説明

ポンプ構造

【課題】組立が容易で、熱膨張や熱収縮に影響され難く、長寿命と効率向上が可能なポンプを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のポンプは、水通路の機能を持たせた羽根車11と、羽根車11を軸方向に押すための付勢する付勢手段としてばね1と、押された羽根車11とポンプ本体21が接触しないように羽根車11の位置を制限する羽根車11設けられたスラスト受け2とポンプ本体21に設けられたスラスト受け3を具備したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的小型のポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に遠心ポンプは、ケーシングに設置された水通路の内側で、羽根車を回転させて液体を揚水することは周知の事実である。
【0003】
遠心ポンプの羽根車は、ケーシング内で回転しているために、ケーシングと接触しないように保つ必要があり、軸方向に動かない回転する軸に固定するために組立時に羽根車の位置の微調整を行なったり、回転体の位置を制限するために、スラスト受けを回転体の両側に設け、回転体の長さに合わせてスラスト受け間の距離を調整するか、スラスト受け間の距離に合わせて回転体の長さを調整する等の方法で回転体の動きを制限している。
【0004】
羽根車の位置の微調整や隙間の調整には隙間が狭ければ狭いほど組立が困難となるため、羽根車とケーシングの間や回転体とケーシング間にある程度の隙間が必要となる。
【0005】
また、隙間が狭いと羽根車やケーシングの熱膨張や熱収縮の際に隙間が広がることによる性能不良、または、隙間がなくなることによる回転不能に陥るため、ある程度の隙間が必要となる。
【0006】
比較的大流量のポンプでは、羽根車とケーシング間の隙間が大きくても、この隙間から漏れる液量は全体量からすると無視できる程度のものであるが、小型のポンプや高揚程のポンプでは隙間が大きいと、隙間から漏れる液量が多くなり、効率向上の妨げになっている。
【0007】
隙間を調整する工程を省略するために、羽根車などの回転体を軸方向に自由に動く状態にして、羽根車などの回転体がケーシングに接触することを容認する方法を行なうこともある。
【0008】
前記の方法の場合は、羽根車などの回転体にバランスホールと呼ばれる穴を開け羽根車前後の圧力を同じ圧力にし、ケーシングと羽根車の運転中の接触防止を試みることや、羽根車やケーシングの接触部分に溝等の加工を行い、羽根車の前後に動圧を働かせ羽根車とケーシングのポンプ運転中の接触防止を試みる方法がある。
【特許文献1】特開2003−139086号公報
【0009】
このような方法では、油やエチレングリコール等の粘性の高い液体を送液する場合や常時運転している場合には液の潤滑性が十分作用し接触の問題はあまり起こらないが、起動時や停止時、水等の粘性の低い液体を送液する場合にはケーシングと羽根車の接触を防止することが出来ず、羽根車が接触し、寿命が短くなる。
【0010】
上述のポンプの一実施形態を図5と図6および図7を参照して説明する。
【0011】
図5は、渦流キャンドモータポンプの断面図を示し、図7は、その回転体の断面図を示し、図6は、羽根車部周辺の断面図を示す。
【0012】
図5に示されるように、ポンプ本体21とキャン22で軸31を固定し、軸31の周囲をモータ回転子12に固定された軸受33と、モータ回転子12にピン41で連結された羽根車11に固定された軸受32が回転する。
【0013】
また、図6に示されるように、水通路はポンプ本体21と仕切板23と羽根車11で形成される空間Zであり、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2と羽根車11に固定された軸受32が摺動しても羽根車11とポンプ本体21羽根車11が本体21に接触せずに回転するための隙間Dと、羽根車が仕切板23に接触せずに回転するための隙間Eが必要である。
【0014】
隙間Dはポンプ本体21の段差寸法と羽根車11の段差寸法を管理すれば比較的簡単に確保できる。しかしながら、回転体が回転するための隙間は、組立時に、本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離に合わせて図7で示される羽根車11と軸受32で形成される回転体の全長Fを調整し、さらに羽根車11に固定された軸受32からモータ回転子12に固定された軸受33までの距離Gを調整して確保される。
【0015】
回転体が回転するための隙間(本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離と距離Gとの差による隙間)が、羽根車が仕切板23に接触せずに回転するための隙間Eよりも広くなると羽根車11が仕切板23に接触する恐れがある。
【0016】
ポンプの効率向上のためには隙間Eを狭くすることが必要であるが、隙間Eを狭くすると距離Gの調整が難しくなり、また、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離の熱膨張および熱収縮による変化が、羽根車11に固定された軸受32からモータ回転子12に固定された軸受33までの距離の熱膨張および熱収縮による変化と異なる場合、回転するための隙間がなくなることによる回転不能や、隙間が大きくなりすぎて羽根車11がポンプ本体21と仕切板23に接触することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
