説明

マッサージ機

【課題】頭部を前後方向へ移動させて、首部のストレッチ動作を行うことができるマッサージ機を提供する。
【解決手段】使用者が着座する座部2と、この座部2の後方に設けられ使用者の上半身を支持する背凭れ部3と、この背凭れ部3に設けられ使用者の頭部を支持する枕部6と、を有するマッサージ機1である。前記枕部6は、頭部における下部分を支持可能な下部支持面28aと、頭部における上部分を支持可能であり、少なくとも一部が前記下部支持面28aよりも後方に位置するよう構成された上部支持面28bと、前記下部支持面28aにおいて、頭部を後方から前方へ向けて押圧する押圧部30,31と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関し、頭部を前後方向へ移動させることにより、使用者の首部のストレッチ動作を行うことができるマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マッサージ機として、座部と背凭れ部とを有し、これらにエアセルや揉み玉などの施療具が設けられている椅子型マッサージ機が知られている。このようなマッサージ機は、例えば、背凭れ部に設けた揉み玉を上下に移動させつつ揉み動作や叩き動作をさせることによって、使用者に対してマッサージを行うことができる。また、背凭れ部にエアセルを有した枕部を設けて、背凭れ部に凭れた使用者の頭部を支持しつつ、当該エアセルにより、使用者の首部や肩部に押圧マッサージを行う椅子型マッサージ機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−178341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されたマッサージ機が有する枕部は、左右の肩部の上方に位置する左右対の肩エアセルにより、肩部を下方に向けて押圧し、頭部の後方に位置する左右対の頭(首)側部エアセルにより、頭部を左右側方かつ若干下方に向けて押圧する構成とされている。そして、この枕部によれば、左右対の肩エアセルと、左右対の頭(首)側部エアセルの計4つのエアセルを独立に制御可能に構成され、例えば、右の肩エアセルと右の頭(首)側部エアセルを同期して膨張させることにより、首右部から肩右部にかけて伸長させるストレッチ動作を行うことができる。しかし、頭部における上部分に対応する上支持面は、首部及び頭部における下部分に対応する下支持面よりも前方に位置するように構成されているため、頭部を直立状態よりも後方へ移動させることができず、頭部を前後方向へ移動させて首部のストレッチ動作を行うことはできない。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、頭部を前後方向へ移動させて、首部のストレッチ動作を行うことができるマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のマッサージ機は、使用者が着座する座部と、この座部の後方に設けられ使用者の上半身を支持する背凭れ部と、この背凭れ部に設けられ使用者の頭部を支持する枕部と、を有するマッサージ機において、前記枕部は、頭部における下部分を支持可能な下部支持面と、頭部における上部分を支持可能であり、少なくとも一部が前記下部支持面よりも後方に位置するよう構成された上部支持面と、前記下部支持面において、頭部を後方から前方へ向けて押圧する押圧部と、を有していることを特徴とする。
このような構成とすることにより、押圧部の押圧開始により、頭部を直立状態よりも前方へ移動(傾倒)させることができ、押圧部の押圧解除により、頭部の自重によって頭部を直立状態よりも後方へ移動(傾倒)させることができる。従って、頭部の前後方向への移動(傾倒)による首部のストレッチ動作を行うことができる。
【0006】
この場合、前記上部支持面は、下方から上方に向かうにつれて後方に傾斜するよう構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、頭部を上部支持面に接地させる接地面積を大きく確保することができ、頭部を安定して上部支持面に支持することができる。すなわち、使用者がリラックスして頭部を枕部に凭れかけることができる。
【0007】
また、前記押圧部は、前記枕部の左右方向における中心線を挟んで左右に対をなして設けられた第1押圧部と第2押圧部とにより構成され、前記第1押圧部と前記第2押圧部の動作を独立して制御する制御部を有していることが好ましい。この場合、前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、エアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者は次の4つの姿勢を取ることができる。すなわち、第1押圧部及び第2押圧部の収縮により、頭部が直立状態よりも後方に位置し、かつ、顔が左右中央を向いた状態(第1姿勢)と、左右一方側に設けられた第1押圧部のみの膨張により、頭部が直立状態よりも前方に位置し、かつ、顔が左右中央よりも左右他方側を向いた状態(第2姿勢)と、第1押圧部及び第2押圧部の膨張により、頭部が直立状態よりも前方に位置し、かつ、顔が左右中央を向いた状態(第3姿勢)と、左右他方側に設けられた第2押圧部のみの膨張により、頭部が直立状態よりも前方に位置し、かつ、顔が左右中央よりも左右一方側を向いた状態(第4姿勢)と、を取ることができる。
