説明

マッサージ装置

【課題】手軽に、効果的に、且つ確実に洗髪及び頭皮のマッサージを行うことができるマッサージ装置を提供する。
【解決手段】マッサージ装置1において、施療部3が、可撓な材質からなる板状の基板4と、この基板4の面と交差して下方に突出して設けられた複数の突起5〜7とを有し、マッサージ装置本体2が、基板4を上下に撓ませる往復駆動機構12を備える。表面4S上に突起7よりも低い小突起27を設けると共に、この小突起27の内側に内外を連通する連通部22を設ける。マッサージ装置本体2と基板4の間の領域に、連通部22と連通するシャンプーLの収容体26を設ける。表面4Sを上向きとして小突起27の内側にシャンプーLを乗せ、連通部22によりシャンプーLを収容体26に供給する。基板4の撓みに応動して収容体26に染み込ませたシャンプーLを泡立たせて連通部22から供給しながら洗髪やマッサージを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力駆動のマッサージ装置に関するものであり、特に、洗髪時等における頭皮のマッサージや揉み出し洗い等に使用することができるマッサージ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のマッサージ装置として、駆動部と、この駆動部によって動作する施療部とを有し、前記駆動部に、前記施療部の基板の周縁を前記駆動部に対する位置関係が固定された状態で着脱自在に保持する枠体を設けると共に、前記基板の面と交差する方向にこの基板を撓ませる往復駆動手段を設け、前記施療部が、可撓性を有する材質から成る前記基板と、この基板に突出して設けられた複数の突起とで構成されるものが知られている。そして、このマッサージ装置は、マッサージの際に、前記往復駆動手段によって前記施療部の基板を撓ませることで、この基板の撓みに伴って、この基板に設けられた複数の前記突起を繰り返し倒したり起こしたりさせることで相互に開閉させ、この相互に開閉する突起によって、揉んだり擦ったり叩いたりするように、頭皮を複雑にマッサージすることができるものである。これは、図6及び図7に示すように、駆動部101により駆動される施療部102における基板103が下に撓んだ湾曲凸状態と上に撓んだ湾曲凹状態との間で変形を繰り返す際、複数種類の突起104,105,106が、前記基板103の撓みに伴って動くことで、前記突起104,105,106によって頭皮Sを指先で行うようにマッサージすることができるというものである。
【特許文献1】特開2007−229159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、洗髪或いは頭皮のマッサージを行う場合、髪や頭皮を洗浄するために、或いは髪を摩擦によって傷めることを防止するために、髪や頭皮に軽く泡立たせたシャンプーを塗った後、前記マッサージ装置を把持して前記施療部を頭皮に押し当てる必要があったので、前記マッサージ装置を使用するのに若干の手間が必要であった。また、シャンプーを手で泡立てる場合、手ではシャンプーを細かく泡立てることが困難であるため、髪や頭皮の洗浄効果が不十分であったり、髪の摩擦からの保護効果が不十分であったりする虞があった。更に、シャンプーを髪に塗ったままの滑りやすい手で前記マッサージ装置を持つと、このマッサージ装置を落として破損させてしまったり、最悪の場合使用者が怪我をしてしまったりする虞があった。なお、育毛剤等を使用してマッサージする場合も、同様の問題があった。
【0004】
さらに、適量のシャンプーや育毛剤等の液体を施療部の基板の表面に乗せ、シャンプーや育毛剤が乗った前記施療部を頭皮に押し当てて洗髪或いはマッサージを行うことも考えられるが、この場合、シャンプーや育毛剤が前記施療部から流れ落ちてしまい、前記駆動部に付着してしまう虞もあった。そして、このようにシャンプーや育毛剤が付着した前記駆動部を持つと、前記マッサージ装置を落として破損させてしまったり、最悪の場合使用者が怪我をしてしまったりする虞があった。
【0005】
本発明は以上の問題点を解決し、手軽に、効果的に、且つ確実に、洗髪や頭皮等のマッサージを行うことができるマッサージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、駆動部と、この駆動部によって動作する施療部とを有し、この施療部が、可撓性を有する材質から成る基板と、この基板の表面に突出して設けられた複数の突起とで構成され、前記駆動部に、前記基板の周縁を前記駆動部に対する位置関係が固定された状態で着脱自在に保持する枠体を設けると共に、前記基板の面と交差する方向にこの基板を撓ませる往復駆動手段を設けたマッサージ装置において、前記基板の表面に、前記突起よりも前記基板の表面からの突出長さが小さい小突起を環状に設けたことを特徴とするマッサージ装置である。
