説明

ポリマー分散液組成物、その調製及びその使用

【課題】ポリマー分散液組成物、その調製及びその使用
【解決手段】適する非水性のキャリヤー流体及び水中油型界面活性剤中に分散されたおよそ25ないしおよそ100%の中和度を有する親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマー、好ましくはアクリルベースポリマーのマイクロ粒子を含むポリマー分散液組成物は、特にパーソナルケア及び医薬配合物における使用のための水性又は水性/有機組成物を増粘するためのマイクロ粒子状の増粘系を製造するために有益である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散されたポリマー相、連続したキャリヤー相及び界面活性剤を含むポリマー分散液組成物、その調製、及び、水性、又は水性/有機組成物を増粘する、マイクロ粒子状の増粘系を調製するための前記ポリマー分散液組成物の使用に関する。より特に、本発明は、非水性の流体キャリヤー相、好ましくは油又は軟化性のエステル中に分散されたおよそ25ないしおよそ100%の中和度を有する親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーのマイクロ粒子、及び、水中油型の界面活性剤を含む、ポリマー分散液組成物、その調製、並びに、特にパーソナルケア及び医薬配合物における使用のための、水性又は水性/有機組成物を増粘するための、マイクロ粒子状の増粘系を調製するための前記ポリマー分散液組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
増粘剤は、審美性、製品用途及び活性原料の懸濁性及び運搬性に影響を与えるために、化粧用及び医薬用配合物のようなパーソナルケア配合物において広く使用されている。ポリマー系増粘剤が長年、この目的のために使用されている。使用されているポリマー系増粘剤の型は、グアーのような天然ガムから、ヒドロキシエチルセルロースのような変性された天然材料を経て、ポリアクリル酸をベースとしたカルボマー(Carbomer(登録商標))のような合成増粘剤までの範囲にわたる。
チバ スペシャルティ ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)を通じて入手可能な、ポリマー分散液のサルケア(Salcare(登録商標))及びチノビス(Tinovis(登録商標))系列は、疎水性のキャリヤー媒体中のマイクロ粒子状のアクリルベースのポリマー系増粘剤の系列である。サルケアSC91は、アクリル酸ナトリウムポリマー及び活性剤的な界面活性剤としてPPG−1トリデセス−6を有するミネラルオイルキャリヤーをベースとしたアニオン性増粘剤である。サルケアSC92は、ポリクオタニウム32及びミネラルオイルを含むカチオン性コポリマー系増粘剤であり及びコンディショナーである。サルケアSC95及びサルケアSC96はカチオン性ホモポリマー増粘剤及びコンディショナーである。サルケアSC95は、PPG−1トリデセス−6とともにミネラルオイル中にポリクオタニウム37を含んでいる。サルケアSC96は、PPG−1トリデセス−6とともにプロピレングリコールジカプリレート中にポリクオタニウム37を含んでいる。サルケアASTは、PPG−1トリデセス−6とともに大豆油中のアクリル酸ナトリウムポリマーをベースとしたアニオン性増粘剤である。
【0003】
アニオン性又はカチオン性であるかにかかわらず、上述の親水性アクリルポリマーの微小な球形のマイクロ粒子は、0.1ないし2マイクロメーターの範囲で典型的な粒径を有し、0.5ないし1.0マイクロメーターの範囲で平均粒径を有する。ポリマーマイクロ粒子は好ましくは、水溶性のビニル付加モノマーが油中水型の重合経路を利用して重合される方法により製造される。
水系への上記ポリマー分散液のいずれの撹拌混合すると、活性剤的な界面活性剤が疎水性のキャリヤーを水中油型のエマルジョンに転換する。用語“活性剤的な界面活性剤”は、水中油型のエマルジョンへの疎水性のキャリヤーの転換を活性化する界面活性剤を意味する。同時に、親水性ポリマーは水に曝されて広がるが溶解せず、結果として円滑且つ迅速な粘度増加を生じる。典型的には、ポリマー粒子は膨潤して、直径2.5ないし5マイクロメーターの範囲の典型的な粒径を有するポリマー粒子からなるマイクロ粒子状の増粘系を与える。水分子は浸透によって小さなポリマー粒子内に移動するため、ポリマー粒子が受ける浸透効果は、系内に存在する水といずれかの電解質との間の差である。それ故、高い電解質濃度はポリマー粒子の膨潤を低下させる。
マイクロ粒子状の増粘系は、低いせん断速度(静置された製品が受けるもののような)
にて良好な安定性及び懸濁特性を与える擬似可塑性のレオロジープロファイル、及び優れた摩擦特性に対応する高いせん断速度での低い見掛け粘度を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
驚くべきことに、およそ25ないし50%の中和度を有するポリマーの使用が、改良された増粘系を導くことが見出された。
中和度は、
(Σポリマーの中和部位/Σポリマーの中和可能部位)×100%
として定義される。
中和度は、ポリマーの中和部位が存在しない0%から、ポリマーのすべての中和可能部位が中和された100%までである。
