説明

ポリ乳酸発泡体の製造方法

含浸されたCOのレベルを低下させることを可能にしながらPLA樹脂ビーズに、COを含浸させることおよびビーズが発泡することを防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保つことを含む膨張したポリ乳酸(PLA)樹脂ビーズの組成物の生成方法。この方法は、予膨張温度で、ビーズを予め膨張させることを含むことができる。予膨張に直ちに続いて、または所望の貯蔵期間後に、この方法は、型内に予め膨張させたビーズを導入すること、そして、予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させることを含むことができる。好ましい成型された生産物は、成型されたブロックおよび付形された成型された生産物、特に包装材料を形成するように適合されたブロックを含む。他の好ましい成型された生産物は、二つ折りの容器、ポット、箱、ボール、カップ、平皿およびトレイを含む容器等の日用品目を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ乳酸(「PLA」)ポリマーから成型された発泡体生産物を生産する方法に関する。本発明はまた、予め膨張させたPLAビーズ、含浸されたPLAビーズおよびそうしたものでできた生産物に関する。
【背景技術】
【0002】
良好な性能価格比を有する絶縁および包装用途のために使用されるポリマー発泡体がある。しかし、これらの発泡体は石油由来であるので、幾つかの用途のために、バイオフォーム、すなわち生物学的に由来の発泡体を使用することへの高まる環境的要求および消費者の要求がある。
【0003】
PLAは、生物由来および生物分解性である「植物性プラスチック」である。オゾン枯渇潜在力がなく、そして地球温暖化への潜在力が小さいので、有用な発泡剤、二酸化炭素は、「植物性」発泡剤である。ポリスチレン発泡体(膨張したポリスチレン/EPS)等の材料への植物性代替物を提供するために、PLAを発泡させるための方法を開発するための多くの試みがなされてきた。PLAポリマー溶融の狭い加工手段(small processing window)およびレオロジー的な特性のため、これらの方法の多くが不成功または不満足であった。ある程度成功する方法は、多くの場合、工程の発泡および溶融部分を改善するために、複雑な加工法および/または核形成剤等の添加物を必要とした。核生成剤の使用が必要と報告する、例えば、米国特許出願公開第2006−0167122号明細書を参照のこと。
【0004】
PLAに関連した使用を含む、発泡剤として二酸化炭素を使用する多くの報告された方法がある。二酸化炭素を含浸させたPLA樹脂のビーズを使用する報告されたPLA発泡法および成型法は、さらなるCOまたは別の発泡剤で、ビーズを再含浸する前に、一般的にガス状または超臨界のCOをビーズに含浸させること、含浸されたビーズを予め膨張させること、予め膨張させたビーズそのまま放置し、そして時々加工すること、およびさらに膨張させ、そして型内に溶融して入れること、を含む。例えば、成型前に発泡剤で再含浸する必要がある結晶PLAを主に含むブレンドの使用を報告する欧州特許出願公開第1378538号明細書を参照のこと。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PLA樹脂ビーズを発泡させる簡素な方法を提供すること、または大衆に有用な選択肢を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明の第1の形態は、膨張したポリ乳酸(PLA)樹脂ビーズの組成物を生成させる方法に関し、この方法は、ビーズと液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズにCOを含浸させること;ならびにビーズおよびCOの全重量に対し、含浸されたCOのレベルを約5〜約18wt%に低下させることを可能にしながら、ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保つこと、を含む。好ましくは、この方法は、予膨張温度でビーズを予め膨張させることをさらに含む。予膨張に直ちに続いて、または所望の貯蔵期間後に、この方法は、予め膨張させたビーズを型内に導入し、そして予膨張に使用された温度より高い温度の適用により、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、をさらに含むことができる。
【0007】
本発明の第2の形態は、成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法に関し、この方法は、ビーズと液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズをCOで含浸させること;ビーズおよびCOの全重量に対して、含浸されたCOのレベルを約5〜約18wt%に低下させることを可能にしながら、ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保持すること;予膨張温度で、ビーズを予め膨張させること;予め膨張させたビーズを型内に導入すること;および、予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させることを含む。
【0008】
本発明の第3の形態は、膨張したポリ乳酸(PLA)樹脂ビーズの組成物を生成させる方法に関し、この方法は、
(1)(a)ビーズとCOとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズにCOを含浸させること;
(b)含浸されたCOのレベルを、ビーズおよびCOの全重量に対し、約5〜約18wt%に低下させることを可能にしながら、ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保つこと、
を含む方法によって調製された、含浸されたPLA樹脂ビーズの組成物を用意すること、;および、
(2)予膨張温度で、ビーズを予め膨張させること、
を含む。
【0009】
上記の様に、この方法は、任意選択的に、予め膨張させた状態で、ビーズを貯蔵することをさらに含むことができる。あるいは、予膨張に直ちに続いて、または所望の貯蔵期間後に、この方法は、型内に予め膨張させたビーズを導入すること、および、予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、を含むことができる。
【0010】
本発明の第4の形態は、成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法に関し、この方法は、
(1)(a)ビーズとCOとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;および
(b)含浸されたCOのレベルを、ビーズおよびCOの全重量に対し、約5〜約18wt%に低下させることを可能にしながら、ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保つこと、
を含む方法によって調製された含浸されたPLA樹脂ビーズの組成物を用意すること;
(2)予膨張温度で、ビーズを予め膨張させること;
(3)型内に予め膨張させたビーズを導入すること;および
(4)予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、
