説明

ポンプ作用式ノズル装置における、またはそれに関連する改良点

第1の態様において、本発明は、容器へ取付けられるようになっており、かつ上述の容器の内部に貯留される流体を使用中に小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置(100)に関し、その装置(100)は、内部チャンバ(107)と、上述のチャンバ(107)から小出しされる流体が、中を通して装置(100)から放出される出口(112)であって、チャンバ(107)内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、開放し、かつ流体がチャンバ(107)から小出しされるように構成される出口弁(105)をさらに備える出口(112)と、および流体を、中を通して上述のチャンバに引込みできる入口(110)であって、チャンバ(107)内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ開放し、かつ流体をチャンバ(107)に引込みできるように構成される弁(108a)をさらに備える入口(110)と、を形成する本体を有する。装置の本体は、ベース部分(101)とハウジング部分(162)を備え、上述のベース部分(101)とハウジング部分(102)は、共に装置(100)の内部チャンバ(107)を形成し、かつ互いに摺動自在に取付けられて、作動の第1の段階中に、上述のハウジング部分(102)がベース部分(101)へ向けて摺動してチャンバ(107)の内部容積を減少し、それにより、チャンバ(102)内の圧力が増加し、その圧力が出口弁(105)を開放するのに必要な所定の最小限界圧力を超えるならば、上述の出口(112)を通して小出しされるようにチャンバ内に貯留される流体が小出しされ、ついで作動の第2の段階中に、ハウジング部分がベース部分から離れるように摺動して、チャンバ(107)の容積を増加し、それにより、チャンバ(107)内の圧力が減少し、かつ流体が入口(110)を通してチャンバ中に引込まれる。他の態様において本発明は、通常の仕方で、装置から小出しされる液体と共に空気の流れを放出するように構成される空気チャンバ(203)をさらに備えるポンプ作用式ノズル装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ作用式ノズル装置における、またはそれに関連する改良点に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプ作用式ノズル装置は、非加圧容器の内部から液体を小出しする手段として通常使用される。従来のポンプ作用式ノズル装置は、容器の出口開口部へ取付けられるようになっており、かつ内部チャンバが備えられ、その内部チャンバは、ノズル装置のアクチュエータが作動されると圧縮され、それにより、内部チャンバ内の圧力が増加し、内部チャンバ内に存在する液体が装置の出口を通して強制的に流出される。所要量の液体が一旦小出しされると、または内部チャンバがその最大限度まで圧縮されると、アクチュエータが使用者により解放され、内部チャンバが再膨張されるので内部チャンバ内の圧力が低下し、ついでそれにより、さらに液体が入口を通して付随する容器から内部チャンバに引込まれる。一方向弁が入口と出口に設けられるので、流体を、確実に、内部チャンバから出口を通してだけ放出し、かつ入口を通してだけ内部チャンバに引込むことができる。
【0003】
アクチュエータは標準的には、使用者により押し下げられ、引続いて解放されるノズル装置の本体の一部分(一般的に、ポンプノズル装置として知られる)であるか、または使用者が引いて、ついで引続いて解放できる引金(一般的に、引金作動式ノズル装置として知られる)であり、それにより、それぞれ内部チャンバが圧縮され、ついで再膨張される。
【0004】
従来のポンプ作用式ノズル装置に付随して幾つかの欠点がある。第1に、従来の装置は、構造が非常に複雑である傾向があり、かつ一般的に多くの種々の構成部品を備える(通常、ポンプノズル装置において8個乃至10個の個別構成部品、および引金ノズル装置において10個乃至14個の個別構成部品)。その結果、これらの装置は、個別の構成部品を形成するのに必要な材料の量と関与する組立プロセスとにより、製造コストが高くなることがある。第2に、従来の装置は、かさばる傾向があり(これも原料コストを増加する)、かつこの容積の一部分が、装置が取付けられる容器の内側に例外なく配設される。これは、ノズル装置が、容器の内部容積の一部分を占めるので、容器内の利用空間が限定される場合に小形容器では特に問題となるという欠点を生じる。最後に、ポンプ作用式装置のサイズも、装置が取付けられる容器のサイズにより一定の大きさに決定される。かくして、装置のサイズは、小形容器、特に狭い首部を有する小形容器において通常制約され、これにより、装置により発生できる圧力の量、および小出しされる流体の量が限定され、この理由のために、装置の性能にとり不利なことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ポンプ作用式ノズル装置への要求があり、その装置は、
(i)構造が、より単純であり、
(ii)より少ない構成部品を利用し、かつ
(iii)従来のポンプ作用式ノズル装置と比較した場合に、一般的に、かさばりが少なく、しかも製造コストが低い。
【発明を解決するための手段】
【0006】
本発明は、従来のポンプ作用式ノズル装置に付随する上述の問題を、第1の態様におけるポンプ作用式ノズル装置を提供することにより解決しようとするものであり、上述の装置は、容器へ取付けられるようになっており、かつ上述の容器の内部に貯留される流体を使用中に小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、
(i)内部チャンバと、
(ii)上述のチャンバから小出しされる流体が、中を通して装置から放出される出口であって、そのチャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、開放し、かつ流体がそのチャンバから小出しできるように構成される出口弁をさらに備える出口と、および
(iii)流体を、中を通して容器中に引込みできる入口であって、そのチャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ開放し、かつ流体が容器中に引込まれるように構成される弁をさらに備える入口と、を形成する本体を有し、
上述の本体は、ベース部分とハウジング部分を備え、上述のベース部分とハウジング部分は、共に装置の内部チャンバを形成し、かつ互いに摺動自在に取付けられて、作動の第1の段階中に、ハウジング部分がベース部分へ向けて摺動してそのチャンバの内部容積を減少し、それにより、そのチャンバ内の圧力が増加し、その圧力が出口弁を開放するのに必要な所定の最小限界圧力を超えるときに、上述の出口を通して小出しされるようにそのチャンバ内に貯留される流体が小出しされ、ついで作動の第2の段階中に、ハウジング部分がベース部分から離れるように摺動して、そのチャンバの容積を増加し、それにより、そのチャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときに、そのチャンバ内の圧力が減少し、かつ流体が入口を通してそのチャンバ中に引込まれる。
【0007】
疑念を避けるために、用語「外部圧力」は、装置外側の圧力を指すのに使用され、したがって、周囲環境の圧力(大気圧)または容器内の圧力(大気圧と異なることがある)を含むことができる。
【0008】
従来のポンプ作用式ノズル装置と比較すると、本発明の装置は、構造/構成が単純であり、かつ構成部品の数が少ない。たとえば、従来のポンプ作用式ノズル装置の内部チャンバが、装置の個別の構成部品であり、ノズル装置のハウジング中に取付けられ、かつ一般的に容器の内部に延びることは、ごく普通である。しかしながら、本発明のノズル装置において、内部チャンバには個別の構成部品が無い。というのは、そのチャンバが本体のベースとハウジングにより形成されるからである。同様に入口と出口の弁は、好ましい実施態様において、ノズル装置の本体により形成されるので、多くの個別の構成部品が存在する必要性を不要にする。これにより、機能するノズル装置を、プラスチックのような適切な材料から成形でき、および装置の製造に必要な材料の量を減少し、かつ製造/組立コストを低下することにより、かなりのコストが節減される。さらに本発明の好ましい実施態様において装置の大きさを、かなり減少することができ、かつそのチャンバを容器の外側に(または容器のかなり外側に)位置決めすることができるので、発生できる圧力の大きさが、容器のサイズにより影響されることなく、かつこれが装置の寸法を強要するという制約(従来のポンプノズル装置の場合のように)が無く、実質的に任意のサイズの容器の開口部に装置を取付けできる。
【0009】
本発明のノズル装置は、任意の適切な手段により容器に取付けできるようにすることができる。好ましくは、容器の開口部へ取付けられるように構成されるのがノズル装置のベース部分である。好ましい実施態様において、そのベースは、容器の開口部を形成する容器の対応する首部を受容するようになっている空洞を備える。その首部は、任意の適切な固定手段により空洞内に固定できる。好ましくは、そのベースは、容器の開口部へ取付けできるネジ蓋である(すなわち、容器の首部には、ベースの内壁に形成される溝にネジ込むようになっているネジ山が設けられるか、またはベースのネジ山にネジ込むようになっている溝が設けられる)。
【0010】
好ましくは、そのベースは装置の入口も形成する。
【0011】
ベースの上面(または、容器へ取付けられるように構成される表面と反対側にあるベース側に配設される表面)が、そのチャンバの内面または内壁を形成することも好ましい。最も好ましくは、その内面は、容器の内部の外側に配設される端壁または端面である。そのチャンバの残りの壁は、好ましくはハウジングにより形成され、そのハウジングも好ましくは、ベースの上面に取付けられる。その結果、ベースとハウジングとの間に形成されるチャンバが、ベースが取付けられる容器のほぼ外側であることが明らかである。かくして、装置の小さい部分が容器の内部に延びることができるが、内部チャンバほぼ全体が容器の外側に位置決めされることが好ましい。
【0012】
したがって、ハウジングが、内部チャンバの1つ以上の内壁を形成することが好ましい。本発明の特に好ましい実施態様においてベースは、内部チャンバの一端部を形成し、またハウジングは、内部チャンバの対向端部と側壁を形成する。
【0013】
好ましくはハウジングは、ベースの上面(または、容器へ取付けられるように構成される表面と反対側にあるベース側に配設される表面)に形成される窪みまたは溝に摺動自在に取付けられる。
【0014】
本発明の幾つかの好ましい実施態様において装置の内部チャンバは、プランジャをさらに備える。プランジャの機能は、主として、本発明の装置の作動の第1段階中に内部チャンバの容積が減少されるときに、内部チャンバのほぼ全体の内容物を放出できること、およびハウジングとベースの取付け部間の隙間間に流体が漏出するのを防止することにある。
【0015】
プランジャにこの機能を実施できるようにするために、内部チャンバの両側にシールを形成して、内部チャンバの封止された部分内に流体を内蔵するようにしなければならない。幾つかの実施態様において、プランジャが内部チャンバの側壁に接触するのが好ましい。本発明のそのような実施態様において、プランジャが内部チャンバの壁に2つのシールを形成するのが好ましい。すなわち、プランジャが側壁と接して内部チャンバの封止された部分を形成する箇所に形成され、それにより作動の第1段階中にプランジャを通して内容物が漏洩するのを防止する第1のシール、および装置の作動の第2段階中に流体が入口を通して引込まれる代わりに、空気が内部チャンバ内に引込まれる(ハウジングとベースとの間の隙間から、またはそれらの間で漏洩する)のを防止する、プランジャの反対側に形成される第2のシールである。このシールまたは複数のシールは、内部チャンバの膨張および/または圧縮を容易にするために、ハウジングがベースに関して移動している間に維持されなければならない。プランジャは、内部チャンバ内のハウジングへ固定できるので、装置の作動中にハウジングがベースに関して移動しているときに、プランジャも移動する。しかしながら、好ましくはプランジャは、装置のベースの上面に着座されるので、内部チャンバの封止された部分内の空間が、上述のプランジャとハウジングの内壁との間に形成される。ハウジングが装置の作動中にベースに関して摺動しているときに、プランジャは、この位置において内部チャンバ内に静止したままであることが明らかである。
【0016】
プランジャは、たとえば、ゴムまたはプラスチック材料のような適切な材料から製造できる。プランジャは、ベースと一体に形成できるが、好ましくは、ベースのものと異なる材料から任意選択的に形成できる別個の構成部品である。
【0017】
本発明の別の好ましい実施態様においてプランジャは、内部チャンバに存在する流体を内蔵する内部の封止された隔室を形成する弾性的に変形自在の挿入部材により置換えできる。好ましくは挿入部材は、内部チャンバの一端部から反対側の端部まで延びる(以下の添付図面を参照してさらに説明されるように)。そのような場合に挿入部材は、上述のハウジングがベースへ向けて摺動して内部チャンバを圧縮するときに、初期の弾性的に押圧される形状から弾性的に変形するように、およびハウジングがその初期位置へ戻り、内部チャンバの内部容積が増幅するときに、変形されない、または弾性的に押圧される形状へ戻るように、構成される。
【0018】
好ましくはノズル装置には弾性手段が備えられ、その手段は、弾性的に押圧されて上述のベースと上述のハウジングを離間するように押圧する。本発明の幾つかの好ましい実施態様において弾性手段は、内部チャンバ内に配設されるバネである。内部チャンバに存在する流体が、弾性的に変形自在の挿入部材内に内蔵される別の実施態様において、上述のように、上述の挿入部材は、押圧されてベースとハウジングを離間する弾性手段を形成する。好ましくは、ベースとハウジング上に設けられる協働する回り止めが、互いに接触して、ハウジングがベースから離れて摺動できる距離を制限する。
【0019】
かくして使用に際して、容器の内容物を小出ししようとする使用者は、弾性手段の作用に抗して装置のハウジングへ圧力を加えることができ、それにより内部チャンバの容積が減少されて、内部チャンバに存在する流体が出口を通して小出しされる。使用者によりハウジングへ加えられた圧力が一旦解放されると、弾性手段は、ハウジングとベースを押圧し、ついでそれらを離間するように押圧するので、容器の内容物が装置の内部チャンバに引込まれて、使用者による次の作動に即応される。
【0020】
好ましくは、出口の内部通路の少なくとも一部分が、ノズル装置の2個以上の構成部品の当接面間に形成される。
【0021】
本発明の幾つかの実施態様において、内部通路の一部分を、上述の構成部品の1個だけにより形成できる。しかしながら、本発明の好ましい実施態様において、上述の部品のそれぞれは、対応する部品が組立てられたノズル装置内で互いに接触しているときに他の部品の対向する当接面に接触する当接面を有し、またそれらの当接面の少なくとも1面には、上述の部品が互いに接触しているときに内部通路を形成する1つ以上の溝および/または窪みが上に形成される。
【0022】
内部通路の少なくとも一部分が、上述の本体の2個の構成部品間に形成されるのが最も好ましい。そのような場合、内部通路のその少なくとも一部分は、上述の2個の部品の対向する当接面間に形成され、また上述の当接面のその少なくとも1面には、2個の部品の当接面が互いに接触しているときに内部通路を形成する1つ以上の溝および/または窪みが上に形成される。最も好ましくは、上述の当接面の両方には、上述の部品の当接面が互いに接触しているときに上述の通路を形成する1つ以上の溝および/または窪みが上に形成される。
【0023】
【特許文献1】WO01/89958
【特許文献2】WO97/31841
【0024】
ノズル装置の内部通路を形成する当接面を有する2個の別個の部品から形成されるノズル装置の例は、WO01/89958およびWO97/31841に記載され、またこれらの文書の全体の内容が、参照として本明細書に組込まれる。
【0025】
出口弁を、内部チャンバの容積が減少して、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ流体が出口を通して流れるように構成される適切な弁組立体にできる。必要な最小限界圧力は、ノズル装置の用途に左右される。たとえば、限界圧力を、内容物がゆっくりまたは徐々に小出しされる場合(たとえば、石鹸液、クリームなどの場合のように)、非常に低く設定でき、一方、ノズル装置が噴霧を発生するのに使用される場合、限界圧力を非常に高く設定できる。後者の場合に内部チャンバの内容物は、たとえば、6バールの圧力で放出でき、またそのような場合、出口弁の最小限界圧力は、5バールに設定できる。出口弁は、たとえば、玉弁でもよく、そこにおいて、その球体は、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに弁を開放するように変位される。
【0026】
しかしながら、本発明の好ましい実施態様において出口弁は、ノズル装置の本体により形成される。
【0027】
