説明

ポリ(エチレンイミン)からなる分散剤

【目的】 ポリ(エチレンイミン)からなる分散剤
【構成】 1個以上のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖を有し、各鎖が3〜80個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を有しかつアミド又は塩架橋基によってポリ(エチレンイミン)に結合されている構造のポリ(エチレンイミン)又はその酸塩からなる分散剤。
【効果】 該分酸剤の混入された分散液を使用することによって、記録媒体の磁気特性が改善される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機液中の磁性材料の微細粒子の分散液中で使用される新規分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ビテオ、コンピュ−タ−及びオ−ディオテ−プ及びディスクのような磁性記録媒体は一般に、層中に包含された及び/又は皮膜形成樹脂によって支持体に結合された磁性粒子の表面層を有する非鉄磁性支持体、ポリマ−材料又は金属から成る。このような記媒体は一般に、溶剤/樹脂系中の磁性粒子の分散液を形成し、同分散液を支持体に適用しかつ溶剤を蒸発させて支持体面上に樹脂及び磁性粒子を残すことによって製造される。乾燥作業の前又は間に支持体を磁場を通過させることによって磁性粒子を配向させることもできる。分散液の品質を改善するために、分散助剤、例えばレシチン、アルキルフエノキシエトキシレ−トの燐酸エステル、スルホスクシネ−ト又は脂肪酸塩を分散液の製造中にしばしば加える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、記録媒体の磁気特性、例えば磁気スクエアネス(squareness)、配向比、残留磁気誘導、切換場分布(switching field distribution)および/又は保磁力が新規分散剤の混入によって改善されうることが判明した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明により、1個以上のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖を有し、各鎖が3〜80個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を有しかつアミド又は塩架橋基によってポリ(エチレンイミン)に結合されている構造のポリ(エチレンイミン)又はその酸塩からなる分散剤が提供される。
【0005】C3〜C6−アルキレン基は有利にはすべてペンタメチレン基である。またポリ(エチレンイミン)は600,000までの重量平均分子量を有する。有利な分散剤は、アミド又は塩架橋基によって結合された少なくとも2個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ(PCAO)鎖を有するポリ(エチレンイミン)からなる。ポリ(エチレンイミン)は直鎖であってもよいが、好ましくは枝分れ鎖を有し、さらに好ましくは窒素原子の少なくとも10%は第三アミノ基に存在している。
【0006】分散剤の酸塩の形は、遊離アミン形を酸と反応させることによって又はアミノ基を四級化してアンモニウムイオンを形成することによって形成することがきる。この目的にとって適当な試薬は、鉱酸及び有機強酸又は酸塩、すなわち酢酸、硫酸、塩化水素酸、アルキルスルホン酸、アリ−ルスルホン酸及びアルキル水素硫酸塩、および四級化剤すなわち硫酸ジメチル(DMS)、ハロゲン化メチル及びエチル及び硫酸ジエチル(DES)である。
【0007】分散液は好ましくは、分散液の全重量に対して30〜90重量%の磁性材料及び磁性材料の重量に対して好ましくは0.25〜10重量%の分散剤を含有する。分散液がまた皮膜形成樹脂も含有する場合には、同樹脂は分散液の全重量に対して好ましくは0〜20重量%の量で存在している。
【0008】分散液は、磁性材料と分散剤とを、場合によっては適当な樹脂と共に有機液体中に混入し、この混合物を磨砕作業にかけて磁性材料の粒子を解凝集しかつ/又は磁性材料の粒子を適当な大きさにすることによって製造することができる。最大異方性を保ちためには磨砕作業を、該粒子又はその凝集物を適当な大きさにするために要求される最小時間の間続ける。粉砕作業のための適当な装置はボ−ルミル又はビ−ドミルである。
【0009】本発明による分散剤は、皮膜形樹脂と混合されている場合には、特に適当な支持体、例えばポリエステルテ−プ又はディスク又はアルミニウムディスクに塗布して磁性記録媒体を形成するのに有用である。樹脂を含有する分散液は、適当なコ−チング法によってテ−プ又はディスクに適用しかつ有機液体を蒸発によって除去して均一に分散された磁性粒子を含有する樹脂皮膜を残すことができる。テ−プ又はディスクを有機液体の蒸発直前又は蒸発の間に磁場を通過させることによって粒子を樹脂皮膜内で永久的に配向させることもできる。
【0010】該分散剤は、ポリ(エチレンイミン)をPCAO[ポリ(カルボニルアルキレンオキシ)]酸又はその先駆物質、例えばラクトン又はヒドロキシカルボン酸と25〜250℃の温度で最高24時間の間反応させることによって製造することができる。温和な条件(低温及び/又は短い反応時間)下では塩架橋基が形成され、さらに厳しい条件(より一層高い温度及び/又はより一層長い反応時間)では、アミド架橋基又はアミド及び塩架橋基の混合基が形成される。
