マスカラガード
【課題】携行性とともに、表面に付着したマスカラによって周囲への汚損を防止させるべく収納容器等への収納性を高める。
【解決手段】収納容器A内に収容されるマスカラガード1が、軸部2aと、該軸部2aの左右側面に一体に形成される左右開閉部2b、2cとから構成し、さらにその裏面側に溝部2eを配設するものであるので、左右開閉部2b、2cに対して力を入れることで溝部2eで折曲し、該マスカラガード1は拡開し、又は小さく折り畳むことができる。その結果、バックに入れて携行することができるとともに、収納容器内にも収納できるので、マスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラの剥落により周囲を汚損することを防止できる。
【解決手段】収納容器A内に収容されるマスカラガード1が、軸部2aと、該軸部2aの左右側面に一体に形成される左右開閉部2b、2cとから構成し、さらにその裏面側に溝部2eを配設するものであるので、左右開閉部2b、2cに対して力を入れることで溝部2eで折曲し、該マスカラガード1は拡開し、又は小さく折り畳むことができる。その結果、バックに入れて携行することができるとともに、収納容器内にも収納できるので、マスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラの剥落により周囲を汚損することを防止できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、睫毛にマスカラを塗布する際に、誤ってマスカラが瞼や頬に付着することを防止するマスカラガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、睫毛にマスカラを塗布する際に、誤ってマスカラが瞼や頬に付着することを防止するためにマスカラガードを使用する。このマスカラガードには、例えば、目の横幅に合わせた縦長の長方形のシートであって、長さ方向の両端縁を目の瞼のカーブに合わせてカットし、頬にフィットする様に紙を湾曲形にし、肌に当てる面の長さ方向両端縁に沿って薄いゴムシートを貼着してなるもの(特許文献1参照)や、最外表面を樹脂で塗装したり、プラスチックフィルム等で覆ったコート紙からなる紙製の薄板からなるものであって、該マスカラガードの上辺が瞼の形状に対応した形状で湾曲しているもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
ところで、マスカラガードは、睫毛近傍の狭い範囲のみならず、瞼や頬の一部に至るまでの広範囲にわたってマスカラの付着を防止するため、マスカラガードの外形は必然的に大きくならざるを得ないものである。そのため、たとえバック内に収納するにしても占有する空間は大きくなって携行性に欠けるものとなる。
【0004】
さらに、使用後のマスカラガードの表面には乾いていないマスカラが付着していることもあり、使用後そのまま放置したり、携行しようとすると、乾いていないマスカラが他所に付着し、または乾固したマスカラが剥落して周囲を汚損する恐れがある。そのため、マスカラガードを収納容器等に収納できるようにすることも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3124592号
【特許文献2】実用新案登録第3149301号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、マスカラガードが携行性及び収納性に欠けている点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は、マスカラガードの全部又は一部を折畳自在とすることで外形を小さくすることができる。その結果、バック等に入れて携行することができ、さらにマスカラが付着し、または乾固したマスカラが剥離することによって周囲を汚損しないように収納容器内にも簡易且つ確実に収納することができる。
【0008】
第1の特徴として、
アイラインに沿う端縁を有する平板体よりなり、
全体又はその一部が折畳自在となるものである。
【0009】
そのため、マスカラガードを小さく折り畳めることができるので外形を小さくすることができる。その結果、バック等に入れても邪魔にならず携行することができる。
【0010】
また、マスカラガードの表面にマスカラが付着していても、マスカラガードを小さく折り畳むことで収納容器内へ簡易且つ確実に収納することもできる。その結果、乾燥していないマスカラが他所に付着し、または乾固したマスカラが剥落することにより周囲を汚損してしまうことを防止できる。
【0011】
なお、マスカラガードを弾性材によりなるものとすることで、マスカラガードを様々な大きさや形状の収納容器に対応して折り畳むようにすることができ、また収納容器内から取り出した際に折り畳まれたマスカラガードが自動的に拡開するようにもできる。
【0012】
さらに、マスカラガードは収納する収納容器と別体とするものであってもよく、また一体とするものであってもよい。例えば、収納容器を収納容器本体とともに構成する蓋体においてマスカラガードを一体に形成すると、収納容器から取り出すとともに開閉部を拡開することで直ちに使用に供することができ、またマスカラ塗布後には開閉部を折畳することで直ちに収納容器内に収納することができる。
【0013】
第2の特徴として、第1の特徴を踏まえて、
軸部と、該軸部と一体になる開閉部とから構成され、
少なくとも該開閉部が軸部に対して折畳自在となるものである。
【0014】
そのため、軸部に対して開閉部を折り畳むことで、マスカラガードの外形は略軸部の幅程度にまで小さくまる。その結果、バック等に収納しても邪魔にならないで携行することができ、簡易且つ確実に収納容器内に収納してマスカラが付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【0015】
第3の特徴として、第2の特徴を踏まえて、
上記マスカラガードにおいて、その表裏面のうち少なくとも一面における、軸部と一体になる開閉部に溝部を配設してなるものである。
【0016】
そのため、開閉部に力を加えることで、肉厚が薄くなっている開閉部に配設される溝部で屈曲が起こる。その結果、軸部に対して、開閉部は正確、迅速且つ容易に折り畳まれ、また拡開させることができる。
【0017】
なお、開閉部を拡開又は折畳するにあたっては、開閉部に配設された溝部が切っ掛けとなる。その結果、該溝部の位置、方向又は個数を適宜変化させることで、開閉部を様々な形状や大きさに正確、迅速且つ容易に折り畳むこともできる。従って、様々な収納容器の形状や大きさに合わせてマスカラガードを収納することができるものである。
【0018】
第4の特徴として、第2の特徴を踏まえて、
上記マスカラガードにおいて、軸部と開閉部とを別体とした上で、該軸部と開閉部とを一方を他方に回転自在に軸着するヒンジを介して一体に連結するものである。
【0019】
そのため、開閉部に力を加えることで、軸部と開閉部とを一体に連結しているヒンジは回転する。その結果、軸部に対して、開閉部は正確、迅速且つ容易、しかも円滑に拡開、又は折畳させることができる。
