説明

マグネットタッセル

【課題】タッセルのカーテンへの固定を極めて容易に行うとともに、タッセルのカーテンへの固定位置の変更を極めて容易に行う。
【解決手段】柔軟性を有するタッセル本体13がカーテン12を束ねることのできる長さの紐状又は帯状に形成され、磁力吸着手段14がタッセル本体13の両端を磁力により互いに吸着可能に構成される。カーテン12の一端部の一方の面に磁力吸着手段14の第1挟持部材21が配置される。またタッセル本体13の一端に第2挟持部材22が設けられる。この第2挟持部材22は第1挟持部材21に磁力により吸着されてカーテン12を挟持する。更にタッセル本体13の他端に結合部材23が設けられる。この結合部材23は第1挟持部材21のうち第2挟持部材22を吸着する面とは反対側の面に磁力により吸着されて第1挟持部材21に結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁力を利用してカーテンを束ねるマグネットタッセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カーテンに紐状のタッセルを巻付け、窓枠や壁面に取付けられた房掛けに上記タッセルの両端を係止することにより、カーテンを束ねていた。しかし、このようなカーテンを束ねる方法では、房掛けを用いているため、この房掛けを窓枠や壁面に取付けるときに、ビスや両面粘着テープを用いるため、使い古した房掛けを取外すと、窓枠にビス穴が露出したり、或いは壁面に貼付された壁紙が破れる問題点があった。
【0003】
この点を解消するために、端部にタッセルがスナップボタンにより取付けられたタッセル付きカーテンが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このタッセル付きカーテンでは、カーテンの裏面の端部にスナップボタンの凸部が設けられ、タッセルの端部にスナップボタンの凹部が設けられ、これらによりカーテンとタッセルが固定される。またタッセルの両端に面ファスナが取付けられる。このように構成されたタッセル付きカーテンでは、カーテンを束ね、タッセルの両端に取付けられた面ファスナで止める。このとき、タッセルとカーテンが一体となっているので、フックを別に購入することなくタッセルを使用できる。これによりフックをビスや両面粘着テープなどで窓枠に取付ける必要がないため、窓枠を傷つけることなく使用できる。
【0004】
一方、柔軟な束ね体がカーテンを束ねることのできる長さを有し、束ね体の一端に磁石が設けられ、束ね体の他端に設けられた被吸着体が磁石により磁力吸着されるように構成されたコーディネイト・タッセルが開示されている(例えば、特許文献2に参照。)。このように構成されたコーディネイト・タッセルでは、カーテンの所望の位置を束ねてその束ねたカーテンに束ね体を巻付け、束ね体の両端部同士をカーテンを挟んで磁力吸着させると、カーテンは所望の状態に束ねられたまま保持される。束ね体の一端と他端とを磁力吸着させるとき、カーテンの所望の位置を挟むように磁力吸着させると、カーテンを多様な形態に束ねることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−236898号公報(請求項1、段落[0005]、[0006])
【特許文献2】特開平11−346912号公報(請求項1、段落[0010]、[0011]、[0030])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたタッセル付きカーテンでは、スナップボタンをカーテンに縫製しなければならず、スナップボタンのカーテンへの組付工数が増大する不具合があった。また、上記従来の特許文献1に記載されたタッセル付きカーテンでは、使い古したカーテンを新しいカーテンに交換するとき、スナップボタンを使い古したカーテンから取外し、このスナップボタンを新しいカーテンに再び縫製しなければならず、カーテンの交換作業に多くの時間を要する問題点があった。更に、上記従来の特許文献1に記載されたタッセル付きカーテンでは、タッセルのカーテンへの取付位置を変更するとき、スナップボタンをカーテンから取外し、このスナップボタンをカーテンの上記とは異なる位置に再び縫製しなければならず、タッセルのカーテンへの取付位置の変更に多くの時間を要する問題点があった。
【0007】
