説明

マッチングプログラム、マッチングサーバ及びゲームシステム

【課題】簡便な方法で上級者のプレイヤの実力を適正にすることで、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせることが可能なマッチングプログラム、マッチングサーバ及びゲームシステムを提供する。
【解決手段】マッチングプログラムは、コンピュータを、プレイヤIDと実力レーティングと補正値とを対応付けて記憶するレーティング記憶部23と、プレイヤIDを受け付けるプレイヤ受付手段11と、実力レーティング及び補正値を用いてマッチングを行うマッチング手段12と、実力レーティングを用いてプレイ結果を予測するプレイ結果予測手段15と、対戦プレイのプレイ結果から新たなレーティングを算出するレーティング算出手段14と、対戦プレイのプレイ結果と予測したプレイ結果との勝敗が不一致である場合に、レーティング算出手段14が算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を算出するレーティング補正手段18として機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対戦プレイのマッチングプログラム、マッチングサーバ及びゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
対戦プレイは、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士でプレイする方が、プレイの実力が離れたプレイヤ同士でプレイするよりも白熱した面白いプレイができる。このことから、対戦プレイにおいて、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせることが行われている。例えば、ゲーム機に入力されたプレイ操作が所定レベルに達しているプレイヤが行うプレイ操作か否かを判定するために予め設定された条件を充足するか否かに基づいて、プレイレベルが所定レベルに達しているプレイヤを検出して上級者フラグを設定し、そのフラグによってマッチングを行うゲームシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−254979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、対戦プレイにおいて、上級者のプレイヤが初心者になりすまして、本当の初心者をやっつける「初心者狩り」を行うプレイヤが問題になっている。
特許文献1に記載のゲームシステムは、上述の問題の対処として、プレイヤのプレイ操作の種類及びその程度に基づいてプレイレベルを判定することで、所定レベルに達しているプレイヤの、所定レベルに達していないプレイヤへのなりすましを把握していた。よって、特許文献1に記載のゲームシステムは、なりすましを防止するために、上級者が行うプレイ操作の種類及びその程度を予め想定しておかなければならなかった。
【0005】
本発明の課題は、簡便な方法で上級者のプレイヤの実力を適正にすることで、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせることが可能なマッチングプログラム、マッチングサーバ及びゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0007】
第1の発明は、プレイに対するプレイヤの能力が高いほど大きな数値で表した実力レーティングを用いて、複数のプレイヤの中から一のプレイヤと対戦プレイをする他のプレイヤを決定するマッチングプログラム(22,222)であって、コンピュータ(1,201)を、前記プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と、前記実力レーティングと、前記実力レーティングを補正する補正値とを対応付けて記憶するレーティング記憶手段(23,223)と、前記一のプレイヤの前記プレイヤ識別情報を受け付けるプレイヤ受付手段(11)と、前記プレイヤ受付手段によって受け付けた前記プレイヤ識別情報に基づいて前記レーティング記憶手段から対応する前記実力レーティング及び前記補正値を取得して、取得した前記実力レーティング及び前記補正値を用いて前記複数のプレイヤとの間でマッチングを行うマッチング手段(12)と、前記マッチング手段により決定された前記他のプレイヤと前記一のプレイヤとによる対戦プレイの勝敗を取得するプレイ結果取得手段(13)と、前記プレイ結果取得手段が取得した前記対戦プレイの勝敗に応じて、前記一のプレイヤに対応する前記実力レーティングの数値を、前記一のプレイヤが勝った場合には増加させ、前記一のプレイヤが負けた場合には減少させて、新たな実力レーティングを算出するレーティング算出手段(14)と、前記マッチング手段により決定された前記一のプレイヤ及び前記他のプレイヤの前記実力レーティングに基づいて、前記対戦プレイの勝敗を予測するプレイ結果予測手段(15,215)と、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗と、前記プレイ結果取得手段が取得した前記対戦プレイの勝敗とが不一致である所定の場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を算出するレーティング補正手段(18,218)と、して機能させること、を特徴とするマッチングプログラムである。