【0020】
その上、軸部と開閉部とを一体に連結するヒンジは、両者を互いに回転自在に軸着しているので開閉部の拡開、又は折畳により発生する摩擦は少なる。その結果、開閉部の拡開又は折畳を反復しても該ヒンジの疲弊は少なくなるので、耐久性をも向上させることができる。
【0021】
なお、上記軸部と開閉部とを回転自在に軸着して一体に連結するヒンジにおいて、開閉部が拡開する方向に反発力が生じるようにバネを内装しても良いものである。その結果、収納容器内から取り出したマスカラガードの開閉部は自動的に拡開することができる。従って、使用者にとってマスカラガードの拡開は一層を迅速且つ容易に行うことができるものとなる。
【発明の効果】
【0022】
本願発明のマスカラガードは、マスカラガードの全部又は一部を折畳自在としてマスカラガードを小さくできるので、バック等に入れて携行することができるとともに、収納容器への収納してマスカラが他所へ付着し、またはマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止するために収納容器内へ収納できることから、あらゆる場所でマスカラガードの使用が可能になるという利便性を著しく向上させることができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本願発明の実施例1であるマスカラガードを収納する収納容器の全体斜視図である。
【図2】図2は、本願発明の実施例1であるマスカラガードを収納する収納容器の分解斜視図である。
【図3】図3は、本願発明の実施例1であるマスカラガードにおける(イ)表面側、(ロ)裏面側の全体斜視図である。
【図4】図4は、本願発明の実施例1であるマスカラガードにおける(イ)拡開状態、(ロ)折畳状態の全体斜視図である。
【図5】図5は、本願発明の実施例1であるマスカラガードの変形例の分解斜視図である。
【図6】図6は、本願発明の実施例2であるマスカラガードを収納する収納容器の分解斜視図である。
【図7】図7は、本願発明の実施例2であるのマスカラガードの全体斜視図である。
【図8】図8は、本願発明の実施例2であるマスカラガードの分解斜視図である。
【図9】図9は、本願発明の実施例2であるマスカラガードにおける(イ)拡開状態、(ロ)折畳状態の全体斜視図である。
【図10】図10は、本願発明の実施例2であるマスカラガードの変形例の分解斜視図である。
【図11】図11は、本願発明の実施例であるマスカラガードを収納する収納容器の変形例の透視斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
マスカラガードの携行性、及びマスカラが他所へ付着し、またはマスカラが剥落することにより周囲を汚損させることを防止するための収納容器内への収納性の向上を、マスカラガードを折畳自在とすることで実現した。
【実施例1】
【0025】
図1において示すものは、本願発明の実施例1であるマスカラガード1を収納する収納容器Aである。該収納容器Aは一端を封止する円筒状の収納容器本体Bと該収納容器本体Bに着脱自在に装着される蓋体Cとから構成される。
そして、該収納容器A内において図2乃至図4において示されるように、本願発明の実施例1であるマスカラガード1は小さく折り畳まれて収納されている。
【0026】
ここで、前記マスカラガード1は、軸部2aと、該軸部2aに対して左右側面に一体に形成される左右開閉部2b、2cとから構成されるものであって、その外形は全体として略撥状であるとともに、その先端縁2dがアイラインに沿うように湾曲状となっている。従って、折り畳まれたマスカラガード1における軸部2a及び左右開閉部2b、2cの先端縁は、各々アイラインに沿うように湾曲状となっているマスカラガード1の先端縁2dを分割した形状となっている。
【0027】
そして、上記マスカラガード1の裏面側において、軸部2aに一体となる左右開閉部2b、2cにおいて溝部2eを配設してなるものである。
【0028】
本願発明の実施例1であるマスカラガード1は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0029】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、本願発明の実施例1のマスカラガード1を収納する収納容器Aを構成する収納容器本体Bから蓋体Cを離脱させることにより、収納容器Aを構成する収納容器本体B内において溝部2eに沿って小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1を取り出すことができる。
そして、収納容器A内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1は、折り畳まれている左右開閉部2b、2cに対して表面側から力を加えると、その裏面側に配設される溝部2eにおいて折曲し、左右開閉部2b、2cは拡開するものである。
その結果、軸部2a及び左右開閉部2b、2cから構成され、その先端縁2dがアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1となるものである。
そこで、該マスカラガード1の先端縁2dをアイラインに沿わせるように瞼や頬に密着させた上でマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬へ付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0030】
一方、マスカラを塗布した後には、該マスカラガード1を構成する左右開閉部2b、2cに対して裏面側より力を加えると、マスカラガード1の裏面側において左右開閉部2b、2cに配設される溝部2eにおいて折曲するので、該左右開閉部2b、2cを迅速且つ容易に折り畳むことができる。
そこで、該左右開閉部2b、2cが折り畳まれたマスカラガード1は収納容器本体B内へ挿入した後に、蓋体Cを該収納容器本体Bと一体に装着することでマスカラガード1は収容容器A内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1は小さく折り畳まれて収納容器Aに収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラの剥落によって周囲を汚損することが防止できる。
【0031】
そして、図5において示すのは、上述した本願発明の実施例1であるマスカラガード1の変形例である。すなわち、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cにおいて、本願発明の実施例1であるマスカラガード1を左右開閉部2b、2cとともに構成する軸部2aを一体に形成してなるものである。その結果、使用に際しては、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cを収納容器本体Bから離脱させることで、収納容器本体Bから離脱した蓋体Cに一体に形成されるマスカラガード1を迅速かつ確実に、しかも容易に取り出すことができる。そして、小さく折り畳まれた左右開閉部2b、2cを拡開することでマスカラガードとなるものである。また使用後は、左右開閉部2b、2cを折畳した上で、折り畳んだマスカラガード1を収納容器本体B内に挿入するとともに、収納容器本体Bに対して蓋体Cを一体に装着することで、マスカラガード1を収納容器A内に迅速かつ確実に、しかも容易に収納することができる。
