マッサージ機
【課題】簡易な構成にて複数層のエアバッグによるマッサージが可能なマッサージ機を提供する。
【解決手段】膨出方向に積層されたエアバッグを備えるマッサージ機において、膨出方向の基端側エアバッグ42と2つの先端側エアバッグ43,44とを、一体の複合エアバッグ41として基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させた。
【解決手段】膨出方向に積層されたエアバッグを備えるマッサージ機において、膨出方向の基端側エアバッグ42と2つの先端側エアバッグ43,44とを、一体の複合エアバッグ41として基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグの膨縮動作によって使用者のマッサージ部位に対して押圧等のマッサージを行うマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のマッサージ機を椅子型としたマッサージ椅子においては、着座した使用者の背中や臀部、ふくらはぎ部等の各マッサージ部位を押圧してマッサージするためのエアバッグを備えるものがある。このようなマッサージ機としては、例えば、特許文献1に示すように、背もたれ部の内部において、膨出方向の基端側の層に設けられた身体サポート用エアバッグと、膨出方向の先端側の層に設けられた2つのマッサージ用エアバッグとを備えたものがある。又、このマッサージ機は、前記身体サポート用エアバッグと前記マッサージ用エアバッグを膨張させるためのエアポンプを備え、該エアポンプは、それぞれ電磁弁を介して各層のエアバッグ(身体サポート用及びマッサージ用エアバッグ)に接続されている。又、このマッサージ機では、2つのマッサージ用エアバッグが背もたれ部の幅方向に離間して(隙間を有するように)設けられることで、身体の圧迫したくない部位(例えば、背骨)を避けてマッサージすることが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−104421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のマッサージ機では、エアバッグ毎にエアポンプと接続する接続孔が設けられ、又、エアバッグの層毎に電磁弁が設けられる構成であるため、構造が複雑であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成にて複数層のエアバッグによるマッサージが可能なマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のマッサージ機は、使用者のマッサージ部位を押圧すべく膨出する複数のエアバッグが膨出方向に積層され、前記エアバッグは、前記膨出方向の最も基端側の層に設けられた基端側エアバッグと、前記膨出方向の最も先端側の層に設けられた複数の先端側エアバッグとを備え、前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグを膨縮動作させるマッサージ機において、前記基端側エアバッグと複数の前記先端側エアバッグとを、一体の複合エアバッグとして前記基端側エアバッグの気室と前記先端側エアバッグの気室とを連通させたことを特徴とする。
【0007】
また上記構成においては、前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より大きく設定されることが好ましい。
また上記構成においては、前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より小さく設定されることが好ましい。
【0008】
また上記構成においては、前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグに近い側に設けられることが好ましい。
【0009】
また上記構成においては、前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグから離間する側に設けられることが好ましい。
【0010】
また上記構成においては、各前記先端側エアバッグの容量は、異なる容量に設定されることが好ましい。
また上記構成においては、複数の前記先端側エアバッグは、収縮状態において、対向部分が互いに当接するように形成されることが好ましい。
【0011】
また上記構成においては、複数の前記先端側エアバッグは、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されることが好ましい。
また上記構成においては、前記複合エアバッグが複数設けられることが好ましい。
【0012】
また上記構成においては、前記先端側エアバッグは、各複合エアバッグに2つ並設され、複数の前記複合エアバッグは、各複合エアバッグにおける2つの前記先端側エアバッグ間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上となるように配置されることが好ましい。
【0013】
また上記構成においては、前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグの少なくとも1つの容量は、複数の前記複合エアバッグで異なる容量に設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡易な構成にて複数層のエアバッグによるマッサージが可能なマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態のマッサージ機の概略構成を説明するための側面図である。
【図2】マッサージ機の概略構成を説明するための正面図である。
【図3】複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図4】マッサージ機の構成を説明するためのブロック図である。
【図5】複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図6】複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図7】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図8】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図9】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図10】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図11】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図12】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図13】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図14】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図15】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図16】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図17】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図18】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図19】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図20】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図21】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図22】別例のマッサージ機の概略構成を説明するための正面図である。
【図23】別例のオットマンのマッサージ動作を説明するための断面図である。
【図24】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図25】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図26】別例のオットマンの複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図27】(a)は、別例の肘掛け部の概略構成を説明するための拡大図、(b)は、(a)の複合エアバッグの位置を説明するための説明図である。
