マイクロリアクターシステム
【課題】温度制御が可能であり、所望の滞留時間を保証するのに適した、改善されたマイクロリアクターシステムアッセンブリーを提供する。
【解決手段】マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、強固な第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含むプロセスモジュール、および少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記第1の材料とは異なる延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含む熱交換モジュールのスタックを含み、ここにおいて、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれる。
【解決手段】マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、強固な第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含むプロセスモジュール、および少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記第1の材料とは異なる延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含む熱交換モジュールのスタックを含み、ここにおいて、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれる。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、少なくともnのプロセスモジュールおよび少なくともn+1の熱交換モジュールを含むマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、それぞれのプロセスモジュールが2つの隣接する熱交換モジュールによって挟まれるマイクロリアクターシステムアッセンブリーに関する。
【0002】
マイクロリアクター(micro−reactor)とは、1以上の反応物の反応(典型的に、2以上の反応物の混合を含む)、および、ある程度、混合の前、間および/または後における前記反応物の加熱もしくは冷却または熱的緩衝(thermal buffering)を介した前記反応物の反応の調節のために提供される反応装置である。小さな領域内で化学反応を行うためのそのようなマイクロリアクターは、例えばEP−A−0688242、EP−A−1031375、WO−A−2004/045761およびUS−A−2004/0109798によって既知である。
【0003】
マイクロリアクターにて行われる化学反応は、本質的に、いわゆるA型反応とB型反応とに区別することができる。
【0004】
例として有機金属反応が挙げられるA型は、非常に速い化学反応であり、混合チャンバー内で反応物を混合すると、典型的に1秒以内に直ちに発生する。それらは、混合プロセスにより制御される反応と称される場合がある。全ての反応物を完全に反応させ副産物を回避するために、そのようなA型反応はプロセス液の素早く効果的な混合、並びに、効果的な熱的制御を必要とする。そのようなA型反応は、一般に、反応後の時間を必要とせず、または反応後に必要となる時間は短く、そのため、滞留体積または反応後体積の小さいマイクロリアクターにおいて良好に遂行可能である。そのような反応のための滞留時間は、典型的に20秒未満の範囲内である。
【0005】
B型反応は、例としてウィッティヒ反応またはジケトンによる芳香族アミンのアセトアシル化が挙げられ、対照的に、典型的な反応時間が1秒から10分の範囲である高速から低速の反応である。これらの反応では濃縮が進行し、または動力学的に制御される。反応物を完全に反応させおよび副産物を回避するために、そのようなB型反応は反応物の非常に手早い混合を必要としないものの、完全な反応の時間の間における制御可能な反応条件を必要とする。従って、滞留体積および反応後体積は、プロセス液が、容易におよび正確に制御可能な条件下で長時間マイクロリアクター内に残るように決められなければならない。しかしながら、現在まで、そのようなより長い滞留時間の実現は、小さなサイズおよび高価な微小構造(micro−structuring)のために、従来のマイクロリアクターでは困難である。従って、従来のマイクロリアクターは、大部分A型反応に使用される。
【0006】
それゆえ、本発明の目的は、温度制御が可能であり、所望の滞留時間を保証するのに適した、改善されたマイクロリアクターシステムアッセンブリーを提供することである。
【0007】
この目的は、
少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、強固な第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液入口(1C、1D、2C、2D、3C、6C)と少なくとも1つの反応液出口(1E、1F、2E、3D、6D)との間において前記プロセスモジュール(1−6)の内部を貫通する少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含み、ここにおいて、少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)の場合、前記少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)は機能的に連続に連結されているプロセスモジュール、および
少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記第1の材料とは異なる、変形しうるまたは延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液入口(7B、8B)と少なくとも1つの熱交換液出口(7C、8C)との間で前記熱交換モジュール(7、8)の内部を貫通する少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含み、ここにおいて、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)は機能的に連続に連結されている熱交換モジュール
のスタックを含み、
それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれる請求項1によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーによって解決される。
【0008】
少なくともnのプロセスモジュールおよび少なくともn+1の熱交換モジュールは、モジュールの内部において、少なくとも1つの入口から少なくとも1つの出口まで完全にわたる少なくとも1つの液体通路、すなわち反応液通路または熱交換液通路を規定する独立したモジュールをそれぞれ形成する。
【0009】
異なる材料から作られるプロセスモジュールおよび熱交換モジュールを提供することにより、それぞれプロセスモジュールおよび熱交換モジュールのために、以下に述べる第1および第2の材料を選択することが可能である。
【0010】
プロセスモジュールのために、反応物の反応に最適であり、特に腐食および/または圧力に耐性のある第1の材料を選択することが可能であり、好ましくは、ステンレス鋼、ハステロイ、タングステン、タンタル、チタン、セラミック、シリコン、グラファイトから成る群から選択され、および/または1以上の前記第1の材料の適切な組み合わせから選択される。
【0011】
熱交換モジュールのために、熱移動および/または封着、特に熱伝達に最適な、延性のある第2の材料を選択することが可能であり、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀および銀合金から成る群から選択され、および/または1以上の前記第2の材料の適切な組み合わせから選択される。
【0012】
このように、分離したプロセスモジュールおよび熱交換モジュールによるマイクロリアクターシステムアッセンブリーを提供することにより、それぞれの前記モジュールをその特定の役割、すなわち化学反応の進行またはプロセスの温度の制御に最適化させることが可能となる。
【0013】
有利なことに、化学反応プロセスおよび温度制御のための分離したモジュールを提供することは、それぞれ、マイクロリアクターシステムアッセンブリーの構成成分の規格化を可能とする。これによって、異なるマイクロリアクターシステムアッセンブリーに、異なる滞留時間、異なる液体体積、異なる量の移動すべき熱等による異なる反応を提供することが可能となる。例えば、熱交換液を収容するためにより大きな通路を有した熱交換モジュールを提供することは、より大きな量の熱を同一のプロセスモジュールに供給しまたは除去することを可能とする。
【0014】
第1の材料がより強固なものである一方で、第2の材料はより延性のあるものである。好ましくは、熱交換モジュールのための延性のある第2の材料は、可逆的に、すなわち、弾力的に、または残留的に(remainingly)、すなわち可塑的に、圧力下で変形する。熱交換モジュールを、ステンレス鋼といったより強固な第1の材料によって作られた隣接するプロセスモジュールに押し付けることは、熱交換モジュールの接触表面をわずかに変形させ、プロセスモジュールと熱交換モジュールとの間に付加的な封着は必要とならない。
【0015】
良好な熱転移を提供するためにプロセス液と熱交換液との間の壁の厚さを可能な限り減少させた従来のマイクロリアクターと比較して、本発明によると、独立したプロセスモジュールおよび熱交換モジュールが提供される。このことは、分離したモジュールをそれらの特定の役割に関して最適化するために、反応液と熱交換液との間の距離を増大させるにも関わらず(これは、従来、不都合であると認識されていたことである)、驚くべきことに、より良好なプロセスおよび温度制御を達成することができる。
【0016】
それぞれのプロセスモジュールは2つの熱交換モジュールの間に挟まれ、マイクロリアクターの端に位置しないそれぞれの熱交換モジュールは、2つのプロセスモジュールの間に挟まれる。マイクロリアクターシステムアッセンブリーの端にある熱交換モジュールは、それぞれ第1および第2のフレーム手段とプロセスモジュールとの間に位置してよい。
【0017】
マイクロリアクターシステムアッセンブリーの好ましい実施態様によれば、前記少なくともnのプロセスモジュールは以下を含む:
混合モジュールであって、その少なくとも1つの反応液通路が、少なくとも2つの反応液を受けおよび混合するための混合部分を含む、混合モジュール;および、任意に、
前記混合モジュールに入る前に前記反応液の温度を調節するための、前記混合モジュールの上流に配置された少なくとも1つの熱調節モジュール;および
反応液混合物を収容するための、混合モジュールの下流に配置された少なくとも1つの保持モジュール。
【0018】
1を超える混合モジュールの使用は、逐次的反応ステップのためのより反応的な液体の連続的な導入を可能とする。前記混合モジュールにおいて、反応液は、少なくとも1つの反応液通路の一部を形成する混合部分にて混合され、および、前記混合部分を離れた後、少なくとも1つの反応液通路の一部を形成する第1の保持体積に収容される。前記混合部分は、プラグ流れ混合または逆混合といった混合構造を有してよい一方で、前記第1の保持体積は、エルボー(elbows)による連結される1以上の実質的に直線の通路を含んでよい。好ましくは、第1の保持体積は、層流が得られるように提供される。
【0019】
混合モジュールにおける反応液の温度は、前記混合モジュールに隣接した2つの熱交換モジュールによって制御することができる。そのうえ、温かいまたは冷たい熱交換液が2つの熱交換モジュールのそれぞれの中の少なくとも1つの熱交換液通路に供給され、熱移動によってプロセスモジュールに熱を提供しまたはプロセスモジュールから熱を除去する。
【0020】
上述したように、2以上の反応液を混合する前に、前記反応液を加熱または冷却してよい。そのうえ、1以上の熱調節モジュールが、前記混合モジュールの上流に提供されてよい。前記熱調節モジュールは、加熱または冷却しようとするそれぞれの反応液のための少なくとも1つの反応液通路を含む。前記反応液通路を流れる間、それぞれの反応液は、混合モジュールについて先に記述したように、前記熱調節モジュールに隣接した2つの熱交換モジュールによって加熱または冷却される。異なる通路体積を提供することによって、異なる反応物を別々に加熱または冷却することが可能となる。
【0021】