【実施例2】
【0032】
図6乃至図9において示すものは、本願発明の実施例2であるマスカラガード1’である。該マスカラガード1’は、前述した本願発明の実施例1のマスカラガード1と同様に、一端を封止する円筒状の収納容器本体Bと蓋体Cとから構成される収納容器A内に収納されている点で共通する。
そして、該マスカラガード1’は、軸部2a’と、該軸部2a’に対して左右側面に一体に配置され、折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’から構成され、その外形は全体として略撥状であるとともに、その先端縁2d’がアイラインに沿うように湾曲状となっている点でも共通している。
【0033】
しかしながら、本願発明の実施例2のマスカラガード1’は、軸部2a’と、該軸部2a’に対して折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’とが各々別体で形成されているものであって、各々別体で形成されている軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とは、一方を他方に対して回転自在に軸着するヒンジ3によって一体に連結されている点で、本願発明の実施例1のマスカラガード1とは相違するものである(図7参照)。
【0034】
ここで、前記マスカラガード1’を構成する軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とを回転自在に軸着して一体に連結するヒンジ3は具体的に次のようになっている。
すなわち、図8に示すように、該ヒンジ3は、互いに合致するものであって、軸部2a’の左右側において突設される突条部3’と、該軸部2a’に対して折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’の一辺に配設する凹陥部3”とから構成される。まず軸部2a’の左右側に突設される突条部3’には、軸部2a’の軸線方向に対してピン3’a、3’aが立設されるとともに、該軸部2a’の軸線方向と垂直方向に係止体3’bが突設されている。一方、左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”には、左右開閉部2b’、2c’が折畳自在に取り付けられる軸部2a’の軸線方向にピン保持孔3”aが穿設されるとともに、該軸部2a’の軸線方向に対して垂直方向に裏面方向に開口している係止溝3”bが溝設されている。
そのため、軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とを一体に連結するに当たっては、軸部2a’の左右側の突条部3’に対して左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”を嵌合させるものである。すなわち、軸部2a’の突条部3’における係止体3’bを左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bに合致させつつ、軸部2a’の突条部3’におけるピン3’a、3’aを左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”のピン保持孔3”a内に遊嵌させることで軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とは互いに回転自在に軸着されて一体に連結するものとなる。
そして、左右開閉部2b’、2c’を拡開した状態では軸部2a’の突条部3’の係止体3’bが左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bに係止するので、左右開閉部2b’、2c’は拡開状態で維持されるものとなる。
【0035】
本願発明の実施例2であるマスカラガード1’は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0036】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、本願発明の実施例2のマスカラガード1’を収納する収納容器Aを構成する収納容器本体Bから蓋体Cを離脱させることにより、収納容器本体B内においてヒンジ5により小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1’を取り出すことができる。
そして、収納容器A内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1’は、折り畳まれている左右開閉部2b’、2c’に対して表面側から力を加えると、左右開閉部2b’、2c’はヒンジ3を中心として回転し軸部に対して左右方向に拡開する。
その結果、軸部2a’及び左右開閉部2b’、2c’から構成され、その先端縁2d’がアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1’となるものである。このとき、軸部2a’の突条部3’の係止体3’bと左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bとが互いに係止してヒンジ3の回転が止められるので左右開閉部2b’、2c’は拡開状態で維持されるものである〔図9(イ)参照〕。
そこで、該マスカラガード1’の先端縁2d’をアイラインに沿わせるようにして瞼や頬に密着させた上でマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬に付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0037】
一方、マスカラを塗布した後は、該マスカラガード1’を構成する左右開閉部2b’、2c’に対して裏面側より力を加えると、左右開閉部2b’、2c’はヒンジ3を中心として回転し軸部2a’に対して折り畳むことができる〔図9(ロ)参照〕。
そこで、左右開閉部2b’、2c’が折り畳まれたマスカラガード1’を収納容器本体B内に挿入した後に、蓋体Cを該収納容器本体Bと一体に装着することでマスカラガード1’は収容容器A内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1’は小さく折り畳まれて収納容器A内に収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1’の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【0038】
