説明

マグネシウム化成被覆組成物およびその使用方法

腐食を防ぐための塗装を行なう前に、マグネシウムおよびマグネシウム合金部材に対して化成被覆組成物を被覆するための化成被覆組成物、およびその方法。該化成被覆組成物はバナジン酸塩イオン源、燐含有材料、および硝酸または硝酸塩イオン源を含んで成っている。さらにまた該組成物は硼酸または硼酸塩イオン源およびフッ化物イオン源またはフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクロムの危険な影響を受けずにクロム酸塩化成被覆(conversion coating)と同様な結果が得られるマグネシウムおよびマグネシウム合金製品に対する化成被覆組成物に関する。さらに本発明は腐食を防ぐ塗装を行う前にマグネシウムおよびマグネシウム合金製品に化成被覆組成物を被覆する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は塗装を行う前のマグネシウムおよびマグネシウム合金部材を製造するための化成被覆に関する。基質に対し最初に化成被覆を被覆しない場合、マグネシウムおよびマグネシウム合金の基質に対する塗料の接着性は悪い。塗料は自然に生じるマグネシウムの酸化物には良く接着せず、またマグネシウムは迅速に酸化されるために、塗装を行う前に製品の表面をきれいにし酸化物を除去することは実用的ではない。従って、工業的に製造される塗装されたマグネシウムは塗装を行う前に化成被覆で被覆される。
【0003】
クロム含有化成被覆および電解陽極酸化(electrolytic anodizing)による方法を含む塗装前にマグネシウムおよびマグネシウム合金製品をつくるための化成被覆としては、いくつかの方法が通常用いられている。クロム含有化成被覆および電解酸化による方法は両方とも当業界においては公知であり、多くの特許の主題となっている。
【0004】
腐蝕的な環境においては塗装されたマグネシウムの部材も剥離し易い。腐蝕は典型的には引っ掻かれた区域の所から始まり、塗装されたマグネシウムの表面の下で横方向に進行し、塗料が膨れ上がった表面をつくるかまたは剥離するに至る。塗装を行う前に腐蝕抑制剤を被覆すると、塗料が剥離するのが防がれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の化成被覆は、塗装を行う準備としてマグネシウムおよびマグネシウム合金基質の上に接着性および耐腐蝕性をもった基質をつくる。
【0006】
本発明の組成物によれば、クロムを使用せずにクロム酸塩化成被覆と同様な或いはそれよりも良好な結果が達成される。クロムは低濃度においても極めて毒性があり、今後規制が強化される材料である。従ってクロムを含まない製品を使用することが有利である。これに加えて、本発明方法は浸漬法であって、陽極酸化の操作におけるような苛酷な外部からのエネルギーを必要とせず、陽極酸化に比べてコストおよび製品効率上での利点が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明においては、マグネシウム上における化成被覆をつくるための新規組成物および方法が提供される。本発明方法は、
(1)バナジン酸塩イオン源、
(2)亜燐酸塩イオン源、次亜燐酸塩イオン源、燐酸塩イオン源、亜燐酸イオン源、次亜燐酸イオン源、およびこれらの組み合わせから成る群から選ばれる燐含有材料、
(3)硝酸または硝酸塩イオン源、
(4)随時含まれるが含まれることが好適な硼酸または硼酸塩イオン源、および
(5)随時含まれるが含まれることが好適なフッ化物イオン源またはフルオロ硼酸塩イオン源を含んで成る組成物とマグネシウムまたはマグネシウム合金を接触させることを特徴とする方法である。
【0008】
本発明方法に使用される組成物は、マグネシウムおよび/またはマグネシウム合金上に独特の化成被覆を与える。この化成被覆は、処理された表面のそれ以後の腐蝕を防止し、それ以後に塗装される被覆、例えばペイント、ラッカー、または処理表面に対する他の仕上げ剤の接着性を増加させる。これらの利点およびその他の利点は、マグネシウムまたはマグネシウム合金の表面を
(1)バナジン酸塩イオン源、
(2)亜燐酸塩イオン源、次亜燐酸塩イオン源、燐酸塩イオン源、亜燐酸イオン源、次亜燐酸イオン源、およびこれらの組み合わせから成る群から選ばれる燐含有材料、
(3)硝酸または硝酸塩イオン源、
(4)随時含まれるが含まれることが好ましい硼酸または硼酸塩イオン源、および
(5)随時含まれるが含まれることが好ましいフッ化物イオン源またはフルオロ硼酸塩イオン源
を含んで成る組成物で処理することによって達成することができる。
【0009】
バナジン酸塩はバナジウムの任意の対応する可溶性の塩または酸として組成物に加えられる。その幾つかの例にはバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウム及びバナジン酸アンモニウムが含まれる。バナジン酸アンモニウムが好適であり、好ましくは約5g/リットルの濃度で加えられる。混合物中のバナジン酸塩の濃度は好ましくは0.1〜5g/リットルの範囲でなければならないが、ここでその濃度の上限は該混合物中におけるバナジン酸塩の溶解度で制限される。
【0010】
硝酸または硝酸塩イオンの溶液中の濃度は1g/リットルから飽和濃度近くの範囲であることができるが、好ましくは約25g/リットル〜約200g/リットルである。硝酸を使用する場合には、中和して溶液のpHが好ましくは約1〜約4になるようにしなければならない。中和は水酸化アンモニウムを用いて行うことが好ましい。別法として、硝酸塩源、例えば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、または硝酸アンモニウム、好ましくは硝酸アンモニウムを使用することができる。
【0011】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム(またはカリウムまたはアンモニウム)、オルト亜燐酸ナトリウム(またはカリウムまたはアンモニウム)、次亜燐酸ナトリウム(またはカリウムまたはアンモニウム)、および燐酸、またはそれらの塩を含む種々の燐含有材料の任意のものであることができる。
【0012】
本発明の組成物中における燐含有材料の濃度は好ましくは約10〜約200g/リットル、さらに好ましくは約100g/リットルである。
【0013】
亜燐酸、オルト亜燐酸塩、および/または次亜燐酸塩原料の一つは使用済みの無電解ニッケル溶液である。使用済みの無電解ニッケル浴は最高250g/リットルの亜燐酸の塩を含んでいる。使用済みの無電解ニッケル浴は、浴中における亜燐酸の塩の濃度が許容できない値に達した場合、通常廃棄処理されるか或る程度の費用をかけて撤去される。使用済みの無電解ニッケル浴を使用すると、廃棄される化学物質を最低の価格で取り除くことによって無電解ニッケル浴の使用者に利益を与え、またコストを殆どまたは全くかけないで粗製原料を提供することによって本発明を使用する製造業者に利益を与える。使用済みの無電解ニッケル溶液中のニッケルイオンは、メッキまたは他の沈殿法によって除去されていることが好ましい。