を含む。
【0011】
本発明の第5の形態は、平衡になるまで液体CO中にPLA樹脂ビーズを浸し、次に、COレベルが約5〜約18%、約5〜約12%、または約8〜約12wt%に低下するまで、冷蔵条件下でビーズを貯蔵することによって製造された、約5〜約18%wt%のCOを有するCOを含浸されたPLA樹脂ビーズに関する。好ましくは、COレベルが約5〜約18%、さらに好ましくは、約5〜約12%、そして最も好ましくは、約8〜約12wt%に低下するまで、ビーズは貯蔵される。
【0012】
本発明の第6の形態は、平衡になるまで液体CO中にPLA樹脂ビーズを浸し、次にCOwt%レベルが約5〜約18wt%に低下するまで、冷蔵条件中でビーズを貯蔵し、次に、周囲圧力下および約20〜約110℃または約50〜約110℃の温度下でビーズを予め膨張させることによって製造された、予め膨張させたCOを含浸されたPLA樹脂ビーズに関する。
【0013】
本発明の第7の形態は、平衡になるまで液体CO中にPLA樹脂ビーズを浸すこと、COレベルが約5%〜約18wt%に低下するまで冷蔵条件下でビーズを貯蔵すること、予膨張温度で、ビーズを予め膨張させること、予め膨張させたビーズを型に直ちに移動させること、および予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって、ビーズをさらに膨張させ、そして共に溶融させること等の、上記本発明の形態によって製造された溶融膨張PLA樹脂ビーズでできた成型された生産物に関する。好ましい成型された生産物は、成型されたブロックおよび付形された成型生産物、特に包装材料を形成するように適合されたブロックを含む。他の好ましい成型された生産物は、二つ折りの容器、ポット、箱、ボール、カップ、平皿およびトレイを含む容器等の日用品目を含む。
【0014】
本発明の第8の態様は、成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法に関し、この方法は、ビーズとCOとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;含浸COのレベルを、ビーズおよびCOの全重量に対し、約5〜約18wt%に低がることを可能にしながら、ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に、含浸されたビーズを保つこと、;予膨張温度で、ビーズを予め膨張させること;型内に予め膨張させたビーズを導入すること;および予膨張に使用された温度以下の温度の適用によって、型内でビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、を含む。
【0015】
以下の態様のいずれかは、上記形態のまたは下記形態のいずれかに関係できる。
【0016】
一態様では、含浸は、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させること、好ましくはビーズによるCOの吸収が平衡に達するまで、液体CO中にPLA樹脂ビーズを浸すことによって行われる。平衡でビーズによって吸着されたCOの量は、PLAビーズの性質および含浸圧力および温度に依存するであろう。平衡でビーズによって吸着されたCOの量は、選択された数のビーズが、所望の圧力または温度において吸収するであろうCOの最大量を決定することによって、実験的に決定できる。
【0017】
一態様では、ビーズによって吸収されたCOの%が、COおよびビーズの重量に対して、少なくとも約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34または約35wt%であるまで、含浸が行われ、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約18〜約35%)のいずれかの間で選択できる。いくつかの態様において、含浸は、圧力容器中で行われ、そしてビーズによって吸収されるCOのパーセンテージが、COおよびビーズの重量に対して、約18〜約35wt%であるように、含浸の間に圧力容器中で温度および圧力が選択される。好ましくは、PLA樹脂ビーズのタイプとグレードとの組み合わせで、ビーズ中で吸収されたCOのパーセンテージが約18〜約35wt%であるように、含浸の間の圧力容器中の温度および圧力が選択される。
【0018】
一態様では、含浸は、少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9または約10MPaの圧力で、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって行われ、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約1〜約10、約2〜約10、約3〜約10、約4〜約10、約5〜約10、約6〜約10、約7〜約10、約8〜約10、約1〜約8、約2〜約8、約3〜約8、約4〜約8、約5〜約8、約6〜約8、または約7〜約8MPa)のいずれかの間で選択できる。一態様では含浸は、少なくとも約約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17または約18℃の温度で、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって行われ、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約2〜約18、約3〜約17、約4〜約16、約5〜約15、約6〜約14、約7〜約13、約8〜約12または約9〜約11℃)のいずれかの間で選択できる。一態様では含浸は、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって、好ましくは約5〜約8MPaの圧力および約5〜約15℃の温度で、液体CO中にPLA樹脂ビーズを浸すことによって、行われる。別の態様では、含浸は、約5〜約8MPaの圧力および約8〜約12℃の温度で、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって行われる。別の態様では、含浸は、約5.5〜約6.5MPaの圧力および約5〜約15℃の温度で、PLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって行われる。別の態様では、含浸は、約5.5〜約6.5MPaの圧力および約8〜12℃の温度でPLA樹脂ビーズと液体COとを接触させることによって行われる。1つの好ましい態様では、液体COは、含浸の間に何ら分散媒体と混合されない。一態様では、含浸は、少なくとも約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230もしくは約240分間、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23もしくは約24時間行われ、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約10〜約240、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約100、約20〜約240、約20〜約200、約20〜約150、または約20〜約100分、または約1〜約24、約2〜約23、約3〜約22、約4〜約21、約5〜約20、約6〜約18、約7〜約17、約8〜約16、約9〜約15または約10〜約14時間)のいずれかの間で選択できる。例えば、一態様では、低い含浸圧力(例えば約5MPaまで)が、長い含浸時間(例えば、少なくとも約4時間)で使用され、または高い含浸圧力(例えば少なくとも約5MPa)が、短い含浸時間(例えばまで約4時間)で使用される。