そして、図10において示すのは、上述した本願発明の実施例2であるマスカラガード1’の変形例である。すなわち、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cにおいて、本願発明の第2実施例であるマスカラガード1’を左右開閉部2b’、2c’とともに構成する軸部2a’を一体に形成してなるものである。その結果、使用に際しては、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cを収納容器本体Bから離脱させることで、収納容器本体Bから離脱した蓋体Cに一体に形成されるマスカラガード1’を迅速かつ確実に、しかも容易に取り出すことができる。そして、小さく折り畳まれた左右開閉部2b’、2c’を拡開することでマスカラガード1’となるものである。また使用後は、左右開閉部2b’、2c’を折畳した上で、折り畳んだマスカラガード1’を収納容器本体B内に挿入するとともに、収納容器本体Bに対して蓋体Cを装着することで、マスカラガード1’を収納容器A内に迅速かつ確実に、しかも容易に収納することができる。
【0039】
ところで、図11において示すのは、本願発明の実施例であるマスカラガード1(1’)を収納する収納容器Aの変形例である収納容器A’である。該収納容器A’は、本願発明の実施例1及び実施例2であるマスカラガード1(1’)を小さく折り畳んで収納する収納容器本体Bと、該収納容器本体Bに一体に装着される蓋体Cに各々対応する収納容器本体B’及び該収納容器本体B’に一体に装着される蓋体C’を有する点で上記収納容器Aと共通するものである。
なお、収納容器A’内に収納されるマスカラガード1(1’)と蓋体C’とは、実施例1及び実施例のマスカラガードの変形例と同様に、一体に形成されているものであるが、蓋体C’とは別体であってもよいものである。
【0040】
しかしながら、前記収納容器A’は、該収納容器本体B’に対してマスカラを収容するマスカラ容器部Dが一体に形成されている点で本願発明の実施例1および実施例2であるマスカラガード1(1’)を収納する収納容器Aとは相違するものである。ここで、収納容器本体B’に一体に形成されるマスカラ容器部Dは、マスカラを収容するマスカラ容器本体部Eと、内部に塗布体Gを一体に保持し、該マスカラ容器本体部Eの開口部に着脱自在に装着される蓋部Fから構成されるものである。
【0041】
本願発明の実施例1及び実施例2であるマスカラガード1(1’)を小さく折り畳んで収納する収納容器A’は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0042】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、収納容器A’を構成する収納容器本体B’から蓋体C’を離脱させることにより、蓋体C’とともに、収納容器本体B’内において小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1(1’)を取り出すことができる。
そして、収納容器A’内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1(1’)は左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)に対して表面側から力を加えると、左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)は左右方向に拡開する。
その結果、軸部2a(2a’)及び左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)から構成され、その先端縁2d(2d’)がアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1(1’)となるものである。
さらに、収納容器本体B’をもって一体となる蓋部Fをマスカラ容器本体部Eから離脱させることで、該蓋部Fに一体に保持される塗布体Gを取り出すことができる。
そこで、該マスカラガード1(1’)の先端縁2d(2d’)をアイラインに沿わせるようにして瞼や頬に密着させた上で、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fに保持される塗布体Gによりマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬に付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0043】
一方、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fに保持される塗布体Gによりマスカラを塗布した後は、該マスカラガード1(1’)を構成する左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)に対して裏面側より力を加えると、左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)は折り畳むことができる。
そこで、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fをマスカラ容器本体部Eに一体に装着することで、マスカラ容器本体部E内に塗布体Gを収容するとともに、収納容器本体B’とマスカラ容器本体部Eとは蓋部Fを介して一体となるものである。
そして、マスカラ容器本体部Eと蓋部Fを介して一体となる収納容器本体B’内に左右開閉部2b’、2c’が折り畳まれたマスカラガード1’を挿入した後に、蓋体C’を該収納容器本体B’と一体に装着することでマスカラガード1(1’)は収容容器A’内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1(1’)は小さく折り畳まれて収納容器A’内に収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1(1’)の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本願発明のマスカラガードは小さく折り畳むことができるので携行が可能となり、しかも小さく折り畳むことで収納容器内に収納することもできるので、マスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損させることを防止できるので、化粧料のみならず塗料、接着剤を塗布する際に使用するマスキング材も適用できる。
【符号の説明】
【0045】
1、1’ マスカラガード
2a、2a’ 軸部
2b、2b’、2c、2c’ 左右開閉部
2d、2d’ 先端縁
2e 溝部
3 ヒンジ
3’ 突条部
3’a ピン
3’b 係止体
3” 凹陥部
3”a ピン保持孔
3”b 係止溝
A、A’ 収納容器
B、B’ 収納容器本体
C、C’ 蓋体
D マスカラ容器部
E マスカラ容器本体部
F 蓋部
G 塗布体
【技術分野】
【0001】
