説明

マイナスイオンと遠赤外線発生塗料

【課題】マイナスイオン発生物質を塗料に混ぜて各種建材の表面に塗布するには、塗料そのものの塗装性能即ち塗膜の鏡面光沢度、色と艶の変化、塗膜の外観、促進耐候性などが劣化することを防止しなければならない。
【解決手段】2〜20μmの遠赤外線と5000/cm3以上のマイナスイオンを放出し、粒度が800〜4000メッシュでトルマリン石と黒鉛珪石からなる天然聖光石粉末を塗料100重量%に対し3〜10重量%混合したことを特徴とする遠赤外線とマイナスイオン発生塗料。よって遠赤外線とマイナスイオンにより塗膜性状の劣化を防止ししかも一部を強化する。と同時に放出された遠赤外線とマイナスイオンにより快適且つ健康な居住生活空間環境を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイナスイオンと遠赤外線発生塗料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人の生活空間にマイナスイオンを供給して人の健康を良好に維持させる効果が着目されている。空気中にマイナスイオンが多く存在する場合、その空気を吸うと、人体に沈静的な作用を与え、鎮痛、快眠、鎮咳、制汗、爽快感等、疲労防止等の種々の効果を呈することが知られている。
【0003】
従来から人工的にマイナスイオンを発生させる高価な装置は存在するが、安価にマイナスイオン効果を得ようとするものとして、マイナスイオン発生組成物を家具、壁紙等の室内装飾材として用いて、その居室空間の空気中の水分子を分解しマイナスイオンを空気中に発生させ、人体に沈静的な作用を与えようとするものがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マイナスイオン発生物質として公知の物質は、マイナスイオンが1000/cm3以下と低いものであり充分なマイナスイオン効果を享受できるものではない。しかもこれらを塗料に混ぜて各種建材の表面に塗布するには、塗料そのものの塗装性能即ち塗膜の鏡面光沢度、色と艶の変化、塗膜の外観、促進耐候性などが劣化することを防止しなければならない。
本発明は、これらの問題を解決するマイナスイオンと遠赤外線発生塗料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のマイナスイオンと遠赤外線発生塗料の特徴とするところは、次の(1)にある。
(1).2〜20μmの遠赤外線と5000/cm3以上のマイナスイオンを放出し、粒度が800〜4000メッシュでトルマリン石と黒鉛珪石からなる天然聖光石粉末を塗料100重量%に対し3〜10重量%混合したことを特徴とする遠赤外線とマイナスイオン発生塗料。
【発明の効果】
【0006】
本発明の遠赤外線とマイナスイオン発生塗料は、壁板、壁紙、コンクリート壁等の各種室内建材の表面に塗料として所望の厚みに効率よく塗ることが出来る。しかも塗料の塗装性能即ち塗膜の鏡面光沢度、色と艶の変化、塗膜の外観、促進耐候性等を劣化させることなく寧ろ遠赤外線による塗膜の抗菌性を高めマイナスイオンによる促進耐候性を高める。そして2〜20μmの遠赤外線と5,000〜30,000/cm3のマイナスイオンを室内に放出して、室内の人体内に吸収されマイナスイオンが体内のプラスイオンと細胞膜を通してイオン交換すると共にこれと遠赤外線の電磁波領域の共鳴による水分の超微細化活性効果により皮下深層及び内蔵等の毛細血管の拡張、血流循環の促進、代謝障害の一掃、細胞組織の活性化、酸素生成の促進とにより、人体本来が持つ治療力を高め自然回復力を高めるのである。
一方室内の空気環境の浄化、防臭、ダニその他の防虫等の効果を奏し、既設或いは新設を問わず快適な生活空間を提供できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において、前記マイナスイオンと遠赤外線を発生する前記天然聖光石とは、トルマリン石と黒鉛珪石からなる学名ホルンヘルスで、成分は、次のとうりである。
SiO2:66.20±2.00%,
TiO2:0.44±0.02%,
Al2O3:13.00±0.70%,
Fe2O3:2.95±0.13%,
CaO:2.45±0.14%,
MgO:4.99±0.25%,
K2O:3.16±0.17%,
Na2O:4.06±0.21%
この成分の天然聖光石によりマイナスイオンと、放射率92%以上の遠赤外線を正常に放射維持するものである。
この天然聖光石は、ボールミル、ロッドミル等による破砕、摩砕により800〜4000メッシュにすることにより各種建材の表面に塗料として0.1〜0.3mm等の薄厚の所望厚にまで効率よく均厚に塗ることが出来る。しかも塗料中の混入量は、塗料100重量%に対し3〜10重量%であり、この範囲とすることにより長期の貯蔵中に天然聖光石粉末が沈降分離することが無い。そして各種建材の表面に塗装した際、5,000〜30,000/cm3のマイナスイオンを確実に発生させることが出来ると同時に塗料の塗装性能即ち塗膜の鏡面光沢度、色と艶の変化、塗膜の外観、促進耐候性等を劣化させることが無く寧ろ遠赤外線による塗膜の抗菌性を高めマイナスイオンによる促進耐候性を高める。一方3重量%未満は充分なマイナスイオンの発生効果が得られず、10重量%を超えると前記塗料の塗装性能とくに表面性状を劣化させるため好ましくない。極端に多いと貯蔵中に天然聖光石粉末が沈降分離する。
尚、水生塗料を用いて塗装する際は、指定量の加水例えば塗料の含有水分の1.5〜2.5倍の水分を加水して刷毛塗り時の塗装性を良好にし、薄膜を形成させることもできる。
本発明におけるマイナスイオンとは負に電荷を帯びた基であるが、中でも人体に関係のあるCl-、OH-、CO32-、HCO3-、Br-、I-等であり、これらは細胞膜を通してNa+、K+、Ca2+、Mg2+等のプラスイオンとイオン交換されるものである。
【0008】
本発明における塗料とは、主に室内用の各種公知の建材(壁板、壁紙、コンクリート壁等)の表面に塗装する公知の塗料であり、有機水性塗料、珪酸質系水性塗料、シロキサン結合を有するシリコン樹脂塗料、アクリルシリコン溶剤型塗料、フッソ樹脂系溶剤型塗料、水性系、溶剤系及び無溶媒型塗料であるが、室内の場合は、好ましくは臭いが残らない水性のものが良い。また塗料の色は限定しなく、無色のものも使用可能である。
【実施例1】
【0009】
以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
表1には遠赤外線とマイナスイオン発生塗料の原料の一つ天然聖光石粉末の成分粒度等を記載する。
表2には天然聖光石粉末と混ぜる塗料の種類とその主成分物性値を記載する。
尚、表2中△Eの算出方法は、
加熱残分%は、105〜110℃で2時間加熱した結果を示す。
表3には表1と表2に示す原料を用いた遠赤外線とマイナスイオン発生塗料の製造方法例等を記載する。
表4にはその塗装条件例とその結果を記載する。
この実施例から明らかなように、No1〜No5例とも良好な遠赤外線とマイナスイオン発生と塗装結果が得られた。
【0010】
【表1】

