説明

マクロセルラワイヤレスネットワークからのパッシブ支援を用いてフェムトセルの位置を特定するシステムおよび方法

【課題】マクロセルからのパッシブ支援を用いてフェムトセルの位置を特定する。
【解決手段】UEは、ステップ602において、そのモビリティ状態を評価し、ステップ604において、低モビリティ状態であると決定する。ステップ606において、フェムトセルが展開される周波数に同調し、信号サンプルを取り出し、フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセットの検索を行う。ステップ608において、フェムトセルを発見した場合、ステップ610において、そのフェムトセルを使用することが許可されているかどうかを判断することを試みる。一般に、ステップ612に示すように、フェムトセルを使用することが許可されている場合、UEはフェムトセルに登録することが許される。UEがフェムトセルに登録することが許されない場合、UEはマクロシステムの監視に戻る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、2007年10月12日に出願された「SYSTEM AND METHOD FOR FINDING FEMTO CELL WITH PASSIVE ASSISTANCE FROM A MACRO CELLULAR WIRELESS NETWORK」と題する仮出願第60/979,799号の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、マクロセルラワイヤレスネットワークからのパッシブ支援を用いてフェムトセルまたはアクセスポイント基地局の識別を可能にする方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、様々なタイプの通信(たとえば、音声サービス、データサービス、マルチメディアサービスなど)を複数のユーザに提供するために広く展開されている。高速なマルチメディアデータサービスの需要が急速に増大するにつれて、向上した性能をもつ効率的で堅牢な通信システムを実装することが課題となっている。
【0004】
近年、ユーザは、固定回線通信の代わりにモバイル通信を使用し始めており、高い音声品質、確実なサービス、および低価格をますます要求している。
【0005】
現在展開されている携帯電話ネットワークに加えて、ユーザの家に設置され、既存のブロードバンドインターネット接続を使用してモバイルユニットに屋内ワイヤレスカバレージを与えることができる小さい基地局の新しいクラスが出現した。そのようなパーソナル小型基地局は、一般に、アクセスポイント基地局、または、代替的に、Home NodeB(HNB)またはフェムトセルとして知られている。典型的には、そのような小型基地局は、DSLルータまたはケーブルモデムを介してインターネットおよびモバイルオペレータのネットワークに接続される。
【0006】
移動局およびフェムトセルの問題の1つは、移動局(MS:Mobile Station)(時々、ユーザ機器(User Equipment)UEまたはアクセス端末(Access Terminal)ATとも呼ばれる)がマクロセルラネットワーク上で動作しているとき、移動局がどのようにフェムトセルを発見するかである。移動局は、フェムトセルによって使用される周波数とは異なる周波数上にあることがある。フェムトセルは、いくつかの利用可能な搬送周波数のうちの1つを再利用することができる。モバイルがマクロセルラネットワークを使用しているときにちょうどその周波数上にない場合、モバイルはフェムトセルのカバレージ内にあるが、モバイルは、フェムトセルを捕え損ない、マクロセル上で動作し続けるであろう。さらに、フェムトセルを発見する方法があるとしても、モバイルはそれにアクセスすることを許可されない(アクセスが制限される)ことがある。新たなフェムトセルが絶えず稼動させられることにより、問題はさらに複雑化する。
【0007】
現在提案されている解決策は、パイロットビーコンを使用して、フェムトセルによって使用される周波数上のフェムトセルの存在を他の周波数上でシグナリングするものである。この手法は、他の周波数上の干渉を増すという弱点がある。他の提案はフェムトセルの一定周期検索を含み、これはバッテリ寿命を損なうことがある。したがって、マクロセルラワイヤレスネットワークからのパッシブ支援を用いてフェムトセルの位置を特定することが可能なモバイルデバイスが当技術分野では必要である。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、関連技術の1つまたは複数の欠点を実質的に解消する、マクロセルラワイヤレスネットワークからのパッシブ支援を用いてフェムトセルの位置を特定するシステムおよび方法に関する。
【0009】
本発明の一態様では、フェムトセルの位置を特定する移動局のためのシステム、方法およびコンピュータ製品があり、本方法は、(a)UEが法定状態であるかどうかを判断することを備え、ある時間期間にわたって総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度を評価することができ、(b)UEによってフェムトセル周波数走査を実行することと、(c)フェムトセル使用に確保されたパイロットPNオフセット(Pilot PN Offset)の検索を行うことと、(d)フェムトセルを発見することと、(e)フェムトセルが使用を許可されているかどうかを判断することと、(f)UEをフェムトセルに登録することと、を備える。
【0010】
他の態様では、WCDMAパイロットは、「ゴールドコード(Gold Codes)」と呼ばれる、基地局(NodeB)を一意に識別する同期コードを使用する。WDCMA技術では、移動局は、フェムトセル使用のために確保されたゴールドコード(Gold Codes)を使用してすべてのパイロットの検索を行うことによって、フェムトセルの位置を特定する。
【0011】
本発明の他の態様では、フェムトセルの位置を特定する移動局のためのシステム、方法およびコンピュータ製品があり、本方法は、(a)少なくとも1つのフェムトセルの位置を特定するためにモバイルに常駐するデータベースに情報を記憶することと、(b)少なくとも1つのマクロセルから、UEの位置情報を受信することと、(c)UEが少なくとも1つのフェムトセルの略近傍にあるかどうかを判断するためにデータベース内を検索することと、(d)略近傍にある場合、フェムトセルに対応するデータベース情報を使用してフェムトセルにアクセスすることと、を備える。
【0012】
システムIDがフェムトセルの周りのマクロシステムのシステムIDに一致し、ネットワークIDがフェムトセルの周りのマクロシステムのネットワークIDに一致し、基地局IDがマザーセル(マクロセル)の基地局IDに一致し、基地局緯度がマザーセルの緯度に一致し、基地経度がマザーセルの経度に一致する、一致を求めてデータベースを検索する。
【0013】
一致がある場合、上述のデータベースに記憶されたフェムトセル周波数であるFにUEを同調させ、CDMA信号のサンプルセグメントを取り出し、上述のデータベースにおいても識別されるパイロットのフェムトセルパイロット検索を行う。CDMA2000の場合、検索はフェムトパイロットPNオフセット(Pilot PN Offset)の検索であり、WCDMAの場合、このフェムトセルパイロットによって使用されるゴールドコードの検索である。他の無線技術では、この目的のために検索される他のパラメータがあることができる。
【0014】
本発明の追加の特徴および利点は、以下の説明において示され、一部は説明から明らかになり、または本発明の実施によって習得できる。本発明の利点は、本発明の明細書および特許請求の範囲ならびに添付の図面において詳細に示される構造によって実現および達成される。
【0015】
前述の概略説明も、以下の詳細な説明も、例示的および説明的なものであり、請求する本発明のさらなる説明を与えるものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【図2】ネットワーク環境内でアクセスポイント基地局の展開を可能にするための例示的な通信システムを示す図。
【図3】フェムトセルの自律的なカスタマイズされた発見の改良を示す図。
【図4】フェムトコンスタレーション(constellation)データベース(FCD)を使用するフェムトセル検索を示す図。
【図5】一実施形態による、フェムトセルの位置を特定するユーザ機器(UE)のための方法を示す図。
【図6】代替実施形態による、フェムトセルの位置を特定するUEのための別の方法を示す図。
【図7A】UEバッテリ寿命に影響を及ぼす探索的検索(exploratory search)の結果概要を示す図。
【図7B】通信コンポーネントのいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【図8】本明細書で説明する追加の態様によるシステム800の例示的なブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
