説明

ポリマーフォームの製造方法

蓄熱防止手段の存在下で行う発熱発泡工程を含む、ポリマーフォームの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、ポリマーフォームの製造方法、ポリマーフォーム及びポリマーフォームの製造で使用できる組成物に関するものである。
ポリマーフォームは、例えば断熱材として、例えば建築又は建設で有用である。
ポリマーフォーム、特にブロックフォームの製造では、特に発泡剤の存在下でモノマーの反応によっては、発泡プロセス中に混合物の一部の過熱によってフォームの品質が低下することが多い。
高品質のポリマーフォームを得られる発泡プロセスを見出すことが望ましかった。
従って、本発明は、蓄熱防止手段の存在下で行う発熱発泡工程を含む、ポリマーフォームの製造方法に関する。
発熱発泡工程は、例えば、任意的に重合触媒の存在下でモノマーが反応する熱発生ポリマー形成反応を表すものと解釈され、この反応は、ポリマーの発泡をもたらすのに十分な条件下、発泡剤の存在下で行われる。
【0002】
発熱発泡工程を含む方法の第1の特定例では、少なくとも1種の触媒の存在下、少なくとも1種のイソシアネートを少なくとも1種のポリオールと反応させてポリウレタンフォーム又は変性ポリウレタンフォームを製造する。一般に、このような方法では、発泡剤の少なくとも一部及び反応熱はイソシアネートの水による加水分解反応によって生成され、CO2を形成する。本発明の方法は、特にブロックフォームの製造の場合、多量の水を使用しながらポリウレタンフォームの効率的な製造を可能にする。
本発明の方法でポリウレタンフォーム又は変性ポリウレタンフォームを製造するとき、水が存在する場合、水は一般的に発泡工程で存在する物質の総量に対して少なくとも0.1質量%の量で存在する。好ましくは、この量は少なくとも0.4質量%である。本発明の方法でポリウレタンフォーム又は変性ポリウレタンフォームを製造する場合、典型的に、発泡工程で存在する物質の総量に対して最高1.5質量%の量で水が存在する。好ましくは、この量は最高1.0質量%である。
【0003】
発熱発泡工程を含む方法の第2の特定例では、少なくとも1種の触媒の存在下、少なくとも1種のジフェノールを少なくとも1種のアルデヒドと反応させてフェノール系フォームを製造する。
一般的に、この本発明の方法は物理的発泡剤の存在下で行われる。すなわち、このような発泡剤は発泡工程中に形成されるのではなく、発泡工程に外部から供給されることを意味する。
本発明のこの方法では、蓄熱防止手段は一般的に少なくとも80℃の温度で有効である。好ましくは、この温度は約90℃以上である。
本発明のこの方法では、蓄熱防止手段を発泡工程で存在する1種の物質との混合物として発泡工程に供給することができる。例えば、任意の物理的発泡剤との混合物として前記手段を供給することができる。好ましくは、モノマーとの混合物として供給することができる。(変性)ポリウレタンを製造する場合、ポリオールとの混合物として前記手段を供給することが好ましい。
【0004】
第1実施態様では、蓄熱防止手段は少なくとも80℃の大気沸点を有する化合物である。好ましくは、化合物は90℃以上の大気沸点を有する。一般的に、化合物は150℃以下の大気沸点を有する。好ましくは、化合物は120℃以下の大気沸点を有する。
一般的に、第1実施態様で使用する化合物は、発泡条件下で発泡混合物の他の成分とは実質的に反応しない。
本発明の方法の第1実施態様で使用できる化合物の具体例は、ペルフルオロエーテル、特にペルフルオロポリエーテル、ヒドロフルオロエーテル、特にヒドロフルオロポリエーテル、ペルフルオロカーボン、炭化水素、特に脂肪族炭化水素、ケトン、エーテル、特にグリコール又はグリセロールのというエーテル、エステル及び塩素化炭化水素の中から選択される。
【0005】
本発明の第1実施態様で使用できるペルフルオロポリエーテルは市販されており、或いは既知の方法で得られる(例えば、Ameduri and Boutevin, Top. Curr. Chem. (1997), Vol. 192, p. 178-179参照)。例えば、以下の工程を含む方法でペルフルオロポリエーテルを得ることができる:
(a)好ましくはヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレンから選択されるフルオロオレフィンの光酸化;
(b)この光酸化生成物の化学的及び/又は物理的処理;
(c)所望のペルフルオロポリエーテルを単離するための蒸留。
化学的処理は、例えばフッ素化でよい。物理的処理は、例えば光分解又は熱分解でよい。使用可能なペルフルオロポリエーテルは、例えば一般式CF3-[(OCF(CF3)-CF2)a-(O-CF2)b]O-CF3(I)及びCF3-[(OCF2-CF2)c-(O-CF2)d]O-CF3(II)(式中、a、b、c及びdは、独立的に0より大きい整数を表す)を満足するものである。