【図28】別例の肘掛け部のマッサージ動作を説明するための断面図である。
【図29】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図30】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図31】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図32】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図33】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のマッサージ機10は、左右一対の支持脚部11にて支持された座部12の後端に背もたれ部13が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。又、座部12の前端には、オットマン14が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。又、座部12の幅方向両側には、前後方向に延びる肘掛け部15が組み付けられている。
【0017】
座部12の下側には、背もたれ部13のリクライニング機構16が備えられており、このリクライニング機構16のモータ16aの駆動により背もたれ部13のリクライニングがなされるようになっている。又、オットマン14についても、座部12の下側に該オットマン14の上下動機構17が備えられており、この上下動機構17のモータ17aの駆動によりオットマン14の上下動がなされるようになっている。
【0018】
又、座部12の下側には、支持脚部11の間に制御装置31が設けられている。制御装置31は、接続ホース32を介して背もたれ部13の幅方向中央部に内装された複合エアバッグ41に接続されている。複合エアバッグ41は、使用者Hの背部(マッサージ部位)H1を押圧すべく膨出するように、その一部が背もたれ部13内の支持部材18に固定され、表面がシートカバー19にて覆われている。複合エアバッグ41は、複数層(本実施形態では2層)で構成され、膨出方向の基端側の層に設けられた基端側エアバッグ42と先端側の層に設けられた複数(本実施形態では2つ)の先端側エアバッグ43,44とを備える。複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させて一体形成されている。基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、例えばそれぞれシート状の部材を重ねて配置し周囲を溶着した袋状に形成されている。先端側エアバッグ43は、着座した使用者Hの左側部分に対応し、先端側エアバッグ44は、使用者Hの右側部分に対応している。
【0019】
図2及び図3に示すように、基端側エアバッグ42は、収縮状態において、膨出方向から見た形状が略長方形に形成され、長手方向が背もたれ部13(支持部材18)の長手方向に沿うように配置されている。基端側エアバッグ42の長手方向上側(使用者Hの頭部側)の端部部分には、2つの固定部42aが設けられ、該固定部42aには固定孔42bが形成されている。複合エアバッグ41は、各固定部42aの固定孔42bを貫通して支持部材18に固定される固定部材20(例えばリベット)にて組付けられている。基端側エアバッグ42は、膨出方向基端側の面の中央部に接続孔42cが1つ形成され、該接続孔42cに接続ホース32が接続されている。基端側エアバッグ42の先端側の面には、先端側エアバッグ43,44が積層され連結されている。
【0020】
先端側エアバッグ43,44は、収縮状態において、膨出方向から見た形状が略長方形に形成され、長手方向が基端側エアバッグ42の長手方向に沿うようにして、基端側エアバッグ42の幅方向(並設方向)に2つ並設されている。先端側エアバッグ43,44は、気室の容量が等しく設定され、並設方向の間に隙間Sが形成されている。固定部材20により組付けられた複合エアバッグ41は、前記隙間Sが背もたれ部13の幅方向中央に位置する。
【0021】
基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、連通孔43a,44aを介して気室が連通されている。連通孔43a,44aは、各先端側エアバッグ43,44の基端側の面において、その幅(並設)方向の中心位置に形成されている。従って、連通孔43a,44aにて一体形成された複合エアバッグ41は、蛇腹形状をなしている。連通孔43a,44aは、例えば基端側及び先端側エアバッグ42〜44のそれぞれ対応する面に形成された貫通孔を互いに位置合せし、その周囲を溶着固定して形成される。尚、本実施形態における複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42の容量と先端側エアバッグ43,44の合計容量とが同じに設定されている。
【0022】
図4に示すように、制御装置31は、制御部33と、電動駆動されるエアポンプ34と、三方電磁弁35とを備えている。制御装置31は、制御部33により、エアポンプ34及び電磁弁35を制御可能に構成されている。エアポンプ34は、電磁弁35(本実施形態では1つ)を介して複合エアバッグ41に接続された接続ホース32に接続されている。制御部33は、図示しないスイッチの操作等に基づいて、エアポンプ34を駆動して圧縮空気を生成し、電磁弁35を大気開放側から供給側に切り替えることで、前記圧縮空気を複合エアバッグ41に給気して基端側及び先端側エアバッグ42〜44を膨張させる。一方、制御部33は、複合エアバッグ41の所定の膨張動作が終了すると、電磁弁35を供給側から大気開放側に切り替えて複合エアバッグ41内の空気を大気中に排気させることで、基端側及び先端側エアバッグ42〜44を収縮させる。複合エアバッグ41によるマッサージは、この膨張・収縮動作の繰り返しによってなされる。又、この制御装置31は、制御部33により、リクライニング機構16のモータ16a(図1参照)及び上下動機構17のモータ17aを制御可能に構成されている。
【0023】
次に、このように構成されたマッサージ機10の動作(作用)について説明する。
制御装置31は、制御部33により、例えば予めプログラムされたマッサージコースに従ってエアポンプ34及び電磁弁35を制御して、複合エアバッグ41を膨縮動作させる。まず、図5に示すように、基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、マッサージを行わない非駆動時の収縮状態において、支持部材18とシートカバー19との間に折り畳まれた状態で収納されている。次いで、マッサージコースに従って制御部33がエアポンプ34を駆動する。エアポンプ34からの圧縮空気は、基端側エアバッグ42に給気されるとともに、連通孔43a,44aを介して先端側エアバッグ43,44に給気され、複合エアバッグ41が膨張する。図6に示すように、膨張状態(背部H1を押圧している状態)において、先端側エアバッグ43,44は、連通孔43a,44aが設けられた連通部46,47を起点として膨張する。先端側エアバッグ43,44は、前記隙間Sを設けたことで、膨張状態において、並設方向の対向部分の間に隙間が形成される。これにより、先端側エアバッグ43,44は、背部H1の圧迫したくない部位(背骨)Bを避けてマッサージすることが可能となる。尚、本実施形態では、膨張状態において、基端側エアバッグ42が背部H1側に膨出する幅W1と、先端側エアバッグ43,44が膨出する幅W2とは、同程度となる。
【0024】
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)本実施形態のマッサージ機10では、基端側エアバッグ42と2つの先端側エアバッグ43,44とを、一体の複合エアバッグ41として基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させている。これにより、基端側及び先端側エアバッグ42〜44と、それらを膨張させるためのエアポンプ34との間に設ける電磁弁35を1つとすることができる。又、エアポンプ34を接続するための複合エアバッグ41の接続孔42cを1つとすることができる。その結果、簡易な構成にて複数層の複合エアバッグ41によるマッサージが可能なマッサージ機10を提供するこができる。
【0025】
(2)収縮状態において、先端側エアバッグ43,44の並設方向の間には、隙間Sが形成されている。先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、並設方向の対向部分の間に隙間が形成される。これにより、背部H1(マッサージ部位)の圧迫したくない部位Bを避けたマッサージを施すことで、マッサージ感を向上させることができる。
【0026】