混合モジュールを離れた後、混合された反応液は、1以上の保持モジュールに収容されてよい。そのうえ、混合モジュールを離れた反応液混合物は、保持モジュール中の少なくとも1つの反応液通路に入り、前記少なくとも1つの反応液通路を通って流れ、およびその後保持モジュールを離れる。前記少なくとも1つの反応液通路を流れる間、前記反応液混合物は、混合モジュールおよび熱交換モジュールについて前述したのと同様に、それぞれの保持モジュールに隣接する2つの熱交換モジュールによって、加熱され、冷却され、または熱的に緩衝化され得る。別々に形成された反応液通路を有する異なる保持モジュールを提供することにより、異なる保持条件を得ることが可能となる。互いに連絡し、それぞれの保持モジュールが熱交換モジュールの間に挟まれる2以上の保持モジュールを提供することも可能となり、大きな保持体積およびそれによる(流速に依存した)保持時間(滞留時間)を得ることができる一方で、条件、特に滞留時間中の反応液混合物の温度が容易におよび正確に調節可能である。
【0022】
好ましくは、反応液を収容しおよび導くためのプロセスモジュールの反応液通路は、フラットチャネル(flat channel)を含む。理想的には、マイクロリアクターの流路は、直径が通常1mm未満である細い管である。層状で非乱流の流動が必要とされる場合、しかしながら、流速は前記の小さな断面にて制限される。流速を増加させるために、複数のそのような細いパイプが提供されてよい。しかし、さらに、全ての管における化学量論は制御可能でなければならず、および、滞留時間は全ての管にて同等の状態に保たれなければならず、このことは現実のシステムで十分に保証できない。
【0023】
好ましい実施態様として示されるフラットチャネルは、並行した管の組み合わせに対応する。従って、層状で非乱流の流動が維持される間に、流速を著しく増大させることができる。
【0024】
幅:高さの比が1:4から1:50の範囲であることが良好な結果を得るために適していることが明らかとなった。好ましくは、前記幅/高さの比は1:4から1:30の範囲に設定される。さらにより好ましくは、前記幅/高さの比は1:5から1:25の範囲に設定される。例示的な実施態様において、2.0mmの幅、10mmの高さおよび1844mmの長さが、1:5の幅/高さ比が得られるフラットチャネルのために選択される。その他の実施態様において、既に試験された幅は、それぞれ1.4mm、0.9mmおよび0.5mmとして選択され、それぞれ1:7.14、1:11.11および1:20の幅/高さの比が得られる。
【0025】
チャネルの小さな幅によって、単一の管におけるプロセス液の層状の流動を維持でき、同時に流速(単位時間あたりのプロセス液の体積)を維持できる。また、好ましい実施態様において、1つの単一の体積の化学量論のみが制御されなければならない。
【0026】
100ml/minの流速にて、それぞれ5.7、10.2、15.9および22.6秒の滞留時間が、以前に定義されたチャネル、すなわちそれぞれ2.0mm、1.4mm、0.9mmおよび0.5mmの幅を有するチャネルにて測定された。これらの測定からわかるとおり、特定の微小な反応のための滞留時間は、異なるモジュールと異なる滞留時間とを組み合わせて、ほとんど任意に選択することができる。特に、最大で30分、または好ましくは最大で20分および最も好ましくは最大で10分の滞留時間を得ることができる。
【0027】
好ましい実施態様において、マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、それぞれ2つの隣接する熱交換モジュールで挟まれる、ひと続きに接続された少なくとも2つのプロセスモジュールを含む。例えば、1以上の混合モジュールは、反応液を混合前に最適な温度にするための少なくとも1つの前述の熱調節モジュールと、および/または、反応液混合物に要求される滞留時間を提供するための少なくとも1つの保持モジュールと組み合わせてよい。混合および保持の間、反応液混合物の温度は、それぞれの混合および保持モジュールに隣接して配置された熱交換モジュールによって調節することができる。任意に前述の熱調節モジュールに付随する、付加的な混合モジュールは、2つの保持モジュールの間に組み込まれ、更なる反応液を供給することによる引き続く反応の実行が可能となってよい。
【0028】
2つの引き続くプロセスモジュールの反応液通路は、外部的に接続してよい。そのうえ、パイプ、接続金具(fitting)等といった外部的な取り外し可能なまたは固定された連結器(couplings)を使用してよい。特に、チューブパイプはモジュールにはんだ付けまたは溶接されてよく、あるいは、スウェージロッククイック接続金具連結器(Swagelok quick fitting couplings)を使用してよい。取り外し可能な外部的連結器は、単一のモジュールの容易な再利用を可能とし、それにより可動性を増大させる一方で、固定されたチューブパイプは、好都合にデッドボリュームを回避し、および付加的に、完全なマイクロリアクターシステムアッセンブリーの安定性を増大させることができる。
【0029】
好ましくは、熱交換モジュール内における少なくとも1つの熱交換液通路は、第1の熱交換液リザーバーまたは隣接するプロセスモジュールにおいて提供される少なくとも1つの熱交換液連絡通路に通じる少なくとも1つの熱交換液入口、および、第2の熱交換液リザーバーまたは隣接するプロセスモジュールにおいて提供される熱交換液連絡通路に通じる少なくとも1つの熱交換液出口を含む。従って、1つのプロセスモジュールを挟む2つの熱交換モジュールは、プロセスモジュールにおいて提供される少なくとも1つの熱交換液連絡通路を介して互いにつなげることができる。好都合には、前記2つの熱交換モジュールの間の付加的な熱交換液連絡は必要ない。
【0030】
前記熱交換モジュールが延性のある材料により作られ、プロセスモジュールに対して押し付けられる場合、プロセスモジュールを通した少なくとも1つの熱交換液連絡通路の接点に付加的な封着は必要なく、熱交換モジュールの接触面のわずかな可塑性または弾性の変形により2つの隣接する熱交換モジュールが接続される。別の好ましい実施態様において、しかしながら、付加的な封着が、熱交換液入口および/または熱交換液出口の接点に提供されてよく、付加的に、挟まれたプロセスモジュールを通した少なくとも1つの熱交換液連絡通路を介した2つの引き続く熱交換モジュールの間の熱交換液連絡接点が封着される。そのような封着は、好ましくは、環状の封着であってよい。特に、それはテフロン(登録商標)等で作られる硬性の封着であってよい。熱交換モジュールの延性のある材料により、硬性の封着を使用することが可能であり、そのため、脆化する可能性のあるゴムまたはシリコンといった弾性の封着は避けられる。
【0031】
熱交換液を収容する熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液通路は、前記熱交換液の(高度に)乱流の流動が得られ、好都合に熱交換モジュールから隣接するプロセスモジュールへの熱移動を増大させるようなものであってよい。好ましくは、2600以上のレイノルズ数が実現される。
【0032】
好ましい実施態様において、プロセスモジュールは第1のプレートと第2のプレートとを互いに結合することで作られる。前記第1および第2のプレートの接触表面において、少なくとも1つの反応液を収容するための少なくとも1つの反応液通路は、ミリング(milling)、エッチング等によって提供され得る。好ましくは、前記少なくとも1つの反応液通路は微小構造である。はんだ付け、焼結、溶接等によって、前記第1および第2のプレート同士を互いに結合した後、反応液を収容するための少なくとも1つの反応液通路は、少なくとも1つの反応液入口および少なくとも1つの反応液出口を除いて、プロセスモジュール内に完全に入れられている。
【0033】
熱交換モジュールは同様に、互いに結合するための第1および第2のプレートの接触表面の一方または両方の内部に少なくとも1の熱交換液を収容するための少なくとも1つの熱交換液通路を提供し、その後、はんだ付け、溶接等することで製造してよい。あるいは、中間のプレートが前記第1および第2のプレートの間に挟持されてよく、前記中間のプレートは1以上の切り抜き(cut−outs)を含んでよい。前記第1の、中間のおよび第2のプレートを互いに結合した後、前記切り抜きおよび前記第1および第2のプレートの対応する表面は、少なくとも1つの熱交換液を収容するための少なくとも1つの熱交換液通路を規定する。
【0034】
外部的に接続されたプロセスモジュールと内部的に接続された熱交換モジュールとの組み合わせは、少なくとも1つの反応液の回路と少なくとも1つの熱交換液の回路の分離および相互汚染の回避にとって最良の様式を提供する。
【0035】
好ましい実施態様において、プロセスモジュールと熱交換モジュールのスタックは、少なくとも第1および第2のフレーム手段によって互いに押圧される。さらに、前記第1および第2のフレーム手段は、1以上のテンションアンカー(tension anchors)またはタイロッドによって、互いの方向に向けて押され、それによって、プロセスモジュールおよび熱交換モジュールを、各々に向けてそれらの間において押圧してよい。
【0036】
好ましい実施態様において、前記フレーム手段の各々は、任意に内側および外側のフレーム含む。図17による更に好ましい実施態様において、1つのフレーム手段は1つの構造上の要素から成り、および第2のフレーム手段は、外側および内側のフレームから成り、ここにおいて、第1のフレーム手段は、タイロッドによって外側のフレームに直接固定され、前記外側のフレームは、前記内側のフレームを、第1のフレーム手段および中間に存在するモジュールのスタックに向けて押しつける。
【0037】
前記タイロッドは、マイクロリアクターシステムアッセンブリーの中心および/または周辺にて提供されてよい。従って、前記モジュール型マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、異なる数のモジュールにより容易に組み立てることが可能である。
【0038】
好都合に、キャビティ(cavity)は、第1および第2のフレーム手段の中心領域の内部で提供され、それによって、前記第1および第2のフレーム手段を互いに向けて押すことで、モジュールの周囲の部分にてより高い圧力が得られる。このことは、好都合に、マイクロリアクターの封着特性を増大させる。
【0039】
最も好ましい実施態様において、1つの熱交換モジュールは、2つの続くプロセスモジュールに隣接するモジュールとして役立ち、すなわち、マイクロリアクターシステムアッセンブリーにおいて、熱交換モジュールおよびプロセスモジュールは交互に提供される。好都合に、このスタックは熱交換モジュールから始まり、熱交換モジュールで終わる。2つの続く熱交換モジュールが、中間にはさまれるプロセスモジュールにて提供される熱交換液接続通路を通して互い通じる場合、同様に構築された熱交換モジュールを使用してよく、ここにおいて、それぞれの第2のモジュールは約180°回転され(右から左方向への熱交換液が流れると想定される場合、垂直軸周りに180°回転)、第1の熱交換モジュールの少なくとも1つの出口、近隣のプロセスモジュールにて提供される少なくとも1つの熱交換液接続通路および続く第2の熱交換モジュールの少なくとも1の熱交換液入口が、互いに一線に並ぶ。
【0040】
完全なマイクロリアクターシステムアッセンブリーのまさに最初の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液入口およびまさに最後の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液出口は、それぞれ、第1および第2の熱交換液リザーバーと通じることができ、熱交換液は、第1のリザーバーから第2のリザーバーへまたはその逆に流れ、それによって、マイクロリアクターシステムアッセンブリーのプロセスモジュールを加熱し、冷却し、または熱的に緩衝する。さらに、入口および出口は、それぞれ、最初および最後の熱交換モジュールに当接している第1および第2のフレーム手段に提供されてよい。
【0041】
付加的な熱交換液入口および熱交換液出口は、マイクロリアクター内にて熱交換モジュールに、第3、第4等の熱交換液リザーバーに通じて提供されてよい。従って、例えば、温かい第1の熱交換液は、熱調節モジュールを挟む熱交換モジュールを通って、第1のリザーバーから第3のリザーバーに流れ、それによって、熱調節モジュールを流れる反応物を加熱してよい。そして、第2の冷たい熱交換液は、保持モジュールを挟む熱交換モジュールを通って、第4のリザーバーから第2のリザーバーに流れ、滞留時間の間にプロセス液を冷却してよい。
【0042】
