説明

マスキングパネル

【課題】 折り取りした断面が凹凸状になりにくく、折り取りが容易であり、製造が簡易なマスキングパネルを提供する。
【解決手段】 マスキングパネル10は、波状芯材14と、該波状芯材14の表面及び裏面に貼着される第1及び第2表皮材15,16とからなるダンボールによって形成された基材11を有し、第2表皮材16には、実線からなる第2切れ込み線19が設けられているとともに、該第2表皮材16の外面に粘着剤層12が形成されており、該第1表皮材15には、上記第2切れ込み線19と対応する箇所に、破線からなる第1切れ込み線17が設けられており、上記第1及び第2切れ込み線17,19に沿って所望の形状および寸法のマスキング材10Aを折り取り自在に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切れ込み線に沿って所望の形状および寸法のマスキング材を折り取り自在に構成されているマスキングパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、塗装処理、めっき処理等といった表面処理時には、部品取付箇所やネジ孔等の孔部といった表面処理忌避部に表面処理が施されてしまうことを防止するため、該表面処理忌避部に粘着テープを貼着するマスキング作業を表面処理前に予め行い、該粘着テープで該表面処理忌避部を被覆することで該表面処理から保護している。しかし、こうした粘着テープを用いるマスキング作業は、該粘着テープを上記表面処理忌避部に選択的に貼る手間や、上記表面処理後に上記表面処理忌避部から剥がす手間が非常に煩雑であり、長時間を要する作業となってしまう。
そこで、発泡体からなる板の片面もしくは両面の所定位置に条溝を形成したり、あるいは発泡体からなる複数の容器状部材の開口部の周縁同士を薄肉のフランジで繋ぐように形成したりすることで、つまりは該条溝や該フランジ等といった脆弱な箇所を意図的に設けることで該脆弱な箇所での折り取りを可能としたマスキング材が提供されている(特許文献1〜5)。
上記マスキング材は、上記表面処理忌避部の大きさや形状に合わせ、上記脆弱な箇所で一部を折り取って使用するように構成されたものである。さらに上記マスキング材の一面(裏面)には粘着層が設けられているので、該粘着層を利用することで、上記マスキング材を上記表面処理忌避部に簡易に貼着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2514173号公報
【特許文献2】実公平4−3653号公報
【特許文献3】実公平5−1340号公報
【特許文献4】実公平5−22312号公報
【特許文献5】実公平6−12876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来のマスキング材の材料には、上記折り取りが容易であるとともに、マスキング材として望まれる適度な強度を有しているという観点から、主としてビーズ法による発泡体が使用されている。該ビーズ法による発泡体は、膨張した粒状のビーズ同士が互いに融着し合って所定形状をなすものであり、該発泡体を単純に手で力を込めて折ると、その折り取られた断面では融着していたビーズ同士が剥がれ合って分離することで該ビーズの形状が現れ、該断面が凹凸状となる。
従って、上記従来のマスキング材は、上記脆弱な箇所を単純に手で折ると断面が凹凸状になり、該断面における上記表面処理の見切りが曖昧になって輪郭が明瞭にならず、外観上の問題となってしまっていた。
またマスキング材は、基本的に使い捨てのものであり、さらなる低価格化が望まれているが、ビーズ法による発泡体を材料に用いて上記条溝や上記フランジ等の脆弱な箇所を設けるには成形型が必須であり、該成形型を要する分、製造が煩雑であるので、製造コストの低減を図ることが難しいという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、折り取りした断面が凹凸状になりにくく、折り取りが容易であり、製造が簡易なマスキングパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のマスキングパネルの発明は、波状芯材と、該波状芯材の表面及び裏面に貼着される一対の表皮材とからなるダンボールによって形成され、上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材には、実線からなる切れ込み線が設けられているとともに、該表皮材の外面に粘着剤層が形成されており、上記波状芯材の表面に貼着される表皮材には、上記実線からなる切れ込み線と対応する箇所に、破線からなる切れ込み線が設