【0008】
また、前記枕部は、前記第1押圧部及び前記第2押圧部が収縮した第1状態と、前記第1押圧部が膨張し前記第2押圧部が収縮した第2状態と、前記第1押圧部及び前記第2押圧部が膨張した第3状態と、前記第1押圧部が収縮し前記第2押圧部が膨張した第4状態と、の間を状態変更可能に構成されており、前記制御部は、少なくとも前記第1,2,3,4状態の順に状態変更する制御態様を含むよう前記第1押圧部と前記第2押圧部の動作を制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、第1状態から第4状態まで状態変更させることにより、頭部を直立状態よりも後方に位置し、かつ、顔が左右中央を向いた第1姿勢から、頭部を前方へ移動させつつ左右他方側へ傾倒させて前記第2姿勢とさせ、続いて頭部を左右一方側へ起立させて前記第3姿勢とさせ、続いて頭部を左右一方側へ傾倒させて前記第4姿勢とさせ、続いて頭部を後方へ移動させつつ左右他方側へ起立させて前記第1姿勢とさせることができる。すなわち首部を周回させるストレッチ動作を行うことができる。
【0009】
また、前記枕部は、使用者の肩部の上面に対向する対向面と、前記対向面において、前記中心線を挟んで左右に対をなして設けられ、使用者の首部を上方乃至側方から押圧する第3押圧部と第4押圧部と、を有し、前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、エアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者の肩部における首部の付け根付近をマッサージすることができる。
【0010】
また、前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、前記制御部は、前記第1〜4押圧部の動作をそれぞれ独立して制御し、前記第1押圧部と前記第3押圧部とを同期して膨張させる動作と、前記第2押圧部と前記第4押圧部とを同期して膨張させる動作と、を個別に行うよう制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、第1押圧部及び第3押圧部を同期して膨張させることにより、左肩部を下方に押圧して浮かないよう保持した状態で、頭部を肩部と首部の付け根付近を回動支点として右側方へ傾倒させることができる。すなわち、左肩部から首部の左側方にかかる部分を伸長させるストレッチ動作を行うことができる。あるいは、第2押圧部及び第4押圧部を同期して膨張させることにより、右肩部を下方に押圧して浮かないよう保持した状態で、頭部を肩部と首部の付け根付近を回動支点として左側方へ傾倒させることができる。すなわち、右肩部から首部の左側方にかかる部分を伸長させるストレッチ動作を行うことができる。
【0011】
また、前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、前記制御部は、前記第1〜4押圧部の動作をそれぞれ独立して制御し、前記第2押圧部と前記第3押圧部とを同期して膨張させる動作と、前記第1押圧部と前記第4押圧部とを同期して膨張させる動作と、を個別に行うよう制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、第2押圧部及び第3押圧部を同期して膨張させることにより、左肩部の特に内側付近を下方に押圧した状態で、頭部を首部と頭部の付け根付近を回動支点として左側方へ傾倒させることができる。すなわち、首部の右側方を伸長させるストレッチ動作を行うことができる。あるいは、第1押圧部及び第4押圧部を同期して膨張させることにより、右肩部の特に内側付近を下方に押圧した状態で、頭部を首部と頭部の付け根付近を回動支点として右側方へ傾倒させることができる。すなわち、首部の左側方を伸長させるストレッチ動作を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、頭部の前後方向への移動(傾倒)による首部のストレッチ動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の前方斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の機能ブロック図である。
【図3】図1に示すマッサージ機の背凭れ部の後方斜視図である。
【図4】図1に示すマッサージ機の枕部の前方から見た斜視図である。
【図5】図1に示すマッサージ機の枕部の前方から見た平面図である。
【図6】図1に示すマッサージ機の枕部の下方から見た平面図である。
【図7】図1に示すマッサージ機の枕部の左側方から見た平面図である。
【図8】図1に示すマッサージ機の枕部の後方から見た平面図である。
【図9】第1押圧部及び第2押圧部を収縮させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。
【図10】第1押圧部を膨張させ第2押圧部を収縮させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。
【図11】第1押圧部及び第2押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。