【0011】PCAO酸は、ヒドロキシカルボン酸又はラクトンを、ヒドロキシ基を有しないカルボン酸、すなわち酢酸、カプロン酸、ラウリン酸及びメトキシ酢酸と共に加熱することによって製造することができる。重合は有利には、100〜250℃、好ましくは130〜200℃の温度でエステル化触媒、すなわちテトラブチルチタネ−ト、ナフテン酸ジルコニウム、酢酸亜鉛又はトルエンスルホン酸の存在で行う。
【0012】反応成分及び生成物の崩壊を最小にするためには、反応を好ましくは、窒素のような不活性雰囲気下で行う。
【0013】次に本発明を、実施例によってさらに説明する。例中「部」及び「%」は、指示がなければすべて「重量部」及び「重量%」である。
【0014】
【実施例】
中間生成物(PCAO酸)1E−カプロラクトン112g、カプロン酸9.2g及びテトラブチルチタネ−ト0.1gの混合物を、180〜190℃で窒素下に18時間撹拌した。生成物は酸価36mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0015】中間生成物2E−カプロラクトン582g、メトキシ酢酸32.25g及びテトラブチルチタネ−ト0.5gの混合物を、170〜180℃で窒素下に20時間撹拌した。生成物は酸価35.2mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0016】中間生成物3E−カプロラクトン500g、ラウリン酸73g及びテトラブチルチタネ−ト0.5gの混合物を、170〜180℃で窒素下に20時間撹拌した。生成物は酸価36.3mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0017】中間生成物4E−カプロラクトン250g、ラウリン酸88g及びテトラブチルチタネ−ト0.2gの混合物を、160〜180℃で窒素下に8時間撹拌した。生成物は酸価75.7mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0018】中間生成物5E−カプロラクトン485g、ラウリン酸34g及びテトラブチルチタネ−ト0.1gの混合物を、170〜190℃で窒素下に19時間撹拌した。生成物は酸価18.6mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0019】中間生成物6E−カプロラクトン485g、ラウリン酸22.4g及びテトラブチルチタネ−ト0.1gの混合物を、170〜190℃で窒素下に19時間撹拌した。生成物は酸価12.4mg KOH/gを有する硬質ロウであった。
【0020】中間生成物7E−カプロラクトン500g、ラウリン酸17g及びテトラブチルチタネ−ト0.1gの混合物を、180〜200℃で窒素下に19時間撹拌した。生成物は硬質ロウであった。
【0021】例1中間生成物1 32.5g及び100,000の範囲の重量平均分子量を有する乾燥ポリエチレンイミン[“ポリミン・ウオ−タ−フリ−(POLYMINWaterfree)”の名称下(POLYMINは商標)でBASFから入手できる]1.25gの混合物を、120℃で窒素下に8時間撹拌した。生成物は当量(equivalent)3175のロウであった。下文では分散剤1と称する。
【0022】例2中間生成物1 40g及び“ポリミン・ウオ−タ−フリ−”3.33gを用いる以外は例1と同様にして製造を行った。生成物は当量(equivalent)1510のロウであった。下文では分散剤2と称する。
【0023】例3中間生成物1 40g及び“ポリミン・ウオ−タ−フリ−”13.3gを使用する以外は、例1と同様にして製造を行った。生成物は当量(equivalent)475の粘着性ロウであった。下文では分散剤3と称する。
【0024】例4例1の生成物10.8g及びテトラヒドロフラン10.8gの混合物を撹拌しかつ透明溶液の得られるまで加熱した。この溶液を35℃に冷却しかつ硫酸ジメチル0.405gを加えた。次にこの混合物を、65〜70℃でさらに1時間撹拌した。次に混合物から蒸留によってテトラヒドロフランを除去すると、下文で分散剤4と称する生成物を与える。
【0025】例5例2の生成物10.24g、テトラヒドロフラン10.24g及び硫酸ジメチル0.81gを使用する以外は例4と同様にして製造を行った。この生成物は下文では分散剤5と称する。
【0026】例6例3の生成物16.1g及び、テトラヒドロフラン16.1gの混合物を撹拌した。溶液が得られたけれども、完全に透明ではなかった。同溶液を40℃の冷却しかつ硫酸ジメチル4.05gを徐々に加えた。強い発熱があった。次に混合物を65〜70℃でさらに1時間撹拌した。混合物から蒸留によってテトラヒドロフランを除去すると、下文で分散剤6と称する生成物を与えた。
【0027】例7中間生成物2 95.7g及び“ポリミン・ウオ−タ−フリ−”7.36gを用いる以外は、例2と同様に製造を行った。生成物は下文で分散液7と称する。
【0028】例8中間生成物3 97.3g及び“ポリミン・ウオ−タ−フリ−”7.48gを使用する以外は、例1と同様にして製造を行った。生成物は下文で分散剤8と称する。
【0029】例9〜16表1には、表に示した出発物質、その重量及び反応時間を用いる以外は、例1と同じ温度で、同様にして行った一連の製造を記載してある。
【0030】
