説明

マイクロ水力発電システム、及びその制御方法

【課題】該発電機の負担を低減できるマイクロ水力発電システム、及びその制御方法を提供する。
【解決手段】水車4が回転することにより発電を行う発電機5と、複数の端子T1乃至T8を具備し、接続する端子T1乃至T8に応じて抵抗値が定まる温水ヒータ13と、発電機5と、温水ヒータ13の端子T1乃至T8とを接続可能なSSR10と、発電機5とユーザ負荷18a乃至18cとを接続可能なSSR10と、SSR10、11を制御するコントローラ16とを備え、コントローラ16は、SSR11に対し、発電機5とユーザ負荷18a乃至18cとの接続を指示した後、発電機5の電圧値が下限値以上であれば、発電機5を定格回転数で回転させる抵抗値を求め、SSR10に対し、発電機5と、前記求めた抵抗値に基づき決定した抵抗値となる温水ヒータ13の端子T1乃至T8との接続を指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ水力発電システムに関する。また、前記マイクロ水力発電システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の通り、自然エネルギーを活用した発電システムは、地球環境に優しいという特徴があり、現在注目を集めている。その1つである数kW以下の発電容量であるマイクロ水力発電システムは、中山間地における活用が期待されている。それは、マイクロ水力発電システムが、中山間地に豊富な河川及び水路を利用して発電を行うことができるからである。
【0003】
ところで、マイクロ水力発電システムには、比較的割高とされる発電コストの低減が要求されている。発電コストを低減する一つとして、使用する機材の故障を防ぎ、メンテナンスの必要性を低減することが挙げられる。その中で、前記使用する機材のうち、発電機の故障を防止するための方法として、その回転数をできるだけ定格回転数に近いものとすることで、該発電機に係る負担を低減する方法がある。例えば、特許文献1には、発電機に接続された水車に流れる水の流量を制御することにより、該発電機の回転数を制御する水力発電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−354895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、水車に流れる水の流量を制御するためには、電磁バルブ等可動部有する機材を従前より増加させる必要が生じる。可動部を有する機材は、劣化が進みやすく、しばしばそれを交換するメンテナンスが必要となる。そのため、特許文献1の水力発電装置をマイクロ水力発電システムに適用することには問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を鑑みなされたものであり、可動部有する機材を増加させることなく、発電機の負担を低減できるマイクロ水力発電システム、及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1のマイクロ水力発電システムは、水車が回転することにより発電を行う発電機と、複数の端子を具備し、接続する端子に応じて抵抗値が定まる温水ヒータと、前記発電機と、前記端子とを接続可能な第1SSRと、前記発電機とユーザ負荷とを接続可能な第2SSRと、前記第1SSRと第2SSRとを制御するコントローラとを備え、前記コントローラが、前記第2SSRに対し、前記発電機と前記ユーザ負荷との接続を指示した後、前記発電機の電圧値が下限値以上であれば、前記発電機に接続することにより、該発電機に接続される全負荷が該発電機の定格負荷となる前記温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求め、前記第1SSRに対し、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる前記端子との接続を指示することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2のマイクロ水力発電システムは、さらに、前記ユーザ負荷に流れる電流値を測定するセンサーを備え、前記コントローラは、前記発電機の電圧値が下限値以下の場合において、前記第2SSRに対し、前記発電機と、前記センサーで測定した電流値が基準値より大きい前記ユーザ負荷との切断を指示することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3のマイクロ水力発電システムは、さらに、前記温水ヒータが挿入される温水槽の水温を測定する温度センサーを備え、前記発電機の電圧値が下限値以上であれば、前記コントローラが、前記温度センサーで測定した前記温水槽の水温が設定温度以下の場合に、前記第1SSRに対し、前記発電機と、前記温水ヒータが前記算出抵抗値となる前記端子との接続を指示し、該温度センサーで測定した該温水槽の水温が設定温度以上の場合に、前記第1SSRに対し、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値より所定量大きい抵抗値となる該端子との接続を指示することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