説明

マイクロ波励起マイクロプラズマ生成のための携帯用電力供給装置

【課題】大きさと体積を顕著に減少させて、携帯性を向上させたマイクロ波励起マイクロプラズマ生成のための携帯用電力供給装置の提供。
【解決手段】プラズマを生成するためのエネルギーを持つように増幅されたマイクロ波を供給するために発振器が備えられ、出力端がマイクロ波プラズマ発生装置100に連結された発振増幅部200と、マイクロ波プラズマ発生装置100から反射される反射電力をフィードバックされて、マイクロ波の発振周波数を、プラズマが発生しながら変更された反射係数に適した周波数に調節するためのスイッチング制御信号を生成して電力供給装置に供給するように、一端が、マイクロ波プラズマ発生装置100に連結され、他端が、発振増幅部200に連結された反射電力フィードバック部300と、を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用電力供給装置に関し、特に、特定の周波数のマイクロ波を発生させてプラズマを生成させ、プラズマの生成後にプラズマ発生装置から反射される電力をモニターリングした後、変化されたインピーダンス整合条件を感知して周波数を補正することにより、プラズマ発生装置から反射される電力を最小化して、プラズマ発生装置で使用される電力の効率を向上できるようにしたマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマを用いた止血及び傷消毒、殺菌、歯牙美白、癌治療など生医学分野への多様な応用に対する関心が増加している。
【0003】
このように、プラズマを多様な生医学分野に応用して使用するためには、半導体工程などで用いられるプラズマのように、真空チャンバー(Vacuum chamber)で形成され得る低い気圧条件(low pressure)で生成するよりは、大気圧下で動作してプラズマを生成できるプラズマ発生装置の開発が要請された。
【0004】
一般に、大気圧下でプラズマを生成するために要求される電力は、真空チャンバー内部での低い気圧条件とは異なり、相対的に大きい電力が要求される。
【0005】
図1は、プラズマ生成時の気圧(Pressure)と点火電力(Ignition Power)との関係を示すグラフである。
【0006】
図1を参照すれば、低い圧力条件、例えば、真空チャンバー内部で形成され得るおよそ1トール(Torr)条件下では、プラズマを生成するに際しておよそ0.25ワット(W)の点火電力が要求されることに対し、高い圧力条件、例えば、大気圧のようなおよそ760トール(Torr)条件下では、およそ2.5ワット(W)の点火電力が要求されることが分かる。
【0007】
この場合、図1のグラフは、大気圧を含んだ気圧条件に従って、プラズマ発生装置でプラズマを発生させるために要する電力を測定した結果を示すものであって、特に、ガスの流れがない場合の測定結果を示す。もし、プラズマジェット(Jet)を作るために前記プラズマ発生装置の内部にガスを流す場合は、プラズマを発生させるための電力がより高まってしまうはずである。
【0008】
従って、従来の大気圧プラズマ発生装置を用いて、大気圧条件でプラズマを生成するためには、大きな電力が必要になったため、電力供給装置の体積も大きく、重かったので、携帯し難いという不都合があった。
【0009】
図2は、マイクロ波プラズマ発生装置においてプラズマ発生前後の反射係数を示すグラフである。以下において、前記マイクロ波プラズマ発生装置は、マイクロ波を動力源として用いてプラズマを発生させる装置を称する。
【0010】
図2を参照すれば、グラフ(a)は、プラズマ発生前(Before ignition Unloaded)にマイクロ波プラズマ発生装置から反射される電力を示し、グラフ(b)は、アルゴンガス(Ar)やヘリウムガス(He)を用いて大気圧(760Torr)下で1ワット(W)の電力でプラズマを発生させた後(After ignition)、マイクロ波プラズマ発生装置から反射される電力を示す。
【0011】
前記プラズマ発生前のグラフ(a)において、前記マイクロ波プラズマ発生装置は、反射係数(Reflection Coefficient)が最も小さい値を持つ875MHzで最適化されるように設計されていることが分かる。
【0012】
しかしながら、このように、875MHzで最適化されているマイクロ波プラズマ発生装置を用いて大気圧下でプラズマを発生させた後は、反射係数が変わることを、プラズマ発生後(After ignition)の反射係数を示すグラフ(b)を通じて確認することができる。
【0013】
通常、大気圧では、このようなキャパシタンスの変化によって、グラフ(b)に示されるように、動作する周波数が、最初の周波数(875MHz)より若干低くなるようになる。
【0014】
このように、マイクロ波プラズマ発生装置でプラズマを発生させた後、最初に設計されたインピーダンス整合が変わる理由は、一般にプラズマが発生しながら存在するようになるイオン(ion)、電子(election)等、極性を帯びる粒子(charged particles)による電気場の影響から、プラズマ装置が持つキャパシタンスが、最初の設計値から変わるためである。
