マッサージ機
【課題】被施療者の体格に柔軟に対応可能なオットマンを備えたマッサージ機を提供する。
【解決手段】オットマン21は、座席本体11の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材31と、変位部材31に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部41と、下腿保持部41に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部51とを有する。
【解決手段】オットマン21は、座席本体11の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材31と、変位部材31に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部41と、下腿保持部41に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部51とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージチェア等のマッサージ機に関するものであって、特に座席本体の座部前方に付設されて被施療者の下腿、足および足裏をマッサージするオットマンに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な椅子型マッサージ機では、座席本体の背もたれ部に設けられたもみ玉や施療子等と呼ばれる施療体を前後方向および上下方向に移動させることによって被施療者に対する叩き動作や揉み動作を行うことが一般的である。また、座席本体の座部前方にオットマンをさらに備え、オットマンに設けられたエアバッグ等の施療体が、オットマンに載せられる被施療者の下腿をマッサージするマッサージ機も商品化されている。オットマン付の椅子型マッサージ機としては従来、例えば、特開2010−75421号公報(特許文献1)に記載のごときものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載のマッサージ機は、使用しない収納状態でオットマンを座部の下方に収納することができ、使用の際にオットマンを座部よりも前方に引き出す。オットマンは下腿保持部と足先保持部を有する。収納状態で、下腿保持部は下腿保持面を下方へ向けた姿勢にされ、足先保持部は足先保持面を後方に向けた姿勢にされる。そしてオットマン全体が前方へ移動すると、足先保持部はそのまま前方へスライド移動するのに対して、下腿保持部は前方へのスライド移動を途中で規制されるとともに前後方向所定位置で前端部分を上方へ持ち上げるよう回動起立し、下腿保持面を前方に向けた姿勢になる。また足先保持部は爪先側を前方に倒すように回転し、足先保持面を上方に向けた姿勢になる。こうしてオットマンは使用状態にされるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−75421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被施療者は大小様々な体格であるにも関わらず、上記従来のようなマッサージ機にあっては、オットマンの位置を使用状態で微調整することができない。このため、以下に説明するような問題を生ずる。
【0006】
第1に、好適な施療を受けるために、被施療者の下腿を下腿保持部の下腿保持面に密着させる必要があるが、オットマンの下腿保持部を前後方向に調整することができない。座席本体に着座する被施療者の臀部から膝窩までの距離は、被施療者の体格毎に様々であり、被施療者が着座し、座面下方のオットマンを前方へ引き出して使用する場合、下腿保持部の下腿保持面が被施療者の下腿に必ず密着するものではない。例えば大柄な被施療者であれば、下腿が下腿保持部よりも前方に離れてしまう。このため、被施療者に座り直しを強いてしまう。
【0007】
第2に、オットマンの下腿保持部を角度調整することができない。このため、座席本体の座面からオットマンの下腿保持部までの上下方向高さを調整することができない。座席本体に着座する被施療者の足首から膝窩までの距離、換言すると下腿の長さないし大きさは、被施療者の体格毎に様々であり、オットマンの下腿保持部が被施療者の下腿を好適に保持するとは限らない。例えば大柄な被施療者であれば、被施療者の足部をオットマンの足先保持面に載せると、被施療者の膝窩がオットマンの下腿保持部よりも上方に浮いてしまう。
【0008】
第3に、オットマンの足先保持部を上下方向に調整することができない。マッサージを受けたい下腿の部位が被施療者毎に異なる場合があっても、下腿保持部に設けられたマッサージ部から足先保持部の足先保持面までの上下方向高さを、被施療者の好みの高さに調整することができない。また、小柄な被施療者であれば、被施療者の足部がオットマンの足先保持面に届かない。
【0009】
本発明は、上述の実情に鑑み、被施療者の体格に柔軟に対応可能なオットマンを備えたマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のため本発明によるマッサージ機は、座席本体と、座席本体の前方に設けられて座席本体に着座する被施療者の下腿をマッサージするオットマンとを備え、オットマンは、座席本体の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材と、変位部材に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部と、下腿保持部に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部とを有する。
【0011】
かかる本発明によれば、変位部材を前後方向に無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部の前後方向位置を所望の位置にすることができる。また、下腿保持部の回動角度を無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部を所望の角度にすることができる。さらに、足裏支持部を上下方向に無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部の距離を所望の距離にすることができる。したがって、大小様々な体格である被施療者に適合することができる。変位部材は前後方向に変位するものであればよく、その構造は特に限定されない。例えば変位部材は、入れ子式ロッドによって座席本体に対し前後方向に変位してもよいし、あるいはラック・アンド・ピニオンによって座席本体に対し前後方向に変位してもよいし、レールや長孔等に沿ってスライドすることにより座席本体に対し前後方向に変位してもよい。
【0012】
下腿保持部は、被施療者の下腿に沿って上下方向に延びる。そして、下腿保持部のうちいずれかの部分が連結軸を介して変位部材に連結されるとよい。ここで好ましくは、下腿保持部は、下端部分が左右方向に延在する連結軸を介して変位部材に連結され、上端部分が連結軸回りに前後方向に回動可能である。
【0013】
本発明は一実施形態として、下腿保持部の回動を停止させる固定ねじ等を有してもよい。また他の実施形態として、下腿保持部は、被施療者の下腿が下腿保持部に与える力や、被施療者の足が足裏支持部に与える力によって、被施療者の好みの角度および位置に保持される。
【0014】
本発明は一実施形態として、足裏支持部の変位を停止させる固定ねじ等を有してもよい。また他の実施形態として、オットマンは、足裏支持部を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材をさらに有するとよい。かかる実施形態によれば、足裏支持部付勢部材の付勢力と、足裏が足裏支持部を踏み込む力および足の重量とが釣り合った位置に、足裏支持部を保持することができる。
【0015】
足裏支持部は下腿保持部に支持されることから、足の重みは下腿保持部によって受け持たれる。好ましい実施形態として足裏支持部は、座席本体が設置される設置面まで下降可能である。かかる実施形態によれば、被施療者が足裏支持部に全体重を載せても、足裏支持部51が下降して設置面に当接することができる。これにより被施療者の体重を設置面に逃がすことができ、体格の大きな被施療者の体重によってオットマンが破損することを防止することができる。
【0016】
オットマンは、座席本体内部に収納されてもよいし、されなくてもよい。好ましい実施形態として、オットマンは、座席本体の座面前方端よりも後方にあって座席本体の座面よりも下方に形成される座面下空間に収納される収納位置と、座席本体の座面前方端よりも前方で被施療者のマッサージに供される使用位置との間を変位可能である。かかる実施形態によれば、オットマンを使用しないときはマッサージ機をコンパクトに縮小することができる。
【0017】
下腿保持部は、上下方向に延びた姿勢のまま、あるいは上端部分が連結軸よりも前方に倒されて、座面下空間に収納されてもよい。好ましい実施形態として、下腿保持部は、上端部分が収納位置で連結軸よりも後方に倒されるとよい。かかる実施形態によれば、使用状態で上下方向に延びる下腿保持部を、前後方向に延びる姿勢に変更して座席下に好適に収納することができる。
【0018】
1実施形態として、オットマンは、後方に倒された下腿保持部を連結軸回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材をさらに有してもよい。かかる実施形態によれば、被施療者が下腿保持部を回動する際、被施療者の負担が軽減される。したがって例えば、被施療者は容易に、水平姿勢にされた下腿保持部を回動起立させることができる。なおオットマンは下腿保持部付勢部材を有さなくもよい。
【0019】
足裏支持部は、座面下空間に収納されればよく、その姿勢および位置は特に限定されない。好ましい実施形態として、足裏支持部は、収納位置で座面下空間の前端開口を塞ぐとよい。かかる実施形態によれば、オットマンは目立たなくされ、きれいに片づけられる。
【0020】
収納状態にされたオットマンは、なんら拘束されることなく前方へ移動可能であってもよいが、好ましい実施形態として、座席本体に設けられてロック位置および解除位置にされるロック部材と、変位部材に設けられてロック位置にされたロック部材と係合する被係合部材と、ロック部材をロック位置と解除位置に動作させる操作部とを有し、収納位置で変位部材を前後方向移動不能にするロック機構をさらに備えるとよい。かかる実施形態によれば、収納状態のオットマンが不用意に前方へ進出することがない。