中和度は、転換された中和可能部位%を決定するための慣用の酸−塩基滴定により測定される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の局面において、本発明は、およそ25%ないしおよそ100%の、好ましくはおよそ30%ないしおよそ50%の、より好ましくはおよそ30%ないしおよそ45%の、とりわけおよそ30%ないしおよそ40%の中和度を有する親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマー、非水性キャリヤー相及び水中油型界面活性剤を含む、ポリマー分散液組成物を提供する。
好ましくは、親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーは、およそ0.1ないしおよそ2マイクロメーターの範囲の平均粒径を有するマイクロ粒子の形態で使用される。
典型的には、ポリマー分散液組成物は、各々、組成物の全質量に基づき、
a)およそ25%ないしおよそ50%の、好ましくはおよそ30%ないしおよそ50%の、より好ましくはおよそ30%ないしおよそ45%の、とりわけおよそ30%ないしおよそ40%の中和度を有するポリマーを35質量%ないし65質量%、
b)非水性キャリヤーを20質量%ないし50質量%及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を5質量%ないし25質量%
含む。
有利には、a)の親水性のポリマーは、水に対して膨潤性であり、すなわち、十分に架橋して膨潤するが水中に溶解しない。好ましくは、前記ポリマーはアクリルベースである。また、前記ポリマーはアニオン性である。
b)で言及された非水性キャリヤー流体は、化粧品産業において良く知られており、及びヘア用及びスキン用配合物において長年の間使用されている。それら非水性キャリヤー流体は、ミネラルオイル、水素化ポリデセン、イソヘキサデカン、トリメチロイルプロパントリカプリレート/トリカプリレート、炭素原子数12ないし15のアルキルベンゾエート、エチルヘキシルステアレート、カプリルカプリントリグリセリド、スクアラン、エチルヘキシルココエート、デシルオレエート、デシルココエート、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、エチルヘキシルパーラゴネート(ethylhexyl per
lagonate)、ペンタエリトリチル、テトラカプリレート/テトラカプレート、PPG−3ベンジルエーテルミリステート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、エチルヘキシルイソステアレート、エチルヘキシルパルミテートのようなエステル、及び大豆油、ヒマワリ油、ホホバ油、ベニバナ油、アカハナ油及びナタネ油のような天然油、並びにこれらすべての化合物の混合物及び誘導体からなる群から選ばれる。
好ましくは、界面活性剤混合物c)は、膨潤性のポリマーa)のマイクロ粒子の製造において有用な界面活性剤、及びその後の水中油型のマイクロ粒子状の増粘エマルジョンのための活性剤としての役割を果たす少なくとも1種の界面活性剤の両方を含む。水中油型の増粘エマルジョンのためのこの活性剤的な界面活性剤は、組成物の1.0質量%ないし10.0質量%を占め、好ましくは組成物の2.0質量%ないし8.0質量%を占める。好
ましくは、活性剤的な界面活性剤は通常、7を超えるHLBを有する非イオン性の水中油型乳化剤である。この型の適する乳化剤は、当業者に良く知られている。エトキシ化アルコールが好ましい。
付加的に、組成物は、その不可欠な特性に影響しない少量の他の成分を含み得る。典型的には、これら他の成分は、各々およそ3質量%までの水及び揮発性の有機溶媒並びに水溶性の又は膨潤性のポリマーの調製から残存する少量の他の成分を含み得る。
【発明を実施するための形態】
【0006】
有利には、組成物(A)は、各々、組成物の全質量に基づき、
a)およそ25%ないしおよそ50%の、好ましくはおよそ30%ないしおよそ50%の、より好ましくはおよそ30%ないしおよそ45%の、とりわけおよそ30%ないしおよそ40%の中和度を有するポリマーであって前記ポリマーはアニオン性であり及び水に対して膨潤性のポリマーを40質量%ないし60質量%、
b)非水性キャリヤー流体を25質量%ないし45質量%、及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を8質量%ないし20質量%
含む。
特に好ましい組成物(B)は、各々、組成物の全質量に基づき、
a)およそ25%ないしおよそ50%の、好ましくはおよそ30%ないしおよそ50%の、より好ましくはおよそ30%ないしおよそ45%の、とりわけおよそ30%ないしおよそ40%の中和度を有するポリマーであって前記ポリマーはアニオン性であり及び水に対して膨潤性のポリマーを45質量%ないし58質量%、
b)非水性キャリヤー流体を30質量%ないし40質量%、及び
c)界面活性剤混合物を10質量%ないし18質量%
含む。
非常に特に好ましい組成物(C)は、各々、組成物の全質量に基づき、
a)およそ25%ないしおよそ50%の、好ましくはおよそ30%ないしおよそ50%の、より好ましくはおよそ30%ないしおよそ45%の、とりわけおよそ30%ないしおよそ40%の中和度を有する水に膨潤性のポリマーであって前記ポリマーはアニオン性であるポリマーを45質量%ないし58質量%、
