説明

マグネシウム基板の電気めっき前処理

【課題】本発明は、基板表面を電気めっきを行うのに好適なものとするため、亜鉛含有マグネシウム合金基板上に密着した亜鉛被膜を形成する方法に関する。
【解決手段】少量のフッ化物イオンを含有するピロリン酸系亜鉛電解液で被膜を形成し、マグネシウム合金の亜鉛及びアルミニウム含有量に従って、浸漬析出又は電気分解に亜鉛電解液を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板表面を電気めっきを行うのに好適なものとするため、亜鉛含有マグネシウム合金基板上に密着した亜鉛被膜を形成する改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、マグネシウム/亜鉛合金基板の表面上に密着した金属被膜を形成する改良方法に関する。
【0003】
長年、マグネシウム合金のめっきが行われていたが、マグネシウム/亜鉛合金基板に対して良好な密着性の金属性被膜を得るには、一般的に、多くの処理工程を要した。
【0004】
特許文献1には、Olsenらが行った処理の一例が記載されており、その内容を参照することにより本願明細書に引用したものとする。この処理の工程は以下の通りである。
1)表面の機械的前処理、
2)有機溶媒又はアルカリ洗浄液を用いた脱脂、
3)マグネシウム合金基板の表面活性、
4)好ましくは60℃を超える温度で、亜鉛イオンを含有したアルカリ金属
ピロリン酸液を用いて、浸漬めっきを行う亜鉛の化学沈殿、及び
5)電解金属めっき処理
【0005】
マグネシウムは高い活性を有する金属であるため、上記前処理の浸酸工程において、マグネシウム基板の微細孔が開いてしまう傾向にあった。このため、次に密着して銅で被覆したとしても、更にその上に被覆した場合に、被覆の外観性や耐食性が非常に低いものとなってしまった。
【0006】
従来から、良好な外観性及び耐食性を有する、めっきしたマグネシウム品を得るためには、厚い銅層を形成し、この段階で機械的に品を研磨して穴をふさぐしかなかった。そして、ニッケルやクロム等の金属で次のめっきを行う前に、被覆した品を再浸漬(re−rack)し、活性化しなければならなかった。これにより、めっきしたマグネシウム品の製造は、特に銅の研磨処理において研磨をし過ぎてしまうとだめになってしまうので、高くついてしまっていた。
【0007】
ごく最近では、亜鉛を多く含むマグネシウム合金が開発されている。この合金の鋳物品質は高く、多孔率が低いとされている。
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,349,390号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、驚くべきことに、めっき処理において浸酸又は活性工程を必要としないエッチングフリー前処理を導入することにより、この合金のめっき処理ができることを見出した。このため、研磨したマグネシウム鋳物の穴は開かず、ニッケル(又は他の金属)めっき前に、中間的な作業である銅被膜の研磨をすることなく、優れた外観性及び良好な耐食性を有する品を得ることができる。このことは、完成品を高品質のものとするのに必要な処理工程を減らすことができる点で、商業的に明らかに有利である。
【0010】
更に検討を重ねた結果、本発明者らは、エッチングフリー処理工程における密着性の度合いに関連する要因は、鋳造品における亜鉛の存在だけではないことも見出した。マグネシウム合金品を上手く処理するには、マグネシウム合金のアルミニウム含有量も重要な要因となる。高亜鉛合金のアルミニウム含有量は低い傾向にあるが、アルミニウムをマグネシウム合金に加えると、鋳物が硬化し、微粒化が起きるが、凝固幅(freezing range)も広くなるので、鋳物の多孔率が増加する原因ともなる。
【0011】
本発明者らは、本発明の所望のエッチングフリー工程を用いて鋳物を処理できるようにするには、鋳物のアルミニウム含有量を調節しなければならないことも見出した。例えば、4%以上の亜鉛を含有する合金では、アルミニウム含有量が約9%未満であることが望ましく、4%未満の亜鉛を含有する合金では、アルミニウム含有量が6%未満であることが望ましい。
【0012】
理論にとらわれずに、これは鋳造において溶融状態から冷却する際に、表面に沈殿する金属間相、即ちマグネシウム/アルミニウムの存在が原因であると本発明者らは考える。そして、前処理とめっき処理において、この金属間相が微小のガルヴァニック効果をもたらすため、表面電位を均一にするための浸酸及び活性工程を導入しない限り、密着性が低くなってしまう。
【0013】
本発明者らは、ピロリン酸塩、フッ化物及び亜鉛を含有する亜鉛処理液を用いて、6%未満の亜鉛を有する合金に、浸漬処理において亜鉛被膜を形成して処理することができると確信した。そして、6%を超える亜鉛を含有する合金の場合、陰極電流の印加により溶液から亜鉛を析出する電解処理において、より良い結果が得られることも確信した。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、良好な外観性及び耐食性を有するめっきしたマグネシウム品を得る改良方法を提供することにある。
【0015】
本発明の更なる目的は、本発明による方法のめっき条件に対するマグネシウム合金の組成の効果を調査することにある。
