説明

マップ表示能力を備えたディスプレイを含むモバイル端末及びモバイル端末用マップ表示方法

モバイル端末が通信モジュール、ディスプレイ、及び制御回路を含む。この回路は、モバイル端末の現在の地理上の位置を推定して、モバイル端末の推定される現在位置がモバイル端末内に格納されている地理マップ情報の境界内に存在しているかどうかを判定するように構成される。上記回路は、モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していなければ、通信モジュールを用いて、モバイル端末の現在位置を含む追加の地理マップ情報を取り出せるようにさらに構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信端末に関し、特に、マップ情報を表示するディスプレイを含む無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信端末は主として、セルラ電話ネットワークを経由して無線電話サービスへアクセスを行うために用いられる。しかし、無線通信端末の能力が上昇するにつれて、更なるレベルのユーザ機能がこのような端末のハードウェアとソフトウェアの少なくともいずれかの中に含まれるようになってきた。例えば、スチルカメラとビデオカメラの少なくともいずれかが通信端末に設けられ、写真とビデオの少なくともいずれかをユーザが撮影し、モバイル端末から他のモバイル端末へ送信することを可能としている場合がある。同様に、多くの通信端末には、スケジューリング、タスク等の追跡と管理に適したパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)タイプのアプリケーションが含まれている。多くの通信端末には、電子メール(eメール)、ショートメッセージサービス(SMS)及びマルチメディアメッセージサービス(MMS)機能のようなメッセージ通信機能も含まれている。通信端末はまた、無線ネットワークと有線ネットワークの少なくともいずれかのネットワークを経由してインターネットプロトコル(IP)を用いてインターネットと接続する能力を備えている場合もある。
【0003】
また、通信端末には端末の物理的所在位置を検出する機能がますます提供されるようになっている。例えば、多くの通信端末には、端末の所在位置を高い精度で測定することを可能にする全地球測位システム(GPS)受信機が含まれている。セルラ通信ネットワークから情報を取得するシステム、及び、慣性誘導技術によって所在位置情報を取得するシステムを含む、通信端末の所在位置を検出するための他のシステムが実装されている。
【0004】
さらに、無線ネットワークによっては、システムに登録されている端末のおおよその位置を検出する能力を有するものもある。このような所在位置を利用して、例えば、緊急時に救助を求めるために端末を使用するとき、緊急センタの電話オペレータへ所在位置を提供することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明のいくつかの実施形態に係る方法が、通信モジュールとディスプレイとを含むモバイル端末の現在の地理上の位置を推定するステップと、モバイル端末の推定される現在位置が、モバイル端末に格納されている地理マップ情報の境界範囲内に存在しているかどうかを判定するステップと、を含む。モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していれば、モバイル端末の現在位置を含むマップが、ディスプレイに表示される。モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していなければ、モバイル端末の現在位置を含む追加の地理マップ情報が通信モジュールを用いてモバイル端末へ提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの方法は、マップ用の現在の縮小率(scale)を決定すると共に、格納済みマップ情報が現在の縮小率の表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいるかどうかを判定するステップをさらに含んでもよい。格納済みマップ情報が現在の縮小率の表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいなければ、格納済みマップ情報が低くされた縮小率の表示画面を満たすことできるほど十分なものになるまで縮小率を低くすることができる。
【0007】
これらの方法は、現在の縮小率の表示画面を満たすのに十分な追加のマップ情報を通信モジュールを用いて取り出し、次いで、現在の縮小率に合わせて縮小率を高くするステップをさらに含んでもよい。
【0008】
これらの方法は、モバイル端末の現在のスピードを推定することによって表示画面用の現在の縮小率を決定するステップと、モバイル端末の現在のスピードに基づいて表示縮小率を選択するステップとをさらに含んでもよい。現在の縮小率を決定するステップは、モバイル端末のスピードがより高速であれば相対的に高い縮小率(larger scale)を選択し、モバイル端末のスピードが低速であればより低い縮小率(smaller scale)を選択するステップを含んでもよい。
【0009】
これらの方法は、モバイル端末の現在のスピード及び進行方向を推定するステップと、モバイル端末の現在のスピード及び進行方向に応じて、格納済みマップ情報により記述されているエリアからモバイル端末が出ることになる時点を推定するステップとをさらに含んでもよい。
【0010】
これらの方法は、モバイル端末が向かっている地理上のエリア用の追加のマップ情報をダウンロードし、かつ、格納済みマップ情報に記述されているエリアからモバイル端末が出る前に、追加のマップ情報をダウンロードするために必要な時間量を推定するステップをさらに含んでもよい。
【0011】
モバイル端末の現在位置を推定するステップは、ネットワークが生成した所在位置に基づいてリモートサーバにより実行することができる。これらの方法は、モバイル端末の現在位置が、格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していなければ、追加のマップ情報をリモートサーバからモバイル端末へ送信するステップをさらに含んでもよい。
【0012】
ディスプレイ上のモバイル端末の現在位置を含むマップをディスプレイに表示するステップは、モバイル端末が使用されなくなってから或る所定時間が経過した後にマップを表示するステップを含んでもよい。