さらに、出口には、出口オリフィスと内部通路が備えられ、内部通路の少なくとも一部分がノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成される本発明の好ましい実施態様において、出口弁は、ノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成される内部通路の上述の部分内に好ましくは形成されるが、上述の部品の1個だけにより形成される内部通路の一部分に形成されることもできる。最も好ましくは出口弁には、構成部品の1個の上に形成される弁部材が備えられ、上述の弁部材は、他の構成部品または複数の部品の対向する表面に弾性的に押付けられるので、それらの部品間に形成される内部通路を閉止し、また弁部材は、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに流体が流通できる開放流路を形成するように変位されるように構成される。
【0028】
好ましくは弁部材は、上述の構成部品の1個の上に取付けられ、かつ一定の形状に弾性的に押圧される弾性的に変形自在のフラップの形態であり、それによりフラップは、内部通路を横断して延びて、その通路を閉止する。フラップは、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、弾性的に変形するように構成され、それにより開口部または流路を形成し、その開口部を通して内部チャンバからの流体が、内部通路に沿って出口オリフィスまで流れることができ、その出口オリフィスにおいて噴霧の形態で放出される。フラップは、通路を横断して単に延びることができるが、フラップが、内部通路を形成する対向する当接面または複数の当接面に弾性的に押付けられることが好ましい。フラップが、内部通路内に形成されるチャンバ内に取付けられることが特に好ましい。そのチャンバは、チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、フラップが、その弾性的に押圧される位置から偏向されて弁が開放するに足る空間を提供する。フラップは、反対方向ではなく出口方向に向けて作用する流体圧力だけにより広がることができるようにも構成され、それにより弁が一方向出口弁にされる。
【0029】
代わりに弁部材をプラグの形態にでき、そのプラグは、プラグが内部通路を閉塞する位置に弾性的に押圧されるが、チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、流体が流通できる開口部または流路を形成するために変位されるようにも構成される。プラグ自体を、チャンバの圧力(およびプラグに作用する圧力)が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、流体が流通できる流路または開口部を形成するように変形するように構成できるが、プラグが、チャンバ内の必須の圧力が達成されたときに内部通路からプラグを引出すように変形できる弾性的に変形自在の表面へ取付けられることが最も好ましい。
【0030】
別の代案として、弁部材を弾性的に圧潰または変形して、チャンバ内の最小圧力が達成されたときに流体が流通できる流路を形成するようにすることができる。
【0031】
弁部材および/または上に弁部材が取付けられる表面を、変形自在のプラスチック材料またはゴム材料のような適切な弾性的に変形自在の材料から製造することができる。
【0032】
出口オリフィスは、内部通路の端部に位置決めされる。好ましくは出口オリフィスは、その少なくとも2個の部品の当接面の縁部に形成される。
【0033】
本発明の好ましい実施態様において出口は、本体のハウジング部分により形成される。好ましくはハウジングは、2個の構成部品を備え、また出口の内部通路の上述の少なくとも一部分は、ハウジングの2個の構成部品間に形成される。本発明の特に好ましい実施態様においてハウジングは、ベースと共に内部チャンバを形成し、かつ内部通路の初期セクションを形成する開口を備える第1の構成部品と、および上述の第1と第2の部品の当接面が互いに接触して、それらの間に内部通路の残りのセクションを形成するように第1の部品へ取付けられる第2の構成部品とを備える。
【0034】
使用中に出口を通して小出しされる流体の噴霧を発生するようになっている本発明の実施態様において、内部通路は、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備えることが好ましい。代案としてノズル装置を、1つ以上の内部噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成することができる。その挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が上述の挿入部品の入口に流入し、中に形成される1つ以上の内部噴霧修正機構を備える内部通路を通して挿入部材の出口に至り、そこにおいて、流体が放出されるように、ノズル装置に関して位置決めされることができる。
【0035】
内部流体の流れ通路内に組込みできるか、または内部通路に取付けられる挿入部材内に存在できる適切な噴霧修正機構は、当該技術において知られ、かつ、たとえば、国際特許番号WO01/89958にさらに記載され、その全体の内容が、参照として本明細書に組込まれる。そのような機構の具体的な例には、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段(そこにおいて、通路は一方向の曲がりと、一般的には90度を通して、反対方向に戻る曲がりとから成る)、ベンチュリチャンバ(そこにおいて、空間はベンチュリにより流体の流れに引込まれる)、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構が含まれる。
【0036】
出口弁は、1つ以上の内部噴霧修正機構の前方(または、その上流側)に位置決めされ、それにより、事前圧縮弁が開放されるときに流体が噴霧修正機構だけを通して流れることができるのが好ましい。
【0037】
入口弁は、チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ、容器の内容物を装置のチャンバに流入させることができるが、装置の第1の作動段階中に他の方向への流れを防止する適切な弁組立体でよい。本発明の幾つかの実施態様においてプランジャは、ベースの上面に着座され、かつ弁部材または弁軸を備え、その弁部材は、プランジャの本体から延びて、ベースに形成される弁座に封止係合状態に受容される。別の実施態様において弁部材または弁軸は、別個の構成部品でよく、すなわち、プランジャと一体で形成されない。作動の第2の段階中に弁部材または弁軸は、弁座から変位されて開口部を形成し、その開口部を通して、チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときに、容器の内容物が装置のチャンバに流入できる。
【0038】
装置が取付けられる容器が、流体が容器の内部から小出しされ、かつ内部の圧力が減少するときに、圧潰するのを防止するために、装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁を備えることが好ましい。空気漏洩弁は適切な形態のものであればよい。しかしながら、好ましくは空気漏洩弁は、一方向弁であり、それにより空気が外側から容器に流入できるが、流体の反対方向の流れを防止するので、たとえば、容器が倒立される場合に容器の内容物が空気漏洩弁を通して漏出するのを防止する。本発明の装置に形成される適切な空気漏洩弁手段の具体的な例が、図9A,9Bおよび9Cを参照して以下に説明される。
【0039】
好ましくは誘導管が、ベースへ取付けられて、容器に貯留される内容物を容器の内部から装置に引込むことができる。
【0040】
幾つかの用途の場合に、ノズル出口を通過する容器の内容物と共に空気を放出することが望ましい。たとえば、空気を内容物と混合して内容物へ一定の濃度を付与できるであろうし、これは、たとえば、発泡体またはムースのような幾つかの内容物にとり望ましい。代わりに加圧空気流を使用し、ノズル出口を通過する液体の粒子を噴霧して微細な噴霧を生成することができるであろう。この後者の用途の場合、ノズル出口の液体流通路の長さ方向に沿う所定の箇所において空気流を導入できることは特に望ましい。このために、本発明の幾つかの実施態様において、装置のチャンバは、2つの別個の隔室に分割され、上述の隔室の第1の隔室は、入口弁と出口弁を備え、かつ作動の第1と第2の段階中に装置の入口を通して引込まれる流体を小出しするように構成され、また上述の隔室の第2の隔室は、別個の空気隔室または空気チャンバであり、作動の第1の段階中にノズル出口を通して空気流を放出し、かつ作動の第2の段階中に出口から空気を引込むように構成される。このために、ハウジングのベースに関しての移動により、そのような実施態様における作動の第1の段階中に空気チャンバの圧縮を生じ、容器の内容物が通常の仕方でノズル出口を通して小出しされ、さらに空気を第2の隔室から出口流路を通してノズル出口に強制的に流入させ、その出口において、ノズル出口を通過する容器の内容物と空気の混合が生じる。
【0041】
好ましくは上述の空気チャンバには、空気チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ、開放し、かつノズル装置の出口を通して空気流を流すように構成される出口弁が設けられる。
【0042】
出口が出口オリフィスと内部通路を備える本発明の好ましい実施態様において、作動の第1の段階中に上述の空気隔室/空気チャンバから放出される空気流を、空気隔室の出口流路を通して上述の内部通路の長さ方向に沿う任意の位置において上述の内部通路に導入できる。
【0043】
ノズル装置は、空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下したときにだけ開放し、かつ空気を空気チャンバ中にアクセスできるように構成される空気入口弁をさらに備えることも好ましい。したがって装置の作動の第2の段階中に空気が、外部環境から一方向空気入口弁を通して空気チャンバに引込まれ、それにより、空気チャンバ内の圧力が外部環境のものに比べて減少するとき、すなわち、空気チャンバの容積がハウジングとベースを離間するように動かすことにより増加するときに、空気はチャンバの空気隔室へアクセスできるが、作動の第1の段階中に反対方向への空気の流れを防止する。空気を、ノズル出口を通して、および/またはハウジングとベースとの間に形成される隙間を通して、および/または指定された空気入口を通して空気隔室/空気チャンバに引込むことができる。
【0044】
好ましくは、第1の隔室には、上述のようにプランジャが備えられ、また第2の空気チャンバ/空気隔室には、空気プランジャも設けられる。好ましくは空気プランジャは、ハウジングにシールを形成するようになっており、それにより、空気チャンバ/空気隔室に存在する空気が作動の第1の段階中に空気プランジャを通して漏洩するのが防止されるが、作動の第2の段階中に空気は流出できる。
【0045】
好ましい実施態様において空気入口弁は、空気が空気チャンバの内部と外部環境との間に解放されるときにも機能する。
【0046】
本発明のノズル装置は、好ましくはプラスチックから形成される。ノズル装置の構成部品は、個別に成形され、ついで互いに接続されて、組立てられたノズル装置を形成する。代わりに、その構成部品の一部または全てを二重射出成形プロセスにより形成でき、それにより、第1の構成部品は第1の成形段階中に成形され、また第2の構成部品は、ついで第2の成形段階中に第1の構成部品上に成形される。第1と第2の構成部品は、同一または互いに異なる材料から製造できる。
【0047】
ハウジングが2個の構成部品から成る実施態様において、それぞれの構成部品は、個別に成形され、ついで互いに接合されて製造されるか、または上述のように二重射出成形プロセスにより製造できる。別の代案として、2個の構成部品を、ヒンジまたは折曲自在の接続エレメントにより互いに接続し、単一の成形作業において成形され、ついで上述のヒンジまたは接続エレメント上に折曲げて、組立てられたハウジング構成部品を形成することができる。
【0048】
それぞれの構成部品は、一旦形成されると、互いに永久的に固定されるか、または代わりに、互いに離脱自在に接続できる。この後者の組立形態が好ましい。というのは、それにより、それぞれの部品が分離され、清浄化のために、ノズル装置の内部を露出できるからである。
【0049】
本発明の装置には、引金アクチュエータを設けることもでき、そのアクチュエータにより、ハウジングへ圧力を直接加えることなく、作動の第1と第2の段階が、引金を作動することにより容易になる。引金アクチュエータは、引金が引かれるときに、装置のハウジングがベースへ向けて動かされ、ハウジングとベースとの間に形成されるチャンバを圧縮するので、そのチャンバ内の圧力が増加し、チャンバ内に存在する流体がノズル出口を通して小出しされる。引金が放されると、ハウジングはベースから離間して自由に移動して、そのチャンバの容積が膨張され、それにより、より多くの内容物(および、空気隔室が存在する場合には空気)がそのチャンバに引込まれる。
【0050】
好ましくは引金アクチュエータは、ポンプ作用式ノズル装置へ取付けられる別個の構成部品であり、引金ハンドルと2個の装着エレメントを備える。好ましくは、第1の装着エレメントはアクチュエータをベースへ固定し、また第2の装着エレメントは引金アクチュエータをハウジングへ固定し、それらのエレメントは、引金が引かれるときに互いに向けて移動自在であり、引金が放されて、その初期位置へ戻るときに互いに離間するように移動自在である。
【0051】
好ましくは、1個の装着エレメントは、引金と一体で形成され、かつ装置のベースおよび他の装着エレメントへ回動自在に装着され、他の装着エレメントは、装置のハウジングへ回動自在に取付けられる。
【0052】
本発明の第2の態様によれば、ポンプノズル装置のハウジングとベースとの間に形成される内部的に圧縮自在のチャンバを備えるポンプノズル装置へ取付けられるようになっている引金アクチュエータが設けられ、上述のハウジングは、ベースに関して移動自在であるので、作動の第1の段階における内部チャンバの膨張および作動の第2の段階における内部チャンバの圧縮が容易になり、上述の引金アクチュエータは、引金ハンドルと、引金アクチュエータをベースへ取付けできる手段と、および引金アクチュエータをハウジングへ装着できる手段を備え、そこにおいて、上述の引金アクチュエータは、引金がノズル装置へ向けて引かれるときに作動の第2の段階中に上述のハウジングはベースに関して動かされて、チャンバを圧縮するように、かつ上述の引金が放されるときに作動の第1の段階中に上述のハウジングはベースに関して動かされて、チャンバを膨張するように構成される。
【0053】
かくして、この引金アクチュエータは、ポンプノズル装置を引金作動ポンプ作用式ノズル装置へ変換できる手段を提供する。
【0054】
引金アクチュエータは、好ましくは上述のように形成される。
【0055】
より一般的には、ポンプ作用式ノズル装置から空気を共に放出するのが特に望ましいことがある。というのは、噴霧を発生するようになっている装置(たとえば、フィンガーポンプおよび引金噴霧ノズル装置)の場合に、低圧で生成される噴霧の品質は、低品質であることが多く、また流体の空気流との混合は、ノズル装置から放出される噴霧液滴を、ノズル装置から放出される前にさらに噴霧化できる手段を提供するからである。加えて、発泡体またはムースのような内容物を小出しする低圧小出し手段中に空気を導入することも望ましいことがある。多量の空気と高圧を使用できる産業規模のノズル装置から空気を共に放出することは普通であるが、ポンプ作用ノズル装置から他の流体と共に空気を放出することはあまり普通ではない(知られていないわけではないが)。これは、そのような装置に内蔵できる空気量が限定され(小出しされる液体量の最大10倍まで、およびより一般的には液体量の5乃至10倍まで)、かつそのような装置により発生される圧力が一般的に低い(3乃至6バール)からである。
【0056】
従来のノズル装置(通常空気ポンプと呼ばれる)は、特に低コストで製造するのが難しい(関与する材料と組立のコストにより)一般的に大型で複雑な構造体である。したがって本発明の別の目的は、ポンプ作用式ノズル装置を提供することにあり、その装置は、容器から他の流体と共に空気を放出でき、および製造コストが低く、かつ僅か数個の構成部品を備える単純かつコンパクトなノズル装置である。
【0057】
したがって、本発明の第3の態様によれば、容器の開口部へ取付けられ、かつ使用中に上述の容器の内部から液体を小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置が提供され、上述のノズル装置は本体を有し、その本体は、内部チャンバを形成し、かつ
(i)中を通り流体を上述の容器中に引込みできる一方向弁を有する入口と、
(ii)出口オリフィスと、
(iii)上述のチャンバを上述の出口オリフィスへ接続する内部通路と、
(iv)上述の内部通路内に配設され、かつ内部チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ開放し、上述の通路に沿って流体を流させるようになっている一方向出口弁と、および
(iv)アクチュエータと、を備え、
上述の本体は、チャンバの内部容積が上述のアクチュエータが作動されると減少し、それにより、チャンバ内に貯留される流体が、上述の出口弁を通し、上述の内部通路に沿って出口オリフィスへ放出され、かつ上述のアクチュエータが解放されると増加し、それにより、流体が入口を通してチャンバに引込まれるように構成され、
上述の本体には、空気チャンバがさらに形成され、その空気チャンバは、上述のアクチュエータが作動されるときに、上述の空気チャンバを上述の内部通路または上述の出口に沿う位置へ接続する出口流路を通して空気流を上述の内部通路または上述の出口オリフィス中に小出しするように構成され、上述の本体は、チャンバの内部容積が上述のアクチュエータが作動されると減少し、それにより、空気チャンバ内に存在する空気が、上述の出口流路を通し、上述の内部通路または上述の出口オリフィス中に放出され、かつ上述のアクチュエータが解放されると増加し、それにより、空気が外部環境から空気チャンバ中に引込まれるように構成されることを上述のノズル装置は特徴とする。