【0021】
収納状態にされたオットマンは、被施療者が引き出すことによって座面下空間から前方へ進出するものであってもよいが、好ましい実施形態として、ロック機構は、収納位置にされた変位部材を前方へ付勢する前方付勢部材をさらに有するとよい。かかる実施形態によれば、被施療者が操作部を操作してロック部材を解除位置にすれば、自動的に前方へ進出する。したがって、オットマンを容易に使用状態にすることができる。前方付勢部材の構造は特に限定されない。前方付勢部材は例えばばねなどの弾性部材である。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、オットマンの位置及び姿勢を使用状態で無段階に微調整することが可能であり、大小様々な体格である被施療者に適合する。したがって被施療者が下腿をオットマンに合わせようとして座り直す必要がない。また、被施療者が大きな体格であっても膝窩が座面から浮いてしまうことなく下腿の好みの部位をマッサージすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施例になるマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの収納状態を表す。
【図2】同実施例のマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの使用状態を表す。
【図3】オットマンの収納状態を示す側面図である。
【図4】オットマンの収納状態と使用状態との途中の状態を示す側面図である。
【図5】オットマンの使用状態を示す側面図である。
【図6】オットマンのフレームを取り出して示す斜視図である。
【図7】マッサージ機のフレーム全体を示す斜視図である。
【図8】スライドフレームの動きおよびロック機構の動きを示す説明図である。
【図9】スライドフレームの動きおよびロック機構の動きを示す説明図である。
【図10】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が水平姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図11】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が傾斜姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図12】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が垂直姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図13】足裏支持部に含まれる枠体が下腿保持部に含まれる側壁板に最も引き寄せられた状態を示す説明図である。
【図14】足裏支持部に含まれる枠体が下腿保持部に含まれる側壁板から最も離れた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施例になるマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの収納状態を表す。図2は、同実施例のマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの使用状態を表す。図3はオットマンの収納状態を示す側面図である。図4はオットマンの収納状態と使用状態との途中の状態を示す側面図である。図5は、オットマンの使用状態を示す側面図である。
【0026】
マッサージ機10は、被施療者が着座する座席本体11と、座席本体11に設けられて被施療者の下腿をマッサージするオットマン21とを備える。オットマン21は、図2および図5に示す使用時に、座席本体11よりも前方に移動される。かかる使用状態で、オットマン21は座席本体11に着座する被施療者の下腿を保持する。これに対し図1および図3に示す不使用時には、オットマン21が座席本体11の内部に収納される。かかる収納状態で、オットマン21は座席本体11の外方には存在せず、マッサージ機10はすっきりと縮小される。
【0027】
座席本体11は、座面12が形成される座部13と、背もたれ面14が形成される背もたれ部15を有する。座面12は被施療者の臀部および大腿を支持する。背もたれ面14は被施療者の背中を支持する。
【0028】
オットマン21は、座席本体11に着座する被施療者の下腿をマッサージする組立体であり、図2に示すようにスライドフレーム31と、下腿保持部41と、足裏支持部51とを有する。下腿保持部41は、上下方向に延びる前向きの平坦な下腿保持面42l,42rを左右に有する。また下腿保持部41には、左右両縁から前方へ立ち上がる側壁44l,44rと、下腿保持面42l,42rの間から前方へ立ち上がる仕切り壁45とが形成される。そして、これら側壁44lと、下腿保持面42lと、仕切り壁45と、下腿保持面42rと、側壁44rとで、下腿保持部41は図2に示すように上から見てE字状の形状にされる。これらのうち側壁44l、下腿保持面42l、および仕切り壁45は被施療者の左下腿を保持する。また仕切り壁45、下腿保持面42r、および側壁44rは被施療者の右下腿を保持する。以下において、左右を区別する必要が特にない場合、単に下腿保持面42、側壁44と呼ぶ場合がある。
【0029】
側壁44l,44rの内側壁面と、下腿保持面42l,42rと、仕切り壁45の両壁面にはエアバッグや振動源などの施療体が配置されており、かかる施療体を駆動して被施療者の下腿にマッサージを施す。したがって十分なマッサージを受けるためには、下腿を下腿保持面42l,42rに密着させなければならない。
【0030】
足裏支持部51は、被施療者の足裏が載せられる上向きの平坦な足裏支持面52l,52rを左右に有する。また足裏支持部51には、左右両縁から上方へ立ち上がる側壁54l,54rと、足裏支持面52l,52rの間から上方へ立ち上がる仕切り壁55とが形成される。足裏支持部51は、伸縮可能な左右1対のロッド53,53を介して、下腿保持部41の下方に取り付けられ、上下方向に変位可能とされる。以下において、左右を区別する必要が特にない場合、単に足裏支持面52、側壁54と呼ぶ場合がある。
【0031】
側壁44lの下部には、側壁54lと同じ形状の切欠きが形成される。また、仕切り壁45の下部には、仕切り壁55と同じ形状の切欠きが形成される。また、側壁44rの下部には、側壁54rと同じ形状の切欠きが形成される。これにより、ロッド53を短くすると、側壁54が側壁44の下部に嵌り合うとともに、仕切り壁55が仕切り壁45の下部に嵌り合い、オットマン21をすっきりとしたコンパクトな形状に縮小することができる。
【0032】
側壁54lの左右幅は側壁44lの左右幅と同じであり、仕切り壁55の左右幅は仕切り壁45の左右幅と同じであり、側壁54rの左右幅は側壁44rの左右幅と同じである。これにより、ロッド53を短くすると、下腿保持部41および足裏支持部51を1個の連続した形状にまとめることができる。
【0033】
スライドフレーム31は、座席本体11の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材であって、前後方向に延び、その後端領域が座席本体11に前後方向スライド可能に連結され、その前端部が連結軸43を介して下腿保持部41の下端部と連結する。連結軸43は左右方向に延びる軸線である。したがって下腿保持部41は、その下端部分を回転中心として、その上端部分が前後方向に回動可能とされる。
【0034】
スライドフレーム31の作用として、オットマン21は、後方の収納状態と前方の使用状態との間を移動可能とされ、さらにオットマン21は図5に矢印Aで示すように、使用状態で前後方向位置を無段階に微調整可能とされる。
【0035】
連結軸43の作用として、下腿保持部41は、収納状態で上向きに倒され使用状態で前向きに起立し、さらに下腿保持部41は図5に矢印Bで示すように、使用状態で傾斜角度を無段階に微調整可能とされる。特に連結軸43とスライドフレーム31が相俟って、下腿保持面42l,42rの前後方向位置を調整しつつ傾斜角度を調整することができる。したがって、被施療者の体格の大きさや、被施療者の臀部から膝窩までの距離(大腿の長さ)の長短にかかわらず、被施療者は下腿を下腿保持面42l,42rに密着させることができる。この結果、被施療者は座面14の上で座り直さなくても、下腿のマッサージを好適に受けることができる。
【0036】
ロッド53の作用として、足裏支持部51は、収納状態で下腿保持部41に引き寄せられ、使用状態で図5に矢印Cで示すように上下方向位置を無段階に微調整可能とされる。厳密にいえば下腿保持部41が後傾する場合にあっては、下前方から後上方までの位置を無段階に微調整可能とされる。つまり下腿保持部41から足裏支持部51までの距離を調整可能とされる。したがって、マッサージ機10が置かれる設置面Gから座面12の前方端までの座面高や、被施療者の体格の大きさや、被施療者の膝窩から足首までの距離(下腿の長さ)の長短にかかわらず、下腿のうちの施療を所望する部位を下腿保持部41に合わせることができる。この結果、下腿のマッサージを効果的に受けることができ、施療者の要望を高次元で満たすことができる。
【0037】
下腿保持部41および足裏支持部51の前後方向および傾斜角度の調整は、被施療者が足裏で足裏支持面52l,52rを踏み込み、膝を屈曲させて下腿で下腿保持面42l,42rを倒し込み、好みの位置および角度に移動させることにより行う。詳しくは後述するが、オットマン21は、足裏支持部51を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材を有する。そして足裏支持部51は、被施療者の踏み込み力と下腿の重量との合計が足裏支持部付勢部材の付勢力と釣り合う位置にされる。
【0038】
このように本実施例によれば、図5に示す矢印A,B,Cの調整を同時に行うことができるため、被施療者の下腿および足がオットマン21に与える力の強さおよび方向を適宜加減変更することにより、下腿保持部41を、被施療者の所望する前後方向位置および傾斜角度に無段階に微調整することができる。また同様に、足裏支持部51を、被施療者の所望する前後方向位置、上下方向位置、および傾斜角度に無段階に微調整することができる。