(3)複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42と先端側エアバッグ43,44とが連通孔43a,44aにて連通された蛇腹形状をなしている。これにより、複数層の複合エアバッグ41の膨出する量を確保しつつ、収納スペースを小さくすることができる。
【0027】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、複合エアバッグ41を基端側及び先端側エアバッグ42〜44の2層で構成したが、3層以上の複数層で構成してもよい。この場合、基端側エアバッグ42と先端側エアバッグ43,44との気室を、他の層のエアバッグを介して連通させてもよい。
【0028】
・上記実施形態では、基端側エアバッグ42の容量と、先端側エアバッグ43,44の合計容量とは、同じに設定されていたが、これに限定されない。例えば、図7及び図8に示す複合エアバッグ51は、基端側エアバッグ42の容量が先端側エアバッグ43,44の合計容量より大きく設定されている。このように、基端側エアバッグ42の容量を大きくすることで、図8に示すように、例えば基端側エアバッグ42が膨張する幅W1を大きくすることができ、先端側エアバッグ43,44全体を底上げして、その膨出する量を容易に大きくすることができる。
【0029】
尚、複合エアバッグ51を、3層以上の複数層で構成した場合には、先端側エアバッグ43,44以外のエアバッグ(基端側エアバッグ42を含む)の合計容量を先端側エアバッグ43,44の合計容量より大きく設定することで、同様の効果を得ることができる。
【0030】
又、例えば図9及び図10に示すように、基端側エアバッグ42の容量を、先端側エアバッグ43,44の合計容量より小さく設定してもよい。図9及び図10に示す複合エアバッグ52は、基端側エアバッグ42の容量を先端側エアバッグ43,44に対して相対的に小さくすることで、例えば先端側エアバッグ43,44を並設方向の外側(図10の矢印の方向)に向かって膨張させることができる。これにより、例えばマッサージ部位(背部H1)を外側に押し広げるようなマッサージを施すことができる。
【0031】
尚、複合エアバッグ52を、3層以上の複数層で構成した場合には、先端側エアバッグ43,44以外のエアバッグ(基端側エアバッグ42を含む)の合計容量を先端側エアバッグ43,44の合計容量より小さく設定することで、同様の効果を得ることができる。
【0032】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44a(連通部46,47)は、各先端側エアバッグ43,44の基端側の面において、その並設方向の中心位置に形成されていたが、これに限定されない。例えば、図11〜図13に示す複合エアバッグ53は、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44aが、もう一方の先端側エアバッグ43,44に近い側に設けられる。言い換えると、連通孔43a,44a(連通部46,47)が、その先端側エアバッグ43,44における並設方向の中心位置よりもう一方の先端側エアバッグ43,44側(内側)に設けられる。このようにすると、例えば先端側エアバッグ43,44の連通部46,47が設けられた部分より外側の部分を、連通部46,47を起点として並設方向の内側(図13の矢印の方向)に向かって膨張させることが可能となる。よって、例えば背部H1(マッサージ部位)を並設方向の両側から挟むようなマッサージを施すことができる。
【0033】
尚、上記した図11に示す構成では、1つの基端側エアバッグ42に対して並設された2つの先端側エアバッグ43,44の組み合わせを1組設けたが、複数組設けてもよい。この場合、連通孔43a,44aを、同じ組のもう一方の先端側エアバッグ43,44に近い側に設けることで同様の効果を得ることができる。
【0034】
又、例えば図14〜図16に示す複合エアバッグ54のように、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44aを、もう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側に設けてもよい。言い換えると、連通孔43a,44a(連通部46,47)が、その先端側エアバッグ43,44における並設方向の中心位置よりもう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側(外側)に設けられる。このようにすると、例えば先端側エアバッグ43,44の連通部46,47が設けられた部分より内側の部分を、連通部46,47を起点として並設方向の外側(図16の矢印の方向)に向かって膨張させることが可能となる。よって、例えば背部H1を並設方向の外側に押し広げるようなマッサージを施すことができる。
【0035】
尚、上記した図14に示す構成では、1つの基端側エアバッグ42に対して並設された2つの先端側エアバッグ43,44の組み合わせを1組設けたが、複数組設けてもよい。この場合、連通孔43a,44aを、同じ組のもう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側に設けることで同様の効果を得ることができる。
【0036】
・上記実施形態では、背もたれ部13に複合エアバッグ41を1つ設けたが、これに限定されず、複数個設けてもよい。図17に示すように、例えば背もたれ部13には、3つの複合エアバッグ55〜57が設けられる。このようにすると、複数の複合エアバッグ55〜57が設けられるため、より多様なマッサージを行うことができる。尚、複合エアバッグ55〜57における膨縮動作は、2つのエアバッグに同じ動作をさせたり、全て連動させたり、又は個々に独立した動作をさせたりする等、どのように制御してもよい。
【0037】
又、複合エアバッグ55〜57は、各複合エアバッグ55〜57における先端側エアバッグ43,44間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上(図17における直線L1上)となるように配置されている。直線L1は、例えば、背もたれ部13の幅方向の中心位置を通る長手方向の直線に設定することが好ましい。これにより、例えば直線的に延びる背骨を避けながら各複合エアバッグ55〜57により多様なマッサージを行うことができる。
【0038】
又、例えば図18に示すように、複合エアバッグ56の容量を小さくするとともに、複合エアバッグ57の容量を大きくした構成としてもよい。複合エアバッグ56は、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の容量が他の複合エアバッグ55,57に比べて相対的に小さくなるように設定されている。又、複合エアバッグ57は、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の容量が他の複合エアバッグ55,56に比べて相対的に大きくなるように設定されている。各複合エアバッグ55〜57の容量は、例えば膨張状態の複合エアバッグ55〜57で形成される形状が背部H1の形状(背骨の曲線)に応じて設定されている。このようにすると、例えばマッサージ部位の形状に合わせたマッサージ等、膨出パターンの異なる複数の複合エアバッグ55〜57により、多様なマッサージを行うことができる。
【0039】
又、例えば図19に示すように、先端側エアバッグ43,44の容量を複合エアバッグ55〜57で上記別例(図18参照)と同様に異なる容量としながら、基端側エアバッグ42の容量を全ての複合エアバッグ55〜57で同じに設定にしてもよい。これにより、上記した効果と略同様の効果を得ることができる。つまり、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の少なくとも1つの容量が、複数の複合エアバッグ55〜57で異なる容量となるように適宜設定を変更することで、多様なマッサージを行うことができる。
【0040】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44は、容量が等しく設定されていたが、これに限定されない。例えば、図20及び図21に示す複合エアバッグ58は、一方の先端側エアバッグ43の容量が他方の先端側エアバッグ44の容量に比べて小さく設定されている。このようにすると、図21に示すように、一方の先端側エアバッグ44を他方の先端側エアバッグ43に比べて大きく膨張させることができる。よって、例えば背部H1(マッサージ部位)を傾動させることが可能となり、使用者Hの上半身を下半身に対して捻るようなマッサージを施すことができる。
【0041】
