説明

マッサージ機

【課題】エアバックを覆うカバー部材がマッサージ機本体から外れてしまうことを防止することができるマッサージ機を提供する。
【解決手段】カバー部材31には、複数の取付孔33aが放射状に広がるように延びる直線上に配置されている。すなわち、カバー部材31とマッサージ機本体11との固定箇所が、放射状に広がるように延びる直線上に存在している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、背中、腰等をマッサージするために椅子等に沿わせて使用されるクッション型のマッサージ機が特許文献1に開示されている。特許文献1のマッサージ機は、クッション材よりなる表側クッション部材及び裏側クッション部材と、これら両クッション部材の間に介在される振動体とを有している。振動体の周囲には比較的硬い材質からなるスペーサが配設されている。また、表側クッション部材及び裏側クッション部材それぞれと振動体との間には振動伝達部材が介在されている。そして、振動体から発せられた振動が、各振動伝達部材を介して表側クッション部材及び裏側クッション部材に伝達されることで、使用者に対して一定のマッサージを行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−5297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のマッサージ機では、振動によるマッサージであるため、押し動作や指圧動作等が無く、マッサージ感が単調になってしまう。そこで、例えば、エアバックを用いて押し動作や指圧動作を行えるようにしたマッサージ機を用いることが考えられる。このようなエアバックを用いたマッサージ機のマッサージ機本体には、エアバックを覆う伸縮性を有するカバーを備えたカバー部材が取り付けられる。しかしながら、エアバックを用いて押し動作や指圧動作を行う際に、エアバックの膨張に追従してカバーがエアバックの膨張方向へ押し出され、このカバーが押し出されることにつられて、カバー部材がマッサージ機本体から外れてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、エアバックを覆うカバー部材がマッサージ機本体から外れてしまうことを防止することができるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のマッサージ機は、エアバックを用いてマッサージを行うマッサージ部がマッサージ機本体に設けられるとともに、前記エアバックを覆う伸縮性を有するカバーを備えたカバー部材が前記マッサージ機本体に取り付けられたマッサージ機において、前記カバー部材には、前記マッサージ機本体に対して前記カバー部材を取り付けるための取付部が複数設けられるとともに、前記複数の取付部は、放射状に広がるように延びる直線上に配置されていることを特徴とする。
【0007】
このマッサージ機において、前記取付部が同一円周上に配置されていることが好ましい。
このマッサージ機において、前記マッサージ機本体は円盤状であることが好ましい。
【0008】
このマッサージ機において、前記カバーには、マッサージ効果を変えるアタッチメントを取り付けるためのアタッチメント用取付部が、前記エアバックと重なる位置に設けられていることが好ましい。
【0009】
このマッサージ機において、前記マッサージ部が前記マッサージ機本体の一面側に設けられ、使用者に温熱効果を付与するヒータ部が前記マッサージ機本体の一面側とは反対側である他面側に設けられたことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エアバックを覆うカバー部材がマッサージ機本体から外れてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)は実施形態におけるマッサージ機をマッサージ部側から平面視した図、(b)はマッサージ機をヒータ部側から平面視した図である。
【図2】マッサージ機本体の一部分解斜視図である。
【図3】マッサージ機本体の内部を模式的に示す図である。
【図4】マッサージ機の側面図である。
【図5】エアバックの回路図である。
【図6】マッサージ機の断面図である。
【図7】(a)は使用者がマッサージ機を使用している状態を示す図、(b)は使用者がマッサージ効果を得ている状態を示す図、(c)は使用者が温熱効果を得ている状態を示す図である。
【図8】別の実施形態を示すマッサージ機をマッサージ部側から平面視した図である。
【図9】アタッチメントを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明をクッション型のマッサージ機に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、マッサージ機10は略円盤状のマッサージ機本体11を有している。マッサージ機本体11の一面11a側にはマッサージ部Mが設けられるとともに、一面11a側とは反対側である他面11b側にはヒータ部Hが設けられている。マッサージ機本体11は、マッサージ部Mとヒータ部Hとが重ねられて形成されるとともに、このマッサージ部Mとヒータ部Hとが重なる方向をマッサージ機本体11の厚み方向とする。また、マッサージ機本体11の厚み方向に直交するマッサージ機本体11の径方向をマッサージ機本体11の幅方向とする。
