説明

マッサージ器具

ほぼ円筒形端部部品を伴う棒状の器具で、ゴム弾性材料製の壁あるいは外皮が該端部部品の外面を形成すると同時に該端部部品上の運動発生用の駆動装置が伴われるもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前文によるマッサージ器具に関する。
【背景技術】
【0002】
このような身体腔部、たとえば膣部への挿入向けマッサージ器具は既知の技術(例えば欧州特許EP 0 472 965 A1)である。
【特許文献1】欧州特許EP 0 472 965 A1
【発明の開示】
【0003】
本発明の目的は革新的な効果を伴ったマッサージ器具を提案することにある。この目的は請求項1によるマッサージ器具を利用して達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
さらなる実施例は従属する請求項の主たる対象となっている。本発明は図面を参照した典型的な実施例に基づき下記に詳細に説明される。
【0005】
図1に全体が示されるマッサージ器具1は、支持材あるいは描写された実施例では板状基部2から構成されて、この基部上に複数の誘導兼支持要素3が締結され、前記要素は器具1の長手方向に延びるとともに、基部2の片側に突き出ると同時に描写された実施例では棒状となっている。相互にある間隔で設けられるとともに器具1の長手方向に向けられる該誘導兼支持要素3により、描写された実施例ではそれぞれ2個の誘導兼支持要素を伴う3個の群が形成される。これらの群は器具1の長手軸上で相互に120度だけ相互にずらされて、各群の2個の誘導兼支持要素3の軸が長手軸GLから同じ放射方向距離にあると同時に相互にある一定距離が置かれる。
【0006】
複数のあご部あるいは板4が誘導兼支持要素3に設置される。描画された実施例のあご部4は平らかあるいは段のついたディスク形状を有して、これらの3個のあご部によりあご部からなるディスク形状の1個が形成される。あご部4あるいは前記あご部によって形成されるとともにマッサージ器具の長手軸に垂直な面側を向いた一連のあご部が、1個のあご部の山5が形成される器具1の長手方向に山のように連続して設けられる。各あご部4は1個の支持要素群の2個の誘導兼支持要素3上の矩形孔4.1によって軸GLに関して移動可能であるように誘導される。あご部の外面4.2は描画された実施例では部分円筒面の形状で設計されている。3個のあご部4によって形成される層の外径が軸GLに沿って変化し、描画された実施例では、これらの層の外径は基部2から遠ざかるにつれ端部で減少している。
【0007】
軸GLと同じ軸上の基部2とあご部4間で、1本の軸棒6が回転できるように支承上に取付けられ、前記軸棒はあご部4間に位置するその軸棒断面6.1上で非円形の横断面、すなわち、描画された実施例では三角形の横断面を有しており、この断面が軸GLに沿って捻られる結果、前記横断面の端部あるいは隅部が軸棒6の軸上のらせんライン上にのる。あご部4は軸内側支承面4.3と一緒に軸棒断面6.1にもたれかかる。基部2およびあご部4、あるいは、あご層によって形成されるあご部あるいは板の配置5は、ゴム弾性材料製の外皮7で被覆され、その上をさらに軸GLからの距離が少しだけ引っ込められた位置であご部4にプリテンションがかけられる。
【0008】
軸棒7は描画されていない駆動装置によって駆動され、これが利用されて軸棒断面6.1を経由してこれらの支承面4.3に関して前記軸棒断面と共に作動するあご部4の放射方向の動きが、軸GLの放射方向に行われて、あご部4が、器具1の長手延長に沿う軸棒断面6.1の横断面の隅角領域のらせん経路をたどって、任意の時点で外側の放射方向に変化して動く結果、外皮7の外面上で波状の運動が生ずる。これにより、あご部4の長手方向GLの行程運動の相が変化する、つまり、任意の時点であご部4のいくつかがその引っ込んだ内側位置にあり、図1に描写されているように、いくつかのあご部4が放射方向に一番離れた外側位置にあるとともに、いくつかのあご部4が中間位置にあることになる。
【0009】
図4から図6には、また別の可能な実施例として、放射状に動くあご部の代わりに基部2に回転できるように取付けられるとともに、軸棒断面8.1とともに基部2の片側を越えて伸びる数本の軸棒8が設けられるという点で器具1とは本質的に異なる器具1aが示される。器具1aの長手軸GL方向の軸に向いた軸棒8が前記長手軸上に規則正しい角度間隔で分布する。さらに、軸GLの方向の基部2からある距離のところに、その軸GLに垂直な面側に方向が向けられると同時に、描写された実施例では棒状であるとともに軸GLと同じ軸上に方向が向けられる支持要素10上に保持されかつ基部2の片側にも保持される支持ディスク9が設けられる。支持ディスク9により外周の方に開いたその周囲に部分的な円形の凹みあるいは切り抜き9.1が形成されるとともに、そこに、軸棒8がその軸棒断面8.1とともに部分的に保持されると同時にこれにより軸棒断面8.1に関する支持材が形成される。
