説明

ポリマー顆粒の製造方法および装置

ポリマー顆粒製造装置(1)は、添加剤(25)と推進剤(31)を簡単でしかも柔軟な方式で混合できるようにするために、第1および第2の静的融液冷却器(9,37)を有するが、その際に前記第1融液冷却器(9)はスクリュー機(13)の上流側に配され、前記第2融液冷却器(37)は前記スクリュー機(13)の下流側に配される。準備されたポリマー融液(2)を前記第1融液冷却器(9)の内部で冷却することにより、前記添加剤(25)を損なわれることがないように非常に穏やかに前記ポリマー融液(2)中に混ぜ入れることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー顆粒の製造方法に関する。本発明はさらに、ポリマー顆粒の製造装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
発泡性ポリマー顆粒または既に発泡したポリマー顆粒は、発泡成形品を製造するためにかなり以前から導入されている。その際に発泡性ポリマー顆粒は多くの場合ポリスチレンから製造されるのに対して、既に発泡したポリマー顆粒は多くの場合ポリプロピレンから製造されるようになっている。ポリマー顆粒の発泡性ないしは膨張は、推進剤(発泡剤)により達成される。
【0003】
発泡性ポリマー顆粒は、公知である重合方法により製造されるが、そこでは推進剤および添加剤の添加が既に重合反応器において行われるようになっている。この方法では、使用可能な推進剤および添加剤に関して、ごく僅かな柔軟性しか与えられていない点、さらに特に使用される添加剤が重合反応により損なわれる点が短所となっている。それに加えてさらに、そのようにして製造されたポリマー顆粒は広い粒度分布を持つために、製造後には手間隙かけて顆粒を仕分けする作業が必要となる。
【0004】
特許文献1から、発泡性スチレンポリマーの製造方法の一例が知られている。この方法では、静的攪拌器または動的攪拌器を利用して、推進剤がスチレンポリマー融液に混合されるようになっている。推進剤を含有したスチレンポリマー融液は、引き続いて冷却されて顆粒化される。この方法では、スチレンポリマー融液に入る機械エネルギーや熱エネルギーを可能な限り微小に止める必要上、静的攪拌器の使用が好ましいとされている。この方法でも、使用可能な推進剤および添加剤に関して、僅かな柔軟性しか与えられていない点が短所となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許発明第1517947号明細書
【特許文献2】欧州特許発明第1295036号明細書
【特許文献3】米国登録特許第6,761,546号明細書
【特許文献4】欧州特許発明第1067352号明細書
【特許文献5】ドイツ特許出願公開第10322610号明細書
【特許文献6】欧州特許発明第1110695号明細書
【特許文献7】米国登録特許第6,547,549号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のような背景から、本発明の課題は、ポリマー中への添加剤および推進剤の簡単でしかも柔軟性に富んだ混合を、高いポリマー処理能力と同時に実現する、ポリマー顆粒の製造方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1の各特徴を具備した方法により解決される。少なくとも一つの添加剤を添加する前に、ポリマー融液の初回冷却を行うことにより、添加剤を損なわれることがないように穏やかにポリマー融液中に混合することができる。特にこの少なくとも一つの添加剤は、少なくとも一つの推進剤を添加する前の段階で、損なわれないように穏やかに混合できるようになっている。それにより、難燃剤や気泡径調節剤などのように温度に敏感な添加剤についても、ポリマー融液中に混合することが可能となる。ポリマー融液の初回冷却後の温度は、240℃未満、特に220℃未満、さらには特に200℃未満となっている。静的融液冷却器により、ポリマー融液の均質な冷却とあわせ、均一な温度特性が達成される。少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤の混合が、スクリュー機、すなわち動的攪拌器だけを利用して行われることにより、少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤はポリマー融液中に極めて均質に混合されることになる。少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤は、スクリュー機の内部に添加されるために、公知である重合方法と比較して、添加剤および推進剤の添加方式を簡単かつ急速に変化させることが可能となる。
【0008】