の集合型マイクロ水力発電システムは、複数の請求項1乃至3の何れかに記載のマイクロ水力発電システムと、前記マイクロ水力発電システム夫々が具備する前記第2SSRを互いに接続する送電線と、前記マイクロ水力発電システム夫々が具備する前記コントローラと接続される中央制御装置と、を備え、複数の前記マイクロ水力発電システムのうち、前記発電機の電圧値が、前記下限値以下であるマイクロ水力発電システムである過負荷システムが存在する場合において、前記中央制御装置は、前記過負荷システムに、前記送電線と該過負荷システムに接続されている前記ユーザ負荷とを前記第2SSRにおいて接続させ、複数の前記マイクロ水力発電システムのうち、前記過負荷システム以外のマイクロ水力発電システムである通常システムに、該通常システムが具備する前記発電機と前記送電線とを前記第2SSRにおいて接続させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5のマイクロ水力発電システムの制御方法は、水車が回転することにより発電を行う発電機と、複数の端子を具備し、接続する端子に応じて抵抗値が定まる温水ヒータと、前記発電機と、前記端子とを接続可能な第1SSRと、前記発電機とユーザ負荷とを接続可能な第2SSRと、前記第1SSRと第2SSRとを制御するコントローラとを備えたマイクロ水力発電システムの制御方法であって、前記第2SSRが、前記コントローラの指示により、前記発電機と前記ユーザ負荷との接続する第1接続ステップと、前記第1接続ステップの後、前記コントローラが、前記発電機の電圧値が下限値以上であることを条件に、前記発電機に接続することにより、該発電機に接続される全負荷が該発電機の定格負荷となる前記温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求める算出ステップと、前記算出ステップの後、前記第1SSRが、前記コントローラの指示により、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる前記端子とを接続する第2接続ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載のマイクロ水力発電システムは、コントローラが、まず第2SSRに発電機とユーザ負荷との接続を指示する。そして、コントローラは、測定した発電機の電圧値が下限値以上であれば、発電機に接続することによりそれに接続される全負荷が、その定格負荷となる温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求め、第1SSRに対し、発電機と、温水ヒータが算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる温水ヒータの端子との接続を指示する。発電機は接続される負荷の大きさにより回転数が変化するが、定格負荷を接続することにより定格回転数で回転させた際に、それ自体にかかる負担が最も小さくなる。上記構成により、本マイクロ水力発電システムでは、発電機を定格回転数、又は定格回転数付近の回転数で回転させることができる。そのため、本マイクロ水力発電システムは、発電機にかかる負担を低減することができるので、その故障を抑制することができるという効果を有する。
【0013】
また、請求項2のマイクロ水力発電システムは、コントローラが、発電機の電圧値が下限値以下であれば、第2SSRに対し、前記発電機と、センサーが測定した流れる電流値が基準値以上のユーザ負荷とを接続の解除を指示する。発電機の電圧値が下限値以下であることは、発電機が過負荷状態にあることを意味するが、本マイクロ水力発電システムは、発電機と流れる電流が大きいユーザ負荷とを接続を解除することで、発電機を過負荷状態から脱せさせることができる。以上に基づき、本マイクロ水力発電システムは、発電機にかかる負担を低減することができるという効果を有する。
【0014】
また、請求項3のマイクロ水力発電システムは、コントローラが、温水ヒータが挿入されている温水槽の水温を測定する温水センサーが測定した水温が設定温度より高い場合に、温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値より所定量大きい値とするので、前記温水ヒータにおける消費電力、即ち発熱量が小さくなり、よって該温水槽内の水の温度を低下させる、或いはその温度上昇を停止させることができる。
【0015】
また、請求項4の集合型マイクロ水力発電システムは、複数の請求項1乃至3の何れかに記載のマイクロ水力発電システムと、マイクロ水力発電システム夫々が具備するコントローラと接続される中央制御装置と、イクロ水力発電システム夫々が具備する第2SSRを互いに接続している送電線とを備えている。複数のマイクロ水力発電システムのうち、発電機の電圧値が下限値以下であるマイクロ水力発電システムである過負荷システムが存在する場合において、中央制御装置は、過負荷システムに、送電線と過負荷システムに接続されているユーザ負荷とを接続させる。また、中央制御装置は、過負荷システム以外の前記マイクロ水力発電システムである通常システムに、通常システムが具備する発電機と送電線とを接続させる。以上の構成により、本集合型マイクロ水力発電システムは、過負荷システムに、通常システムより電力を供給することができるので、各マイクロ水力発電システムに接続されるユーザ負荷に安定した電力供給を行うことができる。