【0013】
まず、マッサージ部Mについて説明する。
図2に示すように、マッサージ機本体11は略円盤状の本体部12を有している。本体部12の一面側にはマッサージ部Mを収容する平面視円孔状のマッサージ部収容凹部12aが形成されている。マッサージ部収容凹部12aの内側面には、嵌合凹部12bが周方向に所定の間隔をあけて複数形成されている。マッサージ部収容凹部12aには円盤状の基材13が収容されている。基材13は、マッサージ部収容凹部12aの底面に載置される有底円筒状の第1基材14と、第1基材14の上面に載置される有蓋円筒状の第2基材15とを組み付けて構成されている。
【0014】
第2基材15の外周面には、係止突起15fが周方向に所定の間隔をあけて複数突設されている。各係止突起15fは、第2基材15の外周面から外方へ延びる延在部151fと、延在部151fの先端から第2基材15の周方向に延びる係止部152fとから構成されている。第2基材15の上面には一対の収容凹部15a,15bが形成されている。各収容凹部15a,15bは平面視円孔状をなすとともに、各収容凹部15a,15bには蛇腹状をなすエアバック21,22がそれぞれ収容される。
【0015】
第2基材15の上面にはクッション部材16が載置される。クッション部材16には、各エアバック21,22が通過可能な一対の通過部16a,16bが形成されている。各通過部16a,16bは平面視円孔状をなしており、各通過部16a,16bにおける隣り合う側の一部分が互いに繋がっている。クッション部材16が第2基材15の上面に載置された状態において、各通過部16a,16bは各収容凹部15a,15bと重なるようにクッション部材16に形成されている。
【0016】
マッサージ機本体11には、クッション部材16を覆う有蓋円筒状のカバー部材31が取り付けられる。カバー部材31は、伸縮性を有するカバー32と、このカバー32の開口縁に縫い付けられた不完全環状の取付片33とを有している。取付片33の側面には取付部としての取付孔33aが周方向に所定の間隔をあけて複数設けられている。よって、各取付孔33aは、取付片33の側面において、カバー部材31の中心から放射状に延びる直線上に配置されている。各取付孔33aは、その内側を第2基材15の係止突起15fが通過可能に形成されている。
【0017】
図3に示すように、一対のエアバック21,22(一対の収容凹部15a,15b)は、マッサージ機本体11の幅方向に延びる基準線Kを挟んで所定の間隔hをあけて対称に配置されている。ここで、「所定の間隔h」は、使用者71の背骨71bに基準線Kが沿うようにマッサージ機10を配置すると、各収容凹部15a,15bに収容される各エアバック21,22が背骨71bと重ならなくなるように間隔hが設定されている。
【0018】
マッサージ機本体11の厚み方向において、一対の収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位には、各エアバック21,22に対してエアを供給する加圧ポンプPと、加圧ポンプP及びヒータ部Hを制御する制御部Sの一部を構成する制御基板SKとが配置されている。制御基板SKは、第1基材14に対してマッサージ機本体11の厚み方向に沿うように立設された状態で、図示しない支持部により支持されている。さらに、マッサージ機本体11の厚み方向において、一対の収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位には、各エアバック21,22内に供給されたエアを大気へ排出するための電磁弁Vが配置されている。すなわち、加圧ポンプP、制御基板SK及び電磁弁Vは、一対の収容凹部15a,15b周りに配置されている。
【0019】
図4に示すように、マッサージ機本体11(本体部12)の側面には、操作部19が設けられている。図4において拡大して示すように、操作部19には、マッサージ機10のマッサージモードをON又はOFFに切り替えるマッサージモード切替ボタンB1と、マッサージ機10のヒータモードをON又はOFFに切り替えるヒータモード切替ボタンB2とを有している。
【0020】
図5に示すように、加圧ポンプPにはエアチューブCの一端が接続されている。エアチューブCの他端側は、一方のエアバック21内に連通する第1連通部C1と、他方のエアバック22内に連通する第2連通部C2とに分岐されている。また、エアチューブCには排気通路Eが接続されるとともに、排気通路Eには電磁弁Vが設けられている。電磁弁Vが閉弁された状態では、加圧ポンプPから供給されたエアはエアチューブCを介して各エアバック21,22内に供給されるようになっている。一方、電磁弁Vが開弁された状態では、各エアバック21,22内に供給されたエアが、排気通路E及び電磁弁Vを介して大気へ排出されるようになっている。加圧ポンプP及び電磁弁Vの駆動は、制御部Sにより制御されるようになっている。
【0021】
