説明

マッサージ機

【課題】生体の対象部位の形状にかかわらず、対象部位に稼動手段を密着させることができるマッサージ機を提供すること。
【解決手段】稼動手段12は、マッサージ対象部位に接触する接触部15と、前記接触部15とマスク部11との間に配置される仲介部13を備えている。そして、仲介部13は、マスク部11が稼動手段12の接触部15をマッサージ対象部位に押し当てる際、マッサージ対象部位の表面形状に応じて変形するようになっている。このため、接触部15をマッサージ対象部位に押し当てた際、仲介部13が変形することにより、マッサージ対象部位の形状にかかわらず、マッサージ対象部位に稼動手段12を密着させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動、押圧により筋肉の緊張緩和、血行促進を行うマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アクチュエータなどから構成される稼動手段を生体のマッサージ対象部位に密着させ、当該稼動手段にてマッサージ対象部位に対して振動、押圧を加えることにより筋肉の緊張緩和、血行促進を行うマッサージ機が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−51338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、たとえば、マッサージ対象部位が顔面などの凹凸が多く、かつ、人により個体差が多い場合、稼動手段を密着させることがしにくかった。密着させることができない場合、稼動手段の振動や押圧力がマッサージ対象部位にうまく伝達することができず、マッサージ効果が減退する虞があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、生体の対象部位の形状にかかわらず、対象部位に稼動手段を密着させることができるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、振動又は押圧を行う稼動手段と、前記稼動手段が固定され、固定された前記稼動手段をマッサージ対象部位に押し当てる固定手段を備え、当該稼動手段を駆動させるマッサージ機において、前記稼動手段は、マッサージ対象部位に接触する接触部と、前記接触部と固定手段との間に配置される仲介部と、を備え、前記仲介部は、前記固定手段が前記稼動手段の接触部をマッサージ対象部位に押し当てる際、マッサージ対象部位の表面形状に応じて変形することを特徴とする。
【0007】
前記マッサージ機において、前記仲介部は、流体を収容することができ、収容した流体量により、固さを変更することができる袋状に構成されていることが好ましい。
前記マッサージ機において、前記仲介部に対して流体を流し込む圧力装置を備えていることが好ましい。
【0008】
前記マッサージ機において、前記稼動手段は、複数備えられている一方、各稼動手段に備えられた仲介部に対して同一圧力の流体を流し込む圧力装置を備えていることが好ましい。
【0009】
前記マッサージ機において、前記稼動手段は、複数備えられており、各稼動手段に備えられた仲介部に対して流体を流し込む圧力装置を前記仲介部毎に備えていることが好ましい。
【0010】
前記マッサージ機において、前記仲介部と接触部との接合面の面積は、前記接触部がマッサージ対象部位と接する接触面の面積よりも大きく形成されていることが好ましい。
前記マッサージ機において、前記稼動手段には、仲介部と比較して変形しない設置部が備えられており、前記設置部には、複数の接触部が配置され、且つ、当該設置部は、仲介部に固定されることが好ましい。
【0011】
前記マッサージ機において、前記マッサージ対象部位は、人体の顔面の眼下部、頬骨部、頬部となっており、各稼動手段は、マッサージ対象部位毎に設けられており、前記頬骨部をマッサージ対象部位とする稼動手段の接触部の接触面積は、前記眼下部をマッサージ対象部位とする稼動手段の接触部の接触面積よりも大きく構成されており、前記頬部をマッサージ対象部位とする稼動手段の仲介部は、他の稼動手段の仲介部よりも固定手段と接触部との間の距離が厚くなるように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、生体の対象部位の形状にかかわらず、対象部位に稼動手段を密着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】マッサージ機の内側を示す正面図。
【図2】生体に装着した状態のマッサージ機を示す側面図。
【図3】(a)は、稼動手段を示す正面図、(b)は、稼動手段の側面を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明をその一種である顔面用マッサージ機(以下、「マッサージ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