ポリマー融液が、少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤を混合する前に冷却されることによって、スクリュー機を利用した混合時にポリマー融液に取り込まれる剪断エネルギーの結果として生じる昇温により、不利な影響がもたらされることはない。添加剤と推進剤を含有したポリマー融液の二回目の冷却により、少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤の混合時の昇温が補償される。それ以外にもこの二回目の冷却により、少なくとも一つの推進剤を添加した結果生じるポリマー融液の粘度低下が補償されるが、そこではポリマー融液が顆粒化に必要な温度まで冷却されるようにしている。ポリマー融液のこの二回目の冷却後の温度は、220℃未満、特に200℃未満、さらには特に170℃未満となっている。この静的融液冷却器によってもまた、ポリマー融液の均質な冷却とあわせ、均一な温度特性を実現している。
【0009】
ポリマーとしては、たとえばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ならびにこれらのポリマーの混合物が使用されるとよい。それ以外にも、たとえばポリ乳酸などの再生可能な原料をベースとするポリマー、ならびに、たとえば酢酸セルロースなどの分解可能なポリマーを使用することもできる。添加剤としては、たとえば難燃剤、気泡径調節剤、黒鉛、または顔料をポリマー融液に混合することができる。推進剤としては、たとえばnペンタンまたはイソペンタンなどの炭化水素、アルコール、二酸化炭素、窒素またはこれらの化合物の混合物をポリマー融液中に混合することができる。どのようなポリマーおよび少なくとも一つの推進剤が選択されるかにより、顆粒化方案次第で、発泡性ポリマー顆粒も、また発泡済みのポリマー顆粒も製造することができる。発泡性ポリマー顆粒の製造には、水中顆粒化方案が導入されることが好ましいのに対して、発泡済みのポリマー顆粒の製造には、水封式の顆粒化方案が導入されることが好ましい。本発明にしたがった連続製造方法により、発泡性ポリマー顆粒または既に発泡されたポリマー顆粒を、高いポリマー処理能力で製造することが可能となる。
【0010】
請求項2に記載される冷却工程により、少なくとも一つの添加剤、および/または少なくとも一つの推進剤を混合する間のポリマー融液の温度を定常に保持することができる。これは、ポリマー顆粒の品質に有利に作用する。
【0011】
請求項3に記載される閉塞ゾーンの形成工程により、少なくとも一つの推進剤が混合ゾーンに向かって逃れて、少なくとも一つの添加剤と混合されることが阻止される。
請求項4に記載される圧力により、少なくとも一つの推進剤が圧力低下のためにポリマー融液から分離することが回避される。この圧力は、少なくとも一つの推進剤を混合する間は、分離を回避するために、定常に保持されるか、または上昇されるようにするとよい。
【0012】
請求項5に記載される昇圧により、一方では後工程のために必要な圧力が発生され、他方ではスクリュー機が昇圧機能の負担から実質的に解放されることになるために、スクリュー機の内部のポリマー融液の昇温が回避される。
【0013】
請求項6に記載されるポリマー融液の準備工程により、ポリマー融液を重合反応器から直接取り出すことできると同時に、ポリマー融液を生成するための追加エネルギーが一切不要となるために、本方法の非常に優れた経済性が達成される。
【0014】
ほかにも上述の課題は、請求項7に記載の各特徴を具備した装置によっても解決される。本発明にしたがった装置の長所は、本発明にしたがった方法の長所と合致する。
請求項11に記載されるスクリュー機の構成方式により、少なくとも一つの添加剤および少なくとも一つの推進剤を、同時に高いポリマー処理能力で、極めて均質に、損なわれないように穏やかに混合することが可能となる。
【0015】
請求項12に記載される融液ポンプにより、スクリュー機は、後工程のための昇圧機能の負担から解放されるために、スクリュー機の内部のポリマー融液の昇温が回避される。第1の融液ポンプがスクリュー機と第2の静的融液冷却器との間に配置されることにより、ポリマー融液はこの融液ポンプにより静的融液冷却器を通り顆粒化装置に圧送されることになる。それに加えてさらに、第2の融液ポンプが第2の静的融液冷却器と顆粒化装置との間に備えられるようにするとよい。これらの融液ポンプは、高圧ギヤポンプとして構成されることが好ましい。
【0016】
請求項13に記載される融液ポンプにより、ポリマー融液が第1の静的融液冷却器を通り圧送されるように、重合反応器から出た後のポリマー融液を昇圧することが可能となる。
本発明のその他の特徴、細部および長所は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
以下では、図を参照しながら本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ポリマー顆粒製造装置を示す概略図である。
【図2】図1のスクリュー機を線II‐IIに沿って切り取ったときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ポリマー顆粒製造装置1は、ポリマー融液2を準備するために、反応容器4を有する重合反応器3を有している。この重合反応器3は、通例どおりに構成された公知のものである。