【0058】
好ましくは、本発明の第3の態様のノズル装置は、上で明示された本発明の第1の態様のノズル装置の1つ以上の機構を備える(以下で具体的に反復されない場合でも)。
【0059】
本発明の第3の態様の装置の通常の作動中、アクチュエータが、装置の内部チャンバと空気チャンバを圧縮するように作動されて、内部チャンバに存在する流体と空気チャンバに存在する空気が出口オリフィスを通してそれぞれ小出しされる。ついでアクチュエータが一旦解放されると、それらのチャンバの容積が増加して、流体を装置の入口を通して内部チャンバに引込み、かつ空気を空気チャンバに引込むことができる。
【0060】
内部チャンバ、入口(および入口弁)、出口弁(および出口弁)の1つ以上が、上述のように装置の本体により形成されることが好ましい。最も好ましくは、上述の構成部品の全てが装置の本体により形成される。かくして、そのような実施態様において、第3の本発明の装置は、構造/構成が一層単純であり、かつ構成部品の数が少ない。さらに本発明の好ましい実施態様において、装置の大きさを、かなり減少することができ、かつそのチャンバを容器の外側に(または容器のかなり外側に)位置決めすることができるので、発生できる圧力の大きさが、容器のサイズにより影響されることなく、かつこれが装置の寸法を強要するという制約(従来のポンプノズル装置の場合のように)が無く、実質的に任意のサイズの容器の開口部に装置を取付けできる。
【0061】
好ましくは、装置は、アクチュエータが一旦解放されると、チャンバの容積を増加させるように構成される弾性手段を備える。
【0062】
好ましくは、装置の本体には2個の構成部品が備えられ、それらの部品は、互いに向けて移動して内部チャンバと空気チャンバを圧縮でき、かつ互いに離れるように移動して、チャンバを膨張させる。弾性手段は、好ましくは部品の両方に押付けられて、2個の部品を互いに離れるように押圧する。弾性手段を、上述の内部チャンバと上述の空気チャンバの一方または両方に設けられるバネまたは他の弾性的に変形自在な挿入部材にできる。
【0063】
空気チャンバを、内部チャンバの別個の隔室、または全く別個のチャンバにできる。
【0064】
空気を、アクチュエータが解放され、かつ空気チャンバの容積が増加/膨張させられるときに、出口オリフィス、および装置の内部通路を通しておよび出口流路を通して空気チャンバに引込みできる。そのような場合、空気は、一方向弁により内部チャンバへアクセスするのが防止される。しかしながら、好ましくは装置は、空気入口をさらに備えることができ、その空気入口を通して、空気が装置の外側から空気チャンバ中に引込まれる。空気入口は好ましくは、空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下したとき(すなわち、空気チャンバの容積が増加されるとき)にだけ開放し、かつ空気を空気チャンバ中に引込みできるように構成される空気入口弁を備える。
【0065】
出口流路は、1つ以上の細い穴または孔であり、それらの穴により、空気が通過できるが、内部チャンバから内部通路へ流れる液体が空気チャンバへアクセスするのが防止される。しかしながら、最も好ましくは出口流路は、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ流体が上述の通路に沿って流れることができるように構成される空気解放弁を備える。任意の適切な空気解放弁を使用できる。空気が出口オリフィスと内部通路を通して空気チャンバに引込まれる本発明の第3の態様の実施態様において、空気解放弁は、空気が、空気チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときに空気チャンバから流出できるように、かつ空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満であるときに空気チャンバに流入できるように構成される二方向弁である。空気が別個の空気入口を通して空気チャンバに引込まれる本発明の第3の態様の実施態様において、空気解放弁は好ましくは、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ空気が空気チャンバから流出できるように構成される一方向弁である。
【0066】
好ましくは出口弁と空気解放弁は、ほぼ同一の最小限界圧力で開放するように構成される。これにより、内部チャンバからの流体と空気チャンバからの空気の両方が同時に確実に解放される。明らかに、この方法を、空気または流体を先ず小出しできるように、これが望ましい場合に、変更できる。
【0067】
好ましくは、内部通路は、本体の壁により上述の空気チャンバから分離され、また上述の出口流路は、任意の所要の位置において上述の壁内に形成されるので、空気を、内部通路の長さ方向に沿う任意の所要の位置まで上述の内部通路中に放出できる。
【0068】
本発明の第3の態様の好ましい実施態様において、チャンバは、内部通路の上方または下方に位置決めされ、また上述の出口流路は、チャンバの上壁または下壁にそれぞれ形成される。
【0069】
好ましくは、出口流路は、空気が出口弁から下流側の内部通路に導入されるように(すなわち、空気が出口弁と出口オリフィスとの間の位置において導入されるように)位置決めされる。
【0070】
好ましくは、出口の内部通路の少なくとも一部分が、ノズル装置の2個以上の構成部品の当接面間に形成される。
【0071】
本発明の第3の態様の幾つかの実施態様において、内部通路の一部分が、上述の構成部品の1個だけにより形成できる。しかしながら、本発明の第3の態様の好ましい実施態様において、上述の部品のそれぞれは、組立てられたノズル装置内で部品が互いに接触するときに、他の部品の当接面と接触する当接面を有し、また上述の当接面の少なくとも1面は、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、上述の部品が互いに接触するときに当接面間に上述の内部通路を形成する。内部通路の少なくとも一部分は、上述の本体の2個の構成部品間に形成されることが最も好ましい。そのような場合、内部通路の少なくとも一部分は、上述の2個の部品の対向する当接面間に形成され、また上述の当接面の少なくとも1面は、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、上述の部品の当接面が互いに接触するときに上述の通路を形成する。最も好ましくは、上述の当接面の両方は、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、上述の部品の当接面が互いに接触するときに上述の通路を形成するように整合する。
【0072】
装置の内部通路を形成する2個の別個の部品から形成されるノズル装置の例は、WO01/89958およびWO97/31841に記載され、またこれらの文書の全体の内容が、参照として本明細書に組込まれる。
【0073】
出口弁を、内部チャンバの容積が減少して、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ流体が出口を通して流れるように構成される適切な弁組立体にできる。必要な最小限界圧力は、ノズル装置の用途に左右される。たとえば、限界圧力を、内容物がゆっくりまたは徐々に低圧で小出しされる場合(たとえば、石鹸液、クリームなどの場合のように)、非常に低く設定でき、一方、ノズル装置が噴霧を発生するのに使用される場合、限界圧力を非常に高く設定できる。後者の場合に内部チャンバの内容物は、たとえば、6バールの圧力で放出でき(ただし、一部の場合に、その圧力を2乃至3バールも低く設定できるであろう)、またそのような場合、出口弁の最小限界圧力は、5バールに設定できる。出口弁は、たとえば、玉弁でもよく、そこにおいて、その球体は、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに弁を開放するように変位される。しかしながら、本発明の第3の態様の好ましくは実施態様において、出口弁はフラップ弁であり、そこにおいて、そのフラップは、チャンバとノズル出口との間の流路が閉止される(すなわち、弁が閉止される)位置に留まるように弾性的に取付けられるが、チャンバ内の圧力が所定の最小限定圧力を超えるときに上述の流路が開放される(すなわち弁が開放される)位置まで広がることができる。
【0074】
出口には、出口オリフィスと内部通路が備えられ、内部通路の少なくとも一部分がノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成される本発明の第3の態様の好ましい実施態様において、出口弁は、ノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成される内部通路の上述の部分により好ましくは形成されるが、上述の部品の1個だけにより形成される内部通路の一部分に形成されることもできる。最も好ましくは出口弁には、構成部品の1個の上に形成される弁部材が備えられ、上述の弁部材は、他の構成部品または複数の部品の対向する表面に弾性的に押付けられるので、それらの部品間に形成される内部通路を閉止し、また弁部材は、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに流体が流通できる開放流路を形成するように変位されるように構成される。
【0075】
好ましくは弁部材は、上述の構成部品の1個の上に取付けられ、かつ一定の形状に弾性的に押圧される弾性的に変形自在のフラップの形態であり、それによりフラップは、内部通路を横断して延びて、その通路を閉止する。フラップは、内部チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、弾性的に変形するように構成され、それにより開口部または流路を形成し、その開口部を通して内部チャンバからの流体が、内部通路に沿って出口オリフィスまで流れることができ、その出口オリフィスにおいて噴霧の形態で放出される。フラップは、通路を横断して単に延びることができるが、フラップが、内部通路を形成する対向する当接面または複数の当接面に弾性的に押付けられることが好ましい。フラップが、内部通路内に形成されるチャンバ内に取付けられることが特に好ましい。そのチャンバは、チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、フラップが、その弾性的に押圧される位置から偏向されて弁が開放するに足る空間を提供する。
【0076】
代わりに弁部材をプラグの形態にでき、そのプラグは、プラグが内部通路を閉塞する位置に弾性的に押圧されるが、チャンバの圧力が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、流体が流通できる開口部または流路を形成するために変位されるようにも構成される。プラグ自体を、チャンバの圧力(およびプラグに作用する圧力)が所定の最小限界圧力であるか、またはその圧力を超えるときに、流体が流通できる流路または開口部を形成するように変形するように構成できるが、プラグが、チャンバ内の必須の圧力が達成されたときに内部通路からプラグを引出すように変形できる弾性的に変形自在の表面へ取付けられることが最も好ましい。
【0077】
弁部材および/または上に弁部材が取付けられる表面を、変形自在のプラスチック材料またはゴム材料のような適切な弾性的に変形自在の材料から製造することができる。
【0078】
一般的に、出口弁は、別個の構成部品であることではなく、装置の本体により形成されるのが好ましい。かくして、本体の1個の部品は、一体構成部品として本体上に形成される弁部材から成り、弁部材は、内部通路を遮断または閉止するが、チャンバ内の圧力が所定の最小限定圧力を超えるときに弁を開放するように変位できる。
【0079】
出口オリフィスは、内部通路の端部に位置決めされる。好ましくは出口オリフィスは、その少なくとも2個の部品の当接面の縁部に形成される。
【0080】
内部通路が2つ以上の当接面(好ましくは2つの当接面)により形成される実施態様において、空気チャンバの出口流路は、上述の当接面の1面上の位置から空気チャンバまで延びる。
【0081】
使用中に出口を通して小出しされる流体の噴霧を発生するようになっている本発明の第3の態様の実施態様において、内部通路は、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備えることが好ましい。代案としてノズル装置を、1つ以上の内部噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成することができる。その挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が上述の挿入部品の入口に流入し、中に形成される1個以上の内部噴霧修正機構を備える内部通路を通して挿入部材の出口オリフィスに至り、そこにおいて、流体が放出されるように、ノズル装置に関して位置決めされることができる。
【0082】
内部流体の流れ通路内に組込みできるか、または内部通路に取付けられる挿入部材内に存在できる適切な噴霧修正機構は、当該技術において知られ、かつ、たとえば、国際特許番号WO01/89959にさらに記載され、その全体の内容が、参照として本明細書に組込まれる。そのような機構の具体的な例には、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段(そこにおいて、通路は一方向の曲がりと、一般的には90度を通して、反対方向に戻る曲がりとから成る)、ベンチュリチャンバ(そこにおいて、空気はベンチュリにより流体の流れに引込まれる)、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構が含まれる。
【0083】
出口弁は、1つ以上の内部噴霧修正機構の前方(または、その上流側)に位置決めされ、それにより、事前圧縮弁が開放されるときに流体が噴霧修正機構だけを通して流れることができるのが好ましい。
【0084】
出口流路は、内部通路または挿入部材内に形成される内部チャンバに空気を導入するように配置される(それにより、出口流路は、中を通して空気が挿入部材に流入できる、挿入部材に形成される穴と整合できる)ことも特に好ましい。そのようなチャンバを、膨張チャンバまたは渦巻きチャンバにできる。
【0085】
入口弁は、チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ、容器の内容物を装置のチャンバに流入させることができるが、装置の第1の作動段階中に他の方向への流れを防止する適切な弁組立体でよい。
【0086】
アクチュエータは、チャンバの圧縮と引続く再膨張を容易させることができる任意の適切な手段でよい。たとえば、アクチュエータを、チャンバの圧縮を容易にするように使用者が押込みできる本体の一部分とすることができるか、またはノズル装置は、チャンバの圧縮を容易にするように使用者が引くことができる引金アクチュエータをさらに備えることができる。
【0087】
装置が取付けられる容器が、流体が容器の内部から小出しされ、かつ内部の圧力が減少するときに、圧潰するのを防止するために、装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁を備えることが好ましい。空気漏洩弁は適切な形態のものであればよい。しかしながら、好ましくは空気漏洩弁は、一方向弁であり、それにより空気が外側から容器に流入できるが、流体の反対方向の流れを防止するので、たとえば、容器が倒立される場合に容器の内容物が空気漏洩弁を通して漏出するのを防止する。本発明の装置に形成される適切な空気漏洩弁手段の具体的な例が、図9A,9Bおよび9Cを参照して以下に説明される。
【0088】
本発明の第3の態様のノズル装置は、好ましくはプラスチックから形成される。ノズル装置の構成部品は、個別に成形され、ついで互いに接続されて、組立てられたノズル装置を形成する。代わりに、その構成部品の一部または全てを二重射出成形プロセスにより形成でき、それにより、第1の構成部品は第1の成形段階中に成形され、また第2の構成部品は、ついで第2の成形段階中に第1の構成部品上に成形される。第1と第2の構成部品は、同一または互いに異なる材料から製造できる。
【0089】
ハウジングが2個の構成部品から成る実施態様において、それぞれの構成部品は、個別に成形され、ついで互いに接合されて製造されるか、または上述のように二重射出成形プロセスにより製造できる。別の代案として、2個の構成部品を、ヒンジまたは折曲自在の接続エレメントにより互いに接続し、単一の成形作業において成形され、ついで上述のヒンジまたは接続エレメント上に折曲げて、組立てられたハウジング構成部品を形成することができる。
【0090】
それぞれの構成部品は、一旦形成されると、たとえば超音波溶接により互いに永久的に固定されるか、または代わりに、互いに離脱自在に接続できる。この後者の組立形態が好ましい。というのは、それにより、それぞれの部品が分離され、清浄化のために、ノズル装置の内部を露出できるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0091】
本発明をどのようにして実施できるかを、ここで、下記の図面だけを参照して一例としてさらに説明する。
【0092】
図1乃至14全ては、本発明の第1の態様を例示し、図10Aと10Bは、本発明の第2の態様を例示し、ならびに図2A乃至8、13および14は、本発明の第3の態様を例示する。
【0093】
それらの図面の以下の説明において、同様な参照数字は、種々の図面における同様な、または対応する部品を表示するのに使用される。