このように、羽根車とケーシングの接触を防止するためには、羽根車等の回転体の動きをスラスト受けで制限するために、スラスト受け間の距離の調整や回転体の全長を調整する必要がある。
【0018】
羽根車とケーシング間の隙間の調整や羽根車の微調整には、羽根車とケーシングの間にある程度の隙間が必要であり、隙間が狭いほど組立が困難になる。
【0019】
隙間が狭いほど、温度変化による熱膨張や熱収縮により隙間がなくなることによる回転不能や、隙間が広くなることによる羽根車などの回転体とケーシングの接触が起こる。
【0020】
大流量のポンプであれば、多少の隙間から漏れる内部漏れは許容できる範囲であるが、小型のポンプや高揚程のポンプでは隙間から漏れる内部漏れは効率に大きく影響する。
【0021】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、羽根車とケーシングの接触を防止できるため長寿命で、また、組立が容易で、熱膨張や熱収縮に影響を受け難く、且つ、スラスト受けの摺動を積極的に活用することで効率が良好なポンプを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、目的を達成するために、以下の解決手段を採用する。
【0023】
請求項1記載の発明は、水通路の機能を持たせた羽根車と、羽根車を軸方向に付勢する付勢手段と、押された羽根車とケーシングが接触しないように羽根車の位置を制限するスラスト受けを具備したポンプであり、この付勢力で常に羽根車はケーシングに押し付けられ、ケーシングに設けられたスラスト受けと羽根車に設けられたスラスト受けが摺動することにより、運転中も起動および停止時もケーシングと回転体の接触を防止することができる。
【0024】
請求項2記載の発明は、羽根車とモータ回転子を一体として形成し、この回転体に水通路の機能を持たせ、回転体を軸方向に付勢する付勢手段と、押された回転体とケーシングが接触しないように回転体の位置を制限するスラスト受けを具備したポンプであり、この付勢力で常に回転体はスラスト受けに押し付けられ、運転中も起動および停止時もケーシングと回転体の接触を防止することができる。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1および2で使用しているスラスト受けの構造を潤滑溝を設けていない又は極浅い潤滑溝を設けているスラスト受けの構造とすることで、スラスト受け部からの内部漏れを抑制し、効率の向上が可能となる。
【発明の効果】
【0026】
請求項1および2記載の発明によれば、羽根車やモータ回転子等の回転体は、推付勢手段による付勢力によりケーシング側に押し付けられ、押し付けられた回転体は、ケーシングと接触しないように回転体の位置を制限するスラスト受けと摺動するためにケーシングと回転体は接触する事がなく長寿命が達成できる。
【0027】
また、水通路の機能が羽根車または回転体に設けてあるため部品点数の低減やポンプの小型化が可能である。
【0028】
また、羽根車または回転体は常にばねの力でケーシング側に押し付けられ、押し付けられた回転体は、スラスト受けによりケーシングと接触しないように回転体の位置を制限されるため、スラスト受け間の距離の調整や回転体の長さ調整を行なう必要がなくなり、組立が容易となる。
【0029】
また、前記の理由により、熱膨張および熱収縮の影響による性能低下および回転不能の恐れが減少し、温度に影響されない安定的な運転が可能となる。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、請求項1および2記載の発明で使用しているスラスト受けの構造を潤滑溝を設けていない又は極浅い潤滑溝を設けているスラスト受けの構造とすることで、摺動面からの漏れ量は減少し、効率の向上が達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を図1と図4に示された実施の形態1、図2に示された他の実施の形態2、図3に示された他の実施形態3を参照して詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明のポンプを具現化した渦流キャンドモータポンプの側面の断面図を示し、図4は、その羽根車部周辺の側面の断面図を示す。
【0033】
ポンプ本体21とキャン22で軸31を固定し、軸31の周囲をモータ回転子12に固定された軸受33と、モータ回転子12にピン41で連結された水通路の機能を持たせた羽根車11に固定された軸受32が回転し、羽根車11とモータ回転子12の間に推力としてばね1が圧縮された状態で設置され羽根車11とモータ回転子12を押し分け、羽根車11に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動し、キャン22に設けられたスラスト受け4とモータ回転子12に固定された軸受33とが摺動する。
【0034】
図4に示されるように、水通路Yは、ポンプ本体21と水通路の機能を持たせた羽根車11の2点の部品で形成される。
【0035】
羽根車11に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動しても羽根車11とポンプ本体21の最接近部Aは、接触しないようにポンプ本体21の段差寸法と羽根車11の段差寸法を管理し、また、羽根車11の外周部Bは、最適な隙間に管理し、A部及びB部でマウスリングの機能を持たせ、内部漏れを最小限に押える。