けられており、上記切れ込み線に沿って所望の形状および寸法のマスキング材を折り取り自在に構成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマスキングパネルの発明において、上記切れ込み線は、碁盤目状に設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のマスキングパネルの発明において、上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材において、該表皮材の外面に形成されている上記粘着剤層の表面には、離型性シートが、少なくとも上記切れ込み線と対応する箇所に貼着されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のマスキングパネルの発明において、更に上記波状芯材の表面に貼着される表皮材の外面には、発泡体からなる脆性層が形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のマスキングパネルの発明において、上記脆性層において上記切れ込み線と対応する箇所には、該脆性層の表面から裏面に達しないように実線および/または破線からなる切れ込み線が設けられていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
〔作用および効果〕
本発明において、マスキングパネルの材料とされるダンボールは、波状芯材と、該波状芯材の表面及び裏面に貼着される一対の表皮材とからなり、マスキング材として望まれる適度な強度を有しているとともに、加工が簡易であり、取り扱いやすいのでハンドリング性に優れる。
また上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材の外面には、粘着剤層が形成されているので、マスキングパネルから折り取られたマスキング材をマスキングする対象へ容易に取り付けることができる。
また上記一対の表皮材は、それぞれ切れ込み線が設けられることで、該切れ込み線で切断されているので、マスキングパネルからのマスキング材の折り取り折りを容易に行うことができるとともに、折り取られた断面が凹凸状になることを抑制することができる。
またマスキングする対象へ上記粘着剤層を介して直接的に貼着されることになる上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材には、実線からなる切れ込み線が設けられているので、見切りが明確であり、表面処理の輪郭を明瞭なものとすることができる。
また上記波状芯材の表面に貼着される表皮材に設けられている切れ込み線は、破線とされており、切れ込み線が途切れた箇所でマスキング材同士が繋がっているので、所望によらず該マスキング材が不用意に折り取れてしまうことを抑制することができる。
また上記したようにマスキングパネルの材料はダンボールであり、取り扱いやすく、上記切れ込み線をプレス加工や切断加工等の簡易な方法で形成することが可能であるので、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。さらに、プレス加工や切断加工は、上記切れ込み線を任意の形状で形成することが可能であり、種々の要望に容易に対応できるという利点を有する。
従って、上記したように本発明のマスキングパネルは、マスキング材を折り取りした断面が凹凸状になりにくく、マスキング材の折り取りを容易に行うことができるとともに、製造を簡易に行うことができる。
また上記切れ込み線は、碁盤目状に設けられることで、折り取られたマスキング材の形状および寸法を把握しやくなるので、マスキングする対象の形状および寸法に好適に対応することができる。
また上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材は、実線からなる切れ込み線が設けられることで、該切れ込み線で分離しやすくなるが、該表皮材の外面には粘着剤層が形成されるので、該粘着剤層による粘着力により、所望によらず該切れ込み線で不用意に分離してしまうことを抑制することができ、さらに少なくとも該切れ込み線と対応する箇所に離型性シートを貼着することで、所望によらず該切れ込み線で不用意に分離してしまうことを好適に抑制することができる。
また上記波状芯材の表面に貼着される表皮材の外面に発泡体からなる脆性層を形成することで、上記破線からなる切れ込み線で該表皮材が、所望によらず不用意に分離してしまうことを抑制することができる。