【0019】
一態様では、ビーズの含浸に続き、圧力が周囲圧力に低下され、そしてビーズが冷蔵条件下で保持される。好ましい冷蔵条件は、約8、約6、約4、約2、約0、約−2、約−4、約−6、約−8、約−10、約−12、約−14、約−16、または約−18℃辺りまたはより下での貯蔵を保持することを含む。一態様では、含浸に続き、PLA樹脂ビーズは、COwt%が約20、約19、約18、約17、約16、約15、約14、約13、約12、約11、約10、約9、約8、約7、約6、約5、または約4%、好ましくは約4〜約20%、約5〜約18%、約5〜約12%、または約8〜約12wt%に低下するまで、冷蔵条件に保持される。一態様では、ビーズは、少なくとも約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約30、約36、約42、約48、約54、約60、約66、約72、約78、約84、約90または約96時間保持され、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約1〜約24、約2〜約23、約3〜約22、約4〜約21、約5〜約20、約6〜約18、約7〜約17、約8〜約16、約9〜約15または約10〜約14時間)のいずれかの間で選択できる。
【0020】
一態様では、ビーズを予め膨張させることは、好適な温度を適用して、ガス孔の核生成および成長を開始させることを含む。一態様では、ビーズを予め膨張させることは、周囲圧力で行われる。別の態様では、ビーズを予め膨張させることは、約19〜約110℃、約19〜約71℃、または約49〜約71℃の予膨張温度で行われる。一態様では、ビーズを予め膨張させることは、予膨張温度に、少なくとも約1、約5、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230または約240秒の間ビーズを加熱することによって行われ、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約5〜約240、約5〜約200、約5〜約150、約5〜約120、約5〜約100、約10〜約240、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約120、約10〜約100、約20〜約240、約20〜約200、約20〜約150、約20〜約120、または約20〜約100秒)のいずれかの間で選択できる。
【0021】
型内のビーズのさらなる膨張(発泡)および溶融は、予膨張に使用された温度より高い温度(成型温度)で行われる。一態様では、型内でのビーズの発泡および溶融は、蒸気の適用によって行われる。別の態様では、型内でのビーズの発泡および溶融は、蒸気および真空の適用によって行われる。一態様では、ビーズは、成型温度に、少なくとも約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230または約240秒の間、曝され、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約10〜約240、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約100、約20〜約240、約20〜約200、約20〜約150、または約20〜約100秒)のいずれかの間で選択できる。一態様では、成型温度は、少なくとも約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110または約120℃であり、そして、有用な範囲は、これらの値(例えば、約40〜約120、約50〜約110、約60〜約100、または約70〜約90℃)のいずれかの間で選択できる。一態様では、真空は、型に、少なくとも約1、約5、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230もしくは約240秒、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23もしくは約24分間適用され、そして有用な範囲は、これらの値(例えば、約1〜約240、約1〜約200、約1〜約150、約1〜約100、約1〜約50、約1〜約10、約10〜約240、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約100、約10〜約50、約20〜約240、約20〜約200、約20〜約150、もしくは約20〜約100秒、または約1〜約15、約2〜約14、約3〜約13もしくは約4〜約12分)のいずれかの間で選択できる。
【0022】
一態様では、型内でのビーズのさらなる膨張および溶融は、予膨張に使用された温度以下の温度で行われる。
【0023】
一態様では、PLA樹脂ビーズは、重量で、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約95、約99または約100%のPLAを含む。別の態様では、ビーズは、アモルファスPLAを含む。別の態様では、ビーズは、重量で、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約95、約99または約100%アモルファスPLAを含む。別の態様では、ビーズは、アモルファスPLAと、結晶PLA、好ましくは約50、約60、約70、約80、約90、約95または約99%アモルファスPLAと約1、約5、約10、約20、約30、約40、または約50%の結晶PLAとのブレンドを含む。
【0024】
別の態様では、ビーズは、PLAと、脂肪族ポリエステルまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)、好ましくは約80、約85、約90、約95または約99%のPLAと、約1、約5、約10、約15、または約20%の脂肪族ポリエステルまたはEVAとのブレンドを含む。好ましくは、脂肪族ポリエステルは、Bionelle(商標)(昭和電工(株)、日本)である。
【0025】
一態様では、PLA樹脂ビーズは、フィラーを含む。一態様では、フィラーは、不活性で、且つ生物分解性である。好適なフィラーは、タルク、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、砂、粘土、ゼオライト、樹皮(松樹皮を含む)、おがくず、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、またはそれらの2種または3種以上の混合物を含むが、これらに限られない。好ましいフィラーは、タルク、炭酸カルシウム、粘土、ゼオライト、樹皮(松樹皮を含む)、またはそれらの2種または3種以上の混合物を含む。一態様では、ビーズは、約1、約5、約10、約15、約20または約25%のフィラーを含む。
【0026】