【図12】第1押圧部を収縮させ第2押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である
【図13】第3押圧部及び第4押圧部の膨張態様を説明する図であり、(a)は使用者を前方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(c)は使用者を左側方から見た平面模式図である。
【図14】首ストレッチ動作(その1)における各押圧部の膨張・収縮のタイムチャートである。
【図15】首ストレッチ動作(その2)における各押圧部の膨張・収縮のタイムチャートである。
【図16】第1押圧部及び第3押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【図17】第2押圧部及び第4押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【図18】首ストレッチ動作(その3)における各押圧部の膨張・収縮のタイムチャートである。
【図19】第2押圧部及び第3押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【図20】第1押圧部及び第4押圧部を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【図21】図1に示すマッサージ機の他の形態の枕部を前方から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[全体構成]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の全体構成について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の前方斜視図である。図2は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の機能ブロック図である。
図1に示す通り、このマッサージ機1は、主として使用者が着座する座部2と、この座部2の後方に設けられて使用者の上半身を支持する背凭れ部3と、座部2の前部に設けられて使用者の脚部(ふくらはぎ部)及び/又は足部(足首より足先側)を支持するフットレスト4と、座部2の左右両側に設けられて使用者の腕部を支持する肘掛け部5と、背凭れ部3の前面上部に設けられ少なくとも使用者の頭部を支持する枕部6とにより椅子型に構成されている。
なお、以下の説明において、方向の概念は次の通り規定する。すなわち、「左右方向」は、座部2に着座した使用者から見た方向である。背凭れ部3及び枕部6においては、背凭れ部3の幅方向を「左右方向」とし、背凭れ部3の中央に向かう側が「内側」であり、外側に向かう側が「外側」である。背凭れ部3の厚さ方向を「前後方向」とし、顔側が「前」であり、後頭部側が「後」である。背凭れ部3の腰部から頭部へ向かう方向を「上下方向」とし、頭部側が「上」であり、腰部側が「下」である。フットレスト4においては、垂下状態におけるフットレスト4に支持された脚部の長手方向を上下方向とし、膝側が「上」であり、足先側が「下」である。
【0015】
図2に示す通り、背凭れ部3は、電動モータ、流体圧シリンダ、又はエアセル等よりなるアクチュエータ8により左右水平方向の軸回りに座部2の後部に対してリクライニング可能であり、図1に示す起立状態から後方へ傾倒した略水平状態までの間において任意の位置で停止することができる。また、図2に示す通り、フットレスト4は、背凭れ部3と同様に、電動モータ、流体圧シリンダ、又はエアセル等によりなるアクチュエータ9により左右水平方向の軸回りに座部2の前部に対して上下回動可能であり、図1に示す垂下状態から上方へ回動した略水平状態までの間において任意の位置で停止できる。
【0016】
図1に示す通り、背凭れ部3の内部には、使用者の胴体後面に揉み動作や叩き動作等の機械的刺激を与える上下で1対とされた左右1対の揉み玉10aを有する施療ユニット10が設けられている。これら上下の揉み玉10aは、くの字状のアーム10bに設けられている。また、施療ユニット10は、背凭れ部3の内部に設けられた上下方向に延設された左右一対のガイドレール(図示せず)に沿って上下方向に昇降動作可能とされている。また、施療ユニット10は、背凭れ部3内に設けられた進退機構(図示せず)によって前後方向に進退動作可能とされている。揉み動作、叩き動作、昇降動作、及び進退動作は、それぞれ電動モータやエアセル等よりなる揉み駆動部11、叩き駆動部12、昇降駆動部13、及び進退駆動部14による駆動によって行われる(図2参照)。
【0017】
また、図1に示す通り、座部2は、臀部及び大腿部に対応する位置に設けられ、臀部及び大腿部を下方から押圧する左右対の座部用エアセル15を有している。背凭れ部3は、背中と腰部に対応する位置に設けられ、背中及び腰部を後方から押圧する施療ユニット10を挟んで左右対の背中用エアセル16、及び左右対の腰部用エアセル17を有している。フットレスト4は、脚部に対応する位置に設けられ、脚部を左右から押圧する左脚用エアセル18L(18)、及び右脚用エアセル18R(18)を有している。肘掛け部5は、前腕部に対応する位置に設けられ、前腕部を下方から押圧する左腕用エアセル19L(19)、及び右腕用エアセル19R(19)を有している。これら各エアセル15〜19は、座部2の下方に設けられた給排気装置20によるエアの給排気によって膨張収縮可能とされている(図2も参照)。