又、例えば図22に示すように、上記の図20に示した構成の複合エアバッグ58を、座部12の幅方向両側の(太股に対応した)側面部71やオットマン14の内側面部72に設けてもよい。このようにすると、前記太股に対応した側面部71に設けた複合エアバッグ58により使用者Hの太股を上面側から押圧するようなマッサージを施すことができる。又、図23に示すように、前記内側面部72に設けた複合エアバッグ58により使用者Hの脚部(下腿)H2における骨H2aを除く部分を包むようにマッサージすることができ、マッサージ感を向上させることができる。
【0042】
又、例えば図24に示すように、先端側エアバッグ43,44の容量が異なる複合エアバッグ59,60を、背もたれ部13の長手方向に沿うように交互に2つ(合計4つ)設けてもよい。複合エアバッグ59は、一方の(使用者Hの左側部分に対応した)先端側エアバッグ43に比べて、他方の(使用者Hの右側部分に対応した)先端側エアバッグ44の容量が大きくなるように設定されている。又、複合エアバッグ60は、複合エアバッグ59とは逆に、一方の(使用者Hの左側部分に対応した)先端側エアバッグ43に比べて、他方の(使用者Hの右側部分に対応した)先端側エアバッグ44の容量が小さくなるように設定されている。そして、各複合エアバッグ59,60は、それぞれの基端側エアバッグ42の並設方向の中心位置を通り、該並設方向の直交方向に延びる直線が直線L1上となるように配置されている。言い換えると、複合エアバッグ59,60は、互いの先端側エアバッグ43,44間の中心位置が直線L1に対して反対側にずれた位置となるように配置されている。尚、直線L1は、背もたれ部13の幅方向の中心位置を通る長手方向の直線である。このようにすると、各複合エアバッグ59,60を交互に膨縮動作させることで使用者Hの上半身を左右に捻るようなマッサージを行うことができる。
【0043】
又、上記の図24に示した複合エアバッグ59,60を、例えば図25に示すように、先端側エアバッグ43,44間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が直線L1上となるように配置してもよい。このようにすると、圧迫したくない部位Bを避けつつ、使用者Hの上半身を左右に捻るようなマッサージを行うことができる。
【0044】
又、例えば図26に示すように、オットマン14の左右の下腿保持面73に複合エアバッグ61を設けてもよい。複合エアバッグ61は、使用者Hの脚部のアキレス腱に対応して下腿保持面73の下側部分に設けられている。このようにすると、使用者Hのアキレス腱を避けたマッサージ動作、又はアキレス腱を伸縮させるマッサージ動作等の多様なマッサージを行うことができる。
【0045】
又、例えば図27(a)に示すように、肘掛け部15にカバー片75を設け、肘掛け部15とカバー片75とのそれぞれに複合エアバッグ62,63を設けてもよい。肘掛け部15の前端には、カバー片75が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。カバー片75は、その後端自由端側が肘掛け部15の上面15aから所定角度で拡開するように設けられており、使用者Hの前腕部H3(腕の肘から手側部分)が肘掛け部15との間に挿入できるようになっている。複合エアバッグ62は、肘掛け部15の上面15aに設けられている。又、複合エアバッグ63は、肘掛け部15の上面15aと対向するカバー片75の下面75aに設けられている。図27(b)に示すように、複合エアバッグ63の先端側エアバッグ43,44は、長尺形状のカバー片75の短手方向に並設され、その間に隙間Sが形成されている。又、複合エアバッグ62の先端側エアバッグ43,44は、複合エアバッグ63と同様に(複合エアバッグ63の先端側エアバッグ43,44と対向するように)肘掛け部15に配置されている。このようにすると、図28に示すように、複合エアバッグ62,63にて、例えば前腕部H3の骨H3aを除く部分を包むようにマッサージすることができ、マッサージ感を向上させることができる。
【0046】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44の間には、隙間Sが形成されていたが、これに限定されない。例えば図29及び図30に示すように、先端側エアバッグ43,44は、隙間Sが形成されないように構成してもよい。図29及び図30に示す複合エアバッグ64は、収縮状態において、先端側エアバッグ43,44における並設方向の対向部分が互いに膨出方向に重なることなく当接するように形成されている。これにより、マッサージを行わない非駆動時の収縮状態において、着座した使用者Hに対して先端側エアバッグ43,44同士の間に凹部が形成されてしまうことによる不快感を与えることを抑えることができる。
【0047】
又、例えば先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、対向部分が当接するように構成してもよい。図31及び図32に示すように、例えば複合エアバッグ65は、非駆動時の収縮状態において、先端側エアバッグ43,44の並設方向の対向部分が膨出方向に重なるように設定されている。そして、図33に示すように、先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されている。これにより、例えば、先端側エアバッグ43,44同士の間に大きな凹部が形成されることなく、より平面状に近い状態でマッサージ部位を押圧することができる。
【0048】
・上記実施形態において、基端側及び先端側エアバッグ42〜44のエアバッグの数は一例であり、適宜変更してもよい。
・上記実施形態において、複合エアバッグ41(基端側及び先端側エアバッグ42〜44)の形状は一例であり、例えば、上方から見た形状が多角形や円形等の他の形状に適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0049】
10…マッサージ機、18…支持部材、34…エアポンプ、41,51〜65…複合エアバッグ、42…基端側エアバッグ、43,44…先端側エアバッグ、46,47…連通部、H…使用者、H1…背部(マッサージ部位)、H2…脚部(マッサージ部位)、H3…前腕部(マッサージ部位)、L1…直線。
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグの膨縮動作によって使用者のマッサージ部位に対して押圧等のマッサージを行うマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のマッサージ機を椅子型としたマッサージ椅子においては、着座した使用者の背中や臀部、ふくらはぎ部等の各マッサージ部位を押圧してマッサージするためのエアバッグを備えるものがある。このようなマッサージ機としては、例えば、特許文献1に示すように、背もたれ部の内部において、膨出方向の基端側の層に設けられた身体サポート用エアバッグと、膨出方向の先端側の層に設けられた2つのマッサージ用エアバッグとを備えたものがある。又、このマッサージ機は、前記身体サポート用エアバッグと前記マッサージ用エアバッグを膨張させるためのエアポンプを備え、該エアポンプは、それぞれ電磁弁を介して各層のエアバッグ(身体サポート用及びマッサージ用エアバッグ)に接続されている。又、このマッサージ機では、2つのマッサージ用エアバッグが背もたれ部の幅方向に離間して(隙間を有するように)設けられることで、身体の圧迫したくない部位(例えば、背骨)を避けてマッサージすることが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−104421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のマッサージ機では、エアバッグ毎にエアポンプと接続する接続孔が設けられ、又、エアバッグの層毎に電磁弁が設けられる構成であるため、構造が複雑であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成にて複数層のエアバッグによるマッサージが可能なマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のマッサージ機は、使用者のマッサージ部位を押圧すべく膨出する複数のエアバッグが膨出方向に積層され、前記エアバッグは、前記膨出方向の最も基端側の層に設けられた基端側エアバッグと、前記膨出方向の最も先端側の層に設けられた複数の先端側エアバッグとを備え、前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグを膨縮動作させるマッサージ機において、前記基端側エアバッグと複数の前記先端側エアバッグとを、一体の複合エアバッグとして前記基端側エアバッグの気室と前記先端側エアバッグの気室とを連通させたことを特徴とする。
【0007】