本明細書中で開示された数の範囲への参照(例えば、1〜10)は、その範囲内の全ての有理数への参照(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9および10)およびまたその範囲内の任意の範囲の有理数(例えば、2〜8、1.5〜5.5および3.1〜4.7)をまた含み、したがって、本明細書中で明確に開示された全ての範囲の全ての準範囲が本明細書中で明確に開示されたことを意図する。具体的に意図されているものの単なる例であり、そして、列挙された最小値と最大値との間の数値の全ての可能な組み合わせは、同じような方法で本出願中に明確に記載されているものと考えられるべきである。
【0027】
特許明細書、他の外部の文献または他の情報源に参照がなされる本明細書においては、これは、概して発明の特徴を議論するための内容を提供する目的のためである。別の方法で具体的に記載されない場合、そうした外部の文献への参照は、いかなる司法権の下でも、そうした文献、またはそうした情報源は、従来技術であること、また当該技術分野における一般的常識の一部を形成することの了解と解釈されない。
【0028】
本明細書中で使用される用語「から成る」は、「少なくとも部分的になる」、つまりあるものから成ると言われている特徴または構成部分は存在するが、他の特徴または構成部分もまた存在できることを意味する。「から成る」および「から成った」等の関連した語句は、同様に解釈される。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点は、本発明が簡素な方法であること、含浸された未発泡のビーズを貯蔵および/または移動できること、本発明が第2の再含浸ステップを必要としないこと、および本発明が、既存の膨張したポリスチレン発泡体プラントおよび予膨張および成型用装置の多くを使用すること、「入れ込み(chop−in)」技術として利用できること、および本発明が「植物性」の生産物を使用し、そして生産することを含む。本発明の方法の種々の形態および態様は、上記のようである。
【0030】
ポリ乳酸またはPLAは、乳酸モノマー単位を含む、本質的になる、またはから成るポリマーまたはコポリマーである。本発明の目的のために、ポリ乳酸への参照は、ホモ異性体、ヘテロ異性体、結晶およびアモルファスポリマーならびに先に記載したものの混合物を含む。PLA樹脂ビーズは、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約95、約99または約100wt%のPLAを含む約50〜約100wt%のPLAを含むことができる。PLAは、アモルファスPLAまたはアモルファスPLAと、結晶PLAとのブレンドを含むことができる。好ましいブレンドは、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約95、約99または約100wt%のアモルファスおよび少なくとも約0、約1、約5、約10、約20、約30、約40または約50wt%結晶PLAを含む約0〜50wt%結晶PLAを含む。樹脂ビーズ中の乳酸は、L−乳酸、D−乳酸またはDL−乳酸を含む1種または2種以上の乳酸異性体を含むことができる。好ましくは、乳酸は、L−乳酸である。PLAは、ビート、さとうきび、コーンスターチまたは乳製品等のバイオマスの細菌性発酵によって得られた乳酸の重合によって工業的に生産される。
【0031】
PLAはまた、他の添加物、フィラーまたはポリマーと混合できる。留意すべきは、工業的に実用的な温度および圧力範囲を使用して利用される場合に、この方法は、高結晶度のグレードに適用される場合、より効果的でない。一態様では、PLA樹脂ビーズは、フィラーを含み。好適なフィラーは、当該技術分野で知られており、そしてその技術および本明細書教示に関して、当業者によって同定できる。好ましいフィラーは、不活性でかつ生物分解性である。一態様では、フィラーは、タルク、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、砂、木炭、粘土、ゼオライト、樹皮(松樹皮を含む)、おがくず、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、またはそれらの2種または3種以上の混合物を含むがこれらに限られない。好ましいフィラーは、タルク、炭酸カルシウム、粘土、ゼオライト、樹皮(松樹皮を含む)、またはそれらの2種または3種以上の混合物である。
【0032】
PLAのための大部分の公知の含浸技術は、ガス状COまたは超臨界のCOを使用する。しかし、これは、本発明に不利益を有する。超臨界COの含浸に関しては、より高い圧力が必要(超臨界条件は、少なくとも7.4MPaおよび31℃を必要とする)であり、そしてさらに、COは、非常に効率的な可塑剤として挙動し、従ってPLAのガラス転移点(Tg)を低下させるので、個々のPLA粒体は、含浸の間に、単一の塊に溶融する傾向がある。圧力低下の大きさにより含浸後の圧力を低下させることは、温度もまた大幅に低下しない場合には、反応器中で依然、1つの大きな塊を生じながら、含浸された粒体の即時発泡を生じる場合がある。ガス相での含浸に関しては、ガス条件は、一般的に超臨界含浸および液体含浸と比較して、平衡したCO濃度を達成するのに遙かに長い時間枠を必要とする。さらに、粒子は、含浸の間に共に付着する幅広い傾向を依然有する。含浸後に、凝集体を個々の粒体に分離するのは困難である。
【0033】
液体COの含浸において、ビーズは、互いに付着する傾向をほとんど有さない。液体含浸は、穏やかな温度および圧力、例えば、5〜15℃、そして好ましくは、10℃および5〜8MPa、好ましくは6MPaを必要とし、そしてPLA粒体中で、典型的には約30重量%(約30wt%)で、そして通常18〜35wt%の範囲の高CO濃度を生じる。高配合量にもかかわらず、ビーズは共に付着せず、そして含浸圧力器からの圧力の解放後に、バルク品として取り扱うことができる。
【0034】
市販されているPLA樹脂ビーズは、液体COを使用するなんらかの前処理なしで含浸されることが可能である。アモルファス、結晶、およびアモルファス結晶ブレンドが使用できるが、しかし、高結晶度のグレードでの結果は、時々好ましい圧力および温度範囲で、より低い品質である。樹脂「ビーズ」への言及は、一般的にメーカーから得られた(多くの場合ペレット形態の)粗樹脂材料を意味し、そして用語、ビーズ、粒体およびペレットは、置き換えて使用できる。ビーズは、公知の技術を使用して市販されている材料の押し出しによってサイズを変更できる。
【0035】
ビーズを含浸させるための好ましい手段は、6MPa圧力下および10℃下の圧力容器内にビーズを置くこと、そして次にPLAビーズが浸るまで、圧力容器を液体COで満たすことによる。PLA粒体は、二酸化炭素−PLA吸収平衡に実質的に達するまで、液体COに浸されたままである。平衡に達することで、CO発泡剤が含浸されたビーズ中に均一に分散することとなり、ビーズを約10〜約12wt%にするだけの他の公知の方法に比較した場合、またさらなる発泡およびより良好なセル構造を生じる。
【0036】
平衡に達することは、一般的に入手可能な商業的アモルファスグレードであるNatureWorks(商標)PLAポリマー4060D(商標)(NatureWorks LLC、USA)、を使用した場合、約30〜約90分かかるが、しかし、ビーズのサイズならびにビーズのグレードおよび組成によって長く、そして短くできる。好ましい温度および圧力範囲で平衡に実質的に達した後で、ビーズは、約18〜約35wt%のCOを含む。NatureWorks(商標)PLAポリマー4060D(商標)および6MPaかつ10℃平衡のCOを使用した場合、約30wt%COを有するビーズとなる。
【0037】
