説明

マスタシリンダ

【課題】ファーストフィルを行う構成の簡素なマスタシリンダを提供すること。
【解決手段】マスタシリンダ1は、段付シリンダ3と当該段付シリンダ3に摺動するプライマリピストン7とによって、大径与圧室10と第1小径液圧室9を形成している。また、大径与圧室10と第1小径液圧室9とを区画するとともに、大径液圧室から第1小径液圧室へのブレーキ液の流れを許容する第3カップシールが小径シリンダに設けられており、大径与圧室10と大気側とを区画するとともに、大径液圧室から大気側へのブレーキ液の流れを許容する第4カップシールが大径ピストン部7bに設けられている。プライマリピストン7の前進に伴い、大径与圧室10のブレーキ液は第1小径液圧室9に送られ、プライマリピストン7がさらに前進し、大径与圧室10内のブレーキ液圧が第4カップシール20の開放圧以上になると、大径与圧室10のブレーキ液はリザーバ2側へ流れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のブレーキ装置などにブレーキ液を供給するマスタシリンダに関する。
【背景技術】
【0002】
ディスクブレーキやドラムブレーキのブレーキ装置に対してブレーキ液を供給する際、作動初期に大容量のブレーキ液を供給する、いわゆるファーストフィルを行うことでストローク初期の無効液量分を補い、その結果、ペダルストロークを短縮可能なマスタシリンダがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−321609
【発明の概要】
【0004】
このマスタシリンダは大径シリンダ部及び小径シリンダ部を有する段付シリンダと、当該段付シリンダの大径シリンダ部内に摺動可能に挿入される大径ピストン部及び小径シリンダ部内に摺動可能に挿入される小径ピストン部を有した段付ピストンとを備えている。段付シリンダ内の小径シリンダ部には、大径ピストン側の大径与圧室と小径ピストン側の小径液圧室とに区画するとともに、大径与圧室内のブレーキ液圧が所定圧以上に達すると大径与圧室側から小径液圧室側へブレーキ液を開放するカップシールを備えている。
【0005】
上記構成により段付ピストンの小径液圧室側への摺動による大径与圧室の体積減少により、カップシールを開放し大径与圧室から小径液圧室へブレーキ液の液補給を行うことによって、上述したファーストフィルを行うようになっている。
【0006】
このマスタシリンダには、小径液圧室と大径与圧室とに連通するリリーフ弁が設けてあり、小径液圧室内のブレーキ液圧が所定圧以上になったとき、当該小径液圧室内のブレーキ液圧と大径与圧室内のブレーキ液圧の差を利用してリリーフ弁を開弁させる。リリーフ弁が開弁することで大径与圧室内のブレーキ液をリザーバに逃がすことができ、これにより小径液圧室の所定圧以下における無効液量の低減と、所定圧以上でのブレーキ踏力の低減とを両立させている。
【0007】
しかしながら、このマスタシリンダは、マスタシリンダにリリーフ弁を設けることとなるため、小径液圧室及び大径与圧室からリリーフ弁につながるバイパス通路をマスタシリンダに追加する必要がある。そのため、バイパス通路の加工やリリーフ弁の追加のためマスタシリンダの生産性が悪化してしまう問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ファーストフィルを行う構成の簡素なマスタシリンダを提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、大径シリンダ部及び大径シリンダ部の前方に設けられる小径シリンダ部を有した段付シリンダと、大径シリンダ部に摺動する大径ピストン部及び小径シリンダ部に摺動する小径ピストン部を有するとともに、段付シリンダ内で大径ピストン部の前方に大径与圧室を形成し、小径ピストン部の前方にホイールシリンダに連通するとともに大径与圧室内のブレーキ液圧が所定値に達するまでは大径与圧室からブレーキ液が送られる小径液圧室を形成する段付ピストンと、小径シリンダ部に設けられ、大径与圧室と小径液圧室とを区画するとともに、大径与圧室から小径液圧室へのブレーキ液の流れを許容する小径受圧カップと、大径シリンダ部に設けられ、大径与圧室と大気室とを区画するとともに、大径与圧室内のブレーキ液圧が所定圧以上のとき大径与圧室から大気室へブレーキ液の流れを許容する大径受圧カップとを備えていることを特徴とする。
【0010】
上記の構成によると、上記構成のマスタシリンダは、段付ピストンが前方に進むことで大径与圧室及び小径液圧室のブレーキ液圧は上昇する。段付ピストンの前進に伴い大径与圧室内のブレーキ液は小径液圧室に送られ、小径液圧室内のブレーキ液はホイールシリンダに送られる。大径与圧室のブレーキ液圧が所定圧に達するまでは大径与圧室のブレーキ液が小径液圧室に送られ、大径与圧室のブレーキ液が所定圧に達すると、大径与圧室のブレーキ液が大気室へ流れる。この時、小径受圧カップにより小径液圧室のブレーキ液は大径与圧室へ流れないため、大径与圧室のブレーキ液のみ大気室へ流れる。ここで、前方とは段付シリンダに段付ピストンが挿入される方向である。