【0018】
図1及び図2に示す通り、座部2の下方には、前述した各エアセル15〜19及び枕部6に設けられた後述するエアセルよりなる各押圧部28に対してエアを給排気するポンプ及びバルブ等を有する給排気装置20と、施療ユニット10、各アクチュエータ8,9、及び前記給排気装置20の駆動制御を行うCPU、メモリ(RAM)、及び記憶部(ROM)を有するマイコン等よりなる制御部21とが設けられている。この制御部21は、使用者が操作する操作部22に電気的に接続されており、操作部22から入力される入力信号に基づいて施療ユニット10、各アクチュエータ8,9、及び給排気装置20を駆動制御するための出力信号を出力する。なお、制御部21は、各エアセル15〜19の動作(膨張収縮)を独立して制御可能であり、後述する各押圧部30〜33の動作(膨張収縮)も独立して制御可能であるよう構成されている。
【0019】
[枕部の構成]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の枕部6の構成について、図面に基づいて説明する。図3は図1に示すマッサージ機1の背凭れ部3の後方斜視図である。図4は図1に示すマッサージ機1の枕部6の前方から見た斜視図である。図5は図1に示すマッサージ機1の枕部6の前方から見た平面図である。図6は図1に示すマッサージ機1の枕部6の下方から見た平面図である。図7は図1に示すマッサージ機1の枕部6の左側方から見た平面図である。図8は図1に示すマッサージ機1の枕部6の後方から見た平面図である。
【0020】
図1及び図3に示す通り、枕部6の後面上部には、上下方向に長寸の可撓性を有するレザー等よりなるエプロン23が設けられ、このエプロン23は、枕部6への取り付け位置から背凭れ部3の上面を超して後面へ渡って配置され、エプロン23の先端部には左右方向に延びる錘24が設けられている。背凭れ部3の上面には、エプロン23を前後方向に挿通可能とするための前後方向に開口する挿通部25が設けられている。エプロン23がこの挿通部25に挿通されるとともに、その先端が錘24によって鉛直下向きに垂れ下がった状態となっている。これにより、枕部6を上方へ付勢する付勢力が生じ、枕部6の自重と当該付勢力との均衡が保たれ、枕部6の上下方向への位置決めが可能となっている。また、この枕部6は、上方へ押し上げ、又は下方へ引き下げることにより上下方向に移動させることができる。
【0021】
図1に示す通り、枕部6は、高いクッション性を有するウレタン、スポンジ、又は発泡スチロール等により構成される支持部がカバー部材26で覆われており、全体として左右方向に長く前方から見て略台形状に形成されている。以下、枕部6の内部構造について、図4〜図8に基づいて詳細に説明する。なお、図4〜図8に示す枕部においては、視認性を考慮してカバー部材26及びエプロン23の図示を省略している。枕部6は、前述した通り、少なくとも使用者の頭部を支持することができるカバー部材26によって覆われた支持部27と、支持部27に設けられ使用者の被施療部を押圧することができる押圧部30,31とにより、主として構成されている。具体的には、支持部27は、その左右中央に位置し首部及び頭部を支持する中央部28と、中央部28の左右両側であって肩部の上方に位置する左右対の側部29とにより構成されており、中央部28と両側部29は、左右方向に連続して一体に構成されている。
【0022】
中央部28は、頭部における下部分、及び/又は首部を支持可能な下部支持面28aと、頭部における上部分を支持可能な上部支持面28bと、下部支持面28aの下端部から後方に向かって立設され、肩部の上面に対向する対向面28cとを有しており、上部支持面28bは、上部支持面28bの少なくとも一部が下部支持面28aよりも後方に位置するように構成されている。具体的には、上部支持面28bは、下部支持面28aの上端部から上方に向かって連続しており、下方から上方に向かうにつれて後方に傾斜するよう構成されている。なお、使用者の身長差により、下部支持面28aに頭部における下部分、及び/又は首部が対応し、かつ、上部支持面28bに頭部における上部分が対応する状態を取れない場合もありえるが、少なくとも所定の身長の使用者(例えば、平均的な体型の成人)が、下部支持面28aに頭部における下部分、及び/又は首部が対応し、上部支持面28bに頭部における上部分が対応する枕部6であれば本発明に含まれる。
【0023】
側部29は、使用者の肩部の上面に対向する対向面29cと、対向面29cの前端部から上方へ向かって立設される前面29aと、対向面29cの左右外側端部から上方へ向かって立設される横面29bとを有している。中央部28が有する対向面28cと、側部29が有する対向面29cは連続して一体に構成されており、中央部28が有する下部支持面28a及び上部支持面28bと、側部29が有する前面29aは連続して一体に構成されている。また、中央部28と側部29は、背凭れ部3の前面に沿って当接される平面状の背面6aを有している(図7,図8参照)。
【0024】