液体COが、次に除去され(そして、ビーズ次のバッチを含浸させるために再使用でき)、そして周囲圧力に達するまで圧力は解放される。本発明の他の態様において、ビーズは、周囲圧力より高い所に保持および/または貯蔵できる。含浸されたビーズは、次に、最低発泡温度より下の温度に貯蔵される。COは、ガラス転移および最低発泡温度を低下させる効果を有するので、最低発泡温度は、所与の圧力およびPLA−COマトリックス中でのCOの量に依存するであろう。大気圧において、ビーズは、冷蔵条件下で貯蔵されることが好ましい。−18℃または−20℃の標準的な冷蔵庫は、一般的に充分である。これらの条件で、最初の24時間の貯蔵において、約50%〜約75%のCOは、ビーズから脱離できる。その後に、COの損失は、非常に緩やかな速度まで下がり、そしてビーズは、さらに加工される前の数週間冷凍機内に貯蔵できる。
【0038】
(多くの場合、「発泡」とよぶ)膨張では、好ましいCOの濃度は、5〜18wt%近傍であり、そして約10wt%が好ましい。
【0039】
この貯蔵時間の間に放出されたCOは、含浸方法において再使用するために集められ、そして圧縮されることが可能である。
【0040】
含浸されたビーズは、直ちに予め膨張させ、貯蔵して、次に予め膨張させ、予め膨張させ、次に成型され(膨張および溶融)、直ちに成型され、または貯蔵され、次に成型されることができる。吸収されたCOは、ガラス転移点を低下させる効果を有し、したがって吸収されたCOの量は、PLAの最低発泡温度に影響する。
【0041】
予膨張は、含浸されたビーズの個々の発泡特徴によって、異なる温度かつ異なる回数で行われ、この発泡特徴は、次に、これらの因子の結果であるところの、ブレンドおよびCOのパーセンテージおよび最低発泡温度の差に依存する。好ましくは、予膨張は、周囲圧力下、20℃〜110℃の範囲の温度で行われ、そしてさらに好ましくは、約30wt%のCOまで浸漬された市販のアモルファスPLAビーズは、COパーセンテージが5〜12%に低下するまで冷蔵され、そして50〜70℃で予め膨張された。予膨張ステップは、一般的に可能な膨張の約85〜約95%、好ましくは約90%までとなる。このステップの目的は、型が密閉される前に、ビーズを膨張させることである。予膨張なしの成型は、より長い型内滞留時間を必要とし、したがって、望ましくない場合がある。
【0042】
多くの点で、予膨張および本発明の溶融ステージは、周知の膨張したポリスチレン(「EPS」)法、および公知のPLAの発泡および成型法に類似する。1つの大幅な相違点がある。EPSおよび公知のPLA方法は、予膨張後であるが、しかし、溶融前にある時間(安定化、エージング、またはその同類のものと呼ばれる)を必要とし、その間に予め膨張させたビーズが(時々、低い湿度の)周囲条件に曝されて、発泡体の孔内の負圧を除去され、このように続く成型の間の溶融を改善する。
【0043】
このことは、発泡剤の損失となり、そして予め膨張させたビーズは、一般的に型内に挿入され、そして溶融する前に、発泡剤またはなんらかの他のガスで再含浸される必要がある。本発明の方法は、「安定化期間」または再含浸を必要としない。むしろ、予膨張および溶融との間の何らかの長時間の期間は、品質および溶融の程度を低下させる。
【0044】
予め膨張させたビーズは、直ちに型内に移動され、そして蒸気(または予膨張温度より高い温度を提供する他の加熱)が、ビーズをさらに膨張させるために提供され、そして型内でビーズを共に溶融させる。冷却および型からの取り出しの前に、真空をまた適用できる。型は、好ましくは成型されたブロックおよび付形された成型生産物を含む成型された生産物、特に包装および貯蔵生産物等の包装材料または日用品目の形態で、包装材料を形成するように適合されたブロックおよび付形された成型生産物を生産するように適合される。好ましい日用品目は、二つ折りの容器、ポット、箱、ボール、カップ、平皿およびトレイ等の容器を含む。
【0045】
吸収パーセンテージ、温度および圧力は、COの重量パーセンテージを、最適なパーセンテージの範囲内または最適なパーセンテージの近くに保ち、圧力容器内でのドライアイスの過度な生成を避け、発泡ステップの制御を維持することをより優先する因子の主な制限と実質的に同じ結果を達成するために、本発明の方法の異なるステージにおいて、相互に対して操作できることを、当業者は理解するであろう。
【0046】
本発明の種々の形態は、以下の例を参照することによって、非限定の様式で具体的に説明されるであろう。
【実施例】
【0047】
一般的な手順
特に明記しない限り、以下の一般的な手順が続いた。ポリ乳酸材料(NatureWorks LLC、USA)を、45℃のオーブンで一晩前乾燥した。一般的にプラスチック、発泡体または他のポリマー処理で使用されるような他の乾燥手順は、等しく適用可能である。PLA材料を、典型的にはペレットまたは粒子として、必要な圧力および温度範囲に耐えるのに適した圧力容器内に置いた。いくつかの実験において、ビーズのサイズを商業用フォーマットから変更し、そして/またはフィラーまたは他の添加物(例えば、ステアリン酸亜鉛(非付着添加物)、タルク、炭酸カルシウム、樹皮、粘土、またはゼオライト)を含んだ液体COを、必要な圧力(例えば、約5〜約8MPa)または量まで容器中に導入した。容器を、必要な温度(例えば、5〜15℃)まで加熱した。数分の期間後または圧力が安定化した後でさえ、液体二酸化炭素(例えば約5〜約8MPa)での含浸のために必要なターゲット圧力を達成するのに必要なので、追加のCOを加え、またはCOを放出した。(例えば、約10〜約240分、任意選択的にさらに長く、例えば一晩)の含浸のための時間後に、COの圧力を解放し、そして容器を温度制御から除いた。含浸されたビーズは、COの重量%を計算するために、含浸前または含浸後に重量を計った。
【0048】
ある場合には、含浸されたビーズを予膨張ありまたはなしの統合された成型方法において直接使用した。あるいは、含浸されたビーズを、冷蔵条件、例えば−18℃の標準冷凍機内に貯蔵し、そして次に、予膨張および成型または予膨張なしの成型に曝した。
【0049】
含浸直後または貯蔵の後のいずれかの含浸されたビーズを、次に好適な型内での熱の適用によって溶融させた。予膨張ステップは、膨張および溶融の前にビーズを予め膨張させるために使用できる。予膨張ステップは、ビーズが型内に導入される前に行うことができ、または型内で行うことができる。予膨張ステップは、含浸されたビーズを、短期間(例えば約5〜約120秒)、好適な温度(例えば、19〜110℃)で加熱することを含む。
【0050】
含浸または予め膨張させたビーズを型内に加えて、ビーズを膨張させ、そして溶融させるために、蒸気加熱(例えば、約5〜約120秒間、約50〜約100℃)と、任意選択的真空の(例えば、約1秒〜約10分間)との組み合わせを適用した。均一発泡体構造の発泡倍ブロックを製造するために、蒸気および任意選択的に真空を、短時間(例えば、2〜10分)適用してe含浸されたビーズを溶融させ、そして型の形を満たした。例えば、水で型を冷却することを使用して、脱型のまえに冷却を適用できる。平均ブロック密度は、ブロックの重量および寸法から容易に計算できる。ブロック密度は、好ましくはCOレベルが安定化した成型後48時間で測定する。
【0051】
例における%CO濃度への参照は、PLA材料およびCOの合計重量に対するCOの重量%への参照である。
【0052】
例1
商業用PLAビーズおよび商業用PLAビーズのブレンドを、ビーズを密接に接触させて、圧力容器(含浸装置)中に挿入した。攪拌または分散媒体または安定剤のいずれも使用しなかった。使用したPLA樹脂ビーズは、NatureWorks(商標)(NatureWorks LLC、USA)PLAポリマー4060D(商標)であった。