表 1 例 ポリエステ ポリエス 使用した“ポリミ 反 応 生成物番号 ル成分 テル成分 ン・ウォ−タ−フ 時 間 名 中間生成物 の重量 リ−”の重量 分散剤 番号 (g) (g) (時) 番号
9 4 140 20 8 910 3 90 30 18 1011 5 90 30 18 1112 5 143 11 15 1213 6 90 30 18 1314 6 143 11 15 1415 7 90 30 18 1516 7 138 10.6 17 16例17分散剤7 65gをその融点(約60℃)を越える温度で撹拌しかつ硫酸ジメチル4.05gを加えて温度を約15℃だけ上昇させた。次に混合物を85〜95℃で1 1/2時間撹拌した。生成物は下文で分散剤17と称する。
【0031】例18分散剤8 68g及び硫酸ジメチル4.05gを使用する以外は、例1と同様に製造を行った。生成物は下文で分散剤18と称する。
【0032】例19中間生成物3 100g及び約600の数平均分子量を有するポリエチレンイミン[“モントレック(MONTREK)6”(MONTREKは商標)の名称下にドウ・ケミカル・カンパニ−(Dow Chemical Company)によって販売]7.69gの混合物を、110〜130℃で窒素下で8時間撹拌した。生成物は硬質ロウであって、下文では分散剤19と称する。
【0033】例20〜43及び比較例(CE)1〜5表2に記載したような磁性材料、分散剤、樹脂及び溶剤の混合物を高速撹拌機を用いて予備混合し、次に表2に示した時間の間高エネルギ−ボ−ルミル磨砕にかけた。このようにして磁性媒体の製造で使用するのに適当な分散液が得られた。
【0034】例20〜43は分散剤1〜19を用いて行った。比較例(CE)はレシチン及びGAFAC RE 610を用いて行った。
【0035】使用した磁性材料は以下の通りである:A型:表面積18.5m2/g、吸油量41ml/100g及び粒子長さ0.4μを有するγ−Fe23 。これは録音テ−プで使用される磁性酸化鉄の代表である。
【0036】B型:表面積23m2/g、吸油量41g/100g及び粒子長さ0.35μを有するコバルト添加γ−Fe23 。Bayer UK Ltdによって商品名バイフア−ロックス(BAYFERROX) AC 5120M (BAYFERROXは商標)で供給される前記材料は高バイアス録音テ−プ及びビデオカセットテ−プで使用される磁性酸化鉄の代表である。
【0037】C型:表面積19m2/g、吸油量40g/100g及び粒子長0.45μを有する安定マグネタイト。この材料は商品名バイファ−ロックス(BAYFERROX)AC 5110M でBayer UK Ktd.によって提供された。
【0038】D型:コンピュ−タ−テ−プ及びビデオテ−プで使用される型の二酸化クロム磁性材料。
【0039】E型:アルドリッヒ・ケミカル(Aldrich Chemiazl)Co Inc.によって提供される99.99%純ニッケル。
【0040】樹脂は、商品UACHでユニオン・カ−バイド(Union Carbide)から得られるヒドロキシル化塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマ−であった。
【0041】次下の表では次の略語を用いる:THFはテトラヒドロフランである。
【0042】MEKはメチルエチルケトンである。
【0043】EOEAは2−エトキシエチルアセテ−トである。
【0044】MIBKはメチルイソブチルケトンである。
【0045】BAは酢酸ブチルである。
【0046】BOEAは2−ブトキシエチルアセテ−トである。
【0047】EAは酢酸エチルである。
【0048】CHはシクロヘキサノンである。
【0049】Tolはトルエンである。
【0050】CAFAC RE−610は、GAF Corporationによって供給される燐酸塩処理アルキルフエノ−ル−エトキシレ−トである。
【0051】
表 2 例又は 磁 性 分散剤 溶 剤 樹 脂 高エネルギ 比較例 材 料 及び量 及び量 の 量 −磨砕時間 (CE) 及び量 番 号 (g) (g) (g) (g) (分) CE1 B型 レシチン THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 20 B型 分散剤8 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 CE2 B型 GAFAC THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 21 B型 分散剤9 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 22 B型 分散剤12 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 23 B型 分散剤14 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 24 B型 分散剤16 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 25 B型 分散剤10 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 26 B型 分散剤11 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 27 B型 分散剤2 