使用者71が操作部19のマッサージモード切替ボタンB1を押して、マッサージモードをONにすると、制御部Sは、加圧ポンプPを駆動するように加圧ポンプPを制御するとともに、電磁弁Vが閉弁になるように電磁弁Vを制御する。すると、加圧ポンプPからエアチューブCに供給されたエアが、第1連通部C1を介して一方のエアバック21内に供給されて、一方のエアバック21が膨張するとともに、加圧ポンプPからエアチューブCに供給されたエアが第2連通部C2を介して他方のエアバック22内に供給されて、他方のエアバック22が膨張するようになっている。各エアバック21,22は、蛇腹が伸張するように膨張し、カバー32をマッサージ機本体11側から押し出す方向へ膨張する。
【0022】
また、各エアバック21,22内にエアが所定量供給されると、制御部Sは、加圧ポンプPの駆動を一時停止するように加圧ポンプPを制御するとともに、電磁弁Vが開弁状態になるように電磁弁Vを制御する。すると、各エアバック21,22内のエアが、排気通路E及び電磁弁Vを介して大気へ排出されて、各エアバック21,22が膨張状態から元の膨張する前の状態に戻る。
【0023】
マッサージ部収容凹部12a内にマッサージ部Mを収容するには、まず、マッサージ部収容凹部12aの底面に第1基材14を載置し、第1基材14に対して加圧ポンプP、制御基板SK及び電磁弁Vを配置しておく。続いて、各収容凹部15a,15bにエアバック21,22を収容し、第2基材15の上面にクッション部材16を載置する。続いて、カバー部材31を第2基材15及びクッション部材16を覆うように配置する。このとき、各取付孔33aの内側に各係止突起15fを通過させる。すると、取付片33における各取付孔33a周りに各係止突起15fの係止部152fが係止され、カバー部材31が第2基材15に取り付けられる。
【0024】
そして、図6に示すように、カバー部材31、クッション部材16及び第2基材15をマッサージ部収容凹部12aに収容する。このとき、図6において拡大して示すように、各係止部152fの各取付孔33aから外方へ突出している部位が、各嵌合凹部12bに嵌合される。この各係止部152fと各嵌合凹部12bとの嵌合により、カバー部材31、クッション部材16及び第2基材15が本体部12に取り付けられ、カバー部材31がマッサージ機本体11に取り付けられる。このようにして、マッサージ部収容凹部12a内にマッサージ部Mが収容され、マッサージ機本体11の一面11a側にマッサージ部Mが配置される。
【0025】
次に、ヒータ部Hについて説明する。
本体部12の他面側にはヒータ部Hを収容するヒータ部収容孔12cが形成されている。ヒータ部収容孔12c内にはヒータ素子H1が収容されている。ヒータ素子H1は、使用者71が操作部19のヒータモード切替ボタンB2を押して、ヒータモードをONにすると、図示しない電圧印加部から所定の電圧(12V)がヒータ素子H1に印加されて、ヒータ素子H1自身が発熱するようになっている。また、ヒータ部収容孔12c内には、アルミニウム製のヒータプレートH2がヒータ素子H1と接触した状態で収容されている。そして、ヒータ素子H1から発せられる熱がヒータプレートH2に伝達されるようになっている。さらに、ヒータ部収容孔12cにはヒータプレートH2全体を覆うとともにヒータ部収容孔12cの開口を閉鎖するヒータカバーH3が取り付けられている。このようにして、マッサージ機本体11の他面11b側にヒータ部Hが配置され、本実施形態のマッサージ機10が構成される。
【0026】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図7(a)に示すように、本実施形態のマッサージ機10は、使用者71が椅子72に座ってマッサージ機10を椅子72の背凭れ72aと背中71aとの間に挟んだ状態で使用する。使用者71は、操作部19のマッサージモード切替ボタンB1を押してマッサージモードをONにし、マッサージ機本体11の一面11a側を使用者71の背中71aに対向させた状態で、基準線Kが使用者71の背骨71bに沿うようにマッサージ機10を椅子72の背凭れ72aと背中71aとの間に挟み込む。すると、図7(b)に示すように、膨張したエアバック21,22によって、背中71aにおける背骨71bを挟んだ両側の部位(図7(b)において斜線を付した背中71aの部位)が押し付けられ、使用者71はマッサージ効果を得ることができる。
【0027】
このとき、エアバック21,22の膨張に追従してカバー32がエアバック21,22の膨張方向へ押し出される。ここで、取付片33における各取付孔33a周りに各係止突起15fの係止部152fが係止され、さらに、各係止部152fの各取付孔33aから外方へ突出している部位が、各嵌合凹部12bに嵌合されている。すなわち、カバー部材31のマッサージ機本体11に対する固定箇所が、カバー部材31の中心から放射状に延びる直線上に存在している。このため、エアバック21,22の膨張に追従してカバー32がマッサージ機本体11側から押し出されても、このカバー32が押し出されることにつられてカバー部材31がマッサージ機本体11から外れようとする力が分散され、カバー部材31がマッサージ機本体11から外れてしまうことが防止されている。
【0028】