【0053】
次の続く作業を、NatureWorks(商標)PLAポリマー4060D(商標)(アモルファス)およびNatureWorks(商標)PLAポリマー3001(商標)(高結晶度)(NatureWorks LLC、USA)の5:1および1:1ブレンドを使用して行った。
【0054】
圧力容器を、液体COで充填し、そしてPLAビーズを、6MPaの圧力下および10℃で浸した。(CO吸収)平衡に達するまで、PLA粒体を液体COに、約90分間、浸漬させて置いた。90分後に、PLAビーズおよびCOは、約30wt% COを取り込んだPLAビーズと平衡に達した。
【0055】
液体COを除去し、そして大気圧に達するまで圧力を解放した。含浸されたビーズを、冷凍機(−20℃)中に、24時間貯蔵した。この時間の間、COの50%〜75%がビーズから脱着した。その後に、CO損失は、非常に穏やかな速度まで低下した。ビーズをさらに加工する前に、1月間貯蔵した。
【0056】
貯蔵後に、10wt%のCOを有するビーズを、50〜70℃の温度で予め膨張させた。再含浸ステップなしで、ビーズを直接に移動し、そして型内に吹き込み、そして次に型内でさらに膨張および溶融させた。水封真空ポンプと組み合わせた湯沸かし器は、必要な温度および圧力で蒸気を提供し、そして真空ポンプは真空を提供した。蒸気および真空を適用した後で、型を1分間、水で冷却した。型を分解して、成型された生産物を取り出した。溶融発泡体(膨張)PLAビーズの成型された生産物は、実質的に均一の発泡体構造を有し、そして充分に型を満たす、膨張および溶融ビーズから、一貫してなる。
【0057】
例2−膨張テスト、PLA4060D(商標)液体の30分間含浸
PLA4060D(商標)ビーズを、10℃、6MPa圧力で30分間蒸気手順により、含浸させた。含浸後のビーズの平均CO濃度は、25.46wt%であった。
【0058】
含浸直後および冷凍機での貯蔵後27時間後に発泡させようとする場合、異なる温度(20℃、50℃および80℃)の熱水中で、硬いコアが見いだされた。45時間冷凍機中で貯蔵し、そして80℃の熱水中で、40秒間発泡させた場合、この硬いコアは、消滅した。膨張ビーズのCO濃度は、6.57%であった。ビーズは非常に良好に膨張し、そして38g/lの密度を有した。
【0059】
*硬いコア:発布後にビーズの中心に残る、未発泡の固体ポリマー。未発泡の固体ポリマーにより、発泡体ビーズの密度はより高いであろう。硬いコアは、消滅し、そしてビーズ全体が発泡する場合、密度は低くなるであろう。
【0060】
例3−膨張テスト、PLA4060D(商標)液体で60分間含浸
PLA4060D(商標)ビーズの含浸を、10℃、6MPaの圧力で、60分間、この手順により行った。含浸後のビーズの平均CO濃度は、29.82%であった。
【0061】
含浸直後および冷凍機での貯蔵後1時間で、異なる温度の熱水中で発泡させようとする場合、硬いコアが見いだされた。この硬いコアは、18時間冷凍機中に、貯蔵後、そして80℃の熱水中で、40秒間発泡させた場合、消滅した。ビーズのCO濃度は、13.51%であった。ビーズは、非常に良好に膨張した。ビーズの密度は、38g/lであった。
【0062】
COを保持するなんら他の試みなしで、充分なCOの保持が、−18℃で少なくとも48時間まで実現可能であったことが見いだされ、そして良好な品質膨張ビーズを得ることができた表1.を参照のこと。
表1−18℃で貯蔵後のCO濃度
【表1】

【0063】
例4−膨張テスト、PLA4060D(商標)で90分間液体含浸
PLA4060D(商標)ビーズの含浸を、10℃、6MPa圧力で90分間、この手順により行った。含浸後のビーズの平均CO濃度は、30.30%であった。
【0064】
含浸されたビーズは、50℃の熱水で40秒間または80℃の熱水で、1分間を使用して含浸後直ちに膨張した。
【0065】
含浸されたビーズをまた、冷凍機中に貯蔵し、そして冷凍機中で、19時間、貯蔵後のビーズの平均CO濃度は、13.73%であり、そして冷凍機中で42時間貯蔵後のビーズの平均CO濃度は、11.83%であった。
【0066】
すべてのそうしたビーズは、80℃で、1分間膨張できた。これらのビーズの平均密度は、35g/lであった。
【0067】
例5−ブロック生産、PLA4060D(商標)のより大きいビーズおよび液体含浸
PLA4060D(商標)ビーズを、標準実験室2軸押し出し機で冷却された(空冷)撚り糸に最初に押しだし、そして商業用PLA材料において典型的に受けられるより大きいペレットに、ペレット化した。約3〜約4mmであったNatureWorks LLCから典型的に受け入れられるものに比較して、押し出されたペレットは、約4〜約6mmであった。これらのより大きいビーズを、乾燥し、そして10℃、6MPa圧力で、3時間、上記の例および手順により含浸させた。ビーズの平均CO濃度は、27.63%であった。
【0068】
ブロックを、上記の手順により、43時間、冷凍機中に貯蔵した含浸されたビーズで製造した。貯蔵後のビーズのCO濃度は、12.78%であった。含浸されたビーズを、70℃の熱水中で、90秒間、予め膨張させ、そして86℃の蒸気を、90秒間適用することによって、金属型中で共に溶融した。ブロックの平均密度は、〜30g/lであった。
【0069】
例6−ブロック生産、PLA4060D(商標)より小さいビーズおよび液体含浸
PLA4060D(商標)ビーズを押し出し、そしてより小さいビーズを製造するためにペレット化した。押出ポリマーの冷却された(水冷)撚り糸を集め、そしてペレット化した(1〜2mm)(3〜4mmのNatureWorksのものに比較して)。より小さいビーズを、45℃で一晩乾燥した。任意選択的に少量(例えばこの場合は、0.140%)のステアリン酸亜鉛等の抗付着添加物を、含浸前、または押し出しの間に加えることができた。含浸を、10℃、6MPa圧力で、2時間、上記の手順により行った。ビーズの平均CO濃度は、29.31%であった。
【0070】
ブロックを、上記の手順により、17時間、冷凍機中に貯蔵した含浸されたビーズで製造した。貯蔵後のビーズのCO濃度は、11.62%。含浸されたビーズを、69℃の熱水中で、1分間、予め膨張させ、そして80℃の蒸気を、20秒間適用することによって、金属型中で共に溶融した。生成されたブロックは、非常に良好で、そしてその密度は、〜42g/lであった。
【0071】
例7−ブロック生産、PLA4060D(商標)およびPLA8302D(商標)液体含浸
乾燥したPLA4060D(商標)またはPLA8302D(商標)(アモルファス)ビーズを、10℃、6MPa圧力で、2時間、上記手順により含浸させた。ビーズの平均CO濃度は、PLA4060D(商標)およびPLA8302D(商標)含浸ビーズで、それぞれ32.42%および31.03%であった。溶融以下の用に22時間および46時間、冷凍機中に貯蔵した後で、ブロックを、含浸されたビーズから製造した。
【0072】
(冷凍機中22時間後の)PLA4060D(商標)は、13.18%の平均CO濃度を示し、そして含浸されたビーズを、70℃で40秒間、予め膨張させ、そして次に80℃(65秒間)で蒸気および真空(5分間)で溶融させた。生成されたブロックを水道水で冷却した。溶融ブロックの密度は、〜44g/lであった。型は充分に満たされ、そしてブロックは良好であった。
【0073】