b)非水性キャリヤー流体を32質量%ないし38質量%、
c)界面活性剤混合物を12質量%ないし18質量%
含む。
本発明のさらにもう一の局面は、増粘された水性の又は水含有の組成物(D)であって、各々、組成物の全質量に基づき、
a)上記のポリマー分散液組成物(A)、(B)又は(C)を0.1質量%ないし8質量%、好ましくは1質量%ないし6質量%、
b)付加的な成分、例えば化粧用又は医薬用賦形剤及び/又は活性成分のようなパーソナルケア成分を0.1質量%ないし70質量%、好ましくは2質量%ないし35質量%、及び
c)水或いは水と低級アルコールのような水溶性の有機溶媒との混合物を45質量%ないし99%
を含む組成物、特にパーソナルケア配合物の提供である。
そのような低級アルコールは、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジ−イソプロピルアルコール及び他の既知の低級アルコールである。
【0007】
本発明のさらにもう一の局面は、本発明のポリマーが、改良された耐磨耗性のような幾つかの付加的な利点を与えるところの、着色化粧品又はセッケンのような非水性の液体又は固体組成物の提供である。
これらの組成物は、ローション、クリーム、軟膏剤、ジェル、ミルク、スプレー、フォーム又は軟膏の形態であり得る。
付加的な成分は、水中油型の増粘された水性エマルジョンの一部を形成し得るいかなる成分でもあり得る。化粧品成分の限定されない例は:抗菌剤(トリクロサン又はファルネソールのような);ラノリン及びその誘導体のようなスキンコンディショニング剤及びエ
モリエント;イソプロピルプロパノエート、デシルオレエート、イソプロピルイソステアレート、トリオクタノイン、トリイソステアリン、ミリスチルプロピオネートのようなエステル;脂肪アルコール;スクアレン;シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコンコポリオールのようなシリコン;アセトアミドモノエタノールアミン;ジメチルポリシロキサン;アロエベラ、保護クリーム、エモリエント、乳酸及びグリコール酸のようなα及びβヒドロキシ酸のような保湿剤;アラントイン及びビサボロールのような抗炎症剤;パラアミノ安息香酸、オクチルサリチレート、及びオクチルメトキシシンナメートのようなUV日焼け止め剤、“サンレス”タンニング剤、ホワイトニング剤、昆虫忌避剤、パチョリ油、ペパーミント油、ローズマリー油、シトロネラ油、ティーツリー油、オレンジ又はレモン油、セダー油及びサンダルウッド油のような精油、ビタミン、着色剤及び顔料;アモジメチコン、シクロメチコン、パンテノール、ラウラミドジエタノールアミン、ラウラミンオキシド及びシルクタンパク質のようなヘアコンディショナー;香料成分;ヘアダイ及びブリーチ並びにメチル−、エチル−、プロピル−パラベン及びイミダゾリジニル尿素のような保存料を含む。
医薬的な活性成分は非常に広範囲であり得、及び皮膚又はヘアに対する局所的な塗布を意図したすべての治療用薬剤、特に、ヒト又は他の哺乳類の、皮膚の掻痒、疼き、鱗屑、炎症又は感染症、火傷、及び頭髪損失を治療するための物質を含む。
【0008】
本発明のさらにもう一の局面は、上述のポリマー分散液0.1質量%ないし8質量%、好ましくは1質量%ないし6質量%を、少なくとも1種の治療薬及び/又は賦形剤0.1質量%ないし70質量%を含む水性又は水性/有機組成物中に混合することからなる、治療用ローション、クリーム、膏薬、ジェル又は軟膏の調製方法の提供である。
本発明のさらにもう一の局面は、上述の組成物を、そのような治療を必要とするヒト又は他の哺乳類の皮膚、顔面、ヘア又は頭皮に塗布することからなる、皮膚又はヘアの局所的な治療方法の提供である。治療の型は組成物中に溶解されたか又は懸濁された活性成分に応じる。例えば組成物は、保護クリーム、保湿クリーム、ローション又はミルク、クレンザー又はトナーのような顔面用クリーム、ハンド及びボディミルク又はローション、ボディスプレー、クリーム、UV−A及びUV−B線に対する日焼け止め剤を含むローション又はミルク、“サンレス”タンニングクリーム、ローション又はスプレー、スキンブリーチングクリーム、ローション又はスプレー、脱毛クリーム、ヘアコンディショニングクリーム、ローション又はシャンプー、ヘアダイクリーム又はローション、プレ−又はアフター−シェーブクリーム、ローション、ジェル又はバルム、殺菌クリーム、ローション、軟膏又はジェル、日焼けに対するアフターサン用途としての鎮痛クリーム、ローション又はスプレー等を含み得る。
本発明のその他の好ましい態様として次のものが挙げられる。
1)各々、組成物の全質量に基づき、
a)親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーを35質量%ないし65質量%、
b)非水性キャリヤーを20質量%ないし50質量%及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を5質量%ないし25質量%
含む、上記のポリマー分散液。
2)各々、組成物の全質量に基づき、
a)アニオン性の及び水膨潤性のポリマーを40質量%ないし60質量%、