【0010】
軸棒断面8.1はまた非円形の横断面、すなわち、描画された実施例では楕円横断面を有し、これが軸棒8の長手方向に捻られる結果、この横断面の端部、すなわち、2個の最外側でかつ最大幅をおいて配置される楕円横断面領域が各軸棒8の軸上のらせんライン上にそれぞれ設けられる。
【0011】
この描画された実施例では、全部で6本の軸棒8が軸GL上で分岐して設けられる。軸棒8.1、基部2ならびに支持要素あるいはディスク9によって形成される、ゴム弾性材料製である外皮7の器具は外側に向けて閉じられる。さらに、軸棒8が回転する時に、最大横断面軸の場合の軸棒断面8.1の横断面が軸GL廻りの想像上の円のラインにもはや接しない地点で、外皮7もまた弾性的に外側に押されるように設計される。外皮7の最小変形は、その後、その最大横断面軸の場合の各軸棒断面8.1の横断面が軸GL(図5)廻りの想像上の円弧の接線方向に向けられる地点に存在するとともに、外皮7の最大変形は最大横断面軸が軸GL(図6)の放射方向に向けられる地点に存在する。軸棒8は描画されていないありふれた通常の駆動装置によって駆動可能である。
【0012】
基部2、誘導兼支持要素3、あご部4、軸棒6および8、支持要素9および支持要素10にはプラスチックが特に適切な材料である。
【0013】
すべての実施例は器具の外面を形成するゴム弾性の外皮7内部に、作動機構の部分である前記外皮に関する支持要素が設けられ、これを利用する放射方向の行程運動が、外皮の外面上で、つまり器具の長手方向および/または周囲方向に変化する行程運動に関する相を伴って行われるという点で共通している。
【0014】
本発明は典型的な実施例に基づいて上記で説明された。多くの変更および変型例が、本発明が拠り所とする発明の基本アイデアにのっとって可能であることは言うまでもない。例えば、支持要素9は無くすことも可能である。さらに図1から図3の実施例では軸棒6の偏心断面の数は各群や面の支持要素の数に等しいものと想定された。偏心断面の数は各群や面の支持要素の数よりも多い実施例もまた考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるマッサージ器具の部分的に長手方向断面である側面図である。
【図2】図1のA−A線に符合する断面図である。
【図3】図1のB−B線に符合する断面図である。
【図4】本発明の追加の可能な実施例の図1同様の描写図である。
【図5】図4のA−A線に符合する断面図である。
【図6】図4のB−B線に符合する断面図である。
【符号の説明】
【0016】
1,1a マッサージ器具
2 基部
3 誘導兼支持要素
4 あご部
4.1 矩形孔
4.2 周囲面
4.3 支承面
5 あご配列
6 軸棒
6.1 軸棒断面
7 外皮
8 軸棒
8.1 軸棒断面
9 支持材あるいは支持板
9.1 切り抜きあるいは凹み
10 支持要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部部品の外面が形成されるゴム弾性材料から作られる壁あるいは外皮(7)を伴うと同時に、該端部部品上に動きを発生させるための駆動装置が使用されるほぼ円筒の端部部品を伴う棒状マッサージ器具で、
該駆動装置により該外皮(7)がもたれかかる複数の支承及び支持面(4.2、8.1)が形成されること、ならびに該駆動装置は放射方向内側および外側の端部部品の長手方向軸に関する外皮(7)の振動変形を目的に設計されて、該変形が好ましくは位相遅延されて端部部品の長手軸方向に沿っておよび/または端部部品の周囲方向に起こることを特徴とするマッサージ器具。
【請求項2】
外皮(7)に関する支承あるいは支持面が放射方向の1行程運動について少なくとも1個の駆動要素(6)によって駆動可能である複数の支持要素によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ器具。
【請求項3】
支持要素があご部(4)であることを特徴とする請求項2に記載のマッサージ器具。
【請求項4】
数個の支持要素(4)がそれぞれ端部部品の長手延長に垂直な共通平面に設置されるとともに、これら複数の群が端部部品の長手方向に連続して設置されることを特徴とする請求項2あるいは請求項3に記載のマッサージ器具。
【請求項5】
支持面および/または前記支持面を形成する支持要素(4)の移動に関して、少なくとも1個の偏心断面(6.1)を形成する少なくとも1本の軸棒(6)が設置され、該軸棒が支持要素(4)と一緒に作動すると同時に駆動装置によって駆動可能であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項6】
少なくとも1個の偏心断面が少なくとも1本の軸棒(6)部分の長さを少なくとも越える軸棒(6)の軸に平行あるいはほぼ平行に延びることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ器具。
【請求項7】