ペルフルオロポリエーテルの特定例は、名称GALDEN(登録商標)及びFOMBLIN(登録商標)でSOLVAY SOLEXISによって市販されているものである。例えば、101.3kPaで約90℃の沸点と約460の平均分子量を有するペルフルオロポリエーテルFOMBLIN(登録商標)PFS1を挙げることができる。
【0006】
本発明の目的では、用語“ヒドロフルオロポリエーテル”は、基本的に炭素、フッ素、酸素及び水素原子から成り、少なくとも1個のC-H結合を含み、かつ少なくとも2個、好ましくは3個のC-O-Cエーテル結合を含む化合物、又はこの定義を満たすいくつかの化合物の混合物を意味するものと解釈される。多くの場合、ヒドロフルオロポリエーテル中の酸素原子はC-O-Cエーテル結合内に排他的に存在する。一般に、ヒドロフルオロポリエーテルは、複数のC-H結合を含む。ヒドロフルオロポリエーテルの具体例は、少なくとも1個の-CF2H基を含む。使用可能なヒドロフルオロポリエーテルは、例えば、名称H-GALDEN(登録商標)でSOLVAY SOLEXISによって市販されているものである。使用可能なヒドロフルオロポリエーテルは、例えば、ペルフルオロポリエーテルの製造について上述した方法と同様の、好ましくは水素化工程を含む方法で得られる。使用可能なヒドロフルオロポリエーテルの沸点は、101.3kPaで80℃以上である。好適なヒドロフルオロポリエーテルの例は、ヒドロフルオロポリエーテルH-GALDEN(登録商標) Grade B、現在H-GALDEN(登録商標)ZT85と称する101.3kPaで約88℃の沸点を有するものである。
本発明の方法の第1実施態様で使用可能な炭化水素は、直鎖、分岐した又は環式でよく、かつ一般的に7、8、9、10、11又は12個の炭素原子を含む。n-ヘプタン又はn-オクタンが非常に好適である。芳香族炭化水素では、ベンゼン環上に少なくとも1個のアルキル置換基を含むものが好ましい。トルエン、1,2-キシレン、1,3-キシレン、1,4-キシレン又はその混合物が最も特に好ましい。
【0007】
別の好ましい実施態様では、炭化水素は、炭化水素供給原料の石油化学精製で得られるパラフィン系炭化水素留分である。このような留分は、例えばSHELL又はEXXONから市販されており、多くの場合その引火点で特徴づけられる。本発明の組成物で使うのに好適なパラフィン系炭化水素留分は、通常、0℃以下の引火点(規格IP 170 (Abel)に準拠して決定される)を有する。多くの場合、パラフィン系炭化水素留分の引火点は、最高-10℃である。ISOPAR(登録商標) C、ISOPAR(登録商標) E、EXXSOL(登録商標) DSP 80/110及びEXXSOL(登録商標) DSP 100/120から選択されるパラフィン系炭化水素留分がさらに特に好ましい。
本発明の方法の第1実施態様では、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物質の総量に対して一般的に少なくとも0.5質量%の量で存在する。好ましくは、この量は少なくとも2質量%である。本発明の方法の第1実施態様では、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物質の総量に対して一般的に最高15質量%の量で存在する。好ましくは、この量は最高10質量%である。
【0008】
本発明の方法の第1実施態様で物理的発泡剤が存在する場合、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物理的発泡剤と蓄熱防止手段の総量に対して一般的に少なくとも約5質量%の量で存在する。好ましくは、この量は少なくとも約20質量%である。本発明の方法の第1実施態様で物理的発泡剤が存在する場合、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物理的発泡剤と蓄熱防止手段の総量に対して一般的に最高約60質量%の量で存在する。好ましくは、この量は最高約50質量%である。
本発明の方法の第1実施態様で使うのに好適な物理的発泡剤と化合物は、発泡工程の条件下で共沸混合物を形成しないので、蓄熱防止手段は、物理的発泡剤の存在下で特に効率的な方法で使用することができる。
【0009】
第2実施態様では、蓄熱防止手段は、少なくとも80℃の温度で吸熱分解しうる化合物である。好ましくは、化合物は90℃以上の分解温度を有する。一般的に、化合物は120℃以下の分解温度を有する。好ましくは、化合物は110℃以下の分解温度を有する。