第2の発明は、第1の発明のマッチングプログラム(22)において、前記コンピュータ(1)を、前記プレイ結果取得手段(13)により取得した前記対戦プレイの勝敗が前記一のプレイヤの負けであり、前記プレイ結果予測手段(15)により予測した前記対戦プレイの勝敗が前記一のプレイヤの勝ちである場合を、補正対象として識別する補正対象識別手段(16)として機能させ、前記レーティング補正手段(18)を、前記補正対象識別手段により識別されたことに応じて、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、を特徴とするマッチングプログラムである。
第3の発明は、第2の発明のマッチングプログラム(22)において、前記コンピュータ(1)を、前記補正対象識別手段(16)により識別されたことに応じて、各プレイヤに対応させて、不一致になった回数である不一致回数を加算する不一致加算手段(17)として機能させ、前記レーティング補正手段(18)を、前記不一致加算手段により加算された前記不一致回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、前記レーティング算出手段(14)が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、を特徴とするマッチングプログラムである。
第4の発明は、第3の発明のマッチングプログラムにおいて、前記レーティング補正手段を、前記プレイ回数が一定回数以上であって、前記不一致加算手段により加算された前記不一致回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、を特徴とするマッチングプログラムである。
第5の発明は、第1の発明のマッチングプログラム(222)において、前記プレイ結果予測手段(215)を、前記対戦プレイの勝敗とその確率とを予測するように機能させ、前記レーティング補正手段(218)を、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗と前記プレイ結果取得手段(13)が取得した前記対戦プレイの勝敗との一致及び不一致と、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗の確率とが所定の条件を満たした場合に、前記レーティング算出手段(14)が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を算出するように機能させること、を特徴とするマッチングプログラムである。
【0008】
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかのマッチングプログラム(22,222)を記憶する記憶部(20,220)と、前記記憶部に記憶された前記マッチングプログラムを実行する制御部(10,210)と、を備えるマッチングサーバ(1,201)である。
【0009】
第7の発明は、第6の発明のサーバ(1,201)と、前記サーバに対して通信ネットワーク(2)を介して接続され、前記プレイヤが操作をするゲーム機(3)と、を備えるゲームシステム(100,200)である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、プレイヤのプレイ能力を数値で表す実力レーティングに補正値を加算したマッチング用レーティングを用いてマッチングを行って、対戦プレイのプレイ結果の勝敗と、実力レーティングから予測した対戦プレイの予測の勝敗とが不一致である所定の場合に、対戦プレイのプレイ結果の勝敗に応じて算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を算出する。対戦プレイのプレイ結果の勝敗と、実力レーティングから予測した対戦プレイの勝敗とが不一致である所定の場合とは、例えば、上級者が初心者にわざと負ける等の、上級者が初心者になりすました場合をいう。そして、わざと負けた上級者の実力レーティングの、一旦減少させた数値から補正値を加算したマッチング用レーティングを算出するので、上級者のプレイヤの実力を適正にしたマッチング用レーティングを算出することができ、次の対戦プレイにおいて、算出したマッチング用レーティングを用いることで、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせることができる。
【0011】
(2)本発明は、実力レーティングから予測したプレイ結果が「勝ち」であって、実際のプレイ結果が「負け」である場合に、算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を大きくして、元の実力レーティングから減少する数値を小さくする。よって、意図的に負けた可能性があるプレイヤのマッチング用レーティングの下げ幅を小さくして、次の対戦プレイでの初心者とのマッチングを回避することで、「初心者狩り」をさせにくくすることができる。
【0012】
(3)本発明は、実力レーティングから予測したプレイ結果が「勝ち」であって、実際のプレイ結果が「負け」である回数をカウントして、その回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を大きくして、元の実力レーティングから減少する数値を小さくする。よって、わざと負ける状態を繰り返す場合に、マッチング用レーティングを下げにくくすることができる。
(4)本発明は、プレイ回数が一定回数以上の場合に、実力レーティングから予測したプレイ結果が「勝ち」であって、実際にプレイ結果が「負け」という、意図的に負けた可能性がある回数をカウントして、その回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を大きくして、元の実力レーティングから減少する数値を小さくする。よって、プレイ回数が少ない時には補正を行わないことで、より精緻に補正値を算出できる。