また、マッサージモードをONにした状態で、使用者71が操作部19のヒータモード切替ボタンB2を押してヒータモードをONにする。そして、マッサージ機本体11の他面11b側を使用者71の背中71aに対向させた状態で、マッサージ機10を椅子72の背凭れ72aと背中71aとの間に挟み込む。すると、図7(c)に示すように、加温されたヒータ部Hによって背中71aの一部分(図7(c)において斜線を付した背中71aの一部分)が温められ、使用者71は温熱効果を得ることができる。このとき、エアバック21,22の膨張によって背凭れ72aを押圧することで、マッサージ機10全体が背中71a側に移動するため、マッサージ機本体11の他面11b側が背中71aに押し付けられ、使用者71は効率良く温熱効果を得ることができる。
【0029】
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)カバー部材31には、複数の取付孔33aが放射状に広がるように延びる直線上に配置されている。すなわち、カバー部材31とマッサージ機本体11との固定箇所が、放射状に広がるように延びる直線上に存在している。このため、エアバック21,22の膨張に追従してカバー32がエアバック21,22の膨張方向へ押し出されても、このカバー32が押し出されることにつられてカバー部材31がマッサージ機本体11から外れようとする力が各固定箇所に分散され、カバー部材31がマッサージ機本体11から外れてしまうことを防止することができる。
【0030】
(2)複数の取付孔33aは、不完全環状をなす取付片33の側面に配置されている。つまり、複数の取付孔33aは同一円周上に配置されている。よって、カバー32が押し出されることにつられてカバー部材31がマッサージ機本体11から外れようとする力が各固定箇所に均等に分散され、カバー部材31がマッサージ機本体11から外れてしまうことをさらに防止し易くすることができる。
【0031】
(3)マッサージ機本体11は円盤状になっている。よって、例えば、マッサージ機本体11が四角板状である場合に比べると、マッサージ機本体11全体をコンパクトにすることができ、マッサージ機10の使い勝手を向上させることができる。
【0032】
(4)マッサージ機10において、マッサージ部Mをマッサージ機本体11の一面11a側に設けるとともに、ヒータ部Hをマッサージ機本体11の他面11b側に設け、マッサージ機本体11の厚み方向にマッサージ部Mとヒータ部Hとを重ねた。よって、マッサージ機本体11の幅方向に沿ってヒータ部Hとマッサージ部Mとを並設する場合に比べると、マッサージ機本体11が幅方向へ大型化することがない。そして、使用者71がマッサージ効果を得たいときには、マッサージ機本体11の一面11a側がマッサージ効果を得たい部位に接触するようにマッサージ機10を配置させて使用することで、使用者71はマッサージ効果を得ることができる。また、使用者71が温熱効果を得たいときには、マッサージ機本体11の他面11b側が温熱効果を得たい部位に接触するようにマッサージ機10を配置させて使用することで、使用者71は温熱効果を得ることができる。よって、使用者71はマッサージ効果と温熱効果とを効率良く得ることができる。
【0033】
(5)マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位には、加圧ポンプP及び制御基板SKが配置されている。よって、マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bと重なる第1基材14の部位に加圧ポンプP及び制御基板SKが配置されている場合に比べると、マッサージ機本体11の厚み方向において、マッサージ機10全体を小型化することができる。
【0034】
(6)各エアバック21,22は、マッサージ機本体11の幅方向に延びる基準線Kを挟んで所定の間隔hをあけて配置されている。よって、使用者71は、基準線Kを背骨71bに合わせてマッサージ機10を使用することで、各エアバック21,22が背骨71bに重ならなくなり、背骨71bに刺激を与えることなくマッサージを行うことできるため、マッサージ機10の使い勝手を向上させることができる。
【0035】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・実施形態において、カバー32に、マッサージ効果を変えるアタッチメントを取り付けるためのアタッチメント用取付部を、エアバック21,22と重なる位置に設けてもよい。例えば、図8に示すように、カバー32の上面であって、エアバック21,22と重なる位置には、図9に示すアタッチメント40が収容可能なアタッチメント用取付部としてのアタッチメント収納部41が設けられている。アタッチメント収納部41は、伸縮性を有する帯状部材41aの周縁部の一辺41bを除く全ての縁部をカバー32に対して縫い付けることで、帯状部材41aとカバー32の上面との間に形成される。また、アタッチメント40には、ツボ押し部40aが複数(この実施形態では4つ)設けられている。
【0036】
そして、アタッチメント40は、帯状部材41aにおけるカバー32とは縫い付けられていない一辺41b側に形成された開口41cを介してアタッチメント収納部41内に収納される。これにより、使用者71は、アタッチメント収納部41内にアタッチメント40が収納された状態のマッサージ機10を用いることで、各ツボ押し部40aにより指圧の感覚を得ることができ、マッサージ感が単調になってしまうことを回避することができる。
【0037】
・実施形態において、マッサージ機本体11は円盤状でなくてもよく、例えば、四角板状であってもよい。