【0039】
また本実施例では、被施療者が足裏支持面52l,52rに体重をかけると、足裏支持部51が下降して設置面Gに当接することができる。これにより被施療者の体重を設置面Gに逃がすことができ、体格の大きな被施療者の体重によってオットマン21が破損することを防止することができる。
【0040】
オットマン21を収納状態から使用状態にする手順につき補足説明する。
【0041】
下腿保持面42を上向きにし、足裏支持面52を後ろ向きにして、オットマン21は座席本体11の座面前方端12aよりも後方にあって座面12よりも下方に形成される座面下空間に収納される。オットマン21が収納状態にされたまま(図3)、座席本体11に着座する被施療者が後述する操作レバーを操作すると、図4に示すようにオットマン21の一部が座面前方端12aを越えて前方へ進出する。次に被施療者が爪先あるいは踵で、足裏支持部51を前方へ押し出すと、オットマン21はさらに前方に移動する。そして、被施療者が足裏支持部51を所望の位置および傾斜角度にするために足裏支持面52に力を加えてやると、図5に示すように下腿保持部41が回動起立し、足裏支持部51が下腿保持部41から下方に移動して、オットマン21は使用状態にされる。
【0042】
反対に、使用状態のオットマン21を収納する際には、被施療者が足裏等で下腿保持部41の上端部分を踏み込んで後方に倒し、下腿保持面42を上向きにするとともに、足裏支持面52を後ろ向きにする。そして足裏支持部51を後方へ押し込むとよい。これによりロッド53が短くされるとともに、スライドフレーム31が後方へ移動し、オットマン21は、図5に示す使用状態から、図4に示す途中の状態を経て、図3に示す収納状態まで後方に移動する。
【0043】
なお足裏支持部51は、収納状態で、図1に示すように座面12よりも下の座面下空間の前端開口を塞ぐ。これにより、オットマン21は目立たなくされ、きれいに片づけられる。しかも本実施例では、足裏支持部51が座面下空間の前端開口と同じ形状にされて、前端開口に嵌り込む。
【0044】
次に、オットマン21の動きを詳細に説明する。
【0045】
図6は、オットマンのフレームを取り出して示す斜視図であり、図2および図5に示す姿勢にされるオットマンを表す。フレーム組立体22は、オットマン21の骨格を構成し、前述したスライドフレーム31と、下腿保持部41の骨格を構成する側壁板44f、柱部材44c、およびパイプ46と、パイプ46とスライドフレーム31とを接続する案内部材47と、前述したロッド53と、足裏支持部51の骨格を構成する平坦な枠体56とを組み立てた集合体である。
【0046】
スライドフレーム31は前後方向に延びる左右一対の長手フレーム32と、左右方向に延びて左右一対の長手フレーム32,32同士を連結する短手フレーム33とを有する。短手フレーム33は前端部と後端部と中央部の3箇所に架設される。長手フレーム32の後端部には、左右1対の車輪34が取り付けられ、長手フレーム32の中央部にも、左右1対の車輪34が取り付けられる。長手フレーム32の前端部にはブラケット35が結合し、ブラケット35の上端には連結軸43が取り付けられる。
【0047】
下腿保持部41に含まれる左右1対の側壁板44fは、左右1対の側壁44l,44rの芯材であり、左右方向に延びるパイプ46によって互いに連結されている。また、各側壁板44fには柱部材44cが剛結されている。柱部材44cの一端は連結軸43を介して、ブラケット35に回動可能に連結される。
【0048】
下腿保持部41に含まれるパイプ46は上段、中段、下段の3箇所に設けられ、下段のパイプ46の左右方向中央部にはブラケット48が結合する。詳しくは後述するが、ブラケット48には左右に突出する突起48pが形成され、この突起48pが案内部材47の左右両側に形成された長孔47sを貫通する。これによりブラケット48の突起48pは長孔47sに沿って案内される。
【0049】
下腿保持部41に含まれる案内部材47は、詳しくは後述するが、スライドフレーム31の前端部分に回動可能に連結され、下腿保持部41の回動範囲を規定する。
【0050】
図7は、マッサージ機のフレーム全体を示す斜視図であり、図1および図3に示す収納状態を表す。フレーム組立体11fは、座席本体11の骨格を構成し、座面12の両側縁および前方縁に沿って延びるコ字状の座面フレーム12fと、背もたれ面14の両側縁に沿って延びる左右1対の背もたれ面フレーム14fと、座面12の前後左右の4箇所で上下方向に延びて座面フレーム12fおよび背もたれ面フレーム14fを支持する縦材13fと、座部13の下部で前後方向に延びて縦材13fの下端と連結する左右1対の前後フレーム16fと、座部13の下部で左右方向に延びて前後フレーム16f同士を連結する前後1対の左右フレーム17fとを有する。
【0051】
上方に位置する座面フレーム12fと、下方に位置する前後フレーム16fおよび左右フレーム17fとの間には、座面下空間が形成される。そしてこの座面下空間にオットマン21のフレーム組立体22が収納される。
【0052】
前後1対の左右フレーム17fには、前後方向に延びる左右1対のレール部材18が平行に架設される。レール部材18は、断面がコの字形状であって、上壁部分と、この上壁部分と対向する下壁部分と、上壁部分の一方縁および下壁部分の一方縁と接続する横壁部分からなる。そして左右1対のレール部材18は、これら上壁部分、横壁部分、および下壁部分によって三方を囲まれた開口が互いに向き合うよう、左右対称に配設される。スライドフレーム31に取り付けられた車輪34は、コの字断面に形成されたレール部材18の内部に配置され、レール部材18に沿って前後方向に転走する。これによりオットマン21のフレーム組立体22は、前後方向に変位する。また、レール部材18の後端には、車輪34が後方へ抜け出すことを防止するとともに、フレーム組立体22をスライド不能に固定するロック機構61が設けられている。
【0053】
図8〜図10は、オットマン21のフレーム組立体22および座席本体11のフレーム組立体11fを右方向からみた説明図である。図8は収納状態を示し、前述した図1および図3に対応する。図9は収納状態と使用状態との途中の状態であり、前述した図4に対応する。図10は、フレーム組立体22が図9の状態よりもさらに前方へ移動した状態を示す。図8と図9を対比すると、スライドフレーム31の動きおよびロック機構61の動きが理解できる。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図8〜図10は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。レール部材18の前端には左右1対の車止め19,19が設けられており、車輪34がレール部材18よりも前方に抜け出ることはない。
【0054】
ロック機構61は、左右1対のレール部材18の後端に架設された台座61bと、台座61bに回動可能に取り付けられたロック部材62と、ロック部材62を回動操作する操作レバー63とを有する。ロック部材62は、前部にフック部64を、後部に回動軸65およびアーム部66を有し、左右方向に延びる回動軸65を中心として回動することができる。そしてロック部材62は、図8に示すようにロック部材62のフック部64が短手フレーム33に係合するロック位置と、図9に示すようにロック部材62のフック部64が短手フレーム33から離れる解除位置にされる。ロック位置では、スライドフレーム31が前後方向移動不可能にされ、これによりオットマン21は収納状態に保持される。また解除位置では、スライドフレーム31が前後方向移動不可能にされ、これによりオットマン21は座面12下の座面下空間から前方へ移動することができる。
【0055】
回動軸65にはねじりばね65sが組み込まれている。ねじりばね65sは、台座61bとロック部材62との間に縮設されて、ロック部材62をロック位置に付勢する。
【0056】
ロック部材62の後部に形成されたアーム部66は、ロック部材62の回動軸65とフック部64とを結ぶ仮想線に対して直角となるよう、回動軸65から下方に突出する。そしてアーム部66の先端が、ワイヤー67の後端と回動可能に連結する。ワイヤー67は、操作レバー63から台座61bまで延びてフレーム組立体11fに配索されるチューブ68に通されており、ワイヤー67の後端がチューブ68から突出して後方へ延び、ワイヤー67の前端がチューブ68から突出して上方へ延びる。ワイヤー67の前端は、回動連結点63jを介して操作レバー63と回動可能に連結する。
【0057】
操作レバー63は、途中で直角に曲がったL字形状であり、その一端が座面フレーム12fに回動軸63oを介して回動可能に取り付けられる。操作レバー63は、かかる一端から前方へ延びて途中に回動連結点63jが設けられ、回動連結点63jからさらに前方に延びて途中で直角に向きを変えて上方へ延びて他端に至る。他端を含む側である上下方向に延びる直線部分が握り部を構成する。被施療者が操作レバー63を後方に倒すよう回動させると、回動連結点63jが上方に移動する。これによりワイヤー67がチューブ68の中を移動し、ねじりばね65sの付勢力に抗してロック部材62をロック位置から解除位置へ引き上げる。
【0058】
なお被施療者が操作レバー63から手を放すと、ねじりばね65sの付勢力によって、ロック部材62はロック位置に復帰し、これに伴い操作レバー63も図8に示すように元の位置に復帰する。
【0059】
ロック部材62はその前端が細くなる形状にされる。これによりスライドフレーム31が前方から後方に移動して、短手フレーム33がロック部材62の前端に当接すると、ロック部材62の前端を上方へ押しのけながら、ロック部材62の下に潜り込む。これにより短手フレーム33はフック部64に係合することができ、スライドフレーム31は前後方向移動不能に再びロックされる。
【0060】