【0011】
上記構成により、ピストンの初期ストローク時には、大径ピストン部によって大径与圧室内のブレーキ液が小径液圧室を介してホイールシリンダに送られ、上述のファーストフィルを行うことができる。大径与圧室のブレーキ液圧が所定圧に達すると、大径与圧室のブレーキ液が大気室へ開放されるため、新たに大径与圧室のブレーキ液を大気室へ開放させる機構を設けなくても良く、従来のマスタシリンダより簡素な構造になる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、大径受圧カップの開口側が段付ピストンの開口側を向いていることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によると、大径与圧室内のブレーキ液圧が所定圧になると大径与圧室のブレーキ液を大気室へ開放する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のマスタシリンダを表した図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のマスタシリンダ1を図1に示す。本発明のマスタシリンダ1には、当該マスタシリンダ1に供給されるブレーキ液を貯蓄するリザーバ2と図示しないブレーキブースタとが接続されている。マスタシリンダ1は、ブレーキブースタを介して導入されるブレーキペダルの入力に応じてブレーキ液圧を発生させ、ブレーキ液を図示しないホイールシリンダ側に送り出すように構成されている。
【0016】
マスタシリンダ1は有底筒状の段付シリンダ3を有しており、当該段付シリンダ3の底部4側には小径シリンダ部3aが形成され、当該小径シリンダ部3aよりもシリンダ径の大きい大径シリンダ部3bが、小径シリンダ部3aに隣接して開口部5側に形成されている。
【0017】
段付シリンダ3内には、小径シリンダ部3aに摺動するセカンダリピストン6と、小径シリンダ部3a及び大径シリンダ部3bに摺動するプライマリピストン7とが設けられている。運転者のブレーキペダルによる入力に伴い、プライマリピストン7及びセカンダリピストン6は、段付シリンダ3内を摺動する。
【0018】
セカンダリピストン6は段付シリンダ3内の底部4側に設けられ、小径シリンダ部3aに摺動する。ここで、段付シリンダ3の底部4とセカンダリピストン6とに区画されて第2小径液圧室8が形成されている。
【0019】
プライマリピストン7は小径ピストン部7aと大径ピストン部7bとが形成された段付ピストンであり、セカンダリピストン6よりも開口部5側に設けられる。プライマリピストン7の小径ピストン部7aは段付シリンダ3内の小径シリンダ部3aに摺動し、大径ピストン部7bは大径シリンダ部3bに摺動する。ここで、セカンダリピストン6とプライマリピストン7とに区画されて第1小径液圧室9が形成され、段付シリンダ3の小径シリンダ部3aの開口部5側とプライマリピストン7の大径ピストン部7bの底部4側とで区画されて大径与圧室10が形成されている。
【0020】
段付シリンダ3の底部4側には第2連通路11が設けられ、セカンダリピストン6に設けられたセカンダリピストンポート13を介して、リザーバ2と第2小径液圧室8とが連通されている。また、段付シリンダ3の開口部5側には第1連通路12が設けられ、プライマリピストン7の大径ピストン部7bの底部4側の外周に設けられたスリット14を介して、リザーバ2と大径与圧室10とが連通されている。さらに、プライマリピストン7の小径ピストン部7aの底部4側に設けられたプライマリピストンポート15を介して、大径与圧室10と第1小径液圧室9とが連通されている。
【0021】
第1小径液圧室9及び第2小径液圧室8には車両に設けられているホイールシリンダに連通するホイールシリンダポート16が設けられており、ブレーキペダルの入力に応じて第1小径液圧室9及び第2小径液圧室8のブレーキ液がホイールシリンダ側に送られる。
【0022】
セカンダリピストン6と段付シリンダ3の小径シリンダ部3aとの間には、第1カップシール17及び第2カップシール18が設けられている。第1カップシール17は第2連通路11よりも底部4側に設けられており、第2小径液圧室8と第2連通路11との連通を遮断可能な構成とし、第2連通路11から第2小径液圧室8へのブレーキ液の流れのみを許容している。第2カップシール18は第2連通路11よりも開口部5側に設けられており、第1小径液圧室9と第2連通路11との連通を遮断している。
ここで、第1カップシール17はプライマリカップを使用し、底部4側を向くように設置され、第2カップシール18はプレッシャカップを使用し、開口部5側を向くように配置される。
【0023】