(冷凍機中22.50時間後の)PLA8302D(商標)は、13.40%の平均CO濃度を示した。含浸されたビーズを、70℃で40秒間、予め膨張させ、そして次に80℃の蒸気および真空を、65秒間適用して、型内で溶融させた。生成されたブロックを周囲水で冷却した。溶融ブロックの密度は、44g/lであった。型は充分に満たされていなかった。
【0074】
(冷凍機中46時間後の)PLA4060D(商標)ビーズは、11.24%のCO濃度を示した。含浸されたビーズを、70℃で50秒間、予め膨張させ、そして次に80℃の蒸気および真空を、75秒間適用して、型内で溶融させた。生成されたブロックを周囲水で冷却した。溶融ブロックの密度は、44g/lであった。型は充分に満たされ、そしてブロックは良好のようあった。
【0075】
(冷凍機中46.50時間後の)PLA8302D(商標)は、11.63%のCO濃度を示した。含浸されたビーズを、70℃で50秒間、予め膨張させ、そして次に80℃、75秒間上記のように、型内で成功裏に溶融させた。型は充分に満たされていなかった。
【0076】
例8−ブロック生産、PLA406OD(商標)75℃成型
PLA4060Dビーズを、10℃、60バールの圧力で、4時間、上記の手順により含浸させた。含浸後のビーズの平均CO濃度は、28.08%であった。
【0077】
次に、このビーズを冷凍機中に48時間貯蔵した。貯蔵後のビーズの平均CO濃度は、11.21%であった。次に、含浸されたビーズを、80℃の熱水中で、15秒間発泡させ、そして次に75℃の蒸気で、1分間溶融させ、続いて6分真空に、そして1分間冷却した。
【0078】
ビーズは共に良好に溶融し、そしてブロックは良好であった。発泡体ブロックの密度は、55g/lであった。
【0079】
例9−ブロック生産、PLA4060D(商標)で押し出された10〜30wt%のタルク
(タルクおよびPLAの重量で)10、20または30%のタルクと、PLA4060D(商標)とを、押し出し混合を使用して混合した。空冷された撚り糸をペレット化し、そして10℃、6MPa圧力で、2.5時間、蒸気手順による含浸の前に、45℃のオーブン中で一晩乾燥させた。ビーズの平均CO濃度は、それぞれ、10%、20%および30%ビーズで、125.80%、2519%および23.42%、であった。含浸されたビーズを、70℃で予め膨張させそして80℃の蒸気を使用して、金属型内で上記の手順により、共に溶融させた。10%タルクを含むブロックは、良好な品質および一貫性を有した。30%タルクを含むビーズは、収縮し、そして成型の間に溶融しなかった。
【0080】
PLA4060D(商標)で押し出された10%タルクでは、冷凍機中で26時間後のCO濃度は、10.59%であった。ビーズを、70℃で、40秒間予め膨張させ、そして78℃で、65秒間、型内で溶融させた。ブロックの密度は、53g/lであった。
【0081】
同様に20%タルクを、上記のように含浸したPLA4060D(商標)で押し出し、そして(冷凍機中26時間)貯蔵下。冷凍機中での26時間後のCO濃度は、10.69%であった。
【0082】
ビーズを、70℃で40秒間、予め膨張させた。成型は、80℃で、65秒間であった。膨張ビーズのいくらかの収縮が起きたが、良好な品質の溶融ブロックを製造することができた。45℃で、24時間おyび室温で24時間後のブロックの密度は、46g/lであった。
【0083】
(冷凍機中48時間後)PLA4060D(商標)で、10%タルクを、押し出した。冷凍機中48時間後のCO濃度は、10.59%であった。70℃で、40秒間、ビーズを、予め膨張させ、そして79℃、55秒間で成功裏に成型した。ブロックは、良好であり、そしてブロックの密度は、45℃で24時間および室温で24時間後、59g/lであった。
【0084】
例10−ブロック生産、PLA4060D(商標)で押し出した炭酸カルシウム
(炭酸カルシウムおよびPLAの重量によって)10%または20%の炭酸カルシウムを、押し出しを使用してPLA4060D(商標)と混合した。空冷された撚り糸を、ペレット化し、そして10℃、6MPa圧力で、3時間、上記手順による含浸の前に、45℃のオーブンで一晩乾燥させた。含浸後のビーズの平均CO濃度は、10%および20%のPLA4060D(商標)と炭酸カルシウムとの押し出し混合粒体で、それぞれ25.62%および24.80%であった。発泡体ブロックを、以下の手順により製造した。
【0085】
10%炭酸カルシウムビーズは、冷凍機中24時間後に、11.82%のCO濃度を有した。ビーズを、70℃で30秒間、予め膨張させ、そして79℃で、55秒間成型した。45℃オーブン中24時間後のブロックの密度は、56.3g/lであった。ブロックは良好であった。
【0086】
10%の炭酸カルシウムビーズは、冷凍機中で24時間後に、11.43%のCO濃度を有した。ビーズを、70℃で30秒間予め膨張させ、そして6分間真空および水冷を適用して、79℃で、55秒間成型した。45℃オーブン中で24時間後のブロックの密度は、53.9g/lであった。ブロックは良好であった。
【0087】
20%炭酸カルシウムビーズは、冷凍機中で24時間後に、10.17%のCO濃度を有した。ビーズを、70℃で、20秒間予め膨張させ、そして、6分間の真空および水冷却と共に、78℃で50秒間成型した。45℃オーブン中で24時間後のブロックの密度は、67.89g/lであった。ブロックは受け入れられた。
【0088】
例11−ブロック生産、松樹皮およびPLA4060D(商標)
(樹皮およびPLAの重量によって)10%および20%の粉砕した松樹皮を、押し出し混合を使用してPLA4060D(商標)と混合した。空冷された撚り糸をペレット化し、そして10℃、6MPa圧力で、2.5時間、上記の手順による含浸の前に、45℃のオーブンで一晩簡乾燥させた。含浸後のビーズの平均CO濃度は、であった10%および20%樹皮とPLA4060D(商標)との押し出し混合された粒体で、それぞれ、26%および27.5%であった。ブロックを以下の手順に従って成型した。
【0089】
10%樹皮ビーズは、冷凍機中24時間後に、11.25%のCO濃度を有した。ビーズを、70℃で25秒間、予め膨張させ、そして次に78℃で55秒間成型した。膨張ブロックは良好な品質であり、そして38g/lの(48時間後の)密度を有した。ほかのビーズを、70℃で15謬間、予め膨張させ、そして次に79℃で60秒間成型した。膨張ブロックは良好な品質であり、そして49g/lの(48時間後の)密度を有した。
【0090】
20%樹皮ビーズは、冷凍機中24時間後に、11.16%のCO濃度を有した。ビーズを、70℃で10秒間予め膨張させ、そして次に79℃で40秒間成型した。真空を6分間適用した。膨張ブロックは良好な品質であり、そして66g/lの(48時間後の)密度を有した。他のビーズを、70℃で13秒間予め膨張させ、そして次に77℃で、43秒間成型した。膨張ブロックは良好な品質であり、そして56g/lの(48時間後)密度を有した。
【0091】
例12−ブロック生産、クレイおよびゼオライト−PLA化合物
5%粘土または10%ゼオライト(粘土および/またはゼオライトおよびPLAの重量%で)を、押し出し混合を使用してPLA4060D(商標)と混合した。空冷された撚り糸を、ペレット化し、そして10℃、6MPa圧力で3時間、上記の手順による含浸の前に、45℃のオーブンで一晩乾燥させた。ビーズの平均CO濃度は、5%粘土および10%ゼオライトとPLA4060D(商標)の5%および10%の押し出し混合粒体で、それぞれ35.56%および33.40%でであった。