【0007】
請求項2の発明は、前記基板又は前記突起に、前記駆動部と施療部とで囲まれる領域の内外を連通する連通部を設けると共に、前記連通部に連通して前記基板の撓みに応動するシャンプーの収容体を前記領域に設け、前記基板の表面に、前記連通部を囲んで前記小突起を設けたことを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、適量のシャンプーや育毛剤等の液体を施療部の基板の表面に乗せ、液体が乗った前記施療部を頭皮に押し当てて洗髪或いはマッサージを行う場合、環状の小突起の内側に液体を溜めておくことができるので、液体が前記駆動部に付着することを防止できる。従って、使用者によって把持された前記マッサージ装置を落下させる虞を減ずることができる。
【0009】
請求項2の発明によれば、前記往復駆動機構によって前記施療部の基板が湾曲凹状態から湾曲凸状態に変形する際に、前記駆動部と施療部とで囲まれる領域が減圧状態となることで、前記環状小突起の内側に乗せられたシャンプーが前記連通部から吸引されて前記領域内に流入し、前記収容体に収容される。一方、前記施療部の基板が湾曲凸状態から湾曲凹状態に変形する際に、前記駆動部と施療部とで囲まれる領域が加圧状態となることで、前記収容体に収容されたシャンプーが前記連通部から押し出される。そして、前記連通部を前記シャンプーが通過する際に、このシャンプーが泡立たされる。そして、この泡立たされたシャンプーが頭皮等に供給される。従って、使用者が泡立たせたシャンプーを髪や頭皮に塗りつけてから前記マッサージ装置を使用する必要がなく、手軽に泡立たせたシャンプーを髪や頭皮に供給して洗髪やマッサージを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0011】
図1〜図5は実施例1を示している。なお、本例においては、図2の姿勢を基準として上下を規定する。1は本発明のマッサージ装置である。このマッサージ装置1は、駆動部としてのマッサージ装置本体2と、このマッサージ装置本体2の下部側に着脱自在に保持される施療部3とを有して構成されている。そして、この施療部3は、基板4と、この基板4の下面と交差する方向である下方側に突出して一体に設けられた3種類の突起5,6,7とで構成されている。また、前記基板4は、平面視で楕円状であって、可撓性及び弾性を有するエラストマーによって形成されている。そして、前記基板4の縁4Aは、前記マッサージ装置本体2の下縁側に固定されている。なお、ここで言う「固定」とは、多少の動きを許容して接続される状態を含むものであり、本実施例では、前記基板4の縁4Aを前記マッサージ装置本体2の下面に沿って形成した溝よりなる固定用の枠体8に嵌合させることで、両者を全周に亘って着脱自在に接続している。
【0012】
前記マッサージ装置本体2は、底面側が開口すると共に片手で把握可能な大きさを有するケース本体2Aと、このケース本体2Aの開口した底面側を閉塞する底面部2Bとを有して構成されており、この底面部2Bは、底板9と覆い体11とを有する。そして、前記底板9は、平面視で楕円状に形成されており、前記ケース本体2Aの底縁にその外周が固定されていると共に、前記底板9の中央部には上下方向に貫通する円形の窓孔10が形成されており、この窓孔10を覆って伸縮可能な前記覆い体11が設けられている。この覆い体11は、例えばゴム或いは合成ゴムやエラストマー等の可撓性を有する材質から成る蛇腹状の膜によって、前記窓孔10を水密に封ずるように設けられている。そして、前記マッサージ装置本体2の内部には、前記基板4の中央部を上下方向に往復動させる往復駆動手段12が設けられている。この往復駆動手段12は、前記底板9上に設けられる駆動源としてのモータ13と、このモータ13のモータ軸13Aに減速歯車機構14を介して接続されるクランク機構15と、このクランク機構15の偏心軸15Aに対して一側が連結されるコンロッド16を備えている。なお、前記覆い体11のほぼ中央には、接続中継部材17が一体的に取り付けられている。