マウスピース

【課題】サックスなどの演奏で、吹き込み側のマウスピースとリードの開き、チップオープニングが大きいと深みのある大きな音が出るとされているが、自在に演奏するようになるには、難しいとされている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、たとえ初心者の奏者であっても、簡単に楽な力で音を出せるようになることを目的としている。
【解決手段】マウスピース先端部の開口部内壁とリードとの間に形成される空間、バッフル内に、吹き込まれた奏者の息を上下２方向に分けるための仕切板を設けることで、解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
木管楽器用のマウスピースに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献】特開２００５−３３１６１３
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００２】
サックスなどの演奏で、吹き込み側のマウスピース１とリード１０の開き、チップオープニング５が大きいと深みのある大きな音が出るとされているが、自在に演奏するようになるには、難しいとされている。
【０００３】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、たとえ初心者の奏者であっても、簡単に楽な力で音を出せるようになることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
マウスピース１先端部の開口部内壁６，８とリード１０との間に形成される空間３、バッフル３内に、吹き込まれた奏者の息を上下２方向に分けるための仕切板９を設けることで、解決される。
【発明の効果】
【０００５】
少ない息量で、かつ、マウスピースを銜える力も少ない状態でも、楽に音が出せるようになる。
【０００６】
さらに、低音から高音に至るまで、幅広く同じ息量で演奏可能となる。
【０００７】
したがって、思い通りの演奏表現が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
マウスピース１内に先端部チップオープニング５から吹き込まれた奏者の息が、マウスピース１先端部の内側で、かつ、リード１０との間で形成される空間３、バッフル３内で、空気の振動を発生させ、リード１０を振動させる。
【０００９】
リード１０は、マウスピース１のテーブル１１上で固定されているため、結果的にマウスピース１自身が振動し、楽器本体へ振動を伝えることにより、楽器の音を発生させている。
【００１０】
奏者の吹き込んだ息をバッフル３内で上下２方向に分ける仕切板９を設けると効率よくリードが振動することがわかった。
【００１１】
仕切板９はサイドレール７を形成するバッフル３内の内壁８に固定されている。
【００１２】
仕切板９で分けられた奏者の吹き込んだ息は、いわゆる乱流を発生し、直後に吹き込まれる息とも相乗して、大きな乱流となる。
【００１３】
この乱流が大きな振動を発生させる要因となる。
【００１４】
したがって、本発明の仕切板９をバッフル３内に設けることで、効率よく振動が発生し、奏法が難しいとされていた構造のマウスピース１でも、簡単に演奏することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】本発明の実施の形態に係るマウスピースの構成を示す図である。
【図２】一般的マウスピースの構成を示す図である。
【図３】本発明である仕切板の取付部をバンク６面にした場合の仕切板概略図である。
【符号の説明】
【００１６】
１．マウスピース
２．開口部
３．空間部（バッフル）
４．チップ
５．チップオープニング
６．バンク
７．サイドレール
８．サイドレール内壁
９．仕切板
１０．リード
１１．テーブル
１２．バンク取付部

【特許請求の範囲】
【請求項１】
シングルリードの木管楽器用のマウスピースであって、マウスピース先端部内壁とリードで形成されるマウスピース開口部空間内にチップオープニング側から入った息を上下２方向に分けるための仕切板を設けたことを特徴とするマウスピース。
【請求項２】
前記仕切板はマウスピース開口部長手方向の中に設けられたことを特徴とする請求項１記載のマウスピース。
【請求項３】
前記仕切板両端、又は仕切板取付部材は、マウスピース先端部開口部の内壁に接していることを特徴とする請求項１記載のマウスピース。
【請求項４】
前記仕切板は棒状であるとこを特徴とする請求項１記載のマウスピース。
【請求項５】
仕切板の長さは開口部長手方向の長さより小さいことを特徴とする請求項１記載のマウスピース。

【図１】