【0094】
本発明に従う装置100の第1の実施態様が、図1Aと1Bに示される。装置100は、空洞150を形成するベース101を備え、そのベースの内壁には、それに形成されるネジ山151が設けられる。この内部空洞150は、容器の対応する形状でネジ山が付けられた首部を受容するようになっているので、使用のために、装置100を容器へネジ留めできる。
【0095】
装置100にはハウジング102がさらに備えられ、そのハウジングは、ベース101の上面に形成される窪んだ溝103内に摺動自在に取付けられる。ベースの溝103には、移動止め(この場合には、内側へ突出る周辺縁部101a)が設けられる、ハウジング102上に形成される協働する移動止め(この場合には、外側へ突出る周辺縁部102a)に当接して、ベースに関してのハウジングの上方への移動を限定するので、使用中に、ハウジングがベースとの係合から外れて摺動するのが防止される。
【0096】
ベース101とハウジング102は共に、中にプランジャ108が配設される内部チャンバ107を形成する。プランジャ108は、ベース101上に着座され、かつチャンバ107の全幅を通して延びて、ハウジング102により形成されるチャンバの側壁に当接し、かつその側壁との封止係合を形成する。
【0097】
プランジャ108には、一体で形成されて下方に延びる弁部材108aも備えられ、その弁部材はベース101に形成される弁座109内に受容される。弁部材108aは、弁座109と共に、チャンバと容器の内部との間に装置の所謂入口弁を形成する。入口流路110もベース101内に形成され、また誘導管(図示されない)が、この流路に取付けられて、以下でさらに説明するように、使用中に容器の内容物を入口弁を通して装置100のチャンバ107中に引込むことができる。
【0098】
ハウジング102は、内部チャンバ107を形成する第1の部品102cを備え、および蓋104の形態の第2の部品をさらに備える。第1の部品102cは、チャンバの上壁102dと側壁102e、および内部通路106の最初の部分106aを形成する。内部通路106の残りの部分は、蓋104とハウジングの第1の部分102cとの対応する当接面間に形成される。これに関しては、第1の部分102cと蓋104の当接面は、その上に窪み、および/または溝を備え、それらの窪みは、対応する当接面が互いに接触して内部通路106の残りの部分を形成するときに整合する。出口オリフィス112が、ハウジング102cと蓋104の当接面の縁部に溝/窪みが接する箇所に形成される。
【0099】
一方向弁が、蓋104とハウジングの第1の部分102cの当接面により形成される内部通路内に形成される。これに関しては、蓋104には、弾性的に取付けられるフラップ105が設けられ、そのフラップは、内部通路内に形成されるチャンバ105a内に位置して出口弁を形成する。フラップ105は、ハウジングの第1の部品102aの上面へ弾性的に押付けられて内部通路106を閉止するが、そのチャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに出口112へ向けて変位できる。出口弁は、フラップがチャンバ107へ向けて変位できないので、一方向弁である。
【0100】
コイルバネ111が、チャンバ107内に位置決めされる。そのバネは、一端部においてハウジング102へ、また他端部においてベース101へ押圧される。ハウジングにはサポート部材102bがさらに備えられ、そのサポートは、ハウジングの上面から下方へ延び、かつコイルバネ111により形成される内腔の内部に位置決めされる。サポート部材102bは、バネへサポートを提供し、かつ装置が組立てられている間にバネを所定の位置に保持できる。
【0101】
そのバネは、ハウジングの周辺縁部102aがベースの内部縁部101aに当接するように、ハウジング102を上方へ、かつベースから離間するように押圧するので、ハウジング102の上方移動の程度が限定される。この位置において(かつ図1Aに示されるように)、内部チャンバ107は最大の内部容積を有する。使用中にハウジング102の蓋104を、ハウジング102をバネ111の作用に抗してベース101へ向けて摺動させるように、使用者により押下げできる。この移動中にチャンバ107の内部容積が減少され、ついでこれによりチャンバ107の圧縮が生じる。結果として生じたチャンバ内の圧力増加により、プランジャの弁部材108aが押されて弁座109と封止係合し、それにより入口弁が閉止され、かつチャンバの内容物がチャンバ107から容器の内部へ流入するのが防止される。さらに、チャンバ内の圧力が一旦所定の最小限界値、たとえば、5バールに達すると、容器の内容物により、弾性的に取付けられるフラップ105が、出口が閉塞される位置から出口が開放される位置まで変位されるので、チャンバ107内に貯留される内容物は、出口弁を通し、内部通路106に沿って流れることができ、ついで出口オリフィス112を通して装置から小出しできる。
【0102】
最大量の内容物がチャンバから小出しされてしまうように、一旦、内容物の所要量が小出しされるか、またはハウジングが、その最大限度まで押下げられると、使用者は、ハウジングへ加えられた圧力を解放し、ハウジングはバネ111の作用を受けて、その初期位置(図1Aに示されるように)まで摺動して戻る。そのように実施する際に、チャンバ107の内部容積が増加するので、チャンバ107内の圧力が減少する。出口弁は、この工程中に閉止される。というのは、一旦圧力が最小限界値未満に低下すると、弾性的に取付けられるフラップ105は、それが出口105aを覆う位置へ戻るからである。チャンバ107内の減少した圧力により、入口弁が開放され、すなわち、プランジャ108の弁部材108aが弁座110から変位され、かつ容器の内容物がチャンバ107に引込まれて、先に小出しされた内容物を補充する。
【0103】
好ましい実施態様においてプランジャは、図9Cに示されるプランジャに置換えられ、それにより操作100には、空気漏洩弁がさらに設けられるであろう。
【0104】
図2Aと2Bを参照すると、本発明の装置200の第2の実施態様が示される。この第2の実施態様は、図1に示される実施態様と多くの点で同一であり、また同様な、または対応する部品を表示するために同一の参照数字を使用して図示される。しかしながら、ハウジング102は、2つの別個の内部的に封止される隔室から成るチャンバ107を形成するように形成されるという1つの主要な相違がある。中央隔室107aは、使用中に容器の内容物がそれを通過する点で、図1に示されるチャンバ107と同等である。ハウジング102の円形壁201は、中央隔室107aを形成する。この壁201は、ベース101の上面に形成される対応する円形の窪んだ溝202内に受容される。かくして使用中に、壁201は、窪んだ溝202内で摺動する。チャンバ107aには、小形のプランジャ108とバネ111が備えられ、それらの機能は、図1Aと1Bを参照して説明されたものと同一である。
【0105】
第2の隔室は、中央隔室107aを取囲む空気チャンバ203である。空気隔室203は、ハウジング102の外壁と内壁201との間に形成される。空気プランジャ204が、空気隔室203内でベース上に着座され、かつ図1を参照して説明されたプランジャ108と同一の機能を実施する。この実施態様において空気プランジャ204は、形状が円形であり、かつその下面に形成される窪み205を備え、その窪みは、最終組立においてベース上に封止されるときに、図2Aに示すようにベース上に形成される直立突出し部分206を受容する。対応する窪みと突出し部分の配置を図示するために、ベース101の上面の平面図が図4に示される。
【0106】
空気チャンバ203は、空気チャンバ203を内部通路106の長さ方向に沿う位置へ接続する出口流路204を備えるので、装置のハウジングが、ベースへ向けて変位されてチャンバ107と203を構成するときに、空気チャンバ203から放出される空気は、出口弁の下流側にある内部通路106に流入し、ついでチャンバ107から放出される液体と共に小出しされる。
【0107】
空気解放弁(図示されない)が、出口流路204内に設けられる。その弁は、所定の最小圧力がチャンバ203内で達したときにだけ開放し、かつ空気をチャンバ203から小出しできるようになっている二方向弁である。その弁は好ましくは、出口弁と同時に開放するように構成されるので、チャンバ107から小出しされる液体が、空気チャンバからの空気と同時に放出される。これにより、空気と液体が内部通路106内で確実に混合される。
【0108】
本発明の別の実施態様において、ハウジング102を、ベースよりも広くでき、またハウジングの外壁がベースの外壁上を摺動するように構成できる。この構成は、図9Cを参照して以下にさらに説明するように、空気漏洩弁を備える本発明の実施態様の場合に好ましい。
【0109】
説明の目的のために、図2に示される実施態様のハウジング102は、図3Aと3Bに示される。これらの図面を参照すると、ハウジングは、その上面に形成される2つの出口、すなわち内部通路の最初の部分106aと、および出口流路204を有することが分かり、その出口流路を通して、使用中に空気チャンバ203の内容物が、蓋104とハウジング102の第1の部品102cの上面との間に形成される内部通路106中に放出される。
【0110】
図2Aと2Bに示される実施態様のプランジャ108は、図5Aと5Bにさらに詳細に示される。プランジャ108の上部は、図2Aに示されるように、組立てられた装置内に位置決めされるときに中央チャンバ107aの壁201との2つの確実な封止係合部を形成するように形状が決められる。具体的には、作動の第2の段階中にプランジャを通しての空気の漏洩を防止する第1のシールが、ハウジング201の壁と接触する縁部501により形成される。作動の第1の段階中にプランジャを通しての空気の漏洩を防止する第2のシールが、縁部502のハウジング201との接触により形成される。第2のシールが存在しなかったならば、縁部501は、隔室の内部と外部環境との間の差圧により、装置の作動の第1の段階中にハウジングとの接触からずらされて、それにより、内容物が入口弁を通して引込まれる代わりに、空気が隔室107aに流入するであろう。プランジャには、下方に延びる弁部材108aも備えられ、その弁部材は、ベース101の弁座109により形成される開口内で受容される切頭円錐部で終端して入口弁を形成する。
【0111】
ハウジング102の上部は、図6Aと6Bにさらに詳細に示される。ハウジングの第1の部品102cの上面へ、蓋104が取付けられる。その蓋は、2個の部品、すなわち、ハウジング102の上部へ取付けられるようになっている本体601、およびヒンジ回動蓋部分602から成る。ヒンジ回動部分602には、その下面に形成される弾性的に変形自在のフラップ105aが備えられ、そのフラップは、蓋が本体601と組合せられると、上述のように出口弁を形成する。ヒンジ回動部分602には、その上に形成される溝および/または窪みを有する当接面も備えられ、その当接面は、蓋が、上に形成される対応する溝および/または窪みを有する、ハウジング102の上面に形成される対応する当接面と接触するときに、ノズル出口106を形成する。
【0112】
ハウジング102の上面の当接面の平面図が、図7Aに示される。当接面701は、内部チャンバ107aまで延び、かつ内部通路の最初の部分106aを形成する開口と、および第2の弁から当接面703の縁まで延びる溝702とを備える。溝702には、深くされた窪み704が形成される。窪み704は、図7Bにおいてさらに詳細に示され、そこにおいて、その窪みは断面形状が半円形であり、また流路204が空気チャンバ203からその窪み中に延びるのが分かる。蓋602の当接面(図示されない)は、中に形成される窪み704と同等な窪みの同等部と、溝702と同様な溝とを備える。かくして、2つの当接面が互いに接触すると、それらの当接面に形成される溝と窪みが整合して、流体の流れ通路を形成し、その通路は、第2の弁から装置の出口703まで延び、かつ窪み704と、蓋602の当接面の対応する窪みとの整合により形成される円形チャンバを備える。このようにして形成されるこのチャンバは、膨張チャンバとして知られる。使用に際して内部チャンバ107aの内容物は、第2の弁を通して、溝702と蓋104の対向する当接面上のその同等部とにより形成される通路に流入する。ついでその流体は、通路に形成されるオリフィス(図示されない)を通して、窪み704と蓋の対向する当接面における対応する窪みにより形成される膨張チャンバ(図7Cの参照数字710を参照)中に噴霧される。このようにして形成された噴霧液滴は、膨張チャンバ710において空気チャンバ203から放出された空気流と混合し、ついで通路に沿って出口112まで送られ、そこにおいて、その混合物は、噴霧の形態で装置から放出される。
【0113】
漏洩の発生を防止するために、流体出口部は、図7Cに示される蓋の当接面に形成される対応する形状の突出し部706(図7C参照)を受容するハウジング102の当接面に形成される蹄鉄状窪み705により取囲まれて、蹄鉄状シール遮断部を形成する。同様な仕方で、別の窪み707が、蹄鉄状窪み705の両側から、溝702の長さ方向に沿う種々の箇所において溝702へ向けて延びる。これらの別の窪みは、蓋の当接面上の対応する形状の突出し部を受容し、かつ蹄鉄状シール遮断部と共に、ハウジング102の上面と蓋602との当接面が互いに接触するときに、流体の流れ通路の部分の周りに一連の内部的に封止される隔室を形成する。使用中に流体の流れ通路から漏洩する流体があれば、これらの隔室の1つの中に捕捉されて、当接面間での浸出と、およびノズル出口からの漏洩とが防止される。
【0114】
流路204は、空気チャンバ203(図示されない)とノズル出口の内部通路106との間の直接流路として図7Aと7Bに示される。図7Aと7Bに示されるように、ノズル出口が2個以上の部品の当接面間に形成される場合、空気が必要に応じて出口流路204に入るように出口流路の開口部を位置決めすることによるのが望ましい流路の流れ通路の長さ方向に沿う実質的に任意の箇所まで、空気を好都合には導くことができるのが明らかである。
【0115】
図7Cは、図7Aの線X−X′に沿って切られた断面図である。図7Cにおいて、蹄鉄状シールを形成する蹄鉄状窪み705と蹄鉄状突出し部706は、膨張チャンバ710の両側で目視できる。膨張チャンバ710へ開放する流体の流れ通路711も示される。
【0116】
蓋104の別の実施態様が、図8に示される。この実施態様において蓋104は、図1Aと1Bに示されるハウジング102の第1の部品102cの上面に通常の仕方で取付けられる。ハウジング102の第1の部品102cにより形成される内部通路106aの最初の部分は、蓋104に一体で形成される弾性的に変形自在の膜801により覆われ、かつ通路106aの最初の部分の上部内に受容される下方に延びるプラグ802を有する。膜801とプラグ802は、装置の出口弁用の弁部材の別の形態を実質的に形成する。使用中、すなわち、ハウジングがベース101へ向けて押されて、チャンバの内容物を内部通路106と出口112を通して放出するときに、チャンバ内の圧力は所定の限界レベルまで増加し、このようにして、レベルを一旦達成するか、または超えるときに、膜801は、通路の部分106aの開口部から離間するように変形されるので、プラグ802が引出され、かつ開口部が形成され、その開口部を通してチャンバの内容物が出口106へ流れることができる。使用後、すなわち、圧力が最小限界レベル未満に低下するとき、膜は、図8に示されるように、流路301が閉止される初期位置へ戻る。
【0117】
図9Aは、容器の内部と外部環境との間に生じる差圧を平衡するために空気漏洩部を提供する、図2Aと2Bに示される空気プランジャ204とベース101の変更態様を示す。説明を目的として、図9Aには装置の関係する部分だけが示される。図2Aと2Bを参照して上述したように、ハウジング102はベース101の窪み103に摺動自在に取付けられ、また空気プランジャ204は、ベース101に形成される突出し縁部206上に着座される。図9Aに示されるように、空気プランジャ204は、ハウジングの内壁と接触する下方に延び弾性的に取付けられるアーム901を備えるように変更される。弾性的に取付けられるアーム901は、ベース内に形成される空気漏洩開口部902に隣接して位置決めされ、かつ上述のアームが空気漏洩開口部を覆い閉止する位置と、および空気漏洩開口部が開放する位置との間で移動できるので、空気は、外部環境と容器の内部との間で流れることができる。図9Aで分かるように、プランジャ204の弾性的に取付けられるアーム901を、ハウジング101の内壁のベースにおける拡大した環状周辺縁部903により閉止位置に押圧でき、その周辺縁部は、装置が使用されないときに空気漏洩開口部が閉止される位置に弾性的に取付けられるアーム901を押圧する。ハウジングがベースに関して下方へ押されると、空気プランジャ204のアーム901は、弾性的に押圧されて開口部902を依然封止し、一方、ハウジングがベースに関して上方へ移動すると、アーム901は開口部902から変位され、かつ空気は、周辺縁部903がアーム901を開口部へ向けて後方へ押圧してシールを再形成するまで開口部を通過できる。
【0118】
図9Bは、本発明の装置のさらに他の別の実施態様を示し、そこにおいて、空気漏洩部が備えられる。図9Bに示される実施態様は、幾つかの点で図2Aと2Bに示されるものと同様である。しかしながら、この実施態様は、チャンバの中央隔室107aには、プランジャ108とは異なる構造のプランジャが設けられる点で異なる。この実施態様において、中央空洞107a内のプランジャは、参照数字910で示され、また別個の弁部材911が、ベース101の弁座109内に受容されて第1の弁を形成する。上にバネ111が取付けられる押縁または一組の柱状部912が、弁部材911とプランジャ910との間に設けられる。別の変更は、第2の弁が、開口部105aを覆う上述のフラップ105ではなく、出口流路301内に受容される下方へ延びる部材802を有する弾性的に変形自在の膜801により形成されることである。