この重合反応器3の供給方向5で下流側には融液ポンプ6が配置されており、重合反応器3はその内部と連通している。融液ポンプ6は高圧ギヤポンプとして構成され、ポンプケース8の内部に配置される回転駆動可能な二つのギヤ付きロータ7、7’を有している。そのような高圧ギヤポンプの正確な構造については、特許文献2(特許文献3に相当)を参照されたい。
【0019】
この第1の融液ポンプ6の供給方向5で下流側には第1の静的融液冷却器9が配置されており、融液ポンプ6はその内部と連通している。融液冷却器9は冷却器ケース10を有しており、その内部に通常の静的攪拌体11が配置されている。ポリマー融液2を冷却するために、冷却器ケース10にはヒートシンク12が備えられている。静的攪拌体11は、通例どおりに構成された、たとえば特許文献4に説明されるものである。
【0020】
この第1の融液冷却器9の供給方向5で下流側には、二軸スクリュー式混練押出機として構成されたスクリュー機13が配置されている。このスクリュー機13は、その基本構造において通例どおりに構成されたものとなっており、ハウジング16のそれぞれ対応するボア15、15’の内部に配置される二つのスクリュー14、14’を有している。図2から察知することができるように、これらのスクリュー14、14’は、密に噛み合いながら同じ向きに回転するように構成されている。これらのスクリュー14、14’の駆動は、一つの電動モータ17により、ハウジング16にフランジ接続された変速兼動力分割用の歯車装置18を介して行われるようになっている。この歯車装置16に隣接した、スクリュー機13の上流側の端部に、第1の融液冷却器9が融液供給口19を介してハウジング16の内部と連通している。
【0021】
スクリュー機13は、供給方向5に前後に並べて配置される、供給ゾーン20、第1混合ゾーン21、閉塞ゾーン22、および第2混合ゾーン23を有している。スクリュー14、14’は、供給ゾーン20内では、ポリマー融液2を供給方向5に供給するためのスクリューフライト24を有している。
【0022】
第1混合ゾーン21の上流側端部には、添加剤25を供給するために、添加剤供給口26がハウジング16に配設されている。この添加剤供給口26を通して、第1の供給装置27がハウジング16の内部と連通している。この供給装置27は、二軸式の供給用スクリュー機として構成されている。スクリュー14、14’は、この第1混合ゾーン21内では、スクリューフライト24のほかにも、添加剤25を混合するために、混合・混練要素28を有している。スクリュー機13は、この第1混合ゾーン21に、ポリマー融液2を冷却するための第1の冷却装置29を有している。
【0023】
スクリュー14、14’は、二つの混合ゾーン21、23の間に配置された閉塞ゾーン22内では、供給方向5とは逆向きへの供給を行うようになっているスクリューフライト30を有している。
【0024】
第2混合ゾーン23の上流側端部には、推進剤31を供給するために、推進剤供給口32がハウジング16に配設されている。この推進剤供給口32を通して、第2の供給装置33がハウジング16の内部と連通している。この供給装置33はピストンポンプとして構成されている。スクリュー14、14’は、この第2混合ゾーン23内では、スクリューフライト24のほかにも、推進剤31をポリマー融液2中に混合するために、混合・混練要素34
有している。ポリマー融液2を冷却するために、スクリュー機13は第2混合ゾーン23に第2の冷却装置35を有している。
【0025】
スクリュー機13の供給方向5で下流側には第2の融液ポンプ36が配置され、さらにその下流側には第2の静的融液冷却器37が配置されているが、その際にスクリュー機13は第2融液ポンプ36の内部と連通しており、また第2融液ポンプ36は第2融液冷却器37の内部と連通している。この第2融液ポンプ36の構造は、第1融液ポンプ6の構造と合致している。ほかにも第2融液冷却器37の構造は、第1融液冷却器9の構造と合致している。
【0026】
第2融液冷却器37の供給方向5で下流側には、第3の融液ポンプ38が配置され、さらにその下流側には顆粒化装置39が配置されているが、その際に第2融液冷却器37は第3融液ポンプ38の内部と連通し、さらに第3融液ポンプ38は顆粒化装置39の内部と連通している。この第3融液ポンプ38の構造は、第1および第2の融液ポンプ6、36の構造と合致している。
【0027】
顆粒化装置39は、水中顆粒化装置として構成されている。そのような顆粒化装置の正確な構造については、特許文献5および特許文献6(特許文献7に相当)を参照されたい。
【0028】
次に作動方式を説明する。
ポリマー反応器3の内部で、ポリマー融液2、特にポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、酢酸セルロース、またはこれらのポリマーの混合物から成る融液が生成される。ポリマー融液2の温度は、反応容器4から出る際には240℃から300℃までとなっている。ポリマー融液2は、反応容器4を出た後は、第1融液ポンプ6を利用して、70barから300barまでの圧力で第1静的融液冷却器9に送り込まれる。第1融液冷却器9の内部では、後工程でポリマー融液2の処理が穏やかに行われることを保証するために、ポリマー融液2の温度が低下される。第1融液冷却器9から出た後のポリマー融液2の温度は、240℃未満、特に220℃未満、さらには特に200℃未満となっている。