【0036】
ポンプ本体21の段差寸法と羽根車11の段差寸法は、ポンプ本体21と羽根車11の製作時に管理できるため、組立時に調整する必要がない。
【0037】
次に、図1に示された実施の形態1の作用を説明する。
【0038】
ばね1の作用により羽根車11とモータ回転子12を押し分けるため、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離が大きくても小さくてもばね1が伸縮し、羽根車11に設けられたスラスト受け3をポンプ本体21に設けられたスラスト受け2に押し付け、モータ回転子12に固定された軸受33をキャン22に設けられたスラスト受け4に押し付けることにより、羽根車11とモータ回転子12の位置は制限され、羽根車11がポンプ本体21に、モータ回転子12がキャン22に接触することなく運転でき、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離の調整や、羽根車11およびモータ回転子より構成される回転体の全長寸法の調整がいらなくなるため、組立が容易となり、また、羽根車11に水通路の機能を持たせたことで小型化が可能となる。
【0039】
前記のばねの作用により、熱膨張および熱収縮の影響でポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離が変化しても問題なく運転できる。
【0040】
上述のばねの作用により、羽根車11に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動し、キャン22に設けられたスラスト受け4とモータ回転子12に固定された軸受33とが摺動しているが、摺動部は完全に液中に没しているため、摺動面は常に流体潤滑状態を保ち、摺動面の寿命を長く保つことが可能となる。
【0041】
弱い力のばねで羽根車11とモータ回転子12を押し分けることができるときは、強い力のばねを使用せず弱い力のばねを使用することにより、摺動面の寿命を長く保つことが可能となる。
【0042】
また、羽根車11に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2の構造を潤滑溝を設けていない又はスラスト受けがない時の隙間より浅い潤滑溝を設けた構造にすることにより摺動面からの漏れ量はより小さくなり、効率の向上が達成され、消費電力の低減につながる。
【0043】
図2は、図1の実施の形態1を基本とし、ポンプ本体21にスラスト受け5を設け、羽根車11にスラスト受け6を設けたことを特徴とする渦流キャンドモータポンプの側面の断面図である。
【0044】
ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とスラスト受け5の段差と、羽根車11に設けられたスラスト受け3とスラスト受け6の段差は、ほぼ同じになるように管理されている。
【0045】
次に、図2に示された実施の形態2の特徴は、ポンプ本体21にスラスト受け5を設け、羽根車11にスラスト受け6を設けたことであり、図1の実施の形態1の作用と異なる部分は、これらのスラスト受けの作用であるため、これらのスラスト受けの作用に絞って以下に説明する。
【0046】
ポンプ本体21にスラスト受け5を設け、羽根車11にスラスト受け6を設けたことにより、最接近部Aの隙間を図1より少なくすることが可能となるため、図1の実施の形態1よりA部からの漏れを少なくすることが可能となり、効率の向上が達成され、消費電力の低減につながる。
【0047】
また、ポンプ本体21と羽根車11の熱膨張係数の違いにより、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とスラスト受け5の段差と、羽根車11に設けられたスラスト受け3とスラスト受け6の段差に違いが生じても常にどちらかのスラスト受けが摺動するため、図1の実施の形態1よりも広い温度範囲の使用が可能となる。
【0048】
また、羽根車11に設けられたスラスト受け6とポンプ本体に設けられたスラスト受け5の構造を潤滑溝を設けていない又はスラスト受けがない時の隙間より浅い潤滑溝を設けた構造にすることにより摺動面からの漏れ量はより小さくなり、効率の向上が達成され、消費電力の低減につながる。
【0049】
図1の実施の形態1と、図2の実施の形態2のどちらを選択するかは、用途とコストにより決定されるべきであり、図2の実施の形態2は、図1の実施の形態1より広い温度範囲で安定して使用でき、内部の漏れ量も少ないが、ポンプ本体21と羽根車11のスラスト受けがそれぞれ2箇所となるため、コスト高となることを念頭に置き決定することが望ましい。
【0050】
図3は、本発明のポンプを具現化した羽根車とモータ回転子を一体として形成されたことを特徴とする渦流キャンドモータポンプの側面の断面図である。
【0051】
ポンプ本体21とキャン22で軸31を固定し、軸31の周囲を羽根車とモータ回転子が一体として形成された回転体13(以下、回転体13と呼ぶ)に設けられた軸受32と軸受33が回転し、この回転体13と軸受33の間にばね1が圧縮された状態で設置され回転体13と軸受33を押し分け、回転体13に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動し、キャン22に設けられたスラスト受け4と回転体13に設けられた軸受33とが摺動する。
【0052】