【0016】
請求項5に記載のマイクロ水力発電システムの制御方法は、第2SSRが、発電機とユーザ負荷とを接続する第1接続ステップ、第1接続ステップの後にコントローラが測定した発電機の電圧値が下限値以上であることを条件として、発電機に接続することによりそれに接続される全負荷が、その定格負荷となる温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求める算出ステップ、及び、算出ステップの後に第1SSRが発電機と、温水ヒータが算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる温水ヒータの端子とを接続する第2接続ステップを有する。これにより、本マイクロ水力発電システムの制御方法では、適用されるマイクロ水力発電システムの発電機を定格回転数、又は定格回転数付近の回転数で回転させ、それにかかる負担を低減することができるので、その故障を抑制することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態のマイクロ水力発電システムの説明図。
【図2】マイクロ水力発電システム内の温水ヒータの回路図。
【図3】マイクロ水力発電システム内のコントローラが行う制御を示すフローチャート。
【図4】集合型マイクロ水力発電システムの説明図。
【図5】集合型マイクロ水力発電システムの機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。マイクロ水力発電システム1は、数kW以下の発電容量を有する発電システムであり、取水ユニット2、ホース3、水車4、発電機5、送電線6、整流回路7、コンバータ8、インバータ9、SSR(Solid State Relays:第1SSR)10、(第2SSR)11、温水槽12、温水ヒータ13、温度センサー14、センサー15a乃至15c、コントローラ16等により構成される導水式のものである。
【0019】
取水ユニット2の図外の取水口から図外の中空部に取水された河川19の水は、排水口2aよりホース3aの入口に排水される。ホース3は、耐候性を有し、支持体3bにより支持されつつ、水車4付近に出口3cが位置するように敷設され、ホース3aから導入された水を搬送し、水車4に向けて出口3cより放出する。これにより、水車4は回転する。発電機5は、水車4の回転軸と接続されており、水車4が回転することにより発電を行うものであり、発電容量が数kW以下であることによりコンパクト、かつ、取り扱い易いという特徴がある。送電線6は、発電機5で発電した電力を送電する役割を担い、発電機5と、整流回路7を結ぶ。
【0020】
整流回路7は、発電機5で発電した交流電力である電力を整流し、直流電力として、コンバータ8、及びSSR10に送電する。コンバータ8は、整流回路7より送電された直流電力の電圧値を商用電力に相当する電圧値に変換して、インバータ9に送電する。インバータ9は、コンバータ8より送電された直流電力を、商用電力に相当する周波数の交流電力に変換して、SSR11に送電する。
【0021】
SSR10、11は半導体リレーであり、一般的な可動接点を有するリレーと異なり、可動部、接点がなく長寿命である。このうち、SSR10は、整流回路7の他、温水ヒータ13と、コントローラ16とに接続されおり、コントローラ16からの制御信号により、整流回路7(発電機5)と温水ヒータ13とを接続したり、該接続を解除したりすることができる。また、SSR11は、インバータ9の他、ユーザ負荷18a乃至18cに、センサー15a乃至15cを介して接続されると共に、コントローラ16にも接続されており、コントローラ16からの制御信号により、インバータ9とユーザ負荷18a乃至18cを接続したり、該接続を解除したりすることができる。
【0022】
温水槽12には、水と共に温水ヒータ13が挿入されている。温水ヒータ13は、送電線6、整流回路7、SSR10を介し、発電機5に接続されており、整流回路7より供給される直流電力により発熱し、温水槽12内の水を温めることに使用される。温水ヒータ13により温度上昇した温水槽12内の水は、ユーザ17等が利用することができる。温水ヒータ13は、任意にその抵抗値を設定することができる。例えば、温水ヒータ13は、図2に示すように、端子T1乃至T8を備え、端子T1乃至T8夫々の間に抵抗R1乃至R7が一個ずつ接続されている。これにより、温水ヒータ13は、該端子T1乃至T8のうち2つの端子を選択することにより、その抵抗値が定まる。例えば、端子T1と端子T2との2つの端子を選択したときの、温水ヒータ13の抵抗値は抵抗R1の値となり、端子T1と端子T3との2つを選択したときの、温水ヒータ13の抵抗値は抵抗R1と抵抗R2を加えたものとなる。このように温水ヒータ13を構成した場合においては、SSR10の他端に温水ヒータ13の端子T1乃至T8を接続しておき、該端子T1乃至T8のうち、整流回路7を介して発電機5へ接続すべき2つの端子をSSR10に対しコントローラ16から指示する。ことにより、発電機5には、所望の抵抗値を有する温水ヒータ13を接続することができる。
【0023】