「例示的」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用する。本明細書に「例示的」と記載されたいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。本明細書で説明する技法は、符号分割多重接続(CDMA:Code Division Multiple Access)ネットワーク、時分割多重接続(TDMA:Time Division Multiple Access)ネットワーク、周波数分割多重接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA:Orthogonal FDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA:Single-Carrier FDMA)ネットワークなど様々なワイヤレス通信ネットワークに対して使用できる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、汎用地上波無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、cdma2000などの無線技術を実装することができる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA:Wideband-CDMA)および低チップレート(LCR:Low Chip Rate)を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、広域移動体通信システム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などの無線技術を実施することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)は、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースである。U
TRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP:3rd Generation Partnership Project)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2:3rd Generation Partnership Project 2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られている。
【0018】
本明細書の説明では、相対的に広いエリアにわたるカバレージを与えるノードはマクロノードと呼ばれることができ、比較的小さいエリア(たとえば、住居)にわたるカバレージを与えるノードはフェムトノードと呼ばれることができる。本明細書の教示は、他のタイプのカバレージエリアに関連するノードに適用できる場合があることを諒解されたい。たとえば、ピコノードは、マクロエリアよりも小さく、フェムトエリアよりも大きいエリア(たとえば、商業建築物内のカバレージ)にわたるカバレージを与えることができる。様々な適用例では、マクロノード、フェムトノードまたは他のアクセスポイントタイプのノードを指すために他の用語が使用されることができる。たとえば、マクロノードは、アクセスノード、基地局、アクセスポイント、eNodeB、マクロセルなどとして構成される、または呼ばれることができる。また、フェムトノードは、Home NodeB、Home eNodeB、アクセスポイント基地局、フェムトセルなどとして構成される、または呼ばれることができる。いくつかの実装形態では、ノードは、1つまたは複数のセルまたはセクタに関連付けられる(たとえば、分割される)ことができる。マクロノード、フェムトノード、またはピコノードに関連付けられたセルまたはセクタは、それぞれ、マクロセル、フェムトセル、またはピコセルと呼ばれことができる。次に、どのようにフェムトノードをネットワーク中で展開することができるかの簡略例について、図1および図2を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、様々な開示する実施形態および態様が実装されることができる、多数のユーザをサポートするように構成された例示的なワイヤレス通信システム100を示す。図1に示すように、例として、システム100は、対応する1つまたは複数のアクセスポイント(AP)104、たとえばAP104a〜104gによってそれぞれサービスされる、たとえばマクロセル102a〜102gなど、複数のセル102の通信を提供する。各マクロセルは、1つまたは複数のセクタ(図示せず)にさらに分割されることができる。さらに図1に示すように、AT106a〜106lを含み、ユーザ機器(UE)または移動局(MS)、あるいは端末デバイスとしても互換的に知られる、様々なアクセス端末(AT)デバイス106は、システム全体にわたって様々な位置に分散されることができる。各AT106は、たとえば、そのATがアクティブであるかどうか、およびそのATがソフトハンドオフ中であるかどうかに応じて、所与の時点において順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)上で1つまたは複数のAP104と通信することができる。ワイヤレス通信システム100は広い地理的領域にわたってサービスを提供することができる。たとえば、マクロセル102a〜102gは、近隣内の数ブロックまたは田舎の環境では数平方マイルのみをカバーすることができる。
【0020】
図2は、ネットワーク環境内でフェムトセル(アクセスポイント基地局)としても知られるフェムトノードの展開を可能にする例示的な通信システムを示す。図2に示すように、システム200は、複数のフェムトノード、または代替として、フェムトセル、アクセスポイント基地局、Home NodeB(HNB)ユニット、たとえばHNB210などを含み、各々は、対応する比較的小さいカバレージネットワーク環境、たとえば1つまたは複数のサイト230中などに設置され、たとえば、関連するユーザ機器220ならびに異なるユーザ機器225にサービスするように構成される。各HNB210は、インターネット240などワイドエリアネットワークに結合され、さらにそれを介して通信するように構成され、(「コアネットワーク」とも呼ばれる)マクロモバイルオペレータコアネットワーク250を含むインターネット上のノードに結合されることができる。例示的な構成では、サイトは、DSLルータおよび/またはケーブルモデム260、260〜260を含むことができる。図示のように、端末デバイス220とマクロモバイルオペレータコアネットワーク250との間に少なくとも2つの通信経路、すなわち、マクロセルアクセス270を含む経路と、インターネット240を含む経路とがある。
【0021】
本明細書で説明する実施形態は3GPP用語を使用しているが、実施形態は、3GPP(Rel99、Rel5、Rel6、Rel7など)技術だけでなく、3GPP2(1xRTT、1xEV−DO Rel0、RevA、RevBなど)技術、ならびに他の知られている関連する技術にも適用できることを理解されたい。本明細書で説明するそのような実施形態では、HNB210の所有者は、マクロモバイルオペレータコアネットワーク250によって提供されるモバイルサービス、たとえば、3Gモバイルサービスなどに加入し、UE220は、マクロセルラ環境とHNBベースの小さいカバレージネットワーク環境との両方において動作することが可能である。したがって、HNB210は、既存のUE220との旧版互換性に適合される。
【0022】
UEおよびHNBまたはフェムトセルの問題の1つは、マクロセルラネットワーク250上で動作しているとき、フェムトセル210をどのように発見するかである。マクロセルラネットワーク上にあるとき、UE220は、フェムトセル210によって使用される周波数とは異なる周波数上で動作していることがある。UE220がマクロセルからのネイバーリスト(neighbor list)を評価する検索手順のうちでは、UE220はフェムトセル210を発見しないだろう。フェムトセルは、いくつかの利用可能な搬送周波数のうちの1つを使用することができる。UE220がちょうどその周波数上で動作していない場合、UE220はフェムトセル210のカバレージ内にあるが、UE220は、フェムトセル210を捕え損ない、マクロセル上で動作し続ける。さらに、フェムトセル210を発見する方法があるとしても、UE220はそれにアクセスすることを許可されない(アクセスが制限される)ことがある。新たなフェムトセルが絶えず稼動させられることにより、問題はさらに複雑化する。したがって、UEが、アクセス許可を有するこれらの新たなフェムトセルのカバレージ内にあるときに、それらのフェムトセルを使用することができるように、UEがこれらのフェムトセルをどのように認識するかを決定することは有利であろう。本発明の主要な利点は、バッテリパフォーマンスの改善、主として自律的な動作、ネットワークダウンロードを必要としない、UEの自動プロビジョニング(provisioning)を含む。
【0023】
以下で詳細に説明する実施形態によれば、UE220は、そのUE220に対して個別設定されたHNBまたはフェムトセル210のデータベースを(学習などによって)取得する。データベースは、UE220に記憶され、フェムトセル210ごとに以下の情報、すなわち、HNBの搬送周波数(Carrier frequency)と、位置(Location)(HNBの緯度/経度/高度(LAT/LON/ALT)、または他のもの)と、その近傍に所与のしきい値を上回る電力(たとえばチップエネルギー対総干渉比E/Iとして表されるパイロット電力)を有するHNBの近傍におけるマクロセルCDMAパイロット(Pilots)と位相オフセットとのリスト(List)と、このUE220によってフェムトアクセスが最後に使用/取得された日と、フェムトセルのシステムID(System ID)、フェムトセルのネットワークID(Network ID)、フェムトセルによって使用される無線技術(Radio Technology)など他の識別情報と、を含むことができる。