先に述べたように、好ましい実施態様において、続く熱交換モジュールは実質的に同一であり、ここにおいて、それぞれの第2のモジュールは約180°回転し、第1の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液出口、隣接するプロセスモジュールにて提供される少なくとも1つの熱交換液接続通路および隣接する第2の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液入口が互いに通じる。従って、熱交換液は、マイクロリアクター中をジグザグに流れる。プロセスおよび熱交換モジュールの数に依存して、完全なマイクロリアクターの入口および出口に適合させるために、互いに隣接した2つの熱交換モジュールを提供することが必要となってもよい。前記2つの隣接する熱交換モジュールを回避するために、それらは、1台のブラインドモジュールの取付けによって分離されてもよい。あるいは、例えば、マイクロリアクターの出口が提供され得る第2のフレーム手段は、約180°回転され(熱的な熱交換液が右から左方向に流れると想定される場合、横軸まわりに180°回転)、最後の熱交換モジュールの出口に適合されてよい。あるいは、例えば、入口が移動した第2のフレーム手段を使用してよい。
【0043】
更なる目的、利点および特徴は、本発明による従属する請求項および記載される実施態様から導き出される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明の一実施態様による、全ての付属品を備えたマイクロリアクターシステムアッセンブリーの一側面からの空間的図である。
【図2】図2は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの180°回転した空間的図である。
【図3】図3は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの熱調節モジュールの正面からの断面図である。
【図4】図4は、図3の熱調節モジュールの左から見た図である。
【図5】図5は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの混合モジュールの正面からの断面図である。
【図6】図6は、図5にて「X」で示される左上角の拡大図である。
【図7】図7は、図1におけるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの保持モジュールの正面からの断面図である。
【図8】図8は、図7の混合モジュールを上から見た上部断面図である。
【図9】図9は、図8に示される混合モジュールの反応液入口の拡大図である。
【図10】図10は、図1におけるマイクロリアクターのその他の保持モジュールの正面からの断面図である。
【図11】図11は、図10の混合モジュールを上から見た上部断面図である。
【図12】図12は、図10の混合モジュールの反応液入口の拡大図である。
【図13】図13は、第1の熱交換モジュールの正面からの断面図である。
【図14】図14は、図13の熱交換モジュールの側面の断面図である。
【図15】図15は、第2の熱交換モジュールの正面からの断面図である。
【図16】図16は、図15の熱交換モジュールの側面の断面図である。
【図17】図17は、本発明による一実施態様によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの長軸方向の断面図である。
【0045】
図1、2に示されるように、本発明の一実施態様によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーは、第1のフレーム手段10、第1の熱交換モジュール7、プロセスモジュールとしての熱調節モジュール1、第2の熱交換モジュール8、更なるプロセスモジュールとしての混合モジュール2、第1の他の熱交換モジュール7、更なるプロセスモジュールとしての保持モジュール3、別の第2の熱交換モジュール8、更なる保持モジュール4、5および6(それぞれ、2つの熱交換モジュール7、8の間に挟まれる)、および第2のフレーム手段9を、この順番で含む。この為、前記第1および第2のフレーム手段10、9の間において、第1または第2の熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6の交互の配置が提供される。
【0046】
図14、16から最良に見ることができるように、各々の熱交換モジュール7、8は、それぞれ第1のプレート7M、8M、中間のプレート70、80および第2のプレート7N、8Nを含み、それらははんだ付けによって結合される。中間のプレートは、平行する直線の通路の形態にて切り抜きを含み、ここにおいて、2つの続く通路は、半円によりつながれ、1つの連続的な正弦の切り抜きが形成される。従って、中間のプレート70、80の前記切り抜きおよび第1および第2のプレート7M、7Nおよび8M、8Nの内部表面は、それぞれ、熱交換モジュール7、8において熱交換液を収容するための熱交換液通路7A、8Aを規定する。切り抜きの一端において、貫通孔が第1のプレート7M、8Mに形成され、および、別の貫通孔が第2のプレート7N、8Nの切り抜きの反対の端に形成され、熱交換液通路7A、8Aに通じる熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口7C、8Cがそれぞれ規定される。
【0047】
図13−16から分かるように、第1および第2の熱交換モジュール7、8は実質的に同一であり、ここにおいて、第2の熱交換モジュール8は約180°回転されている。従って、組み立てられたとき、第1の熱交換モジュール7の出口7Cおよび第2の熱交換モジュール8の熱交換液入口8Bは互いに一線に並び、ならびに、第2の熱交換モジュール8の熱交換液出口8Cは、次の第1の熱交換モジュール7の出口7Bと一線に並ぶ。
【0048】
図3、5、7および10から分かるように、各々のプロセスモジュール1−3、6は2つの貫通孔1H−3H、6H含み、その1つは、組み立てられたとき、前記プロセスモジュール1−3、6に挟まれる第1および第2の熱交換モジュール7、8の熱交換液入口7B、8Bに対応しており、一方、その他は、熱交換液出口7C、8Cに対応している。したがって第1の熱交換モジュール7および第2の熱交換モジュール8における熱交換液の収容および誘導のための熱交換液通路7A、8Aは、図1、2および17から分かるように、組み立てられたときに、前記第1の熱交換モジュール7と第2の熱交換モジュール8との間に挟まれるプロセスモジュール1−6の対応する1つにおける貫通孔によって形成される熱交換液接続通路を通して互いに連絡する。
【0049】
まさに最初の熱交換モジュール7の熱交換液入口7Bは、第1のフレーム手段10およびそこに接続される第1の連結部分12Aに提供される通路を通して、第1の熱交換液リザーバー(図示せず)に繋がる。最後の熱交換モジュール8の熱交換液出口8Cは、第2のフレーム手段9およびそこに接続される第2の連結部分12Bに提供される通路を介して、第2の熱交換液リザーバー(図示せず)に繋がる。従って、例えば温かい熱交換液は、第1のリザーバーから、第1の連結部分12A、第1のフレーム10、前記第1および第2の熱交換モジュール7、8ではさまれるプロセスモジュール1−6にて提供される熱交換液接続通路を介して接続される第1および第2の熱交換モジュール7、8の群、第2のフレーム9および第2の連結部分12Bを通って、第2のリザーバーまで、ジグザグに流れることができ、それによって、モジュールプレートによる熱交換を通して全てのプロセスモジュール1−6を続いて加熱することができる。
【0050】
図3、4に更に詳細に示される、温度調節モジュール1は、第1のプロセスモジュールとして提供される。前記温度調節モジュール1は、第1の反応液入口1Cおよび第1の反応液出口1Fと繋がる第1の反応液通路1A、ならびに、第2の反応液入口1Dおよび第2の反応液出口1Eと繋がる第2の反応液通路1Bを含む。第1の反応液は、第1の反応液入口1Cを通って第1の反応液通路1Aに供給される。第2の反応液は、第2の反応液入口1Dを通って第2の反応液通路1Bに供給される。
【0051】
前記温度調節モジュール1は、はんだ付け等によって互いに結合された第1および第2のプレート1M、1Nを含む(図4)。正弦の反応液通路1A、1Bは、エッチング、ミリング等によって、第1および/または第2のプレート1M、1Nの接触表面に切り込まれる。
【0052】
前記第1の反応液通路1Aを通って前記第1の反応液出口1Fに流れる間、前記第1の反応液の温度は、前記温度調節モジュール1をはさむ2つの熱交換モジュール7、8によって調節される。さらに、前記熱交換モジュール7、8を通って流れる熱交換液は、前記温度調節モジュールのプレート1M、1Nに接触する、熱交換モジュールのプレート7N、8Mを通して、熱伝導によって、前記第1の反応液に熱を供給し、またはそこから熱を除去する。
【0053】
第2のプロセスモジュールとしての混合モジュール2は図5、6に示される。詳細に示さないものの、前記混合モジュール2は、上述の温度調節モジュール1に類似した第1および第2のプレートを含む。前記混合モジュールにおいて、混合セクション2Gおよび第1の保持セクション2Iを含む反応液通路2Aが提供される。
【0054】
前記反応液通路2Aに繋がる第1の反応液入口2Cは、外部的接続(図示せず)によって、温度調節モジュール1の第1の反応液放出口1Fに接続される。反応液通路2Aに繋がる第2の反応液入口2Dもまた、同様に、温度調節モジュール1の第2の反応液放出口1Eに接続される。従って、第1および第2の反応液は、それぞれ、前記温度調節モジュール1を通過した後、混合モジュール2内の通路2Aの混合セクション2Gに流れるが、ここにおいて、前記両反応液は互いに混合する。図6の拡大図に示されるように、混合セクション2Gの幾何学は、反応液を最適な方法で混合するために適切に選択できる。混合後、得られるプロセス液は、反応液通路2Aの第1の保持セクション2Iに流れるが、これは、基本的にフラットチャネルとして形成され、これによって、プロセス液の実質的に層状の流れが提供される。
【0055】
プロセスおよび熱交換モジュール1−6、7、8の通路の幾何学は、図に示されたものおよび好ましい実施態様に関して記述されたものに限定されず、いずれかの適切な設計において選択してよいことが強調されるべきである。
【0056】
混合セクション2Gおよび第1の保持セクション2I内での混合および滞留の間、化学反応は、前記混合モジュール2を挟む2つの熱交換モジュール8、7によって制御される温度であり得る。
【0057】
プロセス液は、反応液出口2Eを通って反応液通路2Aを離れて、図7−9の中で示される、第1の保持モジュール3の反応液入口3Cに入る。さらに、反応液出口2Eおよび反応液入口3Cは、チューブパイプ等を通して(図示せず)外部的に接続される。保持モジュール3は、その他の保持モジュール4−6と同じく、はんだ付け、溶接等によって第2のプレート3N−6Nと結合された第1のプレート3M−6Mを基本的に含む。前記2つのプレートの間において、通路3A−6Aは、滞留時間の間にプロセス液を収容するために提供される。さらに、基本的に正弦のフラットチャネルが、エッチング、ミリング等によって、第1および/または第2のプレートの接触表面に刻まれる。
【0058】
前記反応液通路3Aを通って流れる間、プロセス液は、以前に温度調節モジュール1および混合モジュール2について記述したように、前記保持モジュール3に隣接する2つの熱交換モジュール7、8によって温度が調節される。
【0059】
反応液出口3Dを通って第1の保持モジュール3から離れた後、反応液は、反応液入口3Cおよび反応液出口2Eについて以前記述したとおり、前述の保持モジュールの反応液出口に繋げられたそれぞれの反応液入口を介して続く保持モジュール4−6に入る。このように、反応液は、最後のプロセスモジュールの出口6Dを通ってマイクロリアクターシステムアッセンブリーを離れる前に、全ての続く保持モジュール4−6を通って流れる。
【0060】
それぞれの保持モジュール3−6内の滞留時間は、プロセス液を収容する保持体積、すなわちセクション(幅x高さ)x通路3A−6Aの長さを流速で割ったものとして定義される。従って、単一の通路の異なる幅、長さおよび/または高さを提供することによって、異なる滞留時間を得ることができる。異なる保持モジュールと異なる通路幾何学とを組み合わせることによって、それゆえ、滞留時間はほとんど任意に選択できる。
【0061】
第1および第4の保持モジュール3および6の反応液入口3C、6Cをそれぞれ示す、図9および12の比較から分かるように、それぞれ反応液通路3A、6Aを規定するフラットチャネルの幅は、反応液入口の幅よりも、小さく(図9)、実質的に同等にまたは大きく作ることができる。
【0062】