図1には、マッサージ機10の内側(顔面接触側)が略示されており、マッサージ機10には、顔面に装着されることにより、顔面を覆うマスク部11が備えられている。当該マスク部11は、顔面を覆うような形状をしており、標準的な顔面形状を想定して略半球形状に形成されている。なお、マスク部11において、目元(目のまわり)に相当する位置には、目を覆わないように(目が露出するように)目元用開放孔11aが形成されている。また、マスク部11において、鼻(鼻の周り)に相当する位置には、鼻を覆わないように(鼻が露出するように)鼻用開放孔11bが形成されている。また、マスク部11において、口元(口の周り)に相当する位置には、口を覆わないように(口が露出するように)口用開放孔11cが形成されている。
【0015】
また、マスク部11には、図示されていないが、顔面に装着するための装着手段が備えられている。装着手段として、例えば、頭部の後ろにおいて連結させるための面ファスナーや鉤状のホックなどが取り付けられている。なお、マスク部11の横方向(水平方向或いは左右方向)において、連結させる位置を調整できるようになっており、連結位置を調整することで、マスク部11の横方向の長さを調整できるようになっている。これにより、横方向においてマスク部11を締め付けて、マスク部11を顔面になるべく密着させることができるようになっている。
【0016】
そして、図1及び図2に示すように、マスク部11の内側(顔面接触側)には、稼動手段12が複数設けられている。稼動手段12としては、図1に示すように、目を露出するための目元用開放孔11aの直下に1対の眼下部用稼動手段12aが設けられている。この眼下部用稼動手段12aは、マスク部11が頭部に装着された場合、顔面の眼下部に密着し、眼下部をマッサージ対象部位としている。また、稼動手段12としては、眼下部用稼動手段12aの下方であって、鼻用開放孔11bの左右両隣に1対の頬骨部用稼動手段12bが設けられている。この頬骨部用稼動手段12bは、マスク部11が頭部に装着された場合、顔面の頬骨部に密着し、頬骨部をマッサージ対象部位としている。また、稼動手段12としては、頬骨部用稼動手段12bのさらに下方であって、口用開放孔11cの斜め左右上方に1対の頬部用稼動手段12cが設けられている。この頬部用稼動手段12cは、マスク部11が頭部に装着された場合、顔面の頬部に密着し、頬部をマッサージ対象部位としている。このため、本実施形態のマスク部11が固定手段となる。
【0017】
これらの稼動手段12は、図2及び図3に示すように、マスク部11と稼動手段12を仲介して稼動手段12をマスク部11に固定する仲介部13を備えている。また、これらの稼動手段12は、当該仲介部13に固定される設置部としての設置板14と、設置板14に複数配置され、マッサージ対象部位と接触する接触部15を備えている。以下、各部材について詳しく説明する。
【0018】
仲介部13は、気体や液体などの流体を収容することができる袋状に形成されている。流体は、例えば、水、不凍液、コロイド溶液、液体の比重に近い粒子(固体)を含んだ液体、空気などの気体などとなっている。本実施形態では、流体として空気が採用されている。また、仲介部13は、エラストマー、薄くて軟質なプラスチック樹脂、布、皮などにより構成されており、外部から押圧力が加わった場合、内部に収容されている流体が変化して、形状が変化するようになっている。本実施形態では、プラスチック樹脂により形成されている。仲介部13は、図3(a)に示すように、通常(外部からの押圧力がないとき)、略直方体形状に構成されており、マスク部11に固定される面及びその対面(設置板14が固定される面)が他の4面よりも広くなっている。
【0019】
また、頬部用稼動手段12cの仲介部13は、図2に示すように、眼下部用稼動手段12aや頬骨部用稼動手段12bよりも、マスク部11に固定される面とその対面との間の距離が厚くなるように形成されている。このように厚くしたことにより、眼下部や頬骨部と比較して、柔らかい頬部に頬部用稼動手段12cを密着させたとしても頬部にかかる圧力を弱めることができる。また、このような形状にしたことにより、眼下部や頬骨部と比較して、内側(頭部側)に位置する頬部に対して頬部用稼動手段12cを眼下部用稼動手段12aや頬骨部用稼動手段12bと同様に密着させることができる。
【0020】
また、マスク部11に固定される面とその対面との間の距離において、頬部用稼動手段12cの仲介部13は、下方の方が上方よりも厚くなるように形成されている。このような形状にすることにより、下方の方が上方よりも内側に位置する頬部に対して頬部用稼動手段12cを均一に密着させることができる。
【0021】