また上記脆性層において上記切れ込み線と対応する箇所に、該脆性層の表面から裏面に達しないように実線および/または破線からなる切れ込み線を設けることで、該脆性層が所望によらず該切れ込み線で不用意に分離してしまうことを抑制しつつ、所望に応じて該脆性層を該切れ込み線で簡易に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態のマスキングパネルを示す斜視図。
【図2】基材を示す(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線における側断面図、(c)は正面図、(d)は(a)のD−D線における正断面図、(e)は底面図。
【図3】第1実施形態で(a)はマスキングパネルからマスキング材を折り取る状態を示す正断面図、(b)はマスキングパネルからマスキング材を折り取った状態を示す正断面図、(c)はマスキング材を対象に貼着する状態を示す斜視図。
【図4】第2実施形態のマスキングパネルを示す斜視図。
【図5】第2実施形態で(a)はマスキングパネルからマスキング材を折り取る状態を示す正断面図、(b)はマスキングパネルからマスキング材を折り取った状態を示す正断面図、(c)はマスキング材を対象に貼着する状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔第1実施形態〕
本発明のマスキングパネルを具体化した第1実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、マスキングパネル10は、基材11と、該基材11の裏面に設けられた粘着剤層12と、該粘着剤層12の表面(該マスキングパネル10の裏面)に設けられた離型性シート13と、によって構成されている。
図2(a)〜(e)に示すように、上記基材11は、ダンボールを材料に用いて形成されており、該ダンボールは、波状芯材14と、該波状芯材14の表面に貼着される第1表皮材15と、該波状芯材14の裏面に貼着される第2表皮材16と、からなる。
上記基材11に用いるダンボールの厚みは、3mm〜20mmとすることが望ましい。厚みが3mmに満たないと、マスキング材として所望する強度を満たさず、厚みが20mmを超えるとマスキングパネル10からのマスキング材の折り取りがしづらくなる。
上記ダンボールに使用される材料は、一般的には紙であるが、該紙の他にも、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
【0009】
上記基材11において、第1表皮材15には、第1切れ込み線17が設けられている(図2(a)参照)。該第1切れ込み線17は、所定箇所で途切れるように破線状に形成されている。従って、該第1切れ込み線17が形成された第1表皮材15は、第1切れ込み線17がつながっている箇所では、該第1切れ込み線17で分断されており(図2(b),(c)参照)、第1切れ込み線17が途切れている箇所では、連繋部18を介して繋がっている(図2(b),(d)参照)。
上記基材11において、第2表皮材16には、第2切れ込み線19が設けられている(図2(e)参照)。該第2切れ込み線19は、途切れることなく連続するように実線状に形成されている。従って、該第2切れ込み線19が形成された第2表皮材16は、該第2切れ込み線19で分断されている(図2(b)〜(d)参照)。
上記第1切れ込み線17と上記第2切れ込み線19とは、互いに対応する箇所となるように、所定の間隔をおいて碁盤目状に設けられている。また上記基材11において、上記波状芯材14は、上記第1切れ込み線17及び上記第2切れ込み線19と対応する箇所に、途切れることなく連続する実線状の第3切れ込み線20が形成されることにより、該第3切れ込み線20で分断されている(図2(b)〜(d)参照)。
【0010】
上記粘着剤層12は、上記第2表皮材16の外面(上記マスキングパネル10の裏面)に粘着剤を塗布することによって形成されたものである。該粘着剤としては、通常のアクリル樹脂系、エポキシ系、天然ゴム系、合成ゴム系等の熱硬化型、感光型、加圧型、吸湿硬化型、ホットメルト型等のものが挙げられる。
【0011】
上記離型性シート13は、上記粘着剤層12の表面に貼着することによって設けられたものである。該離型性シート13の材料としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、離型紙等が挙げられる。
上記離型性シート13は、一枚のシートによって形成されており、上記第2切れ込み線19と対応する箇所を含む上記粘着剤層12の表面全体を被覆している。従って、上記マスキングパネル10において、上記基材11の第2表皮材16は、上記第2切れ込み線19で分断されてはいるが、上記粘着剤層12に貼着された該離型性シート13が繋がりを維持しているので、所望によらず不用意に分離することを防止されている。