b)非水性のキャリヤー流体を25質量%ないし45質量%及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を8質量%ないし20質量%
含む、上記のポリマー分散液。
3)前記親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸(及びそれらの塩)、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、スチレンスル
ホン酸ナトリウム、アクリルアミド、メタクリルアミド及びN,N−ジアルキルアクリルアミドからなる群のうち少なくとも1種のモノマーの重合により得られる、上記のポリマー分散液。
4)前記親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸(及びそれらの塩)、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸及びスチレンスルホン酸ナトリウムからなる群のうち少なくとも1種のモノマーの重合により得られる、上記のポリマー分散液。
5)パーソナルケア配合物であって、各々、該配合物の全質量に基づき、
a)上述のポリマー分散液組成物を0.1質量%ないし8質量%、好ましくは1質量%
ないし6質量%、
b)付加的な成分、例えば化粧用又は医薬用賦形剤及び/又は活性成分のようなパーソ
ナルケア成分を0.1質量%ないし70質量%、好ましくは2質量%ないし35質量%及び
c)水或いは水と低級アルコールのような水混和性の有機溶媒との混合物を45質量%
ないし99質量%
含む、パーソナルケア配合物。
【0009】
本発明の他の局面は、以下の議論及び実施例から明らかとなるであろう。実施例は、本発明の特定の局面を例示したに過ぎず、及び、本発明を限定することを意図していない。
【0010】
本発明において使用される、親水性の、水に膨潤性の、アクリルベースのポリマー分散液組成物は、全体的にアニオン性の特性を有する。およそ25%ないしおよそ50%の中和度を有する前記ポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーであり得る。それらは、水溶性のアニオン性モノマー又はアニオン性モノマーと少量の非イオン性モノマーの混合物からなり得る優先的にアニオン性のモノマーブレンドのどちらかの1種以上のモノエチレン性の不飽和モノマーから形成される。およそ25%ないしおよそ50%の中和度を有するポリマーは、都合がよいのは、疎水性の液体、すなわち逆相重合において非水相として使用され得るのに十分な程の水と低い混和性しか有しない液体中で、適するモノマーの逆相乳化重合により、0.1ないし2マイクロメーターの範囲にある平均粒径を有するマイクロ粒子の形態にて得られ得る。溶媒和媒体が逆相乳化重合に対して不具合であるために、前記液体は、ポリマーが合成されるような温度範囲全体において(例えば15ないし100℃)、ポリマーに対して、又はポリマーを形成するモノマーに対して実質的に溶媒和作用を有していてはならない。そして、モノマー又はモノマーブレンドは逆相重合が行われることを可能とするために水溶性でなければならない。
【0011】
適するアニオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらのアルカリ金属及びアンモニウム塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸及びその塩、スチレンスルホン酸ナトリウム等を含む。アクリル酸は、最も好ましいアニオン性モノマーである。好ましくは、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩、とりわけナトリウム塩の形態でカルボキシル基が20ないし80%、有利には30ないし45%である。
適する非イオン性モノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン及び水溶性のヒドロキシ置換されたアクリル又はメタクリルエステルを含む。
アニオンブレンドが使用された場合、アニオンモノマー量は好ましくは、該ブレンドの60質量%より多く、及び大抵はブレンドの少なくとも80%である。好ましいアニオン性ポリマーは、アニオン性モノマーから完全に形成される。
【0012】
ポリマー分散液組成物は、多官能性のビニル付加モノマーのような適する架橋剤少量を重合混合物中に配合することにより有利に架橋される。好ましくは水溶性の架橋剤が使用される。
ジ−、トリ−又はテトラエチレン性不飽和の物質を含む、モノマー又はモノマーブレンド中に溶解し得る慣用のエチレン性不飽和架橋剤或いはポリエチレン性不飽和架橋剤が使用され得る。好ましくは、メチレンビスアクリルアミド、ジ(メタ)アクリルアミド、トリアリルアンモニウム塩、ビニルオキシエチルアクリレート又は−メタクリレート、ジビニルベンゼンのようなジエチレン性不飽和化合物;テトラアリルアンモニウムクロリド;アリルアクリレート及びメタクリレート;グリコール及びポリグリコールのジアクリレート及びジメタクリレート;ブタジエン;1,7−オクタジエン;アリル−アクリルアミド及びアリル−メタクリルアミド;ビスアクリルアミド酢酸;N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド及びポリアリルサッカロース及びペンタエリトリトールトリアリルエーテルのようなポリオールポリアリルエーテルである。