本願発明は、睫毛にマスカラを塗布する際に、誤ってマスカラが瞼や頬に付着することを防止するマスカラガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、睫毛にマスカラを塗布する際に、誤ってマスカラが瞼や頬に付着することを防止するためにマスカラガードを使用する。このマスカラガードには、例えば、目の横幅に合わせた縦長の長方形のシートであって、長さ方向の両端縁を目の瞼のカーブに合わせてカットし、頬にフィットする様に紙を湾曲形にし、肌に当てる面の長さ方向両端縁に沿って薄いゴムシートを貼着してなるもの(特許文献1参照)や、最外表面を樹脂で塗装したり、プラスチックフィルム等で覆ったコート紙からなる紙製の薄板からなるものであって、該マスカラガードの上辺が瞼の形状に対応した形状で湾曲しているもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
ところで、マスカラガードは、睫毛近傍の狭い範囲のみならず、瞼や頬の一部に至るまでの広範囲にわたってマスカラの付着を防止するため、マスカラガードの外形は必然的に大きくならざるを得ないものである。そのため、たとえバック内に収納するにしても占有する空間は大きくなって携行性に欠けるものとなる。
【0004】
さらに、使用後のマスカラガードの表面には乾いていないマスカラが付着していることもあり、使用後そのまま放置したり、携行しようとすると、乾いていないマスカラが他所に付着し、または乾固したマスカラが剥落して周囲を汚損する恐れがある。そのため、マスカラガードを収納容器等に収納できるようにすることも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3124592号
【特許文献2】実用新案登録第3149301号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、マスカラガードが携行性及び収納性に欠けている点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は、マスカラガードの全部又は一部を折畳自在とすることで外形を小さくすることができる。その結果、バック等に入れて携行することができ、さらにマスカラが付着し、または乾固したマスカラが剥離することによって周囲を汚損しないように収納容器内にも簡易且つ確実に収納することができる。
【0008】
第1の特徴として、
アイラインに沿う端縁を有する平板体よりなり、
全体又はその一部が折畳自在となるものである。
【0009】
そのため、マスカラガードを小さく折り畳めることができるので外形を小さくすることができる。その結果、バック等に入れても邪魔にならず携行することができる。
【0010】
また、マスカラガードの表面にマスカラが付着していても、マスカラガードを小さく折り畳むことで収納容器内へ簡易且つ確実に収納することもできる。その結果、乾燥していないマスカラが他所に付着し、または乾固したマスカラが剥落することにより周囲を汚損してしまうことを防止できる。
【0011】
なお、マスカラガードを弾性材によりなるものとすることで、マスカラガードを様々な大きさや形状の収納容器に対応して折り畳むようにすることができ、また収納容器内から取り出した際に折り畳まれたマスカラガードが自動的に拡開するようにもできる。
【0012】
さらに、マスカラガードは収納する収納容器と別体とするものであってもよく、また一体とするものであってもよい。例えば、収納容器を収納容器本体とともに構成する蓋体においてマスカラガードを一体に形成すると、収納容器から取り出すとともに開閉部を拡開することで直ちに使用に供することができ、またマスカラ塗布後には開閉部を折畳することで直ちに収納容器内に収納することができる。
【0013】
第2の特徴として、第1の特徴を踏まえて、
軸部と、該軸部と一体になる開閉部とから構成され、
少なくとも該開閉部が軸部に対して折畳自在となるものである。
【0014】
そのため、軸部に対して開閉部を折り畳むことで、マスカラガードの外形は略軸部の幅程度にまで小さくまる。その結果、バック等に収納しても邪魔にならないで携行することができ、簡易且つ確実に収納容器内に収納してマスカラが付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【0015】
第3の特徴として、第2の特徴を踏まえて、
上記マスカラガードにおいて、その表裏面のうち少なくとも一面における、軸部と一体になる開閉部に溝部を配設してなるものである。
【0016】
そのため、開閉部に力を加えることで、肉厚が薄くなっている開閉部に配設される溝部で屈曲が起こる。その結果、軸部に対して、開閉部は正確、迅速且つ容易に折り畳まれ、また拡開させることができる。
【0017】
なお、開閉部を拡開又は折畳するにあたっては、開閉部に配設された溝部が切っ掛けとなる。その結果、該溝部の位置、方向又は個数を適宜変化させることで、開閉部を様々な形状や大きさに正確、迅速且つ容易に折り畳むこともできる。従って、様々な収納容器の形状や大きさに合わせてマスカラガードを収納することができるものである。
【0018】
第4の特徴として、第2の特徴を踏まえて、
上記マスカラガードにおいて、軸部と開閉部とを別体とした上で、該軸部と開閉部とを一方を他方に回転自在に軸着するヒンジを介して一体に連結するものである。
【0019】
そのため、開閉部に力を加えることで、軸部と開閉部とを一体に連結しているヒンジは回転する。その結果、軸部に対して、開閉部は正確、迅速且つ容易、しかも円滑に拡開、又は折畳させることができる。
【0020】
その上、軸部と開閉部とを一体に連結するヒンジは、両者を互いに回転自在に軸着しているので開閉部の拡開、又は折畳により発生する摩擦は少なる。その結果、開閉部の拡開又は折畳を反復しても該ヒンジの疲弊は少なくなるので、耐久性をも向上させることができる。
【0021】
なお、上記軸部と開閉部とを回転自在に軸着して一体に連結するヒンジにおいて、開閉部が拡開する方向に反発力が生じるようにバネを内装しても良いものである。その結果、収納容器内から取り出したマスカラガードの開閉部は自動的に拡開することができる。従って、使用者にとってマスカラガードの拡開は一層を迅速且つ容易に行うことができるものとなる。
【発明の効果】
【0022】
本願発明のマスカラガードは、マスカラガードの全部又は一部を折畳自在としてマスカラガードを小さくできるので、バック等に入れて携行することができるとともに、収納容器への収納してマスカラが他所へ付着し、またはマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止するために収納容器内へ収納できることから、あらゆる場所でマスカラガードの使用が可能になるという利便性を著しく向上させることができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本願発明の実施例1であるマスカラガードを収納する収納容器の全体斜視図である。
【図2】図2は、本願発明の実施例1であるマスカラガードを収納する収納容器の分解斜視図である。