【0013】
モバイル端末は、フリップ部分が閉じた位置になると第2のディスプレイを見ることができるように、開いた位置と閉じた位置との間で可動となる第2のディスプレイを装置のフリップ部分にさらに備えてもよい。これらの方法は、フリップ部分が閉じた位置にあるとき、モバイル端末の現在位置を含むマップを第2のディスプレイに表示するステップを含んでもよい。
【0014】
これらの方法は、モバイル端末がアイドルモードを入力したことを検出するステップと、ディスプレイの明るさを下げるステップとディスプレイをオフにするステップとのうちの少なくともいずれかのステップとをさらに含んでもよい。モバイル端末の現在の地理上の位置を推定するステップと、モバイル端末の推定された現在位置がモバイル端末に格納されている地理マップ情報の境界範囲内に存在しているかどうかを判定するステップとは、モバイル端末がアイドルモードになっている間、実行されてもよい。さらに、通信モジュールを用いて追加の地理マップ情報をモバイル端末へ提供するステップは、モバイル端末がアイドルモードになっている間実行されてもよい。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態に係るモバイル端末には通信モジュール、ディスプレイ、及び制御回路が含まれる。この回路は、モバイル端末の現在の地理上の位置を推定して、モバイル端末の推定される現在位置がモバイル端末内に格納されている地理マップ情報の境界範囲内に存在しているかどうかを判定するように構成される。この回路は、モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していれば、モバイル端末の現在位置を含むマップをディスプレイに表示し、モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していなければ、モバイル端末の現在位置を含む追加の地理マップ情報を通信モジュールを用いて取り出すようにさらに構成される。
【0016】
上記回路は、地図についての現在の縮小率を判定し、現在の縮小率で表示画面を満たせるほど十分なマップ情報を格納済みマップ情報が含んでいるかどうかを判定し、次いで、現在の縮小率で表示画面を満たせるほど十分なマップ情報を格納済みマップ情報が含んでいなければ、格納済みマップ情報が低くした縮小率の表示画面を満たすのに十分な量になるまで、表示画面の縮小率を低くするようにさらに構成することができる。
【0017】
上記回路は、追加のマップ情報が取り出された後、通信モジュールを用いて追加のマップ情報を取り出すように、かつ、低くした縮小率よりもさらに高い縮小率まで縮小率を高くするようにさらに構成することができる。
【0018】
上記回路は、モバイル端末の現在のスピードを推定することによって表示画面用の現在の縮小率を決定し、次いで、モバイル端末の現在のスピードに基づいて表示縮小率を選択するようにさらに構成することができる。
【0019】
上記回路は、モバイル端末の現在のスピード及び進行方向を推定し、次いで、モバイル端末の現在のスピード及び進行方向に応じて、格納済みマップ情報により記述されているエリアからモバイル端末が出ることになる時点を推定するようにさらに構成することができる。上記回路は、モバイル端末が向かっている地理上のエリア用の追加のマップ情報をダウンロードするのに必要な時間量を推定し、かつ、モバイル端末が格納済みマップ情報に記述されているエリアから出てしまわないうちに追加のマップ情報のダウンロードするようにさらに構成することができる。
【0020】
本発明のいくつかの実施形態に係るマップサーバは、遠方に配置されたモバイル端末と通信を行うように構成された通信モジュールと、モバイル端末についての位置/速度情報を推定するように構成された位置/速度判定部と、マップ情報を格納するデータベースと、モバイル端末の推定される現在位置がモバイル端末に格納されている地理マップ情報の境界範囲内に存在しているかどうかを判定して、モバイル端末の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していなければ、通信モジュールを用いてデータベースから、モバイル端末の現在位置を含む追加の地理マップ情報を送信するように構成された回路と、を含む。
【0021】
位置/速度判定部は、モバイル端末が登録されている通信ネットワークによって提供される所在位置を用いてモバイル端末の現在位置を推定するように構成することができる。
【0022】
上記回路は、モバイル端末の位置/速度を用いて、モバイル端末に格納されているマップ情報によって記述されているエリアからモバイル端末が出る時点を推定し、モバイル端末が向かっている地理上のエリアについての追加のマップ情報をダウンロードするために必要な時間量を推定し、かつ、モバイル端末に格納済みのマップ情報によって記述されているエリアからモバイル端末が出る前に、追加のマップ情報をモバイル端末へ送信するようにさらに構成することができる。
【0023】
以下では、本発明についてさらなる理解が得られるように本願の一部に含まれ、本願の一部に組み入れられ、本願の一部を構成する添付図面によって本発明のある実施形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスを示す。
【図2A】本発明のいくつかの実施形態に係るフリップ型モバイル電話機を示す。
【図2B】本発明のいくつかの実施形態に係るフリップ型モバイル電話機を示す。
【図3】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイス及びセルラ通信システムを示す概略ブロック図である。
【図4A】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスのいくつかの側面を示す概略ブロック図である。
【図4B】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスのいくつかの側面を示す概略ブロック図である。
【図5】本発明のいくつかの実施形態に係るマップサーバを示す概略ブロック図である。
【図6A】本発明のいくつかの実施形態に従って構成された表示画面を示す例図である。
【図6B】本発明のいくつかの実施形態に従って構成された表示画面を示す例図である。
【図7A】本発明のいくつかの実施形態に従って構成された表示画面を示す例図である。
【図7B】本発明のいくつかの実施形態に従って構成された表示画面を示す例図である。