【0011】
【表2】

【0012】
【表3】

【0013】
【表4】

各表において、No6例は、天然聖光石粉末の配合割合を10重量%を超えるものにした比較例であり、No1〜No5例に比して塗膜の特性に悪影響を与えた。No7例は、天然聖光石粉末の配合割合を3重量%未満にした比較例であり、No1〜No5例に比してマイナスイオン発生に乏しい。
尚、No1〜No7例は、表4に示す塗装の際、塗料の含有水分26%(重量%)の1.5倍の水を加水し攪拌して塗装したものである。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明の遠赤外線とマイナスイオン発生塗料は、前記のごとく居住空間を形成する壁、天井等の各種構成建材への塗装に最適であり、快適且つ健康な居住生活空間環境を形成することができるものであり、よって健康住宅産業及び医療住居建設産業での利用は多大なものがある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2〜20μmの遠赤外線と5000/cm3以上のマイナスイオンを放出し、粒度が800〜4000メッシュでトルマリン石と黒鉛珪石からなる天然聖光石粉末を塗料100重量%に対し3〜10重量%混合したことを特徴とする遠赤外線とマイナスイオン発生塗料。

【公開番号】特開2008−297492(P2008−297492A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147002(P2007−147002)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(506111192)有限会社廣瀬興業製作所 (2)
【Fターム(参考)】