【図3】図3は、本願発明の実施例1であるマスカラガードにおける(イ)表面側、(ロ)裏面側の全体斜視図である。
【図4】図4は、本願発明の実施例1であるマスカラガードにおける(イ)拡開状態、(ロ)折畳状態の全体斜視図である。
【図5】図5は、本願発明の実施例1であるマスカラガードの変形例の分解斜視図である。
【図6】図6は、本願発明の実施例2であるマスカラガードを収納する収納容器の分解斜視図である。
【図7】図7は、本願発明の実施例2であるのマスカラガードの全体斜視図である。
【図8】図8は、本願発明の実施例2であるマスカラガードの分解斜視図である。
【図9】図9は、本願発明の実施例2であるマスカラガードにおける(イ)拡開状態、(ロ)折畳状態の全体斜視図である。
【図10】図10は、本願発明の実施例2であるマスカラガードの変形例の分解斜視図である。
【図11】図11は、本願発明の実施例であるマスカラガードを収納する収納容器の変形例の透視斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
マスカラガードの携行性、及びマスカラが他所へ付着し、またはマスカラが剥落することにより周囲を汚損させることを防止するための収納容器内への収納性の向上を、マスカラガードを折畳自在とすることで実現した。
【実施例1】
【0025】
図1において示すものは、本願発明の実施例1であるマスカラガード1を収納する収納容器Aである。該収納容器Aは一端を封止する円筒状の収納容器本体Bと該収納容器本体Bに着脱自在に装着される蓋体Cとから構成される。
そして、該収納容器A内において図2乃至図4において示されるように、本願発明の実施例1であるマスカラガード1は小さく折り畳まれて収納されている。
【0026】
ここで、前記マスカラガード1は、軸部2aと、該軸部2aに対して左右側面に一体に形成される左右開閉部2b、2cとから構成されるものであって、その外形は全体として略撥状であるとともに、その先端縁2dがアイラインに沿うように湾曲状となっている。従って、折り畳まれたマスカラガード1における軸部2a及び左右開閉部2b、2cの先端縁は、各々アイラインに沿うように湾曲状となっているマスカラガード1の先端縁2dを分割した形状となっている。
【0027】
そして、上記マスカラガード1の裏面側において、軸部2aに一体となる左右開閉部2b、2cにおいて溝部2eを配設してなるものである。
【0028】
本願発明の実施例1であるマスカラガード1は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0029】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、本願発明の実施例1のマスカラガード1を収納する収納容器Aを構成する収納容器本体Bから蓋体Cを離脱させることにより、収納容器Aを構成する収納容器本体B内において溝部2eに沿って小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1を取り出すことができる。
そして、収納容器A内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1は、折り畳まれている左右開閉部2b、2cに対して表面側から力を加えると、その裏面側に配設される溝部2eにおいて折曲し、左右開閉部2b、2cは拡開するものである。
その結果、軸部2a及び左右開閉部2b、2cから構成され、その先端縁2dがアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1となるものである。
そこで、該マスカラガード1の先端縁2dをアイラインに沿わせるように瞼や頬に密着させた上でマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬へ付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0030】
一方、マスカラを塗布した後には、該マスカラガード1を構成する左右開閉部2b、2cに対して裏面側より力を加えると、マスカラガード1の裏面側において左右開閉部2b、2cに配設される溝部2eにおいて折曲するので、該左右開閉部2b、2cを迅速且つ容易に折り畳むことができる。
そこで、該左右開閉部2b、2cが折り畳まれたマスカラガード1は収納容器本体B内へ挿入した後に、蓋体Cを該収納容器本体Bと一体に装着することでマスカラガード1は収容容器A内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1は小さく折り畳まれて収納容器Aに収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラの剥落によって周囲を汚損することが防止できる。
【0031】
そして、図5において示すのは、上述した本願発明の実施例1であるマスカラガード1の変形例である。すなわち、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cにおいて、本願発明の実施例1であるマスカラガード1を左右開閉部2b、2cとともに構成する軸部2aを一体に形成してなるものである。その結果、使用に際しては、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cを収納容器本体Bから離脱させることで、収納容器本体Bから離脱した蓋体Cに一体に形成されるマスカラガード1を迅速かつ確実に、しかも容易に取り出すことができる。そして、小さく折り畳まれた左右開閉部2b、2cを拡開することでマスカラガードとなるものである。また使用後は、左右開閉部2b、2cを折畳した上で、折り畳んだマスカラガード1を収納容器本体B内に挿入するとともに、収納容器本体Bに対して蓋体Cを一体に装着することで、マスカラガード1を収納容器A内に迅速かつ確実に、しかも容易に収納することができる。
【実施例2】
【0032】
図6乃至図9において示すものは、本願発明の実施例2であるマスカラガード1’である。該マスカラガード1’は、前述した本願発明の実施例1のマスカラガード1と同様に、一端を封止する円筒状の収納容器本体Bと蓋体Cとから構成される収納容器A内に収納されている点で共通する。
そして、該マスカラガード1’は、軸部2a’と、該軸部2a’に対して左右側面に一体に配置され、折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’から構成され、その外形は全体として略撥状であるとともに、その先端縁2d’がアイラインに沿うように湾曲状となっている点でも共通している。
【0033】
しかしながら、本願発明の実施例2のマスカラガード1’は、軸部2a’と、該軸部2a’に対して折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’とが各々別体で形成されているものであって、各々別体で形成されている軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とは、一方を他方に対して回転自在に軸着するヒンジ3によって一体に連結されている点で、本願発明の実施例1のマスカラガード1とは相違するものである(図7参照)。