【図7C】本発明のいくつかの実施形態に従って構成された表示画面を示す例図である。
【図8】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスの動作を示すフローチャート図である。
【図9】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスの動作を示すフローチャート図である。
【図10】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスの動作を示すフローチャート図である。
【図11】本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスの動作を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明の実施形態を示す添付図面を参照しながら本発明についてさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は本明細書の記載に限定されると解釈されるべきではない。むしろこれらの実施例は、本開示が完全であり完璧となり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供するものである。同一の番号は図面の説明を通じて同一の要素を示すものとする。本明細書で使用されているように「を備えている(comprising)」又は「を備える(comprises)」という用語はオープンエンドスタイルの用語であって、記述した1以上の要素と、ステップと、機能との少なくともいずれかを含むものであるが、1以上の記述されていない要素と、ステップと、機能との少なくともいずれかを除外するものではない。本明細書で使用されているように、「と〜とのうちの少なくともいずれか(and/or)」という用語は、1以上の関連付けられ、リストされた項目のうちの任意の、及び、すべての組み合わせを含むものである。
【0026】
方法及び通信端末を示す、ブロック図と動作説明図との少なくともいずれかを参照しながら本発明に係る実施形態について説明する。当然のことながら、ブロック図と動作説明図との少なくともいずれかの個々のブロックと、ブロック図と動作説明図との少なくともいずれかの中のブロックの組み合わせとは、無線周波数と、アナログハードウェアとデジタルハードウェアとのうちの少なくともいずれかと、プログラム命令と、の少なくともいずれかによって実現することができる。これらのプログラム命令はコントローラに提供されてもよい。当該コントローラは、1以上の汎用プロセッサと、特殊用途のプロセッサと、ASICと、他のプログラム可能なデータ処理装置との少なくともいずれかを含むものであってもよく、それによって、上記コントローラと他のプログラマブルデータ処理装置との少なくともいずれかを介して実行される上記プログラム命令が、ブロック図と動作ブロックとの少なくともいずれかで特定される機能/動作の実施手段を創成することになる。いくつかの実装構成では、ブロックに記されているこれらの機能/動作は動作説明図に記されている順序とは異なる順序で実行されてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックは実際にはほぼ同時に実行することも可能であるし、或いは、これらのブロックは、関係する機能/動作に応じて逆の順序で実行されてもよい。
【0027】
本明細書で使用されているように、「通信端末」(又は、単に「端末」)という用語は、公衆交換電話網(PSTN)と、デジタル加入者回線(DSL)と、デジタルケーブルと、直接ケーブル接続と、別のデータ接続/ネットワークとの少なくともいずれかのような有線接続を介して、例えば、セルラネットワークと、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、DVB−Hネットワークのようなデジタルテレビネットワークと、衛星ネットワークと、AM/FM放送送信機と、他の通信端末との少なくともいずれかのような無線インタフェースを介して、または双方を介して、通信信号を受信/送信するように構成される装置を含むが、これらのみに限定されるわけではない。無線インタフェースを通じて通信する通信端末は、「無線通信端末」か、「無線端末」か、「モバイル端末」かの少なくともいずれかの名称で呼ぶことができる。モバイル端末の例としては、衛星又はセルラ無線電話と;セルラ無線電話に、データ処理、ファクシミリ、及びデータ通信機能を結合した個人通信システム(PCS)端末と;無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、電子手帳、カレンダ、及び全地球測位システム(GPS)受信機のうち少なくともいずれかを含むPDAと;無線電話トランシーバを含む従来からあるラップトップとパームトップ受信機或いは他の装置とのうち少なくともいずれかが含まれるが、これらのみに限定されるわけではない。
【0028】
電子デバイス間の無線通信は多種多様の通信媒体及び通信規格を用いて達成することができる。例えば、無線モバイル電話機のようなモバイル端末は、典型的には、アナログとデジタルの少なくともいずれかの無線周波数(RF)電話システムを介して通信を行うように構成される。このような装置はさらに、有線と無線の少なくともいずれかのローカルエリアネットワーク(LAN)、ブルートゥースRF通信チャネルと赤外線通信チャネルの少なくともいずれかのチャネルのような短距離の通信チャネルと、衛星通信システムのような長距離通信システムとのうちの少なくともいずれかを用いて通信を行うように構成されることができる。
【0029】
本発明の実施形態に係る、無線モバイル電話機のようなモバイル端末は、種々の形状、サイズ及びハウジングタイプを有することができる。複数のタイプのモバイル電話機のハウジングの例が図1〜図2Bに示されている。例えば、いくつかの実施形態に係るモバイル端末100Aが図1に示されている。モバイル端末100Aは、モバイル端末100Aの電子装置を収納し及び保護するハウジング15を含む。モバイル端末100AはLCDディスプレイ18及びキーパッド16を含む。モバイル端末100Aは、メニュー項目を選択するためか、モバイル端末100Aへコマンドを入力するためかの少なくともいずれかのために用いることができる多機能制御/入力ボタン22をさらに含む。
【0030】