温度センサー14は、温水槽12内の水の温度を測定するものであり、温水槽12内に挿入されており、測定した温度に関する情報をコントローラ16に送る。また、センサー15a乃至15cは、SSR11と、ユーザ負荷18a乃至18cとの間に夫々配設され、ユーザ負荷18a乃至18cに流れる電流値を夫々測定し、測定した電流値に関する情報をコントローラ16に送る。
【0024】
ユーザ負荷18a乃至18cは、送電線6、整流回路7、コンバータ8、インバータ9、SSR11、及びセンサー15a乃至15cを介し、発電機5に接続されるユーザ17が保有する家電品等である。
【0025】
コントローラ16は、発電機5の電圧値を測定することにより発電機5に接続されている全負荷の大きさを判断し、また、温度センサー14から情報として送られる温水槽12内の水の温度が、予め定められている温水槽12内の水の設定値を超えているか否か判断し、更に、センサー15a乃至15cから情報として送られるユーザ負荷18a乃至18cに流れる電流値が、予め設定されている基準値を超えているか否か判断する。コントローラ16は、上記各判断に基づき、SSR10、11の制御を行う。例えば、コントローラ16は、センサー15a乃至15cから情報として送られるユーザ負荷18a乃至18cに流れる電流値が、予め定められている基準値を超えている場合、SSR11に対し、当該基準値を超える電流が流れているユーザ負荷18a乃至18cと、発電機5との接続の切断を指示すると共に、発電機5に接続される全負荷が発電機5の定格負荷(又は、それに近い値の負荷)となる温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5との接続をSSR10に指示する。
【0026】
ここで、発電機5は、発電時において、定格負荷を接続することで、定格回転数で回転し、また定格回転数で回転させることにより、それ自身にかかる負担が最も小さくなるという性質を有する。マイクロ水力発電システム1においては、発電機5の負担を低減し、その故障を防ぐために、上記発電機5の性質を利用した図3に示すフローチャートに基づく制御を行う。
【0027】
コントローラ16は、動作を開始すると、まずS1(第1接続ステップ)において、SSR10、11を初期状態にセットする。具体的に、コントローラ16は、SSR10に対し、整流回路7と温水ヒータ13との接続の解除を指示し、SSR11に対し、インバータ9とユーザ負荷18a乃至18cとのセンサー15a乃至15cを介した接続を指示する。これにより、発電機5にて発電された電力は、ユーザ負荷18a乃至18cに供給されることになる。
【0028】
S2において、コントローラ16は、発電機5の電圧値を測定すると共に、温度センサー14、及びセンサー15a乃至15cからの情報を読取る。この際合わせて、発電機5の電流値も測定してよい。
【0029】
S3において、コントローラ16は、S2において測定した発電機5の電圧値が、上限値以上であるか否かを判断する。S2において読取った発電機5の電圧値が上限値以上であった場合はS4へと進み、当該電圧値が上限値以下であった場合はS7へと進む。ここで、発電機5の電圧値は、それに接続される全負荷の大きさにより定まるため、本マイクロ水力発電システム1における場合、温水ヒータ13と、ユーザ負荷18a乃至18cとを足し合わせた負荷の大きさにより定まる。発電機5の電圧値は、それに接続される負荷が大きければ低くなり、逆に接続される負荷が小さければ高くなる。このことに従い、上記上限値とは、発電機5が無負荷状態であるかどうかの判断基準値として設けられる。
【0030】
S4において、コントローラ16は、S2において読取った温度センサー14が測定した温水槽12内の水の温度が、予め温水槽12内の水の温度として設定されている設定温度より低いか、否か判断する。S2で読取った温度センサー14が示す温度が前記設定温度より低い場合はS5へと進み、当該温度センサー14が示す温度が前記設定温度より高い場合はS6へと進む。
【0031】
S5(算出ステップ、及び第2接続ステップ)において、まず、コントローラ16は、発電機5に接続することにより、発電機5に接続される全負荷が発電機5の定格負荷となる温水ヒータ13の抵抗値を算出抵抗値として求める。なお、この場合においては、発電機5が無負荷状態であるので、前記算出抵抗値は発電機5の定格負荷に相当する抵抗値となる。次に、コントローラ16は、温水ヒータ13が算出抵抗値となる該温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5とをSSR10に接続させる。これにより、発電機5は、定格回転数で回転するようになる。
【0032】
S6(算出ステップ、及び第2接続ステップ)において、まず、コントローラ16は、発電機5に接続することにより、発電機5に接続される全負荷が発電機5の定格負荷となる温水ヒータ13の抵抗値を算出抵抗値として求める。なお、この場合においては、S5の場合と同様に、発電機5が無負荷状態であるので、前記算出抵抗値は発電機5の定格負荷に相当する抵抗値となる。次に、コントローラ16は、設定温度より高くなっている温水槽12内の水の温度を低下、或いは該水の温度の上昇を止めるため、温水ヒータ13が前記算出抵抗値より所定量大きい抵抗値となる該温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5とをSSR10に接続させる。これにより、温水ヒータ13の消費電力が低下するので、それからの発熱は小さくなり、よって温水槽12内の水は、温度低下、或いは温度上昇が停止する。