【0119】
空気プランジャ204は、異なる形態のものであるが、図9Aに示される実施態様と共通して、弾性的に取付けられるアーム901が備えられ、そのアームは、ベースに形成される空気漏洩開口部902からアームが変位され、かつ空気漏洩開口部が開放される位置から、空気漏洩開口部902が閉止される位置まで押圧されることもできる。またここでも空気プランジャ204のアーム901は、その位置に押圧されるので、ハウジング102の内壁のベースに形成される拡大された周辺縁部903がアーム901を過ぎて摺動するときに、空気漏洩開口部902は閉止される。このために、図9Bに示されるように、ハウジングがベースに関して押下げられるときに、空気漏洩開口部は開放するが、周辺縁部102aが周辺縁部101aに当接するまでバネ111がハウジングを上方へ押すようにハウジングが解放されるならば、アームは、その位置に押圧されるので、空気漏洩開口部が、拡大された周辺縁部903により閉止される。
【0120】
図9Cは、空気漏洩開口部を備える装置のさらに別の実施態様を示す。この実施態様において、ハウジングの外壁は、上述の全ての実施態様におけるようにベースの上面に形成される窪んだ溝内に摺動自在に取付けられるのではなく、ハウジングがベースに関して押下げられるときにベースの外面上を摺動する。この実施態様において空気プランジャ204は、2つのアームを有するくさびの形態である。第1のアーム901は、ベースの側面に接触して、ベースに形成される空気漏洩開口部902を閉止するシールを形成し、一方、第2のアーム920は、空気隔室203の内壁との確実な封止係合部を形成する。アーム901により形成されるシールは、非常に軽く、外部圧力が容器内の圧力を超えるならば空気漏洩開口部が開放する位置まで偏向することができる。しかしながら、空気漏洩開口部902から流出する容器の内容物の漏洩は防止される。というのは、アーム902は、図9Cに示されるようにベースの壁に対してシールを形成し、容器から流出できるようにさらに偏向できないからである。
【0121】
図10Aと10Bは、引金アクチュエータ1001が設けられる本発明の装置100が取付けられる容器1000を示す。引金アクチュエータ1001は、参照数字1004のプラスチックヒンジにより互いに接続される2個の回動自在に接続される部品1002と1003から成る。部品1002は、装置のベースへ回動自在に接続される装着エレメント1002a、および通常の仕方で使用者が操作できる引金1002bから成る。部品1003は、ハウジング102の蓋104へ回動自在に取付けられる。容器へ向けて引金を引くことによる引金の操作により、部分1002が回動自在の接続部の回りにベースへ向けて引かれ、ついでこの作用により、部分1003が、ハウジングをベースに関して下方へ引く(かくして、中のチャンバが圧縮され、および内容物、または内容物と空気(空気チャンバが存在する場合)の混合物が、ノズル出口を通して小出しされる)。
【0122】
本発明の別の実施態様のハウジング102とプランジャ108が、図11に示される。この実施態様は、液体を内蔵する弾性的に変形自在の挿入部材または隔室107aをチャンバ107内に形成する上方と下方へ延びる壁108bをプランジャ108が備えること以外は、図1Aと1Bに示されるものと同一である。上方と下方へ延びる壁108bは、弾性的に変形自在であるので、ハウジング102がベース101(図11では図示されない)へ向けて変位されるときに、その壁は、隔室107a内の圧力が増加するように変形/圧潰し、またその隔室内に存在する流体は、その圧力が出口弁を開放するに足るときに内部通路106と出口を通して小出しされる。この実施態様において弾性的に変形自在の壁/挿入部材108bは弾性手段であり、その手段は、図1Aと1Bに示される実施態様に必要なバネ111と柱状部102bの代わりに、ハウジング102をベース101から強制的に離間するので、アクチュエータが作動されないか、または作動後に解放されるときにチャンバの容積が増加する。
【0123】
本発明のさらに別の実施態様が、図12Aと12Bに示される。この実施態様は、弾性的に変形自在の挿入部材または壁108bが弾性的に変形自在のベローズまたはコンサーティナとして形成されること以外は、図11を参照して説明されたものと同一であり、そのベローズは、チャンバ107がアクチュエータの作動により圧縮されるときに(すなわち、ハウジングをベース101へ向けて下方へ押すときに)圧縮し、また引続いて、アクチュエータへ加えられる圧力が解放されるときに図12Aと12Bに示されるように、その初期形状へ戻る。
【0124】
図11、12Aおよび12Bに示される本発明の実施態様は、3個だけの別個の構成部品から成る本発明の最も単純な実施態様であり、すなわち、ベース101、ハウジング102(蓋104を備える)、および挿入部材/弁部材108だけから成る。したがって、これらの実施態様は、製造費用が特に低い。
【0125】
本発明のさらに変形された実施態様が、図13に示される。この実施態様は、別の弾性的に変形自在のベローズまたはコンサーティナ挿入部材1301が挿入部材108b内に設けられること以外は、図12Aと12Bに示されるものと同一である。この実施態様において隔室107aは、空気チャンバ203と同等な空気チャンバを形成し、また内部隔室1302は、入口を通して引込まれた液体を内蔵する。入口を通して引込まれた液体は、プランジャ801の弁棒1303を通して内部隔室1302に移送される。
【0126】
本発明のさらに別の実施態様が、図14に示される。この実施態様において、弾性的に変形自在の挿入部材1401が、ハウジングの第1の部品102cとベース101との間に形成される内部隔室107内に位置決めされる。挿入部材1401は、2つの相互に接続されるセクション1401aと1401bにより形成され、それらのセクションが、中央隔室/チャンバ1302と外側空気隔室/チャンバ203/107aを形成する。挿入部材1401は、一方向入口弁1402、一方向出口弁1403、一方向空気解放弁1404、一方向空気入口弁1405、および一方向空気解放弁も形成する。
【0127】
かくして、ハウジング102がベース101へ向けて押下げられるとき(すなわち、アクチュエータが作動されるとき)、挿入部材は圧縮され、またチャンバ1302と203/107a内の圧力が増加するので、これらのチャンバ内の圧力が最小限界圧力を超えるときに弁1403と1404が開放し、かつこれらのチャンバ内に存在する流体と空気が、内部通路106を通して出口112へ放出される。一旦、所要量の流体が放出されるか、またはハウジング102がその最大の程度まで押されると、加えられた圧力が解放され(すなわち、アクチュエータが解放され)、ついで挿入部材が、その固有の弾性により、ベース101とハウジング102を離間するように押圧する。これにより、より多くの流体が入口弁1402を通してチャンバ1302中に引込まれ、かつより多くの空気が、空気入口弁1405を通して空気チャンバ中に引込まれる。容器の内部と外部環境との間に差圧があれば、空気解放弁を通して平衡化される。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1A】本発明の装置の第1の実施態様を通して切られた断面図である。
【図1B】図1Aに示される装置を構成する構成部品を示す分解断面図である。
【図2A】本発明の装置の第2の実施態様を通して切られた断面図である。
【図2B】図2Aに示される装置を構成する構成部品を示す分解断面図である。
【図3A】図2Aと2Bに示されるハウジング102の断面図である。
【図3B】図2Aと2Bに示されるハウジング102の下面の平面図である。
【図4】図2Aに示されるベース101の平面図である。
【図5A】図2Aと2Bに示されるプランジャ108の断面図である。
【図5B】図2Aと2Bに示されるプランジャ108の平面図である。
【図6A】ハウジングから部分的に変位され(図6A)、およびハウジング102と接触する(図6B)蓋104を有する、図2Aと2Bのノズル出口に示されるハウジングの上端部分を示す断面図である。
【図6B】ハウジングから部分的に変位され(図6A)、およびハウジング102と接触する(図6B)蓋104を有する、図2Aと2Bのノズル出口に示されるハウジングの上端部分を示す断面図である。
【図7A】図2Aと2Bに示されるノズル出口106の断面図である。
【図7B】図7Aに示される窪み704の透視図である。
【図7C】組立てられたノズル出口において図7Aの線X−X′に沿って切られた断面図である。
【図8】第2の弁の代替変形態様を組込む本発明の別の実施態様のハウジング102の上部を通して切られた断面線図である。
【図9A】空気漏洩弁の種々の実施態様を示す断面線図である。
【図9B】空気漏洩弁の種々の実施態様を示す断面線図である。
【図9C】空気漏洩弁の種々の実施態様を示す断面線図である。
【図10A】引金アクチュエータが取付けられる本発明の装置の断面図である。
【図10B】引金が引かれてハウジングがベースに関して移動するとき図8Aに示される装置の断面図である。
【図11】本発明の別の実施態様のハウジング102を通して切られた断面図である。
【図12A】本発明のさらに別の実施態様の分解断面図である。
【図12B】図12Aに示される組立てられたノズル装置の断面図である。
【図13】本発明のさらに別の実施態様の断面図である。
【図14】本発明のさらに他の別の実施態様の断面図である。
【符号の説明】
【0129】
100 ポンプ作用式ノズル装置
101 ベース
102 ハウジング
103 窪み
104 蓋
105 出口弁
106 内部通路
107 内部チャンバ
108 プランジャ
109 弁座
110 入口流路
111 バネ
112 出口オリフィス






【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器へ取付けられるようになっており、かつ前記容器の内部に貯留される流体を使用中に小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、
(iv)内部チャンバと、
(v)前記チャンバから小出しされる流体が、中を通して前記装置から放出される出口であって、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、開放し、かつ流体が前記チャンバから小出しできるように構成される出口弁をさらに備える出口と、および
(vi)流体を、中を通して前記チャンバ内に引込みできる入口であって、前記チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ開放し、かつ流体を前記チャンバ内に引込みできるように構成される弁をさらに備える入口と、を形成する本体を有するポンプ作用式ノズル装置において、
前記本体は、ベース部分とハウジング部分を備え、前記ベース部分とハウジング部分は、共に前記装置の内部チャンバを形成し、かつ互いに摺動自在に取付けられて、作動の第1の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分へ向けて摺動して前記チャンバの内部容積を減少し、それにより、前記チャンバ内の圧力が増加し、その圧力が出口弁を開放するのに必要な所定の最小限界圧力を超えるならば、前記出口を通して小出しされるように前記チャンバ内に貯留される流体が小出しされ、ついで作動の第2の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分から離れるように摺動して、前記チャンバの容積を増加し、それにより、前記チャンバ内の圧力が減少し、かつ流体が入口を通して前記チャンバ中に引込まれる、ポンプ作用式ノズル装置。
【請求項2】
前記ベースは容器へ取りつけられるように構成される請求項1に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項3】
前記ベースは入口を形成する請求項1または2に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項4】
前記ベースの下面は、容器へ取付けられるように構成され、かつ前記ベースの上面が、前記チャンバの内面を形成する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記チャンバの1つ以上の内壁を形成する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記チャンバの側壁と端壁を形成し、また前記ベースは、反対側の端壁を形成する請求項4または5に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、前記ベースの上面に形成される窪み内に摺動自在に取付けられる請求項4乃至6のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項8】
前記内部チャンバは、プランジャをさらに備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項9】
前記プランジャは、前記ハウジングが前記ベースに関して動かされる間は静止したままである請求項8に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項10】
前記プランジャは、前記チャンバの側壁に2つのシールを形成し、前記シールの第1のシールは、作動の第1の段階中に流体が前記プランジャを通して漏洩するのを防止するように構成され、また前記シールの第2のシールは、装置の作動の第2の段階中に空気が前記チャンバ中に漏洩しかつ引込まれるのを防止するように構成される上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項11】
前記プランジャは、前記ベース上に着座される請求項8乃至10のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項12】
前記プランジャは、前記入口弁を形成するために前記ベースにより形成される弁座により受容される弁部材をさらに備える請求項11に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項13】
前記ノズル装置は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために、弾性的に押圧される弾性手段を備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項14】
前記弾性手段は、前記チャンバ内に配設されるバネである請求項13に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項15】
前記内部チャンバ内に存在する流体が、弾性的に変形自在の挿入部材内に収納され、その挿入部材は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために弾性的に押圧され、かつ前記チャンバの容積が前記ハウジングを前記ベースへ向けて摺動することにより減少されるときに、圧縮されるように構成される請求項1乃至7および13のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項16】
前記ベースと前記ハウジング上に設けられる協働する回り止めが、互いに当接して、前記ハウジングが前記ベースから離れて移動できる範囲を制限する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項17】
前記出口は、出口オリフィス、および前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路を備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項18】
前記本体により形成される前記出口弁は、前記内部通路内に配設される請求項17に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項19】
前記内部通路の少なくとも一部分は、ノズル装置の本体の2個以上の構成部品の当接面間に形成される請求項17または18に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項20】
前記内部通路の一部分は、前記構成部品の1個だけによっても形成される請求項19に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項21】
前記出口弁は、前記部品上に形成され、かつ前記部分内に配設される請求項20に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項22】
前記弁は、本体の2個以上の構成部品の当接面間に形成される内部通路の前記少なくとも一部分内に配設される請求項17乃至20のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項23】
前記出口弁の弁部材が、前記部品の1個の上に形成され、前記弁部材は、前記内部通路が閉止される位置になるように弾性的に押圧され、かつ前記弁部材は、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、流体が流通できる開放流路を形成するために、前記弾性的に押圧される位置から変位されるように、さらに構成される請求項22に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項24】