【0013】
(5)本発明は、実際の対戦プレイのプレイ結果の勝敗と、実力レーティングから予測した対戦プレイの勝敗との一致及び不一致及び予測の勝率から補正係数を算出し、補正係数が所定の条件を満たした場合に、そのプレイヤのマッチング用レーティングの下げ幅を小さくするので、プレイの勝敗とその勝率とを用いて、わざと負けたと判断できる程度に意図的な操作が行われたか否かを判断して、意図的な操作が行われたプレイヤのマッチング用レーティングを下げにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係るゲームシステムの全体構成及びマッチングサーバの機能構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るメイン処理のフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係るレーティング記憶部の例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る補正処理のフローチャートである。
【図5】第1実施形態に係る勝敗パターンの例を示す図である。
【図6】第2実施形態に係るゲームシステムの全体構成及びマッチングサーバの機能構成を示す図である。
【図7】第2実施形態に係るレーティング記憶部の例を示す図である。
【図8】第2実施形態に係る補正処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム100の全体構成及びマッチングサーバ1の機能構成を示す図である。
ゲームシステム100は、マッチングサーバ1と、通信ネットワーク2と、複数のゲーム機3とから構成されている。マッチングサーバ1と、複数のゲーム機3とは、通信ネットワーク2を介して接続されている。
【0016】
マッチングサーバ1は、複数のゲーム機3で対戦プレイをするプレイヤ同士をマッチングさせるサーバである。マッチングサーバ1は、制御部10と、記憶部20とを備える。
制御部10は、プレイヤ受付手段11と、マッチング手段12と、プレイ結果取得手段13と、レーティング算出手段14と、プレイ結果予測手段15と、補正対象識別手段16と、不一致加算手段17と、レーティング補正手段18と、更新手段19とを備える。
制御部10は、情報の演算、及び処理を行う中央処理装置(CPU)であり、当該マッチングサーバ1の全体を制御するものである。制御部10は、記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、マッチングサーバ1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0017】
プレイヤ受付手段11は、ゲーム機3から対戦プレイをするプレイヤ(一のプレイヤ)のプレイヤID(ID:identifier、プレイヤ識別情報)を受け付ける制御部である。ここで、プレイヤIDは、プレイヤに個別に割り当てられた、プレイヤを特定する一意の記号である。
マッチング手段12は、プレイヤ受付手段11で受け付けたプレイヤIDに対応する実力レーティング及び補正値をレーティング記憶部23から取得して、その実力レーティングに補正値を加算したマッチング用レーティングに基づいて、対戦プレイをしようとしているプレイヤ同士をマッチングする制御部である。マッチングは、例えば、マッチング用レーティングが近似するプレイヤ同士を、対戦プレイのプレイ相手に決定する。
【0018】
ここで、レーティングについて説明する。レーティングとは、プレイの強さであるプレイヤのプレイ能力を数値で表したものをいう。本実施形態では、レーティングとして実力レーティングとマッチング用レーティングとを用いる。マッチング用レーティングとは、プレイヤが不自然な負け方をした等の不正なレーティング操作を考慮したレーティングであり、マッチング用に用いるものである。マッチング用レーティングは、次に説明する実力レーティングに補正値を加算したものである。実力レーティングとは、プレイヤの実力を表したレーティングをいう。実力レーティングは、大きい数値で表されるほど、プレイ能力が高く上級であることを表す。実力レーティングは、例えば、イロレーティングの手法を用いて算出できる。
【0019】
イロレーティングの手法を用いた実力レーティングは、以下の3つを基本にして算出する。
(1)プレイの結果は、一方の勝ちで他方の負けのみにする。引き分けの場合は、0.5勝0.5敗として取扱う。そして、勝ち数を、勝ちの場合は「1」、負けの場合は「0」、引き分けの場合は「0.5」にする。
(2)対戦相手のプレイヤとのレートの差が200の場合には、レートが高いプレイヤが75%の確率で勝利するものとする。
(3)平均的なプレイヤの実力レーティングを1500とする。
【0020】
2人のプレイヤA,Bによる対戦プレイを仮定する。プレイヤA,Bの対戦プレイ前の実力レーティングをそれぞれRA,RBとした場合に、各々のプレイヤが勝利する確率EA,EBは、以下の式で算出される。
【数1】

そして、実際に何回かプレイをした結果、プレイヤAの勝ち数の合計がSAであった場合、Aの新たな実力レーティングRANEWは、以下の式で算出できる。
【数2】

この実力レーティングは、その実力レーティングの数値の高い対戦相手に勝つと、その数値が大きく上昇するが、実力レーティングの数値の低い対戦相手に勝利しても、その数値があまり上昇しないように調整されている。
【0021】