図7を参照して、台座61bには左右1対のばね69が取り付けられている。ばね69は長手フレーム32の後端を受け止め、長手フレーム32がレール18から後方に抜け出ることを防止する。また収納状態で、ばね69は長手フレーム32の後端と当接して台座61bに向かって押し込まれ圧縮変形している。このため、ロック部材62が解除位置へ引き上げられると、ばね69に蓄えられていた圧縮力が解放され、ばね69は長手フレーム32を前方へ付勢する。ロック位置を示す図8と解除位置を示す図9を対比すると、解除位置ではスライドフレーム31を含むフレーム組立体22が前方へ進出することがわかる。フレーム組立体22は、図10に示すようにさらに前方へ移動することができる。なお図示しない変形例として、ばね69を設けず、長手フレーム32の後端が台座61bに当接することによって長手フレーム32の後方への抜け出しを防止するものであってもよい。
【0061】
下腿保持部41の回動動作につき説明する。
【0062】
図10〜図12は、オットマン21のフレーム組立体22を右方向からみた説明図である。図10は下腿保持部41に含まれる柱材44cおよび側壁板44f等が0°の水平姿勢にされた状態を示し、図11は柱材44cおよび側壁板44f等が傾斜姿勢にされた状態を示し、図12は柱材44cおよび側壁板44f等が90°の垂直姿勢にされた状態を示す。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図10〜図12は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。
【0063】
図10を参照して、案内部材47は、長手フレーム32前端同士を連結する短手フレーム33に回動軸49を介して連結され、かかる回動軸49を基端とし、長孔47s側を遊端として回動する。回動軸49にはねじりばね49tが組み込まれている。ねじりばね49tの一端は短手フレーム33に当接し、ねじりばね49tの他端は案内部材47に当接する。そして、案内部材47を前方へ起立する方向に、軽い力で付勢する。案内部材47が後方へ倒れ込み、案内部材47の遊端が最も後方にされた状態で、柱部材44cは水平姿勢にされる。これにより、収納状態で下腿保持部41の下腿保持面42は上向き水平にされる。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sのなかで最も基端側に位置する。またこのとき、枠体56は垂直姿勢にされ、枠体56に沿って形成される足裏支持面52は後ろ向き姿勢にされる。
【0064】
被施療者が足で、枠体56を含む足裏支持部51を前方へ蹴り倒すと、図11に示すように案内部材47は回動起立し、柱部材44cは傾斜姿勢にされる。これにより、使用状態で下腿保持部41の下腿保持面42は、被施療者の好みに応じて上向きかつ前向きの傾斜姿勢にされる(図2)。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sの長手方向中央領域に位置する(図11)。
【0065】
またオットマン21は、後方に倒された下腿保持部41を連結軸43回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材として、ねじりばね49tを有する。ねじりばね49tは、被施療者が足で垂直姿勢の枠体56を蹴り倒す力を軽減する。したがって被施療者は水平姿勢にされた下腿保持部41を容易に起こすことができる。ただし、柱部材44cが若干でも起き上がると案内部材47はねじりばね49tから離れる(図11)。このため、柱部材44cは傾斜姿勢で被施療者Lの下腿および足の力によって好みの傾斜角度にされる。
【0066】
ここで付言すると、ねじりばね49tのねじり力によるモーメントは、下腿保持部41、より正確に言えば下腿保持部41および足裏支持部51、の自重による連結軸43回りのモーメントよりも弱いため、被施療者が足で枠体56を含む足裏支持部51を前方へ蹴らなければ、枠体56は図10に示す垂直姿勢のままであり、枠体56に沿って形成される足裏支持面51は後ろ向きのままである。
【0067】
また、図示しない変形例として、ねじりばね49tを省略し、被施療者の足の力のみで水平状態の下腿保持部41を回動起立させてもよい。
【0068】
被施療者Lが足で、枠体56を含む足裏支持部51を下方に踏み込むと、案内部材47は図11に示す姿勢よりもさらに立ち上がるよう回動し、図12に示すように柱部材44cは垂直姿勢にされる。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sのなかで最も遊端側に位置する。
【0069】
こうして案内部材47は、突起48pを長孔47sに沿って案内することにより、下腿保持面42の傾斜角度を0°の水平角度から90°の垂直角度までの領域に規制する(図10〜図12)。
【0070】
足裏支持部51の上下動作につき説明する。
【0071】
図13および図14は、オットマン21のフレーム組立体22を右方向からみた説明図である。図13は、足裏支持部51に含まれる枠体56が、下腿保持部41に含まれる側壁板44fに、最も引き寄せられた状態を表す。図14は、枠体56が側壁板44fから最も離れた状態を表す。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図13および図14は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。また下腿保持部41が垂直姿勢にされると足裏支持部51が上下方向に動くことから、足裏支持部51が動く方向を便宜上、上下方向と呼ぶが、下腿保持部41が水平姿勢にされると足裏支持部51は前後方向に動くことに留意されたい。
【0072】
ロッド53は、細長く延びる中空円筒になっており、ロッド53の上端53e側が側壁板44fにスライド可能に取り付けられる。そしてロッド53の下端が枠体56に固定される。具体的には、ロッド53の上端53eから中央領域までが、側壁板44fに設けられた2個1対のローラ57に挟持される。ローラ57は、側壁板44fの上側および下側に1対ずつ設けられており、これら2対のローラ57の回転によってロッド53は下方に繰り出され、あるいは上方に引き込まれる。そしてロッド53が下方へ繰り出されて枠体56を下方へ動作させる。あるいはロッド53が上方へ引き込まれて枠体56を上方へ動作させる。なおロッド53の上端53eは1対のローラ57,57の間隔よりも大径にされており、かかる上端53eが2個1対のローラ57を越えて下方に繰り出されることはない。したがってロッド53がローラ57から離脱することが防止される。
【0073】
パイプ53の内部にはばね58が張り渡されている。ばね58の下端はパイプ53の下端部に係止され、ばね58の上端はローラ57よりも上方で側壁板44fに設けられた係止突起53uに係止され、ばね58をパイプ53の内部空間に保持する。パイプ53が下方へ繰り出されると、ばね58が引っ張られて枠体56を上方へ付勢する。このようにばね58は足裏支持部51を上方へ付勢する足裏支持部付勢部材であり、足裏支持部51は下腿保持部41に向かって付勢される。
【0074】
ここで付言すると、被施療者Lの足が枠体56を下方へ踏み込むことにより、踏み込み力に対応して図11に示すように枠体56の角度および高さが変化する。そして座面12に座っていた被施療者が、被施療者Lの足を枠体56(正確には足裏保持面52)に載せたまま立ち上がると、図12に示すように枠体56が設置面Gまで下降し、設置面Gに沿うよう位置する。
【0075】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
この発明になるマッサージ機は、医療機器において有利に利用される。
【符号の説明】
【0077】
10 マッサージ機、11 座席本体、12 座面、13 座部、21 オットマン、31 スライドフレーム、41 下腿保持部、43 連結軸、51 足裏支持部、 61 ロック機構、62 ロック部材、67 ワイヤー。
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージチェア等のマッサージ機に関するものであって、特に座席本体の座部前方に付設されて被施療者の下腿、足および足裏をマッサージするオットマンに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な椅子型マッサージ機では、座席本体の背もたれ部に設けられたもみ玉や施療子等と呼ばれる施療体を前後方向および上下方向に移動させることによって被施療者に対する叩き動作や揉み動作を行うことが一般的である。また、座席本体の座部前方にオットマンをさらに備え、オットマンに設けられたエアバッグ等の施療体が、オットマンに載せられる被施療者の下腿をマッサージするマッサージ機も商品化されている。オットマン付の椅子型マッサージ機としては従来、例えば、特開2010−75421号公報(特許文献1)に記載のごときものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載のマッサージ機は、使用しない収納状態でオットマンを座部の下方に収納することができ、使用の際にオットマンを座部よりも前方に引き出す。オットマンは下腿保持部と足先保持部を有する。収納状態で、下腿保持部は下腿保持面を下方へ向けた姿勢にされ、足先保持部は足先保持面を後方に向けた姿勢にされる。そしてオットマン全体が前方へ移動すると、足先保持部はそのまま前方へスライド移動するのに対して、下腿保持部は前方へのスライド移動を途中で規制されるとともに前後方向所定位置で前端部分を上方へ持ち上げるよう回動起立し、下腿保持面を前方に向けた姿勢になる。また足先保持部は爪先側を前方に倒すように回転し、足先保持面を上方に向けた姿勢になる。こうしてオットマンは使用状態にされるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−75421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被施療者は大小様々な体格であるにも関わらず、上記従来のようなマッサージ機にあっては、オットマンの位置を使用状態で微調整することができない。このため、以下に説明するような問題を生ずる。
【0006】
第1に、好適な施療を受けるために、被施療者の下腿を下腿保持部の下腿保持面に密着させる必要があるが、オットマンの下腿保持部を前後方向に調整することができない。座席本体に着座する被施療者の臀部から膝窩までの距離は、被施療者の体格毎に様々であり、被施療者が着座し、座面下方のオットマンを前方へ引き出して使用する場合、下腿保持部の下腿保持面が被施療者の下腿に必ず密着するものではない。例えば大柄な被施療者であれば、下腿が下腿保持部よりも前方に離れてしまう。このため、被施療者に座り直しを強いてしまう。