【0034】
ここで、前記マスカラガード1’を構成する軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とを回転自在に軸着して一体に連結するヒンジ3は具体的に次のようになっている。
すなわち、図8に示すように、該ヒンジ3は、互いに合致するものであって、軸部2a’の左右側において突設される突条部3’と、該軸部2a’に対して折畳自在となる左右開閉部2b’、2c’の一辺に配設する凹陥部3”とから構成される。まず軸部2a’の左右側に突設される突条部3’には、軸部2a’の軸線方向に対してピン3’a、3’aが立設されるとともに、該軸部2a’の軸線方向と垂直方向に係止体3’bが突設されている。一方、左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”には、左右開閉部2b’、2c’が折畳自在に取り付けられる軸部2a’の軸線方向にピン保持孔3”aが穿設されるとともに、該軸部2a’の軸線方向に対して垂直方向に裏面方向に開口している係止溝3”bが溝設されている。
そのため、軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とを一体に連結するに当たっては、軸部2a’の左右側の突条部3’に対して左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”を嵌合させるものである。すなわち、軸部2a’の突条部3’における係止体3’bを左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bに合致させつつ、軸部2a’の突条部3’におけるピン3’a、3’aを左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”のピン保持孔3”a内に遊嵌させることで軸部2a’と左右開閉部2b’、2c’とは互いに回転自在に軸着されて一体に連結するものとなる。
そして、左右開閉部2b’、2c’を拡開した状態では軸部2a’の突条部3’の係止体3’bが左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bに係止するので、左右開閉部2b’、2c’は拡開状態で維持されるものとなる。
【0035】
本願発明の実施例2であるマスカラガード1’は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0036】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、本願発明の実施例2のマスカラガード1’を収納する収納容器Aを構成する収納容器本体Bから蓋体Cを離脱させることにより、収納容器本体B内においてヒンジ5により小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1’を取り出すことができる。
そして、収納容器A内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1’は、折り畳まれている左右開閉部2b’、2c’に対して表面側から力を加えると、左右開閉部2b’、2c’はヒンジ3を中心として回転し軸部に対して左右方向に拡開する。
その結果、軸部2a’及び左右開閉部2b’、2c’から構成され、その先端縁2d’がアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1’となるものである。このとき、軸部2a’の突条部3’の係止体3’bと左右開閉部2b’、2c’の凹陥部3”の係止溝3”bとが互いに係止してヒンジ3の回転が止められるので左右開閉部2b’、2c’は拡開状態で維持されるものである〔図9(イ)参照〕。
そこで、該マスカラガード1’の先端縁2d’をアイラインに沿わせるようにして瞼や頬に密着させた上でマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬に付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0037】
一方、マスカラを塗布した後は、該マスカラガード1’を構成する左右開閉部2b’、2c’に対して裏面側より力を加えると、左右開閉部2b’、2c’はヒンジ3を中心として回転し軸部2a’に対して折り畳むことができる〔図9(ロ)参照〕。
そこで、左右開閉部2b’、2c’が折り畳まれたマスカラガード1’を収納容器本体B内に挿入した後に、蓋体Cを該収納容器本体Bと一体に装着することでマスカラガード1’は収容容器A内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1’は小さく折り畳まれて収納容器A内に収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1’の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【0038】
そして、図10において示すのは、上述した本願発明の実施例2であるマスカラガード1’の変形例である。すなわち、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cにおいて、本願発明の第2実施例であるマスカラガード1’を左右開閉部2b’、2c’とともに構成する軸部2a’を一体に形成してなるものである。その結果、使用に際しては、収納容器Aを収納容器本体Bとともに構成する蓋体Cを収納容器本体Bから離脱させることで、収納容器本体Bから離脱した蓋体Cに一体に形成されるマスカラガード1’を迅速かつ確実に、しかも容易に取り出すことができる。そして、小さく折り畳まれた左右開閉部2b’、2c’を拡開することでマスカラガード1’となるものである。また使用後は、左右開閉部2b’、2c’を折畳した上で、折り畳んだマスカラガード1’を収納容器本体B内に挿入するとともに、収納容器本体Bに対して蓋体Cを装着することで、マスカラガード1’を収納容器A内に迅速かつ確実に、しかも容易に収納することができる。
【0039】
ところで、図11において示すのは、本願発明の実施例であるマスカラガード1(1’)を収納する収納容器Aの変形例である収納容器A’である。該収納容器A’は、本願発明の実施例1及び実施例2であるマスカラガード1(1’)を小さく折り畳んで収納する収納容器本体Bと、該収納容器本体Bに一体に装着される蓋体Cに各々対応する収納容器本体B’及び該収納容器本体B’に一体に装着される蓋体C’を有する点で上記収納容器Aと共通するものである。
なお、収納容器A’内に収納されるマスカラガード1(1’)と蓋体C’とは、実施例1及び実施例のマスカラガードの変形例と同様に、一体に形成されているものであるが、蓋体C’とは別体であってもよいものである。