図1、2に示されるように、2つのタイロッド13は、第1および第2のフレーム手段10、9を互いの方向に向けて押圧し、それによって、スタックされた熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6を互いの方向に押圧する。マイクロリアクターシステムアセンブリーの外周にタイロッド13を配置し、熱交換モジュール7、8に接触するフレーム手段10、9の表面の中央にキャビティ(図17参照)を提供することで、マイクロリアクターシステムアセンブリーの外周において高い圧力が得られる。従って、熱交換モジュール7、8の熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口、7C、8Cは(それらはまたマイクロリアクターシステムアセンブリーの外周に提供される)、高い圧力でプロセスモジュール1−6の熱交換液接続通路1H−6Hに対して押圧される。熱交換モジュール7、8が、例えばアルミニウム、銅またはそれらの合金といった延性のある物質から出来ている場合、入口および出口の外周の端は圧力によりわずかに変形するため、間に挟まれるプロセスモジュール1−6の表面に対する良い封着が提供される。従って、2つの続く熱交換モジュール7、8の熱交換液出口7C、8Cおよび熱交換液入口7B、8Bは、中間のプロセスモジュールにて提供される熱交換液接続通路1H−6Hを介して、液密(fluid−thight)に繋がる。
【0063】
さらに、熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口7C、8Cの周りに、リング封着が提供されてよい。さらに、例えば、円形の溝(リング封着がその中に収容される)が、第1および第2のプレート7M、7N、8M、8N内に提供されてよい(図示せず)。そのようなリング封着は、ゴム、シリコンまたは−好ましくは−テフロン等によって作られてよい。
【0064】
前述の説明から理解できるように、本発明によるマイクロリアクターシステムアセンブリーは、そのモジュラー構造に起因して高い可動性を提供し、および、異なる混合チャネル幾何学と異なる保持モジュールとの組み合わせを可能とし、それによって、特にB型反応のための、任意に選ばれた滞留時間を提供する。前記プロセスモジュール1−6のそれぞれは、2つの隣接する熱交換モジュール7、8により温度調節される。熱伝達は、熱交換モジュール7、8のプレート1M−8M、1N−8Nおよびプロセスモジュール1−6を通して熱伝導によってのみ現実化されるため、封着等は必要ない。さらにまた、好都合に、プロセスモジュール1−6は、その中に収容される反応物に関して最適化(例えば、腐食および/または圧力に耐性を有する)されてよく、一方、同時に、反応物と接触しない熱交換モジュール7,8は、熱伝達および/または封着特性に関して最適化することができる。
【0065】
上述の実施態様において、熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6は互いに交互にスタックされ、熱交換液は、第1のリザーバーから、ジグザグに第1の連結部分12Aを通り、全ての熱交換モジュール7、8を通り、第2の連結部分12Bに接続された第2のリザーバーに流れる。それによって、熱交換モジュール7、8の全ての熱交換液接続は、いずれかの付加的な接続なしで、内部的に提供される。好都合に、規格化されたプロセスおよび熱交換モジュールを使用してよく、したがって、簡単なモジュラー方式によって、異なるマイクロリアクターと異なる滞留時間等とを組み合わせることが可能となる。
【0066】
上述の実施態様において、1つの温度調節モジュール1、1つの混合モジュール2および4つの保持モジュール3−6が、この順序で組み合わせられた。しかしながら、そのようなモジュールの任意の組合せが可能である。例えば、反応物が加熱または冷却される通路を増加させるために、より多くの温度調節モジュールが提供されてよい。多段階反応のために、より多くの混合モジュールが提供されてよい。要求される滞留時間を実現するために、異なる保持モジュールが提供されてもよい。
【0067】
例えば100ml/分の所定の流速、約1844mmのプロセスモジュールの通路長、10mmの通路高さおよび0.5−2mmの通路幅において、モジュールあたり6−22秒の滞留時間が例証の試験において実現された。したがって、最高30分の全体の滞留時間が実現できる。
【0068】
驚くべきことに、続くプロセスモジュール1−6の外部的接続は、マイクロリアクターの温度調節に有意に影響しないことが明らかとなった。それぞれのプロセスモジュール1−6、特にそれぞれの保持モジュール3−6は、2つの側から非常に効率的に温度制御される(加熱、冷却または熱的に緩衝される)ため、幅広い温度範囲においてマイクロリアクター内で反応を進行できる。記述された実施態様の例のように、好ましくは1つの熱交換モジュール7、8が、続くプロセスモジュール1−6からおよび続くプロセスモジュール1−6へ熱を伝達する(まさに最初および最後の熱交換モジュールを除く)。
【0069】
プロセスモジュール1−6における反応液通路は、エッチング、ミリング等によって微小構造化される。熱交換モジュール7、8は別々に製造されるため、それらは微小構造化によらず製造されてよく、それによってコストは減少する。さらにまた、前記熱交換モジュール7、8は反応物と接触しないため、それらは腐食または高いプロセス圧に耐性を有する必要はなく、そのため、熱伝達に適した材料の使用が可能となる。特に、以下の物質を熱交換モジュールに使用してよい。
【表1】
【0070】
これに対して、プロセスモジュール1-6は、例えば以下の材料から作ってよい。
【表2】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、少なくともnのプロセスモジュールおよび少なくともn+1の熱交換モジュールを含むマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、それぞれのプロセスモジュールが2つの隣接する熱交換モジュールによって挟まれるマイクロリアクターシステムアッセンブリーに関する。
【0002】
マイクロリアクター(micro−reactor)とは、1以上の反応物の反応(典型的に、2以上の反応物の混合を含む)、および、ある程度、混合の前、間および/または後における前記反応物の加熱もしくは冷却または熱的緩衝(thermal buffering)を介した前記反応物の反応の調節のために提供される反応装置である。小さな領域内で化学反応を行うためのそのようなマイクロリアクターは、例えばEP−A−0688242、EP−A−1031375、WO−A−2004/045761およびUS−A−2004/0109798によって既知である。
【0003】
マイクロリアクターにて行われる化学反応は、本質的に、いわゆるA型反応とB型反応とに区別することができる。
【0004】
例として有機金属反応が挙げられるA型は、非常に速い化学反応であり、混合チャンバー内で反応物を混合すると、典型的に1秒以内に直ちに発生する。それらは、混合プロセスにより制御される反応と称される場合がある。全ての反応物を完全に反応させ副産物を回避するために、そのようなA型反応はプロセス液の素早く効果的な混合、並びに、効果的な熱的制御を必要とする。そのようなA型反応は、一般に、反応後の時間を必要とせず、または反応後に必要となる時間は短く、そのため、滞留体積または反応後体積の小さいマイクロリアクターにおいて良好に遂行可能である。そのような反応のための滞留時間は、典型的に20秒未満の範囲内である。
【0005】
B型反応は、例としてウィッティヒ反応またはジケトンによる芳香族アミンのアセトアシル化が挙げられ、対照的に、典型的な反応時間が1秒から10分の範囲である高速から低速の反応である。これらの反応では濃縮が進行し、または動力学的に制御される。反応物を完全に反応させおよび副産物を回避するために、そのようなB型反応は反応物の非常に手早い混合を必要としないものの、完全な反応の時間の間における制御可能な反応条件を必要とする。従って、滞留体積および反応後体積は、プロセス液が、容易におよび正確に制御可能な条件下で長時間マイクロリアクター内に残るように決められなければならない。しかしながら、現在まで、そのようなより長い滞留時間の実現は、小さなサイズおよび高価な微小構造(micro−structuring)のために、従来のマイクロリアクターでは困難である。従って、従来のマイクロリアクターは、大部分A型反応に使用される。
【0006】
それゆえ、本発明の目的は、温度制御が可能であり、所望の滞留時間を保証するのに適した、改善されたマイクロリアクターシステムアッセンブリーを提供することである。
【0007】
この目的は、
少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、強固な第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液入口(1C、1D、2C、2D、3C、6C)と少なくとも1つの反応液出口(1E、1F、2E、3D、6D)との間において前記プロセスモジュール(1−6)の内部を貫通する少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含み、ここにおいて、少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)の場合、前記少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)は機能的に連続に連結されているプロセスモジュール、および
少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記第1の材料とは異なる、変形しうるまたは延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液入口(7B、8B)と少なくとも1つの熱交換液出口(7C、8C)との間で前記熱交換モジュール(7、8)の内部を貫通する少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含み、ここにおいて、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)は機能的に連続に連結されている熱交換モジュール
のスタックを含み、
それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれる請求項1によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーによって解決される。
【0008】
少なくともnのプロセスモジュールおよび少なくともn+1の熱交換モジュールは、モジュールの内部において、少なくとも1つの入口から少なくとも1つの出口まで完全にわたる少なくとも1つの液体通路、すなわち反応液通路または熱交換液通路を規定する独立したモジュールをそれぞれ形成する。
【0009】
異なる材料から作られるプロセスモジュールおよび熱交換モジュールを提供することにより、それぞれプロセスモジュールおよび熱交換モジュールのために、以下に述べる第1および第2の材料を選択することが可能である。
【0010】
プロセスモジュールのために、反応物の反応に最適であり、特に腐食および/または圧力に耐性のある第1の材料を選択することが可能であり、好ましくは、ステンレス鋼、ハステロイ、タングステン、タンタル、チタン、セラミック、シリコン、グラファイトから成る群から選択され、および/または1以上の前記第1の材料の適切な組み合わせから選択される。
【0011】
熱交換モジュールのために、熱移動および/または封着、特に熱伝達に最適な、延性のある第2の材料を選択することが可能であり、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀および銀合金から成る群から選択され、および/または1以上の前記第2の材料の適切な組み合わせから選択される。
【0012】
このように、分離したプロセスモジュールおよび熱交換モジュールによるマイクロリアクターシステムアッセンブリーを提供することにより、それぞれの前記モジュールをその特定の役割、すなわち化学反応の進行またはプロセスの温度の制御に最適化させることが可能となる。
【0013】
有利なことに、化学反応プロセスおよび温度制御のための分離したモジュールを提供することは、それぞれ、マイクロリアクターシステムアッセンブリーの構成成分の規格化を可能とする。これによって、異なるマイクロリアクターシステムアッセンブリーに、異なる滞留時間、異なる液体体積、異なる量の移動すべき熱等による異なる反応を提供することが可能となる。例えば、熱交換液を収容するためにより大きな通路を有した熱交換モジュールを提供することは、より大きな量の熱を同一のプロセスモジュールに供給しまたは除去することを可能とする。
【0014】
第1の材料がより強固なものである一方で、第2の材料はより延性のあるものである。好ましくは、熱交換モジュールのための延性のある第2の材料は、可逆的に、すなわち、弾力的に、または残留的に(remainingly)、すなわち可塑的に、圧力下で変形する。熱交換モジュールを、ステンレス鋼といったより強固な第1の材料によって作られた隣接するプロセスモジュールに押し付けることは、熱交換モジュールの接触表面をわずかに変形させ、プロセスモジュールと熱交換モジュールとの間に付加的な封着は必要とならない。