【0014】
化成被覆組成物は、また随時硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、および/またはフルオロ硼酸塩イオン源を含んでおり、また含んでいることが好ましい。最も好ましくは該組成物はフルオロ硼酸塩イオン源、例えば四フルオロ硼酸ナトリウムまたはフルオロ硼酸アンモニウムを含んでいる。硼酸塩イオン源には硼酸およびその塩が含まれる。フッ化物イオン源にはフッ化ナトリウム、フッ化カリウムおよびフッ化アンモニウムが含まれる。好ましくは該組成物中の硼酸塩イオン、フッ化物イオンおよび/またはフルオロ硼酸塩イオンの濃度は約0.1〜約200g/リットルであり、最も好ましくは約10〜約30g/リットルである。
【0015】
また本発明においては、好ましくはヒドロフルオロ珪酸、トリエタノールアミン、および表面活性剤から成る群から選ばれる1種またはそれ以上の材料を含ませることが有利であることが見出だされた。使用する場合、ヒドロフルオロ珪酸の濃度は好ましくは約0.1〜約100g/リットルの範囲でなければならないが、最も好ましくは約0.5〜約5g/リットルの範囲である。本発明においては、化成被覆組成物の中にトリエタノールアミンを含ませると、処理される表面の洗浄の助けとなり、従って化成被覆の生成およびその均一性を助けることが見出だされた。使用する場合、組成物の中のトリエタノールアミンの濃度は好ましくは約1〜約100g/リットルの範囲でなければならないが、最も好ましくは約5〜約30g/リットルの範囲である。最後に本発明においては、化成被覆組成物の中に表面活性剤を含ませることが有益であることが見出だされた。例えばDuPontのFSKまたは3MのFC−135のようなフルオロ表面活性剤が最も好適である。使用する場合、組成物の中の表面活性剤の濃度は好ましくは約0.1〜約4g/リットルの範囲であり、最も好ましくは約1g/リットルである。
【0016】
溶液のpHは約1〜約4の範囲でなければならず、最適のpHは2である。溶液の操作温度は一般に40〜140°Fであり、好適な温度範囲は55〜85°Fである。
【実施例1】
【0017】
下記の物質を水に溶解して化成被覆組成物をつくる。
【0018】
− 20g/リットルのトリエタノールアミン、
− 20g/リットルのテトラフルオロ硼酸ナトリウム、
− 100g/リットルのオルト亜燐酸ナトリウムに相当する880g/リットルのニッケルを除去した(ニッケル50mg/リットル)使用済みの無電解ニッケル溶液、
− 100g/リットルの硝酸、
− 20g/リットルのバナジン酸アンモニウム、
− 50g/リットルの20%フルオロ珪酸。
【0019】
必要に応じ溶液のpHを2に調節する。燐含有材料として亜燐酸を使用する場合にはこの他に50g/リットルの水酸化アンモニウムを組成物に加える。
【0020】
この組成物は塗装用のマグネシウムおよびマグネシウム合金部材をつくる工程に使用することができる。
【0021】
塗装用のマグネシウムおよびマグネシウム合金をつくるためには、これらの部材を最初にアルカリ性洗浄溶液、例えばMacDermid 417(米国コネチカット州、WaterburyのMacDermid,Inc.製)の中で洗浄する。この部材を1分またはそれ以上の間洗浄溶液に浸漬する。洗浄溶液の操作温度は45〜212°Fである。最適な洗浄を行うためには、180°Fに加熱した洗浄溶液の中に部材を5分間浸漬する。好ましくは洗浄溶液もまた撹拌する。アルカリ性洗浄溶液によって部材を洗浄することによりマグネシウム合金部材の準備が行なわれる。洗浄工程はマグネシウム合金の種類またはマグネシウムの均一性に無関係に安定した結果が得られるから重要である。
【0022】
マグネシウム合金は一般に、合金中に存在するアルミニウムおよび亜鉛の量によって識別される。例えばAZ91は9%のアルミニウムと1%の亜鉛を含んでいる。アルカリ性洗浄溶液はマグネシウムまたはマグネシウム合金部材の表面を洗浄するばかりではなく、亜鉛およびアルミニウムのような両性金属を溶解する。処理の後で得られるマグネシウムに富んだ表面は化成被覆に対して好適である。
【0023】
洗浄を行った後、マグネシウムの部材を水中ですすぐ。次にこの部材を本発明の組成物の中に5分間浸漬する。この浴の組成物の操作温度は一般に75°Fであり、浴の撹拌は必要ない。
【0024】
最初マグネシウムの部材は浴中で激しくガスを発生するが、約30秒後にはガスの発生は遅くなる。5分後にはこの部材は暗色の殆ど均一な外観をもつに至る。溶液の浴から部材を取り出した後、5分間すすぎを行う。部材を5分間すすぐと部材の外観は明るくなり、すすぎを行う水の中に表面のスマット(汚れ)が溶解し、艶消しされた灰色の仕上げが露出する。次いで部材を乾燥して塗装する。
【0025】
部材の塗装にはそれ以上の準備は必要ではない。塗装は噴霧、刷毛塗り、浸漬、あるいは他の適当な被覆法によって行われる。明らかに、乾燥と塗装との間で部材を汚さないように注意する必要がある。
【実施例2】
【0026】
9%のアルミニウムと1%の亜鉛を含むマグネシウム合金部材(AZ91)を、20容積%の濃度でMacDermid 417を含むアルカリ性洗浄浴に浸漬する。この浴に100g/リットルの苛性ソーダを加えて洗浄浴の全アルカリ度を上昇させる。これによって浴の脱成分腐食性(de−alloying property)が増加する。この浴の中で浴温度180°Fにおいて5分間部材を均熱する。次にきれいな水の中で温度75°Fにおいて15秒間部材をすすぐ。次に、実施例1記載の組成物の中に温度75°Fにおいて5分間部材を浸漬する。5分間撹拌を行いながら部材をきれいな水の中ですすぎ、次いで強制空気乾燥を行う。最後に、Rustoleum(R)または同様な製品を用いて部材を噴霧塗装し、空気乾燥させる。
【0027】
クロスハッチ(cross−hatch)およびテープ試験によって塗料の接着性を評価する。塗装した部材にクロスハッチをつけて(引っ掻いてクロスハッチのパターンをつけて)マグネシウムの表面を露出させ、これを24時間の間塩の噴霧の中に入れる。24時間の間塩に曝した後、腐蝕および塗料の接着性に対して部材を検査した。
【0028】
塗料の接着性は曝したマグネシウムの近くの区域においても良好である。白色の腐蝕は試験前の曝したマグネシウムの所に限定されている。
【0029】
未塗装の部材は、塩分噴霧試験を行ない24時間曝した後、一般的には腐蝕を示さなかった。一般的に高い多孔性をもっている注型ゲートの区域は若干の白色の腐蝕を示した。しかし、これらの区域は分離されており且つ限定されていた。
【0030】
電解陽極酸化法によって処理された同様の部材も同様な結果を示し、クロム処理を行われた部材は白色の腐蝕が僅かに多かったが、塗料の接着性は同様であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)バナジン酸塩イオン源、