【0033】
なお、この場合において、発電機5は、全負荷として、定格負荷に相当する抵抗値(前記算出抵抗値)より所定量大きい抵抗値である、即ち定格負荷より小さな負荷である温水ヒータ13が接続されることになり、定格回転数より高速に回転することになる。そのため、温水ヒータ13の抵抗値は、発電機5の全負荷に相当する抵抗値(温水ヒータ13の抵抗値と、ユーザ負荷18a乃至18cに相当する抵抗値との和)と、発電機5の定格負荷に相当する抵抗値(前記算出抵抗値と、ユーザ負荷18a乃至18cに相当する抵抗値との和)との差分値が、温水槽12内の水の温度を低下、或いは水の温度の上昇を止めることができる範囲内で、できるだけ小さくなるように定める必要がある。例えば、温水ヒータ13の抵抗値は、前記差分値が発電機5の定格負荷に相当する抵抗値の30%以下の値となるように定めてよい。このようにすることにより、発電機5は、全負荷として定格負荷に近い値の負荷が接続されるので、定格回転数により近い回転数で回転することとなり、それ自身にかかる負担を低減することができる。
【0034】
S7において、コントローラ16は、S2において測定した発電機5の電圧値が、下限値以上であるか否かを判断する。S2において読取った発電機5の電圧値が下限値以上であった場合はS8へと進み、当該電圧値が下限値以下であった場合はS12へと進む。ここで、接続される負荷が大きすぎると発電機5は過負荷状態となり、それ自身に大きな負担がかかってしまう。上記の通り、発電機5の電圧値は、それに接続される負荷の大きさにより定まり、上記下限値は、発電機5が過負荷状態であるかどうかの判断基準値である。
【0035】
S8(算出ステップ)において、コントローラ16は、発電機5に接続することにより、発電機5に接続されている全負荷が該発電機5の定格負荷となる温水ヒータ13の抵抗値を算出抵抗値として求める。即ち、S2にて測定した発電機5の電圧値に基づき、現在発電機5に接続されている負荷の大きさを求め、それと発電機5の定格負荷を比較する。コントローラ16は、当該比較結果により、前記算出抵抗値を求める。
【0036】
S9において、コントローラ16は、S2において読取った温度センサー14が測定した温水槽12内の水の温度が、予め温水槽12内の水の温度として設定されている設定温度より低いか、否か判断する。S2で読取った温度センサー14が示す温度が前記設定温度より低い場合はS10へと進み、当該温度センサー14が示す温度が前記設定温度より高い場合はS11へと進む。
【0037】
S10(第2接続ステップ)において、コントローラ16は、発電機5に定格負荷を接続するために、温水ヒータ13がS8で求めた算出抵抗値となる該温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5とをSSR10に接続させる。これにより、発電機5は、定格回転数で回転するようになる。
【0038】
S11(第2接続ステップ)において、コントローラ16は、設定温度より高くなっている温水槽12内の水の温度を低下、或いは該水の温度の上昇を止めるため、温水ヒータ13がS8で求めた算出抵抗値より所定量大きい抵抗値となる該温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5とをSSR10に接続させる。これにより、ヒータ13の消費電力が低下するので、それからの発熱は小さくなり、よって温水槽12内の水は、温度低下、或いは温度上昇が停止する。
【0039】
なお、この場合において、発電機5は、上記S6の場合と同様に、全負荷として、定格負荷より小さな負荷が接続されることになり、定格回転数より高速に回転することになるので、温水ヒータ13の抵抗値は、S6にて説明ように定めることが必要である。このようにすることにより、発電機5は、定格回転数により近い回転数で回転することとなり、それ自身にかかる負担を低減することができる。
【0040】
S12において、コントローラ16は、S2において読取ったセンサー15a乃至15cが測定したユーザ負荷18a乃至18cを流れる電流値が、予め設定されている基準値を超えていれば、発電機5と、電流値が基準値を超えているユーザ負荷18a乃至18cとの接続の解除をSSR11に指示する。これにより、発電機5に接続される全負荷は削減され、発電機5の過負荷状態は解消される。なお、発電機5とユーザ負荷18a乃至18cとの接続の解除を行うことにより、発電機5に接続される全負荷が、該発電機5の定格負荷より小さくなることがあるが、S2乃至S12の処理は繰り返し行われることに基づき、直後にコントローラ16より、発電機5に接続される全負荷が該発電機5の定格負荷(又は、それに近い値の負荷)となる温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5との接続がSSR10に指示される。即ち、当該状況は直後に解消される。
【0041】
なお、上記制御は、S5、S6、S10、S11及びS12の処理を終了後は、S2に戻り、繰り返し上記S2乃至S12の処理が行われる。