また上記構成においては、前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より大きく設定されることが好ましい。
また上記構成においては、前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より小さく設定されることが好ましい。
【0008】
また上記構成においては、前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグに近い側に設けられることが好ましい。
【0009】
また上記構成においては、前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグから離間する側に設けられることが好ましい。
【0010】
また上記構成においては、各前記先端側エアバッグの容量は、異なる容量に設定されることが好ましい。
また上記構成においては、複数の前記先端側エアバッグは、収縮状態において、対向部分が互いに当接するように形成されることが好ましい。
【0011】
また上記構成においては、複数の前記先端側エアバッグは、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されることが好ましい。
また上記構成においては、前記複合エアバッグが複数設けられることが好ましい。
【0012】
また上記構成においては、前記先端側エアバッグは、各複合エアバッグに2つ並設され、複数の前記複合エアバッグは、各複合エアバッグにおける2つの前記先端側エアバッグ間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上となるように配置されることが好ましい。
【0013】
また上記構成においては、前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグの少なくとも1つの容量は、複数の前記複合エアバッグで異なる容量に設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡易な構成にて複数層のエアバッグによるマッサージが可能なマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態のマッサージ機の概略構成を説明するための側面図である。
【図2】マッサージ機の概略構成を説明するための正面図である。
【図3】複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図4】マッサージ機の構成を説明するためのブロック図である。
【図5】複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図6】複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図7】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図8】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図9】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図10】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図11】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図12】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図13】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図14】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図15】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図16】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図17】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図18】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図19】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図20】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図21】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【図22】別例のマッサージ機の概略構成を説明するための正面図である。
【図23】別例のオットマンのマッサージ動作を説明するための断面図である。
【図24】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図25】別例の背もたれ部の複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図26】別例のオットマンの複合エアバッグを説明するための拡大図である。
【図27】(a)は、別例の肘掛け部の概略構成を説明するための拡大図、(b)は、(a)の複合エアバッグの位置を説明するための説明図である。
【図28】別例の肘掛け部のマッサージ動作を説明するための断面図である。
【図29】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図30】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図31】別例の複合エアバッグの概略構成を説明するための斜視図である。
【図32】別例の複合エアバッグの収縮状態について説明するための断面図である。
【図33】別例の複合エアバッグの膨張状態について説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のマッサージ機10は、左右一対の支持脚部11にて支持された座部12の後端に背もたれ部13が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。又、座部12の前端には、オットマン14が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。又、座部12の幅方向両側には、前後方向に延びる肘掛け部15が組み付けられている。
【0017】
座部12の下側には、背もたれ部13のリクライニング機構16が備えられており、このリクライニング機構16のモータ16aの駆動により背もたれ部13のリクライニングがなされるようになっている。又、オットマン14についても、座部12の下側に該オットマン14の上下動機構17が備えられており、この上下動機構17のモータ17aの駆動によりオットマン14の上下動がなされるようになっている。
【0018】
又、座部12の下側には、支持脚部11の間に制御装置31が設けられている。制御装置31は、接続ホース32を介して背もたれ部13の幅方向中央部に内装された複合エアバッグ41に接続されている。複合エアバッグ41は、使用者Hの背部(マッサージ部位)H1を押圧すべく膨出するように、その一部が背もたれ部13内の支持部材18に固定され、表面がシートカバー19にて覆われている。複合エアバッグ41は、複数層(本実施形態では2層)で構成され、膨出方向の基端側の層に設けられた基端側エアバッグ42と先端側の層に設けられた複数(本実施形態では2つ)の先端側エアバッグ43,44とを備える。複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させて一体形成されている。基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、例えばそれぞれシート状の部材を重ねて配置し周囲を溶着した袋状に形成されている。先端側エアバッグ43は、着座した使用者Hの左側部分に対応し、先端側エアバッグ44は、使用者Hの右側部分に対応している。
【0019】
図2及び図3に示すように、基端側エアバッグ42は、収縮状態において、膨出方向から見た形状が略長方形に形成され、長手方向が背もたれ部13(支持部材18)の長手方向に沿うように配置されている。基端側エアバッグ42の長手方向上側(使用者Hの頭部側)の端部部分には、2つの固定部42aが設けられ、該固定部42aには固定孔42bが形成されている。複合エアバッグ41は、各固定部42aの固定孔42bを貫通して支持部材18に固定される固定部材20(例えばリベット)にて組付けられている。基端側エアバッグ42は、膨出方向基端側の面の中央部に接続孔42cが1つ形成され、該接続孔42cに接続ホース32が接続されている。基端側エアバッグ42の先端側の面には、先端側エアバッグ43,44が積層され連結されている。