【0007】
第2に、オットマンの下腿保持部を角度調整することができない。このため、座席本体の座面からオットマンの下腿保持部までの上下方向高さを調整することができない。座席本体に着座する被施療者の足首から膝窩までの距離、換言すると下腿の長さないし大きさは、被施療者の体格毎に様々であり、オットマンの下腿保持部が被施療者の下腿を好適に保持するとは限らない。例えば大柄な被施療者であれば、被施療者の足部をオットマンの足先保持面に載せると、被施療者の膝窩がオットマンの下腿保持部よりも上方に浮いてしまう。
【0008】
第3に、オットマンの足先保持部を上下方向に調整することができない。マッサージを受けたい下腿の部位が被施療者毎に異なる場合があっても、下腿保持部に設けられたマッサージ部から足先保持部の足先保持面までの上下方向高さを、被施療者の好みの高さに調整することができない。また、小柄な被施療者であれば、被施療者の足部がオットマンの足先保持面に届かない。
【0009】
本発明は、上述の実情に鑑み、被施療者の体格に柔軟に対応可能なオットマンを備えたマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のため本発明によるマッサージ機は、座席本体と、座席本体の前方に設けられて座席本体に着座する被施療者の下腿をマッサージするオットマンとを備え、オットマンは、座席本体の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材と、変位部材に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部と、下腿保持部に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部とを有する。
【0011】
かかる本発明によれば、変位部材を前後方向に無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部の前後方向位置を所望の位置にすることができる。また、下腿保持部の回動角度を無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部を所望の角度にすることができる。さらに、足裏支持部を上下方向に無段階に微調整可能となり、下腿保持部および足裏支持部の距離を所望の距離にすることができる。したがって、大小様々な体格である被施療者に適合することができる。変位部材は前後方向に変位するものであればよく、その構造は特に限定されない。例えば変位部材は、入れ子式ロッドによって座席本体に対し前後方向に変位してもよいし、あるいはラック・アンド・ピニオンによって座席本体に対し前後方向に変位してもよいし、レールや長孔等に沿ってスライドすることにより座席本体に対し前後方向に変位してもよい。
【0012】
下腿保持部は、被施療者の下腿に沿って上下方向に延びる。そして、下腿保持部のうちいずれかの部分が連結軸を介して変位部材に連結されるとよい。ここで好ましくは、下腿保持部は、下端部分が左右方向に延在する連結軸を介して変位部材に連結され、上端部分が連結軸回りに前後方向に回動可能である。
【0013】
本発明は一実施形態として、下腿保持部の回動を停止させる固定ねじ等を有してもよい。また他の実施形態として、下腿保持部は、被施療者の下腿が下腿保持部に与える力や、被施療者の足が足裏支持部に与える力によって、被施療者の好みの角度および位置に保持される。
【0014】
本発明は一実施形態として、足裏支持部の変位を停止させる固定ねじ等を有してもよい。また他の実施形態として、オットマンは、足裏支持部を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材をさらに有するとよい。かかる実施形態によれば、足裏支持部付勢部材の付勢力と、足裏が足裏支持部を踏み込む力および足の重量とが釣り合った位置に、足裏支持部を保持することができる。
【0015】
足裏支持部は下腿保持部に支持されることから、足の重みは下腿保持部によって受け持たれる。好ましい実施形態として足裏支持部は、座席本体が設置される設置面まで下降可能である。かかる実施形態によれば、被施療者が足裏支持部に全体重を載せても、足裏支持部51が下降して設置面に当接することができる。これにより被施療者の体重を設置面に逃がすことができ、体格の大きな被施療者の体重によってオットマンが破損することを防止することができる。
【0016】
オットマンは、座席本体内部に収納されてもよいし、されなくてもよい。好ましい実施形態として、オットマンは、座席本体の座面前方端よりも後方にあって座席本体の座面よりも下方に形成される座面下空間に収納される収納位置と、座席本体の座面前方端よりも前方で被施療者のマッサージに供される使用位置との間を変位可能である。かかる実施形態によれば、オットマンを使用しないときはマッサージ機をコンパクトに縮小することができる。
【0017】
下腿保持部は、上下方向に延びた姿勢のまま、あるいは上端部分が連結軸よりも前方に倒されて、座面下空間に収納されてもよい。好ましい実施形態として、下腿保持部は、上端部分が収納位置で連結軸よりも後方に倒されるとよい。かかる実施形態によれば、使用状態で上下方向に延びる下腿保持部を、前後方向に延びる姿勢に変更して座席下に好適に収納することができる。
【0018】
1実施形態として、オットマンは、後方に倒された下腿保持部を連結軸回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材をさらに有してもよい。かかる実施形態によれば、被施療者が下腿保持部を回動する際、被施療者の負担が軽減される。したがって例えば、被施療者は容易に、水平姿勢にされた下腿保持部を回動起立させることができる。なおオットマンは下腿保持部付勢部材を有さなくもよい。
【0019】
足裏支持部は、座面下空間に収納されればよく、その姿勢および位置は特に限定されない。好ましい実施形態として、足裏支持部は、収納位置で座面下空間の前端開口を塞ぐとよい。かかる実施形態によれば、オットマンは目立たなくされ、きれいに片づけられる。
【0020】
収納状態にされたオットマンは、なんら拘束されることなく前方へ移動可能であってもよいが、好ましい実施形態として、座席本体に設けられてロック位置および解除位置にされるロック部材と、変位部材に設けられてロック位置にされたロック部材と係合する被係合部材と、ロック部材をロック位置と解除位置に動作させる操作部とを有し、収納位置で変位部材を前後方向移動不能にするロック機構をさらに備えるとよい。かかる実施形態によれば、収納状態のオットマンが不用意に前方へ進出することがない。
【0021】
収納状態にされたオットマンは、被施療者が引き出すことによって座面下空間から前方へ進出するものであってもよいが、好ましい実施形態として、ロック機構は、収納位置にされた変位部材を前方へ付勢する前方付勢部材をさらに有するとよい。かかる実施形態によれば、被施療者が操作部を操作してロック部材を解除位置にすれば、自動的に前方へ進出する。したがって、オットマンを容易に使用状態にすることができる。前方付勢部材の構造は特に限定されない。前方付勢部材は例えばばねなどの弾性部材である。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、オットマンの位置及び姿勢を使用状態で無段階に微調整することが可能であり、大小様々な体格である被施療者に適合する。したがって被施療者が下腿をオットマンに合わせようとして座り直す必要がない。また、被施療者が大きな体格であっても膝窩が座面から浮いてしまうことなく下腿の好みの部位をマッサージすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施例になるマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの収納状態を表す。
【図2】同実施例のマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの使用状態を表す。
【図3】オットマンの収納状態を示す側面図である。
【図4】オットマンの収納状態と使用状態との途中の状態を示す側面図である。
【図5】オットマンの使用状態を示す側面図である。
【図6】オットマンのフレームを取り出して示す斜視図である。
【図7】マッサージ機のフレーム全体を示す斜視図である。
【図8】スライドフレームの動きおよびロック機構の動きを示す説明図である。
【図9】スライドフレームの動きおよびロック機構の動きを示す説明図である。
【図10】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が水平姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図11】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が傾斜姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図12】下腿保持部に含まれる柱材および側壁板が垂直姿勢にされた状態を示す説明図である。
【図13】足裏支持部に含まれる枠体が下腿保持部に含まれる側壁板に最も引き寄せられた状態を示す説明図である。
【図14】足裏支持部に含まれる枠体が下腿保持部に含まれる側壁板から最も離れた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施例になるマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの収納状態を表す。図2は、同実施例のマッサージ機を示す斜視図であって、オットマンの使用状態を表す。図3はオットマンの収納状態を示す側面図である。図4はオットマンの収納状態と使用状態との途中の状態を示す側面図である。図5は、オットマンの使用状態を示す側面図である。
【0026】
マッサージ機10は、被施療者が着座する座席本体11と、座席本体11に設けられて被施療者の下腿をマッサージするオットマン21とを備える。オットマン21は、図2および図5に示す使用時に、座席本体11よりも前方に移動される。かかる使用状態で、オットマン21は座席本体11に着座する被施療者の下腿を保持する。これに対し図1および図3に示す不使用時には、オットマン21が座席本体11の内部に収納される。かかる収納状態で、オットマン21は座席本体11の外方には存在せず、マッサージ機10はすっきりと縮小される。