この接続中継部材17は、その上面側と前記コンロッド16の他側とで前記覆い体11を挟持して固定すると共に、その下面側にフック17Aが設けられており、このフック17Aに前記基板4中央の上面に設けられたフック受け部4Bが着脱自在に接続されている。従って、前記接続中継部材17は、前記モータ13の回転運動が前記クランク機構15とコンロッド16とで往復運動に変換されることで、上下方向に往復運動するようになっている。これにより、前記フック受け部4Bが設けられた位置が、前記基板4における最大振幅部となり、その振幅は、前記クランク機構15の中心軸から前記偏心軸15Aまでの偏心距離Fの2倍(2F)となる。また、前記フック受け部4B及び接続中継部材17を通って上下方向に仮想的な中心軸線Xが形成される。また、前記マッサージ装置本体2の内部には、前記モータ13に電力を供給するための電池18が設けられていると共に、前記マッサージ装置本体2の上面側表面には、前記モータ13を操作するためのスイッチ19が設けられている。
【0013】
前記施療部3について詳述する。前記第一〜三の突起5,6,7は、それぞれ先細で且つ先端が丸められた裁頭円錐形状である。そして、これらの突起5,6,7は、前記基板4のほぼ中央を上下に通る仮想的な前記中心軸線Xを中心として、前記基板4の縁4Aに沿って配置される楕円状の仮想外側輪Oと、その内側に配置される楕円状の仮想中間輪Mと、その内側に配置される円状の仮想内側輪Iに沿ってそれぞれ設けられている。
【0014】
更に、前記基板4に、前記マッサージ装置本体2と施療部3とで囲まれる領域の内外を連通する小貫通孔状の第一連通部21及び第二連通部22を設けると共に、前記連通部21,22に連通して前記基板4の撓みに応動するシャンプーLの収容体26を前記領域に設ける。すなわち、前記底面部2Bと基板4の内面との間に、シャンプーLの収容体26を設けるものである。前記第一連通部21は、仮想内側輪Iよりも外側に設けられている。さらに、第二連通部22は、仮想内側輪Iの内側に設けられた中心軸線Xを中心とした円形な仮想中心輪Nに沿って間隔をおいて環状に配置されている。
【0015】
そして、前記仮想内側輪I上には、前記第三突起7同士を接続するように、小突起27が環状に設けられている。この小突起27は、前記第二連通部22を囲繞するように壁状に配置されたものであり、その前記基板4の表面4Sからの高さ方向の長さH4は、前記小突起27によって接続される前記第三突起7の高さ方向の長さH3より小さくなっている。そして、環状の前記小突起27によって、この小突起27の内側が他の部分から区画される。なお、前記第一,第二突起5,6の高さ方向の長さをH1,H2としたとき、それぞれの長さはH1>H2>H3>H4になっている。
【0016】
また、前記収容体26は、前記基板4の撓みに応動して圧縮及び復元を繰り返すことで、前記シャンプーLを前記各連通部21,22から吸引したり吐出したりさせるようになっている。なお、前記収容体26は、実施例では弾性体である連続気泡型の発泡ポリウレタンや発泡ゴム等から成る合成スポンジ或いは海綿(天然スポンジ)等によって形成されており、図2に示すように、前記基板4が下に撓んだ湾曲凸状態のときに、前記収容体26はほぼ非圧縮状態或いはやや圧縮状態となって、前記底面部2Bと基板4の上面との間に介在している。即ち、前記基板4が下に撓んだ湾曲凸状態のときに、前記収容体26の上面26Aは前記底面部2Bに接するか或いは近接し、前記収容体26の下面26Bは前記基板4の上面に接するか或いは近接し、更に前記収容体26の外周26Cは前記枠体8に接するか或いは近接している。一方、前記収容体26における中心部、すなわち中心軸線Xに沿って貫通孔26Dが形成されている。この貫通孔26Dを通して、前記フック受け部4Bと前記フック17Aが接続できるように形成されている。
【0017】
次に、前記構成について、その作用を説明する。頭皮Sのマッサージを行ったり揉み出し洗いを行ったりする場合、まず使用者は、予め前記収容体26に適量の水を含ませておく。なお、水は前記マッサージ装置1を水に漬けることで、前記各連通部21,22を介して前記収容体26に吸収される。そして、前記基板4の表面4Sを上向きとし、前記小突起27の内側に適量のシャンプーLを乗せる。この際、前記基板4上で且つ前記小突起27の内側に乗せられた前記シャンプーLは、過剰に乗せない限り、前記小突起27より外側に流れ出すことはない。そして、少量のシャンプーLは、前記第二連通部22から前記収容体26側に染み込む。
【0018】