【0024】
一実施形態では、データベースの各エントリは、(定性的(qualifying)最小E/Iをもつ)そのフェムト位置において認識できるマクロパイロットと、各パイロットの位相遅延と、その公称位相遅延の周りの許容偏移とからなる非直交座標系におけるフェムトセル位置を定める。データベースがUE220においてすでに利用可能なとき、それを使用してフェムト検索をゲート制御することができる。データベースの一致があるときのみ、F以外の周波数上のUE220はFの検索を行う。一実施形態では、データベース要素は、UE220がアイドル状態中に監視しているどんな搬送波上でもすべてUE220によって認識できる、マクロパイロットPNオフセットを含む。これらのPNオフセットは、アイドル状態中のルーチン動作のうちにUEがアクセス可能であり、UEは、データベースの一致があるまで別のことをする必要はない。次いで、UE220は、異なる周波数上にあるHNBまたはフェムトセル210を走査し始める。このように動作することで、バッテリの消耗を低減する。
【0025】
図3は、フェムトセルの自律的なカスタマイズされた発見の改良を示し、各UEに個々に記憶されるフェムトコンスタレーションデータベース(FCD)のコンテンツを定義する。フェムトセルの位置は、パイロット(Pilots)が、しきい値E/IベクトルDを超え、許容差Q内の位相Pを有する、基地局(BS)セットCによって表されるエリア内では、マクロシステムパラメータからなるプリミティブ(primitives)によって表される。すべてのこれらのパラメータは、CDMA手順(アイドル状態またはアクティブ状態)をほとんどまたは全く変更せずに測定され、したがって、たとえばA−GPS地理位置方法とは対照的に、バッテリ寿命および/またはネットワーク使用に関してほとんどコストがかからないだろう。
【0026】
図4は、FCDを使用するフェムトセル検索を示す。FCDにおけるフェムトセルの位置は、非直交座標系で表され、高精度である必要がなく、フェムトセルの検索をゲート制御するために使用されるにすぎない。劣悪なジオメトリの場合(UEが単一のBSによって支配される位置にあり、他が検出することが困難である場合)フェムトセルの位置を発見することは、HRPD無線技術のために定義された高度検出可能パイロット(Highly Detectable Pilots)を用いて改善できる。ブロック402は、UE220のFDCにあるフェムトセル412に接近しているUE220の軌道を示す。ブロック416は、そのFCDエントリのないUE221の軌道を示す。フェムトセル検索は、ブロック404において開始し(UE220がFDCの表す外周に入る)、ブロック406において終了する(UEがその外周を出る)。ブロック408はフェムトセルが発見されたことを示し、すなわちUE220はフェムトセル412に十分に近く、それにより、フェムトセルを検索したとき、十分なE/Iのフェムトセルパイロットを検出する。ブロック410は、「固定の」UE222が探索的検索を行ったときに新たなフェムトセルを発見し、許可検査に応じてそれをFCDに入れることを示す。ブロック412はフェムトセルを示す。ブロック414は、FCDがどのようにフェムト外周を表すかを示す。実線は、非フェムトUEの「軌道」とフェムトUEの「軌道」とを表す。点線は、UEがFCDで表される外周に入るが、関連するフェムトセルを検出することができるほど十分に近くには接近しない、UEの代替軌道を表す。UE220は、そのFCD上にないフェムトセルを検出した場合、それを評価するために選択し、最終的にFCDに入れることができる。一般に、フェムトは、UE220がそのフェムトに登録することができる場合、FCD中にあることが適当である。フェムト上にあるとき、ハンドオフ(HO:Hand Off)が必要とされる場合、UEは定期的にフェムトパイロットを監視し、信号強度を評価する。この監視は、FCDを更新する、たとえば、ブロック414に示したフェムト外周を調整するために使用されることができる。
【0027】
フェムト位置は固定なので、フェムトセルは、マクロセルからのその位置の導出に関してUEよりもうまく実行することができる。したがって、フェムトセルは、近接マクロセルのパイロットを検索することに多くの時間を費やし、非常に弱いパイロットからのCDMA信号でさえ統合することができる。ここではバッテリ制限は問題ではない。より高利得のアンテナ構成か使用され、マクロパイロット検出性をさらに改善する。フェムトは、マクロセルのみを含むことが知られているマクロ周波数に同調する。フェムトは、CDMAシステムを検出し、それ自体を(E/Iが所与のしきい値を上回る)最も強いパイロットと同期させる。フェムトは、極めて低いE/Iで検出することができる追加のパイロットを包括的に検索する。フェムトはまた、運用、管理、保守およびプロビジョニング(OAM&P:Operation, Administration, Maintenance and Provisioning)システムに、パイロットPNオフセットと相対的タイミングとを報告する。
【0028】
OAM&Pシステムは、複数のマクロセルのLAT/LONを知っており、フェムトセルの位置を決定するために、三角測量を実行する。OAM&Pシステムは、対象のフェムトセルにLAT/LON情報を送信する。代替手法は、アドレス(固定のブロードバンド接続の終点)からのLAT/LONルックアップである。この手法は、整合性の検査として使用されることができ、より頑強な設計をもたらす。
【0029】
一実施形態では、モバイルのデータベース中のフェムトセルの各々は、以下の情報を含む。すなわち、
FEMTO_ORD:モバイルのデータベースエントリの場合の序数。最大エントリの唯一の実質上の制限はMSメモリである。一番初めのエントリは、そのモバイルのホームフェムトセルのために確保されることができる;
FEMTO_BAND_CLASS:フェムトが展開される帯域クラス(Band Class);
FEMTO_CHAN:フェムトセルが展開されるチャネル番号;
FEMTO_SID:フェムトセル(Femto Cell)のシステムID;
FEMTO_NID:フェムトセル(Femto Cell)のネットワークID;
FEMTO_TYPE:フェムトセルによって使用される無線技術(Radio Technology);
FEMTO_BASE_ID:フェムトセルシステムパラメータメッセージ(SPM:System Parameters Message)中でブロードキャストされた基地局識別情報(BASE_ID:Base Station Identity);
FEMTO_LAT:フェムトセルSPM中でブロードキャストされた基地局緯度(BASE_LAT:Base Station Latitude);
FEMTO_LONG:フェムトセルSPM中でブロードキャストされた基地局経度(BASE_LONG:Base Station Longitude);
FEMTO_PN:このフェムトセルによって使用されるパイロットPNオフセット(Pilot PN Offset);
MACRO_SID:フェムトの周りのマクロシステムのSID;
MACRO_NID:フェムトの周りのマクロシステムのNID;
MACRO_BASE_ID:「マザーセル」のBASE_ID、ここで、
「マザーセル(Mother Cell)」は、フェムトセルのカバレージエリア内にあるときに、モバイルがアイドル状態中に接続されるマクロセルである;
MACRO_BASE_LAT:「マザーセル」の緯度;
MACRO_BASE_LONG:「マザーセル」の経度;
MACRO_PN_VECTOR:フェムトセルの近くのマクロパイロットの位相セット。FCD中のこの位相セットを使用して、UE220は、より正確にターゲットフェムトへの近接度を測定することができ、検索を減らすことができる。
アクセス時間、取得日/時間カウンタ。これは、モバイルがデータベースに割り当てられたメモリを使い果たしたとき、データベース中のエントリをランク付けし、めったに使用されない/最近使用されていないエントリを削除するために使用される。
【0030】
図5は、フェムトセルの位置を特定するUE220のための方法を示す。ステップ502において、マクロ周波数F上のUE220は、マクロBSページングチャネルを監視し、パラメータ、すなわちSID(システムID)と、NID(ネットワークID(Network ID))と、BASE_IDと、BASE_LATと、BASE_LONGと、を知る。ステップ504において、UE220はフェムトデータベースの検索を開始する。ステップ506において、UE220は、システムIDがフェムトセルの周りのマクロシステムのシステムIDに一致し、ネットワークIDがフェムトセルの周りのマクロシステムのネットワークIDに一致し、基地IDが「マザーセル」の基地IDに一致し、基地緯度が「マザーセル」の緯度に一致し、基地経度が「マザーセル」の経度に一致する、一致、すなわちSID=MACRO_SID;NID=MACRO_NID;BASE_ID=MACRO_BASE_ID;BASE_LAT=MACRO_BASE_LAT;BASE_LONG=MACRO_BASE_LONGを求めてデータベースを検索する。ステップ508において一致が発見された場合、ステップ510において、UE220は、フェムトセルが展開される帯域クラス(Band Class)およびチャネル番号(Channel Number)である周波数F=(FEMTO_BAND_CLASS,FEMTO_CHAN)に同調する。次に、ステップ512において、UE220は、CDMA信号のサンプルセグメントを取り出し、FEMTO_PN(このフェムトセルによって使用されるパイロットPNオフセット(Pilot PN Offset))のパイロット検索を行う。しかしながら、一致が発見されないと、UE220はF(マクロセル周波数)に戻る。