一方、上記従来の特許文献2に示されたコーディネイト・タッセルでは、カーテンを束ねているタッセルの束ね体の両端を引き離したとき、このタッセルを手で保持していないと、タッセルが落下してしまう問題点があった。また、上記従来の特許文献2に示されたコーディネイト・タッセルでは、タッセルによりカーテンを束ねていないとき、タッセルの束ね体の両端部同士をカーテンの端部を挟んで磁力吸着させるけれども、このとき束ね体の全長のうち略半分が室内側に露出するため、カーテンの見栄えを損なう問題点もあった。
【0008】
本発明の目的は、タッセルの構成部品のカーテンへの縫製を不要にしカーテンの第1及び第2挟持部材による挟持のみでタッセルをカーテンに固定することにより、タッセルのカーテンへの固定を極めて容易に行うことができるとともに、タッセルのカーテンへの固定位置の変更を極めて容易に行うことができる、マグネットタッセルを提供することにある。本発明の別の目的は、第1挟持部材への結合部材の結合を解除してタッセルから手を離してもタッセルがカーテンから落下せず、またタッセルの不使用時にカーテンの見栄えを殆ど損なわない、マグネットタッセルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点は、図1に示すように、柔軟性を有しカーテン12を束ねることのできる長さの紐状又は帯状に形成されたタッセル本体13と、タッセル本体13の両端を磁力により互いに吸着可能に構成された磁力吸着手段14とを備えたマグネットタッセルにおいて、磁力吸着手段14が、カーテン12の一端部の一方の面に配置される第1挟持部材21と、タッセル本体13の一端に設けられ第1挟持部材21に磁力により吸着されてカーテン12を挟持する第2挟持部材22と、タッセル本体13の他端に設けられ第1挟持部材21のうち第2挟持部材22を吸着する面とは反対側の面に磁力により吸着されて第1挟持部材21に結合される結合部材23とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1及び図3に示すように、第1挟持部材21がカーテン12の一端部の表面に配置され、第2挟持部材22がカーテン12の一端部の裏面に配置されたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に図1に示すように、第1挟持部材21が永久磁石又は強磁性体により形成された第1挟持用磁力吸着部21aを有し、第2挟持部材22が強磁性体又は永久磁石により形成された第2挟持用磁力吸着部22aを有し、結合部材23が強磁性体又は永久磁石により形成された結合用磁力吸着部23aを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の観点のマグネットタッセルでは、第1及び第2挟持部材によりカーテンの一端部を挟持するだけで、タッセルがカーテンに固定されるので、タッセルのカーテンへの固定を極めて容易に行うことができるとともに、タッセルのカーテンへの固定位置の変更を極めて容易に行うことができる。またスナップボタンをカーテンに縫製する必要があるため、スナップボタンのカーテンへの組付工数が増大する従来のタッセル付きカーテンと比較して、本発明では、第1及び第2挟持部材によりカーテンの一端部を挟持するだけで、タッセルがカーテンに組付けられて固定されるので、タッセルの構成部品のカーテンへの縫製を不要にすることができる。更に第1挟持部材への結合部材の結合を解除してタッセルから手を離しても、第1及び第2挟持部材によりカーテンの一端部を挟持しているため、タッセルがカーテンから落下することはない。
【0013】
本発明の第2の観点のマグネットタッセルでは、第1挟持部材をカーテンの一端部の表面に配置し、第2挟持部材をカーテンの一端部の裏面に配置し、この状態で第1及び第2挟持部材によりカーテンの一端部を挟持するので、タッセル本体が第2挟持部材からカーテンの裏面側に垂下させた状態になる。この結果、比較的小型の第1挟持部材がカーテンの表面側に露出するだけであり、比較的長いタッセル本体が室内側に露出しないため、タッセルの不使用時におけるカーテンの見栄えを損なうことは殆どない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明実施形態のマグネットタッセルの第1及び第2挟持部材によりカーテンを挟持した状態であって第1挟持部材に結合部材を結合する直前の状態を示す要部縦断面図である。