次に、前記スイッチ19を操作すると、前記電池18から電力が給電されることで、前記モータ13が作動して前記モータ軸13Aが回転する。この回転に伴い、前記モータ軸13Aに前記減速歯車機構14を介して接続された前記クランク機構15が回転し、このクランク機構15及びこのクランク機構15の偏心軸15Aに連結された前記コンロッド16によって、前記モータ軸13Aの回転運動が往復運動に変換され、前記コンロッド16に連結された前記接続中継部材17が上下に往復動する。そして、前記基板4は、前記接続中継部材17に接続された前記フック受け部4B、即ち、前記基板4の中央が最大振幅箇所となるように、従来技術と同様に下に撓んだ湾曲凸状態と上に撓んだ湾曲凹状態との間で変形を繰り返し、その前記最大振幅個所における振幅は、前記クランク機構15の中心軸から偏心軸15Aまでの偏心距離Fの2倍(2F)となる。
【0019】
このように、前記基板4が下に撓んだ湾曲凸状態と上に撓んだ湾曲凹状態との間で変形を繰り返すことで、前記基板4と底面部2Bの間の空間が圧縮、復元を繰り返すことになり、この結果、前記収容体26は前記基板4の撓みに応動して圧縮、復元を繰り返す。そして、前記収容体26が圧縮状態から復元する際に、前記基板4と底面部2Bの間の空間が減圧状態となることで、前記環状小突起27の内側に乗せられた前記シャンプーLが前記第二連通部22から吸引されて前記空間内に流入し、前記収容体26に収容される。逆に、前記収容体26が圧縮される際に、この収容体26に収容された前記シャンプーLは、前記第二連通部22より噴出されることとなる。なお、前記シャンプーLは、前記第二連通部22を通して押し出される際に空気と混じり合うことで泡立つ。そして、このように前記収容体26の変形が繰り返されることで、前記シャンプーLが徐々に前記収容体26の中央から外周側に広がってゆき、これによって、前記第一連通部21からも、泡立てられた前記シャンプーLが押し出されることになる。このように、湾曲凸状態と湾曲凹状態との間で繰り返される前記基板4の変形に応動して前記収容体26が圧縮、復元を繰り返すことで、前記小突起27の内側に乗せられた前記シャンプーLは、泡立てられて、前記施療部3全体から外部に供給される。なお、前記シャンプーLは、前記連通部21,22を通過する際に細かく泡立てられることになる。そして、前記シャンプーLは、前記連通部21,22の孔の径が小さい程、細かく泡立てられることになる。
【0020】
このように、前記シャンプーLが泡立てられた状態で、使用者は、前記マッサージ装置本体2を把持し、前記突起5,6,7の先端部を前記頭皮Sに押し当てて手で保持する。これにより、主として前記第一突起5は、前記中心軸線Xを中心としてその内側方向に傾斜したり、或いはその後起立したりすることを繰り返すことで、前記頭皮Sを揉むようにしてマッサージを行うことができる。また、前記第二突起6は、前記第一突起5よりも短いため、前記中心軸線Xを中心としてその内側方向に傾斜したり、或いはその後起立したりすることを繰り返すことで、前記頭皮Sに対して先端が擦るようにしてマッサージを行うことができる。また、前記第三突起7は、前記基板4の撓みによって、前記頭皮Sに対して当接と離間を繰り返すことで、前記頭皮Sを軽く叩くようにしてマッサージを行うことができる。このように、前記突起5,6,7を用いてマッサージを行うと同時に、細かく泡立てられた前記シャンプーLを用いて、前記頭皮Sや髪(図示せず)が洗浄される。この際、使用者が掌を用いて泡立てた場合よりも細かく泡立てられた前記シャンプーLを用いて洗髪やマッサージを行うことができるので、髪や頭皮Sを効果的に洗浄することができるばかりでなく、エラストマー等の摩擦係数の比較的大きな材質から構成される前記施療部3との摩擦から髪を確実に保護することができる。
【0021】
そして、本願発明のマッサージ装置1を用いて髪の洗浄や頭皮Sのマッサージを行う場合、使用者が掌を用いて前記シャンプーLを泡立てる必要がなく、前記マッサージ装置1を作動させることで、前記小突起27の内側に乗せた前記シャンプーLが、前記収容体26に染み込んだ後、前記連通部21,22を通過して押し出される際に細かく泡立てられるので、手軽に洗髪やマッサージを行うことができるばかりでなく、摩擦を低下させる前記シャンプーLの泡が前記マッサージ装置本体2を把持する手に付着しないので、前記マッサージ装置1を滑らせて落とす虞を減ずることができる。
【0022】