【0029】
冷却後のポリマー融液2は、引き続いて融液供給口19を通りスクリュー機13に供給される。冷却後のポリマー融液2には、第1供給装置27を利用して、少なくとも一つの添加剤25が添加剤供給口26から供給される。添加剤25として、特に難燃剤、気泡径調節剤、黒鉛、または顔料が使用される。それに加えてさらに、添加剤供給口26からそれ以外のプロセス助剤が添加されるようにしてもよい。
【0030】
添加された添加剤25は、第1混合ゾーン21内で混合・混練要素28により冷却後のポリマー融液2中に均質に混合される。添加剤を含有したポリマー融液2は、混合時には第1冷却装置29を利用して冷却されるが、それにより、ポリマー融液2に取り込まれる剪断エネルギーの結果として生じるポリマー融液2の昇温を補償している。スクリューフライト30により閉塞ゾーン22が形成されるが、そこではボア15、15’の内部がポリマー融液2により完全に充填されている。ポリマー融液2は、この閉塞ゾーン22において、第1混合ゾーン21と第2混合ゾーン23間のシールとして作用するようになっている。
【0031】
第2供給装置2を利用して、少なくとも一つの推進剤31が、推進剤供給口32から添加剤を含有したポリマー融液2に添加される。推進剤31として、特にたとえばnペンタンまたはイソペンタンなどの炭化水素、二酸化炭素、窒素またはこれらの化合物の混合物が使用される。閉塞ゾーン22のおかげで、第1混合ゾーン21に向かう推進剤31の損失は皆無となる。推進剤31は、液体または気体の形態で添加され、第2混合ゾーン23の混合・混練要素34を利用して、添加剤を含有したポリマー融液2中に均質に混合される。添加剤と推進剤を含有したポリマー融液2は、この第2混合ゾーン23内では第2の冷却装置35を利用して冷却されるが、それによりポリマー融液2に取り込まれる剪断エネルギーの結果として生じるポリマー融液2の昇温を補償している。スクリュー機13から出る際のポリマー融液2の温度は、スクリュー機13内に入る際の温度と実質的に等しくなっている。推進剤31を添加する際には、ポリマー融液2から推進剤31が分離するのを阻止するために、ポリマー融液2の圧力が、第2混合ゾーン23内で定常に保持されるか、または上昇されるようになっている。
【0032】
ポリマー融液2は、スクリュー機2から出た後は、第2融液ポンプ36を利用して、70barから300barまでの圧力で第2の静的融液冷却器37の内部に送り込まれるようになっている。スクリュー機13は、この第2融液ポンプ36により、昇圧機能の負担から解放されることになり、それによりポリマー融液2の昇温を回避している。第2融液冷却器37により、推進剤31の添加の結果として生じるポリマー融液2の粘度低下が補償される。それ以外にも、冷却装置29、35により十分な冷却がもたらされないケースや、冷却装置29、35がそもそも備えられないケースにおいては、取り込まれた剪断エネルギーに基づくスクリュー機13の内部の昇温を、この第2融液冷却器37により解消することが可能となる。融液冷却器37から出る際のポリマー融液2の温度は、220℃未満、特に200℃未満、さらには特に170℃未満となっている。
【0033】
第2冷却器37を出た後、ポリマー融液2は、第3融液ポンプ38を利用して70barから300barまでの圧力で顆粒化装置39に供給され、通常どおりの方式で顆粒化されることにより、ポリマー融液2からポリマー顆粒が製造される。
【0034】
どのようなポリマー2および推進剤31が選択されるかにより、顆粒化方案次第で、発泡性ポリマー顆粒も、また発泡済みのポリマー顆粒も製造することができる。発泡性ポリマー顆粒の製造には、水中顆粒化方案が導入されることが好ましいのに対して、発泡済みのポリマー顆粒の製造には、水封式の顆粒化方案が導入されることが好ましい。
【0035】
本発明のさらに別の実施例においては、ポリマー融液をさらにもう一つのスクリュー機により準備できるようになっているが、それによりポリマー融液を準備するための重合反応路および融液ポンプが不要となる。それ以外にも、混合ゾーンの冷却装置を廃止して、取り込まれた剪断エネルギーの結果として生じるポリマー融液の昇温が、第2の融液冷却器の内部で完全に補償されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 ポリマー顆粒製造装置
2 ポリマー融液
3 重合反応器
4 反応容器
5 供給方向
6 第1融液ポンプ
7 ギヤ付きロータ
7’ ギヤ付きロータ
8 ポンプケース
9 融液冷却器
10 冷却器ケース
11 静的攪拌体
12 ヒートシンク
13 スクリュー機
14 スクリュー
14’ スクリュー
15 ボア
15’ ボア
16 ハウジング
17 電動モータ
18 歯車装置
19 融液供給口
20 供給ゾーン
21 第1混合ゾーン
22 閉塞ゾーン
23 第2混合ゾーン
24 スクリューフライト
25 添加剤
26 添加剤供給口
27 供給装置
28 混合・混練要素
29 第1冷却装置
30 スクリューフライト
31 推進剤
32 推進剤供給口
33 供給装置