例えば、前記温度を下げるプロモーター又はアクチベーターを使用することによって分解温度を調整できるものと解釈すべきである。
本発明の方法の第2実施態様で使用可能な化合物の具体例は、好ましくは発泡工程に外部から供給されるカルバミン酸誘導体の中から選択され、またアゾジカーボンアミド又はカーボネート塩のような、熱可塑性フォーム用化学的発泡剤の中から選択される。後者の化合物は、クエン酸の存在下で使用することが多い。
【0010】
本発明の方法の第2実施態様では、蓄熱防止手段は発泡工程で存在する物質の総量に対して一般的に少なくとも0.1質量%の量で存在する。好ましくは、この量は少なくとも1質量%である。本発明の方法では、蓄熱防止手段は発泡工程で存在する物質の総量に対して一般的に最高10質量%の量で存在する。好ましくは、この量は最高5質量%である。
本発明の方法の第2実施態様で物理的発泡剤が存在する場合、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物理的発泡剤と蓄熱防止手段の総量に対して一般的に少なくとも1質量%の量で存在する。好ましくは、この量は少なくとも10質量%である。本発明の方法の第2実施態様で物理的発泡剤が存在する場合、蓄熱防止手段は、発泡工程で存在する物理的発泡剤と蓄熱防止手段の総量に対して一般的に最高50質量%の量で存在する。好ましくは、この量は最高35質量%である。
【0011】
物理的発泡剤は分解を受けやすく、少なくとも80℃の温度で吸熱分解しうる化合物と適合する。
本発明の方法で物理的発泡剤が存在する場合、それは一般的に-30℃以上の大気沸点を有する。好ましくは、大気沸点は0℃以上である。本発明の方法で物理的発泡剤が存在する場合、それは一般的に80℃以下の大気沸点を有する。好ましくは、大気沸点は50℃以下である。
本発明の方法で使用できる物理的発泡剤は、例えば、ヒドロフルオロカーボン及び炭化水素の中から選択される。後述するように、ヒドロフルオロカーボン及び炭化水素は共に前述した本発明の方法の第1及び第2実施態様で使用することができものと解釈する。
本発明の目的では、“ヒドロフルオロカーボン”は炭素、フッ素及び水素原子から成る分子を表すものと解釈する。特に、ヒドロフルオロアルカンからヒドロフルオロカーボンを選択することができる。
驚くべきことに、ヒドロフルオロカーボン発泡剤は、蓄熱防止手段の効率的な使用と適合する。フォームの密度、気泡(cell)構造、特にその閉じた気泡含量(contents)、及びフォームの任意の断熱特性について高品質のフォームを得ることができる。第1の好ましいヒドロフルオロカーボン発泡剤は、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)を含む。例えば1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンから選択される少なくとも1種のさらなるヒドロフルオロカーボンと共にHFC-365mfcを含む不燃性混合物が特に好ましい。さらに好ましくは、本発明の方法で以下のHFC-365mfc組成物を使用することができる(質量%):
HFC-365mfc/HFC-227ea(80〜95/5〜20)
HFC-365mfc/HFC-134a (70〜95/5〜30)
HFC-365mfc/HFC-245fa(5〜95/5〜95)、好ましくは(30〜70/30〜70)、さらに好ましくは約50/50。
これら混合物は、特にブロックフォームの製造に好適である。
【0012】
別の実施態様では、炭化水素とのHFC-365mfc組成物を本発明の方法で使用することができる。以下の具体的組成物を使用しうる(質量%):
HFC-365mfc/n-ペンタン (1〜99/1〜99)
HFC-365mfc/イソペンタン (1〜99/1〜99)
HFC-365mfc/シクロペンタン(1〜99/1〜99)
後者では、共沸組成物が好ましい。
第2の好ましいヒドロフルオロカーボン発泡剤は、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含む。
特有の実施態様では、炭化水素とのHFC-245fa組成物を本発明の方法で使用することができる。以下の具体的組成物を使用しうる(質量%):
HFC-245fa/n-ペンタン (1〜99/1〜99)
HFC-245fa/イソペンタン (1〜99/1〜99)
HFC-245fa/シクロペンタン(1〜99/1〜99)
後者では、共沸組成物が好ましい。
第3の好ましいヒドロフルオロカーボン発泡剤は、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)を含む。
【0013】