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 28 B型 分散剤4 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 29 B型 分散剤7 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 30 B型 分散剤19 THF9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK9.2 31 B型 分散剤8 THF11.3 0.76 60 16.0 0.64 MEK11.3 32 B型 分散剤8 THF7.14 0.76 60 20.0 0.96 MEK7.14 33 B型 分散剤8 THF9.4 0.76 60 20.0 0.4 MEK9.4 34 B型 分散剤8 THF13.83 0.76 60 20.0 0.8 Tol 4.61 35 B型 分散剤8 THF 6.15 0.76 60 20.0 0.8 MIBK6.15 Tol 6.15 36 B型 分散剤8 CH 12.91 0.76 60 20.0 0.8 THF 5.53 37 B型 分散剤8 EOEA12.91 0.76 60 20.0 0.8 THF 5.53 38 B型 分散剤8 BA 12.91 0.76 60 20.0 0.8 THF 5.53 39 B型 分散剤8 BOEA12.91 0.76 60 20.0 0.8 THF 5.53 40 B型 分散剤8 EA 9.2 0.76 60 20.0 0.8 THF 9.2 41 A型 分散剤8 THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2 CE3 A型 レシチン THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2 42 D型 分散剤8 THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2 CE4 D型 レシチン THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2 43 C型 分散剤8 THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2 CE5 C型 レシチン THF 9.2 0.76 60 20.0 0.8 MEK 9.2例44磁性材料E型80g、分散剤8 3.2g、THF9.2g、MEK9.2g及びUCAR VAGH樹脂0.76g、7mmスチ−ルボ−ル600gを入れた常用ボ−ルミル中に装入した。磨砕7日後に磁性媒体の製造で使用するのに適当な分散液が得られる。
【0052】分散剤8を、同重量のレシチン及び同重量のGAFAC RE−610と代えた同様な配合物は、ミル中で凝固し、分散液を生じなかった。
【0053】例20A〜43A及び比較例1A〜5A例20〜43及び比較例1〜5で製造した分散液を、テトラヒドロフラン中のポリウレタン(PU)の20%w/w溶液で希釈した。代表的にはこの希釈は3段階で毎回ほぼ等しい量のポリウレタン溶液を用いて行った。混合物は希釈の各段階後に5分高エネルギ−ボ−ルミル磨砕にかけた。生じるラッカ−を次にさらに溶剤で希釈し、この混合物をさらに5分高エネルギ−ボ−ルミル磨砕にかけた。表3は分散剤、希釈で使用したPU樹脂溶液の重量及び希釈で使用した溶剤の重量を示す。他に指示がなければ希釈溶剤はテトラヒドロフランとメチルエチルケトンの1:1混合物であった。使用したPU樹脂はESTANE 5701−F1(ESTANEは商標)の名称下でB.F.Goodrich Inc.から得られた。
【0054】
表 3 例又は 使用した 20%PU 使用した CE 分散液 樹脂溶液 溶剤の量 番 号 の量(g) (g) CE1A CE1 22 14.92 20A 例20 22 14.92 CE2A CE2 22 14.92 21A 例21 22 14.92 22A 例22 22 14.92 23A 例23 22 14.92 24A 例24 22 14.92 25A 例25 22 14.92 26A 例26 22 14.92 27A 例27 22 14.92 28A 例28 22 14.92 29A 例29 22 14.92 30A 例30 22 14.92 31A 例31 17.6 3.94 32A 例32 26.4 25.90 33A 例33 22 14.92 34A 例34 22 THF14.92 35A 例35 22 THF14.92 36A 例36 22 THF14.92 37A 例37 22 THF14.92 38A 例38 22 THF14.92 39A 例39 22 THF14.92 40A 例40 22 THF14.92 41A 例41 22 14.92 CE3A CE3 22 14.92 42A 例42 22 14.92 CE4A CE4 22 14.92 43A 例43 22 14.92 CE5A CE5 22 14.92例44A分散液44(例44)を20%PU樹脂溶液40gで希釈しかつ1時間磨砕し、さらに20%PU樹脂溶液48gで希釈しかつ1/2時間磨砕し、次にTHFとMEKとの1:1混合物50gで希釈しかつ1/2時間磨砕した。