モバイル端末100Aはマイクロホンポート14及びイヤホン/スピーカ20を含む。ハウジング15は、イヤホン/スピーカ20がユーザの頭部に装着されると、ユーザの耳に対して音響シールを形成するように設計されることができる。モバイル端末100Aは、ビデオファイル又は、立体音響信号であってもよいソングファイルのようなオーディオファイルを再生するように構成することができる。
【0031】
フリップスタイルのモバイル端末100Bが図2A及び図2Bに示されている。フリップスタイルのモバイル端末100Bは、図2Aには開いた位置で、図2Bでは閉じた位置で、示されている。モバイル端末100Bは、ヒンジ24によって回動可能に接続された、下部ハウジング15Aと上部ハウジング又は「フリップ」部15Bとを含む、ハウジング15を含む。モバイル端末100Bは、フリップ15Bの内側に設けられた第1のLCDディスプレイ18と、下部ハウジング15Aの内側に設けられたキーパッド16とを含む。モバイル端末100Bは多機能制御/入力ボタン22をさらに含む。
【0032】
モバイル端末100Aは下部ハウジング15Aに設けられたマイクロホンポート14と、フリップ15Bの内側に設けられたイヤホン/スピーカ20とを含む。図2Bに示されているように、第2のディスプレイ28と、カメラのレンズ30とはフリップ15Bの外側に配置されてもよい。
【0033】
図3は、マップサーバ200A、200Bと通信を行うように構成されたモバイル端末100を含む無線通信システム10の概略ブロック図である。例えば、モバイル端末100は、直接無線通信インタフェース106を介するか、別の無線通信インタフェース108を介して1以上のセルラ基地局110a−bを経由するか、別の無線通信インタフェース112を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアクセスポイント114を経由するか、の少なくともいずれかによってマップサーバ200Aと通信を行うことができる。直接無線通信インタフェース106は、ブルートゥース(登録商標)インタフェースのようなRF無線通信インタフェースか、又は、例えば赤外線データ協会(IrDA)プロトコルにより規定されている赤外線通信インタフェースのような赤外線通信インタフェースを含んでもよい。IrDAは、赤外線無線データ通信用の複数の規格を規定している。この規格は16Mb/秒までのデータレートの赤外線無線通信規格を含むものである。モバイル端末100はモバイル電話機、PDA等の、携帯型無線通信端末であってもよいことは理解できよう。
【0034】
図3にさらに例示されているように、モバイル端末100はユーザインタフェース122、制御装置126、通信モジュール128、及びメモリ125を含んでもよい。
【0035】
通信モジュール128は、1以上の無線インタフェース106、108、112のうちの少なくともいずれかの無線インタフェースを介して、マップサーバ200A、200Bのような、遠隔地にある別の端末又は別の通信装置へのデータ通信を行うように構成されている。メモリ125は、制御装置126によって利用するためのプログラムとデータの少なくともいずれかを格納するように構成される。モバイル端末100への電源のスイッチが切られたときでさえデジタル情報を格納することが可能な不揮発性メモリを、メモリ125は含んでもよい。
【0036】
上記通信モジュール128は、例えば、セルラ通信モジュールと、ブルートゥース(登録商標)モジュールと、赤外線通信モジュールと、WLANモジュールとの少なくともいずれかを含んでもよい。セルラ通信モジュールを用いて、モバイル端末100は、例えば、アドバンスド・モバイル・フォン・サービス(AMPS)、ANSI−136、グローバル・システム・フォー・モバイル(GSM)コミュニーション、汎用パケット無線サービス(GPRS)、エンハンスド・データ・レート・フォー・GSMエボリューション(EDGE)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA、CDMA2000、及びユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)などの1以上のセルラ通信プロトコルを用いて、基地局110a−bを経由する通信を行うことができる。セルラ基地局110a−bは、モバイル・テレホン・スイッチング・オフィス(MTSO)116に接続されてもよい。一方、当該モバイル・テレホン・スイッチング・オフィスは、1以上の他のネットワーク118(インターネットと、公衆交換電話網と、他のネットワークとのうちの少なくともいずれかなど)と接続されてもよい。ブルートゥース(登録商標)又は赤外線モジュールを用いて、モバイル端末100は、直接インタフェース106を用いてアドホックなネットワークを経由する通信を行うことができる。WLANモジュールによって、モバイル端末100は、802.11aと、802.11bと、802.11eと、802.11gと、802.11iとの少なくともいずれか(但しこれらのみに限定されるわけではない)を含んでもよい通信プロトコルを用いて、WLANルータ114を経由する通信を行うことができる。モバイル電話機はまた、ネットワーク118を介して直接通信を行うように構成されてもよい。
【0037】
モバイル端末100は、別の通信端末への/別の通信端末からのデジタルデータ信号の送信と受信の少なくともいずれかを行うように構成されてもよい。上記別の通信端末は、例えばMTSO116と、公衆交換電話網(PSTN)のような他のネットワーク118との少なくともいずれかを経由して端末100と通信可能に接続されてもよい。しかし、モバイル端末100と別の端末との間のデータ通信は、MTSO116又は他のネットワーク118を使用せずに達成し得ることは上述の説明から理解できよう。
【0038】
モバイル端末100はさらに、放送用オーディオ/ビデオ信号とデータ信号の少なくともいずれかの信号を受信するように構成されたAM/FM無線チューナ、UHF/VHFチューナ、衛星無線チューナ、DVB−H受信機とその他の受信機の少なくともいずれかの受信機を含んでもよい。
【0039】