また、図1に示すように、仲介部13には、流体を流し込むことができる圧力装置としてのポンプ16が接続されている。このポンプ16が流体を仲介部13に流し込むことにより、仲介部13に収容される流体の圧力を変化させることができる。すなわち、仲介部13の固さを任意に変更することができるようになっている。また、ポンプ16は、同じ圧力の流体を全ての仲介部13に対して同様に流し込むことができるようになっている。
【0022】
設置板14は、変形しにくい金属や硬質なプラスチック樹脂などの素材により板状に形成されており、各仲介部13の内側表面(マスク部11に固定される面の対面)に固定されている。また、各設置板14には、それぞれマッサージ対象部位と接触する接触部15が複数固定されている。
【0023】
そして、この設置板14は、稼動手段12の種類により、大きさや設置される接触部15の数が異なっている。具体的には、眼下部用稼動手段12aの設置板14の面積(仲介部13に固定される面の面積)は、頬骨部用稼動手段12b又は頬部用稼動手段12cの設置板14の面積(仲介部13に固定される面の面積)よりも小さく設定されている。また、眼下部用稼動手段12aの設置板14の数(2つ)は、頬骨部用稼動手段12b又は頬部用稼動手段12cの設置板14の数(4つ)よりも少なく設定されている。また、眼下部用稼動手段12aの設置板14に固定される接触部15の数(2つ)は、頬骨部用稼動手段12b又は頬部用稼動手段12cの設置板14に固定される接触部15の数(4つ)よりも少なく設定されている。このようにマッサージ対象部位の広さに応じて稼動手段12の大きさや接触部15の数や大きさを変更するようになっている。
【0024】
接触部15には、図示しない動力装置が内蔵されている。なお、動力装置としてはアクチュエータ、圧電素子、ソレノイド、エアーバイブレータ、振動モータ、形状記憶合金、ゲルアクチュエータ、磁性体などを利用したものが挙げられる。本実施形態では、動力装置として、振動モータを利用している。この振動モータには、図示しない制御部が接続されており、振動するタイミング、振動の強さなどを制御できるようになっている。
【0025】
また、仲介部13と設置板14の接合面の面積は、接触部15がマッサージ対象部位と接する接触面の面積よりも大きく形成されている。これにより、稼動手段12が稼動した際、接触部15のマッサージ対象部位に対する変位量を、仲介部13に対する変位量よりも大きくすることができ、効率的にマッサージすることができる。
【0026】
次に、このように構成されたマッサージ機10の作用について説明する。
マスク部11を頭部に被った状態で、装着手段により横方向に締め付けて連結させ、マスク部11を頭部に装着すると、各稼動手段12がマッサージ対象部位に配置される。このとき、仲介部13は、マッサージ対象部位の形状に応じて変形することができるため、マッサージ対象部位の形状がどのような形状であっても、それに合わせて稼動手段12の接触部15をマッサージ対象部位に密着させることができる。また、ポンプ16によりエアを送り出すと、各同じ圧力で稼動手段12がマッサージ対象部位に圧接させることができ、より密着させることができる。
【0027】
また、この際、頬部用稼動手段12cの仲介部13は、頬部の形状に合わせて、眼下部用稼動手段12a又は頬骨部用稼動手段12bよりも厚く形成されているため、稼動手段12の接触部15をマッサージ対象部位により密着させることができる。また、頬部用稼動手段12cの仲介部13は、下方の方が上方よりも厚くなっているため、頬部の形状に応じて均一に稼動手段12の接触部15をマッサージ対象部位に密着させることができる。
【0028】
この密着させた状態で、制御部により、各稼動手段12の接触部15の動作装置を動作させることにより、接触部15が振動(又はマッサージ対象部位を押圧)する。このように、マッサージ対象部位に対して振動、押圧を加えることにより筋肉の緊張緩和、血行促進を行うことができる。この際、接触部15は、振動した場合であっても、仲介部13が変形することにより、接触部15は、マッサージ対象部位に対して密着し続けることができ、効果的にマッサージ対象部位に対して振動、押圧を加えることができる。
【0029】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)稼動手段12は、接触部15とマスク部11との間に仲介部13を備えている。そして、この仲介部13は、マスク部11が稼動手段12の接触部15をマッサージ対象部位に押し当てる際、マッサージ対象部位の表面形状に応じて変形するように構成されている。このため、マッサージ対象部位の表面形状がどのような場合であっても、接触部15を密着させることができ、効果的に振動、押圧を加えることができる。
【0030】
(2)仲介部13は、流体を収容することができ、収容した流体量により、固さを変更することができる袋状に構成されている。これにより、表面形状に応じて仲介部13の固さを変更することにより、密着度合いを変更することができる。
【0031】