【0020】
先端側エアバッグ43,44は、収縮状態において、膨出方向から見た形状が略長方形に形成され、長手方向が基端側エアバッグ42の長手方向に沿うようにして、基端側エアバッグ42の幅方向(並設方向)に2つ並設されている。先端側エアバッグ43,44は、気室の容量が等しく設定され、並設方向の間に隙間Sが形成されている。固定部材20により組付けられた複合エアバッグ41は、前記隙間Sが背もたれ部13の幅方向中央に位置する。
【0021】
基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、連通孔43a,44aを介して気室が連通されている。連通孔43a,44aは、各先端側エアバッグ43,44の基端側の面において、その幅(並設)方向の中心位置に形成されている。従って、連通孔43a,44aにて一体形成された複合エアバッグ41は、蛇腹形状をなしている。連通孔43a,44aは、例えば基端側及び先端側エアバッグ42〜44のそれぞれ対応する面に形成された貫通孔を互いに位置合せし、その周囲を溶着固定して形成される。尚、本実施形態における複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42の容量と先端側エアバッグ43,44の合計容量とが同じに設定されている。
【0022】
図4に示すように、制御装置31は、制御部33と、電動駆動されるエアポンプ34と、三方電磁弁35とを備えている。制御装置31は、制御部33により、エアポンプ34及び電磁弁35を制御可能に構成されている。エアポンプ34は、電磁弁35(本実施形態では1つ)を介して複合エアバッグ41に接続された接続ホース32に接続されている。制御部33は、図示しないスイッチの操作等に基づいて、エアポンプ34を駆動して圧縮空気を生成し、電磁弁35を大気開放側から供給側に切り替えることで、前記圧縮空気を複合エアバッグ41に給気して基端側及び先端側エアバッグ42〜44を膨張させる。一方、制御部33は、複合エアバッグ41の所定の膨張動作が終了すると、電磁弁35を供給側から大気開放側に切り替えて複合エアバッグ41内の空気を大気中に排気させることで、基端側及び先端側エアバッグ42〜44を収縮させる。複合エアバッグ41によるマッサージは、この膨張・収縮動作の繰り返しによってなされる。又、この制御装置31は、制御部33により、リクライニング機構16のモータ16a(図1参照)及び上下動機構17のモータ17aを制御可能に構成されている。
【0023】
次に、このように構成されたマッサージ機10の動作(作用)について説明する。
制御装置31は、制御部33により、例えば予めプログラムされたマッサージコースに従ってエアポンプ34及び電磁弁35を制御して、複合エアバッグ41を膨縮動作させる。まず、図5に示すように、基端側及び先端側エアバッグ42〜44は、マッサージを行わない非駆動時の収縮状態において、支持部材18とシートカバー19との間に折り畳まれた状態で収納されている。次いで、マッサージコースに従って制御部33がエアポンプ34を駆動する。エアポンプ34からの圧縮空気は、基端側エアバッグ42に給気されるとともに、連通孔43a,44aを介して先端側エアバッグ43,44に給気され、複合エアバッグ41が膨張する。図6に示すように、膨張状態(背部H1を押圧している状態)において、先端側エアバッグ43,44は、連通孔43a,44aが設けられた連通部46,47を起点として膨張する。先端側エアバッグ43,44は、前記隙間Sを設けたことで、膨張状態において、並設方向の対向部分の間に隙間が形成される。これにより、先端側エアバッグ43,44は、背部H1の圧迫したくない部位(背骨)Bを避けてマッサージすることが可能となる。尚、本実施形態では、膨張状態において、基端側エアバッグ42が背部H1側に膨出する幅W1と、先端側エアバッグ43,44が膨出する幅W2とは、同程度となる。
【0024】
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)本実施形態のマッサージ機10では、基端側エアバッグ42と2つの先端側エアバッグ43,44とを、一体の複合エアバッグ41として基端側エアバッグ42の気室と先端側エアバッグ43,44の気室とを連通させている。これにより、基端側及び先端側エアバッグ42〜44と、それらを膨張させるためのエアポンプ34との間に設ける電磁弁35を1つとすることができる。又、エアポンプ34を接続するための複合エアバッグ41の接続孔42cを1つとすることができる。その結果、簡易な構成にて複数層の複合エアバッグ41によるマッサージが可能なマッサージ機10を提供するこができる。
【0025】
(2)収縮状態において、先端側エアバッグ43,44の並設方向の間には、隙間Sが形成されている。先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、並設方向の対向部分の間に隙間が形成される。これにより、背部H1(マッサージ部位)の圧迫したくない部位Bを避けたマッサージを施すことで、マッサージ感を向上させることができる。
【0026】
(3)複合エアバッグ41は、基端側エアバッグ42と先端側エアバッグ43,44とが連通孔43a,44aにて連通された蛇腹形状をなしている。これにより、複数層の複合エアバッグ41の膨出する量を確保しつつ、収納スペースを小さくすることができる。
【0027】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、複合エアバッグ41を基端側及び先端側エアバッグ42〜44の2層で構成したが、3層以上の複数層で構成してもよい。この場合、基端側エアバッグ42と先端側エアバッグ43,44との気室を、他の層のエアバッグを介して連通させてもよい。
【0028】
・上記実施形態では、基端側エアバッグ42の容量と、先端側エアバッグ43,44の合計容量とは、同じに設定されていたが、これに限定されない。例えば、図7及び図8に示す複合エアバッグ51は、基端側エアバッグ42の容量が先端側エアバッグ43,44の合計容量より大きく設定されている。このように、基端側エアバッグ42の容量を大きくすることで、図8に示すように、例えば基端側エアバッグ42が膨張する幅W1を大きくすることができ、先端側エアバッグ43,44全体を底上げして、その膨出する量を容易に大きくすることができる。
【0029】
尚、複合エアバッグ51を、3層以上の複数層で構成した場合には、先端側エアバッグ43,44以外のエアバッグ(基端側エアバッグ42を含む)の合計容量を先端側エアバッグ43,44の合計容量より大きく設定することで、同様の効果を得ることができる。
【0030】
又、例えば図9及び図10に示すように、基端側エアバッグ42の容量を、先端側エアバッグ43,44の合計容量より小さく設定してもよい。図9及び図10に示す複合エアバッグ52は、基端側エアバッグ42の容量を先端側エアバッグ43,44に対して相対的に小さくすることで、例えば先端側エアバッグ43,44を並設方向の外側(図10の矢印の方向)に向かって膨張させることができる。これにより、例えばマッサージ部位(背部H1)を外側に押し広げるようなマッサージを施すことができる。
【0031】
尚、複合エアバッグ52を、3層以上の複数層で構成した場合には、先端側エアバッグ43,44以外のエアバッグ(基端側エアバッグ42を含む)の合計容量を先端側エアバッグ43,44の合計容量より小さく設定することで、同様の効果を得ることができる。
【0032】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44a(連通部46,47)は、各先端側エアバッグ43,44の基端側の面において、その並設方向の中心位置に形成されていたが、これに限定されない。例えば、図11〜図13に示す複合エアバッグ53は、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44aが、もう一方の先端側エアバッグ43,44に近い側に設けられる。言い換えると、連通孔43a,44a(連通部46,47)が、その先端側エアバッグ43,44における並設方向の中心位置よりもう一方の先端側エアバッグ43,44側(内側)に設けられる。このようにすると、例えば先端側エアバッグ43,44の連通部46,47が設けられた部分より外側の部分を、連通部46,47を起点として並設方向の内側(図13の矢印の方向)に向かって膨張させることが可能となる。よって、例えば背部H1(マッサージ部位)を並設方向の両側から挟むようなマッサージを施すことができる。
【0033】