(b)燐含有材料、および
(c)硝酸塩イオン源を含んで成り、
ここで、バナジン酸塩イオン、燐含有材料および硝酸塩イオンは水溶液中に溶解しており、組成物のpHは1〜4であることを特徴とするマグネシウム化成被覆組成物。
【請求項2】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
該組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項4】
該組成物は5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項3記載の組成物。
【請求項5】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項6】
該組成物は10〜200g/リットルの燐含有材料を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項7】
該組成物は100g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項6記載の組成物。
【請求項8】
燐含有材料は最高250g/リットル燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から供給されることを特徴とする請求項5記載の組成物。
【請求項9】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項10】
該組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項11】
該組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項12】
該組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項11記載の組成物。
【請求項13】
該組成物は0.1〜200g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項11記載の組成物。
【請求項14】
該組成物は10〜30g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項13記載の組成物。
【請求項15】
該組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項16】
該組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項17】
該組成物は20g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項16記載の組成物。
【請求項18】
該組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項19】
該組成物のpHは2であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項20】
該組成物の操作温度は40〜140°Fであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項21】
該組成物の操作温度は55〜85°Fであることを特徴とする請求項20記載の組成物。
【請求項22】
マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質に対しマグネシウム化成被覆を被覆する方法において、該方法は
(a)該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質をアルカリ性の洗浄浴に浸漬することにより洗浄し、
(b)洗浄した基質を水ですすぎ、
(c)バナジン酸塩イオン源、燐含有材料、および硝酸塩イオン源を含んで成る水性の化成被覆組成物の中に該基質を浸漬して該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質の表面に化成被覆をつくり、そして
(d)5分間の間該基質を水ですすいで該基質の該表面上にある表面スマットを溶解させる工程から成ることを特徴とする方法。
【請求項23】
アルカリ性の洗浄浴の操作温度は45〜212°Fであり、アルカリ性の洗浄浴を撹拌することを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項24】
アルカリ性の洗浄浴の操作温度は180°Fであり、基質を該浴に5分間浸漬することを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
水性の化成被覆組成物の操作温度は40〜140°Fであることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項26】
水性の化成被覆組成物の操作温度は75°Fであることを特徴とする請求項25記載の方法。
【請求項27】
水性の化成被覆組成物の中に基質を5分間浸漬することを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項28】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項29】
水性の化成被覆組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項30】
水性の化成被覆組成物は5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項32】
水性の化成被覆組成物は10〜200g/リットルの燐含有材料を含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項33】
水性の化成被覆組成物は100g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項32記載の方法。
【請求項34】
燐含有材料は最高250g/リットルの燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から供給されることを特徴とする請求項33記載の方法。
【請求項35】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項36】
水性の化成被覆組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項37】
水性の化成被覆組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項38】
