説明

マイクロ波放射線を用いた組織を処理するための装置およびアンテナ較正システムおよびその方法

マイクロ波放射線(たとえば、500MHz〜100GHzの処置周波数を有する)を生物組織に供給するように配置される外科用アンテナ用の較正方法および装置が、開示される。アンテナの放出領域は、複数の較正標準にさらされ、それぞれが、処置周波数で異なる複素インピーダンスを有する。一実施形態において、較正標準は、可変長さの短絡回路‐終端型導波路共振器に形成される。別の実施形態において、各較正標準は、2つ以上の液体の異なる混合物である。較正標準に曝されるときに放出領域から反射される信号の大きさおよび位相の測定は、たとえば、較正標準に関する測定値および既知の値または参照値に基づき、マッピング関数を生成することによって、アンテナの較正を可能にすることができる。高い電力レベルでマイクロ波放射線を外科用アンテナに搬送する切除チャネルと、低電力レベルでマイクロ波放射線を外科用アンテナに搬送する個別の測定チャネルと、を有し、測定チャネルが、切除チャネルにおける雑音の多い構成要素を回避する組織処置装置もまた、開示される。整合のためのインピーダンス変成器、たとえば、処置されることになっている組織に関して、1つまたは複数の放射要素において終端する同軸供給構造を有する外科用アンテナもまた、開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
その放出領域からマイクロ波放射線を放出するように配置されるアンテナ用の較正装置であって、前記装置は、
前記アンテナの前記放出領域に複数のインピーダンスをかけるように適合される負荷機構を有し、各インピーダンスは、マイクロ波放射線の所定の周波数に関する既知の値を有し、
前記アンテナから放出され、前記負荷機構から反射される前記所定の周波数を有する前記マイクロ波放射線の大きさおよび位相を測定するように構成される検出器と、
前記アンテナ用の較正データを生成する構成される処理ユニットとを有し、
前記アンテナが次に、前記アンテナの前記放出領域における未知の負荷から反射される前記所定の周波数を有する前記マイクロ波放射線の大きさおよび位相を測定するために用いられる場合には、前記較正データは、前記未知の負荷を代表するように、前記測定された大きさおよび位相を変換するために使用可能である、較正装置。
【請求項2】
前記負荷機構は、前記アンテナの前記放出領域を受信するように適合される第1の端部と第2の端部との間に、実質的に無損失の導波路共振器を含み、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離は、可変である、請求項1に記載の較正装置。
【請求項3】
前記第1の端部に対して前記第2の端部を摺動するように配置されるアクチュエータを含む、請求項2に記載の較正装置。
【請求項4】
前記共振器は、前記アンテナに電気的に接続可能であり、前記第2の端部は、前記共振器に電気的に接続可能である、請求項2または3に記載の較正装置。
【請求項5】
前記共振器と前記アンテナとの間の電気接続および/または前記共振器と前記第2の端部との間の電気接続を提供するように配置される少なくとも1つの無線周波数(RF)チョークを含む、請求項4に記載の較正装置。
【請求項6】
前記第2の端部は、短絡回路を含む、請求項4または5に記載の較正装置。
【請求項7】
前記複数のインピーダンスは、0Ω(短絡回路)および∞Ω(開回路)を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の較正装置。
【請求項8】
前記負荷機構は、マイクロ波放射線の2つ以上の異なる周波数に関して較正データの生成を可能にするように適合される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の較正装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の較正装置とその放出領域からマイクロ波放射線を放出するように配置されるアンテナの組み合わせであり、前記アンテナの少なくとも前記放出領域および前記負荷機構は、無菌の環境に共に包装される組み合わせ。
【請求項10】
その放出領域からマイクロ波放射線を放出するように配置されるアンテナを較正する方法であって、前記方法は、
前記放出領域に複数のインピーダンスをかけることと、各インピーダンスが、マイクロ波放射線の所定の周波数に関する既知の値を有することと、
各インピーダンスに関して
前記アンテナを通じて前記所定の周波数を有する前記マイクロ波放射線を放出することと、
前記負荷機構から反射される前記放出されたマイクロ波放射線の大きさおよび位相を測定することと、
前記測定された大きさおよび位相から前記アンテナに関する較正データを生成することとを含み、
それにより、前記アンテナが次に、前記アンテナの前記放出領域における未知の負荷に関して、前記所定の周波数を有する前記マイクロ波放射線の大きさおよび位相を測定するために用いられる場合には、前記較正データは、前記未知の負荷を代表するように、前記測定された大きさおよび位相を変換するために使用可能である、方法。
【請求項11】
その放出領域から所定の周波数でマイクロ波放射電磁界を放出するように配置されるアンテナを有する外科用プローブを較正する方法であって、前記方法は、
前記所定の周波数において一定の範囲の複素インピーダンスを有する3つ以上の較正標準のそれぞれに対して前記プローブを順に提供することと、
各較正標準に関して、測定されたインピーダンス値を決定するために、各較正標準に提供する場合に、前記プローブから反射されるマイクロ波放射線の大きさおよび位相を検出することと、
各標準に関して、前記測定されたインピーダンス値を基準インピーダンス値と比較して、次に測定されるインピーダンス値を変換するためのマッピング関数を決定することとを含み、
各較正標準は、前記プローブの形状を適合させるように配置され、前記アンテナを包囲するようにする、方法。
【請求項12】
各較正標準は、液体であり、各較正標準に関して前記プローブに提供することは、各液体に前記アンテナを浸漬することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各較正標準は、流動性の固体である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記較正標準は、前記所定の周波数においてマイクロ波放射線に関して異なるインピーダンスを有する2つ以上の材料の異なる割合を含む混合物である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記2つ以上の材料は、混和可能な液体である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記2つ以上の材料は、エタノールおよび脱イオン水である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記較正標準は、0.5〜2.0に広がる実数成分を含む前記所定の周波数における複素インピーダンスを有する、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記所定の周波数は、10GHz以上の単一の安定周波数である、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
