)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【出願人】(511247448)
【Fターム(参考)】