マップサーバ200Aは、WLAN通信リンク112と、直接無線通信リンク106と、他の無線通信インタフェース108とのうちの少なくともいずれかのような、1以上のセルラ基地局110a−bを経由する無線通信リンクを介して、モバイル端末100と通信を行うように構成されたスタンドアロン型サーバであってもよい。例えば、無線通信リンク106を介して、地理上のサービスエリアの範囲内にあるモバイル端末100のようなモバイル端末へマップ情報を含むデータ信号をブロードキャストするようにマップサーバ200Aを構成することも可能である。すなわち、マップサーバ200Aは地理上のエリア内のモバイル端末100のようなモバイル端末へ、その地理上のエリアのマップをブロードキャストすることも可能である。いくつかの実施形態では、無線通信リンク106は一方向通信リンクであってもよく、一方向無線通信リンク106を介してやみくもに(すなわち、地理上のエリア内に存在するモバイル端末100について何の知識もなく)マップをブロードキャストすることも可能である。別の実施形態では、無線通信リンク106は、一方向通信リンクであってもよく、マップ情報はブロードキャストされることもでき、または、WLAN通信リンク112とセルラ通信リンク108の少なくともいずれかのリンクのような別個の通信リンクを介して受信された受信要求に応じて、要求側モバイル端末100へオン・デマンドでマップ情報が送信されることも可能である。
【0040】
マップサーバ200Bは、モバイル・テレホン・スイッチング・オフィス(MTSO)116の中に位置することができ、あるいはモバイル・テレホン・スイッチング・オフィス(MTSO)116によって制御されることができる。その場合マップサーバ200Bは、主として無線通信インタフェース108を用いて、無線電話機100と通信を行うことができる。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態に係るモバイル端末100のいくつかのさらなる側面が図4A及び図4Bに示されている。図示のように、モバイル端末100は、位置/速度判定部146と交通情報ユニット148とをさらに含んでもよい。位置/速度判定部146と交通情報ユニット148とは、図3に示されているように制御装置126を介して通信モジュール128と通信を行うことができる。上記とは別に、又は、上記に加えて、位置/速度判定部146と交通情報ユニット148の少なくともいずれかは、例えばシステムバスを経由して通信モジュール128と直接通信を行うことが可能である。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、位置/速度判定部146は、現在位置とモバイル端末100の速度との少なくともいずれかを検出するように構成されてもよい。例えば、位置/速度判定部146は、位置/速度判定部146がモバイル端末100の所在位置を高い精度で確定することを可能にする全地球測位システム(GPS)受信機を含んでもよい。位置/速度判定部146は、モバイル端末100の所在位置を検出する他のシステムと機能の少なくともいずれかを含んでもよい。例えば、位置/速度判定部146は、モバイル端末100が通信を行う通信相手のセルラ通信ネットワークからモバイル端末100に関連する所在位置情報を取得するように構成することができる。位置/速度判定部146は、位置/速度判定部146が或る所定位置からの慣性移動によってモバイル端末100の位置/速度の検出を可能にする追加の又は代替の慣性システムを備えてもよい。
【0043】
交通情報ユニット148は、モバイル端末100が位置している場所か、該場所の近傍か、目的地か、目的地の近傍か、モバイル端末100の現在の所在位置から目的地へのルート上の少なくともいずれかにおける、自動車と歩行者の少なくともいずれかの現在の交通量に関する情報を取得するように構成され得る。例えば、公衆通信ネットワークと私設通信ネットワークの少なくともいずれかのネットワークの1以上のデータサブチャネルでモバイル端末100によって交通情報をブロードキャストすることも可能である。例えば、北米及びヨーロッパ中の複数の都市においてトラフィックメッセージチャネル(TMC)データが利用可能である。TMCデータはFM無線チャネルで連続してブロードキャストされ、事故、道路工事、警察、又は緊急アクションについての通知を提供することができる。
【0044】
交通情報ユニット148によって得られる交通情報が制御装置126によって利用されてもよく、制御装置126が、モバイル端末100のユーザに関連する、推定移動時間とルート情報の少なくともいずれかを決定することが可能となる。
【0045】
モバイル端末100は、モバイル端末100が位置している地理上のエリアと、目的地が位置している地理上のエリアとの少なくともいずれかに関するマップ情報を含む、マップデータベース150をさらに含んでもよい。例えば、マップデータベース150は街路/道路情報を含んでもよく、歩行者用の歩行エリアのような他のエリアについてのマップ情報を含んでもよく、双方を含んでもよい。マップ情報は、モバイル端末100のユーザの移動を制約する、ビル、フェンス、河川などのような特徴に関する情報をさらに含んでもよい。
【0046】
マップデータベース150は端末102の構成要素として示されてはいるが、マップデータベース150とマップデータベース150の一部との少なくとも一方は、モバイル端末100から遠隔地に配置してもよいことは理解できよう。例えば、遠隔地にマップデータベース150を格納し、通信モジュール128を介してマップデータベース150にアクセスすることが可能である。マップデータベース150の一部が取り出され、モバイル端末100においてローカルに格納されてもよい。マップデータベース150は遠隔地に格納することが望ましいだろう。というのは、モバイル端末100内のメモリ格納空間は制限を受ける可能性があると共に、マップデータベースがかなりの量のメモリを消費する可能性もあるからである。いくつかの実施形態では、マップデータベース150はマップサーバ200A、200Bに格納されてもよい。
【0047】
図4Bを参照すると、ユーザインタフェース122は、キーパッド16、多機能キー22、キーボード、タッチパッド、ジョグダイアル、その他のユーザ入力装置のうちの少なくともいずれかのような入力装置134を含んでよい。ユーザインタフェース122は、クォータVGA(QVGA、320×240ピクセル)、コモン・インターミディエイト・フォーマット(CIF、360×288ピクセル)、クォータ・コモン・インターミディエイト・フォーマット(QCIF、180×144ピクセル)のうちの少なくとも1つのフォーマットのようなビデオフォーマットのビデオ信号を表示することができるLCDディスプレイのような第1のディスプレイ18をさらに含んでもよい。モバイル端末100は、モバイル端末100が種々のフォーマットでビデオ信号の復号化とビデオ信号の表示とを行うこと可能にする適切なコーデックを含んでもよい。また第2のディスプレイ28を設けてもよい。
【0048】