尚、上記した図11に示す構成では、1つの基端側エアバッグ42に対して並設された2つの先端側エアバッグ43,44の組み合わせを1組設けたが、複数組設けてもよい。この場合、連通孔43a,44aを、同じ組のもう一方の先端側エアバッグ43,44に近い側に設けることで同様の効果を得ることができる。
【0034】
又、例えば図14〜図16に示す複合エアバッグ54のように、先端側エアバッグ43,44の連通孔43a,44aを、もう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側に設けてもよい。言い換えると、連通孔43a,44a(連通部46,47)が、その先端側エアバッグ43,44における並設方向の中心位置よりもう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側(外側)に設けられる。このようにすると、例えば先端側エアバッグ43,44の連通部46,47が設けられた部分より内側の部分を、連通部46,47を起点として並設方向の外側(図16の矢印の方向)に向かって膨張させることが可能となる。よって、例えば背部H1を並設方向の外側に押し広げるようなマッサージを施すことができる。
【0035】
尚、上記した図14に示す構成では、1つの基端側エアバッグ42に対して並設された2つの先端側エアバッグ43,44の組み合わせを1組設けたが、複数組設けてもよい。この場合、連通孔43a,44aを、同じ組のもう一方の先端側エアバッグ43,44から離間する側に設けることで同様の効果を得ることができる。
【0036】
・上記実施形態では、背もたれ部13に複合エアバッグ41を1つ設けたが、これに限定されず、複数個設けてもよい。図17に示すように、例えば背もたれ部13には、3つの複合エアバッグ55〜57が設けられる。このようにすると、複数の複合エアバッグ55〜57が設けられるため、より多様なマッサージを行うことができる。尚、複合エアバッグ55〜57における膨縮動作は、2つのエアバッグに同じ動作をさせたり、全て連動させたり、又は個々に独立した動作をさせたりする等、どのように制御してもよい。
【0037】
又、複合エアバッグ55〜57は、各複合エアバッグ55〜57における先端側エアバッグ43,44間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上(図17における直線L1上)となるように配置されている。直線L1は、例えば、背もたれ部13の幅方向の中心位置を通る長手方向の直線に設定することが好ましい。これにより、例えば直線的に延びる背骨を避けながら各複合エアバッグ55〜57により多様なマッサージを行うことができる。
【0038】
又、例えば図18に示すように、複合エアバッグ56の容量を小さくするとともに、複合エアバッグ57の容量を大きくした構成としてもよい。複合エアバッグ56は、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の容量が他の複合エアバッグ55,57に比べて相対的に小さくなるように設定されている。又、複合エアバッグ57は、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の容量が他の複合エアバッグ55,56に比べて相対的に大きくなるように設定されている。各複合エアバッグ55〜57の容量は、例えば膨張状態の複合エアバッグ55〜57で形成される形状が背部H1の形状(背骨の曲線)に応じて設定されている。このようにすると、例えばマッサージ部位の形状に合わせたマッサージ等、膨出パターンの異なる複数の複合エアバッグ55〜57により、多様なマッサージを行うことができる。
【0039】
又、例えば図19に示すように、先端側エアバッグ43,44の容量を複合エアバッグ55〜57で上記別例(図18参照)と同様に異なる容量としながら、基端側エアバッグ42の容量を全ての複合エアバッグ55〜57で同じに設定にしてもよい。これにより、上記した効果と略同様の効果を得ることができる。つまり、基端側及び先端側エアバッグ42〜44の少なくとも1つの容量が、複数の複合エアバッグ55〜57で異なる容量となるように適宜設定を変更することで、多様なマッサージを行うことができる。
【0040】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44は、容量が等しく設定されていたが、これに限定されない。例えば、図20及び図21に示す複合エアバッグ58は、一方の先端側エアバッグ43の容量が他方の先端側エアバッグ44の容量に比べて小さく設定されている。このようにすると、図21に示すように、一方の先端側エアバッグ44を他方の先端側エアバッグ43に比べて大きく膨張させることができる。よって、例えば背部H1(マッサージ部位)を傾動させることが可能となり、使用者Hの上半身を下半身に対して捻るようなマッサージを施すことができる。
【0041】
又、例えば図22に示すように、上記の図20に示した構成の複合エアバッグ58を、座部12の幅方向両側の(太股に対応した)側面部71やオットマン14の内側面部72に設けてもよい。このようにすると、前記太股に対応した側面部71に設けた複合エアバッグ58により使用者Hの太股を上面側から押圧するようなマッサージを施すことができる。又、図23に示すように、前記内側面部72に設けた複合エアバッグ58により使用者Hの脚部(下腿)H2における骨H2aを除く部分を包むようにマッサージすることができ、マッサージ感を向上させることができる。
【0042】
又、例えば図24に示すように、先端側エアバッグ43,44の容量が異なる複合エアバッグ59,60を、背もたれ部13の長手方向に沿うように交互に2つ(合計4つ)設けてもよい。複合エアバッグ59は、一方の(使用者Hの左側部分に対応した)先端側エアバッグ43に比べて、他方の(使用者Hの右側部分に対応した)先端側エアバッグ44の容量が大きくなるように設定されている。又、複合エアバッグ60は、複合エアバッグ59とは逆に、一方の(使用者Hの左側部分に対応した)先端側エアバッグ43に比べて、他方の(使用者Hの右側部分に対応した)先端側エアバッグ44の容量が小さくなるように設定されている。そして、各複合エアバッグ59,60は、それぞれの基端側エアバッグ42の並設方向の中心位置を通り、該並設方向の直交方向に延びる直線が直線L1上となるように配置されている。言い換えると、複合エアバッグ59,60は、互いの先端側エアバッグ43,44間の中心位置が直線L1に対して反対側にずれた位置となるように配置されている。尚、直線L1は、背もたれ部13の幅方向の中心位置を通る長手方向の直線である。このようにすると、各複合エアバッグ59,60を交互に膨縮動作させることで使用者Hの上半身を左右に捻るようなマッサージを行うことができる。
【0043】
又、上記の図24に示した複合エアバッグ59,60を、例えば図25に示すように、先端側エアバッグ43,44間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が直線L1上となるように配置してもよい。このようにすると、圧迫したくない部位Bを避けつつ、使用者Hの上半身を左右に捻るようなマッサージを行うことができる。
【0044】
又、例えば図26に示すように、オットマン14の左右の下腿保持面73に複合エアバッグ61を設けてもよい。複合エアバッグ61は、使用者Hの脚部のアキレス腱に対応して下腿保持面73の下側部分に設けられている。このようにすると、使用者Hのアキレス腱を避けたマッサージ動作、又はアキレス腱を伸縮させるマッサージ動作等の多様なマッサージを行うことができる。
【0045】
又、例えば図27(a)に示すように、肘掛け部15にカバー片75を設け、肘掛け部15とカバー片75とのそれぞれに複合エアバッグ62,63を設けてもよい。肘掛け部15の前端には、カバー片75が幅方向の回動軸にて傾動可能に組み付けられている。カバー片75は、その後端自由端側が肘掛け部15の上面15aから所定角度で拡開するように設けられており、使用者Hの前腕部H3(腕の肘から手側部分)が肘掛け部15との間に挿入できるようになっている。複合エアバッグ62は、肘掛け部15の上面15aに設けられている。又、複合エアバッグ63は、肘掛け部15の上面15aと対向するカバー片75の下面75aに設けられている。図27(b)に示すように、複合エアバッグ63の先端側エアバッグ43,44は、長尺形状のカバー片75の短手方向に並設され、その間に隙間Sが形成されている。又、複合エアバッグ62の先端側エアバッグ43,44は、複合エアバッグ63と同様に(複合エアバッグ63の先端側エアバッグ43,44と対向するように)肘掛け部15に配置されている。このようにすると、図28に示すように、複合エアバッグ62,63にて、例えば前腕部H3の骨H3aを除く部分を包むようにマッサージすることができ、マッサージ感を向上させることができる。