少なくとも1個の偏心断面が少なくとも1本の軸棒(6)部分の長さを少なくとも越えて軸棒(6)の軸に斜めに伸びることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ器具。
【請求項8】
少なくとも1個の偏心断面が少なくとも1本の軸棒(6)の軸に沿って捻られていて、軸棒の軸上のらせん上に伸びることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ器具。
【請求項9】
少なくとも1個の偏心断面が少なくとも1本の軸棒(6)の1縁によって形成されることを特徴とする請求項5から請求項8までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項10】
少なくとも1本の軸棒(6)が少なくとも支持要素(4)と一緒に作動するその軸棒断面(6.1)上に、例えば、多角形あるいはほぼ多角形の横断面、例えば三角形あるいは長方形の非円形横断面を有することによって偏心断面が形成されることを特徴とする請求項5から請求項9までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項11】
支持要素(4)と一緒に作動する単一の軸棒(6)を特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項12】
支持要素(4)と一緒に作動する複数の軸棒(6)を特徴とする請求項1から請求項11までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項13】
支持要素(4)と一緒に作動する少なくとも1本の軸棒(6)の偏心断面(6.1)が複数の偏心した面および領域を特色とすることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項14】
偏心領域あるいは面の数が要素の各群の支持要素(4)の数に等しいことを特徴とする請求項13に記載のマッサージ器具。
【請求項15】
偏心領域あるいは面の数が要素の各群の支持要素(4)の数と異なることを特徴とする請求項13に記載のマッサージ器具。
【請求項16】
外皮(7)に関する内部支承および支持面が、端部部品の長手軸(GL)の方向でこれらの長手延長の方向に向けられた軸棒(8)の偏心断面(8.1)によって形成されると同時に、駆動装置によって駆動可能であることを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項17】
それぞれの軸棒(8)の少なくとも1個の偏心断面が、軸棒(8)部分の長さを少なくとも越える軸棒の軸に平行にあるいはほぼ平行に延びることを特徴とする請求項16に記載のマッサージ器具。
【請求項18】
それぞれの軸棒(8)の少なくとも1個の偏心断面が軸棒(8)部分の長さを少なくとも越える軸棒の軸に斜めに延びることを特徴とする請求項16に記載のマッサージ器具。
【請求項19】
それぞれの軸棒(8)の少なくとも1個の偏心断面が、軸棒の軸に沿う長さの少なくとも1部分上で捻れていて、軸棒の軸にあるらせん上に伸びることを特徴とする請求項16に記載のマッサージ器具。
【請求項20】
少なくとも1個の偏心断面が各軸棒(8)の1縁によって形成されることを特徴とする請求項16から請求項19までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項21】
偏心断面が、各軸棒(8)が、例えば、多角形あるいはほぼ多角形の横断面、例えば三角形、長方形の非円形の横断面を有することによって形成されることを特徴とする請求項16から請求項20までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項22】
軸棒の軸上で分岐する少なくとも2個の偏心領域あるいは面が偏心断面上に形成されることを特徴とする請求項1から請求項21までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。
【請求項23】
少なくとも1個の支持要素(9)がそれぞれ1個の偏心断面(8.1)を特色とする数本の軸棒(8)に関して設置されることを特徴とする請求項1から請求項22までのいずれかの請求項に記載のマッサージ器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−526047(P2007−526047A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501104(P2007−501104)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000312
【国際公開番号】WO2005/084605
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(506274877)
【Fターム(参考)】