中央部28は、その下部支持面28aに、頭部を後方から前方へ向けて押圧する押圧部30,31を有し、その対向面28cに、首部を上方乃至外側方から押圧する押圧部32,33を有している。具体的には、図5に示す通り、下部支持面28aに設けられた押圧部30,31は、枕部6の左右方向における中心線lを挟んで、左右に対をなす第1押圧部30及び第2押圧部31により構成されており、対向面28cに設けられた押圧部32,33は、前記中心線lを挟んで、左右に対をなす第3押圧部32及び第4押圧部33により構成されている。この第1〜第4押圧部30〜33は、前述した給排気装置20によるエアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されており、前述した制御部21によりそれぞれ独立に動作(膨張収縮)可能に構成されている。図4に示す通り、これら第1〜第4押圧部(エアセル)30〜33は、支持部(中央部28)27の上部支持面28aに設けられ、前後方向に貫通する貫通孔34に挿通されたエアチューブ35を介して、給排気装置20に接続されている。なお、図5〜図8においては、貫通孔34及びエアチューブ35の図示を省略している。また、第3押圧部32及び第4押圧部33は、当該各押圧部32,33を上方乃至左右外側方から支持する比較的硬質の鉄板等よりなるベース板36を介して対向面28cに取り付けられており、第3押圧部32及び第4押圧部33の下方乃至左右内側方への膨張を促すよう構成されている。
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の第1押圧部30及び第2押圧部31の構成について、図面に基づいて説明する。図9は、第1押圧部30及び第2押圧部31を収縮させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。図10は、第1押圧部30を膨張させ第2押圧部31を収縮させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。図11は、第1押圧部30及び第2押圧部31を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。図12は、第1押圧部30を収縮させ第2押圧部31を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、(a)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を左側方から見た平面模式図である。なお、図9〜図12の各(a)においては、視認性を考慮して第3押圧部32及び第4押圧部33の図示を省略している。
【0026】
図9〜図12に示す通り、左右対の押圧部である左右一方側の第1押圧部30及び左右他方側の第2押圧部31は、前後方向にまっすぐ膨張・収縮するよう蛇腹状に構成されており、後頭部における左右の側部を後方から押圧することにより、頭部を前後方向に移動させることができる。換言すれば、第1押圧部30及び第2押圧部31は、背凭れ部3が起立状態においては、マッサージ機1が載置される載置面に対して略平行に前後方向に伸縮し、背凭れ部3が略水平状態においては、マッサージ機1が載置される載置面に対して略垂直に伸縮する。
【0027】
そして、この左右一方側(本発明の実施形態において左側)に設けられた第1押圧部30と左右他方側(本発明の実施形態において右側)に設けられた第2押圧部31は独立して動作可能であるため、使用者に次のような4つの姿勢(状態)を取らせることができる。すなわち、第1押圧部30及び第2押圧部31を収縮させた状態(第1状態)とすると、図9に示す通り、頭部が直立状態よりも後方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bに当接し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた姿勢(第1姿勢)とすることができる。また、第1押圧部30のみを膨張させた状態(第2状態)とすると、図10に示す通り、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)よりも右側を向いた姿勢(第2姿勢)とすることがでる。また、第1押圧部30及び第2押圧部31を膨張させた状態(第3状態)とすると、図11に示す通り、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた姿勢(第3姿勢)とすることができる。また、第2押圧部31のみを膨張させた状態(第4状態)とすると、図12に示す通り、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)よりも左側を向いた姿勢(第4姿勢)とすることができる。
【0028】
なお、第1押圧部及び第2押圧部を収縮させた状態(第1状態)において、頭部が直立状態よりも後方に傾倒された第1姿勢となるのは、背凭れ部3が座部2に対して若干後方に傾倒した起立状態(図1参照)から背凭れ部3が略水平状態までの間において、頭部に後方成分の重力(自重)が常に作用するためである。従って、背凭れ部3を起立状態から略水平状態へと近づけるほど、頭部に作用する後方成分の重力が大きくなり、効果的に使用者の姿勢を第1姿勢とすることができる。
【0029】