各較正標準に関する前記基準インピーダンス値は、参照プローブを用いて行われる測定値である、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記基準インピーダンス値は、前記較正標準の前記絶対インピーダンス値である、請求項11〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
マイクロ波放射線源と、
前記源から組織にマイクロ波放射線を向けるためのプローブであって、その放出領域から前記マイクロ波放射線を放出するように適合されるアンテナを有する前記プローブと、
制御された切除モードにおいて、前記源と前記プローブとの間で、マイクロ波放射線を
搬送するための第1のチャネルと、
測定モードにおいて、前記源と前記プローブとの間でマイクロ波放射線を搬送するための第2のチャネルと、
必要な動作モードに基づいて前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルを選択するためのスイッチと、
前記組織から反射されるマイクロ波放射線の大きさおよび位相を検出するための検出器とを備え、
前記第1のチャネルが、第1の電力レベルで動作可能であり、前記アンテナの前記放出領域によって見られる前記組織の前記インピーダンスと前記装置の前記インピーダンスを動的に整合するように配置されたチューナと、前記反射されたマイクロ波放射線を前記検出器に結合するように配置された1つまたは複数の電力結合器とを含み、
前記第2のチャネルが、第2の電力レベルで動作可能であり、前記反射されたマイクロ波放射線を前記検出器に直接的に供給するように配置される、組織測定および切除装置。
【請求項22】
前記第2のチャネルは、第1のポートで受信される前記源からの前方放射線を第2のポートを介して前記プローブに供給可能にし、前記第2のポートで受信される前記プローブからの反射放射線を第3のポートを介して前記検出器に供給可能にするように接続されるサーキュレータを含む、請求項21に記載の組織測定および切除装置。
【請求項23】
前記サーキュレータの前記第1のポートと前記第3のポートとの間に接続される搬送波相殺回路を含む、請求項22に記載の組織測定および切除装置。
【請求項24】
前記搬送波相殺回路は、前記サーキュレータの前記第1のポートで受信可能な前方に向けられる放射線を結合するように配置される第1の結合器と、前記結合放射線の大きさおよび/または位相を修正するように配置される信号調整器と、前記結合放射線を前記サーキュレータの前記第3のポートからの信号に結合するように配置される第2の結合器とを備え、前記修正された放射線が、前記サーキュレータの前記第3のポートから漏れる前記源からの放射線を相殺するように配置される、請求項23に記載の組織測定および切除装置。
【請求項25】
前記反射されるマイクロ波放射線を受信するように接続される第1の入力と、ミキシングダウン信号を受信するように接続される第2の入力と、前記検出器に接続される出力とを有する混合器を有する受信器を含み、前記混合器は、前記第1の入力で受信される前記反射マイクロ波放射線より低い周波数を有する信号を前記検出器に出力するように配置される、請求項21〜24のいずれか一項に記載の組織測定および切除装置。
【請求項26】
前記ミキシングダウン信号は、前記マイクロ波放射線源から導出される、請求項25に記載の組織測定および切除装置。
【請求項27】
前記マイクロ波放射線源は、単一周波数に位相ロックされる、請求項21〜26のいずれか一項に記載の組織測定および切除装置。
【請求項28】
前記第2のチャネルに沿って供給される放射線によって組織内に発射されるマイクロ波電力の振幅は、10mW(10dB)未満である、請求項21〜27のいずれか一項に記載の組織測定および切除装置。
【請求項29】
前記第1の電力レベルは、前記第2の電力レベルより2桁以上大きい、請求項21〜28のいずれか一項に記載の組織測定および切除装置。
【請求項30】
組織内に挿入するための外科用アンテナであって、前記アンテナは、
細長い本体の長さに沿って内側導体と、前記内側導体を包囲し、誘電材料によって離隔される外側導体と、を備える供給構造を有する細長い本体と、
前記導体をマイクロ波電源に接続して、そこからマイクロ波周波数エネルギを受信するコネクタと、
前記組織を貫通するための前記細長い本体の遠位端部における挿入先端部と、を備え、
前記挿入先端部は、前記アンテナから前記マイクロ波周波数エネルギを放出するために、前記導体に接続され、前記組織を処置するための放射構造と、前記処置された組織と前記誘電材料の前記インピーダンスを整合するためのインピーダンス変成器とを備える、外科用アンテナ。
【請求項31】
前記挿入先端部は、前記放射構造が取り付けられるセラミックの円錐先端部を備える、請求項30に記載の外科用アンテナ。
【請求項32】
前記インピーダンス変成器は、前記セラミックの円錐先端部のすべてまたは一部である、請求項31に記載の外科用アンテナ。
【請求項33】
前記放射構造は、前記セラミックの円錐の表面の上に作製される金属渦巻きを備える、請求項31または32に記載の外科用アンテナ。
【請求項34】
前記放射構造は、前記セラミックの円錐を突出する複数の同軸単極または双極を備え、前記インピーダンス変成器は、前記供給構造と前記単極または双極の平行インピーダンスを整合するように配置される、請求項31または32に記載の外科用アンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22(a)】
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【図22(b)】
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【図22(c)】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28a】
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【図28b】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公表番号】特表2010−505570(P2010−505570A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531903(P2009−531903)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【国際出願番号】PCT/GB2007/003827
【国際公開番号】WO2008/043999
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(506390362)メディカル・デバイス・イノベーションズ・リミテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】MEDICAL DEVICE INNOVATIONS LIMITED
【Fターム(参考)】