プレイ結果取得手段13は、対戦プレイのプレイ結果の勝敗を取得する制御部である。
レーティング算出手段14は、プレイ結果取得手段13で取得したプレイ結果の勝敗に基づいて、新たな実力レーティングを算出する制御部である。算出された新たな実力レーティングは、例えば、プレイ画面に表示して、プレイヤに見せたりすることができる。
プレイ結果予測手段15は、対戦プレイをするプレイヤの実力レーティングに基づいて、対戦プレイの勝敗を予測する制御部である。
補正対象識別手段16は、プレイ結果取得手段13が取得した対戦プレイの勝敗が「負け」であって、プレイ結果予測手段15で予測した対戦プレイの勝敗が「勝ち」であるプレイヤを、補正対象として識別する制御部である。
【0022】
不一致加算手段17は、補正対象識別手段16が識別した場合に、そのプレイヤに対応して回数(不一致回数)をカウントする制御部である。
レーティング補正手段18は、レーティング算出手段14で算出した新たな実力レーティングを補正する補正値であって、マッチング用レーティングの算出に用いる補正値を算出する制御部である。
更新手段19は、レーティング記憶部23を更新する制御部である。
なお、これら各手段の詳細は、後述する。
【0023】
記憶部20は、ゲームプログラム21と、マッチングプログラム22と、レーティング記憶部23とを備える。
ゲームプログラム21及びマッチングプログラム22は、制御部10で実行される処理を行うためのコンピュータプログラムである。ゲームプログラム21及びマッチングプログラム22は、1つのプログラムであってもよい。また、ゲームプログラム21は、通信ネットワーク2を介してマッチングサーバ1と接続された他のサーバの記憶部に有してもよい。
レーティング記憶部23は、プレイヤIDごとに実力レーティング及び補正値を対応付けて記憶する。記憶部20は、その他、一時記憶領域として、各種プログラムの実行時に、テーブル等を展開するためのローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。
【0024】
記憶部20を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)等を含む半導体記憶装置、磁気ディスク等が含まれる。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、マッチングサーバ1は、記憶部20、制御部10等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
なお、マッチングサーバ1を構成するハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してもよい。また、マッチングサーバ1のハードウェアは、必要に応じてアプリケーションサーバ、データベースサーバ等の各種サーバを含んで構成してもよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。
【0025】
通信ネットワーク2は、マッチングサーバ1と、ゲーム機3との間の通信を行うための、例えば、インターネット等の通信網である。通信ネットワーク2は、有線の通信であっても無線通信であってもよい。
ゲーム機3は、プレイヤが対戦プレイをするゲーム装置である。ゲーム機3は、例えば、格闘ゲームを行う装置であり、ゲームセンタ等の遊戯施設に設置されている。そして、ゲーム機3は、同一の施設に設置されていても、異なる施設等に設置されていてもよい。
【0026】
次に、マッチングサーバ1の処理について説明する。ここでは、ゲーム機3を操作するプレイヤP1に対するマッチング処理を行って、1人対1人の対戦プレイを行う場合の処理について説明する。
図2は、第1実施形態に係るメイン処理のフローチャートである。
図3は、第1実施形態に係るレーティング記憶部23の例を示す図である。
図4は、第1実施形態に係る補正処理のフローチャートである。
図5は、第1実施形態に係る勝敗パターンの例を示す図である。
最初に、プレイヤP1は、ゲーム機3からプレイヤIDを入力することで、ゲーム機3は、プレイヤIDを取得する。プレイヤIDは、例えば、プレイヤIDが記憶されたカード媒体を用いて入力してもよいし、ゲーム機3の入力装置をプレイヤP1が操作して手入力してもよい。
【0027】
図2のステップS1において、マッチングサーバ1の制御部10(プレイヤ受付手段11)は、ゲーム機3から送信されたプレイヤIDを受け付ける。
ステップS2において、制御部10(マッチング手段12)は、受け付けたプレイヤIDに対応する実力レーティング及び補正値から算出したマッチング用レーティングに基づいて、対戦プレイの相手のプレイヤをマッチングして決定する。具体的には、制御部10は、受け付けたプレイヤIDをプレイヤID23aに有するレーティング記憶部23のレコードから、実力レーティング及び補正値を抽出する。そして、対戦プレイを要求する他の複数のプレイヤに対応する実力レーティング及び補正値を、レーティング記憶部23から各々抽出する。そして、制御部10は、例えば、プレイヤP1の実力レーティングに補正値を加算したマッチング用レーティングが近似する数値のマッチング用レーティングを有するプレイヤを、対戦プレイのプレイ相手に決定する。以下、プレイヤP1と対戦プレイをする対戦相手のプレイヤを、プレイヤP2として説明する。
【0028】
ここで、レーティング記憶部23について、図3に基づき説明する。
図3に示すレーティング記憶部23は、プレイヤIDごとに、最新状態の実力レーティング及び補正値を対応付けて記憶しており、プレイヤID23aと、実力レーティング23bと、補正値23cと、不一致回数23dと、プレイ回数23eとの各項目を有する。