【0046】
・上記実施形態では、先端側エアバッグ43,44の間には、隙間Sが形成されていたが、これに限定されない。例えば図29及び図30に示すように、先端側エアバッグ43,44は、隙間Sが形成されないように構成してもよい。図29及び図30に示す複合エアバッグ64は、収縮状態において、先端側エアバッグ43,44における並設方向の対向部分が互いに膨出方向に重なることなく当接するように形成されている。これにより、マッサージを行わない非駆動時の収縮状態において、着座した使用者Hに対して先端側エアバッグ43,44同士の間に凹部が形成されてしまうことによる不快感を与えることを抑えることができる。
【0047】
又、例えば先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、対向部分が当接するように構成してもよい。図31及び図32に示すように、例えば複合エアバッグ65は、非駆動時の収縮状態において、先端側エアバッグ43,44の並設方向の対向部分が膨出方向に重なるように設定されている。そして、図33に示すように、先端側エアバッグ43,44は、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されている。これにより、例えば、先端側エアバッグ43,44同士の間に大きな凹部が形成されることなく、より平面状に近い状態でマッサージ部位を押圧することができる。
【0048】
・上記実施形態において、基端側及び先端側エアバッグ42〜44のエアバッグの数は一例であり、適宜変更してもよい。
・上記実施形態において、複合エアバッグ41(基端側及び先端側エアバッグ42〜44)の形状は一例であり、例えば、上方から見た形状が多角形や円形等の他の形状に適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0049】
10…マッサージ機、18…支持部材、34…エアポンプ、41,51〜65…複合エアバッグ、42…基端側エアバッグ、43,44…先端側エアバッグ、46,47…連通部、H…使用者、H1…背部(マッサージ部位)、H2…脚部(マッサージ部位)、H3…前腕部(マッサージ部位)、L1…直線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者のマッサージ部位を押圧すべく膨出する複数のエアバッグが膨出方向に積層され、
前記エアバッグは、前記膨出方向の最も基端側の層に設けられた基端側エアバッグと、前記膨出方向の最も先端側の層に設けられた複数の先端側エアバッグとを備え、
前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグを膨縮動作させるマッサージ機において、
前記基端側エアバッグと複数の前記先端側エアバッグとを、一体の複合エアバッグとして前記基端側エアバッグの気室と前記先端側エアバッグの気室とを連通させたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より大きく設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より小さく設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、
前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグに近い側に設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、
前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグから離間する側に設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
各前記先端側エアバッグの容量は、異なる容量に設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
複数の前記先端側エアバッグは、収縮状態において、対向部分が互いに当接するように形成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
複数の前記先端側エアバッグは、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグが複数設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグは、各複合エアバッグに2つ並設され、
複数の前記複合エアバッグは、各複合エアバッグにおける2つの前記先端側エアバッグ間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上となるように配置されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のマッサージ機において、
前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグの少なくとも1つの容量は、複数の前記複合エアバッグで異なる容量に設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項1】
使用者のマッサージ部位を押圧すべく膨出する複数のエアバッグが膨出方向に積層され、
前記エアバッグは、前記膨出方向の最も基端側の層に設けられた基端側エアバッグと、前記膨出方向の最も先端側の層に設けられた複数の先端側エアバッグとを備え、
前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグを膨縮動作させるマッサージ機において、
前記基端側エアバッグと複数の前記先端側エアバッグとを、一体の複合エアバッグとして前記基端側エアバッグの気室と前記先端側エアバッグの気室とを連通させたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より大きく設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグ以外のエアバッグの合計容量は、前記先端側エアバッグの合計容量より小さく設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、
前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグに近い側に設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグは、並設された2つの前記先端側エアバッグの組み合わせを少なくとも1組み有し、
前記先端側エアバッグと前記基端側エアバッグとの連通部は、同じ組のもう一方の先端側エアバッグから離間する側に設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
各前記先端側エアバッグの容量は、異なる容量に設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
複数の前記先端側エアバッグは、収縮状態において、対向部分が互いに当接するように形成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
複数の前記先端側エアバッグは、膨張状態において、対向部分が互いに当接するように形成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記複合エアバッグが複数設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサージ機において、
前記先端側エアバッグは、各複合エアバッグに2つ並設され、
複数の前記複合エアバッグは、各複合エアバッグにおける2つの前記先端側エアバッグ間の中心位置を通り並設方向の直交方向に延びる直線が同一直線上となるように配置されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のマッサージ機において、
前記基端側エアバッグ及び前記先端側エアバッグの少なくとも1つの容量は、複数の前記複合エアバッグで異なる容量に設定されたことを特徴とするマッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2013−27650(P2013−27650A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167432(P2011−167432)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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