【0015】
従って、マイクロ波プラズマ発生装置により最初に設計されたマイクロ波の周波数を供給し続ける場合、動作周波数の減少によって、反射される電力が増加するにも係わらず、これを調節できなくなってしまい、不要な電力の使用による電力の利用効率が減少するという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明が解決しようとする技術的課題は、マイクロ波を用いてプラズマを大気圧から低電圧に生成するに際して、プラズマの生成後にプラズマ発生装置から反射される電力をモニターリングした後、反射電力の変化に応じて周波数を補正することにより、プラズマ発生装置から反射される電力を最小化できる携帯用電力供給装置を提案し、このような携帯用電力供給装置を印刷回路基板上に一緒に実装したり、ワンチップ型に形成したりして、大きさと体積を顕著に減少させて、携帯性を向上させた携帯用電力供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を達成するためのマイクロ波プラズマのための携帯用電力供給装置は、マイクロ波プラズマ発生装置に出力端が連結され、内部に備えられた発振器で増幅されたマイクロ波を供給する発振増幅部と;一端が、前記マイクロ波プラズマ発生装置に連結され、プラズマが発生されながら前記マイクロ波プラズマ発生装置から反射される電力をフィードバックされて反射電力の変化程度を測定し、他端が、前記発振増幅部に連結され、マイクロ波の周波数を、変化された反射電力に適した周波数に調節するためのスイッチング制御信号を生成して供給する反射電力フィードバック部と、を含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、プラズマの発生初期だけでなく、プラズマが発生された後に変わるようになるインピーダンスの整合条件を自動にモニターリングして、マイクロ波の周波数を調整することにより、最大電力が持続的に前記マイクロ波プラズマ発生装置に供給され得るという長所がある。
【0019】
これにより、本発明は、従来の電力供給装置に比べて、マイクロ波プラズマ発生装置から反射される電力を10%以上減少させることができ、使用される電力を最小化することにより、バッテリーを用いて携帯性を大きく向上できるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】プラズマ生成時の気圧(Pressure)と点火電力(Ignition Power)との関係を示すグラフである。
【図2】マイクロ波プラズマ発生装置においてプラズマ発生前後の反射係数を示すグラフである。
【図3】本発明に係るマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の概略的なブロック構成図である。
【図4】本発明に係るマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の発振増幅部の構成図である。
【図5】本発明によって反射電力フィードバック部が備えられた携帯用電力供給装置の構成図である。
【図6】本発明によってワンチップ型に形成される反射電力フィードバック部が備えられた携帯用電力供給装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の具体的な実施の形態を、図面を参照して詳細に説明することにする。
【0022】
図3は、本発明に係るマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の概略的なブロック構成図である。
【0023】
図3を参照すれば、本発明に係るマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置は、プラズマを生成するためのエネルギーを持つように増幅されたマイクロ波を供給するために発振器が備えられ、出力端がマイクロ波プラズマ発生装置100に連結された発振増幅部200と、前記マイクロ波プラズマ発生装置から反射される反射電力をフィードバックされて、マイクロ波の発振周波数を、プラズマが発生しながら変更された反射係数に適した周波数に調節するためのスイッチング制御信号を生成して前記電力供給装置に供給するように、一端が、前記マイクロ波プラズマ発生装置100に連結され、他端が、前記発振増幅部200に連結された反射電力フィードバック部300と、を含んで構成される。
【0024】
この場合、前記マイクロ波プラズマ発生装置100は、前記発振増幅部200で生成されたマイクロ波により大気圧で低電力でプラズマを生成できるものであって、通常のプラズマ発生装置で構成できることは言うまでもないが、携帯性を向上できるように、本出願人が大韓民国特許出願第10−2008−83364号で提案したように、同軸ケーブルと外部導体と連結導体と連結部材と放電チップとを含んで構成される共振器(resonator)で構成されることが望ましい。
【0025】