【図2】そのマグネットタッセルの各構成部品の正面図である。
【図3】そのマグネットタッセルの第1及び第2挟持部材によりカーテンの一端部を挟持しタッセル本体を第2挟持部材からカーテンの裏面側に垂下させた状態を示す要部斜視図である。
【図4】そのマグネットタッセルのタッセル本体をカーテンに巻付けた後に第1挟持部材に結合部材を結合させてカーテンをタッセルにより束ねた状態を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、マグネットタッセル11は、カーテン12を束ねることのできる長さの紐状に形成されたタッセル本体13と、タッセル本体13の両端を磁力により互いに吸着可能に構成された磁力吸着手段14とを備える。タッセル本体13は、柔軟性を有する撚り紐13aを後述の第2挟持部材用連結リング22n及び結合部材用連結リング23nに挿通し、撚り紐13aの両端を結合して撚り紐13aを環状にすることにより2条の紐状に形成される。この2条の紐状に形成されたタッセル本体13は、第2挟持部材用連結リング22n及び結合部材用連結リング23nの近傍で細い紐13b,13bを用いてそれぞれ縛られる。なお、この実施の形態では、タッセル本体を2条の紐状に形成したが、タッセル本体を1条又は3条以上の紐状に形成したり、又は柔軟性を有する布により帯状に形成してもよく、或いはビーズ状に形成してもよい。
【0016】
磁力吸着手段14は、カーテン12の一端部の一方の面(表面:室内側の面)に配置される第1挟持部材21と、カーテン12の一端部の他方の面(裏面:窓側の面)に配置され第1挟持部材21に磁力により吸着されてカーテン12を挟持する第2挟持部材22と、第1挟持部材21のうち第2挟持部材22を吸着する面とは反対側の面に磁力により吸着されて第1挟持部材21に結合される結合部材23とを有する。第1挟持部材21は、円板状の永久磁石により形成された第1挟持用磁力吸着部21aと、この第1挟持用磁力吸着部21aを保持する第1挟持用ホルダ21bとからなる。第1挟持用磁力吸着部21aの中央には、円錐台状の第1挟持用係止孔21cが形成される。また第1挟持用ホルダ21bは、プラスチックの射出成型により、第1挟持用磁力吸着部21aより大径の円板状に形成される。この第1挟持用ホルダ21bには、第1挟持用磁力吸着部21aの大部分を収容可能な円形の第1挟持用凹部21dと、第1挟持用磁力吸着部21aの第1挟持用係止孔21cを嵌入可能な第1挟持用突起21eとが形成される。第1挟持用突起21eは第1挟持用凹部21dの中央に形成される。第1挟持用突起21eに第1挟持用係止孔21cを嵌入して、第1挟持用凹部21dに第1挟持用磁力吸着部21aの大部分を収容した状態で、第1挟持用突起21eの先端部を第1挟持用係止孔21cに相応する円錐台状に熱変形させることにより、第1挟持用磁力吸着部21aが第1挟持用ホルダ21bに固定される。
【0017】
第2挟持部材22は、鋼板のプレス加工又は鋼材の切削加工により円板状に形成された第2挟持用磁力吸着部22aと、この第2挟持用磁力吸着部22aを保持する第2挟持用ホルダ22bとからなる。第2挟持用磁力吸着部22aの中央には一方の面に突出し他方の面にへこむ円錐台状の第2挟持用段差部22cが形成される。この第2挟持用段差部22cの中央には第2挟持用係止孔22dが形成され、第2挟持用段差部22cより外側には第2挟持用リング状板部22eが形成される。また第2挟持用ホルダ22bは、プラスチックの射出成型により、第2挟持用磁力吸着部22aより大径の円板状に形成される。この第2挟持用ホルダ22bには、第2挟持用磁力吸着部22aの第2挟持用段差部22cを収容可能な円形の第2挟持用段差収容凹部22fと、第2挟持用磁力吸着部22aの第2挟持用段差部22cより外側の第2挟持用リング状板部22eの大部分を収容可能な円形の第2挟持用リング状板収容凹部22gと、第2挟持用磁力吸着部22aの第2挟持用係止孔22dを嵌入可能な第2挟持用突起22hとが形成される。第2挟持用突起22hは第2挟持用段差収容凹部22fの中央に形成される。第2挟持用突起22hに第2挟持用係止孔22dを嵌入して、第2挟持用段差収容凹部22fに第2挟持用段差部22cを収容し、かつ第2挟持用リング状板収容凹部22gに第2挟持用リング状板部22eの大部分を収容した状態で、第2挟持用突起22hの先端部を第2挟持用係止孔22dに相応する円錐台状に熱変形させることにより、第2挟持用磁力吸着部22aが第2挟持用ホルダ22bに固定される。