プレイヤID23aには、対戦プレイをするプレイヤであってレーティング記憶部23への登録を希望したプレイヤのプレイヤIDを格納する。
実力レーティング23bには、プレイヤのプレイの強さを数値で表す実力レーティングを格納する。
【0029】
補正値23cには、後述する実力レーティングを補正する補正値を格納する。
不一致回数23dには、予測した対戦プレイの勝敗が「勝ち」で、実際の対戦プレイのプレイ結果の勝敗が「負け」であった回数である不一致回数を格納する。
プレイ回数23eには、プレイヤのトータルでのプレイ回数を格納する。
なお、初回プレイ時には、そのプレイヤID23aのプレイヤの実力レーティング23bは、初期値である平均値を格納し、補正値23c、不一致回数23d及びプレイ回数23eは、初期値であるゼロを格納する。
【0030】
図2に戻り、ステップS3において、制御部10は、制御をゲーム機3に移して、ゲーム機3において、ステップS2のマッチング処理で決定したプレイヤP1,P2の対戦プレイに関するプレイ処理を行う。プレイ処理は、プレイヤP1,P2の各ゲーム機3のゲームプログラム(図示せず)を実行することで行い、各ゲーム機3の間では、プレイデータを送受信する。
【0031】
ステップS4において、制御部10は、ゲーム機3から受信したプレイ終了のデータにより、対戦プレイが終了したか否かを判断する。プレイが終了した場合(ステップS4:YES)には、制御部10は、処理をステップS5に移す。他方、プレイが終了していない場合(ステップS4:NO)には、制御部10は、処理をステップS3に移して、引続きプレイ処理を行う。
ステップS5において、制御部10(プレイ結果取得手段13)は、プレイ結果を取得する。プレイ結果として、制御部10は、プレイヤP1,P2の各々の勝敗を取得する。また、制御部10は、プレイ回数をカウントする。具体的には、レーティング記憶部23の該当のプレイヤに対応するプレイ回数23eの値に1を加算する。
ステップS6において、制御部10(レーティング算出手段14)は、プレイ開始時点でのプレイヤP1,P2の実力レーティングとプレイ結果取得手段13により取得したプレイ結果とに基づいて、新たな実力レーティングを算出する。新たな実力レーティングは、上述した実力レーティングの説明により算出できる。
ステップS7において、制御部10は、補正処理を行う。
【0032】
ここで、補正処理について、図4に基づき説明する。
ステップS11において、制御部10(プレイ結果予測手段15)は、対戦プレイをするプレイヤP1,P2の実力レーティングに基づいて、プレイ結果の勝敗を予測する。この予測で用いる実力レーティングは、プレイ開始時にレーティング記憶部23の実力レーティング23bに記憶されている実力レーティングを用いる。
【0033】
ステップS12において、制御部10(補正対象識別手段16)は、ステップS11で予測したプレイ結果の勝敗と、図2のステップS5で取得したプレイ結果の勝敗とを比較する。そして、プレイヤP1,P2のうち、予測したプレイ結果が「勝ち」であるが実際のプレイ結果が「負け」である、補正対象の条件を満たすものが存在するか否かを判断する。補正対象の条件を満たすものが存在する場合(ステップS12:YES)には、制御部10は、処理をステップS13に移す。他方、補正対象の条件を満たすものが存在しない場合(ステップS12:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。補正対象の条件を満たすものが存在しない場合は、制御部10は、補正値を算出する処理を行わない。
対戦プレイの勝敗は、図5に示す6つの勝敗パターンが存在する。例えば、プレイヤP1が補正対象の条件を満たす場合(パターン2)では、プレイヤP2は、補正対象の条件を満たさない。
【0034】
図4に戻り、ステップS13において、制御部10(不一致加算手段17)は、レーティング記憶部23の該当のプレイヤに対応する不一致回数23dの値に1を加算する。
ステップS14において、制御部10(レーティング補正手段18)は、レーティング記憶部23の不一致回数23dに格納された値の、プレイ回数23eに格納された値に対する割合が所定値(例えば、「0.4」)以上であるか否かを判断する。所定値以上である場合(ステップS14:YES)には、制御部10は、処理をステップS15に移す。他方、所定値未満である場合(ステップS14:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0035】
ステップS15において、制御部10(レーティング補正手段18)は、レーティング補正処理を行う。レーティング補正処理は、図2のステップS6で算出した新たな実力レーティングの当該プレイヤの数値の下げ幅を小さく補正する補正値を算出するものである。ここで、図3の例において、プレイヤP1に対応するレーティング記憶部23の不一致回数23dの値が「15」であって、プレイ回数23eの値が「25」であり、割合は「15/25=0.6」であるので、プレイヤP1の実力レーティングは、補正値算出の条件である「不一致回数/プレイ回数≧0.4」を満たす。制御部10は、ステップS6で算出したプレイヤP1の実力レーティングが「1685」であった場合、「1685」よりも高く、プレイ開始前のプレイヤP1の実力レーティングの「1712」よりも低い値として、例えば、「1700」をマッチング用レーティングとして算出する。そして、制御部10は、補正値を「1700−1685=15」と算出する。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0036】