【0015】
良好な熱転移を提供するためにプロセス液と熱交換液との間の壁の厚さを可能な限り減少させた従来のマイクロリアクターと比較して、本発明によると、独立したプロセスモジュールおよび熱交換モジュールが提供される。このことは、分離したモジュールをそれらの特定の役割に関して最適化するために、反応液と熱交換液との間の距離を増大させるにも関わらず(これは、従来、不都合であると認識されていたことである)、驚くべきことに、より良好なプロセスおよび温度制御を達成することができる。
【0016】
それぞれのプロセスモジュールは2つの熱交換モジュールの間に挟まれ、マイクロリアクターの端に位置しないそれぞれの熱交換モジュールは、2つのプロセスモジュールの間に挟まれる。マイクロリアクターシステムアッセンブリーの端にある熱交換モジュールは、それぞれ第1および第2のフレーム手段とプロセスモジュールとの間に位置してよい。
【0017】
マイクロリアクターシステムアッセンブリーの好ましい実施態様によれば、前記少なくともnのプロセスモジュールは以下を含む:
混合モジュールであって、その少なくとも1つの反応液通路が、少なくとも2つの反応液を受けおよび混合するための混合部分を含む、混合モジュール;および、任意に、
前記混合モジュールに入る前に前記反応液の温度を調節するための、前記混合モジュールの上流に配置された少なくとも1つの熱調節モジュール;および
反応液混合物を収容するための、混合モジュールの下流に配置された少なくとも1つの保持モジュール。
【0018】
1を超える混合モジュールの使用は、逐次的反応ステップのためのより反応的な液体の連続的な導入を可能とする。前記混合モジュールにおいて、反応液は、少なくとも1つの反応液通路の一部を形成する混合部分にて混合され、および、前記混合部分を離れた後、少なくとも1つの反応液通路の一部を形成する第1の保持体積に収容される。前記混合部分は、プラグ流れ混合または逆混合といった混合構造を有してよい一方で、前記第1の保持体積は、エルボー(elbows)による連結される1以上の実質的に直線の通路を含んでよい。好ましくは、第1の保持体積は、層流が得られるように提供される。
【0019】
混合モジュールにおける反応液の温度は、前記混合モジュールに隣接した2つの熱交換モジュールによって制御することができる。そのうえ、温かいまたは冷たい熱交換液が2つの熱交換モジュールのそれぞれの中の少なくとも1つの熱交換液通路に供給され、熱移動によってプロセスモジュールに熱を提供しまたはプロセスモジュールから熱を除去する。
【0020】
上述したように、2以上の反応液を混合する前に、前記反応液を加熱または冷却してよい。そのうえ、1以上の熱調節モジュールが、前記混合モジュールの上流に提供されてよい。前記熱調節モジュールは、加熱または冷却しようとするそれぞれの反応液のための少なくとも1つの反応液通路を含む。前記反応液通路を流れる間、それぞれの反応液は、混合モジュールについて先に記述したように、前記熱調節モジュールに隣接した2つの熱交換モジュールによって加熱または冷却される。異なる通路体積を提供することによって、異なる反応物を別々に加熱または冷却することが可能となる。
【0021】
混合モジュールを離れた後、混合された反応液は、1以上の保持モジュールに収容されてよい。そのうえ、混合モジュールを離れた反応液混合物は、保持モジュール中の少なくとも1つの反応液通路に入り、前記少なくとも1つの反応液通路を通って流れ、およびその後保持モジュールを離れる。前記少なくとも1つの反応液通路を流れる間、前記反応液混合物は、混合モジュールおよび熱交換モジュールについて前述したのと同様に、それぞれの保持モジュールに隣接する2つの熱交換モジュールによって、加熱され、冷却され、または熱的に緩衝化され得る。別々に形成された反応液通路を有する異なる保持モジュールを提供することにより、異なる保持条件を得ることが可能となる。互いに連絡し、それぞれの保持モジュールが熱交換モジュールの間に挟まれる2以上の保持モジュールを提供することも可能となり、大きな保持体積およびそれによる(流速に依存した)保持時間(滞留時間)を得ることができる一方で、条件、特に滞留時間中の反応液混合物の温度が容易におよび正確に調節可能である。
【0022】
好ましくは、反応液を収容しおよび導くためのプロセスモジュールの反応液通路は、フラットチャネル(flat channel)を含む。理想的には、マイクロリアクターの流路は、直径が通常1mm未満である細い管である。層状で非乱流の流動が必要とされる場合、しかしながら、流速は前記の小さな断面にて制限される。流速を増加させるために、複数のそのような細いパイプが提供されてよい。しかし、さらに、全ての管における化学量論は制御可能でなければならず、および、滞留時間は全ての管にて同等の状態に保たれなければならず、このことは現実のシステムで十分に保証できない。
【0023】
好ましい実施態様として示されるフラットチャネルは、並行した管の組み合わせに対応する。従って、層状で非乱流の流動が維持される間に、流速を著しく増大させることができる。
【0024】
幅:高さの比が1:4から1:50の範囲であることが良好な結果を得るために適していることが明らかとなった。好ましくは、前記幅/高さの比は1:4から1:30の範囲に設定される。さらにより好ましくは、前記幅/高さの比は1:5から1:25の範囲に設定される。例示的な実施態様において、2.0mmの幅、10mmの高さおよび1844mmの長さが、1:5の幅/高さ比が得られるフラットチャネルのために選択される。その他の実施態様において、既に試験された幅は、それぞれ1.4mm、0.9mmおよび0.5mmとして選択され、それぞれ1:7.14、1:11.11および1:20の幅/高さの比が得られる。
【0025】
チャネルの小さな幅によって、単一の管におけるプロセス液の層状の流動を維持でき、同時に流速(単位時間あたりのプロセス液の体積)を維持できる。また、好ましい実施態様において、1つの単一の体積の化学量論のみが制御されなければならない。
【0026】
100ml/minの流速にて、それぞれ5.7、10.2、15.9および22.6秒の滞留時間が、以前に定義されたチャネル、すなわちそれぞれ2.0mm、1.4mm、0.9mmおよび0.5mmの幅を有するチャネルにて測定された。これらの測定からわかるとおり、特定の微小な反応のための滞留時間は、異なるモジュールと異なる滞留時間とを組み合わせて、ほとんど任意に選択することができる。特に、最大で30分、または好ましくは最大で20分および最も好ましくは最大で10分の滞留時間を得ることができる。
【0027】
好ましい実施態様において、マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、それぞれ2つの隣接する熱交換モジュールで挟まれる、ひと続きに接続された少なくとも2つのプロセスモジュールを含む。例えば、1以上の混合モジュールは、反応液を混合前に最適な温度にするための少なくとも1つの前述の熱調節モジュールと、および/または、反応液混合物に要求される滞留時間を提供するための少なくとも1つの保持モジュールと組み合わせてよい。混合および保持の間、反応液混合物の温度は、それぞれの混合および保持モジュールに隣接して配置された熱交換モジュールによって調節することができる。任意に前述の熱調節モジュールに付随する、付加的な混合モジュールは、2つの保持モジュールの間に組み込まれ、更なる反応液を供給することによる引き続く反応の実行が可能となってよい。
【0028】
2つの引き続くプロセスモジュールの反応液通路は、外部的に接続してよい。そのうえ、パイプ、接続金具(fitting)等といった外部的な取り外し可能なまたは固定された連結器(couplings)を使用してよい。特に、チューブパイプはモジュールにはんだ付けまたは溶接されてよく、あるいは、スウェージロッククイック接続金具連結器(Swagelok quick fitting couplings)を使用してよい。取り外し可能な外部的連結器は、単一のモジュールの容易な再利用を可能とし、それにより可動性を増大させる一方で、固定されたチューブパイプは、好都合にデッドボリュームを回避し、および付加的に、完全なマイクロリアクターシステムアッセンブリーの安定性を増大させることができる。
【0029】
好ましくは、熱交換モジュール内における少なくとも1つの熱交換液通路は、第1の熱交換液リザーバーまたは隣接するプロセスモジュールにおいて提供される少なくとも1つの熱交換液連絡通路に通じる少なくとも1つの熱交換液入口、および、第2の熱交換液リザーバーまたは隣接するプロセスモジュールにおいて提供される熱交換液連絡通路に通じる少なくとも1つの熱交換液出口を含む。従って、1つのプロセスモジュールを挟む2つの熱交換モジュールは、プロセスモジュールにおいて提供される少なくとも1つの熱交換液連絡通路を介して互いにつなげることができる。好都合には、前記2つの熱交換モジュールの間の付加的な熱交換液連絡は必要ない。
【0030】
前記熱交換モジュールが延性のある材料により作られ、プロセスモジュールに対して押し付けられる場合、プロセスモジュールを通した少なくとも1つの熱交換液連絡通路の接点に付加的な封着は必要なく、熱交換モジュールの接触面のわずかな可塑性または弾性の変形により2つの隣接する熱交換モジュールが接続される。別の好ましい実施態様において、しかしながら、付加的な封着が、熱交換液入口および/または熱交換液出口の接点に提供されてよく、付加的に、挟まれたプロセスモジュールを通した少なくとも1つの熱交換液連絡通路を介した2つの引き続く熱交換モジュールの間の熱交換液連絡接点が封着される。そのような封着は、好ましくは、環状の封着であってよい。特に、それはテフロン(登録商標)等で作られる硬性の封着であってよい。熱交換モジュールの延性のある材料により、硬性の封着を使用することが可能であり、そのため、脆化する可能性のあるゴムまたはシリコンといった弾性の封着は避けられる。
【0031】
熱交換液を収容する熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液通路は、前記熱交換液の(高度に)乱流の流動が得られ、好都合に熱交換モジュールから隣接するプロセスモジュールへの熱移動を増大させるようなものであってよい。好ましくは、2600以上のレイノルズ数が実現される。
【0032】
好ましい実施態様において、プロセスモジュールは第1のプレートと第2のプレートとを互いに結合することで作られる。前記第1および第2のプレートの接触表面において、少なくとも1つの反応液を収容するための少なくとも1つの反応液通路は、ミリング(milling)、エッチング等によって提供され得る。好ましくは、前記少なくとも1つの反応液通路は微小構造である。はんだ付け、焼結、溶接等によって、前記第1および第2のプレート同士を互いに結合した後、反応液を収容するための少なくとも1つの反応液通路は、少なくとも1つの反応液入口および少なくとも1つの反応液出口を除いて、プロセスモジュール内に完全に入れられている。
【0033】
熱交換モジュールは同様に、互いに結合するための第1および第2のプレートの接触表面の一方または両方の内部に少なくとも1の熱交換液を収容するための少なくとも1つの熱交換液通路を提供し、その後、はんだ付け、溶接等することで製造してよい。あるいは、中間のプレートが前記第1および第2のプレートの間に挟持されてよく、前記中間のプレートは1以上の切り抜き(cut−outs)を含んでよい。前記第1の、中間のおよび第2のプレートを互いに結合した後、前記切り抜きおよび前記第1および第2のプレートの対応する表面は、少なくとも1つの熱交換液を収容するための少なくとも1つの熱交換液通路を規定する。
【0034】
外部的に接続されたプロセスモジュールと内部的に接続された熱交換モジュールとの組み合わせは、少なくとも1つの反応液の回路と少なくとも1つの熱交換液の回路の分離および相互汚染の回避にとって最良の様式を提供する。
【0035】
好ましい実施態様において、プロセスモジュールと熱交換モジュールのスタックは、少なくとも第1および第2のフレーム手段によって互いに押圧される。さらに、前記第1および第2のフレーム手段は、1以上のテンションアンカー(tension anchors)またはタイロッドによって、互いの方向に向けて押され、それによって、プロセスモジュールおよび熱交換モジュールを、各々に向けてそれらの間において押圧してよい。
【0036】
好ましい実施態様において、前記フレーム手段の各々は、任意に内側および外側のフレーム含む。図17による更に好ましい実施態様において、1つのフレーム手段は1つの構造上の要素から成り、および第2のフレーム手段は、外側および内側のフレームから成り、ここにおいて、第1のフレーム手段は、タイロッドによって外側のフレームに直接固定され、前記外側のフレームは、前記内側のフレームを、第1のフレーム手段および中間に存在するモジュールのスタックに向けて押しつける。