【0042】
以上説明したマイクロ水力発電システム1は、コントローラ16が、発電機5の電圧値に基づき、発電機5に接続されている負荷の大きさを判断する。コントローラ16は、発電機5が無負荷状態、或いは該発電機5に定格負荷以下の負荷が接続されていると判断した場合には、発電機5に定格負荷を接続できる算出抵抗値を求め、該算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5との接続をSSR10に対して指示する。これにより、本マイクロ水力発電システム1は、発電機5に定格負荷、若しくはそれに近い大きさの負荷を接続し、発電機5を定格回転数、若しくはそれに近い回転数で回転させることができるので、該発電機5に係る負担を低減し、その故障を抑制することができる。
【0043】
また、マイクロ水力発電システム1は、コントローラ16が、発電機5の電圧値が下限値以下であり、発電機5が過負荷状態であると判断した場合に、センサー15a乃至15cが測定した電流値が基準値以上のユーザ負荷18a乃至18cと発電機との接続の解除を、SSR11に対し指示する。これにより、本マイクロ水力発電システム1は、発電機5を過負荷状態から脱せさせることができ、該発電機5にかかる負担を低減することができるという効果も有する。
【0044】
また、本マイクロ水力発電システム1では、ホース3を用いて取水ユニット2を用いて取水した水の搬送を行うので、金属又は樹脂製の配管を用いて水の搬送を行う場合に比べ、その敷設を容易にすることができる。また、ホース3は耐候性を有するため、メンテナンスの必要性がほとんどない。さらに、本マイクロ水力発電システム1は、発電容量が数kW以下であるため、水車4、発電機5もコンパクトに構成されており、設置、メンテナンスともに容易に行うことができ、発電コストだけでなく、導入コストも低減することができる。
【0045】
また、本マイクロ水力発電システム1は、コントローラ16が、温水ヒータ13が挿入されている温水槽12の水温を測定する温度センサー14が測定した水温が設定温度より高い場合に、前記求めた抵抗値より所定量大きい抵抗値となる温水ヒータ13の端子T1乃至T8のうち2つの端子と、発電機5との接続をSSR10に対して指示する。これにより、マイクロ水力発電システム1は、温水槽12内の水の温度が設定温度より高い場合に、温水ヒータ13における消費電力を小さくすることで、その発熱が小さくなるので、該温水槽12内の水の温度を低下させる、或いはその温度上昇を停止させることができ利用者の利便性も向上できる。
【0046】
次に、上記説明したマイクロ水力発電システム1等を複数台使用した集合型マイクロ水力発電システム20について説明する。なお、図4に例示した集合型マイクロ水力発電システム20が適用される中山間地では、河川19の最上流にわさび田21が設けられている。河川19を流れる水は、わさび田21から流れ出る水であり、非常にきれいな水である。そのため、河川19の水は、マイクロ水力発電システム1を用いた発電に適しているだけでなく、養魚場22で使用する水としても適している。
【0047】
集合型マイクロ水力発電システム20では、2台のマイクロ水力発電システム1が設けられている。なお、以下では説明上区別するために、河川19の上流側に設けられるマイクロ水力発電システム1は、マイクロ水力発電システム101と、河川19の下流側に設けられるマイクロ水力発電システム1は、マイクロ水力発電システム201と、夫々表すものとする。また、図4にあらわす中山間地には、河川19の水を利用する養魚場22の排水を利用した水路式のマイクロ水力発電システム301も設けられている。なお、マイクロ水力発電システム101、201、301が、夫々有するコントローラ116、216、316等は、養魚場22、住居23、集会場24内に配置することができる。
【0048】
マイクロ水力発電システム101は、図5に示すように、原則として発電機105にて発電した電力を、整流回路107、コンバータ108、インバータ109、SSR111、センサー115a乃至115cを介し、養魚場22のユーザ117が保有するユーザ負荷118a乃至118c、及び整流回路107、SSR110を介し、温度センサー114が取付けられた温水槽112に挿入される温水ヒータ113に供給するものである。また、マイクロ水力発電システム101のコントローラ116は、SSR110、111、温度センサー114、センサー115a乃至115bに接続されている。
【0049】
マイクロ水力発電システム201は、原則として発電機205にて発電した電力を、整流回路207、コンバータ208、インバータ209、SSR211、センサー215a乃至215cを介し、住居23のユーザ217が保有するユーザ負荷218a乃至218c、及び整流回路207、SSR210を介し、温度センサー214が取付けられた温水槽212に挿入される温水ヒータ213に電力を供給するものである。また、マイクロ水力発電システム201のコントローラ216は、SSR210、211、温度センサー214、センサー215a乃至215bに接続されている。
【0050】