【0031】
一実施形態では、WCDMAパイロットは、「ゴールドコード(Gold Codes)」と呼ばれる、基地局(NodeB)を一意に識別する同期コードを使用する。WDCMA技術では、移動局は、フェムトセル使用のために確保されたゴールドコード(Gold Codes)を使用してすべてのパイロットの検索を行うことによって、フェムトセルの位置を特定する。
【0032】
さらに、十分なE/IのFEMTO_PNがステップ514において発見されなかった場合、UE220はFに戻る。ただし、十分なE/Iのパイロットがステップ514において発見された場合、ステップ516において、UE220はフェムトセルへのアイドルハンドオフ(HO:Handoff)を実行する。
【0033】
ステップ518において、UE220は、フェムトセルページングチャネルを復調し、フェムトセルのシステムパラメータメッセージ(SPM:System Parameters Message)を入手する。UE220は、パラメータSID、NID、BASE_IDなどがUEのFCDに記憶されたFEMTO_SID(フェムトセル(Femto Cell)のシステムID(System ID))、FEMTO_NID(フェムトセル(Femto Cell)のネットワークID(Network ID))、FEMTO_BASE_IDなどに一致することを確認する。一致が確認できなかった(すなわち、UEが、意図していたフェムトとは異なるフェムトに遭遇した)場合、UE220は、それにアクセスすることを許されるかどうかを判断するために、この新たなフェムトセルへの登録を試みることができ、許された場合、新たなエントリとしてデータベースに入れることができる。
【0034】
ステップ520において、SID、NIDペアは、以前に登録されたペア(マクロSID、NIDペア)と同じではないので、UE220はフェムトセルに登録させられる。
【0035】
以下の実施形態は、データベース自体をどのように実装するかについて説明する。一実施形態では、フェムトセルの探索的検索が行われる。探索的検索の目的は、UE220に関連する新たなフェムトセルを発見し、その内部データベースを補充することである。探索的検索を連続的に行うこと、すなわち、フェムトセルが展開される搬送周波数に再同調し、フェムトセルのために確保されたオフセットでパイロットを走査することは、UEにとってあまり有益ではない。バッテリは加速度的に消耗されることになる。UE220が車両速度で移動している場合、使用を許可されているフェムトセル210を発見したとしても、UE220がそのカバレージ内にいるのは非常に短い時間期間の間であるので、フェムトセル210に登録することはUE220にとって有益にならない。固定であるか(固定の場所の周囲、たとえば居住地内の少しの動きを伴う)固定状態に近いときのみ、UE220がHNBまたはフェムトセル210の潜在的な存在を探査することは有益であるだろう。一実施形態では、UE220モバイルは、そのモビリティ状態を評価するために、マクロセルのパイロット位相偏移を使用することができる。ここでも、UE220は、単にそのルーチン動作をし、そのネイバーリスト中でパイロットを検索する。パイロット位相に関するこの未加工情報は、そのモビリティ状態を決定するためにモバイルによって使用されることができる。ある時間期間にわたる総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度(Degree)が評価されることができる。
【0036】
図6は、探索的検索の一実施形態を示す。ステップ602において、UE220は、そのモビリティ状態を評価する。ステップ604において、UE220は、低モビリティ状態であると決定する。ステップ606において、UEは、フェムトセルが展開される周波数に同調し、信号サンプルを取り出し、フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPN(Pilot PN)オフセットの検索を行う。ステップ608において、フェムトセル210を発見した場合、ステップ610において、そのフェムトセルを使用することが許可されているかどうかを判断することを試みる。一般に、ステップ612に示すように、フェムトセルを使用することが許可されている場合、UE220はフェムトセルに登録することが許される。UE220がフェムトセルに登録することが許されない場合、UE220はマクロシステムの監視に戻る。
【0037】
探索的検索中、バッテリ消耗は、回避できない通常のアイドルモード検索に比較して少ない。探索的検索は、フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセット(Pilot PN Offsets)に対して行われる。UE220がそれ自体の位置を一般に知らないので、検索ウィンドウは、狭くすることができず、そのシステムの時間感覚をフェムトセルのシステムの時間感覚からずらす伝搬遅延を推定することができない。これらのファクタは、検索作業がアイドルモード検索に対して増加することを意味するが、数秒ごとに1回起こるアイドルモードとは異なり、探索的検索はめったに行われず、たとえば30分ごとに1回行われ、したがってバッテリの影響は低い。
【0038】
たとえば、
パイロット周期(Pilot Period)T=215=32,768チップ(26.667ms);
チップ周期(Chip Period)T=1/1.2288ms=0.814ms;
D=ネイバーセル距離(Neighbor Cell Distance):10km;
PILOT_INC=3,マクロマクロPNオフセット距離(Macro-Macro PN Offset Distance)=512チップ;マクロフェムト(Macro-Femto)=256チップ;
検索ウィンドウ(Search Window):D/(C*T)=41チップ;
最小マクロマクロ(Macro-Macro)位相シフトのパーセンテージとしてのウィンドウ:41/512=8%;
マクロフェムト(Macro-femto)位相シフトのパーセンテージとしてのウィンドウ:41/256=16%;
対象とされる検索のために取り出されたサンプルは、探索的検索の目的で再利用されることができる。UE220は、そのフェムトデータベース中で識別されたエリア以外のエリア中で位置を特定された場合、探索的検索のための追加の信号サンプルを取り出さなければならない。UE220はページを逃すことなく周波数外検索(探索的を含む)をすることができ、およびしなければならず、すなわち、探索的検索はページウェイクサイクル外でなければならない。信号サンプリングはFで行われ、検索動作は、UE220がFに戻ったときに実施されることができ、必要ならば、UE220がマクロシステムを監視し続ける間、いくつかのウェイクサイクル(wake cycles)に分散されることができる。
【0039】
バッテリ寿命への探索的検索の影響を推定する目的で、以下を仮定する:
マクロネイバー数=15;
明示的にリストされたフェムトネイバーPN数=5;
フェムトネイバーリスト内のネイバー数=2;
マクロ検索ウィンドウ=50チップ;
対象とされるフェムト検索のためのウィンドウ=13チップ(10msMPSタイミングエラー);
モバイルがフェムト上にある時間の割合:50%;
モバイルがマザーセル上にある時間の割合=5%;
スロットサイクル時間(Slot Cycle Time)2.56s;
探索的検索周期(Exploratory Search Period)=30分;
フェムトPNコンスタレーションのサイズ=64。
【0040】
結果は図7に要約される。
【0041】
図7は、フェムト展開より前(全てマクロセル)は、検索作業は、1日当たりの総相関計算が1億100万回で、検索100%に等しいことを示す。フェムトが展開されるにつれて(ベースラインとしてマクロのみの検索を使用する)検索作業は減り、レガシーモバイルでは、1日当たりの総相関計算が7400万回で、73%に下がり、フェムト対応モバイルでは、1日当たりの総相関計算が5800万回で、57%に下がっている。
【0042】
探索的検索は、フェムト対応モバイルの全体的な検索作業への影響は非常に小さい(例では0.5%のみ増す)。
【0043】
マクロシステム上でアイドル状態の間、FCD中にない新たなフェムトを発見する可能性を最大にし、フェムトとマクロネットワークの両方のネットワーク構成変更(たとえば、開始される新たなマクロセル)に対処する目的で、UEは、(Fに同調させなければならない)フェムトパイロット位相空間の探索的走査を実行する。
【0044】
上述のように、探索的走査は、原則としてアイドル状態(Idle State)中いつでも行うことができるが、低モビリティ状態において最も有用である。ある時間期間にわたる総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度が評価されることができる。
【0045】
本明細書の教示は、様々なタイプの通信デバイスに実装できる場合があることを諒解されたい。いくつかの態様では、本明細書の教示は、複数のワイヤレスアクセス端末のための通信を同時にサポートすることができる多元接続通信システムにおいて展開できるワイヤレスデバイスにおいて実装できる。ここで、各端末は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のアクセスポイントと通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、アクセスポイントから端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、端末からアクセスポイントへの通信リンクを指す。この通信リンクは、1入力1出力システム、多入力多出力(MIMO)システム、または何らかの他のタイプのシステムを介して確立されることができる。