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の第3押圧部32及び第4押圧部33の構成について、図面に基づいて説明する。図13は、第3押圧部32及び第4押圧部33の膨張態様を説明する図であり、(a)は使用者を前方から見た平面模式図であり、(b)は使用者を上方から見た平面模式図であり、(c)は使用者を左側方から見た平面模式図である。なお、図12(b)においては、視認性を考慮して第1押圧部30及び第2押圧部31の図示を省略している。
【0030】
図13(a)〜図13(c)に示す通り、左右対の押圧部である左右一方側(本発明の実施形態において左側)の第3押圧部32及び左右他方側(本発明の実施形態において右側)の第4押圧部33は、左右内側端部を基部32a,33a、左右外側端部を展開部32b,33bとして、展開部32b,33bが下方乃至左右内側方へ向けて膨張するよう蛇腹状に構成されており、その押圧面が前方から後方に向かうにつれて下方に傾斜しており、かつ、その押圧面が左右内側方(基部32a,33a側)から左右外側方(展開部32b,33b側)に向かうにつれて下方に傾斜するよう構成されている。従って、第3押圧部32又は第4押圧部33を膨張させると、肩部を下方に押圧し、かつ、首部の側部を左右内側へ押圧することができるとともに、肩部における首部の付け根付近に押圧マッサージを行うことができる。
【0031】
[首ストレッチ動作(その1)]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の首ストレッチ動作(その1)について、図面に基づいて説明する。図14は、首ストレッチ動作(その1)における各押圧部30〜33の膨張・収縮のタイムチャートである。
図14に示す通り、制御部21は、第1〜第4押圧部30〜33が収縮した状態、すなわち、頭部が直立状態よりも後方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bに当接し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた第1姿勢(図9参照)から、第1押圧部30のみを所定時間T1膨張させる。このとき使用者は、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)よりも右側を向いた第2姿勢となる(図10参照)。所定時間T1経過後、制御部21は、第1押圧部30の膨張状態を維持したまま、第2押圧部31を所定時間T2膨張させる。このとき使用者は、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた第3姿勢となる(図11参照)。所定時間T2経過後、制御部21は、第2押圧部31の膨張状態を維持したまま、第1押圧部30を所定時間T3収縮させる。このとき使用者は、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)よりも左側を向いた第4姿勢となる(図12参照)。所定時間T3経過後、制御部21は、第1押圧部30の収縮状態を維持したまま、第2押圧部31を所定時間T4収縮させる。このとき使用者は、前記第1姿勢へと戻る(図9参照)。このように使用者の姿勢を第1姿勢から第4姿勢まで状態変更させるストレッチ動作(その1)によれば、首部は前後移動を含み周回するストレッチを受けることができる。
【0032】
[首ストレッチ動作(その2)]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の首ストレッチ動作(その2)について、図面に基づいて説明する。図15は、首ストレッチ動作(その2)における各押圧部30〜33の膨張・収縮のタイムチャートである。図16は、第1押圧部30及び第3押圧部32を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。図17は、第2押圧部31及び第4押圧部33を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【0033】
図15に示す通り、制御部21は、第1〜第4押圧部30〜33が収縮した状態、すなわち、前述した第1姿勢(図9参照)から、第2押圧部31及び第4押圧部33の収縮状態を維持したまま、第1押圧部30及び第3押圧部32を同期して所定時間T5膨張させる。このとき使用者は、左肩部を下方に押圧して浮かないよう保持された状態で、頭部を肩部と首部の付け根付近を回動支点として右側方へ傾倒された姿勢(第5姿勢)となる(図16参照)。所定時間T5経過後、制御部21は、第2押圧部31及び第4押圧部33の収縮状態を維持したまま、第1押圧部30及び第3押圧部32を同期して所定時間T6収縮させる。このとき使用者は、前述した第1姿勢となる(図9参照)。所定時間T6経過後、制御部21は、第1押圧部30及び第3押圧部32の収縮状態を維持したまま、第2押圧部31及び第4押圧部33を同期して所定時間T7膨張させる。このとき使用者は、右肩部を下方に押圧して浮かないよう保持された状態で、頭部を肩部と首部の付け根付近を回動支点として左側方へ傾倒された姿勢(第6姿勢)となる(図17参照)。所定時間T7経過後、制御部21は、第1押圧部30及び第3押圧部32の収縮状態を維持したまま、第2押圧部31及び第4押圧部33を同期して所定時間T8収縮させる。このとき使用者は、前述した第1姿勢となる(図9参照)。上述した通り、使用者の姿勢を第5姿勢や第6姿勢とさせるストレッチ動作(その2)によれば、二点鎖線で囲む左肩部から首部の左側方にかかる部分P1(図16参照)や、二点鎖線で囲む右肩部から首部の右側方にかかる部分P2(図17参照)が伸長するストレッチを受けることができる。このように、制御部21は、第1押圧部30及び第3押圧部32を同期して膨張させる動作と、第2押圧部31及び第4押圧部33を同期して膨張させる動作と、を個別かつ交互に行うよう構成されている。