なお上記離型性シート13は、上記第2表皮材16のみならず、上記第3切れ込み線20で分断されている上記波状芯材14についても、所望によらない不用意な分離を防止し、繋がりを維持している。また上記離型性シート13は、上記のような第2表皮材16や波状芯材14の所望によらない不用意な分離を防止するのみならず、上記粘着剤層12を塵埃の付着から保護することで粘着力を保持するとともに、搬送時や保管時等に積み重ねたマスキングパネル10同士が貼り付いてしまうことを防止することで該マスキングパネル10の取り扱い(ハンドリング性)を好適なものとしている。
【0012】
上記マスキングパネル10の製造において、ダンボールからなる基材11は、上記第1表皮材15が下側に、上記第2表皮材16が上側に配置された状態とされたうえで、プレス加工を施すことにより、上記第1切れ込み線17、上記第2切れ込み線19、及び上記第3切れ込み線20を形成することができる。
上記プレス加工で使用されるカッターは、刃先に凹部を有するものが望ましく、該凹部と対応する箇所が、上記破線からなる第1切れ込み線17の途切れる箇所となる。
そして上記粘着剤層12は、第2切れ込み線19が形成された第2表皮材16の外面に粘着剤を塗布することによって形成され、上記離型性シート13は、該粘着剤層12に貼着することによって形成されるので、上記マスキングパネル10の製造には従来のもののような成形型を使用しなくてもよい。
【0013】
図3(a)〜(c)に示すように、上記マスキングパネル10は、マスキングする対象の大きさや形状に合わせ、マスキング材10Aを折り取って使用する。
マスキング材10Aの折り取りの際には、第1切れ込み線17が広がるように該マスキングパネル10を手で折り曲げ(図3(a)中に力を加える方向を矢印で示す)、連繋部18がちぎれるので(図3(b)参照)、所望の大きさ、形状に合わせてマスキング材10Aを折り取る。
例えばマスキング対象が丸穴Mであれば、上記マスキングパネル10からマスキング材10Aを1個折り取り、その折り取ったマスキング材10Aを該離型性シート13から剥離させ、丸穴Mを塞ぐように、粘着剤層12を介して貼着する(図3(c)参照)。
またマスキング対象が上記丸穴Mよりも大きな径の丸穴であれば、該丸穴の大きさに合わせて、上記マスキングパネル10から2枚以上のマスキング材10Aを折り取る。このように2枚以上のマスキング材10Aを折り取る場合には、各マスキング材10Aは、連繋部18で繋がったままの状態で折り取ってもよく、連繋部18をちぎった状態で折り取ってもよい。
【0014】
〔第2実施形態〕
本発明のマスキングパネルを具体化した第2実施形態について図面を用いて説明する。
図4に示すように、本実施形態のマスキングパネル10は、上記第1実施形態のものにおいて、更に上記第1表皮材の外面に、脆性層21が形成されている
上記脆性層21は、合成樹脂製の発泡体からなる。該合成樹脂としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂が挙げられる。また発泡体の発泡倍率は、10〜70倍が望ましい。発泡倍率が10倍に満たないと、該脆性層21が硬くなってマスキング材10Aを折り取ることが難しくなる。発泡倍率が70倍を超えると、マスキング材10Aとして所望される強度を満たさなくなるおそれがある。
上記脆性層21には、上記第1切れ込み線17と対応する箇所に、実線からなる第4切れ込み線22が設けられている。該第4切れ込み線22は、該脆性層21の表面(外面)から形成されているが、該脆性層21の裏面には達しないように形成されており、該第4切れ込み線22が該脆性層21の裏面に達していないことにより、該脆性層21には、薄肉部23が裏面から所定厚さで形成されている。つまり、該脆性層21は、該第4切れ込み線22によって完全には分断されておらず、薄肉部23によって緩く繋がった状態とされている。
【0015】
図5(a)〜(c)に示すように、上記マスキングパネル10からマスキング材10Aを折り取る際には、第4切れ込み線22が広がるように該マスキングパネル10を手で折り曲げる(図5(a)中に力を加える方向を矢印で示す)。すると、上記脆性層21に用いた材料が発泡体であることから、上記薄肉部23が簡単に破断し、また該薄肉部23の破断に伴って連繋部18がちぎれ(図5(b)参照)、所望の大きさ、形状に合わせたマスキング材10Aを折り取ることができる。