マイクロ水力発電システム301は、原則として発電機305にて発電した電力を、整流回路307、コンバータ308、インバータ309、SSR311、センサー315a乃至315cを介し、集会場24のユーザ317が保有するユーザ負荷318a乃至318c、及び整流回路307、SSR310を介し、温度センサー314が取付けられた温水槽312に挿入される温水ヒータ313に電力を供給するものである。また、マイクロ水力発電システム301のコントローラ316は、SSR310、311、温度センサー314、センサー315a乃至315bに接続されている。
【0051】
さらに、集合型マイクロ水力発電システム20は、マイクロ水力発電システム101、201、301夫々が備えるSSR111、211、311が、送電線25を介し、互いに接続されている。また、集合型マイクロ水力発電システム20は、中央制御装置26を備えており、中央制御装置26は、制御線27を介して、マイクロ水力発電システム101、201、301夫々が有するコントローラ116、216、316と接続されている。なお、中央制御装置26は、養魚場22等に配置してよい。
【0052】
ここで、マイクロ水力発電システム101、201、301夫々のコントローラ116、216、316は、原則として、図3を用いて説明したとおりの制御を行う。集合型マイクロ水力発電システム20において、コントローラ116、216、316の動作が図3を用いて説明した制御と異なる点は、コントローラ116、216、316の少なくとも1つが、過負荷状態を検知した場合である。この場合には、コントローラ116、216、316は、中央制御装置26からの指示に基づき動作する。なお以下では、コントローラが過負荷状態を検知したマイクロ水力発電システムを過負荷システムといい、該コントローラが過負荷状態を検知していないマイクロ水力発電システムを通常システムということにする。
【0053】
中央制御装置26は、マイクロ水力発電システム101、201、301が、通常システムであるか、或いは過負荷システムであるか、コントローラ116、216、316を制御線27を介してモニタすることにより検知しており、過負荷システムが存在している場合において、まず、送電線25と過負荷システムに接続されているユーザ負荷とをSSRに接続させる。例えば、マイクロ水力発電システム101が過負荷システム、マイクロ水力発電システム201、301が通常システムであった場合、中央制御装置26は、送電線25と、ユーザ負荷118a乃至118cとを、コントローラ116を介し、SSR111に接続させる。
【0054】
次に、中央制御装置26は、通常システムが具備する発電機と送電線25とをSSRに接続される。例えば、上記のように、マイクロ水力発電システム101が過負荷システム、マイクロ水力発電システム201、301が通常システムである際に、中央制御装置26は、コントローラ216、316を介し、SSR211、311に、マイクロ水力発電システム201、301が夫々具備する発電機205、305と、送電線25とを、整流回路207、307、コンバータ208、308、インバータ209、309を介して接続させる。以上により、発電機205、305において発電した電力が、ユーザ負荷118a乃至118cにも供給される。なお、この際、中央制御装置26は、コントローラ216、316に対して、SSR210、310において、整流回路207、307と、温水ヒータ213、313との接続を解除するよう指示しても良い。このようにすることにより、発電機205、305で発電された電力を、より多くユーザ負荷118a乃至118cに供給することができる。
【0055】
なお、集合型マイクロ水力発電システム20においては、送電線25を図外の連結部を介して図外の商用電力の電力系統に接続してもよい。この連結部は、制御線27を介して中央制御装置26にも接続される。この場合において、中央制御装置26は、集合型マイクロ水力発電システム20全体として、電力の不足が発生したときに、商用電力の電力系統から送電線25に、当該不足電力に対応する電力を導く。また、中央制御装置26は、集合型マイクロ水力発電システム20全体として、電力の余剰が発生したときに、送電線25から当該余剰電力に対応する電力を、商用電力の電力系統に逆潮流させることもできる。
【0056】
以上説明した集合型マイクロ水力発電システム20は、マイクロ水力発電システム101、201、301のうち、発電機105、205、305の電圧値が下限値以下である過負荷システムが存在する場合において、中央制御装置26が、過負荷システムに、送電線25とユーザ負荷を接続させる。また、中央制御装置26は、過負荷システム以外のマイクロ水力発電システム101、201、301である通常システムに、該通常システムが具備する発電機と送電線25とを接続させる。以上の構成により、本集合型マイクロ水力発電システム20は、過負荷状態となっているマイクロ水力発電システムに、他のマイクロ水力発電システムより電力を供給することができるので、各マイクロ水力発電システム101、201、301に接続されるユーザ負荷118a乃至118c、218a乃至218c、318a乃至318cに安定した電力供給を行うことができる。
【0057】
なお、本実施の形態で示したマイクロ水力発電システム1、集合型マイクロ水力発電システム20、その制御方法は、本発明に係るマイクロ水力発電システム、及びその制御方法の一態様にすぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係るマイクロ水力発電システム、及びその制御方法は、中山間地における自然エネルギーを用いた発電に適用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 マイクロ水力発電システム