【0034】
[首ストレッチ動作(その3)]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の首ストレッチ動作(その3)について、図面に基づいて説明する。図18は、首ストレッチ動作(その3)における各押圧部30〜33の膨張・収縮のタイムチャートである。図19は、第2押圧部31及び第3押圧部32を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。図20は、第1押圧部30及び第4押圧部33を膨張させた状態における使用者の姿勢を説明する図であり、使用者を前方から見た平面模式図である。
【0035】
図18に示す通り、制御部21は、第1〜第4押圧部30〜33が収縮した状態、すなわち、前述した第1姿勢(図9参照)から、第1押圧部30及び第4押圧部33の収縮状態を維持したまま、第2押圧部31及び第3押圧部32を同期して所定時間T9膨張させる。このとき使用者は、左肩部の特に内側付近を下方に押圧された状態で、頭部を首部と頭部の付け根付近を回動支点として右側方へ傾倒された姿勢(第7姿勢)となる(図19参照)。所定時間T9経過後、制御部21は、第1押圧部30及び第4押圧部33の収縮状態を維持したまま、第2押圧部31及び第3押圧部32を同期して所定時間T10収縮させる。このとき使用者は、前述した第1姿勢となる(図9参照)。所定時間T10経過後、第2押圧部31及び第3押圧部33の収縮状態を維持したまま、第1押圧部30及び第4押圧部33を同期して所定時間T11膨張させる。このとき使用者は、右肩部の特に内側付近を下方に押圧された状態で、頭部を首部と頭部の付け根付近を回動支点として左側方へ傾倒された姿勢(第8姿勢)となる(図20参照)。所定時間T11経過後、制御部21は、第2押圧部及31及び第3押圧部32の収縮状態を維持したまま、第1押圧部30及び第4押圧部33を同期して所定時間T12収縮させる。このとき使用者は、前述した第1姿勢となる(図9参照)。上述した通り、使用者の姿勢を第7姿勢や第8姿勢とさせるストレッチ動作(その3)によれば、二点鎖線で囲む首部の右側方部分P3や、二点鎖線で囲む首部の左側方部分P4が伸長するストレッチを受けることができる。このように、制御部21は、第2押圧部31及び第3押圧部32を同期して膨張させる動作と、第1押圧部30及び第4押圧部33を同期して膨張させる動作と、を個別かつ交互に行うよう構成されている。
【0036】
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1における、他の形態に変形した枕部7の構成について、図面に基づいて説明する。図21は、他の形態の枕部7を前方から見た平面図である。なお、以下に説明する形態において、上述した枕部6と共通する構成については同符号を付してその説明を省略する。
具体的には、下部支持面28bに設けられた押圧部の構成が異なっており、当該押圧部が中心線lを跨ぐ単一の中央押圧部37により構成されている。この中央押圧部37は、前述した給排気装置20によるエアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されており、前述した制御部21により、第3押圧部及び第4押圧部とはそれぞれ独立に動作(膨張収縮)可能に構成されている。また、中央押圧部37は、前後方向にまっすぐ膨張・収縮するよう蛇腹状に構成されており、後頭部における左右中央部を後方から押圧することにより、頭部を前後方向に移動させることができる。換言すれば、中央押圧部37は、背凭れ部3が起立状態においては、マッサージ機1が載置される載置面に対して略平行に前後方向に伸縮し、背凭れ部3が略水平状態においては、マッサージ機1が載置される載置面に対して略垂直に伸縮する。
【0037】
従って、中央押圧部37を収縮させた状態とすると、図9に示す通り、頭部が直立状態よりも後方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bに当接し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた第1姿勢とすることができる。また、中央押圧部37を膨張させた状態とすると、図11に示す通り、頭部が直立状態よりも前方に傾倒されて頭部における上部分が上部支持面28bから離反し、かつ、顔が左右中央(中心線l)を向いた第3姿勢とすることができる。すなわち、中央押圧部37を膨張収縮させることにより、首部は前後に傾倒するストレッチを受けることができる。
【0038】