ユーザインタフェース122は、マイクへの入射音に応じてオーディオ信号を生成するように構成された音声プロセッサへと結合されたマイクロホン14と、出力オーディオ信号に応じて音を生成するスピーカ20とを含むオーディオインタフェースユニットを含んでもよい。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかに、マップのようなナビゲーション補助を表示することができる。さらに、オーディオインタフェースを介してモバイル端末100のユーザへ警告とナビゲーション情報の少なくともいずれかを伝えるようにしてもよい。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態に係るマップサーバ200Aのいくつかの側面が図5に示されている。図示のように、マップサーバ200Aは位置/速度判定部246と交通情報ユニット248とを含んでもよい。位置/速度判定部246と交通情報ユニット248とは、図5に示されているように制御装置226を介して通信モジュール228と通信を行うことができる。上記とは別に、又は、上記に加えて、位置/速度判定部246と交通情報ユニット248の少なくともいずれかは、例えばシステムバスを経由して通信モジュール228と直接通信を行うことも可能である。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、位置/速度判定部246は、現在位置と、遠方に位置しているモバイル端末100の速度との少なくともいずれかを検出するように構成されてもよい。例えば、位置/速度判定部246は、位置/速度判定部246がモバイル端末100の所在位置を高い精度で確定することを可能にする全地球測位システム(GPS)情報をモバイル端末100から受信することができる。位置/速度判定部246は、モバイル端末100の所在位置を検出する他のシステムと機能の少なくともいずれかを含んでもよい。例えば、位置/速度判定部246を、モバイル端末100に関連する所在位置情報を、モバイル端末100が登録されているセルラ通信ネットワークから取得するように構成することができる。
【0052】
交通情報ユニット248は、モバイル端末100が位置している場所か、該場所の近傍か、目的地か、目的地の近傍か、モバイル端末100の現在の所在位置から目的地へのルート上かの少なくともいずれかにおける、自動車と歩行者の少なくともいずれかの現在の交通量に関する情報を取得するように構成されてもよい。
【0053】
交通情報ユニット248によって得られる交通情報は制御装置226によって利用され、モバイル端末100のユーザに関連する推定移動時間とルート情報との少なくともいずれかを決定することが可能となる。
【0054】
マップサーバ200は、モバイル端末100が位置することができる広い地理上のエリアに関するマップ情報を含むマップデータベース250をさらに含んでもよい。例えばマップデータベース250は、街路/道路情報と、歩行者用歩行エリアのような他のエリアについてのマップ情報との少なくともいずれかの情報を含んでもよい。マップ情報は、モバイル端末100のユーザの移動を制約する、ビル、フェンス、河川などのような特徴に関する情報をさらに含んでもよい。
【0055】
いくつかの実施形態によればモバイル端末の位置100が決定される。いくつかの実施形態ではモバイル電話機の位置は位置/速度判定部146によって決定されてもよい。別の実施形態ではモバイル端末100の位置はネットワーク10内の構成要素によって決定されてもよい(図3)。例えば、モバイル電話機の位置はマップサーバ200A又は200Bによって決定されてもよい。
【0056】
次いで、モバイル端末100と、マップサーバ200A、200Bとのうちの少なくともいずれかは、モバイル端末100の推定された現在位置が、モバイル端末100に格納されている地理マップ情報の境界範囲内、例えば(RAMキャッシュなどの)メモリ125のような短期メモリ内に格納されている地理マップ情報の境界範囲内と、マップデータベース150に格納されている地理マップ情報の境界範囲内との、少なくとも一方に存在しているかどうかの判定を行うことができる。モバイル端末100の現在位置が格納済みの地理マップ情報の境界範囲内に存在していれば、モバイル端末100はモバイル端末100の現在位置を含むマップをその第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかのディスプレイ上に表示することが可能となる。
【0057】
モバイル端末100の現在位置がモバイル端末100に格納されている地理マップ情報の境界内に存在していなければ、モバイル端末100の現在位置を含む地理マップ情報は、モバイル端末100によって取り出されてもよく、通信モジュール128を用いてマップサーバ200A、200Bからモバイル端末100へとプッシュされてもよく、この双方が行われてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、モバイル端末100が多量のマップ情報をマップデータベース150にローカルに格納する必要はなくなる。代わりに、モバイル端末100は所定の時に表示する必要のあるマップ情報のみをダウンロードすることができる。メモリ125とマップデータベース150の少なくともいずれかの内部などに、古いマップ情報と未使用のマップ情報の少なくともいずれかをローカルに格納することができるが、このマップ情報はより新しいマップ情報用の空間を提供するために必要に応じて削除することができる。
【0058】
さらに、例えば第1のディスプレイ18又は第2のディスプレイ28上に、モバイル端末100の現在位置を示すマップを例えばスクリーンセーバや背景として連続的に表示し、それによって現在のマップを表示するために、メニュー項目を選択したり、キーを押したり、あるいはコマンドを出したりする必要なく、ユーザがマップ情報をすぐに利用できるようにしてもよい。
【0059】
モバイル端末が外部電源に接続されていないとき、バッテリ電力を保持するために、モバイル端末100はアクティブでなくなってから或る一定時間後にアイドルモードか、バッテリセーブモードに入るように構成されてもよい。アイドルモード又はバッテリセーブモードに入る際、第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかのディスプレイを薄暗くするか、バックライトをオフにするかの少なくともいずれかを行うことは可能であるが、モバイル端末100はその位置/速度の追跡と更新を行い続けることができる。いくつかの実施形態では、第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかのディスプレイをオフにすることが可能であるが、モバイル端末100の位置/速度をそのまま計算すること、及び、必要に応じて新たなマップ情報のダウンロードを行うことも可能である。(例えばユーザがボタンを押したときのように)モバイル端末が「目を覚ます(wake up)」と、位置の更新と新たなマップ情報のダウンロードとの少なくとも一方をユーザが待つ必要なく、簡単かつ迅速に新たな位置がディスプレイ上で更新されることができる。