【0037】
前記タイロッドは、マイクロリアクターシステムアッセンブリーの中心および/または周辺にて提供されてよい。従って、前記モジュール型マイクロリアクターシステムアッセンブリーは、異なる数のモジュールにより容易に組み立てることが可能である。
【0038】
好都合に、キャビティ(cavity)は、第1および第2のフレーム手段の中心領域の内部で提供され、それによって、前記第1および第2のフレーム手段を互いに向けて押すことで、モジュールの周囲の部分にてより高い圧力が得られる。このことは、好都合に、マイクロリアクターの封着特性を増大させる。
【0039】
最も好ましい実施態様において、1つの熱交換モジュールは、2つの続くプロセスモジュールに隣接するモジュールとして役立ち、すなわち、マイクロリアクターシステムアッセンブリーにおいて、熱交換モジュールおよびプロセスモジュールは交互に提供される。好都合に、このスタックは熱交換モジュールから始まり、熱交換モジュールで終わる。2つの続く熱交換モジュールが、中間にはさまれるプロセスモジュールにて提供される熱交換液接続通路を通して互い通じる場合、同様に構築された熱交換モジュールを使用してよく、ここにおいて、それぞれの第2のモジュールは約180°回転され(右から左方向への熱交換液が流れると想定される場合、垂直軸周りに180°回転)、第1の熱交換モジュールの少なくとも1つの出口、近隣のプロセスモジュールにて提供される少なくとも1つの熱交換液接続通路および続く第2の熱交換モジュールの少なくとも1の熱交換液入口が、互いに一線に並ぶ。
【0040】
完全なマイクロリアクターシステムアッセンブリーのまさに最初の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液入口およびまさに最後の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液出口は、それぞれ、第1および第2の熱交換液リザーバーと通じることができ、熱交換液は、第1のリザーバーから第2のリザーバーへまたはその逆に流れ、それによって、マイクロリアクターシステムアッセンブリーのプロセスモジュールを加熱し、冷却し、または熱的に緩衝する。さらに、入口および出口は、それぞれ、最初および最後の熱交換モジュールに当接している第1および第2のフレーム手段に提供されてよい。
【0041】
付加的な熱交換液入口および熱交換液出口は、マイクロリアクター内にて熱交換モジュールに、第3、第4等の熱交換液リザーバーに通じて提供されてよい。従って、例えば、温かい第1の熱交換液は、熱調節モジュールを挟む熱交換モジュールを通って、第1のリザーバーから第3のリザーバーに流れ、それによって、熱調節モジュールを流れる反応物を加熱してよい。そして、第2の冷たい熱交換液は、保持モジュールを挟む熱交換モジュールを通って、第4のリザーバーから第2のリザーバーに流れ、滞留時間の間にプロセス液を冷却してよい。
【0042】
先に述べたように、好ましい実施態様において、続く熱交換モジュールは実質的に同一であり、ここにおいて、それぞれの第2のモジュールは約180°回転し、第1の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液出口、隣接するプロセスモジュールにて提供される少なくとも1つの熱交換液接続通路および隣接する第2の熱交換モジュールの少なくとも1つの熱交換液入口が互いに通じる。従って、熱交換液は、マイクロリアクター中をジグザグに流れる。プロセスおよび熱交換モジュールの数に依存して、完全なマイクロリアクターの入口および出口に適合させるために、互いに隣接した2つの熱交換モジュールを提供することが必要となってもよい。前記2つの隣接する熱交換モジュールを回避するために、それらは、1台のブラインドモジュールの取付けによって分離されてもよい。あるいは、例えば、マイクロリアクターの出口が提供され得る第2のフレーム手段は、約180°回転され(熱的な熱交換液が右から左方向に流れると想定される場合、横軸まわりに180°回転)、最後の熱交換モジュールの出口に適合されてよい。あるいは、例えば、入口が移動した第2のフレーム手段を使用してよい。
【0043】
更なる目的、利点および特徴は、本発明による従属する請求項および記載される実施態様から導き出される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明の一実施態様による、全ての付属品を備えたマイクロリアクターシステムアッセンブリーの一側面からの空間的図である。
【図2】図2は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの180°回転した空間的図である。
【図3】図3は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの熱調節モジュールの正面からの断面図である。
【図4】図4は、図3の熱調節モジュールの左から見た図である。
【図5】図5は、図1に示されるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの混合モジュールの正面からの断面図である。
【図6】図6は、図5にて「X」で示される左上角の拡大図である。
【図7】図7は、図1におけるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの保持モジュールの正面からの断面図である。
【図8】図8は、図7の混合モジュールを上から見た上部断面図である。
【図9】図9は、図8に示される混合モジュールの反応液入口の拡大図である。
【図10】図10は、図1におけるマイクロリアクターのその他の保持モジュールの正面からの断面図である。
【図11】図11は、図10の混合モジュールを上から見た上部断面図である。
【図12】図12は、図10の混合モジュールの反応液入口の拡大図である。
【図13】図13は、第1の熱交換モジュールの正面からの断面図である。
【図14】図14は、図13の熱交換モジュールの側面の断面図である。
【図15】図15は、第2の熱交換モジュールの正面からの断面図である。
【図16】図16は、図15の熱交換モジュールの側面の断面図である。
【図17】図17は、本発明による一実施態様によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーの長軸方向の断面図である。
【0045】
図1、2に示されるように、本発明の一実施態様によるマイクロリアクターシステムアッセンブリーは、第1のフレーム手段10、第1の熱交換モジュール7、プロセスモジュールとしての熱調節モジュール1、第2の熱交換モジュール8、更なるプロセスモジュールとしての混合モジュール2、第1の他の熱交換モジュール7、更なるプロセスモジュールとしての保持モジュール3、別の第2の熱交換モジュール8、更なる保持モジュール4、5および6(それぞれ、2つの熱交換モジュール7、8の間に挟まれる)、および第2のフレーム手段9を、この順番で含む。この為、前記第1および第2のフレーム手段10、9の間において、第1または第2の熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6の交互の配置が提供される。
【0046】
図14、16から最良に見ることができるように、各々の熱交換モジュール7、8は、それぞれ第1のプレート7M、8M、中間のプレート70、80および第2のプレート7N、8Nを含み、それらははんだ付けによって結合される。中間のプレートは、平行する直線の通路の形態にて切り抜きを含み、ここにおいて、2つの続く通路は、半円によりつながれ、1つの連続的な正弦の切り抜きが形成される。従って、中間のプレート70、80の前記切り抜きおよび第1および第2のプレート7M、7Nおよび8M、8Nの内部表面は、それぞれ、熱交換モジュール7、8において熱交換液を収容するための熱交換液通路7A、8Aを規定する。切り抜きの一端において、貫通孔が第1のプレート7M、8Mに形成され、および、別の貫通孔が第2のプレート7N、8Nの切り抜きの反対の端に形成され、熱交換液通路7A、8Aに通じる熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口7C、8Cがそれぞれ規定される。
【0047】
図13−16から分かるように、第1および第2の熱交換モジュール7、8は実質的に同一であり、ここにおいて、第2の熱交換モジュール8は約180°回転されている。従って、組み立てられたとき、第1の熱交換モジュール7の出口7Cおよび第2の熱交換モジュール8の熱交換液入口8Bは互いに一線に並び、ならびに、第2の熱交換モジュール8の熱交換液出口8Cは、次の第1の熱交換モジュール7の出口7Bと一線に並ぶ。
【0048】
図3、5、7および10から分かるように、各々のプロセスモジュール1−3、6は2つの貫通孔1H−3H、6H含み、その1つは、組み立てられたとき、前記プロセスモジュール1−3、6に挟まれる第1および第2の熱交換モジュール7、8の熱交換液入口7B、8Bに対応しており、一方、その他は、熱交換液出口7C、8Cに対応している。したがって第1の熱交換モジュール7および第2の熱交換モジュール8における熱交換液の収容および誘導のための熱交換液通路7A、8Aは、図1、2および17から分かるように、組み立てられたときに、前記第1の熱交換モジュール7と第2の熱交換モジュール8との間に挟まれるプロセスモジュール1−6の対応する1つにおける貫通孔によって形成される熱交換液接続通路を通して互いに連絡する。
【0049】
まさに最初の熱交換モジュール7の熱交換液入口7Bは、第1のフレーム手段10およびそこに接続される第1の連結部分12Aに提供される通路を通して、第1の熱交換液リザーバー(図示せず)に繋がる。最後の熱交換モジュール8の熱交換液出口8Cは、第2のフレーム手段9およびそこに接続される第2の連結部分12Bに提供される通路を介して、第2の熱交換液リザーバー(図示せず)に繋がる。従って、例えば温かい熱交換液は、第1のリザーバーから、第1の連結部分12A、第1のフレーム10、前記第1および第2の熱交換モジュール7、8ではさまれるプロセスモジュール1−6にて提供される熱交換液接続通路を介して接続される第1および第2の熱交換モジュール7、8の群、第2のフレーム9および第2の連結部分12Bを通って、第2のリザーバーまで、ジグザグに流れることができ、それによって、モジュールプレートによる熱交換を通して全てのプロセスモジュール1−6を続いて加熱することができる。
【0050】
図3、4に更に詳細に示される、温度調節モジュール1は、第1のプロセスモジュールとして提供される。前記温度調節モジュール1は、第1の反応液入口1Cおよび第1の反応液出口1Fと繋がる第1の反応液通路1A、ならびに、第2の反応液入口1Dおよび第2の反応液出口1Eと繋がる第2の反応液通路1Bを含む。第1の反応液は、第1の反応液入口1Cを通って第1の反応液通路1Aに供給される。第2の反応液は、第2の反応液入口1Dを通って第2の反応液通路1Bに供給される。
【0051】
前記温度調節モジュール1は、はんだ付け等によって互いに結合された第1および第2のプレート1M、1Nを含む(図4)。正弦の反応液通路1A、1Bは、エッチング、ミリング等によって、第1および/または第2のプレート1M、1Nの接触表面に切り込まれる。
【0052】
前記第1の反応液通路1Aを通って前記第1の反応液出口1Fに流れる間、前記第1の反応液の温度は、前記温度調節モジュール1をはさむ2つの熱交換モジュール7、8によって調節される。さらに、前記熱交換モジュール7、8を通って流れる熱交換液は、前記温度調節モジュールのプレート1M、1Nに接触する、熱交換モジュールのプレート7N、8Mを通して、熱伝導によって、前記第1の反応液に熱を供給し、またはそこから熱を除去する。
【0053】
第2のプロセスモジュールとしての混合モジュール2は図5、6に示される。詳細に示さないものの、前記混合モジュール2は、上述の温度調節モジュール1に類似した第1および第2のプレートを含む。前記混合モジュールにおいて、混合セクション2Gおよび第1の保持セクション2Iを含む反応液通路2Aが提供される。
【0054】
前記反応液通路2Aに繋がる第1の反応液入口2Cは、外部的接続(図示せず)によって、温度調節モジュール1の第1の反応液放出口1Fに接続される。反応液通路2Aに繋がる第2の反応液入口2Dもまた、同様に、温度調節モジュール1の第2の反応液放出口1Eに接続される。従って、第1および第2の反応液は、それぞれ、前記温度調節モジュール1を通過した後、混合モジュール2内の通路2Aの混合セクション2Gに流れるが、ここにおいて、前記両反応液は互いに混合する。図6の拡大図に示されるように、混合セクション2Gの幾何学は、反応液を最適な方法で混合するために適切に選択できる。混合後、得られるプロセス液は、反応液通路2Aの第1の保持セクション2Iに流れるが、これは、基本的にフラットチャネルとして形成され、これによって、プロセス液の実質的に層状の流れが提供される。