回転体13には、水通路の機能を持たせてある。
【0053】
実施の形態1と同様に、水通路は、ポンプ本体21と水通路の機能を持たせた回転体13の2点の部品で形成される。
【0054】
回転体13に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動しても回転体13とポンプ本体21の最接近部Aは、接触しないようにポンプ本体21の段差寸法と羽根車11の段差寸法を管理し、また、回転体13の外周部Bは、最適な隙間に管理し、A部及びB部でマウスリングの機能を持たせ、内部漏れを最小限に押える。
【0055】
実施の形態1との差異は、実施の形態3では、羽根車とモータ回転子を一体として形成した回転体13を有することと、推力であるばね1の位置を回転体13と軸受33の間に設けたことである。
【0056】
次に、図3に示された実施の形態3の作用を説明する。
【0057】
実施の形態1と同様に、ばね1の作用により回転体13と軸受33を押し分けるため、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離が大きくても小さくてもばね1が伸縮し、回転体13に設けられたスラスト受け3をポンプ本体21に設けられたスラスト受け2に押し付け、軸受33をキャン22に設けられたスラスト受け4に押し付けることにより、回転体13と軸受33の位置は制限され、回転体13がポンプ本体21及びキャン22に接触することなく運転でき、ポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離の調整や、回転体13の全長寸法の調整がいらなくなるため、組立が容易となる。
【0058】
前記のばねの作用により、熱膨張および熱収縮の影響でポンプ本体21に設けられたスラスト受け2とキャン22に設けられたスラスト受け4の間の距離が変化しても問題なく運転できる。
【0059】
上述のばねの作用により、回転体13に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2とが摺動し、キャン22に設けられたスラスト受け4と軸受33とが摺動しているが、摺動部は完全に液中に没しているため、摺動面は常に流体潤滑状態を保ち、摺動面の寿命を長く保つことが可能となる。
【0060】
弱い力のばねで回転体13と軸受33を押し分けることができるときは、強い力のばねを使用せず弱い力のばねを使用することにより、摺動面の寿命を長く保つことが可能となる。
【0061】
また、回転体13に設けられたスラスト受け3とポンプ本体に設けられたスラスト受け2の構造を潤滑溝を設けていない又はスラスト受けがない時の隙間より浅い潤滑溝を設けた構造にすることにより摺動面からの漏れ量はより小さくなり、効率の向上が達成され、消費電力の低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態1におけるポンプの側面の断面図
【図2】本発明の実施の形態2におけるポンプの側面の断面図
【図3】本発明の実施の形態3におけるポンプの側面の断面図
【図4】本発明の実施の形態1におけるポンプの羽根車部周辺の側面の断面図
【図5】本発明前の実施の形態におけるポンプの側面の断面図
【図6】本発明前の実施の形態におけるポンプの羽根車部周辺の側面の断面図
【図7】本発明前の実施の形態におけるポンプの回転体の側面の断面図
【符号の説明】
【0063】
1 ばね
2 スラスト受け
3 スラスト受け
4 スラスト受け
5 スラスト受け
6 スラスト受け
11 羽根車
12 モータ回転子
13 羽根車はモータ回転子が一体として形成された回転体
21 ポンプ本体
22 キャン
23 仕切板
31 軸
32 軸受
33 軸受
41 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心ポンプにおいて、水通路の機能を持たせた羽根車と、羽根車が軸方向に移動してケーシングと羽根車が接触しないように制限するスラスト受けと、羽根車を軸方向に付勢する付勢手段とを具備したことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
遠心ポンプにおいて、羽根車とモータ回転子を一体として形成し水通路の機能を持たせた回転体と、回転体が軸方向に移動してケーシングと回転体が接触しないように制限するスラスト受けと、回転体を軸方向に付勢する付勢手段とを具備したことを特徴とするポンプ。
【請求項3】
請求項1および2記載のポンプにおいて、スラスト受けの構造が潤滑溝を設けていない又は極浅い潤滑溝を設けた構造を持つことを特徴とするポンプ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−262997(P2007−262997A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−89741(P2006−89741)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成17年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 家庭用燃料電池システムの排熱回収ポンプ・冷却水ポンプの技術開発の委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000226002)株式会社ニクニ (25)
【Fターム(参考)】