より好ましい架橋剤は、テトラアリルアンモニウムクロリド;アリル−アクリルアミド及びアリル−メタクリルアミド;ビスアクリルアミド酢酸及びN,N’−メチレン−ビスアクリルアミドである。
最も好ましい架橋剤は、テトラアリルアンモニウムクロリド及びN,N’−メチレン−ビスアクリルアミドである。
架橋剤の混合物を使用することがまた適する。
架橋剤の量は一般的に、モノマー100万部(乾燥質量)あたり架橋剤100ないし10000部の範囲である。最も好ましくは、架橋剤量は、カチオン性又はアニオン性モノマーのどちらかに対して500ないし2000ppm、とりわけ500ないし900ppm周辺である。最適な量は、所定の実験により決定され得る。
【0013】
親水性ポリマーは、疎水液相中の親水性モノマー、好ましくは1種以上のアクリレート及び/又はメタクリレートモノマーの逆相乳化重合により調製される。逆相乳化重合は例えば、その開示内容がすべて参照によりここに導入されている米国特許第4,628,078号明細書中に記載されている良く知られた技術である。
本発明のポリマー分散液組成物の調製のための連続相は、非水性のキャリヤー流体により少なくともある程度提供される。ポリマー分散液組成物は第一に、化粧用又は医薬用の目的を意図しているため、化粧品的に及び/又は医薬品的に許容し得、及び逆相重合における連続相として使用されるのに十分な疎水性である非水性のキャリヤー流体が好ましくは、連続相として使用され得る。多くのそのような物質は既知であり、及び商業上入手可能である。そのような非水性のキャリヤー流体は、ミネラルオイル、水素化ポリデセン、大豆油を含む天然油、スクアラン、プロピレングリコールジカプレートカプリレートを含
むエモリエントエステルを含む。好ましい非水性のキャリヤー流体はミネラルオイルである。
重合において使用される疎水性の液体相の量は、十分な逆相エマルジョン媒体を与える必要性に第一に対応する。この量は一般的に、親水性ポリマー1質量部(乾燥質量)当り非水性キャリヤー流体少なくともおよそ0.5質量部である。非水性キャリヤー流体中に多量のマイクロ粒子、例えば非水性キャリヤー流体中に親水性ポリマー1.2ないしおよそ1.7質量部(乾燥質量)を有するポリマー分散液組成物を得る為に、並びに、加工を促進するために、揮発性の不活性の疎水性溶媒を使用することが好都合である。適する不活性の疎水性溶媒は、炭化水素及びハロゲン化炭化水素を含む。一の特に好ましい炭化水素混合物は、イソパーG(IsoparG)(登録商標)(エクソンモービル社(Exxon Mobil Corporation)の登録商標)である。都合がよいのは、乾燥質量ベースで、親水性ポリマー一部当り揮発性の不活性の疎水性溶媒1ないし2部、好ましくは1.3ないし1.9部が使用される。
【0014】
ポリマーは、慣用的な逆相乳化手順により、すなわち、所望により抑制剤及び架橋性のエチレン性不飽和モノマーを含む少なくとも1種の水性のエチレン性不飽和モノマー1質量部(乾燥質量)を、要求される微粒子径の実質的に安定なエマルジョンを形成するための激しい撹拌をしながら、少なくともある程度の非水性のキャリヤー流体を含み、及び9
.0未満のHLB値を有する少なくとも1種の慣用の油中水型の乳化剤およそ0.1ないし0.2部及び所望によりポリマー系の安定剤的な界面活性剤0.5ないし10.0部を含む疎水性の液体およそ1ないし3質量部に添加することにより調製される。適する油中水型の乳化剤は当業者に良く知られている。ソルビタンエステルが好ましい。ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ナトリウム塩が適する抑制剤である。エチレン性不飽和モノマーはジエチレン性又はポリエチレン性不飽和であり得る。
反応混合物は窒素を用いてパージされ、そして重合は慣用的な遊離ラジカル源の添加により開始される。適する重合開始剤は当業者に既知である。典型的な遊離ラジカル形成触媒は、ナトリウム、カリウム及びアンモニウムパースルフェート、カプリリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、過酸化水素、ペラルゴニル(pelargonyl)パーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、第三ブチルジパーフタレート、第三ブチルパーベンゾエート、ナトリウムパーアセテート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカルボネートのようなパーオキシジェン化合物、及びまた並びに、アゾジイソブチロニトリルのようなアゾ触媒を含む。他の有益な触媒は、重金属により活性化された触媒系である。重合開始剤の好ましい型はレドックス開始対である。開始後、ポリマーへのモノマーの転換が実質的に完了するまで、適した温度及び撹拌条件が維持される。適する条件は当業者に良く知られている。
水及びいずれの揮発性溶媒もその後、実質的に無水の安定な、非水性の連続相中に分散された2マイクロメーター未満のポリマー粒子の分散液を得るために、逆相エマルジョンから、例えば減圧下での蒸留により除去される。