【0046】
MIMOシステムは、データ送信用の複数(N)個の送信アンテナおよび複数(N)個の受信アンテナを使用する。N個の送信アンテナとN個の受信アンテナとによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルと呼ばれる、N個の独立チャネルに分解されることができ、ここで、N≦min{N,N}である。N個の独立チャネルの各々は、1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは、改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与えることができる。
【0047】
MIMOシステムは、時分割複信(「TDD」)および周波数分割複信(「FDD」)をサポートすることができる。TDDシステムでは、順方向および逆方向リンク伝送が同一周波数領域上で行われるので、相反定理は逆方向リンクチャネルからの順方向リンクチャネルの推定を許す。これは、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能なとき、アクセスポイントに、順方向リンク上で送信ビームフォーミング利得を抽出することを許す。
【0048】
本明細書の教示は、少なくとも1つの他のノードと通信するために様々なコンポーネントを採用しているノード(たとえば、デバイス)中に組み込まれることができる。図7Bは、ノード間の通信を可能にするために使用されるいくつかの例示的なコンポーネントを示す。具体的に言うと、図7Bは、MIMOシステム700のワイヤレスデバイス710(たとえば、アクセスポイント)とワイヤレスデバイス750(たとえば、アクセス端末)とを示す。デバイス710では、いくつかのデータストリームのトラフィックデータが、データソース712から送信(「TX」)データプロセッサ714に与えられる。
【0049】
いくつかの態様では、各データストリームは、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータプロセッサ714は、符号化データを供給するために、そのデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、データストリームごとにトラフィックデータをフォーマット化し、符号化し、インタリーブする。
【0050】
各データストリームの符号化データは、OFDM技法を使用してパイロットデータで多重化されることができる。パイロットデータは、典型的には、知られている方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機システムにおいて使用され得る、既知のデータパターンである。次いで、各データストリームの多重化されたパイロットデータおよび符号化データは、変調シンボルを供給するために、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)される。各データストリームのデータ転送速度、符号化、および変調は、プロセッサ730によって実行される命令によって決定されることができる。データメモリ732は、プロセッサ730またはデバイス710の他のコンポーネントによって使用されるプログラムコード、データおよび他の情報を記憶することができる。
【0051】
次いで、すべてのデータストリームの変調シンボルは、(たとえば、OFDMの場合)さらにその変調シンボルを処理することができるTX MIMOプロセッサ720に供給される。次いで、TX MIMOプロセッサ720は、N個の変調シンボルストリームをN個のトランシーバ(「XCVR」)722A〜722Tに供給する。いくつかの態様では、TX MIMOプロセッサ720は、データストリームのシンボルと、シンボルが送信されているアンテナとにビームフォーミング重みを付加する。
【0052】
各トランシーバ722は、1つまたは複数のアナログ信号を生成するために、それぞれのシンボルストリームを受信して処理し、さらに、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与えるために、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)する。次いで、トランシーバ722A〜722TからのN個の変調信号は、それぞれ、N個のアンテナ724A〜724Tから送信される。
【0053】
デバイス750では、送信された変調信号はN個のアンテナ752A〜752Rによって受信され、各アンテナ752からの受信信号は、それぞれのトランシーバ(「XCVR」)754A〜754Rに供給される。各トランシーバ754は、サンプルを提供するために、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化し、対応する「受信」シンボルストリームを供給するために、さらにそれらのサンプルを処理する。
【0054】
次いで、受信(「RX」)データプロセッサ760は、N個の「検出」シンボルストリームを提供するために、特定の受信機処理技法に基づいてN個のトランシーバ754からN個の受信シンボルストリームを受信して処理する。次いで、RXデータプロセッサ760は、データストリームに対するトラフィックデータを回復するために、各検出シンボルストリームを復調し、ディインタリーブし、復号する。RXデータプロセッサ760による処理は、デバイス710におけるTX MIMOプロセッサ720およびTXデータプロセッサ714によって実行される処理と相補的なものである。
【0055】
プロセッサ770は、どのプリコーディング行列(以下で論じる)を使用すべきかを定期的に判断する。プロセッサ770は、行列インデックス部とランク値部とを備える逆方向リンクメッセージを作成する。データメモリ772は、プロセッサ770またはデバイス750の他のコンポーネントによって使用されるプログラムコード、データおよび他の情報を記憶することができる。
【0056】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を備えることができる。次いで、逆方向リンクメッセージは、データソース736からいくつかのデータストリームのトラフィックデータをも受信するTXデータプロセッサ738によって処理され、変調器780によって変調され、トランシーバ754A〜754Rによって調整され、デバイス710に戻される。
【0057】
デバイス710において、デバイス750からの変調信号は、デバイス750によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するために、アンテナ724によって受信され、トランシーバ722によって調整され、復調器(「DEMOD」)740によって復調され、RXデータプロセッサ742によって処理される。次いで、プロセッサ730は、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断し、次いで、抽出されたメッセージを処理する。
【0058】
本明細書の教示は、様々なタイプの通信システムおよび/またはシステムコンポーネントに組み込まれることができる。いくつかの態様では、本明細書の教示は、利用可能なシステムリソースを共有することによって(たとえば、帯域幅、送信電力、符号化、インタリーブなどのうちの1つまたは複数を指定することによって)、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムで使用されることができる。たとえば、本明細書の教示は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(「CDMA」)システム、多重キャリアCDMA(Multiple-Carrier CDMA)(「MCCDMA」)、広帯域CDMA(Wideband CDMA)(「W−CDMA」)、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access)(「HSPA」、「HSPA+」)システム、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(「TDMA」)システム、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(「FDMA」)システム、単一搬送波FDMA(Single-Carrier FDMA)(「SC−FDMA」)システム、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)(「OFDMA」)システム、または他の多元接続技法の技術のいずれか1つまたは組合せに適用されることができる。本明細書の教示を使用するワイヤレス通信システムは、IS−95、cdma2000、IS−856、W−CDMA、TDSCDMA、および他の規格など、1つまたは複数の規格を実装するように設計されることができる。CDMAネットワークは、汎用地上波無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(「UTRA」)、cdma2000、または何らかの他の技術などの無線技術を実装することができる。