34 混合・混練要素
35 第2冷却装置
36 第2融液ポンプ
37 第2融液冷却器
38 第3融液ポンプ
39 顆粒化装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー顆粒の製造方法であって、
‐ポリマー融液(2)を準備する工程、
‐第1の静的融液冷却器(9)を利用して、前記ポリマー融液(2)を冷却する工程、
‐前記冷却後のポリマー融液(2)に少なくとも一つの添加剤(25)を添加する工程、
‐スクリュー機(13)を利用して、前記少なくとも一つの添加剤(25)を前記ポリマー融液(2)中に混合する工程、
‐前記添加剤を含有したポリマー融液(2)に少なくとも一つの推進剤(31)を添加する工程、
‐前記スクリュー機(13)を利用して、前記少なくとも一つの推進剤(31)を前記ポリマー融液(2)中に混合する工程、
‐第2の静的融液冷却器(37)を利用して、前記添加剤と推進剤を含有したポリマー融液(2)の二回目の冷却を行う工程、および、
‐前記冷却後の添加剤と推進剤を含有したポリマー融液(2)を顆粒化する工程
から成る、方法。
【請求項2】
前記スクリュー機(13)の内部にある前記ポリマー融液(2)を冷却することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも一つの添加剤(25)の添加工程後であって、前記少なくとも一つの推進剤(31)の添加工程前に、前記スクリュー機(13)を利用して、ポリマー融液(2)から成る閉塞ゾーン(22)を生じることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つの推進剤(31)を添加する際の前記ポリマー融液(2)の圧力を、前記少なくとも一つの推進剤の混合工程の間、少なくとも一定に維持することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つの推進剤 (31)の混合工程後に、融液ポンプ(36,38)を利用して、前記ポリマー融液(2)の圧力を上昇することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
重合反応器(3)を利用して、前記ポリマー融液(2)を準備することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ポリマー顆粒の製造装置であって、
‐ポリマー融液(2)の初回冷却用の第1の静的融液冷却器(9)と、
‐前記第1静的融液冷却器(9)に後置されるスクリュー機(13)であって、
‐‐少なくとも一つの添加剤(25)を混合するための、第1の混合ゾーン(21)を有するとともに、
‐‐少なくとも一つの推進剤(31)を混合するための、前記第1の混合ゾーン(21)に後置される第2の混合ゾーン(23)を有する、スクリュー機(13)と、
‐前記添加剤と推進剤を含有したポリマー融液(2)の二回目の冷却用の、前記スクリュー機(13)に後置される第2の静的融液冷却器(37)と、
‐前記冷却後の添加剤と推進剤を含有したポリマー融液(2)を顆粒化するための顆粒化装置(39)と、
を備える装置。
【請求項8】
前記ポリマー融液(2)を準備するために重合反応器(3)が備えられることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記スクリュー機(13)に少なくとも一つの冷却装置(29,35)が備えられることを特徴とする、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1および第2の混合ゾーン(21,23)の間に閉塞ゾーン(22)を形成可能であるように、前記スクリュー機(13)が構成されることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記スクリュー機(13)が、同じ向きに回転し、密に噛み合った二軸スクリュー式混練押出機として構成されていることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記スクリュー機(13)に後置される少なくとも一つの融液ポンプ(36,38)が備えられることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記重合反応器(3)と前記第1の静的融液冷却器(9)との間に融液ポンプ(6)が備えられていることを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−500378(P2011−500378A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530291(P2010−530291)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/007348
【国際公開番号】WO2009/052898
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(501164665)コペリオン ゲーエムベーハー (20)
【Fターム(参考)】