そして、上記第1実施形態と同様に、折り取ったマスキング材10Aを上記離型性シート13から剥離させ、マスキング対象である丸穴Mを塞ぐように、粘着剤層12を介してマスキング材10Aを貼着する(図5(c)参照)。
【0016】
〔変更例〕
本発明は、上記各実施形態に示した構成に限定されるものではなく、例えば以下のように構成を変更してもよい。
上記第2実施形態において、脆性層21に設けた第4切れ込み線22は、実線からなるものとしたが、破線からなるものとしてもよい。また破線からなる第4切れ込み線22を設ける場合、該第4切れ込み線22が途切れる箇所で該脆性層21を緩く繋がった状態とすることが可能であるので、脆性層21の表面から裏面に達するように破線からなる第4切れ込み線22を設けてもよい。
上記各実施形態の離型性シート13は、必ずしも粘着剤層12の全体を被覆する一枚のシートとする必要はなく、例えば第2切れ込み線19と対応する箇所のみを被覆するように、平面視で枠状のものとしてもよい。また離型性シート13を、第2切れ込み線19と対応する箇所のみを被覆する枠状の部分と、該枠の内側を被覆する部分とに、切れ込み線等で分断できるように構成してもよい。この場合、例えば離型性シートで該枠の内側を被覆する部分のみを剥がし、マスキングする対象にマスキングパネル10を仮に貼着して折り取るマスキング材の大きさや形状を確認した後、一旦マスキングする対象からマスキングパネル10を剥がしてマスキング材を折り取り、離型性シートの枠状の部分を剥がしてからマスキングする対象に貼着する等のように、マスキング材の仮貼りを行うことができるようになり、該マスキングパネル10の利便性を向上させることができる。
上記各実施形態の基材11において、第1切れ込み線17は、必ずしも所定間隔おきに途切れる破線とする必要はなく、例えばミシン目からなる破線、一点鎖線や二点鎖線からなる破線としてもよい。
上記各切れ込み線17,19,20,22は、必ずしも碁盤目状に形成する必要はなく、例えば波線状、曲線状、円形状、三角形や六角形等の多角形状等のように任意の形状としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明のマスキングパネルによれば、折り取りした断面が凹凸状になりにくく、折り取りが容易であり、製造が簡易であるから、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0018】
10 マスキングパネル
10A マスキング材
11 基材(ダンボール)
12 粘着剤層
13 離型性シート
14 波状芯材
15,16 表皮材
17,19,20,22 切れ込み線
21 脆性層



【特許請求の範囲】
【請求項1】
波状芯材と、該波状芯材の表面及び裏面に貼着される一対の表皮材とからなるダンボールによって形成され、
上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材には、実線からなる切れ込み線が設けられているとともに、該表皮材の外面に粘着剤層が形成されており、
上記波状芯材の表面に貼着される表皮材には、上記実線からなる切れ込み線と対応する箇所に、破線からなる切れ込み線が設けられており、
上記切れ込み線に沿って所望の形状および寸法のマスキング材を折り取り自在に構成されている
ことを特徴とするマスキングパネル。
【請求項2】
上記切れ込み線は、碁盤目状に設けられている
請求項1に記載のマスキングパネル。
【請求項3】
上記波状芯材の裏面に貼着される表皮材において、該表皮材の外面に形成されている上記粘着剤層の表面には、離型性シートが、少なくとも上記切れ込み線と対応する箇所に貼着されている
請求項1又は請求項2に記載のマスキングパネル。
【請求項4】
更に上記波状芯材の表面に貼着される表皮材の外面には、発泡体からなる脆性層が形成されている
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のマスキングパネル。
【請求項5】
上記脆性層において上記切れ込み線と対応する箇所には、該脆性層の表面から裏面に達しないように実線および/または破線からなる切れ込み線が設けられている
請求項4に記載のマスキングパネル。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−250220(P2012−250220A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127118(P2011−127118)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000243892)名古屋油化株式会社 (78)
【Fターム(参考)】