本発明の目的では、“炭化水素”は、炭素原子と水素原子から成る分子を表すものと解釈する。特に、アルカン類から炭化水素を選択することができる。
炭化水素発泡剤としてペンタンが好ましい。
n-ペンタン、イソペンタン及びシクロペンタンが特に好適である。n-ペンタン又はシクロペンタンが特に好ましい。n-ペンタンがさらに特に好ましい。
特定の実施態様では、炭化水素発泡剤と、炭化水素を含む蓄熱防止手段とを一緒に本発明の方法に導入する。この場合、一方は少なくとも80℃の大気沸点を有し、他方は80℃未満の沸点を有する少なくとも2種の炭化水素を含む留分を本方法に適宜導入することができる。このような留分の例は、十分広い沸点範囲を有する石油化学留分、特に漸進的沸騰特性を有する留分である。上述した石油化学留分が好適である。
本発明の方法では、フォームは通常少なくとも1cmの厚さを有する。多くの場合、厚さは少なくとも8cmである。好ましくは、フォームは少なくとも12cmの厚さを有する。本発明の方法では、フォームは一般的に最高30cmの厚さを有する。多くの場合、厚さは最高25cmである。好ましくは、フォームは最高20cmの厚さを有する。
【0014】
ここで前述した厚さを有するフォーム本体は、多くの場合断熱パネル用のフォームボードである。
本発明の方法では、フォームは好ましくはブロック-フォームである。フォームブロックは、一般的に少なくとも30cmの高さを有する。多くの場合、高さは少なくとも50cmである。好ましくは、フォームブロックは少なくとも80cmの高さを有する。フォームブロックは、一般的に最高200cmの高さを有する。多くの場合、高さは最高150cmである。好ましくは、フォームブロックは最高100cmの高さを有する。
フォームブロックは一般的に少なくとも0.5m3の体積を有する。多くの場合、体積は少なくとも1m3である。好ましくは、フォームブロックは少なくとも2m3の体積を有する。フォームブロックは一般的に最高10m3の体積を有する。多くの場合、体積は最高8m3である。好ましくは、フォームブロックは最高6m3の体積を有する。
【0015】
本発明は、ここで前述したようなヒドロフルオロカーボン発泡剤を利用するブロックフォームの製造にも関する。本発明のブロックフォームの製造方法では、多くの場合、発泡性混合物を例えば、ミキシングヘッド内でその成分を混合することによって生成する。
次いで発泡性混合物を適切な型中、又は適切な寸法の壁間を移動するコンベヤーベルト上に注ぎ込むことができる。
本発明は、本発明の方法で得られるポリマーフォームにも関する。
本発明のポリマーフォームは、例えば冷凍トラックの断熱のため、断熱パネルとして、又は管の断熱用の成形部品として使用することができる。
本発明は、上述したような物理的発泡剤と蓄熱防止手段を含む組成物にも関する。本組成物は、特にポリマーフォーム製造用の発泡性混合物である。
【0016】
実施例1−ヒドロフルオロカーボン発泡剤を用いるブロックフォームの製造
75質量部のVORANOL(登録商標)RN 490ポリエーテルポリオール、25質量部のSTEPANPOL(登録商標)2352ポリエステルポリオール、12質量部のトリクロロプロピルホスフェート、1.5質量部のL-6900界面活性剤、0.5質量部のジメチルシクロヘキシルアミン、0.8質量部の水及び26質量部の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンと1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの(50/50質量)混合物を含有するプレミックスをその成分を混合することによって調製する。100質量部のプレミックスを91質量部のDESMODUR(登録商標)44V20ポリマーMDIとミキシングヘッド内で混合し、高さ1.5mの2枚の垂直壁間を水平方向に移動する1.30mの幅を有するコンベヤーベルト上に注ぎ込む。約35kg/m3の密度を有するブロックフォームが得られ、表面構造、熱伝導性及び寸法安定性に関して許容しうる特性を示す。過熱によるフォームの着色は観察されない。
【0017】
実施例2−ヒドロフルオロカーボン発泡剤とスコーチ防止剤を用いるブロックフォームの製造