蒸留が完了した後、組成物の質量に基づき、一般的に7を超えるHLBを有する非イオン性の水中油型乳化剤およそ1.0質量%ないし10.0質量%、好ましくは2質量%ないし8質量%が添加される。この型の適する乳化剤は当業者に良く知られている。エトキシ化アルコールが好ましい。
【0015】
中和度は、30℃未満のモノマー相温度を維持し、並びに、慣用の酸−塩基滴定により又は既知のpH測定システムにより測定された必要とされるモル比のカルボキシル部位を中和するために、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムを含むがこれらに限定されないアルカリ金属、又は水酸化アンモニウム又は単純アミンを含むがこれらに限定されない窒素含有の塩基を、モノマー相に添加することにより調節される。
【0016】
蒸留プロセスを通してエマルジョンを完全に維持するために、及び高濃度の水溶性の又は膨潤性の分散されたポリマーのマイクロ粒子を含む場合であっても最終的なポリマー分散液が自由な流動性の液体となるように、加工助剤として、適するポリマー系の安定剤的な界面活性剤が使用されることが本発明のさらなる特徴である。
有利には、エチレン性不飽和モノマー1質量部(乾燥質量)当り、このポリマー系界面活性剤0.5ないし10.0部、好ましくは1.0ないし6.0部が使用される。
好ましいポリマー系界面活性剤は、アルキル(メタ)アクリレートモノマーとアミノ官能性のモノマーのコポリマーであり、前記界面活性剤は以下のように調製され得る。
アルキル(メタ)アクリレート、アミノ官能性モノマー及び適する油溶性の熱開始剤、例えば2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を、不活性溶媒、例えばイソパーGのような脂肪族又は芳香族炭化水素溶媒中に溶解する。80ないし90℃の反応温度にて2ないし6時間の期間にわたって、該混合物を、他の溶媒及び熱開始剤を含む容器中に供給する。冷却し及び排出する前に、反応をさらに2時間、該温度にて維持する。
【0017】
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は、いずれの適するアルキル基でもあり得るが、炭素原子数8ないし22の基が好ましい。
アミノ官能性モノマーは、一般式(1):

(1)CH2=CRC(=O)−X−B−NR12

(式中、
Rは、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
Xは、−O−又は−NH−を表し、
Bは、炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表し、
1は、水素原子又は炭素原子数1ないし10のアルキル基を表し、及び
2は、炭素原子数1ないし10のアルキル基を表す。)
で表されるものである。
アルキル(メタ)アクリレート:アミノ官能性モノマー比が、モルベースで0.5ないし8.0:1であり得る。モルベースで、好ましくは0.75ないし6.0:1であり、及び最も好ましくは1.0ないし4.0:1である。
分子量は、当業者によく知られた慣用のクロマトグラフィー技術により決定され得る。典型的な分子量は、10000ないし60000の範囲であり、最も典型的には15000ないし40000の範囲である。
【0018】
水性系への分散液の撹拌において、非イオン性界面活性剤は疎水性キャリヤーを水中油型のエマルジョンに転換する。同時に、親水性のポリマーは水に曝されて広がり、円滑且つ迅速な粘度増加を生じる。典型的には、ポリマー粒子は膨潤して、2.5ないし5.0マイクロメーターの範囲の典型的な粒径を有するポリマー粒子を含むマイクロ粒子状の増粘系を与える。
本発明の分散液組成物は、0.1ないし8.0%の濃度にて水性又は水性/有機配合物を効果的に増粘させるマイクロ粒子状の増粘系を与える。好ましくは1質量%ないし6質量%である。さらにしかしながら、それらは、ポリマー分散液の増粘効果と、適する非水性のキャリヤー流体の熟練の選択により与えられるエモリエンシー及び感覚的な効果とを組み合わせる。
この型のアクリル酸ポリマーの中和度を低下させることは、水性溶液中でのマイクロ粒子状の増粘系の増粘効率を上昇させることが実証されている。中和度が100%から30%中和度まで低下すると、見掛け粘度の上昇は直線状である。慣用的な酸−塩基滴定により決定されたおよそ25%未満の中和度においては、ポリアクリル酸の溶解性は、増粘剤及びレオロジー改良剤としての効果を著しく低下させる。塩化ナトリウムのようなイオン塩の添加は、浸透効果により架橋されたマイクロ粒子の膨潤能力を低下させることが既知であるが、イオン種の効果は、慣用的な酸−塩基滴定により測定された30%未満の中和度にて上昇することが実証されている。それ故、水性系、油/水エマルジョンにおける、及び無機塩、植物抽出物、タンパク質及び同様の種を含むがこれら限定されない少量のイオン種を含む系におけるより効果的な増粘系を与えるために、30%ないし40%の中和度を選択することが有利である。
【0019】
ポリマー分散液組成物は、多種のパーソナルケア用活性成分及び助剤と相溶的である。ポリマーが使用され得る典型的な配合例は、ケア、クレンジング、防臭及び脱毛のためのクリーム、ローション、ミルク及びスプレーのようなすべての種類の顔面用及びボディ用エマルジョンを含むスキンケア配合物、液体ファンデーション、液体アイシャドウ、液体頬紅、リップスティック及び水性マスカラのような着色用化粧品;フェイスマスク、リップバーム、ボディウォッシュのようなスキンケア配合物、すべての種類のシェービング製品;ハンドソープ、固形セッケン及び液体セッケンを含む。