図4は、本発明に係るマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の発振増幅部の構成図である。
【0026】
図4を参照すれば、前記発振増幅部200は、クリスタルオシレーター210と、フラクショナルPLL220と、電力増幅器240と、駆動増幅器230と、第1及び第2のレギュレーター250、260と、バッテリー270と、を含んで構成される。この場合、前記バッテリー270を除いたクリスタルオシレーター210とフラクショナルPLL220と電力増幅器240と駆動増幅器230とは、印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)に実装された形態に構成されることが望ましく、これにより、電力供給装置の体積を最小化して携帯性を増加できるようになる。
【0027】
前記クリスタルオシレーター(Crystal Oscillator)210は、プラズマを生成するための動力源であるマイクロ波を生成する発振回路が内蔵された発振器で構成される。この場合、前記クリスタルオシレーター210は、24MHzの信号を発振するように構成される。
【0028】
前記フラクショナルPLL(Fractional PLL)220は、分周期を用いて相対的に低い基準周波数を持つ信号を入力され、相対的に高い出力周波数を持つ信号として生成するものであって、帯域内ノイズ(in-band noise)や固定時間(lock time)、基準周波数のスプリアス(spurious)効果の側面から、整数分周方式に比べて有利なフラクショナル分周方式(fractional-N)の位相固定ループ(PLL:Phase locked loop)で構成される。これにより、前記フラクショナルPLL220は、前記クリスタルオシレーター210の出力端に連結され、発振回路で生成された24MHzの周波数を持つ信号を入力され、この信号を、前記マイクロ波プラズマ発生装置で要するエネルギーを持つ900MHzや2.45MHzなどの所望の周波数を持つ信号として発生させて出力するようになる。
【0029】
前記電力増幅器(Power amp)240は、前記フラクショナルPLL220から一定の周波数、例えば900MHz又は2.45MHzの周波数を持つように生成されて出力される信号を受信して、およそ5ワット(W)まで増幅させた後、前記マイクロ波プラズマ発生装置100に供給するように構成される。前記マイクロ波プラズマ発生装置は、このように前記電力増幅器から供給される5ワット以下の低電力で大気圧でプラズマジェット(APPJ:Atmospheric Pressure Plasma Jet)を生成するようになる。
【0030】
この場合、前記フラクショナルPLL220の出力端と電力増幅器240の入力端との間には、インピーダンス整合のための駆動増幅器(Driving amp)230が更に備えられることが望ましく、前記電力増幅器240の出力端には、後述するように、前記マイクロ波プズマ発生装置から反射される反射電力を感知するための方向性カプラー310が連結され、このような方向性カプラー310を介してマイクロ波プラズマ発生装置にマイクロ波を供給するように構成されることが望ましい。
【0031】
前記バッテリー270は、体積が大きくなく、充電可能であり、前記印刷回路基板に実装された要素に電源を供給できる、およそ10V又は15Vの充電バッテリー(Rechargeable Battery)で構成されることが望ましい。
【0032】
前記第1のレギュレーター(Regulator1)250は、前記バッテリー270から供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記クリスタルオシレーター210とフラクショナルPLL220とに供給するように構成され、前記第2のレギュレーター(Regulator2)260は、前記バッテリー270から供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記電力増幅器240と駆動増幅器230とに供給するように構成される。
【0033】
図5は、本発明によって反射電力フィードバック部が備えられたマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の構成図である。前記電力供給装置の発振増幅部は、図4に示されたものと同様なので、以下では、反射電力フィードバック部について説明する。
【0034】
図5を参照すれば、前記反射電力フィードバック部300は、方向性カプラー310と、エンベロップディテクター320と、変化度演算部330と、デジタルフィルター340と、を含んで構成される。この場合、前記方向性カプラー310とエンベロップディテクター320と変化度演算部330とデジタルフィルター340とは、前記バッテリー270を除いた発振増幅部200と一緒に単一の印刷回路基板(PCB)に実装されて体積を最小化するように構成されることが望ましい。
【0035】
