説明

マッサージ具

【課題】身体に沿って移動させると、身体接触部間の身体部位の挟み具合の強弱が変化し、より効果的なマッサージ効果が得られるマッサージ具を提供する。
【解決手段】軸方向に適宜間隔で設けた複数の身体接触部1を回転させながら身体の一部をマッサージできるようにしたマッサージ具であって、身体に沿って移動させると、隣り合う身体接触部1間に入った身体部位の挟み具合の強弱が変化するように、各身体接触部1が起伏を有する形状に形成されたものとしている。身体接触部1は、外周縁部に外方に突出する突出部1aを設けたものとすることができる。また、軸方向の中央よりも両端側の身体接触部1の径が大きくなるようにしたものとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、身体の適宜箇所をマッサージするためのマッサージ具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の回転式のマッサージ具としては、非特許文献1に記載の「レッグシェイプローラー」がある。この従来のマッサージ具は、回転体に設けた複数の突起で身体の一部をマッサージできるようになっており、身体に沿って回転させることにより、突起で身体を刺激し、コリをほぐすなどのマッサージ効果が得られるようになっている。
【0003】
しかし、この従来のマッサージ具は、前記突起が軸方向に関して一定の間隔で配置されているため、身体に沿って移動させても、突起間の身体部位の挟み具合の強弱が変化しない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】株式会社満天社、“レッグシェイプローラー/ピックアップローラー”、インターネット<URL: http://www.mantensha.co.jp/goods/02_%20beauty/hb384_hb385_leg_shape/hb384_hb385_leg_shape.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は、身体に沿って移動させると、身体接触部間の身体部位の挟み具合の強弱が変化し、より効果的なマッサージ効果が得られるマッサージ具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、この発明は次のような技術的手段を講じている。
【0007】
この発明のマッサージ具は、軸方向に適宜間隔で設けた複数の身体接触部1を回転させながら身体の一部をマッサージできるようにしたマッサージ具であって、身体に沿って移動させると、隣り合う身体接触部1間に入った身体部位の挟み具合の強弱が変化するように、各身体接触部1が起伏を有する形状に形成されたものとしている。
【0008】
身体接触部1は、外周縁部に外方に突出する突出部1aを設けたものとすることができる。
【0009】
また、軸方向の中央よりも両端側の身体接触部1の径が大きくなるようにしたものとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明のマッサージ具は、上述のような構成を有しており、身体に沿って移動させると、隣り合う身体接触部1間の身体部位の挟み具合の強弱が変化し、より効果的なマッサージ効果が得られるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の実施形態のマッサージ具の斜視図である。
【図2】この発明の実施形態のマッサージ具の正面図である。
【図3】この発明の実施形態のマッサージ具の平面図である。
【図4】この発明の実施形態のマッサージ具の縦断面図である。
【図5】この発明の実施形態のマッサージ具を頭部に使用する場合の説明図である。
【図6】この発明の実施形態のマッサージ具の使用状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
このマッサージ具は、軸方向に適宜間隔で設けた複数の身体接触部1を回転させながら身体の一部をマッサージできるようにしたマッサージ具であって、身体に沿って移動させると、隣り合う身体接触部1間に入った身体部位の挟み具合の強弱が変化するように、各身体接触部1が起伏を有する形状に形成されたものである。
【0014】
このマッサージ具は、図1等に示したように、軸方向(図1の上下方向)に連結された軸芯2とグリップ部3、軸芯2を外嵌する回転カラー4、回転カラー4の外周面に固定されたローラー5からなる。ローラー5の固定は、接着や嵌合によるものとすることができ、また、回転カラー4の外周面に完全には固定されていない遊嵌状態となるようにしてもよい。
【0015】
軸芯2、グリップ部3及び回転カラー4は、ポリプロピレン等の合成樹脂製とすることができる。ローラー5は、エラストマー等の比較的軟質な弾力性のある素材からなるものとすることができる。
【0016】
軸芯2は、丸棒状で上端2aが拡径した形状であり、下端側はグリップ部3の内部に固定されている。
【0017】
回転カラー4は、内側に上下方向に延びる軸芯2を挿通させる貫通孔を有しており、その上端4aは、貫通孔が前記軸芯2の上端2aが嵌る大きさに拡径し、軸芯2によって抜け止めされるようにしている。回転カラー4の下端4bは、グリップ部3の上端に設けた周溝3aに遊嵌し、回転カラー4が軸芯2の周りを回転できるようになっている。
【0018】