更に第2挟持用ホルダ22bのうち第2挟持用磁力吸着部22aを収容する面とは反対側の面は球状に膨らんで形成され、この第2挟持用ホルダ22bの外側面には第2挟持用ネジ下孔22iが第2挟持用ホルダ22bの中心に向って形成される。この第2挟持用ネジ下孔22iには、第2挟持部材用リングネジ22jのネジ部22kが螺合され、第2挟持部材用リングネジ22jのリング部22mには、第2挟持部材用連結リング22nが係合される。この第2挟持部材用連結リング22nがタッセル本体13の一端に係合することにより、第2挟持部材22がタッセル本体13の一端に設けられる。
【0018】
一方、結合部材23は、鋼板のプレス加工又は鋼材の切削加工により円板状に形成された結合用磁力吸着部23aと、この結合用磁力吸着部23aを保持する結合用ホルダ23bとからなる。結合用磁力吸着部23aは第2挟持用磁力吸着部22aと同一材料により同一形状に形成される。具体的には、結合用磁力吸着部23aの中央には一方の面に突出し他方の面にへこむ円錐台状の結合用段差部23cが形成される。この結合用段差部23cの中央には結合用係止孔23dが形成され、結合用段差部23cより外側には結合用リング状板部23eが形成される。また結合用ホルダ23bは第2挟持用ホルダ22bと同一材料により同一形状に形成される。具体的には、結合用ホルダ23bは、プラスチックの射出成型により、結合用磁力吸着部23aより大径の円板状に形成される。この結合用ホルダ23bには、結合用磁力吸着部23aの結合用段差部23cを収容可能な円形の結合用段差収容凹部23fと、結合用磁力吸着部23aの結合用段差部23cより外側の結合用リング状板部23eの大部分を収容可能な円形の結合用リング状板収容凹部23gと、結合用磁力吸着部23aの結合用係止孔23dを嵌入可能な結合用突起23hとが形成される。結合用突起23hは結合用段差収容凹部23fの中央に形成される。結合用突起23hに結合用係止孔23dを嵌入して、結合用段差収容凹部23fに結合用段差部23cを収容し、かつ結合用リング状板収容凹部23gに結合用リング状板部23eの大部分を収容した状態で、結合用突起23hの先端部を結合用係止孔23dに相応する円錐台状に熱変形させることにより、結合用磁力吸着部23aが結合用ホルダ23bに固定される。更に結合用ホルダ23bのうち結合用磁力吸着部23aを収容する面とは反対側の面は球状に膨らんで形成され、この結合用ホルダ23bの外側面には結合用ネジ下孔23iが結合用ホルダ23bの中心に向って形成される。この結合用ネジ下孔23iには、結合部材用リングネジ23jのネジ部23kが螺合され、結合部材用リングネジ23jのリング部23mには、結合部材用連結リング23nが係合される。この結合部材用連結リング23nがタッセル本体13の他端に係合することにより、結合部材23がタッセル本体13の他端に設けられる。
【0019】
なお、この実施の形態では、第1挟持部材の第1挟持用磁力吸着部を永久磁石により形成し、第2挟持部材の第2挟持用磁力吸着部及び結合部材の結合用磁力吸着部を強磁性体である鋼板又は鋼材が強磁性体により形成したが、第1挟持部材の第1挟持用磁力吸着部を鋼板又は鋼材等の強磁性体により形成し、第2挟持部材の第2挟持用磁力吸着部及び結合部材の結合用磁力吸着部を永久磁石により形成したり、或いは第1挟持部材の第1挟持用磁力吸着部、第2挟持部材の第2挟持用磁力吸着部及び結合部材の結合用磁力吸着部を永久磁石により形成してもよい。また、この実施の形態では、強磁性体として鋼を挙げたが、鋼以外の鉄、例えば炭素量が所定量未満の純鉄や軟鉄、又は炭素量が所定量を越える鋳鉄を用いてもよく、或いは鉄以外のコバルトやニッケル等の強磁性体を用いてもよい。
【0020】
このように構成されたマグネットタッセル11の使用方法を説明する。第1挟持部材21をカーテン12の一端部の表面に配置し、第2挟持部材22をカーテン12の一端部の裏面に配置する。より詳しくは、第1挟持部材21をカーテン12の幅方向の一端部かつカーテン12の高さ方向の中央であってカーテン12の表面(室内側の面)に配置し、第2挟持部材22をカーテン12の幅方向の一端部かつカーテン12の高さ方向の中央であってカーテン12の裏面(窓側の面)に配置する。そしてカーテン12を挟んで第1挟持部材21と第2挟持部材22を互いに対向させ、第1挟持用磁力吸着部21aと第2挟持用磁力吸着部22aとの間に発生する磁力により、第1挟持用磁力吸着部21aと第2挟持用磁力吸着部22aとを吸着させる(図1)。