また、前記発振増幅部200のフラクショナルPLL220と駆動増幅器230、そして、前記反射電力フィードバック部300のエンベロップディテクター320と変化度演算部330とデジタルフィルター340とを、一つのチップであるワンチップ型に製作することにより、電力供給装置の体積と重さを最小化し、携帯性を極大化させることが望ましい。
【0036】
前記方向性カプラー(Directional Coupler)310は、前記マイクロ波プラズマ発生装置100でプラズマが発生された後に反射される電力を測定するように、前記マイクロ波プラズマ発生装置100の一端に連結されて構成される。これにより、前記発振増幅部200に備えられた電力増幅器240からマイクロ波プラズマ発生装置100に電力を供給する出力端に連結され、反射電力をフィードバックされながら反射電力の変化可否をモニターリングするようになる。
【0037】
前記エンベロップディテクター(Envelope Detector)320は、前記方向性カプラー310に一端が連結され、前記方向性カプラー310を介してフィードバックされた反射電力を所定の基準電圧、例えば、従来の反射電力と比較しながら反射電力の変化可否を認知できるように構成される。
【0038】
前記変化度演算部(Gradient Calculation)330は、前記エンベロップディテクター320に一端が連結され、前記マイクロ波プラズマ発生装置100からの反射電力の変化程度を演算し、そのような変化に応じて、反射係数が最も低い周波数を演算するように構成される。
【0039】
前記デジタルフィルター(Digital Filter)340は、前記変化度演算部330に一端が連結され、演算された周波数値を受信し、前記マイクロ波プラズマ発生装置100に供給されるマイクロ波の周波数を、前記反射電力の変化に応じて、前記変化度演算部330で演算された最低値の反射係数を持つ周波数に変更させるように分周比を調節するスイッチ制御信号をフラクショナルPLL220に供給するように、他端が、前記発振増幅部200に備えられたフラクショナルPLL220に連結されて構成される。
【0040】
このように、前記反射電力フィードバック部を介して前記発振増幅部で生成された後、マイクロ波プラズマ発生装置に供給されるマイクロ波の周波数による反射電力をモニターリングしながら、そのようなモニターリングの結果から分かるようになった反射電力の変化を、発振増幅部での周波数の生成に直接反映して、僅かの周波数補正を実行することにより、携帯可能であり、大気圧で動作し、プラズマ発生装置で使用される電力の効率を大きく向上できるようになる。
【0041】
図6は、本発明によってワンチップ型に具現されるマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置の構成図である。
【0042】
図6を参照すれば、前記マイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置は、マイクロ波プラズマ発生装置100にマイクロ波を供給する発振増幅部と、前記発振増幅部の出力端に連結され、プラズマ発生後の反射電力の変化を測定して、反射係数が最も低い値を持つように前記発振増幅部の周波数を変更させるスイッチ制御信号を生成し、このようなスイッチ制御信号を発振周波数にフィードバックさせて、マイクロ波の周波数を補正する反射電力フィードバック部300と、を含んで構成される。
【0043】
前記発振増幅部は、クリスタルオシレーター210と、フラクショナルPLL220と、電力増幅器240と、ミキサー280と、第1及び第2のレギュレーター250、260と、バッテリー270と、を含んで構成される。この場合、前記クリスタルオシレーターとフラクショナルPLLと電力増幅器と第1及び第2のレギュレーターとバッテリーとは、図4及び図5で説明したものと同様であり、前記ミキサー280は、前記フラクショナルPLL220の出力端と電力増幅器240の入力端との間に位置し、別途に入力される制御信号の論理状態により動作が制御されるように構成される。
【0044】
この場合、前記発振増幅部のフラクショナルPLL220とミキサー280、そして、前記反射電力フィードバック部300のエンベロップディテクター320と変化度演算部330とデジタルフィルター340とを、一つのチップであるワンチップ型に製作することにより、電力供給装置の体積と重さを最小化し、携帯性を極大化させることができる。
【0045】
また、前述したような反射電力の変化を用いて、マイクロ波の周波数を調節するだけでなく、前記マイクロ波プラズマ発生装置100にガスの流れを調節可能なマイクロコントローラ(Micro-controller))と小型温度計(Micro-thermometer)とを更に含んで構成されることもできる。
【0046】
この場合、前記小型温度計で前記マイクロ波プラズマ発生装置から生成されたプラズマの温度をリアルタイムに測定し、その測定値をマイクロコントローラに転送するように構成される。前記マイクロコントローラは、前記小型温度計から転送されるプラズマの温度をあらかじめ決まった設定値と比較して一定に保持するように、電力供給とガスの流量を自動に調節するように構成される。