図示しないが、回転カラー4を上下の2つの部品で構成し、それぞれローラー5の上下の開口部から挿入して取り付けるようにすることができる。
【0019】
ローラー5は、軸方向の中央よりも両端側の径が大きくなるようにした筒状のローラー本体部5aに、その湾曲した外面から軸方向と略直角に突出するようにした、複数の身体接触部1が一体に形成されたものとしている。身体接触部1は等間隔で6枚設けているが、この構成に限定されない。なお、各身体接触部1が個別に回転できるように、ローラー5を分割した構成にしてもよい。
【0020】
各身体接触部1は周鍔状であり、その外周縁部に外方に突出する突出部1aを設けたものとしている。突出部1aは、図示したように、放射状に突出するように等間隔で複数設けることができる。なお、各身体接触部1は、必ずしも図示したような突出部1aを設ける必要はなく、外周が円形や楕円形、あるいは多角形となるようにしてもよい。
【0021】
各身体接触部1は、図2等に示したように、山の部分と谷の部分が交互にあらわれる上下に波打った起伏のある形状となっている。より具体的には、各身体接触部1は、一周の間に山、谷、山、谷があらわれるように周方向に対して上下に湾曲したものとしている。
【0022】
また、身体接触部1は、正面視において隣り合う2つ身体接触部1の一方が山であれば他方が谷となるように、互いに周方向に関して角度をずらせて形成されており、隣り合う2つの身体接触部1の間隔が広い箇所、狭い箇所が交互にあらわれるようになっている。なお、必ずしもこのような構成とする必要はなく、隣り合う2つの身体接触部1の間隔が一定になるように、各身体接触部1を周方向に関して角度をずらさずに形成してもよい。
【0023】
各身体接触部1は、前記ローラー本体部5aと同様に、軸方向の中央よりも両端側の身体接触部1の径が大きくなっており、図4からわかるように、各身体接触部1間の外周縁部を軸方向に結ぶ線が円弧状となるようにしている。また、図4に示したように、各身体接触部1は、ローラー本体部5a側より外周縁部側の厚みが小さくなっており、適度な弾力性を有しつつ身体部位に食い込むことによりマッサージ効果を高められるようにしている。
【0024】
グリップ部3は、両端間の中間部分の径が小さくなるようにした形状で、手で握りやすくしている。
【0025】
次に、このマッサージ具の使用方法について説明する。このマッサージ具は、グリップ部3を手で握りつつ、身体接触部1を身体の一部に押し当て、身体に沿って移動させるようにして使用する。身体接触部1は、移動しつつ回転し、身体にマッサージ効果を与える。身体接触部1を押し当てる身体部位としては、例えば図5に示したように頭部とすることができるが、その他にも脚、腕、腰、背中、肩等の適宜の部位とすることができる。
【0026】
身体接触部1が押し当てられた身体部位は、図6に示したように、隣り合う2つの身体接触部1間に挟まって、指でつままれたような状態になる。隣り合う2つの身体接触部1の間隔は、広い箇所、狭い箇所が交互にあらわれるようになっているが、間隔が広い箇所では比較的弱く挟まれた状態になり、間隔が狭い箇所では比較的強く挟まれた状態となる。
【0027】
そして、身体接触部1が移動にともなって回転すると、その身体部位に当たる箇所が、前記山の部分から谷の部分へ、そしてまた山の部分へと移り変わるため、隣り合う2つの身体接触部1の間隔も変化し、あたかも人の指でつまんだり、開いたりするかのような、挟み具合の強弱の変化をともなうマッサージ効果を与えることができる。
【0028】
また、このマッサージ具は、軸方向の中央よりも両端側の身体接触部1の径が大きくなっているため、頭、首、肩、腕、腰、大腿、ふくらはぎ等の丸みを帯びている身体部位によくフィットさせることができる。さらに、身体接触部1は、回転により外周縁部の突出部1aで間欠的に強い刺激を身体部位に与えることになり、より効果的なマッサージを行うことができる。
【0029】
以上がこの発明の好適な実施形態であるが、この発明は上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、形状、寸法、材質等を適宜変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 身体接触部
1a 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に適宜間隔で設けた複数の身体接触部(1)を回転させながら身体の一部をマッサージできるようにしたマッサージ具であって、身体に沿って移動させると、隣り合う身体接触部(1)間に入った身体部位の挟み具合の強弱が変化するように、各身体接触部(1)が起伏を有する形状に形成されていることを特徴とするマッサージ具。
【請求項2】
身体接触部(1)の外周縁部に外方に突出する突出部(1a)を設けた請求項1記載のマッサージ具。
【請求項3】
軸方向の中央よりも両端側の身体接触部(1)の径が大きくなるようにした請求項1又は2記載のマッサージ具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−135555(P2012−135555A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291437(P2010−291437)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(505310655)株式会社満天社 (3)
【Fターム(参考)】