図2に戻り、ステップS8において、制御部10(更新手段19)は、レーティング記憶部23の対象のプレイヤのプレイヤID23aに対応する実力レーティング23bの値を、新たに算出した実力レーティングに更新し、補正値23cの値に算出した補正値を加算する。そして、制御部10は、補正値23cに格納された値から「5」を減算する。なお、「5」を減算すると「0」未満になる場合には、制御部10は、補正値23cには「0」を格納する。この「5」を減算する処理は、補正値が無限に上がらないようにするための仕組みである。また、補正値23cに格納された値から「5」を減算するもの以外に、補正値が無限に上がらないようにするためであれば、他の方法によってもよい。その後、制御部10は、処理を終了する。
【0037】
図3の例を用いると、上述した通り、プレイヤP1の新たな実力レーティングは「1685」であるが、プレイヤP1が次にプレイする際のマッチングでは、この新たな実力レーティング「1685」から補正値「15−5=10」を加算した値であるマッチング用レーティング「1695」が用いられる。
【0038】
このように、マッチングサーバ1は、プレイヤのプレイ能力を数値で表す実力レーティングに補正値を加算したマッチング用レーティングを用いてマッチングを行って、実力レーティングから予測したプレイ結果が「勝ち」であるが実際のプレイ結果が「負け」であった場合に、算出した新たな実力レーティングを補正する補正値を大きくして、元の実力レーティングから減少する数値を小さくする。よって、例えば、上級者が初心者にわざと負ける等の上級者が初心者になりすました場合等の意図的に負けた可能性があるプレイヤのマッチング用レーティングの下げ幅を小さく補正を行うので、上級者のプレイヤの実力を適正にしたマッチング用レーティングを算出することができ、次の対戦プレイにおいて、算出したマッチング用レーティングを用いることで、プレイの実力が拮抗したプレイヤ同士をマッチングさせることができる。
【0039】
そして、マッチングサーバ1は、実力レーティングから予測したプレイ結果が「勝ち」であるが実際にプレイ結果が「負け」という、意図的に負けた可能性がある回数をカウントして、その回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、そのプレイヤのマッチング用レーティングの下げ幅を小さくするので、例えば、わざと負けたと判断できる程度に意図的な操作が行われた場合に、マッチング用レーティングを下げにくくすることができる。
【0040】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態とは異なる補正処理の態様を説明するものである。
なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0041】
図6は、第2実施形態に係るゲームシステム200の全体構成及びマッチングサーバ201の機能構成を示す図である。
図7は、第2実施形態に係るレーティング記憶部223の例を示す図である。
ゲームシステム200は、マッチングサーバ201と、通信ネットワーク2と、複数のゲーム機3とから構成されている。
【0042】
マッチングサーバ201の制御部210は、プレイ結果予測手段215と、レーティング補正手段218とを備える。
プレイ結果予測手段215は、対戦プレイをするプレイヤの実力レーティングに基づいて、対戦プレイの勝敗と、その勝敗が成立する確率とを予測する制御部である。
レーティング補正手段218は、レーティング算出手段14で算出した新たな実力レーティングを、第1実施形態とは異なる条件で補正する制御部である。
【0043】
マッチングサーバ201の記憶部220は、マッチングプログラム222と、レーティング記憶部223とを備える。
ゲームプログラム21及びマッチングプログラム222は、制御部210で実行される処理を行うためのコンピュータプログラムである。
図7に示すように、レーティング記憶部223は、プレイヤID223aと、実力レーティング223bと、補正値223cと、補正判定計算部223fとの各項目を有する。
補正判定計算部223fには、後述する所定の計算結果を加算して格納する。
【0044】
次に、マッチングサーバ201の処理について説明する。
図8は、第2実施形態に係る補正処理のフローチャートである。図8に示す補正処理は、メイン処理のサブモジュールであり、メイン処理は、図2で説明した第1実施形態と同様である。
ステップS21において、制御部210(プレイ結果予測手段215)は、対戦プレイをするプレイヤP1,P2の実力レーティングに基づいて、プレイ結果の勝敗を予測する。また、制御部210(プレイ結果予測手段215)は、予測した勝敗となる確率を算出する。ここで、予測で用いる実力レーティングは、プレイ開始時にレーティング記憶部223の実力レーティング223bに記憶されている値を用いる。また、確率は、上述の実力レーティングで説明した式を用いて算出できる。
【0045】
ステップS22において、制御部210は、以下の式により補正係数Rを算出する。
【数3】

補正係数Rは、勝敗が確率通りであった場合に、「0」になる。また、プレイヤがわざと負ける等の行為を行い確率から外れると、補正係数Rは、マイナス値になる。例えば、プレイヤP1の勝率が「0.8」でプレイの勝者がプレイヤP1の場合には、補正係数Rは、「0.06」(=(1−0.8)×(0.8−0.5))である。勝敗がほぼ確率通りであるので、補正係数Rは、「0」に近い数値になる。他方、プレイヤP1の勝率が「0.7」でプレイの勝者がプレイヤP2の場合には、補正係数Rは、「−0.14」(=(1−0.3)×(0.3−0.5))になる。勝敗が確率に反する結果となったため、補正係数Rは、マイナス値になる。