【0027】
座席本体11は、座面12が形成される座部13と、背もたれ面14が形成される背もたれ部15を有する。座面12は被施療者の臀部および大腿を支持する。背もたれ面14は被施療者の背中を支持する。
【0028】
オットマン21は、座席本体11に着座する被施療者の下腿をマッサージする組立体であり、図2に示すようにスライドフレーム31と、下腿保持部41と、足裏支持部51とを有する。下腿保持部41は、上下方向に延びる前向きの平坦な下腿保持面42l,42rを左右に有する。また下腿保持部41には、左右両縁から前方へ立ち上がる側壁44l,44rと、下腿保持面42l,42rの間から前方へ立ち上がる仕切り壁45とが形成される。そして、これら側壁44lと、下腿保持面42lと、仕切り壁45と、下腿保持面42rと、側壁44rとで、下腿保持部41は図2に示すように上から見てE字状の形状にされる。これらのうち側壁44l、下腿保持面42l、および仕切り壁45は被施療者の左下腿を保持する。また仕切り壁45、下腿保持面42r、および側壁44rは被施療者の右下腿を保持する。以下において、左右を区別する必要が特にない場合、単に下腿保持面42、側壁44と呼ぶ場合がある。
【0029】
側壁44l,44rの内側壁面と、下腿保持面42l,42rと、仕切り壁45の両壁面にはエアバッグや振動源などの施療体が配置されており、かかる施療体を駆動して被施療者の下腿にマッサージを施す。したがって十分なマッサージを受けるためには、下腿を下腿保持面42l,42rに密着させなければならない。
【0030】
足裏支持部51は、被施療者の足裏が載せられる上向きの平坦な足裏支持面52l,52rを左右に有する。また足裏支持部51には、左右両縁から上方へ立ち上がる側壁54l,54rと、足裏支持面52l,52rの間から上方へ立ち上がる仕切り壁55とが形成される。足裏支持部51は、伸縮可能な左右1対のロッド53,53を介して、下腿保持部41の下方に取り付けられ、上下方向に変位可能とされる。以下において、左右を区別する必要が特にない場合、単に足裏支持面52、側壁54と呼ぶ場合がある。
【0031】
側壁44lの下部には、側壁54lと同じ形状の切欠きが形成される。また、仕切り壁45の下部には、仕切り壁55と同じ形状の切欠きが形成される。また、側壁44rの下部には、側壁54rと同じ形状の切欠きが形成される。これにより、ロッド53を短くすると、側壁54が側壁44の下部に嵌り合うとともに、仕切り壁55が仕切り壁45の下部に嵌り合い、オットマン21をすっきりとしたコンパクトな形状に縮小することができる。
【0032】
側壁54lの左右幅は側壁44lの左右幅と同じであり、仕切り壁55の左右幅は仕切り壁45の左右幅と同じであり、側壁54rの左右幅は側壁44rの左右幅と同じである。これにより、ロッド53を短くすると、下腿保持部41および足裏支持部51を1個の連続した形状にまとめることができる。
【0033】
スライドフレーム31は、座席本体11の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材であって、前後方向に延び、その後端領域が座席本体11に前後方向スライド可能に連結され、その前端部が連結軸43を介して下腿保持部41の下端部と連結する。連結軸43は左右方向に延びる軸線である。したがって下腿保持部41は、その下端部分を回転中心として、その上端部分が前後方向に回動可能とされる。
【0034】
スライドフレーム31の作用として、オットマン21は、後方の収納状態と前方の使用状態との間を移動可能とされ、さらにオットマン21は図5に矢印Aで示すように、使用状態で前後方向位置を無段階に微調整可能とされる。
【0035】
連結軸43の作用として、下腿保持部41は、収納状態で上向きに倒され使用状態で前向きに起立し、さらに下腿保持部41は図5に矢印Bで示すように、使用状態で傾斜角度を無段階に微調整可能とされる。特に連結軸43とスライドフレーム31が相俟って、下腿保持面42l,42rの前後方向位置を調整しつつ傾斜角度を調整することができる。したがって、被施療者の体格の大きさや、被施療者の臀部から膝窩までの距離(大腿の長さ)の長短にかかわらず、被施療者は下腿を下腿保持面42l,42rに密着させることができる。この結果、被施療者は座面14の上で座り直さなくても、下腿のマッサージを好適に受けることができる。
【0036】
ロッド53の作用として、足裏支持部51は、収納状態で下腿保持部41に引き寄せられ、使用状態で図5に矢印Cで示すように上下方向位置を無段階に微調整可能とされる。厳密にいえば下腿保持部41が後傾する場合にあっては、下前方から後上方までの位置を無段階に微調整可能とされる。つまり下腿保持部41から足裏支持部51までの距離を調整可能とされる。したがって、マッサージ機10が置かれる設置面Gから座面12の前方端までの座面高や、被施療者の体格の大きさや、被施療者の膝窩から足首までの距離(下腿の長さ)の長短にかかわらず、下腿のうちの施療を所望する部位を下腿保持部41に合わせることができる。この結果、下腿のマッサージを効果的に受けることができ、施療者の要望を高次元で満たすことができる。
【0037】
下腿保持部41および足裏支持部51の前後方向および傾斜角度の調整は、被施療者が足裏で足裏支持面52l,52rを踏み込み、膝を屈曲させて下腿で下腿保持面42l,42rを倒し込み、好みの位置および角度に移動させることにより行う。詳しくは後述するが、オットマン21は、足裏支持部51を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材を有する。そして足裏支持部51は、被施療者の踏み込み力と下腿の重量との合計が足裏支持部付勢部材の付勢力と釣り合う位置にされる。
【0038】
このように本実施例によれば、図5に示す矢印A,B,Cの調整を同時に行うことができるため、被施療者の下腿および足がオットマン21に与える力の強さおよび方向を適宜加減変更することにより、下腿保持部41を、被施療者の所望する前後方向位置および傾斜角度に無段階に微調整することができる。また同様に、足裏支持部51を、被施療者の所望する前後方向位置、上下方向位置、および傾斜角度に無段階に微調整することができる。
【0039】
また本実施例では、被施療者が足裏支持面52l,52rに体重をかけると、足裏支持部51が下降して設置面Gに当接することができる。これにより被施療者の体重を設置面Gに逃がすことができ、体格の大きな被施療者の体重によってオットマン21が破損することを防止することができる。
【0040】
オットマン21を収納状態から使用状態にする手順につき補足説明する。
【0041】
下腿保持面42を上向きにし、足裏支持面52を後ろ向きにして、オットマン21は座席本体11の座面前方端12aよりも後方にあって座面12よりも下方に形成される座面下空間に収納される。オットマン21が収納状態にされたまま(図3)、座席本体11に着座する被施療者が後述する操作レバーを操作すると、図4に示すようにオットマン21の一部が座面前方端12aを越えて前方へ進出する。次に被施療者が爪先あるいは踵で、足裏支持部51を前方へ押し出すと、オットマン21はさらに前方に移動する。そして、被施療者が足裏支持部51を所望の位置および傾斜角度にするために足裏支持面52に力を加えてやると、図5に示すように下腿保持部41が回動起立し、足裏支持部51が下腿保持部41から下方に移動して、オットマン21は使用状態にされる。
【0042】
反対に、使用状態のオットマン21を収納する際には、被施療者が足裏等で下腿保持部41の上端部分を踏み込んで後方に倒し、下腿保持面42を上向きにするとともに、足裏支持面52を後ろ向きにする。そして足裏支持部51を後方へ押し込むとよい。これによりロッド53が短くされるとともに、スライドフレーム31が後方へ移動し、オットマン21は、図5に示す使用状態から、図4に示す途中の状態を経て、図3に示す収納状態まで後方に移動する。
【0043】
なお足裏支持部51は、収納状態で、図1に示すように座面12よりも下の座面下空間の前端開口を塞ぐ。これにより、オットマン21は目立たなくされ、きれいに片づけられる。しかも本実施例では、足裏支持部51が座面下空間の前端開口と同じ形状にされて、前端開口に嵌り込む。
【0044】
次に、オットマン21の動きを詳細に説明する。
【0045】
図6は、オットマンのフレームを取り出して示す斜視図であり、図2および図5に示す姿勢にされるオットマンを表す。フレーム組立体22は、オットマン21の骨格を構成し、前述したスライドフレーム31と、下腿保持部41の骨格を構成する側壁板44f、柱部材44c、およびパイプ46と、パイプ46とスライドフレーム31とを接続する案内部材47と、前述したロッド53と、足裏支持部51の骨格を構成する平坦な枠体56とを組み立てた集合体である。
【0046】
スライドフレーム31は前後方向に延びる左右一対の長手フレーム32と、左右方向に延びて左右一対の長手フレーム32,32同士を連結する短手フレーム33とを有する。短手フレーム33は前端部と後端部と中央部の3箇所に架設される。長手フレーム32の後端部には、左右1対の車輪34が取り付けられ、長手フレーム32の中央部にも、左右1対の車輪34が取り付けられる。長手フレーム32の前端部にはブラケット35が結合し、ブラケット35の上端には連結軸43が取り付けられる。
【0047】
下腿保持部41に含まれる左右1対の側壁板44fは、左右1対の側壁44l,44rの芯材であり、左右方向に延びるパイプ46によって互いに連結されている。また、各側壁板44fには柱部材44cが剛結されている。柱部材44cの一端は連結軸43を介して、ブラケット35に回動可能に連結される。
【0048】
下腿保持部41に含まれるパイプ46は上段、中段、下段の3箇所に設けられ、下段のパイプ46の左右方向中央部にはブラケット48が結合する。詳しくは後述するが、ブラケット48には左右に突出する突起48pが形成され、この突起48pが案内部材47の左右両側に形成された長孔47sを貫通する。これによりブラケット48の突起48pは長孔47sに沿って案内される。
【0049】
下腿保持部41に含まれる案内部材47は、詳しくは後述するが、スライドフレーム31の前端部分に回動可能に連結され、下腿保持部41の回動範囲を規定する。