UTRAは、W−CDMAおよび低チップレート(Low Chip Rate)(「LCR」)を含む。cdma2000技術は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、広域移動体通信システム(Global System for Mobile Communications)(「GSM」)などの無線技術を実装することができる。OFDMAネットワークは、進化型UTRA(Evolved UTRA)(「E−UTRA」)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)、などの無線技術を実装することができる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System)(「UMTS」)の一部である。本明細書の教示は、3GPPロングタームエボリューション(3GPP Long Term Evolution)(「LTE」)システム、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra-Mobile Broadband)(「UMB」)システム、および他のタイプのシステム、で実装されることができる。LTEは、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。本開示のいくつかの態様は3GPP用語を使用して説明されることができるが、本明細書の教示は、3GPP(Rel99、Rel5、Rel6、Rel7)技術、ならびに3GPP2(IxRTT、1xEV−DO Rel0、RevA、RevB)技術および他の技術に適用できることを理解されたい。
【0059】
本明細書の教示は、様々な装置(たとえば、ノード)に組み込まれる(たとえば、装置内に実装される、または装置によって実行される)ことができる。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるノード(たとえば、ワイヤレスノード)は、アクセスポイントまたはアクセス端末を備えることができる。
【0060】
たとえば、アクセス端末は、ユーザ機器、加入者局、加入者ユニット、移動局、モバイル、モバイルノード、リモート局、リモート端末、ユーザ端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、または何らかの他の専門用語を備える、いずれかとして実装される、またはいずれかとして知られることができる。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備えることができる。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラー電話またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、携帯型通信デバイス、携帯型コンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイスまたはビデオデバイス、あるいは衛星ラジオ)、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成される他の好適デバイスに組み込まれることができる。
【0061】
アクセスポイントは、NodeB、eNodeB、無線ネットワーク制御装置(「RNC」)、基地局(「BS」)、無線基地局(「RBS」)、基地局制御装置(「BSC」)、送受信基地局(「BTS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線トランシーバ、無線ルータ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、または何らかの他の同様の専門用語を備える、いずれかとして実装される、またはいずれかとして知られることができる。
【0062】
いくつかの態様では、ノード(たとえば、アクセスポイント)は、通信システムのためのアクセスノードを備えることができる。そのようなアクセスノードは、たとえば、ネットワークへの有線またはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与えることができる。したがって、アクセスノードは、別のノード(たとえば、アクセス端末)がネットワークまたは何らかの他の機能にアクセスできるようにすることができる。さらに、一方または両方のノードはポータブルでも、場合によっては比較的非ポータブルでもよいことを諒解されたい。
【0063】
また、ワイヤレスノードは、有線の方式で(たとえば、有線接続を介して)情報を送信および/または受信することができることを諒解されたい。したがって、本明細書で論じる受信機および送信機は、非ワイヤレス媒体を介して通信するために適切な通信インターフェースコンポーネント(たとえば、電子的または光学的インターフェースコンポーネント)を含むことができる。
【0064】
ワイヤレスノードは、好適なワイヤレス通信技術に基づくあるいはサポートする1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを介して通信することができる。たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスノードは、ネットワークに関連付けることができる。いくつかの態様では、ネットワークは、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを備えることができる。ワイヤレスデバイスは、本明細書で説明するような様々なワイヤレス通信技術、プロトコル、または規格(たとえば、CDMA、TDMA、OFDM、OFDMA、WiMAX、Wi−Fiなど)のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。同様に、ワイヤレスノードは、様々な対応する変調方式または多重化方式のうちの1つまたは複数をサポートまたは使用することができる。したがって、ワイヤレスノードは、上記または他のワイヤレス通信技術を使用して1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを確立し、それを介して通信するために適切なコンポーネント(たとえば、エアインターフェース)を含むことができる。たとえば、ワイヤレスノードは、ワイヤレス媒体上の通信を可能にする様々なコンポーネント(たとえば、信号発生器および信号処理器)を含むことができる関連する送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントをもつワイヤレストランシーバを備えることができる。
【0065】
図8は、本明細書で説明する追加の態様によるシステム800の例示的なブロック図を示す。システム800は、フェムトセルの位置特定を可能にすることができる装置を与える。具体的に言うと、システム800は、それぞれ通信リンク805に接続された複数のモジュールまたは手段を含むことができ、通信リンク805を介して他のモジュールまたは手段と通信することができる。
【0066】
情報および信号は様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表されることができる。
【0067】
さらに、本明細書で開示される実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップを、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこの両方の組合せとして実装できることを当業者なら諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概して、それらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアで実装するかソフトウェアで実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0068】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装できる。
【0069】
本明細書で開示された実施形態に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはこれら2つの組合せで実施できる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている他の形態の記憶媒体に存在してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読むことができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。ASICは、ユーザ端末内に常駐することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別コンポーネントとして常駐することもできる。
【0070】
開示した実施形態の前述の説明は、当業者が本発明を実施または使用できるようにするために提供されるものである。これらの実施形態に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用できる。したがって、本発明は、本明細書に示す実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェムトセルの位置を特定するユーザ機器(UE)のための方法であって、