【0055】
プロセスおよび熱交換モジュール1−6、7、8の通路の幾何学は、図に示されたものおよび好ましい実施態様に関して記述されたものに限定されず、いずれかの適切な設計において選択してよいことが強調されるべきである。
【0056】
混合セクション2Gおよび第1の保持セクション2I内での混合および滞留の間、化学反応は、前記混合モジュール2を挟む2つの熱交換モジュール8、7によって制御される温度であり得る。
【0057】
プロセス液は、反応液出口2Eを通って反応液通路2Aを離れて、図7−9の中で示される、第1の保持モジュール3の反応液入口3Cに入る。さらに、反応液出口2Eおよび反応液入口3Cは、チューブパイプ等を通して(図示せず)外部的に接続される。保持モジュール3は、その他の保持モジュール4−6と同じく、はんだ付け、溶接等によって第2のプレート3N−6Nと結合された第1のプレート3M−6Mを基本的に含む。前記2つのプレートの間において、通路3A−6Aは、滞留時間の間にプロセス液を収容するために提供される。さらに、基本的に正弦のフラットチャネルが、エッチング、ミリング等によって、第1および/または第2のプレートの接触表面に刻まれる。
【0058】
前記反応液通路3Aを通って流れる間、プロセス液は、以前に温度調節モジュール1および混合モジュール2について記述したように、前記保持モジュール3に隣接する2つの熱交換モジュール7、8によって温度が調節される。
【0059】
反応液出口3Dを通って第1の保持モジュール3から離れた後、反応液は、反応液入口3Cおよび反応液出口2Eについて以前記述したとおり、前述の保持モジュールの反応液出口に繋げられたそれぞれの反応液入口を介して続く保持モジュール4−6に入る。このように、反応液は、最後のプロセスモジュールの出口6Dを通ってマイクロリアクターシステムアッセンブリーを離れる前に、全ての続く保持モジュール4−6を通って流れる。
【0060】
それぞれの保持モジュール3−6内の滞留時間は、プロセス液を収容する保持体積、すなわちセクション(幅x高さ)x通路3A−6Aの長さを流速で割ったものとして定義される。従って、単一の通路の異なる幅、長さおよび/または高さを提供することによって、異なる滞留時間を得ることができる。異なる保持モジュールと異なる通路幾何学とを組み合わせることによって、それゆえ、滞留時間はほとんど任意に選択できる。
【0061】
第1および第4の保持モジュール3および6の反応液入口3C、6Cをそれぞれ示す、図9および12の比較から分かるように、それぞれ反応液通路3A、6Aを規定するフラットチャネルの幅は、反応液入口の幅よりも、小さく(図9)、実質的に同等にまたは大きく作ることができる。
【0062】
図1、2に示されるように、2つのタイロッド13は、第1および第2のフレーム手段10、9を互いの方向に向けて押圧し、それによって、スタックされた熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6を互いの方向に押圧する。マイクロリアクターシステムアセンブリーの外周にタイロッド13を配置し、熱交換モジュール7、8に接触するフレーム手段10、9の表面の中央にキャビティ(図17参照)を提供することで、マイクロリアクターシステムアセンブリーの外周において高い圧力が得られる。従って、熱交換モジュール7、8の熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口、7C、8Cは(それらはまたマイクロリアクターシステムアセンブリーの外周に提供される)、高い圧力でプロセスモジュール1−6の熱交換液接続通路1H−6Hに対して押圧される。熱交換モジュール7、8が、例えばアルミニウム、銅またはそれらの合金といった延性のある物質から出来ている場合、入口および出口の外周の端は圧力によりわずかに変形するため、間に挟まれるプロセスモジュール1−6の表面に対する良い封着が提供される。従って、2つの続く熱交換モジュール7、8の熱交換液出口7C、8Cおよび熱交換液入口7B、8Bは、中間のプロセスモジュールにて提供される熱交換液接続通路1H−6Hを介して、液密(fluid−thight)に繋がる。
【0063】
さらに、熱交換液入口7B、8Bおよび熱交換液出口7C、8Cの周りに、リング封着が提供されてよい。さらに、例えば、円形の溝(リング封着がその中に収容される)が、第1および第2のプレート7M、7N、8M、8N内に提供されてよい(図示せず)。そのようなリング封着は、ゴム、シリコンまたは−好ましくは−テフロン等によって作られてよい。
【0064】
前述の説明から理解できるように、本発明によるマイクロリアクターシステムアセンブリーは、そのモジュラー構造に起因して高い可動性を提供し、および、異なる混合チャネル幾何学と異なる保持モジュールとの組み合わせを可能とし、それによって、特にB型反応のための、任意に選ばれた滞留時間を提供する。前記プロセスモジュール1−6のそれぞれは、2つの隣接する熱交換モジュール7、8により温度調節される。熱伝達は、熱交換モジュール7、8のプレート1M−8M、1N−8Nおよびプロセスモジュール1−6を通して熱伝導によってのみ現実化されるため、封着等は必要ない。さらにまた、好都合に、プロセスモジュール1−6は、その中に収容される反応物に関して最適化(例えば、腐食および/または圧力に耐性を有する)されてよく、一方、同時に、反応物と接触しない熱交換モジュール7,8は、熱伝達および/または封着特性に関して最適化することができる。
【0065】
上述の実施態様において、熱交換モジュール7、8およびプロセスモジュール1−6は互いに交互にスタックされ、熱交換液は、第1のリザーバーから、ジグザグに第1の連結部分12Aを通り、全ての熱交換モジュール7、8を通り、第2の連結部分12Bに接続された第2のリザーバーに流れる。それによって、熱交換モジュール7、8の全ての熱交換液接続は、いずれかの付加的な接続なしで、内部的に提供される。好都合に、規格化されたプロセスおよび熱交換モジュールを使用してよく、したがって、簡単なモジュラー方式によって、異なるマイクロリアクターと異なる滞留時間等とを組み合わせることが可能となる。
【0066】
上述の実施態様において、1つの温度調節モジュール1、1つの混合モジュール2および4つの保持モジュール3−6が、この順序で組み合わせられた。しかしながら、そのようなモジュールの任意の組合せが可能である。例えば、反応物が加熱または冷却される通路を増加させるために、より多くの温度調節モジュールが提供されてよい。多段階反応のために、より多くの混合モジュールが提供されてよい。要求される滞留時間を実現するために、異なる保持モジュールが提供されてもよい。
【0067】
例えば100ml/分の所定の流速、約1844mmのプロセスモジュールの通路長、10mmの通路高さおよび0.5−2mmの通路幅において、モジュールあたり6−22秒の滞留時間が例証の試験において実現された。したがって、最高30分の全体の滞留時間が実現できる。
【0068】
驚くべきことに、続くプロセスモジュール1−6の外部的接続は、マイクロリアクターの温度調節に有意に影響しないことが明らかとなった。それぞれのプロセスモジュール1−6、特にそれぞれの保持モジュール3−6は、2つの側から非常に効率的に温度制御される(加熱、冷却または熱的に緩衝される)ため、幅広い温度範囲においてマイクロリアクター内で反応を進行できる。記述された実施態様の例のように、好ましくは1つの熱交換モジュール7、8が、続くプロセスモジュール1−6からおよび続くプロセスモジュール1−6へ熱を伝達する(まさに最初および最後の熱交換モジュールを除く)。
【0069】
プロセスモジュール1−6における反応液通路は、エッチング、ミリング等によって微小構造化される。熱交換モジュール7、8は別々に製造されるため、それらは微小構造化によらず製造されてよく、それによってコストは減少する。さらにまた、前記熱交換モジュール7、8は反応物と接触しないため、それらは腐食または高いプロセス圧に耐性を有する必要はなく、そのため、熱伝達に適した材料の使用が可能となる。特に、以下の物質を熱交換モジュールに使用してよい。
【表1】
【0070】
これに対して、プロセスモジュール1-6は、例えば以下の材料から作ってよい。
【表2】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、剛性の第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液入口(1C、1D、2C、2D、3C、6C)と少なくとも1つの反応液出口(1E、1F、2E、3D、6D)との間において前記プロセスモジュール(1−6)を貫通する少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含み、ここにおいて、少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)の場合、前記少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)は直列に接続されているプロセスモジュール、および
少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記熱交換モジュール(7、8)のそれぞれは、前記第1の材料とは異なる延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液入口(7B、8B)と少なくとも1つの熱交換液出口(7C、8C)との間で前記熱交換モジュール(7、8)を貫通する少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含み、ここにおいて、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)は直列に接続されている熱交換モジュール
のスタックを含み、
それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記第1の材料が、腐食および/または圧力に耐性を有し、好ましくは、ステンレス鋼、ハステロイ、タングステン、タンタル、チタン、セラミック、グラファイトから成る群から選択され、および/または1以上の前記第1の材料の適切な組み合わせから選択され;および、
前記第2の材料が、熱伝達性であり、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀および銀合金から成る群から選択され、および/または1以上の前記第2の材料の適切な組み合わせから選択されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項3】
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)が以下を含む、請求項1または2に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリー:
混合モジュール(2)であって、その少なくとも1つの反応液通路(2A)が、少なくとも2つの反応液を受けおよび混合するための混合部分(2G)を含む混合モジュール(2);
任意に、前記混合モジュール(2)に入る前に前記少なくとも2つの反応液の温度を調節するための、前記混合モジュール(2)の上流に配置された熱調節モジュール(1);および
任意に、反応液混合物を収容するための、混合モジュール(2)の下流に配置された1以上の保持モジュール(3−6)。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)が、蛇行性の経路に沿ったそれぞれの反応液の流れを可能にするための湾曲したおよび/または直線の部分を含むフラットな通路であり、前記フラットな通路が、好ましくは1:4から1:50の範囲、より好ましくは1:4から1:30の範囲、さらにより好ましくは1:5から1:25の範囲の幅/高さの比を有するマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項に記載のマイクロリアクターであって、
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)が、外部的に直列に接続された少なくとも2つのプロセスモジュールを含むマイクロリアクター。
【請求項6】
請求項1から5の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が以下を含み:
第1の熱交換モジュール(7)であって、その少なくとも1つの熱交換液入口(7B)が第1の熱交換液リザーバーに通じ、およびその熱交換液出口(7C)が続く熱交換モジュール(8)に通じる第1の熱交換モジュール(7);