(3)仲介部13に対して流体を流し込む圧力装置としてのポンプ16を備えている。このため、仲介部13の固さを容易に変更することができ、接触部15のマッサージ対象部位に対する押しつけ圧を変更することができる。
【0032】
(4)稼動手段12は、複数備えられている一方、各稼動手段12に備えられた仲介部13に対して同一圧力の流体を流し込むポンプ16を備えた。このように、複数の稼動手段12を設けたことにより、複雑な形状をしているマッサージ対象部位に対して均一に接触させることができる。また、ポンプ16は、各仲介部13に対して同一圧力の流体を流し込むため、仲介部13の圧力を均一にして、同じようにマッサージすることができる。また、1つのポンプ16にて複数の仲介部13の固さを調整することができるため、調整の手間を少なくすることができ、また、製造コストを少なくすることができる。
【0033】
(5)仲介部13と設置板14の接合面の面積は、接触部15がマッサージ対象部位と接する接触面の面積よりも大きく形成されている。これにより、稼動手段12が稼動した際、接触部15のマッサージ対象部位に対する変位量を、仲介部13に対する変位量よりも大きくすることができ、効率的にマッサージすることができる。
【0034】
(6)稼動手段12には、仲介部13と比較して変形しない設置板14が備えられており、設置板14には、複数の接触部15が配置され、且つ、当該設置板14は、仲介部13に固定されるようになっている。これにより、稼動手段12が稼動した際、接触部15のマッサージ対象部位に対する変位量を、仲介部13に対する変位量よりも大きくすることができ、効率的にマッサージすることができる。
【0035】
(7)頬骨部をマッサージ対象部位とする頬骨部用稼動手段12bの接触部15の接触面積は、眼下部をマッサージ対象部位とする眼下部用稼動手段12aの接触部15の接触面積よりも大きく構成されている。これにより、眼下部を効率的、且つ、集中的にマッサージすることができる。また、頬部をマッサージ対象部位とする頬部用稼動手段12cの仲介部13は、眼下部用稼動手段12a又は頬骨部用稼動手段12bの仲介部13よりもマスク部11と接触部15との間の距離が厚くなるように構成されている。このように厚くしたことにより、眼下部や頬骨部と比較して、内側(頭部側)に位置する頬部に対して頬部用稼動手段12cを眼下部用稼動手段12aや頬骨部用稼動手段12bと同様に密着させることができる。このため、効果的に頬部をマッサージすることができる。
【0036】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、装着手段は、面ファスナーやフックであったが、これ以外の部材で装着するようにしても良い。例えば、マスク部11に紐状の輪を取り付け、耳に掛けてマスク部11を装着するようにしても良い。
【0037】
・上記実施形態において、装着手段は、横方向の長さを調整することができたが、調整できなくても良い。この場合、仲介部13の大きさを変更することにより、密着度合いを調整することとなる。
【0038】
・上記実施形態において、各稼動手段12に備えられた仲介部13に対して流体を流し込むポンプ16を仲介部13毎に備えていてもよい。このようにすれば、マッサージ対象部位に応じて接触部15の密着度合いを変更することができる。
【0039】
・上記実施形態において、仲介部13に接触部15を直接固定しても良い。そして、この場合、仲介部13と接触部15との接合面の面積を、接触部15がマッサージ対象部位と接する接触面の面積よりも大きく形成しても良い。これにより、稼動手段12が稼動した際、接触部15のマッサージ対象部位に対する変位量を、仲介部13に対する変位量よりも大きくすることができ、効率的にマッサージすることができる。
【0040】
・上記実施形態において、仲介部13と設置板14の接合面の面積と、接触部15がマッサージ対象部位と接する接触面の面積とを同じにしてもよい。
・上記実施形態において、ポンプ16を備えなくても良い。
【0041】
・上記実施形態において、設置板14を備えなくても良い。
・上記実施形態において、仲介部13は、変形できるのであれば、流体を内部に収容しなくてもよい。例えば、仲介部13を、ゲルや、ゴムや、ばねなどの弾性体により構成しても良い。
【0042】
・上記実施形態において、稼動手段12の数や配置は任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、仲介部13へ流し込む流体量は、弁などにより調整しても良い。
【0043】
・上記実施形態において、顔面の各部位をマッサージ対象部位としたが、顔面以外の頭部や、身体の各部位をマッサージ対象部位としてもよい。
・上記実施形態において、眼下部用稼動手段12aの接触部15によるマッサージ対象部位の接触面積は、頬骨部用稼動手段12b又は頬部用稼動手段12cの接触部15によるマッサージ対象部位の接触面積の1/10〜1の範囲内に設定すればよい。なお、好ましくは、1/4〜3/4の範囲内となっている。