【0050】
図7は、マッサージ機のフレーム全体を示す斜視図であり、図1および図3に示す収納状態を表す。フレーム組立体11fは、座席本体11の骨格を構成し、座面12の両側縁および前方縁に沿って延びるコ字状の座面フレーム12fと、背もたれ面14の両側縁に沿って延びる左右1対の背もたれ面フレーム14fと、座面12の前後左右の4箇所で上下方向に延びて座面フレーム12fおよび背もたれ面フレーム14fを支持する縦材13fと、座部13の下部で前後方向に延びて縦材13fの下端と連結する左右1対の前後フレーム16fと、座部13の下部で左右方向に延びて前後フレーム16f同士を連結する前後1対の左右フレーム17fとを有する。
【0051】
上方に位置する座面フレーム12fと、下方に位置する前後フレーム16fおよび左右フレーム17fとの間には、座面下空間が形成される。そしてこの座面下空間にオットマン21のフレーム組立体22が収納される。
【0052】
前後1対の左右フレーム17fには、前後方向に延びる左右1対のレール部材18が平行に架設される。レール部材18は、断面がコの字形状であって、上壁部分と、この上壁部分と対向する下壁部分と、上壁部分の一方縁および下壁部分の一方縁と接続する横壁部分からなる。そして左右1対のレール部材18は、これら上壁部分、横壁部分、および下壁部分によって三方を囲まれた開口が互いに向き合うよう、左右対称に配設される。スライドフレーム31に取り付けられた車輪34は、コの字断面に形成されたレール部材18の内部に配置され、レール部材18に沿って前後方向に転走する。これによりオットマン21のフレーム組立体22は、前後方向に変位する。また、レール部材18の後端には、車輪34が後方へ抜け出すことを防止するとともに、フレーム組立体22をスライド不能に固定するロック機構61が設けられている。
【0053】
図8〜図10は、オットマン21のフレーム組立体22および座席本体11のフレーム組立体11fを右方向からみた説明図である。図8は収納状態を示し、前述した図1および図3に対応する。図9は収納状態と使用状態との途中の状態であり、前述した図4に対応する。図10は、フレーム組立体22が図9の状態よりもさらに前方へ移動した状態を示す。図8と図9を対比すると、スライドフレーム31の動きおよびロック機構61の動きが理解できる。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図8〜図10は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。レール部材18の前端には左右1対の車止め19,19が設けられており、車輪34がレール部材18よりも前方に抜け出ることはない。
【0054】
ロック機構61は、左右1対のレール部材18の後端に架設された台座61bと、台座61bに回動可能に取り付けられたロック部材62と、ロック部材62を回動操作する操作レバー63とを有する。ロック部材62は、前部にフック部64を、後部に回動軸65およびアーム部66を有し、左右方向に延びる回動軸65を中心として回動することができる。そしてロック部材62は、図8に示すようにロック部材62のフック部64が短手フレーム33に係合するロック位置と、図9に示すようにロック部材62のフック部64が短手フレーム33から離れる解除位置にされる。ロック位置では、スライドフレーム31が前後方向移動不可能にされ、これによりオットマン21は収納状態に保持される。また解除位置では、スライドフレーム31が前後方向移動不可能にされ、これによりオットマン21は座面12下の座面下空間から前方へ移動することができる。
【0055】
回動軸65にはねじりばね65sが組み込まれている。ねじりばね65sは、台座61bとロック部材62との間に縮設されて、ロック部材62をロック位置に付勢する。
【0056】
ロック部材62の後部に形成されたアーム部66は、ロック部材62の回動軸65とフック部64とを結ぶ仮想線に対して直角となるよう、回動軸65から下方に突出する。そしてアーム部66の先端が、ワイヤー67の後端と回動可能に連結する。ワイヤー67は、操作レバー63から台座61bまで延びてフレーム組立体11fに配索されるチューブ68に通されており、ワイヤー67の後端がチューブ68から突出して後方へ延び、ワイヤー67の前端がチューブ68から突出して上方へ延びる。ワイヤー67の前端は、回動連結点63jを介して操作レバー63と回動可能に連結する。
【0057】
操作レバー63は、途中で直角に曲がったL字形状であり、その一端が座面フレーム12fに回動軸63oを介して回動可能に取り付けられる。操作レバー63は、かかる一端から前方へ延びて途中に回動連結点63jが設けられ、回動連結点63jからさらに前方に延びて途中で直角に向きを変えて上方へ延びて他端に至る。他端を含む側である上下方向に延びる直線部分が握り部を構成する。被施療者が操作レバー63を後方に倒すよう回動させると、回動連結点63jが上方に移動する。これによりワイヤー67がチューブ68の中を移動し、ねじりばね65sの付勢力に抗してロック部材62をロック位置から解除位置へ引き上げる。
【0058】
なお被施療者が操作レバー63から手を放すと、ねじりばね65sの付勢力によって、ロック部材62はロック位置に復帰し、これに伴い操作レバー63も図8に示すように元の位置に復帰する。
【0059】
ロック部材62はその前端が細くなる形状にされる。これによりスライドフレーム31が前方から後方に移動して、短手フレーム33がロック部材62の前端に当接すると、ロック部材62の前端を上方へ押しのけながら、ロック部材62の下に潜り込む。これにより短手フレーム33はフック部64に係合することができ、スライドフレーム31は前後方向移動不能に再びロックされる。
【0060】
図7を参照して、台座61bには左右1対のばね69が取り付けられている。ばね69は長手フレーム32の後端を受け止め、長手フレーム32がレール18から後方に抜け出ることを防止する。また収納状態で、ばね69は長手フレーム32の後端と当接して台座61bに向かって押し込まれ圧縮変形している。このため、ロック部材62が解除位置へ引き上げられると、ばね69に蓄えられていた圧縮力が解放され、ばね69は長手フレーム32を前方へ付勢する。ロック位置を示す図8と解除位置を示す図9を対比すると、解除位置ではスライドフレーム31を含むフレーム組立体22が前方へ進出することがわかる。フレーム組立体22は、図10に示すようにさらに前方へ移動することができる。なお図示しない変形例として、ばね69を設けず、長手フレーム32の後端が台座61bに当接することによって長手フレーム32の後方への抜け出しを防止するものであってもよい。
【0061】
下腿保持部41の回動動作につき説明する。
【0062】
図10〜図12は、オットマン21のフレーム組立体22を右方向からみた説明図である。図10は下腿保持部41に含まれる柱材44cおよび側壁板44f等が0°の水平姿勢にされた状態を示し、図11は柱材44cおよび側壁板44f等が傾斜姿勢にされた状態を示し、図12は柱材44cおよび側壁板44f等が90°の垂直姿勢にされた状態を示す。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図10〜図12は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。
【0063】
図10を参照して、案内部材47は、長手フレーム32前端同士を連結する短手フレーム33に回動軸49を介して連結され、かかる回動軸49を基端とし、長孔47s側を遊端として回動する。回動軸49にはねじりばね49tが組み込まれている。ねじりばね49tの一端は短手フレーム33に当接し、ねじりばね49tの他端は案内部材47に当接する。そして、案内部材47を前方へ起立する方向に、軽い力で付勢する。案内部材47が後方へ倒れ込み、案内部材47の遊端が最も後方にされた状態で、柱部材44cは水平姿勢にされる。これにより、収納状態で下腿保持部41の下腿保持面42は上向き水平にされる。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sのなかで最も基端側に位置する。またこのとき、枠体56は垂直姿勢にされ、枠体56に沿って形成される足裏支持面52は後ろ向き姿勢にされる。
【0064】
被施療者が足で、枠体56を含む足裏支持部51を前方へ蹴り倒すと、図11に示すように案内部材47は回動起立し、柱部材44cは傾斜姿勢にされる。これにより、使用状態で下腿保持部41の下腿保持面42は、被施療者の好みに応じて上向きかつ前向きの傾斜姿勢にされる(図2)。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sの長手方向中央領域に位置する(図11)。
【0065】
またオットマン21は、後方に倒された下腿保持部41を連結軸43回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材として、ねじりばね49tを有する。ねじりばね49tは、被施療者が足で垂直姿勢の枠体56を蹴り倒す力を軽減する。したがって被施療者は水平姿勢にされた下腿保持部41を容易に起こすことができる。ただし、柱部材44cが若干でも起き上がると案内部材47はねじりばね49tから離れる(図11)。このため、柱部材44cは傾斜姿勢で被施療者Lの下腿および足の力によって好みの傾斜角度にされる。
【0066】
ここで付言すると、ねじりばね49tのねじり力によるモーメントは、下腿保持部41、より正確に言えば下腿保持部41および足裏支持部51、の自重による連結軸43回りのモーメントよりも弱いため、被施療者が足で枠体56を含む足裏支持部51を前方へ蹴らなければ、枠体56は図10に示す垂直姿勢のままであり、枠体56に沿って形成される足裏支持面51は後ろ向きのままである。
【0067】
また、図示しない変形例として、ねじりばね49tを省略し、被施療者の足の力のみで水平状態の下腿保持部41を回動起立させてもよい。
【0068】
被施療者Lが足で、枠体56を含む足裏支持部51を下方に踏み込むと、案内部材47は図11に示す姿勢よりもさらに立ち上がるよう回動し、図12に示すように柱部材44cは垂直姿勢にされる。このとき長孔47sを貫通するブラケット48の突起48pは、長孔47sのなかで最も遊端側に位置する。