プライマリピストン7の小径ピストン部7aと段付シリンダ3の小径シリンダ部3aとの間には、第3カップシール19が設けられている。第3カップシールは大径与圧室10と第1小径液圧室9との連通を遮断可能な構成とし、大径与圧室10から第1小径液圧室9へのブレーキ液の流れのみを許容している。大径与圧室10内のブレーキ液圧が第3カップシール19の開放圧以上に達すると、大径与圧室10のブレーキ液が第1小径液圧室9に流れる。
ここで第3カップシール19はプライマリカップを使用し、底部4側を向くように設置される。
【0024】
プライマリピストン7の大径ピストン部7bと段付シリンダ3の大径シリンダ部3bとの間には、第4カップシール20及び第5カップシール21が設けられている。第4カップシール20は第1連通路12よりも底部4側に設けられており、大径与圧室10と第1連通路12との連通を遮断可能な構成としている。第5カップシール21は第1連通路12よりも開口部5側に設けられており、第1連通路12とマスタシリンダ1の外部との連通を遮断している。大径与圧室10内のブレーキ液圧が第4カップシール20の開放圧に達すると、大径与圧室10のブレーキ液が第1連通路に流れる。この時、第4カップシール20の開放圧は第3カップシール19の開放圧よりも高く設定される。
ここで、第4カップシール20はプレッシャカップを使用し、開口部5側を向くように設置し、第5カップシール21はセカンダリカップを使用し、底部4側を向くように配置する。
【0025】
なお、第1カップシール17〜第5カップシール21に用いられるそれぞれのカップシールは有底筒上の部材であり、カップシールが底部4側を向くということは、カップシールの開口部がマスタシリンダ1の底部4側に、カップシールの底部がマスタシリンダ1の開口部5側に設けられることである。同様に、カップシールが開口部5側を向くことは、カップシールの底部がマスタシリンダ1の底部4側に、カップシールの開口部がマスタシリンダ1の開口部5側に設けられることである。
さらに、カップシールの開放圧とは、カップシールが撓むことでブレーキ液の流れを許容するカップシールの剛性のことで、カップシールの開放圧が高いということは、カップシールの剛性が高いということである。
【0026】
第2小径液圧室8には、セカンダリピストン6を開口部5側へ付勢するセカンダリスプリング22が設けられており、第2ストッパ23を介してセカンダリピストン6と段付シリンダ3の底部4との間に配設されている。セカンダリスプリング22は、運転者のブレーキペダル入力がない場合にセカンダリピストン6の初期位置を定めている。
【0027】
第1小径液圧室9には、セカンダリピストン6及びプライマリピストン7を相反方向に付勢するプライマリスプリング24が設けられており、第1ストッパ25を介してセカンダリピストン6とプライマリピストン7との間に配設されている。運転者のブレーキペダル入力がない場合にプライマリピストン7の初期位置を定めている。
【0028】
初期位置において、セカンダリピストン6のセカンダリピストンポート13は第1カップシール17よりも開口部5側且つ、第2カップシール18よりも底部4側になるように配置され、第2小径液圧室8は第2連通路11を介してリザーバ2と連通している。
【0029】
また、初期位置においてプライマリピストン7のプライマリピストンポート15は、第3カップシール19よりも開口部5側に配置されるとともに、スリット14は第4カップシール20よりも開口部5側且つ、第5カップシール21よりも底部4側になるように配置され、第1小径液圧室9は第1連通路12及び大径与圧室10を介してリザーバ2と連通している。
【0030】
次に、上記構成のマスタシリンダの作動を説明する。
運転者のブレーキペダル操作が行われると、ブレーキペダルに連結されたブレーキブースタを介して、プライマリピストン7が底部4側に押動される。プライマリピストン7が押動されることによりプライマリスプリング24を介してセカンダリピストン6も同時に底部4側へ押動される。
【0031】
プライマリピストン7の底部4側への押動により、プライマリピストン7のスリット14の位置が第4カップシール20よりも底部4側に移動され、プライマリピストン7のプライマリピストンポート15の位置が第3カップシール19よりも底部4側に移動されると、第4カップシール20及び第3カップシール19によって大径与圧室10が密閉される。
【0032】
大径与圧室10が密閉された後さらにプライマリピストン7が底部4側に押動されると、大径与圧室10内のブレーキ液圧が上昇する。大径与圧室10内のブレーキ液圧が第3カップシール19の開放圧以上に達すると、プライマリピストン7の押動による大径与圧室10の体積減少に伴い、大径与圧室10内のブレーキ液が第3カップシール19及びプライマリピストンポート15を通過して第1小径液圧室9へ送られる。第1小径液圧室9内のブレーキ液はホイールシリンダへ送られ、図示しないブレーキパッドを図示しないディスクロータに向けて押動させる。