【0055】静磁的評価希釈ラッカ−をボ−ルミルから排出しかつ厚さ12ミクロンの2軸延伸ポリエステルフイルムのロ−ルを塗布するために使用した。塗布直後及び任意の評価しうる乾燥前に、フイルムを、2個の強力磁石の同極の間を通した。次にフイルムを、巻取る前に溶剤蒸発によって乾燥した。
【0056】例20A〜43A及び44A、及び比較例1A〜5Aの場合には、塗布を機械化線巻Kバ−(Meyerバ−)引落装置を用いて行った。Kバ−は厚さ50ミクロンの湿潤フイルムを残すように較正した。ポリエステルフイルムの約1.5cm上に取付けられた強力永久磁石がKバ−の運動を追従するように機械を改良した。このようにして強い磁場が、任意の評価しうる溶剤蒸発の行われる前に湿潤フイルムを横切って通った。次にフイルムを溶剤蒸発によって乾燥させた。
【0057】塗布フイルムの試料を次に振動試料磁気メ−タ−にかけて常法によって評価した。この装置の使用の包含された標準作業順が一連の試料について連続的に測定を行う。内部対照を与えかつ異なる系列に関するデ−タの間の比較を許すために、対照は各系列に包含された。この対照は評価を受ける磁気材料及び分散剤としてのレシチンを含有する比較例であった。表4は、8系列の連続測定において測定された塗布フイルムの磁気パラメ−タ−を記載する。各系列の第1番目の試料が対照である。
【0058】測定された磁気パラメ−タ−は保磁力(エルステット)、スクエアネス(Br/Bs)及び磁気配向比(OR)であった。保磁力及びスクエアネスは両磁石の中を通るフイルムの移動又はフイルム上の磁石の移動の方向に平行である。
【0059】
表 4 系列 例又は 保磁力 スクエアネス CE (エルス 配向比 番号 番号 テット) (Br/Bs) 1 CE1A 657 0.68 1.46 CE2A 671 0.78 2.07 例20A 690 0.80 2.10 2 CE1A 699 0.69 1.30 例21A 712 0.79 1.79 例22A 727 0.81 1.83 例23A 723 0.78 1.85 例24A 723 0.81 1.77 例25A 713 0.79 1.73 例26A 716 0.82 1.86 例27A 716 0.81 1.80 例28A 718 0.78 1.82 3 CE1A 708 0.68 1.31 例29A 739 0.77 1.80 例30A 745 0.81 1.89 4 CE1A 707 0.68 1.39 例31A 733 0.78 1.74 例32A 749 0.82 2.00 例33A 739 0.77 1.79 例34A 742 0.80 1.90 例35A 744 0.80 1.88 例36A 744 0.82 1.87 例37A 737 0.80 1.79 例38A 727 0.79 1.70 例39A 728 0.78 1.83 例40A 722 0.79 1.71 5 CE3A 425 0.76 2.02 例41A 431 0.82 2.44 6 CE4A 716 0.70 1.55 例42A 728 0.72 1.34 7 CE5A 465 0.61 1.22 例43A 474 0.61 1.22 8* 例44A 154 0.48 1.43* この系列では、レシチンを用いる分散液を生じないので比較例はない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 1個以上のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖を有し、各鎖が3〜80個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を有しかつアミド又は塩架橋基によってポリ(エチレンイミン)に結合さている構造のポリ(エチレンイミン)又はその酸塩からなる分散剤。
【請求項2】 C3〜C6−アルキレン基がすべてペンタメチレン基である、請求項1記載の分散剤。
【請求項3】 ポリ(エチレンイミン)が600,000までの重量平均分子量を有する。請求項1又は2記載の分散剤。
【請求項4】 ポリ(エチレンイミン)は枝分れ鎖であって、窒素原子の少なくとも10%は第三アミノ基に存在する、請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の分散剤。
【請求項5】 ポリ(エチレンイミン)が少なくとも2個のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖を有する、請求項1から請求項4までのいずれっか1項記載の分散剤。
【請求項6】 酸塩が、酢酸、硫酸、塩化水素酸、アルキルスルホン酸及びアリ−ルスルホン酸から選択された酸又は硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、ハロゲン化メチル及びエチルから選択された四級化剤との塩から成る、請求項1から請求項5までのいずれか1項記載の分散剤。

【公開番号】特開平5−177123
【公開日】平成5年(1993)7月20日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−10903
【分割の表示】特願昭60−15666の分割
【出願日】昭和60年(1985)1月31日
【出願人】(590004671)インペリアル・ケミカル・インダストリーズ・ピーエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】IMPERIAL CHEMICAL INDUSTRIES PLC