【0047】
即ち、前記小型温度計で測定された温度が設定値より大きい場合、前記マイクロコントローラが前記発振増幅部からマイクロ波プラズマ発生装置に供給される電力を減少させるか、一時的に遮断し、ガスの流量を自動に調節することで、プラズマの温度を一定に保持できるようになる。また、前記小型温度計で測定された温度が設定値より小さい場合は、前記マイクロコントローラでその逆の動作を自動に実行して、プラズマの温度を一定に保持できるようになる。
【0048】
このように電力効率を最大化し、体積と重さを最小化して携帯可能にした電力供給装置により大気圧で動作するマイクロ波プラズマ発生装置に電力を供給できるようにする場合、マイクロ波プラズマ発生装置を、病院など固定された場所だけでなく、軍事用携帯止血器など野戦で利用可能であり、家庭用医療製品としての活用も共に増加させることができるようになる。
【0049】
以上では、本発明に関する技術思想を添付の図面と共に述べたが、これは、本発明の望ましい実施の形態を例示的に説明したものであって、本発明を限定するものではない。また、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者ならば、誰でも本発明の技術的思想の範疇を逸脱しない範囲内で多様な変形及び摸倣が可能であることは、明白な事実である。
【符号の説明】
【0050】
100 マイクロ波プラズマ発生装置
200 発振増幅部
210 クリスタルオシレーター
220 フラクショナルPLL
230 駆動増幅器
240 電力増幅器
250 第1のレギュレーター
260 第2のレギュレーター
270 バッテリー
280 ミキサー
300 反射電力フィードバック部
310 方向性カプラー
320 エンベロップディテクター
330 変化度演算部
340 デジタルフィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波プラズマ発生装置に電力を供給する電力供給装置において、
前記マイクロ波プラズマ発生装置に出力端が連結され、内部に備えられた発振器で増幅されたマイクロ波を供給する発振増幅部と;
一端が、前記マイクロ波プラズマ発生装置に連結され、プラズマが発生されながら前記マイクロ波プラズマ発生装置から反射される電力をフィードバックされて反射電力の変化程度を測定し、他端が、前記発振増幅部に連結され、マイクロ波の周波数を、変化された反射電力に適した周波数に調節するためのスイッチング制御信号を生成して供給する反射電力フィードバック部と、を含んで構成されることを特徴とするマイクロ波プラズマ生成のための携帯用電力供給装置。
【請求項2】
前記発振増幅部は、
前記マイクロ波を生成する発振回路が内蔵された発振器が備えられたクリスタルオシレーターと;
前記クリスタルオシレーターで発振された信号を受信して、フラクショナル分周方式により高い周波数を持つ信号として生成するフラクショナルPLL(Fractional PLL)と;
前記フラクショナルPLLから高い周波数を持つように生成されて出力される信号を受信して5ワット(W)まで増幅させた後、前記マイクロ波プラズマ発生装置に供給する電力増幅器と;
前記フラクショナルPLLの出力端と電力増幅器の入力端との間に位置してインピーダンスを整合する駆動増幅器と;
前記マイクロ波を生成し、電力供給装置を動作させる電源を供給するバッテリーと;
前記バッテリーから供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記クリスタルオシレーターとフラクショナルPLLとに供給する第1のレギュレーターと;
前記バッテリーから供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記電力増幅器と駆動増幅器とに供給する前記第2のレギュレーターと、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項3】
前記クリスタルオシレーターは、24MHzの信号を発振し、
前記フラクショナルPLLは、この信号を受信して、前記マイクロ波プラズマ発生装置で要するエネルギーを持つ900MHz又は2.45MHzの周波数を持つ信号を生成した後に出力するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項4】
前記電力増幅器は、前記フラクショナルPLLから出力される信号を5ワット(W)まで増幅させて出力するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項5】
前記クリスタルオシレーターとフラクショナルPLLと電力増幅器と駆動増幅器とは、印刷回路基板に実装された形態に構成されることを特徴とする請求項2に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項6】
前記反射電力フィードバック部は、
前記マイクロ波プラズマ発生装置でプラズマが発生された後に反射される電力を測定してモニターリングするように、前記マイクロ波プラズマ発生装置の一端に連結された方向性カプラーと;