水性の化成被覆組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項37記載の方法。
【請求項39】
水性の化成被覆組成物は0.1〜200g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項37記載の方法。
【請求項40】
水性の化成被覆組成物は10〜30g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項39記載の方法。
【請求項41】
水性の化成被覆組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項42】
水性の化成被覆組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項43】
水性の化成被覆組成物は20g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項41記載の方法。
【請求項44】
水性の化成被覆組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項45】
水性の化成被覆組成物のpHは2であることを特徴とする請求項22記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)バナジン酸塩イオン源、
(b)10〜200g/リットルの燐含有材料、および
(c)硝酸塩イオン源を含んで成り、
ここで、バナジン酸塩イオン、燐含有材料および硝酸塩イオンは水溶液中に溶解しており、組成物のpHは1〜4であることを特徴とするマグネシウム化成被覆組成物。
【請求項2】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
該組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項4】
該組成物は5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項3記載の組成物。
【請求項5】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項6】
該組成物は100g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項7】
燐含有材料は最高250g/リットル燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から供給されることを特徴とする請求項5記載の組成物。
【請求項8】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項9】
該組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項10】
該組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項11】
該組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項10記載の組成物。
【請求項12】
該組成物は0.1〜200g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項10記載の組成物。
【請求項13】
該組成物は10〜30g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項12記載の組成物。
【請求項14】
該組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項15】
該組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項16】
該組成物は20g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項15記載の組成物。
【請求項17】
該組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項18】
該組成物のpHは2であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項19】
マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質に対しマグネシウムの化成被覆を被覆する方法において、該方法は
(a)該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質をアルカリ性の洗浄浴に浸漬することにより洗浄し、
(b)洗浄した基質を水ですすぎ、
(c)バナジン酸塩イオン源、燐含有材料、および硝酸塩イオン源を含んで成る水性の化成被覆組成物の中に該基質を浸漬して該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質の表面に化成被覆をつくり、そして
(d)5分間の間該基質を水ですすいで該基質の該表面上にある表面スマットを溶解させる工程から成ることを特徴とする方法。
【請求項20】
アルカリ性の洗浄浴の操作温度は45〜212°Fであり、アルカリ性の洗浄浴を撹拌することを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
アルカリ性の洗浄浴の操作温度は180°Fであり、基質を該浴に5分間浸漬することを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
水性の化成被覆組成物の操作温度は40〜140°Fであることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項23】
水性の化成被覆組成物の操作温度は75°Fであることを特徴とする請求項22記載の方法。
【請求項24】
水性の化成被覆組成物の中に基質を5分間浸漬することを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項25】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項26】
水性の化成被覆組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項27】
水性の化成被覆組成物は5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項26記載の方法。
【請求項28】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項29】
水性の化成被覆組成物は10〜200g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項30】