これによりカーテン12の一端部が第1及び第2挟持部材21,22により挟持された状態で、マグネットタッセル11がカーテン12に固定される(図1及び図3)。この結果、マグネットタッセル11のカーテン12への固定を極めて容易に行うことができるとともに、マグネットタッセル11のカーテン12への固定位置の変更を極めて容易に行うことができる。またタッセル本体13を第2挟持部材22からカーテン12の裏面側に垂下させた状態で、マグネットタッセル11がカーテン12に固定されるので(図1及び図3)、比較的小型の第1挟持部材21がカーテン12の表面側に露出するだけである。この結果、比較的長いタッセル本体13が室内側に露出しないため、マグネットタッセル11によりカーテン12を束ねないマグネットタッセル11の不使用時に、カーテン12の見栄えを損なうことは殆どない。
【0021】
一方、上記マグネットタッセル11を用いてカーテン12を束ねるときには、先ずカーテン12をカーテンレール24に沿って移動させて1箇所に集める。次にタッセル本体13をカーテン12の周囲に巻付けた後に、結合部材23の結合用磁力吸着部23aを第1挟持部材21の第1挟持用磁力吸着部21aに磁力により吸着させる(図4)。このとき、結合部材23の結合用磁力吸着部23aは第1挟持部材21の第1挟持用磁力吸着部21aの両面のうち第2挟持部材22の第2挟持用磁力吸着部22aが磁力吸着された面とは反対の面に磁力吸着される。この結果、第1及び第2挟持部材21,22を保持せずに、タッセル本体13をカーテン12に巻付けて結合部材23を第1挟持部材21に磁力吸着させるという極めて簡単な作業でカーテン12を束ねることができる。また、マグネットタッセルを使用状態から不使用状態にし、カーテン12を展開してカーテン12により窓26を覆うときには、結合部材23を第1挟持部材21から引き離して、第1挟持部材21への結合部材23の結合を解除する。このときマグネットタッセル11から手を離しても、カーテン12の一端部が第1及び第2挟持部材21,22により挟持され、かつタッセル本体13が第2挟持部材22からカーテン12の裏面側に垂下された状態になる(図3)。この結果、マグネットタッセル11がカーテン12から落下することはない。
【符号の説明】
【0022】
11 マグネットタッセル
12 カーテン
13 タッセル本体
14 磁力吸着手段
21 第1挟持部材
21a 第1挟持用磁力吸着部
22 第2挟持部材
22a 第2挟持用磁力吸着部
23 結合部材
23a 結合用磁力吸着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性を有しカーテン(12)を束ねることのできる長さの紐状又は帯状に形成されたタッセル本体(13)と、前記タッセル本体(13)の両端を磁力により互いに吸着可能に構成された磁力吸着手段(14)とを備えたマグネットタッセルにおいて、
前記磁力吸着手段(14)が、
前記カーテン(12)の一端部の一方の面に配置される第1挟持部材(21)と、
前記タッセル本体(13)の一端に設けられ前記第1挟持部材(21)に磁力により吸着されて前記カーテン(12)を挟持する第2挟持部材(22)と、
前記タッセル本体(13)の他端に設けられ前記第1挟持部材(21)のうち前記第2挟持部材(22)を吸着する面とは反対側の面に磁力により吸着されて前記第1挟持部材(21)に結合される結合部材(23)と
を有することを特徴とするマグネットタッセル。
【請求項2】
前記第1挟持部材(21)が前記カーテン(12)の一端部の表面に配置され、前記第2挟持部材(22)が前記カーテン(12)の一端部の裏面に配置された請求項1記載のマグネットタッセル。
【請求項3】
前記第1挟持部材(21)が永久磁石又は強磁性体により形成された第1挟持用磁力吸着部(21a)を有し、前記第2挟持部材(22)が強磁性体又は永久磁石により形成された第2挟持用磁力吸着部(22a)を有し、前記結合部材(23)が強磁性体又は永久磁石により形成された結合用磁力吸着部(23a)を有する請求項1又は2記載のマグネットタッセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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