前記方向性カプラーに一端が連結され、前記方向性カプラーを介して測定した反射電力を基準電圧と比較して反射電力の変化可否を認知するエンベロップディテクターと;
前記エンベロップディテクターに一端が連結され、前記反射電力の変化程度を演算し、そのような変化に応じて、反射係数が最も低い周波数を演算する変化度演算部と;
前記変化度演算部に一端が連結され、演算された周波数値を受信し、前記マイクロ波プラズマ発生装置に供給されるマイクロ波の周波数を、前記反射電力の変化に応じて、前記変化度演算部で演算された最低値の反射係数を持つ周波数に変更させるように分周比を調節するスイッチ制御信号をフラクショナルPLLに供給するように、他端が、前記発振増幅部に備えられたフラクショナルPLLに連結されたデジタルフィルターと、を含んで構成されることを特徴とする請求項2に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項7】
前記方向性カプラーとエンベロップディテクターと変化度演算部とデジタルフィルターとは、前記発振増幅部と共に単一の印刷回路基板(PCB)に実装されて構成されることを特徴とする請求項6に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項8】
前記フラクショナルPLLと駆動増幅器とエンベロップディテクターと変化度演算部とデジタルフィルターとは、ワンチップ型に形成されることを特徴とする請求項7に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項9】
前記発振増幅部は、
前記マイクロ波を生成する発振回路が内蔵された発振器が備えられたクリスタルオシレーターと、
前記クリスタルオシレーターで発振された信号を受信して、フラクショナル分周方式により高い周波数を持つ信号として生成するフラクショナルPLL(Fractional PLL)と、
前記フラクショナルPLLから高い周波数を持つように生成されて出力される信号を受信して5ワット(W)まで増幅させた後、前記マイクロ波プラズマ発生装置に供給する電力増幅器と、
前記フラクショナルPLLの出力端と電力増幅器の入力端との間に位置し、別途に入力される制御信号の論理状態により動作が制御されるミキサーと、
前記マイクロ波を生成し、電力供給装置を動作させる電源を供給するバッテリーと、
前記バッテリーから供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記クリスタルオシレーターとフラクショナルPLLとに供給する第1のレギュレーターと、
前記バッテリーから供給される電圧を安定した定電圧に調節して、前記電力増幅器と駆動増幅器とに供給する前記第2のレギュレーターと、を含んで構成され、
前記反射電力フィードバック部は、
前記マイクロ波プラズマ発生装置でプラズマが発生された後に反射される電力を測定してモニターリングするように、前記マイクロ波プラズマ発生装置の一端に連結された方向性カプラーと、
前記方向性カプラーに一端が連結され、前記方向性カプラーを介して測定した反射電力を基準電圧と比較して反射電力の変化可否を認知するエンベロップディテクターと、
前記エンベロップディテクターに一端が連結され、前記反射電力の変化程度を演算し、そのような変化に応じて、反射係数が最も低い周波数を演算する変化度演算部と、
前記変化度演算部に一端が連結され、演算された周波数値を受信して、前記マイクロ波プラズマ発生装置に供給されるマイクロ波の周波数を、前記反射電力の変化に応じて、前記変化度演算部で演算された最低値の反射係数を持つ周波数に変更させるように分周比を調節するスイッチ制御信号をフラクショナルPLLに供給するように、他端が、前記発振増幅部に備えられたフラクショナルPLLに連結されたデジタルフィルターと、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項10】
前記フラクショナルPLLとミキサーとエンベロップディテクターと変化度演算部とデジタルフィルターとは、ワンチップ型に形成されることを特徴とする請求項9に記載の携帯用電力供給装置。
【請求項11】
前記マイクロ波プラズマ発生装置によりガスの流れを調節できるマイクロコントローラと、前記マイクロ波プラズマ発生装置で発生されたプラズマの温度を測定して、前記マイクロコントローラに転送する小型温度計と、を更に含んで構成され、
前記マイクロコントローラは、前記小型温度計から転送されるプラズマの温度を予め決まった設定値と比較して、その温度を一定に保持するように、電力供給とガスの流量を自動に調節するように構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯用電力供給装置。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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