【0046】
ステップS23において、制御部210は、算出した補正係数Rを、そのプレイヤに対応する補正判定計算部223fに記憶された値に加算する。そして、制御部210は、加算後の該当のプレイヤの補正判定計算部223fの値に定数「0.9」を乗じる。この「0.9」を乗じる処理は、補正判定計算部223fの値が無限に下がらないようにするための仕組みである。他の仕組みとして、例えば、直近n回(nは、「10」等の定数)の合計で計算する方法等が考えられる。
ステップS24において、制御部210は、補正判定計算部223fに記憶された値が所定の値(例えば、「−2」)以下であるか否かを判断する。所定の値以下である場合(ステップS24:YES)には、制御部210は、処理をステップS25に移す。他方、所定の値以下ではない場合(ステップS24:NO)には、制御部210は、本処理を終了する。
【0047】
ステップS25において、制御部210(レーティング補正手段218)は、レーティング補正処理を行う。レーティング補正処理は、図2のステップS6で算出した新たな実力レーティングでの当該プレイヤの数値の下げ幅を小さく補正する補正値を算出するものである。ここで、図7の例において、プレイヤP1に対応するレーティング記憶部223の補正判定計算部223fの値が「−2.2」であり、プレイヤP1の実力レーティングは、補正の条件である「−2」以下を満たす。制御部210は、図2のステップS6で算出したプレイヤP1の実力レーティングが「1685」であった場合、「1685」よりも高く、プレイ開始前のプレイヤP1の実力レーティングの「1712」よりも低い値として、例えば、「1700」をマッチング用レーティングとして算出する。そして、制御部10は、補正値を「1700−1685=15」と算出する。その後、制御部210は、本処理を終了する。
【0048】
このように、マッチングサーバ201は、実際の対戦プレイのプレイ結果の勝敗と、実力レーティングから予測した対戦プレイの勝敗との一致及び不一致及び予測の勝率から補正係数を算出し、補正係数が所定の条件を満たした場合に、そのプレイヤのマッチング用レーティングの下げ幅を小さくするので、プレイの勝敗とその勝率とを用いて、わざと負けたと判断できる程度に意図的な操作が行われたか否かを判断して、意図的な操作が行われたプレイヤのマッチング用レーティングを下げにくくすることができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0050】
(変形形態)
(1)各実施形態において、複数のゲーム機の各々でプレイをするプレイヤのレーティングを用いたマッチングの例を示したが、これに限定されない。例えば、1つのゲーム機で複数人プレイができる場合に、その複数人から2人のプレイヤを決定する場合に用いてもよい。
(2)各実施形態において、実力レーティングにイロレーティングを用いて説明したが、これに限定されない。また、レーティングの補正の計算式も一例にすぎない。対戦相手のレベルに対して勝敗が安定しないプレイヤを見つける方法として、実力レーティングを用いた様々な計算式を使用することができる。
【0051】
(3)第1実施形態において、不一致回数のプレイ回数に対する割合が所定値以上である場合に、実力レーティングの補正値を算出するものを説明したが、さらにプレイ回数を判定してプレイ回数が一定回数以上の場合に、補正値を算出するようにしてもよい。このようにすることで、プレイ回数が少ない時には補正を行わないので、補正値をより精緻に算出できる。また、不一致回数のプレイ回数に対する割合の値が大きくなることに応じて、実力レーティングを補正する補正値の大きさを大きくするようにしてもよい。このようにすることで、マッチングサーバは、わざと負けることを繰り返すプレイヤのマッチング用レーティングを下げにくくすることができる。
【0052】
(4)各実施形態において、実力レーティングと補正値とを記憶し、実力レーティングに補正値を加算してマッチング用レーティングを算出した上で、このマッチング用レーティングを使用してマッチングを行っているが、補正値に代わってマッチング用レーティングを記憶してもよい。
(5)各実施形態において、プレイ処理をマッチングサーバで行うものとして説明したが、別サーバで行ってもよい。その場合、プレイ結果を、プレイ処理を行う別サーバから取得することで実現できる。
(6)各実施形態において、格闘ゲームを例に説明したが、これに限定されず、他の種類のゲームの対戦プレイであっても使用できる。対戦プレイとして、運によりプレイ結果が左右するものではなく、プレイヤの技量がプレイ結果に関係するものであれば、どのような種類のゲームであってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1,201…マッチングサーバ、 3…ゲーム機、 10,210…制御部、 11…プレイヤ受付手段、 12…マッチング手段、 13…プレイ結果取得手段、 14…レーティング算出手段、 15,215…プレイ結果予測手段、 16…補正対象識別手段、 17…不一致加算手段、 18,218…レーティング補正手段、 19…更新手段、 20,220…記憶部、 22,222…マッチングプログラム、 23,223…レーティング記憶部、 100,200…ゲームシステム、 P1,P2…プレイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイに対するプレイヤの能力が高いほど大きな数値で表した実力レーティングを用いて、複数のプレイヤの中から一のプレイヤと対戦プレイをする他のプレイヤを決定するマッチングプログラムであって、