ヘアケア配合物は、ヘアコンディショナー、染毛剤(永久、半永久、一時的)、スタイリングジェル、ローション及びクリーム、シャンプー、ヘアリラクサー、ヘアパーマ及びヘアマスクを含む。
サンタンクリーム、ローション及びスプレー、サンブロック、日焼け促進剤、アフターサンクリーム、ローション及びスプレー及びサンレスタンニングローション又はクリームのようなサンタンニング用配合物。
【0020】
以下の配合例は、単に配合の可能性の幾つかの代表的な面を示し、及びいかなる場合ににおいても限定することを意図していない。すべてのパーセントは配合物の質量%である。粘度はブルックフィールド(Brookfield)RVT粘度計を用いて決定された。
【実施例】
【0021】
実施例1:合成例
水溶性成分の“水性”相は、以下の成分を一緒に混合することにより調製される。
アクリル酸モノマー(100%濃度) 33.65部
ペンタナトリウムジエチレントリアミンペンタ酢酸40%溶液 0.15部
水49.79部
メチレンビス−アクリルアミド(水中に0.5%) 1.50部
水酸化ナトリウム(47%濃度) 14.91部
(水酸化ナトリウムの添加の間、温度を30℃以下に維持する)
“油相”は、以下の成分を一緒に混合することにより調製される。
ソルビタントリオレエート 3.99部
ポリマー系安定剤(100%濃度) 4.66部
ミネラルホワイトオイル 31.16部
高純度の脱臭された炭化水素溶媒(イソパーGのような) 60.19部

油中水型エマルジョンを形成するために、高せん断の下で油相0.751部と水性相1.0部の比で2つの相を一緒に混合した。
得られた油中水型のエマルジョンを、窒素噴霧チューブ、撹拌器及び温度計付きの反応機に移した。エマルジョン窒素を用いてパージして酸素を除去した。重合を、ナトリウムメタビスルフィットと第三ブチルヒドロパーオキシドのレドックス対の添加により開始した。
発熱が完了し、そして熱開始剤の使用により遊離モノマーが減少した後、水及び揮発性溶媒を除去するために真空蒸留を行って、およそ53.5%の最終的なポリマー固形物を得た。エトキシ化脂肪アルコール0.125部を添加した。中和度を30ないし40%に調節した。
【0022】
実施例2:種々の中和度における増粘効率の比較
以下の表において、様々な中和度範囲において調製された本発明のポリマーの増粘効率を、水性溶液中で及び希薄イオン溶液中で比較した。
【表1】

【0023】
実施例3:脱毛クリーム
本配合物は、ナトリウムチオグリコレートをベースとした脱毛クリームの配合を可能と
した。使用した増粘剤量の調節は、ロールオンローションから粘性クリームまでの製品を変え得た。
【表2】


さらに、水酸化ナトリウムを添加して、pH値を12ないし13の範囲に調節した。
方法:
1 (6)をビーカー中に計量しそして40℃まで加温した。
2 (1)を除くすべての成分を別のビーカー中に計量しそしてよく混合した。
3 攪拌しながら(6)を添加した。
4 続けて攪拌しながら、水酸化ナトリウムを用いて混合物のpH値を12ないし13
に調節した。
5 穏やかに攪拌しながら所望量の(1)を添加し、滑らかになるまで攪拌し続けた。
6 必要に応じて水酸化ナトリウムを滴下添加することによりpHを12ないし13に調節した。
典型的な特性:
外観:滑らかな低から高粘度のクリーム
粘度:9000ないし45000cPs
pH:12ないし13
【0024】
実施例4:顔面用モイスチャライザー
本配合物は、良好な塗り込み特性及び優れた使用後感を与えるために軽エモリエント、スクアラン及びシリコンの組み合わせを含んでいた。日焼け止めの存在は、日常用の低水準のサンブロック効果を与える。
ポリマーは、油相に対する増粘剤及び乳化剤として含まれており、そして低温プロセスの乳化を可能とした。さらにミネラルオイルキャリヤー相はさらなるモイスチャライザー特性を与える。
【表3】


方法:
(2)を除くすべての成分を清浄な乾燥したビーカー中に計量した。
攪拌を開始し、そして(2)を添加した。
粘性がでるまで及び均質となるまで攪拌し続けた。
典型的な特性:
外観:滑らかな粘性のクリーム
粘度:25000ないし35000cPs
pH:5ないし6
【0025】
実施例5:ボディ用モイスチャライザー(クリーム)
本配合物は、脂肪アルコール及びエステルを含む慣用のクリームをベースとした。ポリマーは、低水準の配合で乳化力を与え、そして外相の安定性を改良した。
【表4】

成分(1)、(7)及び(8)を清浄な乾燥したビーカー中に計量し、そして80℃まで加熱した。
成分(3)ないし(6)を清浄な乾燥した別のビーカー中に計量し、そして80℃まで加熱した。
よく攪拌しながら油相を水相に添加し、そして冷却し始めた。
<50℃にて成分(2)、<30℃にて成分(9)及び(10)を添加した。
粘性がでるまで及び均質となるまで攪拌し続けた。
典型的な特性:
外観:滑らかな粘性のクリーム
粘度:35000ないし45000cPs
pH:5ないし6
【0026】
実施例6:アフターサンローション/クリーム
【表5】


方法:
1をビーカーに加え、攪拌を開始し、そして2、3、4、6及び7を加えておよそ5分間10分間よく混合した。