以上のように、前記実施例おいては、可撓性を有する基板4とこの基板4の面と交差するように基板4に設けられた複数の突起5〜7から成る施療部3を、駆動部としてのマッサージ装置本体2の枠体8及び前記マッサージ装置本体2内の往復駆動手段12に、前記マッサージ装置本体2に対する位置関係が固定された状態で着脱自在に保持させ、前記往復駆動手段12によって前記基板4をその表面4Sと交差する方向に繰り返し撓ませることで、前記各突起5〜7によって頭皮S等を洗浄又はマッサージするマッサージ装置1であって、前記基板4の表面4Sに、前記第三突起7の前記表面4Sからの突出長さH3よりも突出長さH4が小さい小突起27を環状に設けたことで、表面4Sを上向きとして前記小突起27の内側にシャンプーLを乗せることで、前記シャンプーLが前記施療部3から流れ落ちて、前記マッサージ装置本体2に付着して手が滑りやすくなったりすることはない。
【0023】
また、前記基板4に、前記駆動部としてのマッサージ装置本体2と施療部3とで囲まれる領域の内外を連通する第二連通部22を設けると共に、前記第二連通部22に連通して、前記基板4の撓みに応動する前記シャンプーLの収容体26を前記領域に設けることで、前記マッサージ装置1を作動させて前記小突起27の内側から前記第二連通部22を通して前記収容体26に染み込ませた前記シャンプーLを前記連通部21,22から押し出して泡立たせることができるので、手軽に洗髪やマッサージを行うことができるばかりでなく、前記マッサージ装置本体2を把持する使用者の手に前記シャンプーLが付着しないので、前記マッサージ装置1を滑らせて落下させてしまう虞を減ずることができるものである。
【0024】
なお、本発明のマッサージ装置は、以上の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施例では、施療部の基板にのみ連通部を形成したが、施療部の突起にも連通部を設けてもよい。また、上記実施例では、小突起を基板の中央部に設けたが、小突起を基板の外周部に設けても良い。更に、上記実施形態では、第三突起同士を接続するように前記小突起を設けたが、他の突起同士を接続するように前記小突起を設けても良く、また、第一〜第三突起とは独立して小突起を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例1を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1を示す施療部の斜視図である。
【図4】本発明の実施例1を示す施療部の断面図である。
【図5】本発明の実施例1を示す施療部の底面図である。
【図6】従来例を示す湾曲凸状態の基板まわりの断面図である。
【図7】従来例を示す湾曲凹状態の基板まわりの断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 マッサージ装置
2 マッサージ装置本体(駆動部)
3 施療部
4 基板
4A 縁
4S 表面
5 第一突起(突起)
6 第二突起(突起)
7 第三突起(突起)
8 枠体
12 往復駆動手段
22 第二連通部(連通部)
26 収容体
27 小突起
L シャンプー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部と、この駆動部によって動作する施療部とを有し、この施療部が、可撓性を有する材質から成る基板と、この基板の表面に突出して設けられた複数の突起とで構成され、前記駆動部に、前記基板の周縁を前記駆動部に対する位置関係が固定された状態で着脱自在に保持する枠体を設けると共に、前記基板の面と交差する方向にこの基板を撓ませる往復駆動手段を設けたマッサージ装置において、
前記基板の表面に、前記突起よりも前記基板の表面からの突出長さが小さい小突起を環状に設けたことを特徴とするマッサージ装置。
【請求項2】
前記基板又は前記突起に、前記駆動部と施療部とで囲まれる領域の内外を連通する連通部を設けると共に、前記連通部に連通して前記基板の撓みに応動するシャンプーの収容体を前記領域に設け、前記基板の表面に、前記連通部を囲んで前記小突起を設けたことを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−165665(P2009−165665A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−7421(P2008−7421)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000109325)ツインバード工業株式会社 (176)
【Fターム(参考)】