【0092】
ビーズは、(−18℃)の冷凍機中で48時間の貯蔵後に、微細なセル構造を再び有して、良好に膨張した。
【0093】
工業用途
本発明の方法および組成物は、包装用において有用性を有する。
当業者は、上記の記載は、具体的な説明のみによって、提供され、そして本発明がそれらに限定されたされないことを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張したポリ乳酸(PLA)樹脂ビーズの組成物を生成する方法、
該方法は、
該ビーズと、液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;
該含浸されたCOのレベルを、該ビーズおよびCOの全重量に対して、約5〜約18重量%に低下させることを可能にしながら、該ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力に該含浸されたビーズを保持すること;および、
予膨張温度で該ビーズを予め膨張させること、
を含んで成る。
【請求項2】
成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法であって、該方法は、型内に請求項1の該ビーズを導入すること;そして予膨張に使用された該温度より高い温度の適用によって、該型内で該ビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、
を含む、方法。
【請求項3】
膨張したポリ乳酸(PLA)樹脂ビーズの組成物を生成させる方法、
該方法は、
(1)(a)該ビーズと液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;
(b)該含浸されたCOのレベルを、該ビーズおよびCOの該全重量に対して、約5〜約18重量%に低下させることを可能にしながら、該ビーズが発泡することを防ぐ温度および圧力で該含浸されたビーズを保持すること、
を含む方法によって調製された含浸されたPLA樹脂ビーズの組成物を用意すること;および
(2)予膨張温度で該ビーズを予め膨張させること、
を含んで成る。
【請求項4】
成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法、
該方法は、
(1)(a)該ビーズと液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;および
(b)該ビーズおよびCOの全重量に対して、約5〜約18重量%に低下させることを可能にしながら、該ビーズの発泡を防ぐ温度及び圧力で、該含浸されたビーズを保持すること
を含む方法によって調製された含浸されたPLA樹脂ビーズの組成物を用意すること、;
(2)予膨張温度で該ビーズを予め膨張させること;
(3)型内に該予め膨張させたビーズを導入すること;および
(4)予膨張に使用された温度より高い温度の適用によって該型内で該ビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、
を含んで成る。
【請求項5】
該ビーズによって吸収された該COのパーセンテージが、該COおよび該ビーズの重量に対して、少なくとも約18〜約35wt%になるまで、含浸が行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
含浸が、約5〜約8MPaの圧力および約5〜約15℃の温度で、約10〜約240分間、該PLA樹脂ビーズと、液体COとの接触によって行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
該ビーズの含浸に続き、該圧力が、周囲圧力まで低下し、そして該ビーズが、約−8、約−10、約−12、約−14、約−16、または約−18℃より下の温度で保持される、請求項1〜6の方法。
【請求項8】
該ビーズの含浸に続き、該圧力が周囲圧力まで低下し、そして該CO重量%が約20、約19、約18、約17、約16、約15、約14、約13、約12、約11、約10、約9、約8、約7、約6、約5、または約4wt%に低下するまで、該ビーズが保持される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
任意選択的に、該ビーズを予め膨張させることが、約19〜約110℃の温度で、約5〜約120秒間行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
該PLA樹脂ビーズが、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約95、約99または約100wt%のPLAを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
該PLAが、アモルファスPLAである、請求項1〜10のいずれか一項に記載。
【請求項12】
該PLA樹脂ビーズが、フィラーをさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
該PLAビーズが、タルク、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、粘土、ゼオライト、樹皮、おがくず、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、またはそれらの2種または3種以上の混合物から選択されるフィラーをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法によって生産された、膨張したポリ乳酸樹脂ビーズの組成物または成型された生産物。
【請求項15】
成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法であって、型内に請求項1の該ビーズを導入すること;および予膨張に使用された該温度以下の温度の適用によって該型内で該ビーズをさらに膨張させ、そして溶融させることを含む方法。
【請求項16】
成型されたポリ乳酸(PLA)生産物を製造する方法、
該方法は、
(1)(a)該ビーズと液体COとを接触させることによって、PLA樹脂ビーズに、COを含浸させること;および
(b)含浸されたCOの該レベルを、該ビーズおよびCOの全重量に対して、約5〜18重量%に低下させることを可能にしながら、該ビーズの発泡を防ぐ温度および圧力で該含浸されたビーズを保持すること、
を含む方法によって調製された含浸されたPLA樹脂ビーズの組成物を用意すること;
(2)予膨張温度で該ビーズを予め膨張させること;
(3)型内に、該予め膨張させたビーズを導入すること;および
(4)予膨張に使用された該温度以下の温度の適用によって、該型内で該ビーズをさらに膨張させ、そして溶融させること、
を含んで成る。

【公表番号】特表2010−516884(P2010−516884A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547790(P2009−547790)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050321
【国際公開番号】WO2008/093284
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(509214148)バイオポリマー ネットワーク リミティド (1)
【Fターム(参考)】