前記部品のそれぞれは、組立てられたノズル装置内で、それらの部品が共に接触するときに他の部品の当接面に接触する当接面を有し、前記当接面の少なくとも1つは、その上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品が共に接触するときに当接面間に前記内部通路を形成する請求項17乃至23のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項25】
前記出口は、本体のハウジング部分により形成される上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項26】
前記ハウジングは、2個の構成部品をさらに備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項27】
前記通路の少なくとも一部分が、前記本体のハウジング部分の2個の構成部品間に形成される請求項26に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項28】
前記ハウジングは、前記ベースと共に前記チャンバを形成する第1の構成部品、および前記第1の部品へ取付けられる第2の構成部品を備えて、前記第1と第2の部品の当接面が共に接触して前記内部通路の少なくとも一部分を形成する請求項26または27に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項29】
前記出口オリフィスは、2個以上の構成部品の当接面の縁部に形成される請求項17乃至24および27乃至28のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項30】
前記内部通路は、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備える請求項17乃至24および27乃至29のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項31】
前記ノズル装置は、1つ以上の噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成され、前記挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が、前記挿入部材に流入し、1つ以上の噴霧修正機構を通り、ついで挿入部材の出口から放出されるように構成される請求項1乃至30のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項32】
前記噴霧修正機構は、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段、ベンチュリチャンバ、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構を備える請求項30または31に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項33】
前記装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁をさらに備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項34】
前記チャンバは、2つの隔室に分割され、前記隔室の第1の隔室は、入口弁と出口弁を備え、かつ作動の第1と第2の段階中に装置の入口を通して引込まれる流体を小出しするように構成され、また前記隔室の第2の隔室は、別個の空気隔室であり、作動の第1の段階中にノズル出口を通して空気流を放出し、かつ作動の第2の段階中に出口から空気を引込むように構成される上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項35】
前記空気チャンバには、空気隔室チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ、開放し、かつノズル装置の出口を通して空気流を流すように構成される出口弁が設けられる請求項34に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項36】
前記空気流は、空気隔室の出口流路を通して前記内部通路の長さ方向に沿う任意の位置において前記内部通路に導入される請求項34または35と組合せて請求項17乃至24に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項37】
前記空気隔室は、空気入口弁をさらに備える請求項34乃至36のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項38】
前記装置には、起動アクチュエータがさらに備えられ、作動の前記第1の段階において前記引金が引かれると、前記ハウジングは、前記ベースへ向けて摺動されるように構成されている上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項39】
請求項1乃至17のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置へ取付けられるようになっている起動アクチュエータであって、引金、および前記起動アクチュエータを前記ベースと前記ハウジングへ接続させることができる手段を備える起動アクチュエータにおいて、前記起動アクチュエータは、作動の第1の段階中に前記引金が引かれると、前記ハウジングは、前記ベースに関して移動し、かつ前記チャンバを圧縮するようにされ、また作動の第1の段階中に前記引金が解放されると、前記ハウジングは、前記ベースに関して移動して前記チャンバを膨張することができるように構成される起動アクチュエータ。
【請求項40】
前記起動アクチュエータは、第1の装着エレメントによりノズル装置のベースへ、かつ第2の装着エレメントによりハウジングへ接続され、前記それらのエレメントは、引金が引かれるときに互いに向けて移動自在であり、かつ引金がその初期位置へ戻されるときに互いに離れて移動自在である請求項39に記載の起動アクチュエータ。
【請求項41】
容器の開口部へ取付けられ、かつ前記容器の内部から液体を小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、内部チャンバを形成する本体を有し、その本体は、
(i)中を通り流体を前記チャンバ内に引込みできる一方向弁を有する入口と、
(ii)出口オリフィスと、
(iii)前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路と、
(iv)前記内部通路内に配設され、かつ内部チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ開放し、前記通路に沿って流体を流させるようになっている一方向出口弁と、および
(iv)アクチュエータと、を備えるポンプ作用式ノズル装置において、
前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に貯留される流体が、前記出口弁を通し、前記内部通路に沿って出口オリフィスへ放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、流体が入口を通して前記チャンバに引込まれるように構成されるポンプ作用式ノズル装置であって、
前記本体には、空気チャンバがさらに形成され、その空気チャンバは、前記アクチュエータが作動されるときに、前記空気チャンバを前記内部通路または前記出口に沿う位置へ接続する出口流路を通して空気流を前記内部通路または前記出口オリフィス中に小出しするように構成され、前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に存在する空気が、前記出口流路を通し、前記内部通路または前記出口オリフィス中に放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、空気が前記空気チャンバ中に引込まれるように構成されることを特徴とするポンプ作用式ノズル装置。
【請求項42】
前記装置は、前記アクチュエータが一旦解放されると、前記チャンバの容積を増加させるように構成される弾性手段を備える請求項41に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項43】
前記装置の前記本体には2個の構成部品が備えられ、それらの部品は、互いに向けて移動して前記内部チャンバと前記空気チャンバを圧縮でき、かつ互いに離れるように移動して、前記内部チャンバと前記空気チャンバを膨張させる請求項41または42に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項44】
前記弾性手段は、前記部品の両方に押付けられて、2個の部品を互いに離れるように押圧し、また前記チャンバは、前記弾性手段の作用に抗して圧力を加えることにより圧縮される請求項43に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項45】
前記弾性手段は、前記内部チャンバと前記空気チャンバのいずれか、または両方に設けられるバネまたは弾性的に変形自在の挿入部材である請求項44に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項46】
空気は、アクチュエータが解放され、かつ空気チャンバの容積が増加/膨張させられるときに、出口オリフィス、内部通路および出口流路を通して空気チャンバに引込まれる請求項41乃至45のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項47】
前記装置には、空気入口がさらに備えられ、その空気入口を通して、空気が前記装置の外側から空気チャンバ中に引込まれる請求項41乃至45のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項48】
前記空気入口は、空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下したときにだけ開放し、かつ空気を空気チャンバ中に引込みできるように構成される空気入口弁を備える請求項47に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項49】
空気が、出口弁から下流側にある位置において内部通路に導入される請求項41乃至48のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項50】
前記出口流路は、1つ以上の細い穴または孔であり、それらの穴により、空気が通過できるが、液体が内部チャンバから空気チャンバへアクセスするのが防止される請求項41乃至49のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項51】
前記出口流路は、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ流体が前記通路に沿って流れることができるように構成される空気解放弁を備える請求項41乃至49のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項52】
前記空気解放弁は、空気が(i)空気チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときに空気チャンバから流出できるように、かつ(ii)空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満であるときに空気チャンバに流入できるように構成される二方向弁である請求項51と組合せて請求項46に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項53】
前記空気解放弁は、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ空気が空気チャンバから流出できるように、および反対方向の流れを防止するように構成される一方向弁である請求項47、48、51および52のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項54】
前記出口弁と空気解放弁は、ほぼ同一の最小限界圧力であるときに開放するように構成される請求項51乃至53のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項55】
前記内部通路は、前記本体の壁により前記空気チャンバから分離され、また前記出口流路は、任意の所要の位置において前記壁内に形成されるので、空気を、前記内部通路の長さ方向に沿う任意の所要の位置まで前記内部通路中に放出できる請求項41乃至55のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項55】
前記チャンバは、前記内部通路の上方または下方に位置決めされ、また前記出口流路は、前記チャンバの上壁または下壁にそれぞれ形成される請求項55に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項56】
出口の内部通路の少なくとも一部分が、ノズル装置の2個以上の構成部品の当接面間に形成される請求項41乃至55のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項57】
前記内部通路の一部分が、前記構成部品の1個だけにより形成できる請求項56に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項58】
前記部品のそれぞれは、組立てられたノズル装置内でそれぞれの構成部品が互いに接触するときに、他の部品の当接面と接触する当接面を有し、また前記当接面の少なくとも1つは、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品が互いに接触するときに当接面間に前記内部通路を形成する請求項56または57に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項59】
内部通路の少なくとも一部分は、前記本体の2個の構成部品間に形成される請求項58に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項60】
内部通路の前記少なくとも一部分は、前記2個の部品の対向する当接面間に形成され、また前記当接面の少なくとも1つは、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品の当接面が互いに接触するときに前記通路を形成する請求項59に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項61】
前記出口弁は、ノズル装置の本体により形成される請求項41乃至60のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項62】
内部通路の少なくとも一部分は、ノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成され、また出口弁は、内部通路の前記部分内に形成される請求項61に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項63】
前記出口弁には、構成部品の1個の上に形成される弁部材が備えられ、前記弁部材は、他の構成部品または複数の部品の対向する面に対して弾性的に押圧され、それにより、それらの間に形成される内部通路が閉止され、また前記弁部材は、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに、流体が流通できる開放流路を形成するように変位されるように構成される請求項62に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項64】
前記内部通路は、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備える請求項41乃至63のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項65】
前記ノズル装置は、1つ以上の噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成され、また前記挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が前記挿入部材に流入し、1つ以上の噴霧修正機構を通り、挿入部材の出口を通して放出されるように形成される請求項41乃至63のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項66】
前記噴霧修正機構は、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段、ベンチュリチャンバ、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構を備える請求項64または65に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項67】
前記出口流路は、空気チャンバからの空気が、内部通路内に形成されるチャンバに導入されるように配置される請求項64乃至66のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項68】