水性の化成被覆組成物は100g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
燐含有材料は最高250g/リットルの燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から供給されることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項32】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項33】
水性の化成被覆組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項34】
水性の化成被覆組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項35】
水性の化成被覆組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項34記載の方法。
【請求項36】
水性の化成被覆組成物は0.1〜200g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項34記載の方法。
【請求項37】
水性の化成被覆組成物は10〜30g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項36記載の方法。
【請求項38】
水性の化成被覆組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項39】
水性の化成被覆組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項40】
水性の化成被覆組成物は20g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項38記載の方法。
【請求項41】
水性の化成被覆組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項42】
水性の化成被覆組成物のpHは2であることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項43】
マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質にマグネシウム化成被覆を被覆する方法において、バナジン酸塩イオン源、燐含有材料、および硝酸塩イオン源を含んで成る水性の化成被覆組成物の中に該基質を浸漬して該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質の表面に化成被覆をつくることを特徴とする方法。
【請求項44】
水性の化成被覆組成物の操作温度は40〜140°Fであることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項45】
水性の化成被覆組成物の中に基質を5分間浸漬することを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項46】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項47】
水性の化成被覆組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項48】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項49】
水性の化成被覆組成物は10〜200g/リットルの燐含有材料を含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項50】
燐含有材料は最高250g/リットルの燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から供給されることを特徴とする請求項49記載の方法。
【請求項51】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項52】
水性の化成被覆組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項53】
水性の化成被覆組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項54】
水性の化成被覆組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項53記載の方法。
【請求項55】
水性の化成被覆組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項56】
水性の化成被覆組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【請求項57】
水性の化成被覆組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項43記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)バナジン酸塩イオン源、
(b)10〜200g/リットルの燐含有材料、および
(c)硝酸塩イオン源を含んで成り、
ここで、バナジン酸塩イオン、燐含有材料および硝酸塩イオンは水溶液中に溶解しており
、組成物のpHは1〜4であることを特徴とするマグネシウム化成被覆組成物。
【請求項2】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸
アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】
該組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とす
る請求項1記載の組成物。
【請求項4】
該組成物は5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請求項
3記載の組成物。
【請求項5】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモ
ニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、
次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの
塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項6】
該組成物は100g/リットルの燐含有材料はを含んでいることを特徴とする請求項1
記載の組成物。
【請求項7】
燐含有材料は最高250g/リットル燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液から