【0040】
しかしながら、前記収納容器A’は、該収納容器本体B’に対してマスカラを収容するマスカラ容器部Dが一体に形成されている点で本願発明の実施例1および実施例2であるマスカラガード1(1’)を収納する収納容器Aとは相違するものである。ここで、収納容器本体B’に一体に形成されるマスカラ容器部Dは、マスカラを収容するマスカラ容器本体部Eと、内部に塗布体Gを一体に保持し、該マスカラ容器本体部Eの開口部に着脱自在に装着される蓋部Fから構成されるものである。
【0041】
本願発明の実施例1及び実施例2であるマスカラガード1(1’)を小さく折り畳んで収納する収納容器A’は以上の構成を具えるので、マスカラを塗布するにあたっては次のようにするものである。
【0042】
まず、マスカラを塗布するにあたっては、収納容器A’を構成する収納容器本体B’から蓋体C’を離脱させることにより、蓋体C’とともに、収納容器本体B’内において小さく折り畳まれて収納されているマスカラガード1(1’)を取り出すことができる。
そして、収納容器A’内より取り出された小さく折り畳まれているマスカラガード1(1’)は左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)に対して表面側から力を加えると、左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)は左右方向に拡開する。
その結果、軸部2a(2a’)及び左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)から構成され、その先端縁2d(2d’)がアイラインに沿って湾曲するマスカラガード1(1’)となるものである。
さらに、収納容器本体B’をもって一体となる蓋部Fをマスカラ容器本体部Eから離脱させることで、該蓋部Fに一体に保持される塗布体Gを取り出すことができる。
そこで、該マスカラガード1(1’)の先端縁2d(2d’)をアイラインに沿わせるようにして瞼や頬に密着させた上で、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fに保持される塗布体Gによりマスカラを塗布することにより、マスカラが瞼や頬に付着することを防止しながら、簡易且つ確実にマスカラを睫毛に塗布することができる。
【0043】
一方、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fに保持される塗布体Gによりマスカラを塗布した後は、該マスカラガード1(1’)を構成する左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)に対して裏面側より力を加えると、左右開閉部2b、2c(2b’、2c’)は折り畳むことができる。
そこで、収納容器本体B’と一体となる蓋部Fをマスカラ容器本体部Eに一体に装着することで、マスカラ容器本体部E内に塗布体Gを収容するとともに、収納容器本体B’とマスカラ容器本体部Eとは蓋部Fを介して一体となるものである。
そして、マスカラ容器本体部Eと蓋部Fを介して一体となる収納容器本体B’内に左右開閉部2b’、2c’が折り畳まれたマスカラガード1’を挿入した後に、蓋体C’を該収納容器本体B’と一体に装着することでマスカラガード1(1’)は収容容器A’内に収納されるものである。
従って、バック内にそのまま入れてもマスカラガード1(1’)は小さく折り畳まれて収納容器A’内に収納されているので、携行性は向上するとともに、マスカラガード1(1’)の表面に付着するマスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損することを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本願発明のマスカラガードは小さく折り畳むことができるので携行が可能となり、しかも小さく折り畳むことで収納容器内に収納することもできるので、マスカラが他所へ付着し、または乾固したマスカラが剥落することによって周囲を汚損させることを防止できるので、化粧料のみならず塗料、接着剤を塗布する際に使用するマスキング材も適用できる。
【符号の説明】
【0045】
1、1’ マスカラガード
2a、2a’ 軸部
2b、2b’、2c、2c’ 左右開閉部
2d、2d’ 先端縁
2e 溝部
3 ヒンジ
3’ 突条部
3’a ピン
3’b 係止体
3” 凹陥部
3”a ピン保持孔
3”b 係止溝
A、A’ 収納容器
B、B’ 収納容器本体
C、C’ 蓋体
D マスカラ容器部
E マスカラ容器本体部
F 蓋部
G 塗布体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイラインに沿う端縁を有する平板体よりなり、
全体又はその一部が折畳自在となること
を特徴とするマスカラガード。
【請求項2】
上記マスカラガードが、軸部と、該軸部と一体となる開閉部とから構成され、
少なくとも該開閉部が軸部に対して折畳自在となること
を特徴とする請求項1記載のマスカラガード。
【請求項3】
上記マスカラガードにおいて、その表裏面のうち少なくとも一面における、軸部に一体となる開閉部に溝部を配設してなること
を特徴とする請求項2に記載されるマスカラガード。
【請求項4】
上記マスカラガードにおいて、軸部と開閉部とを別体とした上で、該軸部と開閉部とを一方を他方に回転自在に軸着するヒンジを介して一体に連結すること
を特徴とする請求項2に記載されるマスカラガード。
【請求項1】
アイラインに沿う端縁を有する平板体よりなり、
全体又はその一部が折畳自在となること
を特徴とするマスカラガード。
【請求項2】
上記マスカラガードが、軸部と、該軸部と一体となる開閉部とから構成され、
少なくとも該開閉部が軸部に対して折畳自在となること
を特徴とする請求項1記載のマスカラガード。
【請求項3】
上記マスカラガードにおいて、その表裏面のうち少なくとも一面における、軸部に一体となる開閉部に溝部を配設してなること
を特徴とする請求項2に記載されるマスカラガード。
【請求項4】
上記マスカラガードにおいて、軸部と開閉部とを別体とした上で、該軸部と開閉部とを一方を他方に回転自在に軸着するヒンジを介して一体に連結すること
を特徴とする請求項2に記載されるマスカラガード。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−218061(P2011−218061A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92693(P2010−92693)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000223986)フィグラ株式会社 (68)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000223986)フィグラ株式会社 (68)
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