前記装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁をさらに備える請求項41乃至67のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項69】
容器へ取付けられる請求項1乃至40のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置を備える容器。
【請求項70】
容器へ取付けられる請求項41乃至68のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置を備える容器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器へ取付けられるようになっており、かつ前記容器の内部に貯留される流体を使用中に小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、
(i)内部チャンバと、
(ii)前記チャンバから小出しされる流体が、中を通して前記装置から放出される出口であって、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、開放し、かつ流体が前記チャンバから小出しできるように構成される出口弁をさらに備える出口と、および
(iii)流体を、中を通して前記チャンバ内に引込みできる入口であって、前記チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ開放し、かつ流体を前記チャンバ内に引込みできるように構成される弁をさらに備える入口と、を形成する本体を有するポンプ作用式ノズル装置であって、
前記本体は、ベース部分とハウジング部分を備え、前記ベース部分とハウジング部分は、共に前記装置の内部チャンバを形成し、かつ互いに摺動自在に取付けられて、作動の第1の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分へ向けて摺動して前記チャンバの内部容積を減少し、それにより、前記チャンバ内の圧力が増加し、その圧力が出口弁を開放するのに必要な所定の最小限界圧力を超えるならば、前記出口を通して前記チャンバ内に貯留される流体が小出しされ、ついで作動の第2の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分から離れるように摺動して、前記チャンバの容積を増加し、それにより、前記チャンバ内の圧力が減少し、かつ流体が入口を通して前記チャンバ中に引込まれ、
そこにおいて、前記内部チャンバ内に存在する流体が、弾性的に変形自在の挿入部材内に収納され、その挿入部材は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために弾性的に押圧され、かつ前記チャンバの容積が前記ハウジングを前記ベースへ向けて摺動することにより減少されるときに、圧縮されるように構成されるポンプ作用式ノズル装置。
【請求項2】
容器へ取付けられるようになっており、かつ前記容器の内部に貯留される流体を使用中に小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、
(i)内部チャンバと、
(ii)前記チャンバから小出しされる流体が、中を通して前記装置から放出される出口であって、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、開放し、かつ流体が前記チャンバから小出しできるように構成される出口弁をさらに備える出口と、および
(iii)流体を、中を通して前記チャンバ内に引込みできる入口であって、前記チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下するときにだけ開放し、かつ流体を前記チャンバ内に引込みできるように構成される弁をさらに備える入口と、を形成する本体を有するポンプ作用式ノズル装置であって、
前記本体は、ベース部分とハウジング部分を備え、前記ベース部分とハウジング部分は、共に前記装置の内部チャンバを形成し、かつ互いに摺動自在に取付けられて、作動の第1の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分へ向けて摺動して前記チャンバの内部容積を減少し、それにより、前記チャンバ内の圧力が増加し、その圧力が出口弁を開放するのに必要な所定の最小限界圧力を超えるならば、前記出口を通して前記チャンバ内に貯留される流体が小出しされ、ついで作動の第2の段階中に、前記ハウジング部分がベース部分から離れるように摺動して、前記チャンバの容積を増加し、それにより、前記チャンバ内の圧力が減少し、かつ流体が入口を通して前記チャンバ中に引込まれ、
そこにおいて、前記装置が小出しされた流体の噴霧を発生させるようになっているポンプ作用式ノズル装置。
【請求項3】
前記ベースは容器へ取り付けられるように構成される請求項1または請求項2に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項4】
前記ベースは入口を形成する請求項1から3のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項5】
前記ベースの下面は、容器へ取付けられるように構成され、かつ前記ベースの上面が、前記チャンバの内面を形成する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記チャンバの1つ以上の内壁を形成する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、前記チャンバの側壁と端壁を形成し、また前記ベースは、反対側の端壁を形成する請求項5または6に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項8】
前記ハウジングは、前記ベースの上面に形成される窪み内に摺動自在に取付けられる請求項5乃至7のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項9】
前記内部チャンバは、プランジャをさらに備える請求項2または、請求項2に従属するときは請求項3乃至8のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項10】
前記プランジャは、前記ハウジングが前記ベースに関して動かされる間は静止したままである請求項9に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項11】
前記プランジャは、前記チャンバの側壁に2つのシールを形成し、前記シールの第1のシールは、作動の第1の段階中に流体が前記プランジャを通して漏洩するのを防止するように構成され、また前記シールの第2のシールは、装置の作動の第2の段階中に空気が前記チャンバ中に漏洩しかつ引込まれるのを防止するように構成される請求項9または請求項10に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項12】
前記プランジャは、前記ベース上に着座される請求項9乃至11のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項13】
前記プランジャは、前記入口弁を形成するために前記ベースにより形成される弁座により受容される弁部材をさらに備える請求項12に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項14】
前記ノズル装置は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために、弾性的に押圧される弾性手段を備える請求項2または、請求項2に従属するときは請求項3乃至13のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項15】
前記弾性手段は、前記チャンバ内に配設されるバネである請求項14に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項16】
前記内部チャンバ内に存在する流体が、弾性的に変形自在の挿入部材内に収納され、その挿入部材は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために弾性的に押圧され、かつ前記チャンバの容積が前記ハウジングを前記ベースへ向けて摺動することにより減少されるときに、圧縮されるように構成される請求項2、または請求項2に従属するときは請求項3乃至8のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項17】
前記ベースと前記ハウジング上に設けられる協働する回り止めが、互いに当接して、前記ハウジングが前記ベースから離れて移動できる範囲を制限する上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項18】
前記出口は、出口オリフィス、および前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路を備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項19】
前記本体により形成される前記出口弁は、前記内部通路内に配設される請求項18に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項20】
前記内部通路の少なくとも一部分は、ノズル装置の本体の2個以上の構成部品の当接面間に形成される請求項18または請求項19に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項21】
前記内部通路の一部分は、前記構成部品の1個だけによっても形成される請求項20に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項22】
前記出口弁は、前記部品上に形成され、かつ前記部分内に配設される請求項21に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項23】
前記弁は、本体の2個以上の構成部品の当接面間に形成される内部通路の前記少なくとも一部分内に配設される請求項19乃至21のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項24】
前記出口弁の弁部材が、前記部品の1個の上に形成され、前記弁部材は、前記内部通路が閉止される位置になるように弾性的に押圧され、かつ前記弁部材は、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ、流体が流通できる開放流路を形成するために、前記弾性的に押圧される位置から変位されるように、さらに構成される請求項23に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項25】
前記部品のそれぞれは、組立てられたノズル装置内で、それらの部品が共に接触するときに他の部品の当接面に接触する当接面を有し、前記当接面の少なくとも1つは、その上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品が共に接触するときに当接面間に前記内部通路を形成する請求項20乃至24のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項26】
前記出口は、本体のハウジング部分により形成される上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項27】
前記ハウジングは、2個の構成部品をさらに備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項28】
前記通路の少なくとも一部分が、前記本体のハウジング部分の2個の構成部品間に形成される、請求項18に従属するときは請求項27に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項29】
前記ハウジングは、前記ベースと共に前記チャンバを形成する第1の構成部品、および前記第1の部品へ取付けられる第2の構成部品を備えて、前記第1と第2の部品の当接面が共に接触して前記内部通路の少なくとも一部分を形成する、請求項18に従属するときは請求項27または28に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項30】
前記出口オリフィスは、2個以上の構成部品の当接面の縁部に形成される請求項18乃至25および28乃至29のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項31】
前記装置は小出しされた流体の噴霧を発生させる請求項18乃至25および28乃至30のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項32】
前記内部通路は、最終噴霧オリフィス、または渦巻きチャンバおよびオリフィスに先行する、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備える請求項31に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項33】
前記ノズル装置は、小出しされた流体の噴霧を発生させ、1つ以上の噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成され、前記挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が、前記挿入部材に流入し、1つ以上の噴霧修正機構を通り、ついで挿入部材の出口から放出されるように構成される請求項1乃至31のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項34】
前記噴霧修正機構は、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段、ベンチュリチャンバ、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構を備える請求項32または請求項33に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項35】
前記装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁をさらに備える上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項36】
前記チャンバは、2つの隔室に分割され、前記隔室の第1の隔室は、入口弁と出口弁を備え、かつ作動の第1と第2の段階中に装置の入口を通して引込まれる流体を小出しするように構成され、また前記隔室の第2の隔室は、別個の空気隔室であり、作動の第1の段階中にノズル出口を通して空気流を放出し、かつ作動の第2の段階中に出口から空気を引込むように構成される上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項37】
前記空気チャンバには、空気隔室チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ、開放し、かつノズル装置の出口を通して空気流を流すように構成される出口弁が設けられる請求項36に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項38】
前記空気流は、空気隔室の出口流路を通して前記内部通路の長さ方向に沿う任意の位置において前記内部通路に導入される請求項36または請求項37と組合せて請求項18乃至25のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項39】
前記空気隔室は、空気入口弁をさらに備える請求項36乃至38のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項40】
前記装置には、引金アクチュエータがさらに備えられ、作動の前記第1の段階において前記引金が引かれると、前記ハウジングは、前記ベースへ向けて摺動されるように構成されている上述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項41】
請求項1乃至40のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置へ取付けられるようになっている引金アクチュエータであって、引金、および前記引金アクチュエータを前記ベースと前記ハウジングへ接続させることができる手段を備える引金アクチュエータにおいて、前記引金アクチュエータは、作動の第1の段階中に前記引金が引かれると、前記ハウジングは、前記ベースに関して移動し、かつ前記チャンバを圧縮するようにされ、また作動の第1の段階中に前記引金が解放されると、前記ハウジングは、前記ベースに関して移動して前記チャンバを膨張することができるように構成される引金アクチュエータ。
【請求項42】
前記引金アクチュエータは、第1の装着エレメントによりノズル装置のベースへ、かつ第2の装着エレメントによりハウジングへ接続され、前記それらのエレメントは、引金が引かれるときに互いに向けて移動自在であり、かつ引金がその初期位置へ戻されるときに互いに離れて移動自在である請求項41に記載の引金アクチュエータ。
【請求項43】
容器の開口部へ取付けられ、かつ前記容器の内部から液体を小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、内部チャンバを形成する本体を有し、その本体は、