コンピュータを、
前記プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と、前記実力レーティングと、前記実力レーティングを補正する補正値とを対応付けて記憶するレーティング記憶手段と、
前記一のプレイヤの前記プレイヤ識別情報を受け付けるプレイヤ受付手段と、
前記プレイヤ受付手段によって受け付けた前記プレイヤ識別情報に基づいて前記レーティング記憶手段から対応する前記実力レーティング及び前記補正値を取得して、取得した前記実力レーティング及び前記補正値を用いて前記複数のプレイヤとの間でマッチングを行うマッチング手段と、
前記マッチング手段により決定された前記他のプレイヤと前記一のプレイヤとによる対戦プレイの勝敗を取得するプレイ結果取得手段と、
前記プレイ結果取得手段が取得した前記対戦プレイの勝敗に応じて、前記一のプレイヤに対応する前記実力レーティングの数値を、前記一のプレイヤが勝った場合には増加させ、前記一のプレイヤが負けた場合には減少させて、新たな実力レーティングを算出するレーティング算出手段と、
前記マッチング手段により決定された前記一のプレイヤ及び前記他のプレイヤの前記実力レーティングに基づいて、前記対戦プレイの勝敗を予測するプレイ結果予測手段と、
前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗と、前記プレイ結果取得手段が取得した前記対戦プレイの勝敗とが不一致である所定の場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を算出するレーティング補正手段と、
して機能させること、
を特徴とするマッチングプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のマッチングプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記プレイ結果取得手段により取得した前記対戦プレイの勝敗が前記一のプレイヤの負けであり、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗が前記一のプレイヤの勝ちである場合を、補正対象として識別する補正対象識別手段として機能させ、
前記レーティング補正手段を、前記補正対象識別手段により識別されたことに応じて、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、
を特徴とするマッチングプログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のマッチングプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記補正対象識別手段により識別されたことに応じて、各プレイヤに対応させて、不一致になった回数である不一致回数を加算する不一致加算手段として機能させ、
前記レーティング補正手段を、前記不一致加算手段により加算された前記不一致回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、
を特徴とするマッチングプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のマッチングプログラムにおいて、
前記レーティング補正手段を、前記プレイ回数が一定回数以上であって、前記不一致加算手段により加算された前記不一致回数のプレイ回数に対する割合が所定の値以上になった場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を大きくするように機能させること、
を特徴とするマッチングプログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のマッチングプログラムにおいて、
前記プレイ結果予測手段を、前記対戦プレイの勝敗とその確率とを予測するように機能させ、
前記レーティング補正手段を、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗と前記プレイ結果取得手段が取得した前記対戦プレイの勝敗との一致及び不一致と、前記プレイ結果予測手段により予測した前記対戦プレイの勝敗の確率とが所定の条件を満たした場合に、前記レーティング算出手段が算出した前記新たな実力レーティングを補正する前記補正値を算出するように機能させること、
を特徴とするマッチングプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のマッチングプログラムを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記マッチングプログラムを実行する制御部と、
を備えるマッチングサーバ。
【請求項7】
請求項6に記載のサーバと、
前記サーバに対して通信ネットワークを介して接続され、前記プレイヤが操作をするゲーム機と、
を備えるゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−217763(P2011−217763A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86281(P2010−86281)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】