4 水車
5 発電機
10 SSR(第1SSR)
11 SSR(第2SSR)
12 温水槽
13 温水ヒータ
14 温度センサー
15a、15b、15c センサー
16 コントローラ
18a、18b、18c ユーザ負荷
20 集合型マイクロ水力発電システム
25 送電線
26 中央制御装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水車が回転することにより発電を行う発電機と、
複数の端子を具備し、接続する端子に応じて抵抗値が定まる温水ヒータと、
前記発電機と、前記端子とを接続可能な第1SSRと、
前記発電機とユーザ負荷とを接続可能な第2SSRと、
前記第1SSRと第2SSRとを制御するコントローラとを備え、
前記コントローラが、前記第2SSRに対し、前記発電機と前記ユーザ負荷との接続を指示した後、前記発電機の電圧値が下限値以上であれば、前記発電機に接続することにより、該発電機に接続される全負荷が該発電機の定格負荷となる前記温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求め、前記第1SSRに対し、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる前記端子との接続を指示することを特徴とするマイクロ水力発電システム。
【請求項2】
さらに、前記ユーザ負荷に流れる電流値を測定するセンサーを備え、
前記コントローラは、前記発電機の電圧値が下限値以下の場合において、前記第2SSRに対し、前記発電機と、前記センサーで測定した電流値が基準値より大きい前記ユーザ負荷との切断を指示することを特徴とする請求項1のマイクロ水力発電システム。
【請求項3】
さらに、前記温水ヒータが挿入される温水槽の水温を測定する温度センサーを備え、
前記発電機の電圧値が下限値以上であれば、前記コントローラが、前記温度センサーで測定した前記温水槽の水温が設定温度以下の場合に、前記第1SSRに対し、前記発電機と、前記温水ヒータが前記算出抵抗値となる前記端子との接続を指示し、該温度センサーで測定した該温水槽の水温が設定温度以上の場合に、前記第1SSRに対し、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値より所定量大きい抵抗値となる該端子との接続を指示することを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロ水力発電システム。
【請求項4】
複数の請求項1乃至3の何れかに記載のマイクロ水力発電システムと、
前記マイクロ水力発電システム夫々が具備する前記第2SSRを互いに接続する送電線と、
前記マイクロ水力発電システム夫々が具備する前記コントローラと接続される中央制御装置と、を備え、
複数の前記マイクロ水力発電システムのうち、前記発電機の電圧値が、前記下限値以下であるマイクロ水力発電システムである過負荷システムが存在する場合において、前記中央制御装置は、前記過負荷システムに、前記送電線と該過負荷システムに接続されている前記ユーザ負荷とを前記第2SSRにおいて接続させ、複数の前記マイクロ水力発電システムのうち、前記過負荷システム以外のマイクロ水力発電システムである通常システムに、該通常システムが具備する前記発電機と前記送電線とを前記第2SSRにおいて接続させることを特徴とする集合型マイクロ水力発電システム。
【請求項5】
水車が回転することにより発電を行う発電機と、
複数の端子を具備し、接続する端子に応じて抵抗値が定まる温水ヒータと、
前記発電機と、前記端子とを接続可能な第1SSRと、
前記発電機とユーザ負荷とを接続可能な第2SSRと、
前記第1SSRと第2SSRとを制御するコントローラとを備えたマイクロ水力発電システムの制御方法であって、
前記第2SSRが、前記コントローラの指示により、前記発電機と前記ユーザ負荷との接続する第1接続ステップと、
前記第1接続ステップの後、前記コントローラが、前記発電機の電圧値が下限値以上であることを条件に、前記発電機に接続することにより、該発電機に接続される全負荷が該発電機の定格負荷となる前記温水ヒータの抵抗値を算出抵抗値として求める算出ステップと、
前記算出ステップの後、前記第1SSRが、前記コントローラの指示により、前記発電機と、該温水ヒータが前記算出抵抗値に基づき決定した抵抗値となる前記端子とを接続する第2接続ステップとを有することを特徴とするマイクロ水力発電システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−130623(P2011−130623A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288740(P2009−288740)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(307016180)地方独立行政法人鳥取県産業技術センター (32)
【Fターム(参考)】