・実施形態において、各取付孔33aは同一円周上に配置されていたが、これに限らず、各取付孔33aの配置位置は特に限定されるものではない。
【0038】
・実施形態において、取付孔33aの個数は特に限定されるものではない。
・実施形態において、各エアバック21,22は、基準線Kを挟むように配置されていなくてもよく、各エアバック21,22の配置位置は特に限定されるものではない。
【0039】
・実施形態において、エアバック21,22の個数は特に限定されるものではない。
・実施形態では、マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位に、加圧ポンプP及び制御基板SKが配置されていたが、これに限らない。例えば、マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bと重なる第1基材14の部位に加圧ポンプP及び制御基板SKが配置されていてもよい。
【0040】
・実施形態では、マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位に、加圧ポンプP及び制御基板SKが配置されていたが、これに限らない。マッサージ機本体11の厚み方向において、各収容凹部15a,15bとは重ならない第1基材14の部位に、加圧ポンプPのみが配置されていてもよいし、制御基板SKのみが配置されていてもよい。
【0041】
・実施形態では、マッサージモードをONにした状態でヒータモードをONにして、マッサージ機10を使用したが、これに限らず、マッサージモードをOFFにしてからヒータモードをONにして、マッサージ機10を使用してもよい。
【0042】
・実施形態では、マッサージ機10を、使用者71が椅子72に座ってマッサージ機10を椅子72の背凭れ72aと背中71aとの間に挟んだ状態で使用したが、これに限らず、マッサージ機10の使用態様については特に限定されるものではない。
【0043】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項5に記載のマッサージ機において、前記マッサージ部の一部を構成する基材には前記エアバックを収容する収容凹部が形成され、前記マッサージ機本体の厚み方向において、前記収容凹部とは重ならない前記基材の部位に、前記エアバックにエアを供給する加圧ポンプと、前記加圧ポンプ及び前記ヒータ部を制御する制御部の一部を構成する制御基板とのうちの少なくとも一方が配置されていることを特徴とするマッサージ機。
【0044】
(ロ)請求項1〜請求項5及び前記技術的思想(イ)に記載のマッサージ機において、前記エアバックは、前記マッサージ機本体の厚み方向に対して直交する幅方向に延びる基準線を挟んで所定の間隔をあけて配置されていることを特徴とするマッサージ機。
【符号の説明】
【0045】
H…ヒータ部、K…基準線、M…マッサージ部、P…加圧ポンプ、S…制御部、SK…制御基板、10…マッサージ機、11…マッサージ機本体、11a…一面、11b…他面、13…基材、15a,15b…収容凹部、21,22…エアバック、31…カバー部材、32…カバー、33a…取付部としての取付孔、40…アタッチメント、41…アタッチメント用取付部としてのアタッチメント収納部、71…使用者。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバックを用いてマッサージを行うマッサージ部がマッサージ機本体に設けられるとともに、前記エアバックを覆う伸縮性を有するカバーを備えたカバー部材が前記マッサージ機本体に取り付けられたマッサージ機において、
前記カバー部材には、前記マッサージ機本体に対して前記カバー部材を取り付けるための取付部が複数設けられるとともに、前記複数の取付部は、放射状に広がるように延びる直線上に配置されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記取付部が同一円周上に配置されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のマッサージ機において、
前記マッサージ機本体は円盤状であることを特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記カバーには、マッサージ効果を変えるアタッチメントを取り付けるためのアタッチメント用取付部が、前記エアバックと重なる位置に設けられていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記マッサージ部が前記マッサージ機本体の一面側に設けられ、使用者に温熱効果を付与するヒータ部が前記マッサージ機本体の一面側とは反対側である他面側に設けられたことを特徴とするマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−525(P2013−525A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−137755(P2011−137755)
【出願日】平成23年6月21日(2011.6.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】