【0069】
こうして案内部材47は、突起48pを長孔47sに沿って案内することにより、下腿保持面42の傾斜角度を0°の水平角度から90°の垂直角度までの領域に規制する(図10〜図12)。
【0070】
足裏支持部51の上下動作につき説明する。
【0071】
図13および図14は、オットマン21のフレーム組立体22を右方向からみた説明図である。図13は、足裏支持部51に含まれる枠体56が、下腿保持部41に含まれる側壁板44fに、最も引き寄せられた状態を表す。図14は、枠体56が側壁板44fから最も離れた状態を表す。なお、各部材の前後方向および上下方向の位置関係の理解を容易にするため、図13および図14は各部材の左右方向の位置関係を必ずしも正確に表すものではないことに留意されたい。また下腿保持部41が垂直姿勢にされると足裏支持部51が上下方向に動くことから、足裏支持部51が動く方向を便宜上、上下方向と呼ぶが、下腿保持部41が水平姿勢にされると足裏支持部51は前後方向に動くことに留意されたい。
【0072】
ロッド53は、細長く延びる中空円筒になっており、ロッド53の上端53e側が側壁板44fにスライド可能に取り付けられる。そしてロッド53の下端が枠体56に固定される。具体的には、ロッド53の上端53eから中央領域までが、側壁板44fに設けられた2個1対のローラ57に挟持される。ローラ57は、側壁板44fの上側および下側に1対ずつ設けられており、これら2対のローラ57の回転によってロッド53は下方に繰り出され、あるいは上方に引き込まれる。そしてロッド53が下方へ繰り出されて枠体56を下方へ動作させる。あるいはロッド53が上方へ引き込まれて枠体56を上方へ動作させる。なおロッド53の上端53eは1対のローラ57,57の間隔よりも大径にされており、かかる上端53eが2個1対のローラ57を越えて下方に繰り出されることはない。したがってロッド53がローラ57から離脱することが防止される。
【0073】
パイプ53の内部にはばね58が張り渡されている。ばね58の下端はパイプ53の下端部に係止され、ばね58の上端はローラ57よりも上方で側壁板44fに設けられた係止突起53uに係止され、ばね58をパイプ53の内部空間に保持する。パイプ53が下方へ繰り出されると、ばね58が引っ張られて枠体56を上方へ付勢する。このようにばね58は足裏支持部51を上方へ付勢する足裏支持部付勢部材であり、足裏支持部51は下腿保持部41に向かって付勢される。
【0074】
ここで付言すると、被施療者Lの足が枠体56を下方へ踏み込むことにより、踏み込み力に対応して図11に示すように枠体56の角度および高さが変化する。そして座面12に座っていた被施療者が、被施療者Lの足を枠体56(正確には足裏保持面52)に載せたまま立ち上がると、図12に示すように枠体56が設置面Gまで下降し、設置面Gに沿うよう位置する。
【0075】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
この発明になるマッサージ機は、医療機器において有利に利用される。
【符号の説明】
【0077】
10 マッサージ機、11 座席本体、12 座面、13 座部、21 オットマン、31 スライドフレーム、41 下腿保持部、43 連結軸、51 足裏支持部、 61 ロック機構、62 ロック部材、67 ワイヤー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席本体と、前記座席本体の前方に設けられて座席本体に着座する被施療者の下腿をマッサージするオットマンとを備え、
前記オットマンは、前記座席本体の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材と、前記変位部材に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部と、前記下腿保持部に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部とを有する、マッサージ機。
【請求項2】
前記下腿保持部は、下端部分が左右方向に延在する連結軸を介して前記変位部材に連結され、上端部分が前記連結軸回りに前後方向に回動可能である、請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記オットマンは、前記足裏支持部を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材をさらに有する、請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記足裏支持部は、前記座席本体が設置される設置面まで下降可能である、請求項2または3に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記オットマンは、前記座席本体の座面前方端よりも後方にあって前記座席本体の座面よりも下方に形成される座面下空間に収納される収納位置と、前記座席本体の座面前方端よりも前方で被施療者のマッサージに供される使用位置との間を変位可能である、請求項2〜4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記下腿保持部は、上端部分が前記収納位置で前記連結軸よりも後方に倒される、請求項5に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記オットマンは、後方に倒された前記下腿保持部を前記連結軸回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材をさらに有する、請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記足裏支持部は、前記収納位置で前記座面下空間の前端開口を塞ぐ、請求項6または7に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記座席本体に設けられてロック位置および解除位置にされるロック部材と、前記変位部材に設けられてロック位置にされた前記ロック部材と係合する被係合部材と、前記ロック部材をロック位置と解除位置に動作させる操作部とを有し、前記収納位置で前記変位部材を前後方向移動不能にするロック機構をさらに備える、請求項5〜8のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項10】
前記ロック機構は、前記収納位置にされた前記変位部材を前方へ付勢する前方付勢部材をさらに有する、請求項9に記載のマッサージ機。
【請求項1】
座席本体と、前記座席本体の前方に設けられて座席本体に着座する被施療者の下腿をマッサージするオットマンとを備え、
前記オットマンは、前記座席本体の下部に前後方向に変位可能に連結される変位部材と、前記変位部材に回動可能に連結されて被施療者の下腿を保持する下腿保持部と、前記下腿保持部に上下方向に変位可能に連結されて被施療者の足裏を支持する足裏支持部とを有する、マッサージ機。
【請求項2】
前記下腿保持部は、下端部分が左右方向に延在する連結軸を介して前記変位部材に連結され、上端部分が前記連結軸回りに前後方向に回動可能である、請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記オットマンは、前記足裏支持部を下方から上方に向かって付勢する足裏支持部付勢部材をさらに有する、請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記足裏支持部は、前記座席本体が設置される設置面まで下降可能である、請求項2または3に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記オットマンは、前記座席本体の座面前方端よりも後方にあって前記座席本体の座面よりも下方に形成される座面下空間に収納される収納位置と、前記座席本体の座面前方端よりも前方で被施療者のマッサージに供される使用位置との間を変位可能である、請求項2〜4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記下腿保持部は、上端部分が前記収納位置で前記連結軸よりも後方に倒される、請求項5に記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記オットマンは、後方に倒された前記下腿保持部を前記連結軸回りに起立するよう付勢する下腿保持部付勢部材をさらに有する、請求項6に記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記足裏支持部は、前記収納位置で前記座面下空間の前端開口を塞ぐ、請求項6または7に記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記座席本体に設けられてロック位置および解除位置にされるロック部材と、前記変位部材に設けられてロック位置にされた前記ロック部材と係合する被係合部材と、前記ロック部材をロック位置と解除位置に動作させる操作部とを有し、前記収納位置で前記変位部材を前後方向移動不能にするロック機構をさらに備える、請求項5〜8のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項10】
前記ロック機構は、前記収納位置にされた前記変位部材を前方へ付勢する前方付勢部材をさらに有する、請求項9に記載のマッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−85558(P2013−85558A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225609(P2011−225609)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(509159447)ジョンソンヘルスケア株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(509159447)ジョンソンヘルスケア株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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