なお、本発明の一実施形態では、各押圧部30〜33,37は、上下方向に位置調節可能な枕部6,7に設けたものとしたが、枕部6,7を省略して背凭れ部3に直接設けたものとしてもよい。この場合、各押圧部30〜33,37は、背凭れ部3に固定された上下方向に位置調節させないものあってもよいし、例えば背凭れ部3内部に設けられた昇降機構を介して、背凭れ部3前面において上下方向に昇降可能とされた板状の可動部に設けられたものであってもよい。また、各押圧部30〜33,37は、エアセルにより構成されたものとしたが、電動モータ等により駆動される機械的構成を有する押圧部であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、頭部を前後方向へ移動させて、首部のストレッチ動作を行うことができるマッサージ機に適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 マッサージ機
2 座部
3 背凭れ部
6 枕部
7 枕部
21 制御部
28a 下部支持面
28b 上部支持面
30 押圧部(第1押圧部)
31 押圧部(第2押圧部)
32 押圧部(第3押圧部)
33 押圧部(第4押圧部)
37 押圧部(中央押圧部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が着座する座部と、この座部の後方に設けられ使用者の上半身を支持する背凭れ部と、この背凭れ部に設けられ使用者の頭部を支持する枕部と、を有するマッサージ機において、
前記枕部は、
頭部における下部分を支持可能な下部支持面と、
頭部における上部分を支持可能であり、少なくとも一部が前記下部支持面よりも後方に位置するよう構成された上部支持面と、
前記下部支持面において、頭部を後方から前方へ向けて押圧する押圧部と、
を有していることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記上部支持面は、下方から上方に向かうにつれて後方に傾斜するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記押圧部は、前記枕部の左右方向における中心線を挟んで左右に対をなして設けられた第1押圧部と第2押圧部とにより構成され、
前記第1押圧部と前記第2押圧部の動作を独立して制御する制御部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、エアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されていることを特徴する請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記枕部は、
前記第1押圧部及び前記第2押圧部が収縮した第1状態と、
前記第1押圧部が膨張し前記第2押圧部が収縮した第2状態と、
前記第1押圧部及び前記第2押圧部が膨張した第3状態と、
前記第1押圧部が収縮し前記第2押圧部が膨張した第4状態と、
の間を状態変更可能に構成されており、
前記制御部は、少なくとも前記第1,2,3,4状態の順に状態変更する制御態様を含むよう前記第1押圧部と前記第2押圧部の動作を制御することを特徴とする請求項4に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記枕部は、
使用者の肩部の上面に対向する対向面と、
前記対向面において、前記中心線を挟んで左右に対をなして設けられ、使用者の首部を上方乃至側方から押圧する第3押圧部と第4押圧部と、
を有し、
前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、エアの給排気によって膨張収縮するエアセルにより構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、
前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、
前記制御部は、
前記第1〜4押圧部の動作をそれぞれ独立して制御し、
前記第1押圧部と前記第3押圧部とを同期して膨張させる動作と、前記第2押圧部と前記第4押圧部とを同期して膨張させる動作と、を個別に行うよう制御することを特徴とする請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記第1押圧部及び前記第2押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、
前記第3押圧部及び前記第4押圧部は、前記中心線に対してそれぞれ右側及び左側に配置され、
前記制御部は、
前記第1〜4押圧部の動作をそれぞれ独立して制御し、
前記第2押圧部と前記第3押圧部とを同期して膨張させる動作と、前記第1押圧部と前記第4押圧部とを同期して膨張させる動作と、を個別に行うよう制御することを特徴とする請求項6に記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−135953(P2011−135953A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296530(P2009−296530)
【出願日】平成21年12月26日(2009.12.26)
【出願人】(000112406)ファミリー株式会社 (175)
【Fターム(参考)】