【0016】
そこで、本発明は、マグネシウム合金品に密着するめっき被膜を設ける方法に関し、このマグネシウム合金は、約0〜9%のアルミニウム及び約0.2〜20%の亜鉛を含有する。
【0017】
この場合において、前記方法は
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)浸漬析出又は電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で
亜鉛層を形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
工程からなる。
【0018】
他の実施形態において、本発明はマグネシウム合金品上に密着するめっき被膜を形成する方法に関し、このマグネシウム合金品は約0〜9%のアルミニウム及び約6〜20%の亜鉛を含有する。
【0019】
この場合において、前記方法は
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で亜鉛層を
形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
工程からなる。
【0020】
双方の実施形態において、マグネシウム合金のエッチングがほぼ行われない方が好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、通常のエッチング及び浸酸前処理を行わないで、約9%未満のアルミニウム含有量を有するマグネシウム合金品を電気めっきする改良方法に関する。本発明の方法により、中間処理である研磨、即ちバフ研磨を要することなく、優れた外観性とより良い耐食性を有する品を製造することが可能となる。
【0022】
本発明は、下記の工程からなる処理に関する。
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)浸漬析出又は電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で
亜鉛層を形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
【0023】
マグネシウム合金は、約0〜9%のアルミニウム及び約0.2〜20%の亜鉛を含有することが好ましい。
【0024】
本発明の亜鉛被覆液は、
アルカリ金属ピロリン酸塩、
亜鉛塩、及び
水可溶フッ化塩又はフッ化水素酸
から大体なる水溶液である。
【0025】
好ましい実施形態において、亜鉛被覆液には、通常、約6から270g/lのピロリン酸イオンを与えるのに十分な量のアルカリ金属ピロリン酸塩が存在する。また、この溶液には、約1から40g/lの亜鉛イオンを与えるのに十分な量の亜鉛塩が存在する。更に、この溶液には、約2〜80g/lのフッ化物イオンを与えるのに十分な量のフッ化塩又はフッ化水素酸が存在する。亜鉛被覆液のpHは、通常、約8から11の間である。
【0026】
本発明は、
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で亜鉛層を
形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
工程からなるマグネシウム合金品上に密着するめっき被膜を形成する方法にも関し、このマグネシウム合金品は約0〜9%のアルミニウム及び約6〜20%の亜鉛を含有する。
【0027】
マグネシウム表面のエッチングを防ぐために、高アルカリ、即ちpH10を超える洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄(脱脂)する。洗浄処理の効果は、例えば、機械攪拌、超音波攪拌又は電解洗浄で発生した気泡(好ましくはカソード)で、洗浄液を攪拌することにより高めることができる。
【0028】
亜鉛被覆液を加えることにより、アルカリ金属ピロリン酸塩及び亜鉛イオンを含有する溶液から亜鉛薄層を形成する。この電解液に、スクエアデシメータ(A/dm)単位当たり0.5から5アンペアの電流密度で電流を流す。合金の亜鉛含有量が6%より多い場合には、0.5〜2.0A/dmであることがより好ましい。合金を処理するためには、この工程が必要であることを本発明者らは見出した。その理由として、合金を溶液に浸すだけでは、合金中の亜鉛により良好な亜鉛被膜の形成が妨げられるからである。しかし、6%未満の亜鉛を含有する合金では、浸漬めっきを十分に処理することができる。
【0029】
亜鉛被覆液の温度は、約10〜100℃の間で保つことが好ましく、より好ましくは約40〜65℃の間である。
【0030】
電気分解でマグネシウム合金品を処理する際、浸漬時間は大体約1から10分、より好ましくは3から7分である。浸漬メッキ法の場合、浸漬時間は大体約1から15分、より好ましくは2から5分である。
【0031】
最終的に、亜鉛被覆マグネシウム品に適合するめっき浴中で、マグネシウム合金品をめっきする。典型例として、シアニド電解液の銅又は黄銅、アルカリ電解液の亜鉛、フッ化物イオンを含有する無電解ニッケル溶液が挙げられる。
【0032】
一の好適な処理において、米国特許第2,526,544号明細書に記載されたDe Longの組成と似た組成を用いている。その内容を参照することにより本願明細書に引用したものとする。