少なくとも1つのフェムトセルの位置を特定する情報をデータベースに記憶することと、
少なくとも1つのマクロセルから、前記UEの位置情報を受信することと、
前記UEが少なくとも1つのフェムトセルの略近傍にあるかどうかを判断するために前記データベース内を検索することと、
略近傍にある場合、前記フェムトセルに対応する前記データベース情報を使用して前記フェムトセルにアクセスすることと、
を備える方法。
【請求項2】
システムIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記システムIDに一致し、ネットワークIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記ネットワークIDに一致し、基地IDデータベースエントリが前記マクロセルの前記基地IDに一致し、基地緯度が前記マクロセルの前記緯度に一致し、且つ、基地経度が前記マクロセルの前記経度に一致する、一致を求めて前記データベースを検索することと、
一致がある場合、前記UEをフェムトセル周波数Fに同調させることと、
CDMA信号のサンプルセグメントを取り出すことと、
パイロットPNオフセット(Offset)のパイロット検索を行うことと、
一致がない場合、前記UEをマクロセル周波数Fに同調させることと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
十分なE/Iをもつ前記パイロットPNオフセットを求めて前記データベースを検索することと、
十分なE/Iの前記パイロットPNオフセットが発見された場合、前記UEによって前記フェムトセルのアイドルハンドオフ(HO:Handoff)を実行することと、
十分なE/IのパイロットPNオフセットが発見されなかった場合、前記UEを前記マクロセル周波数Fに同調させることと、
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記UEによってフェムトセルページングチャネルを復調することと、
前記フェムトセルのシステムパラメータメッセージ(SPM:System Parameters Message)を入手することと、
前記UEを前記フェムトセルに登録することと、
をさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
復調プロセスが、
前記UEによって、パラメータ、システムIDと,ネットワークIDと,基地IDとを確認することと、
前記フェムトセルSPM中でブロードキャストされた、前記フェムトセルのシステムIDと、前記フェムトセルの前記ネットワークIDと、基地IDと一致させることと、
一致が確認できなかった場合、前記フェムトセルにアクセスすることを許されるかどうかを判断するために前記フェムトセルへの登録を試みることと、
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ機器(UE)であって、
前記UEによって取得され、前記UEに対して個別設定され、前記UEに記憶されたフェムトセルのデータベースを備え、
データベース情報が、フェムトセルごとに、搬送周波数と、位置と、所与のしきい値よりも高いE/IをもつCDMAパイロット(Pilots)オフセットのリストと、前記フェムトセルのシステムIDと、前記フェムトセルのネットワークIDと、前記フェムトセルのブロードキャストされた基地IDと、を含み、
前記UEが少なくとも1つのフェムトセルの略近傍にあるかどうかを判断するために、前記UEが前記データベースを検索し、
略近傍にある場合、前記UEが前記フェムトセルに対応する前記データベース情報を使用して前記フェムトセルにアクセスする、
ユーザ機器(UE)。
【請求項7】
前記データベース中に一致がある場合のみ、前記フェムト検索が行われる、請求項6に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項8】
前記データベースの一致は、システムIDが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記システムIDに一致し、ネットワークIDが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記ネットワークIDに一致し、基地IDが前記マクロセルの前記基地IDに一致し、基地緯度が前記マクロセルの前記緯度に一致し、且つ、基地経度が前記マクロセルの前記経度に一致するときである、請求項7に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項9】
データベースの一致がある場合、前記UEをフェムトセル周波数Fに同調させる、請求項8に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項10】
データベースの一致がない場合、前記UEをマクロセル周波数Fに同調させる、請求項8に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項11】
コンピュータに、
少なくとも1つのフェムトセルの位置を特定する情報をデータベースに記憶させ、
少なくとも1つのマクロセルから前記UEの位置情報を受信させ、
前記UEが少なくとも1つのフェムトセルの略近傍にあるかどうかを判断するために前記データベース内を検索させ、
略近傍にある場合、前記フェムトセルに対応する前記データベース情報を使用して前記フェムトセルにアクセスさせる、
ためのコードを備える、コンピュータ可読媒体、
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項12】
コンピュータに、
システムIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記システムIDに一致し、ネットワークIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記ネットワークIDに一致し、基地IDデータベースエントリが前記マクロセルの前記基地IDに一致し、基地緯度が前記マクロセルの前記緯度に一致し、基地経度が前記マクロセルの前記経度に一致する、一致を求めて前記データベースを検索させ、
一致がある場合、前記UEをフェムトセル周波数Fに同調させ、
CDMA信号のサンプルセグメントを取り出させ、
パイロットPNオフセットのパイロット検索を行わせ、
一致がない場合、前記UEをマクロセル周波数Fに同調させる、
ためのコードをさらに備える、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
コンピュータに、
十分なE/Iをもつ前記パイロットPNオフセットを求めて前記データベースを検索させ、
十分なE/Iの前記パイロットPNオフセットが発見された場合、前記UEによって前記フェムトセルのアイドルハンドオフ(HO)を実行させ、
十分なE/IのパイロットPNオフセットが発見されなかった場合、前記UEを前記マクロセル周波数Fに同調させる、
ためのコードをさらに備える、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
コンピュータに、
前記UEによってフェムトセルページングチャネルを復調させ、
前記フェムトセルのシステムパラメータメッセージ(SPM)を入手させ、
前記UEを前記フェムトセルに登録させる、
ためのコードをさらに備える、請求項11に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
コンピュータに、
前記UEによって、パラメータ、システムIDと,ネットワークIDと,基地IDとを確認させ、
前記フェムトセルSPM中でブロードキャストされた、前記フェムトセルのシステムIDと、前記フェムトセルの前記ネットワークIDと、基地IDと一致させ、
一致が確認できなかった場合、前記フェムトセルにアクセスすることを許されるかどうかを判断するために前記フェムトセルへの登録を試みさせる、
ためのコードをさらに備える、請求項14に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項16】
少なくとも1つのフェムトセルの位置を特定する情報をデータベースに記憶するための手段と、
少なくとも1つのマクロセルからUEの位置情報を受信するための手段と、
前記UEが少なくとも1つのフェムトセルの略近傍にあるかどうかを判断するために前記データベース内を検索するための手段と、
略近傍にある場合、前記フェムトセルに対応する前記データベース情報を使用して前記フェムトセルにアクセスするための手段と、
を備える、フェムトセルの位置を特定する装置。
【請求項17】
システムIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記システムIDに一致し、ネットワークIDデータベースエントリが前記フェムトセルの周りの前記マクロシステムの前記ネットワークIDに一致し、基地IDデータベースエントリが前記マクロセルの前記基地IDに一致し、基地緯度が前記マクロセルの前記緯度に一致し、且つ、基地経度が前記マクロセルの前記経度に一致する、一致を求めて前記データベースを検索するための手段と、
一致がある場合、前記UEをフェムトセル周波数Fに同調させることと、
CDMA信号のサンプルセグメントを取り出すことと、
パイロットPNオフセットのパイロット検索を行うことと、
一致がない場合、前記UEをマクロセル周波数Fに同調させることと、