75質量部のVORANOL(登録商標)RN 490ポリエーテルポリオール、25質量部のSTEPANPOL(登録商標)2352ポリエステルポリオール、12質量部のトリクロロプロピルホスフェート、1.5質量部のL-6900界面活性剤、0.5質量部のジメチルシクロヘキシルアミン、1.6質量部の水、4質量部のH-GALDEN(登録商標)ZT85ヒドロフルオロポリエーテル及び21.4質量部の1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパンと1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンの(50/50質量)混合物を含有するプレミックスをその成分を混合することによって調製する。100質量部のプレミックスを101質量部のDESMODUR(登録商標)44V20ポリマーMDIと混合し、実施例1と同様に処理する。約35kg/m3の密度を有するブロックフォームが得られ、表面構造、熱伝導性及び寸法安定性に関して許容しうる特性を示す。過熱によるフォームの着色は観察されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄熱防止手段の存在下で行う発熱発泡工程を含む、ポリマーフォームの製造方法。
【請求項2】
前記蓄熱防止手段が、少なくとも80℃の大気沸点を有する化合物である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記蓄熱防止手段が、前記発泡工程で存在する物質の総量に対して0.5〜10質量%の量で存在する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記蓄熱防止手段が、少なくとも80℃の温度で吸熱分解しうる化合物である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記蓄熱防止手段が、前記発泡工程で存在する物質の総量に対して0.1〜5質量%の量で存在する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
物理的発泡剤の存在下で行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記物理的発泡剤がヒドロフルオロカーボンを含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記ヒドロフルオロカーボン発泡剤が、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)及び/又は1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記物理的発泡剤が炭化水素を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記炭化水素発泡剤が、n-ペンタン、イソペンタン又はシクロペンタンを含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記物理的発泡剤が、-30℃〜80℃未満、好ましくは0℃〜50℃の大気沸点を有する、請求項6〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記発泡工程において、少なくとも1種の触媒の存在下、少なくとも1種のイソシアネートを少なくとも1種のポリオールと反応させてポリウレタンフォーム又は変性ポリウレタンフォームを製造する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記発泡工程において、少なくとも1種の触媒の存在下、少なくとも1種のジフェノールを少なくとも1種のアルデヒドと反応させてフェノール系フォームを製造する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記フォームが少なくとも1cmの厚さを有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記フォームがブロック-フォームである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法で得られるポリマーフォーム。
【請求項17】
物理的発泡剤と蓄熱防止手段を含む組成物。
【請求項18】
ポリマーフォームを製造するための発泡性混合物である、請求項17記載の組成物。
【請求項19】
請求項7又は8記載のヒドロフルオロカーボン発泡剤の、ブロックフォームを製造するための使用。

【公表番号】特表2007−501885(P2007−501885A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523009(P2006−523009)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/EP2004/051734
【国際公開番号】WO2005/014703
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(591001248)ソルヴェイ (252)
【Fターム(参考)】