供給されることを特徴とする請求項5記載の組成物。
【請求項8】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成
る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項9】
該組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを特徴とする請
求項1記載の組成物。
【請求項10】
該組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イオン源、ある
いはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項11】
該組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウムから成る群
から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項10記載の組
成物。
【請求項12】
該組成物は0.1〜200g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオ
ロ硼酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項1
0記載の組成物。
【請求項13】
該組成物は10〜30g/リットルの硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼
酸塩イオン源、あるいはこれらの組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項12記
載の組成物。
【請求項14】
該組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいることを特徴とする
請求項1記載の組成物。
【請求項15】
該組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを
特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項16】
該組成物は20g/リットルのトリエタノールアミンを含んでいることを特徴とする請
求項15記載の組成物。
【請求項17】
該組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項18】
該組成物のpHは2であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項19】
マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質にマグネシウム化成被覆を被覆する方法に
おいて、バナジン酸塩イオン源、燐含有材料、および硝酸塩イオン源を含んで成る水性の
化成被覆組成物の中に該基質を浸漬して該マグネシウムまたはマグネシウム合金の基質の
表面に化成被覆をつくることを特徴とする方法。
【請求項20】
水性の化成被覆組成物の操作温度は40〜140°Fであることを特徴とする請求項
記載の方法。
【請求項21】
水性の化成被覆組成物の中に基質を5分間浸漬することを特徴とする請求項19記載の
方法。
【請求項22】
バナジン酸塩イオン源はバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウムおよびバナジン酸
アンモニウムから成る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項23】
水性の化成被覆組成物は0.1〜5g/リットルのバナジン酸塩イオンを含んでいるこ
とを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項24】
燐含有材料は、次亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸カリウム、亜燐酸アンモ
ニウム、オルト亜燐酸ナトリウム、オルト亜燐酸カリウム、オルト亜燐酸アンモニウム、
次亜燐酸ナトリウム、次亜燐酸カリウム、次亜燐酸アンモニウム、燐酸、およびそれらの
塩から成る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項25】
水性の化成被覆組成物は10〜200g/リットルの燐含有材料を含んでいることを特
徴とする請求項19記載の方法。
【請求項26】
燐含有材料は最高250g/リットルの燐酸塩を含む使用済みの無電解ニッケル溶液か
ら供給されることを特徴とする請求項25記載の方法。
【請求項27】
硝酸塩イオン源は硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムおよび硝酸アンモニウムから成
る群から選ばれることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項28】
水性の化成被覆組成物は25〜200g/リットルの硝酸塩イオンを含んでいることを
特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項29】
水性の化成被覆組成物はさらに硼酸塩イオン源、フッ化物イオン源、フルオロ硼酸塩イ
オン源、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでいることを特徴とする請求項19
載の方法。
【請求項30】
水性の化成被覆組成物はテトラフルオロ硼酸ナトリウムおよびフルオロ硼酸アンモニウ
ムから成る群から選ばれるフルオロ硼酸塩イオン源を含んでいることを特徴とする請求項
29記載の方法。
【請求項31】
水性の化成被覆組成物はさらに5g/リットルのヒドロフルオロ珪酸を含んでいること
を特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項32】
水性の化成被覆組成物はさらに1〜100g/リットルのトリエタノールアミンを含ん
でいることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項33】
水性の化成被覆組成物はさらに表面活性剤を含んでいることを特徴とする請求項19
載の方法。
繰り上げて記載した。

【公表番号】特表2006−511698(P2006−511698A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−568129(P2003−568129)
【出願日】平成14年4月1日(2002.4.1)
【国際出願番号】PCT/US2002/010015
【国際公開番号】WO2003/069024
【国際公開日】平成15年8月21日(2003.8.21)
【出願人】(503059622)マクダーミド・インコーポレーテツド (5)
【Fターム(参考)】