【0033】
参照する上記処理の工程の後に、被覆品にニッケルやクロム等の金属層を更に形成してもよい。
【実施例】
【0034】
(比較例1)
12.5%亜鉛、3.3%アルミニウム及び0.2%亜鉛の合金組成を有する研磨したマグネシウム鋳物のタップハンドルを、米国特許第4,349,390号明細書に記載された従来の前処理工程で処理した。
【0035】
処理工程は以下の通りである。
1.アセトン脱脂
2.すすぎ
3.周囲温度で1分、シュウ酸10g/lを含有する溶液に浸した
4.すすぎ
5.60℃で1分、ピロリン酸カリウム65g/l及び炭酸ナトリウム15g/lを含有する溶液に浸した
6.すすぎ
7.65℃で3分、硫酸亜鉛55g/l、ピロリン酸カリウム150g/l、フッ化カリウム7g/l、炭酸ナトリウム5g/lを含有する溶液に浸した
8.すすぎ
9.2A/dmで15分、シアン化銅でめっきした
10.すすぎ
11.4A/dmで20分、光沢ニッケルめっき溶液でめっきした
12.すすぎ
13.10A/dmで6分、光沢クロムめっき溶液でめっきした
14.すすぎ
15.乾燥
【0036】
この工程の後、タップハンドルを試験した。明らかな腫れにより、被膜の密着性は非常に低いものとなった。また、フロスト(表面微細凸凹)があるため、タップハンドルの外観性も非常に低いものとなった。
【0037】
この実施例において、高亜鉛マグネシウム合金を用いた浸漬めっき処理では、良好な密着性が得られないことが分かった。
【0038】
(比較例2)
比較例1と同様の合金組成を有する、研磨したマグネシウム鋳物のハンドルを、第7工程を除いて同様の処理工程で処理した。この工程では、同様の溶液組成で、浸漬めっきの代わりに電気分解で被膜を形成した。電流密度1A/dm、温度60℃の条件下で5分間、電気分解を行った。
【0039】
処理をした後、ハンドルを試験した。ここでは、その後の切断及び仕上げにおいても、明らかな腫れがなく、また被膜の浮きもなかったため、被膜の密着性は優れたものとなった。しかし、つや消し、粗さ及びピッチングが生じたため、ハンドルの外観性は非常に低いままであった。
【0040】
この実施例では、亜鉛層を形成するために電気分解を行うと、良好な密着性を有する被膜が得られることが分かった。しかし、マグネシウムのエッチングにより鋳物の微細孔が開いてしまい、これにより活性化及び浸酸工程において外観性が低くなった。
【0041】
比較例1及び2において製造したハンドルは、いずれの場合においても、市販できる程度のものではなかった。
【0042】
(実施例1)
比較例1及び2と同様の合金組成を有する、研磨したマグネシウム鋳物のハンドルを、以下の工程で処理した。
【0043】
1.水酸化ナトリウム25g/l、グリコン酸ナトリウム25g/lを含有する溶液を用いて、温度65℃、電圧6Vで3分、アルカリ洗浄した
2.すすぎ
3.硫酸亜鉛55g/l、ピロリン酸カリウム150g/l、フッ化カリウム7g/l、炭酸ナトリウム5g/lを含有する溶液中において、60℃、電流密度1A/dmで5分めっきした
4.すすぎ
5.2A/dmで15分、シアン化銅中でめっきした
6.すすぎ
7.4A/dmで20分、光沢ニッケルめっき溶液でめっきした
8.すすぎ
9.10A/dmで6分、光沢クロムめっき溶液でめっきした
10.すすぎ
11.乾燥
【0044】
処理した後、ハンドルを検査した。ここでは、1時間150℃で加熱して冷水で急冷した後でも、明らかな腫れがなかったため、被膜の密着性は優れたものとなった。くぼみ、穴又はつや消しがなく、鏡面光輝仕上げとなり、ハンドルの外観性も優れたものとなった。ハンドルの品質は、全体として、市販しても問題のないものであった。
【0045】
(比較例3)
9%アルミニウム及び1%亜鉛の組成を有するマグネシウム合金鋳物AZ91の板を、実施例1に記載された工程で処理した。処理した後、合金を試験し、被膜上の広範囲で腫れが見られた。この実施例では、合金のアルミニウム含有量が高く、かつ、亜鉛含有量が低い場合には、記載された本発明のエッチングフリー処理工程を使用できないことが分かった。
【0046】
(実施例2)
0.5%亜鉛及び1%以下のアルミニウムの組成であるマグネシウム合金鋳物を、実施例1に記載された工程で処理した。
【0047】
処理した後、鋳物を試験した。被膜の外観性及び密着性は優れていた。
【0048】
(実施例3)
0.5%亜鉛及び1%未満のアルミニウムの組成を有するマグネシウム合金鋳物を、第3工程で電流を印加しないで亜鉛被膜を形成したこと以外については、実施例1に記載した工程で処理した。この場合においても、密着性及び外観性は優れていた。
【0049】
(実施例4)
実施例1に記載した工程で、異なる組成を有するマグネシウム合金を処理した。亜鉛被覆工程において電流を印加したもの、印加してないものに分けて、以下の表1にその試験結果を示す。
【0050】
【表1】

エッチングフリー前処理における、密着性に関するマグネシウム合金の合金組成の効果
【0051】
上記表から、合金の亜鉛含有量が多くなるほど、浸漬により得られる密着性が低くなることが明らかに分かる。また、本発明の電気分解処理で、多くの種類の合金を処理できることも分かる。
【0052】