【0060】
本発明の実施形態に係るサンプルの表示画像が図6A〜図6B及び図7A〜図7Bに示されている。例えば、図6Aは、モバイル端末100の第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかに表示されうるマップ画像120を示す図である。モバイル端末100の所在位置は、モバイル端末100の位置と進行方向の両方を示すことができるアイコン140によって示される。図6Aに例示の表示画面では、アイコン140はディスプレイの中心に置かれ、該表示画面は北の方向を示すアイコン142と、表示画面の単位当たりの距離を示す縮小率インジケータ144とをまた含む。図示の例では、縮小率は単位当たり1kmである。他の縮小率インジケータの使用も可能である。例えば、個々のグリッド分割が(例えば1km、100mなどの)特定の距離を表すようなグリッドパターンが、表示画面に重畳されることも可能である。
【0061】
マップ画像120を表示するために、モバイル端末100のマップデータベース150にはマップ画像120に表示されるエリア全体についてのマップ情報が含まれている。さらにマップデータベース150は、マップ画像120に表示されるエリアを取り囲むエリアのような、他のエリアに関連するマップ情報を含んでもよい。モバイル端末100のマップデータベース150に格納された追加のマップ情報であって、しかも現在表示されていないマップ情報が、破線で示されるエリア132として図6Aに示されている。モバイル端末100が移動するにつれて、マップ画像120も移動して、モバイル端末100に対応するアイコン140がマップ画像120の中心に維持されるようにする。
【0062】
モバイル端末100がマップデータベース150に格納されているマップ情報の端部又は境界の近傍へと移動するとき、モバイル端末100はマップサーバ200A、200Bから追加のマップ情報をダウンロードすることができる。例えば、図6Bに示されているように、モバイル端末100のマップデータベース150に格納されているマップ情報132の端部に表示画像120の端部が達する程に、アイコン140によって示されるモバイル端末100が移動している。図7Aを参照してわかるように、追加のマップ情報134は、モバイル端末100が向かっているエリアについてのマップサーバ200A、200Bからダウンロードされてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、現在の縮小率で表示画像18、28に表示すべきマップ情報をモバイル端末100が使い果たしてしまうほどに、マップデータベース150に格納されているマップ情報132の端部又は境界の極めて近傍にまでモバイル端末100が移動する前に、追加のマップ情報がモバイル端末100へとダウンロードされることができる。しかし、ネットワークの輻輳とマップサーバ200A、200Bの利用が不可能であることの少なくともいずれかのような何らかの理由のために、モバイル端末100が現在の縮小率で全画面の表示に十分なマップ情報132を取り出せなければ、モバイル端末100はマップの表示縮小率を変えて、格納済みマップ情報が画面に表示され続けるようにすることができる。例えば、図7Bに示されているように、モバイル端末100が格納済みマップ情報132の端部まで移動すると、縮小率は単位当たり500mに低くされる。上記とは別に、モバイル端末100が現在の縮小率で全画面を表示するのに十分な追加のマップ情報134を取り出せなければ、図7Cに示されているように、追加のマップ情報134のダウンロードが完了するまで、モバイル端末100は現在の縮小率を保持して、表示画像120の中心から離れるようにモバイル端末100を表すアイコン140を動かすようにしてもよい。
【0064】
したがって、本発明のいくつかの実施形態は、マップ用の現在の縮小率を決定すると共に、格納済みマップ情報が現在の縮小率の表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいるかどうかを判定するステップを含んでもよい。表示画面の現在の縮小率において格納済みマップ情報が表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいなければ、低くした縮小率において格納済みマップ情報が表示画面を満たすのに十分になるまでに表示画面の縮小率を低くし、低くした縮小率でディスプレイ18、28にマップを表示してもよいし、あるいは、モバイル端末100を表すアイコン140をディスプレイ120の中心から離れた方へ移動させてもよい。
【0065】
ひとたびマップサーバ200A、200Bから追加のマップ情報がダウンロードされてしまうと、縮小率を高くする(例えば表示縮小率を以前の縮小率に戻るように高くしてもよい)か、アイコン140をディスプレイの中心へと元に移動させるかの少なくともいずれかを行うことができる。
【0066】
実施形態によっては、モバイル端末100の現在のスピード及び進行方向を推定できるものもあれば、モバイル端末100の現在のスピードと進行方向とに応じて、格納済みマップ情報132により記述されているエリアからモバイル端末100が出ることになる時点を推定できるものもある。格納済みマップ情報132によって記述されているエリアからモバイル端末100が出ることになる位置は、道路の所在位置と、モバイル端末100の現在のスピード及び方向と、混雑状況/交通状況と、その他の要素とのうちの少なくともいずれかに基づいて予測することができる。モバイル端末100が向かっている地理上のエリアに関する追加のマップ情報のダウンロードに必要な時間量を推定することも可能であり、かつ、モバイル端末100が格納済みマップ情報に記述されているエリアから出てしまわないうちに追加のマップ情報をダウンロードすることも可能である。このようにして、モバイル端末100がマップ情報を事前には持っていなかったエリアの中へ移動している間、モバイル端末100が位置するエリアのマップが連続して表示されることが可能となる。