【0044】
・上記実施形態において、マスク部11に固定される面とその対面との間の距離において、頬部用稼動手段12cの仲介部13の厚さは、眼下部用稼動手段12aや頬骨部用稼動手段12bの仲介部13の厚さの1〜3倍となるように設定されている。なお、好ましくは、1.5〜2.5倍の範囲内となるように設定されている。
【0045】
・上記実施形態において、マスク部11の形状は、顔面を覆うような形状となっていたが、稼動手段12を各マッサージ対象部位に押し当てることができるのなら、任意に変更しても良い。
【0046】
・上記実施形態において、稼動手段12の大きさや、接触部15の数を、マッサージ対象部位に応じて任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、仲介部13の形状を、マッサージ対象部位の形状に応じて任意に変更してもよい。
【0047】
・上記実施形態において、動力装置を接触部15に内蔵させたが、内蔵しなくても良い。例えば、マスク部11と仲介部13との間に動力装置を備えても良い。この場合、仲介部13と接触部15を一体化しても良い。
【0048】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記接触部には、振動する振動手段又は押圧する押圧手段が内蔵されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載のマッサージ機。
【符号の説明】
【0049】
10…マッサージ機、11…マスク部、11a…目元用開放孔、11b…鼻用開放孔、11c…口用開放孔、12…稼動手段、12a…眼下部用稼動手段、12b…頬骨用稼動手段、12c…頬用稼動手段、13…仲介部、14…設置板(設置部)、15…接触部、16…ポンプ(圧力装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動又は押圧を行う稼動手段と、前記稼動手段が固定され、固定された前記稼動手段をマッサージ対象部位に押し当てる固定手段を備え、当該稼動手段を駆動させるマッサージ機において、
前記稼動手段は、マッサージ対象部位に接触する接触部と、前記接触部と固定手段との間に配置される仲介部と、を備え、
前記仲介部は、前記固定手段が前記稼動手段の接触部をマッサージ対象部位に押し当てる際、マッサージ対象部位の表面形状に応じて変形することを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記仲介部は、流体を収容することができ、収容した流体量により、固さを変更することができる袋状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記仲介部に対して流体を流し込む圧力装置を備えていることを特徴とする請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記稼動手段は、複数備えられている一方、各稼動手段に備えられた仲介部に対して同一圧力の流体を流し込む圧力装置を備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記稼動手段は、複数備えられており、各稼動手段に備えられた仲介部に対して流体を流し込む圧力装置を前記仲介部毎に備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記仲介部と接触部との接合面の面積は、前記接触部がマッサージ対象部位と接する接触面の面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記稼動手段には、仲介部と比較して変形しない設置部が備えられており、
前記設置部には、複数の接触部が配置され、且つ、当該設置部は、仲介部に固定されることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記マッサージ対象部位は、人体の顔面の眼下部、頬骨部、頬部となっており、各稼動手段は、マッサージ対象部位毎に設けられており、
前記頬骨部をマッサージ対象部位とする稼動手段の接触部の接触面積は、前記眼下部をマッサージ対象部位とする稼動手段の接触部の接触面積よりも大きく構成されており、
前記頬部をマッサージ対象部位とする稼動手段の仲介部は、他の稼動手段の仲介部よりも固定手段と接触部との間の距離が厚くなるように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−196369(P2012−196369A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63577(P2011−63577)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】