【0033】
プライマリピストンポート15が第3カップシール19よりも底部4側に移動されると、第1小径液圧室9が密閉され、その後さらにプライマリピストン7が押動されると第1小径液圧室9内のブレーキ液圧が上昇する。
【0034】
同様に、セカンダリピストン6の底部4側への押動により、セカンダリピストン6のスリット13の位置が第1カップシール17よりも底部4側に移動されると第2小径液圧室8が密閉され、その後さらにセカンダリピストン6が押動されると第2小径液圧室8内のブレーキ液圧が上昇する。
【0035】
その後、プライマリピストン7の押動により第1小径液圧室9の液量不足を補うため、大径与圧室10から第1小径液圧室9にブレーキ液が送り込まれつつ、第1小径液圧室9及び大径与圧室10のブレーキ液圧が上昇する。
【0036】
第1小径液圧室9及び大径与圧室10のブレーキ液圧が第4カップシール20の開放圧に達すると、大径与圧室10のブレーキ液がスリット14及び第4カップシール20を通過してリザーバ2側へ流れる。この時、第3カップシール19は大径与圧室10から第1小径液圧室9へのブレーキ液の流れのみを許容しており、第1小径液圧室9内のブレーキ液は大径与圧室10へは流れないため、第4カップシール20開放後プライマリピストン7が押動されると第1小径液圧室9のブレーキ液圧は上昇する。
【0037】
以上により、本発明のマスタシリンダ1は、大径与圧室10のブレーキ液圧が第4カップシール20の開放圧以上になると大径与圧室10のブレーキ液をリザーバ2へ逃がす第4カップシール20を有しているため、プライマリピストン7の底部4側への押動による大径与圧室10の体積減少により第3カップシール19を開いて大径与圧室10から第1小径液圧室9へ液補給、すなわち、ファーストフィルを行うことができる。
【0038】
大径与圧室10内のブレーキ液圧が第4カップシール20の開放圧以上になると、第4カップシール20が開放し、大径与圧室10のブレーキ液がリザーバ2側へ流れることとなる。以上により、大径与圧室10のブレーキ液圧の解除を第4カップシール20で行うことができるため、従来の大径与圧室10の開放を行う制御弁を設ける必要が無く、マスタシリンダ1にバイパス通路の加工をする必要がないため、簡素な構成のマスタシリンダになる。また、従来の制御弁が移動する際の液量消費が無いため、第4カップシール20の開放時にプライマリピストン7が奥入りせず、そのため第4カップシール20開放時のペダルフィーリング悪化を改善することができる。
【符号の説明】
【0039】
マスタシリンダ・・・1
リザーバ・・・2
段付シリンダ・・・3
小径シリンダ部・・・3a
大径シリンダ部・・・3b
底部・・・4
開口部・・・5
セカンダリピストン・・・6
プライマリピストン・・・7
小径ピストン部・・・7a
大径ピストン部・・・7b
第2小径液圧室・・・8
第1小径液圧室・・・9
大径与圧室・・・10
第2連通路・・・11
第1連通路・・・12
セカンダリピストンポート・・・13
スリット・・・14
プライマリピストンポート・・・15
ホイールシリンダポート・・・16
第1カップシール・・・17
第2カップシール・・・18
第3カップシール・・・19
第4カップシール・・・20
第5カップシール・・・21
セカンダリスプリング・・・22
第2ストッパ・・・23
プライマリスプリング・・・24
第1ストッパ・・・25

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大径シリンダ部及び前記大径シリンダ部の前方に設けられる小径シリンダ部を有した段付シリンダと、
前記大径シリンダ部に摺動する大径ピストン部及び前記小径シリンダ部に摺動する小径ピストン部を有するとともに、前記段付シリンダ内で前記大径ピストン部の前方に大径与圧室を形成し、前記小径ピストン部の前方にホイールシリンダに連通するとともに前記大径与圧室内のブレーキ液圧が所定値に達するまでは前記大径与圧室からブレーキ液が送られる小径液圧室を形成する段付ピストンと、
前記小径シリンダ部に設けられ、前記大径与圧室と前記小径液圧室とを区画するとともに、前記大径与圧室から前記小径液圧室へのブレーキ液の流れを許容する小径受圧カップと、
前記大径シリンダ部に設けられ、前記大径与圧室と大気室とを区画するとともに、前記大径与圧室内のブレーキ液圧が所定圧以上のとき前記大径与圧室から前記大気室へブレーキ液の流れを許容する大径受圧カップとを備えていることを特徴とするマスタシリンダ。
【請求項2】
前記大径受圧カップの開口側が前記段付ピストンの後方側を向いていることを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。

【図1】
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