AZ91及びMg8Al4Znから得られる密着性の度合いを比較すると、合金に亜鉛を加えることにより、より高いパーセントのアルミニウムを含有する合金の密着性が著しく高くなることが分かる。
【0053】
最後に、AM60合金の結果から、低亜鉛合金の場合には、アルミニウム含有量が低い方がよりよい結果が生じることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネシウム合金品に密着するめっき被膜を設ける方法であって、前記方法は
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)浸漬析出又は電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で
亜鉛層を形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
工程からなり、マグネシウム合金は約0〜9%のアルミニウム及び約0.2〜20%の亜鉛を含有することを特徴とする方法。
【請求項2】
亜鉛被覆液は、
アルカリ金属ピロリン酸塩、
亜鉛塩、及び
水可溶フッ化塩又はフッ化水素酸
からなる水溶液である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
約6から270g/lのピロリン酸イオンを与えるのに十分な量のアルカリ金属ピロリン酸塩が亜鉛被覆液に存在する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
約1から40g/lの亜鉛イオンを与えるのに十分な量の亜鉛塩が亜鉛被覆液に存在する請求項2に記載の方法。
【請求項5】
約2〜80g/lのフッ化物イオンを与えるのに十分な量のフッ化塩又はフッ化水素酸が存在する請求項2に記載の方法。
【請求項6】
マグネシウム合金基板は約6〜20%の亜鉛を含有し、約0.5〜5.0A/dmの陰極電流密度で電気分解して亜鉛層を形成する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
亜鉛被覆液のpHが約8から11の間である請求項2に記載の方法。
【請求項8】
亜鉛被覆液の温度が約10〜100℃の間である請求項2に記載の方法。
【請求項9】
亜鉛被覆液の温度が約40〜65℃の間である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
陰極電流密度が約0.5〜2.0A/dmの間である請求項6に記載の方法。
【請求項11】
マグネシウム合金のアルミニウム含有量が約6%未満である請求項1に記載の方法。
【請求項12】
マグネシウム合金の亜鉛含有量が10%を超える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
マグネシウム合金品に密着するめっき被膜を形成する方法であって、前記方法は
a)アルカリ洗浄剤でマグネシウム合金品を洗浄し、
b)電着により、洗浄したマグネシウム合金品上に亜鉛被覆液中で亜鉛層を
形成し、
c)亜鉛で被覆したマグネシウム表面に適合した電解液で金属被膜を形成する
工程からなり、マグネシウム合金は約0〜9%のアルミニウム及び約6〜20%の亜鉛を含有することを特徴とする方法。
【請求項14】
亜鉛被覆液は、
アルカリ金属ピロリン酸塩、
亜鉛塩、及び
水可溶フッ化塩又はフッ化水素酸
からなる水溶液である請求項13に記載の方法。
【請求項15】
約6から270g/lのピロリン酸イオンを与えるのに十分な量のアルカリ金属ピロリン酸塩が亜鉛被覆液に存在する請求項14に記載の方法。
【請求項16】
約1から40g/lの亜鉛イオンを与えるのに十分な量の亜鉛塩が亜鉛被覆液に存在する請求項14に記載の方法。
【請求項17】
約2〜80g/lのフッ化物イオンを与えるのに十分な量のフッ化塩又はフッ化水素酸が存在する請求項14に記載の方法。
【請求項18】
約0.5〜5.0A/dmの陰極電流密度で電気分解して亜鉛層を形成する請求項14に記載の方法。
【請求項19】
陰極電流密度が約0.5〜2.0A/dmである請求項18に記載の方法。
【請求項20】
亜鉛被覆液のpHが約8から11の間である請求項14に記載の方法。
【請求項21】
亜鉛被覆液の温度が約10〜100℃の間である請求項14に記載の方法。
【請求項22】
亜鉛被覆液の温度が約40〜65℃の間である請求項21に記載の方法。
【請求項23】
マグネシウム合金のアルミニウム含有量が約6%未満である請求項13に記載の方法。

【公表番号】特表2009−504923(P2009−504923A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526923(P2008−526923)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/014513
【国際公開番号】WO2007/021327
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(591069732)マクダーミッド インコーポレーテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】MACDERMID,INCORPORATED
【Fターム(参考)】