撹拌機の速度を上げた後に5をゆっくりと添加し、粘性がでるまで及び均質となるまで5分間ないし10分間ゆっくりと攪拌し続けた。
典型的な特性:
外観:流動性を有するローション
粘度:5000ないし8000cPs
pH:5.0ないし6.5
【0027】
実施例7:シリコンスプレーコンディショナー
本品は、毎日の使用に適する軽コンディショナーであり、及び軽シリコン及び保湿剤を含んでいた。本ポリマーは、主として水性の配合物への香料の配合を助け、並びに粘度及び良好な塗布特性を与えた。
【表6】

方法:
(2)を除くすべての成分を清浄な乾燥したビーカーに加えた。
攪拌し始め、そして(2)を添加した。
均質となるまで攪拌し続けた。
典型的な特性:
外観:噴霧し得るローション
粘度:2500ないし5000cPs
pH:5.0ないし6.0

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々、組成物の全質量に基づき、
a)25%ないし100%の中和度を有する親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーを35質量%ないし65質量%、
b)ミネラルオイル、水素化ポリデセン、イソヘキサデカン、トリメチロイルプロパントリカプリレート、炭素原子数12ないし15のアルキルベンゾエート、エチルヘキシルステアレート、カプリル又はカプリントリグリセリド、スクアラン、エチルヘキシルココエート、デシルオレエート、デシルココエート、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、エチルヘキシルパーラゴネート(ethylhexylperlagonate)、ペンタエリトリチルテトラカプリレート/テトラカプレート、PPG−3ベンジルエーテルミリステート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、エチルヘキシルイソステアレート、エチルヘキシルパルミテート、大豆油、ヒマワリ油、ホホバ油、ベニバナ油、アカハナ油及びナタネ油、並びにこれらすべての化合物の混合物及び誘導体からなる群から選択される非水性キャリヤーを20質量%ないし50質量%及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を5質量%ないし25質量%
を含むポリマー分散液組成物。
【請求項2】
前記親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーは、0.1ないし2マイクロメーターの範囲の平均粒径を有するマイクロ粒子の形態で使用される、請求項1に記載の分散液組成物。
【請求項3】
前記親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸(及びそれらの塩)、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸及びスチレンスルホン酸ナトリウムからなる群のうち少なくとも1種のモノマーの重合により得られる、請求項1ないし2のうちいずれか1項に記載の分散液組成物。
【請求項4】
パーソナルケア配合物であって、各々、該配合物の全質量に基づき、
A)各々、組成物の質量に基づき、
a)25%ないし100%の中和度を有する親水性の、水溶性の又は膨潤性のポリマーを35質量%ないし65質量%、
b)ミネラルオイル、水素化ポリデセン、イソヘキサデカン、トリメチロイルプロパントリカプリレート、炭素原子数12ないし15のアルキルベンゾエート、エチルヘキシルステアレート、カプリル又はカプリントリグリセリド、スクアラン、エチルヘキシルココエート、デシルオレエート、デシルココエート、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、エチルヘキシルパーラゴネート(ethylhexylperlagonate)、ペンタエリトリチルテトラカプリレート/テトラカプレート、PPG−3ベンジルエーテルミリステート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート、エチルヘキシルイソステアレート、エチルヘキシルパルミテート、大豆油、ヒマワリ油、ホホバ油、ベニバナ油、アカハナ油及びナタネ油、並びにこれらすべての化合物の混合物及び誘導体からなる群から選択される非水性キャリヤーを20質量%ないし50質量%及び
c)界面活性剤又は界面活性剤混合物を5質量%ないし25質量%
を含むポリマー分散液組成物を0.1質量%ないし8質量%、
B)パーソナルケア用成分を0.1質量%ないし70質量%、及び
C)水或いは水と水混和性の有機溶媒との混合物を45質量%ないし99質量%
含む、パーソナルケア配合物。

【公開番号】特開2012−102339(P2012−102339A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−28895(P2012−28895)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【分割の表示】特願2007−506767(P2007−506767)の分割
【原出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】