(i)中を通り流体を前記チャンバ内に引込みできる一方向弁を有する入口と、
(ii)出口オリフィスと、
(iii)前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路と、
(iv)前記内部通路内に配設され、かつ内部チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ開放し、前記通路に沿って流体を流させるようになっている一方向出口弁と、および
(v)アクチュエータと、を備えるポンプ作用式ノズル装置において、
前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に貯留される流体が、前記出口弁を通し、前記内部通路に沿って出口オリフィスへ放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、流体が入口を通して前記チャンバに引込まれるように構成され、
前記本体は、空気チャンバがさらに形成され、その空気チャンバは、前記アクチュエータが作動されるときに、前記空気チャンバを前記内部通路または前記出口に沿う位置へ接続する出口流路を通して空気流を前記内部通路または前記出口オリフィス中に小出しするように構成され、前記本体は、前記空気チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に存在する空気が、前記出口流路を通し、前記内部通路または前記出口オリフィス中に放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、空気が前記空気チャンバ中に引込まれるように構成され、
前記チャンバおよび前記空気チャンバの1つが、その他の前記チャンバおよび前記空気チャンバを部分的に囲んでいることを特徴とするポンプ作用式ノズル装置。
【請求項44】
容器の開口部へ取付けられ、かつ前記容器の内部から液体を小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、内部チャンバを形成する本体を有し、その本体は、
(i)中を通り流体を前記チャンバ内に引込みできる一方向弁を有する入口と、
(ii)出口オリフィスと、
(iii)前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路と、
(iv)前記内部通路内に配設され、かつ内部チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ開放し、前記通路に沿って流体を流させるようになっている一方向出口弁と、および
(v)アクチュエータと、を備えるポンプ作用式ノズル装置において、
前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に貯留される流体が、前記出口弁を通し、前記内部通路に沿って出口オリフィスへ放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、流体が入口を通して前記チャンバに引込まれるように構成され、
前記本体は、空気チャンバがさらに形成され、その空気チャンバは、前記アクチュエータが作動されるときに、前記空気チャンバを前記内部通路または前記出口に沿う位置へ接続する出口流路を通して空気流を前記内部通路または前記出口オリフィス中に小出しするように構成され、前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に存在する空気が、前記出口流路を通し、前記内部通路または前記出口オリフィス中に放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、空気が前記空気チャンバ中に引込まれるように構成され、
前記内部チャンバ内に存在する流体が、弾性的に変形自在の挿入部材内に収納され、その挿入部材は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために弾性的に押圧され、かつ前記チャンバの容積が前記ハウジングを前記ベースへ向けて摺動することにより減少されるときに、圧縮されるように構成されることを特徴とするポンプ作用式ノズル装置。
【請求項45】
前記空気チャンバ内に存在する空気が、弾性的に変形自在の挿入部材内に収納され、その挿入部材は、前記ベースと前記ハウジングを離間するように押圧するために弾性的に押圧され、かつ前記チャンバの容積が前記ハウジングを前記ベースへ向けて摺動することにより減少されるときに、圧縮されるように構成されることを特徴とする請求項44に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項46】
容器の開口部へ取付けられ、かつ前記容器の内部から液体を小出しできるようになっているポンプ作用式ノズル装置であって、内部チャンバを形成する本体を有し、その本体は、
(i)中を通り流体を前記チャンバ内に引込みできる一方向弁を有する入口と、
(ii)出口オリフィスと、
(iii)前記チャンバを前記出口オリフィスへ接続する内部通路と、
(iv)前記内部通路内に配設され、かつ内部チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときにだけ開放し、前記通路に沿って流体を流させるようになっている一方向出口弁と、および
(v)アクチュエータと、を備えるポンプ作用式ノズル装置において、
前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に貯留される流体が、前記出口弁を通し、前記内部通路に沿って出口オリフィスへ放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、流体が入口を通して前記チャンバに引込まれるように構成され、
前記本体は、空気チャンバがさらに形成され、その空気チャンバは、前記アクチュエータが作動されるときに、前記空気チャンバを前記内部通路または前記出口に沿う位置へ接続する出口流路を通して空気流を前記内部通路または前記出口オリフィス中に小出しするように構成され、前記本体は、前記チャンバの内部容積は前記アクチュエータが作動されると減少し、それにより、前記チャンバ内に存在する空気が、前記出口流路を通し、前記内部通路または前記出口オリフィス中に放出され、かつ前記アクチュエータが解放されると増加し、それにより、空気が前記空気チャンバ中に引込まれるように構成され、
前記装置が、出口オリフィスから流体の固まりを小出しすることを特徴とするポンプ作用式ノズル装置。
【請求項47】
前記装置は、前記アクチュエータが一旦解放されると、前記チャンバの容積を増加させるように構成される弾性手段を備える請求項43乃至46のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項48】
前記装置の前記本体には2個の構成部品が備えられ、それらの部品は、互いに向けて移動して前記内部チャンバと前記空気チャンバを圧縮でき、かつ互いに離れるように移動して、前記内部チャンバと前記空気チャンバを膨張させる請求項43乃至47のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項49】
前記弾性手段は、前記部品の両方に押付けられて、2個の部品を互いに離れるように押圧し、また前記チャンバは、前記弾性手段の作用に抗して圧力を加えることにより圧縮される、請求項7に従属するときは、請求項48に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項50】
前記弾性手段は、前記内部チャンバと前記空気チャンバのいずれか、または両方に設けられるバネまたは弾性的に変形自在の挿入部材である請求項49に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項51】
空気は、アクチュエータが解放され、かつ空気チャンバの容積が増加/膨張させられるときに、出口オリフィス、内部通路および出口流路を通して空気チャンバに引込まれる請求項43乃至50のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項52】
前記装置には、空気入口がさらに備えられ、その空気入口を通して、空気が前記装置の外側から空気チャンバ中に引込まれる請求項43乃至50のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項53】
前記空気入口は、空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満に低下したときにだけ開放し、かつ空気を空気チャンバ中に引込みできるように構成される空気入口弁を備える請求項52に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項54】
空気が、出口弁から下流側にある位置において内部通路に導入される請求項43乃至53のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項55】
前記出口流路は、1つ以上の細い穴または孔であり、それらの穴により、空気が通過できるが、液体が内部チャンバから空気チャンバへアクセスするのが防止される請求項43乃至54のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項56】
前記出口流路は、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ流体が前記通路に沿って流れることができるように構成される空気解放弁を備える請求項43乃至54のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項57】
前記空気解放弁は、空気が(i)空気チャンバ内の圧力が所定の最小圧力を超えるときに空気チャンバから流出できるように、かつ(ii)空気チャンバ内の圧力が外部圧力未満であるときに空気チャンバに流入できるように構成される二方向弁である請求項56と組合せて請求項51に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項58】
前記空気解放弁は、空気チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときにだけ開放し、かつ空気が空気チャンバから流出できるように、および反対方向の流れを防止するように構成される一方向弁である請求項56のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項59】
前記出口弁と空気解放弁は、ほぼ同一の最小限界圧力で開放するように構成される請求項56乃至58のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項60】
前記内部通路は、前記本体の壁により前記空気チャンバから分離され、また前記出口流路は、任意の所要の位置において前記壁内に形成されるので、空気を、前記内部通路の長さ方向に沿う任意の所要の位置まで前記内部通路中に放出できる請求項43乃至59のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項61】
前記チャンバは、前記内部通路の上方または下方に位置決めされ、また前記出口流路は、前記チャンバの上壁または下壁にそれぞれ形成される請求項60に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項62】
出口の内部通路の少なくとも一部分が、ノズル装置の2個以上の構成部品の当接面間に形成される請求項43乃至61のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項63】
前記内部通路の一部分が、前記構成部品の1個だけにより形成できる請求項62に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項64】
前記部品のそれぞれは、組立てられたノズル装置内でそれぞれの構成部品が互いに接触するときに、他の部品の当接面と接触する当接面を有し、また前記当接面の少なくとも1つは、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品が互いに接触するときに当接面間に前記内部通路を形成する請求項62または請求項63に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項65】
内部通路の少なくとも一部分は、前記本体の2個の構成部品間に形成される請求項64に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項66】
内部通路の前記少なくとも一部分は、前記2個の部品の対向する当接面間に形成され、また前記当接面の少なくとも1つは、その当接面上に形成される1つ以上の溝および/または窪みを有し、それらの溝は、前記部品の当接面が互いに接触するときに前記通路を形成する請求項65に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項67】
前記出口弁は、ノズル装置の本体により形成される請求項43乃至66のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項68】
内部通路の少なくとも一部分は、ノズル装置の2個以上の部品の当接面間に形成され、また出口弁は、内部通路の前記部分内に形成される請求項67に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項69】
前記出口弁には、構成部品の1個の上に形成される弁部材が備えられ、前記弁部材は、他の構成部品または複数の部品の対向する面に対して弾性的に押圧され、それにより、それらの間に形成される内部通路が閉止され、また前記弁部材は、前記チャンバ内の圧力が所定の最小限界圧力を超えるときに、流体が流通できる開放流路を形成するように変位されるように構成される請求項68に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項70】
前記内部通路は、最終噴霧オリフィス、または渦巻きチャンバおよびオリフィスに先行する、1つ以上の内部噴霧修正機構をさらに備える請求項43乃至45のいずれか、または、請求項43乃至45のいずれかに従属するときは請求項47乃至69のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項71】
前記ノズル装置は、1つ以上の噴霧修正機構を備える挿入部材を受容するように構成され、また前記挿入部材は、出口オリフィスを出る流体が前記挿入部材に流入し、1つ以上の噴霧修正機構を通り、挿入部材の出口を通して放出されるように形成される請求項43乃至45のいずれか、または、請求項43乃至45のいずれかに従属するときは請求項47乃至69のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項72】
前記噴霧修正機構は、膨張チャンバ、渦巻きチャンバ、内部オリフィス、複数の通路分岐、ドッグレッグ手段、ベンチュリチャンバ、スリットの形態の出口オリフィスまたは複数の出口オリフィスから成るグループから選択される1つ以上の機構を備える請求項70または請求項71に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項73】
前記出口流路は、空気チャンバからの空気が、内部通路内に形成されるチャンバに導入されるように配置される請求項70乃至72のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項74】
前記装置は、外部環境から容器の内部へ空気をアクセスさせて、外部環境と容器内部との間に存在する差圧を平衡できるように構成される空気漏洩弁をさらに備える請求項43乃至73のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項75】
前記装置の少なくとも1つの構成部品が、二重射出成形プロセスによって形成される前述の請求項のいずれかに記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項76】
前記装置の少なくとも1つの構成部品が、前記二重射出成形プロセスを利用することによって、2つの異なった材料から形成される請求項75に記載のポンプ作用式ノズル装置。
【請求項77】
容器へ取り付けられる請求項1乃至42のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置を備える容器。
【請求項78】
容器へ取り付けられる請求項42乃至76のいずれかに明示されるポンプ作用式ノズル装置を備える容器。

【図4】
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【図8】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2006−509694(P2006−509694A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−502457(P2005−502457)
【出願日】平成15年12月5日(2003.12.5)
【国際出願番号】PCT/GB2003/005316
【国際公開番号】WO2004/054723
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(502393958)インクロ リミテッド (12)
【Fターム(参考)】