をさらに備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
十分なE/Iをもつ前記パイロットPNオフセットを求めて前記データベースを検索するための手段と、
十分なE/Iの前記パイロットPNオフセットが発見された場合、前記UEによって前記フェムトセルのアイドルハンドオフ(HO)を実行するための手段と、
十分なE/IのパイロットPNオフセットが発見されなかった場合、前記UEを前記マクロセル周波数Fに同調させるための手段と、
をさらに備える、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記UEによってフェムトセルページングチャネルを復調するための手段と、
前記フェムトセルのシステムパラメータメッセージ(SPM)を入手するための手段と、
前記UEを前記フェムトセルに登録するための手段と、
をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
復調するための手段が、
前記UEによって、パラメータ、システムIDと,ネットワークIDと,基地IDとを確認するための手段と、
前記フェムトセルSPM中でブロードキャストされた、前記フェムトセルのシステムIDと、前記フェムトセルの前記ネットワークIDと、基地IDと一致させるための手段と、
一致が確認できなかった場合、前記フェムトセルにアクセスすることを許されるかどうかを判断するために前記フェムトセルへの登録を試みるための手段と、
をさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
フェムトセルの位置を特定するユーザ機器(UE)のための方法であって、
ある時間期間にわたって総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度を評価することができる、前記UEが低モビリティ状態であるかどうかを前記UEによって判断することと、
フェムトセルが展開される周波数に同調させることと、
信号サンプルを取り出すことと、
フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセットの検索を行うことと、
前記フェムトセルを発見することと、
前記フェムトセルが使用を許可されているかどうかを前記UEによって判断することと、
許可されている場合、前記UEを前記フェムトセルに登録することと、
許可されていない場合、マクロシステムの監視に戻ることと、
を備える方法。
【請求項22】
そのモビリティ状態を評価するために、前記UEが、複数のマクロセルのパイロット位相偏移を使用する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記UEが、前記マクロセルからのそのネイバーリスト中でパイロットを検索し、前記パイロット位相に関する未加工情報を入手し、それに基づいてそのモビリティ状態を決定する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記UEが、前記UEが監視する前記マクロシステム上のページを開放することなくサンプルを取り出す、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
対象とされる検索のために取り出された前記サンプルが、新たなフェムトセルを発見するために再利用され得る、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ある時間期間にわたって総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度を評価することができる、前記UEが低モビリティ状態であるかどうかを前記UEによって判断するための手段と、
フェムトセルが展開される周波数に同調させるための手段と、
信号サンプルを取り出すための手段と、
フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセットの検索を行うための手段と、
前記フェムトセルを発見するための手段と、
前記フェムトセルが使用を許可されているかどうかを前記UEによって判断するための手段と、
許可されている場合、前記UEを前記フェムトセルに登録するための手段と、
許可されていない場合、マクロシステムの監視に戻るための手段と、
を備える、フェムトセルの位置を特定する装置。
【請求項27】
前記UEが、そのモビリティ状態を評価するために、複数のマクロセルのパイロット位相偏移を使用する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記UEが、前記マクロセルからのそのネイバーリスト中でパイロットを検索し、前記パイロット位相に関する未加工情報を入手し、それに基づいてそのモビリティ状態を決定する、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記UEが、前記UEが監視する前記マクロシステム上のページを開放することなくサンプルを取り出す、請求項26に記載の装置。
【請求項30】
対象とされる検索のために取り出された前記サンプルが、新たなフェムトセルを発見するために再利用され得る、請求項26に記載の装置。
【請求項31】
コンピュータに、
ある時間期間にわたって総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度を評価することができる、前記UEが低モビリティ状態であるかどうかを前記UEによって判断させ、
フェムトセルが展開される周波数に同調させ、
信号サンプルを取り出させ、
フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセットの検索を行わせ、
前記フェムトセルを発見させ、
前記フェムトセルが使用を許可されているかどうかを前記UEによって判断させ、
許可されている場合、前記UEを前記フェムトセルに登録させ、
許可されていない場合、マクロシステムの監視に戻させる、
ためのコードを備える、コンピュータ可読媒体、
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項32】
前記UEが、そのモビリティ状態を評価するために、複数のマクロセルのパイロット位相偏移を使用する、請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項33】
コンピュータに、
前記マクロセルからのそのネイバーリスト中でパイロットを検索させ、前記パイロット位相に関する未加工情報を入手させ、それに基づいてそのモビリティ状態を決定させる、
ためのコードをさらに備える、請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
コンピュータに、前記UEが監視する前記マクロシステム上のページを開放することなくサンプルを取り出させるためのコードをさらに備える、請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
コンピュータに、新たなフェムトセルを発見するために再利用するための、対象とされる検索のためのサンプルを取り出させるためのコードをさらに備える、請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項36】
ユーザ機器(UE)であって、
ある時間期間にわたって総パイロット位相偏差を推定することによってモビリティの程度を評価することができる、前記ユーザ機器の低モビリティ状態を判断するプロセッサと、
フェムトセルが展開される周波数に同調させる受信機と、
を備え、
前記プロセッサは、信号サンプルを取り出し、フェムトセル使用に確保されたすべてのパイロットPNオフセットの検索を行い、前記フェムトセルを発見し、前記フェムトセルが使用を許可されているかどうかを判断し、
許可されている場合、前記UE自体を前記フェムトセルに登録し、
許可されていない場合、マクロシステムの監視に戻る、
ユーザ機器(UE)。
【請求項37】
前記UEが、そのモビリティ状態を評価するために、複数のマクロセルのパイロット位相偏移を使用する、請求項36に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項38】
前記UEが、前記マクロセルからのそのネイバーリスト中でパイロットを検索し、前記パイロット位相に関する未加工情報を入手し、それに基づいてそのモビリティ状態を決定する、請求項36に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項39】
前記UEが、前記UEが監視する前記マクロシステム上のページを開放することなくサンプルを取り出す、請求項36に記載のユーザ機器(UE)。
【請求項40】
対象とされる検索のために取り出された前記サンプルが、新たなフェムトセルを発見するために再利用され得る、請求項36に記載のユーザ機器(UE)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93866(P2013−93866A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−269248(P2012−269248)
【出願日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【分割の表示】特願2010−529098(P2010−529098)の分割
【原出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】