第2の熱交換モジュール(8)であって、その少なくとも1つの熱交換液出口(8C)が第2の熱交換液リザーバーに通じ、およびその熱交換液入口(8B)が先行する熱交換モジュール(7)に通じる第2の熱交換モジュール(8);
および、任意に、前記第1の熱交換モジュール(7)と第2の熱交換モジュール(8)との間に配置され、第1の熱交換モジュール(7)および第2の熱交換モジュール(8)と直列に接続された少なくとも1つの更なる熱交換モジュール、
ここにおいて、2つの連続する熱交換モジュール(7、8)の直列接続が、2つの連続した熱交換モジュール(7、8)により挟まれる少なくともnのプロセスモジュール(1−6)のそれぞれの1つを通過する少なくとも1つの熱交換液接続通路(1H、2H、3H、6H)を介して内部的に実現される、マイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)および/または前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が、好ましくははんだ付け、ろう付け、溶接、接着等により、互いに永続的に結合された第1のプレート(1M−8M)および第2のプレート(1N−8N)をそれぞれ含み、前記反応液通路、熱交換液通路、反応液入口および反応液出口、および/または、熱交換液入口および熱交換液出口(1A、1B、1C−1F、2A、2C−2E、2G、3A、3C、3D、6A、6C、6D、7A、8A)のそれぞれが、前記第1のプレート(1M−8M)と第2のプレート(1N−8N)との間に提供されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項8】
請求項7に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記反応液通路、熱交換液通路、反応液入口および反応液出口、および/または、熱交換液入口および熱交換液出口(1A、1B、1C−1F、2A、2C−2E、2G、3A、3C、3D、6A、6C、6D、7A、8A)のそれぞれが、前記第1のプレート(1M−8M)および第2のプレート(1N−8N)の少なくとも1つの内部表面を切除(ablating)することで得られるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項9】
請求項7に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
構築された中間のプレート(70、80)が、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)の前記第1のプレート(7M、8M)と第2のプレート(7N、8N)との間に挟まれ、前記熱交換液通路(7A、8A)を提供するマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
第1のフレーム手段(10);および
第2のフレーム手段(9)を更に含み、
ここにおいて、前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)および前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が、前記第1および第2のフレーム手段(9、10)によって、お互いに向けて押されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項1】
少なくともnのプロセスモジュール(1−6)であって、ここにおいて、nは1以上の整数であり、それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、剛性の第1の材料で作られており、および、反応液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの反応液入口(1C、1D、2C、2D、3C、6C)と少なくとも1つの反応液出口(1E、1F、2E、3D、6D)との間において前記プロセスモジュール(1−6)を貫通する少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)を含み、ここにおいて、少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)の場合、前記少なくとも2つのプロセスモジュール(1−6)は直列に接続されているプロセスモジュール、および
少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)であって、前記熱交換モジュール(7、8)のそれぞれは、前記第1の材料とは異なる延性のある第2の材料で作られており、および、熱交換液を収容しおよび導くために、少なくとも1つの熱交換液入口(7B、8B)と少なくとも1つの熱交換液出口(7C、8C)との間で前記熱交換モジュール(7、8)を貫通する少なくとも1つの熱交換液通路(7A、8A)を含み、ここにおいて、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)は直列に接続されている熱交換モジュール
のスタックを含み、
それぞれのプロセスモジュール(1−6)は、2つの隣接する熱交換モジュール(7、8)により挟まれるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記第1の材料が、腐食および/または圧力に耐性を有し、好ましくは、ステンレス鋼、ハステロイ、タングステン、タンタル、チタン、セラミック、グラファイトから成る群から選択され、および/または1以上の前記第1の材料の適切な組み合わせから選択され;および、
前記第2の材料が、熱伝達性であり、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀および銀合金から成る群から選択され、および/または1以上の前記第2の材料の適切な組み合わせから選択されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項3】
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)が以下を含む、請求項1または2に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリー:
混合モジュール(2)であって、その少なくとも1つの反応液通路(2A)が、少なくとも2つの反応液を受けおよび混合するための混合部分(2G)を含む混合モジュール(2);
任意に、前記混合モジュール(2)に入る前に前記少なくとも2つの反応液の温度を調節するための、前記混合モジュール(2)の上流に配置された熱調節モジュール(1);および
任意に、反応液混合物を収容するための、混合モジュール(2)の下流に配置された1以上の保持モジュール(3−6)。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくとも1つの反応液通路(1A、1B、2A、3A、6A)が、蛇行性の経路に沿ったそれぞれの反応液の流れを可能にするための湾曲したおよび/または直線の部分を含むフラットな通路であり、前記フラットな通路が、好ましくは1:4から1:50の範囲、より好ましくは1:4から1:30の範囲、さらにより好ましくは1:5から1:25の範囲の幅/高さの比を有するマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項5】
請求項1から4の何れか1項に記載のマイクロリアクターであって、
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)が、外部的に直列に接続された少なくとも2つのプロセスモジュールを含むマイクロリアクター。
【請求項6】
請求項1から5の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が以下を含み:
第1の熱交換モジュール(7)であって、その少なくとも1つの熱交換液入口(7B)が第1の熱交換液リザーバーに通じ、およびその熱交換液出口(7C)が続く熱交換モジュール(8)に通じる第1の熱交換モジュール(7);
第2の熱交換モジュール(8)であって、その少なくとも1つの熱交換液出口(8C)が第2の熱交換液リザーバーに通じ、およびその熱交換液入口(8B)が先行する熱交換モジュール(7)に通じる第2の熱交換モジュール(8);
および、任意に、前記第1の熱交換モジュール(7)と第2の熱交換モジュール(8)との間に配置され、第1の熱交換モジュール(7)および第2の熱交換モジュール(8)と直列に接続された少なくとも1つの更なる熱交換モジュール、
ここにおいて、2つの連続する熱交換モジュール(7、8)の直列接続が、2つの連続した熱交換モジュール(7、8)により挟まれる少なくともnのプロセスモジュール(1−6)のそれぞれの1つを通過する少なくとも1つの熱交換液接続通路(1H、2H、3H、6H)を介して内部的に実現される、マイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)および/または前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が、好ましくははんだ付け、ろう付け、溶接、接着等により、互いに永続的に結合された第1のプレート(1M−8M)および第2のプレート(1N−8N)をそれぞれ含み、前記反応液通路、熱交換液通路、反応液入口および反応液出口、および/または、熱交換液入口および熱交換液出口(1A、1B、1C−1F、2A、2C−2E、2G、3A、3C、3D、6A、6C、6D、7A、8A)のそれぞれが、前記第1のプレート(1M−8M)と第2のプレート(1N−8N)との間に提供されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項8】
請求項7に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
前記反応液通路、熱交換液通路、反応液入口および反応液出口、および/または、熱交換液入口および熱交換液出口(1A、1B、1C−1F、2A、2C−2E、2G、3A、3C、3D、6A、6C、6D、7A、8A)のそれぞれが、前記第1のプレート(1M−8M)および第2のプレート(1N−8N)の少なくとも1つの内部表面を切除(ablating)することで得られるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項9】
請求項7に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
構築された中間のプレート(70、80)が、前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)の前記第1のプレート(7M、8M)と第2のプレート(7N、8N)との間に挟まれ、前記熱交換液通路(7A、8A)を提供するマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載のマイクロリアクターシステムアッセンブリーであって、
第1のフレーム手段(10);および
第2のフレーム手段(9)を更に含み、
ここにおいて、前記少なくともnのプロセスモジュール(1−6)および前記少なくともn+1の熱交換モジュール(7、8)が、前記第1および第2のフレーム手段(9、10)によって、お互いに向けて押されるマイクロリアクターシステムアッセンブリー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−99746(P2013−99746A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−258(P2013−258)
【出願日】平成25年1月4日(2013.1.4)
【分割の表示】特願2009−501959(P2009−501959)の分割
【原出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(398075600)ロンザ アーゲー (58)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−258(P2013−258)
【出願日】平成25年1月4日(2013.1.4)
【分割の表示】特願2009−501959(P2009−501959)の分割
【原出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(398075600)ロンザ アーゲー (58)
【Fターム(参考)】
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