【0067】
いくつかの実施形態では、モバイル端末100のスピードに応じて縮小率をセットすることが可能である。例えば、低速では低い縮小率を用いることができるのに対して、高速では高い縮小率を用いることができる。例えば、高速では、単位当たり1km以上の縮小率を用いることができるのに対して、低速では、単位当たり1km未満の縮小率を用いることができる。
【0068】
ネットワークによって生成される所在位置に応じて、モバイル端末100の現在位置の推定が、モバイル端末100と、マップサーバ200A、200Bのようなリモートサーバとの少なくとも一方によって実行されてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、モバイル端末100が或る所定の時間の間使用されなかった後に、第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかのディスプレイに、スクリーンセーバやデフォルトの画像などとして、モバイル端末100の現在位置を含むマップを表示するようにしてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、図2A及び図2Bに例示のように、フリップ部分が閉じた位置になると第2のディスプレイ28を見ることができるように、開いた位置と閉じた位置との間で可動するフリップ部分に、モバイル端末100は第2のディスプレイ28をさらに含んでもよい。その場合、フリップ部分が閉じた位置にあるとき、モバイル端末100の現在位置を含むマップを第2のディスプレイに表示してもよい。
【0071】
図8〜図10は本発明のいくつかの実施形態に係る電子デバイスの動作を示すフローチャートである。例えば、図8のフローチャートに例示のように、いくつかの実施形態によれば、モバイル端末100のような装置の所在位置の推定が行われる(ブロック205)。上述したように、GPS位置検出、慣性ナビゲーション、又はその他の任意の好適な技術を用いて、装置100の所在位置を装置自身により推定することができる。例えば、ネットワークベースの位置検出技術と、モバイル端末100により提供される情報との少なくとも一方を利用することにより、マップサーバ200A、200Bのようなリモートサーバが装置100の所在位置を検出することも可能となる。
【0072】
ブロック210において、モバイル端末100に、例えばモバイル端末100のマップデータベース150に、ローカルに格納されているマップ情報によって記述されているエリア内に、モバイル端末100が位置するかどうかについての判定が行われる。
【0073】
モバイル端末100にローカルに格納されているマップ情報によって記述されているエリア内に装置100が存在していれば、マップは、第1のディスプレイ18と第2のディスプレイ28の少なくともいずれかのようなモバイル端末100の画面に表示される(ブロック220)。
【0074】
しかし、装置がローカルに格納されているマップ情報によって記述されているエリア内に存在していなければ(すなわち装置100がその現在位置のマップを備えていなければ)、追加のマップ情報を取得することができる(ブロック215)。追加のマップ情報がマップサーバ200A、200Bのようなリモートサーバからダウンロードされてもよいし、最初にモバイル端末100から要求を受信することなく、マップサーバ200A、200Bのようなリモートサーバからモバイル端末100へと追加のマップ情報がプッシュされてもよい。ひとたび追加マップデータがモバイル端末100によって受信されると、第1の画面18と第2の画面28の少なくともいずれかの画面のようなモバイル端末100の画面に、マップを表示することが可能となる。
【0075】
本発明のさらなる実施形態が図9のフローチャートに例示されている。図示のように、ブロック305において、モバイル端末100の画面にマップ情報を表示するためのデフォルトの縮小率が決定される。次に、モバイル端末100に、例えばモバイル端末100のマップデータベース150に、ローカルに格納されたマップ情報が、デフォルトの縮小率で情報を全画面表示できるほど十分であるかどうかを調べるためのチェックが行われる(ブロック310)。十分であればマップは画面に表示される(ブロック320)。
【0076】
しかし、ローカルに格納されたマップ情報が全画面表示をするために十分でなければ、十分な量のマップ情報がローカルに格納されて、全画面表示が可能になるまで(ブロック310)、表示画面の縮小率を低くすることと、モバイル端末100を表すアイコン140を表示画像120の中心から離して移動させることと、の少なくともいずれかを行うことができる(ブロック315)。次いで、変更された(低くされた)縮小率でディスプレイにマップを表示することができる(ブロック320)。
【0077】
縮小率が低くされたかどうか、あるいは、アイコン140がブロック315において移動されたかどうかを調べるチェックがブロック325において行われる。その場合、(要求された時に、又はモバイル端末100へとプッシュして)追加マップデータをモバイル端末100へダウンロードしてもよい(ブロック330)。次いで、例えばデフォルトの縮小率まで表示縮小率を高くするか、アイコン140を元の表示画像120の中心まで移動させるかの少なくともいずれかを行うようにしてもよい(ブロック335)。
【0078】
本発明のさらなる実施形態が図10のフローチャートに例示されている。図示のように、いくつかの実施形態では、モバイル端末100はモバイル端末100の所在位置を示すマップを現在の縮小率で表示することができる(ブロック405)。モバイル端末100に、例えばマップデータベース150に、ローカルに格納されたマップ情報によってカバーされるエリアを、モバイル端末100が出ることになる時点を示す推定値が生成される(ブロック415)。この推定値は、モバイル端末100のスピード及び方向と、モバイル端末100のユーザの現在のルートにおける進行時間/混雑状況などに影響を与える可能性のある道路、ブリッジ、交差点などの所在位置と、のような要素に基づく値であってもよい。
【0079】
追加のマップデータのダウンロードのために用いられる時間の推定値が、求められてもよい(ブロック420)。モバイル端末100が格納済みマップデータのエリアから出る直前に、この追加マップデータがモバイル端末100へ転送されることができる(ブロック425)。したがって、データが実際に必要となるまで、追加マップデータのダウンロードを遅延させることが可能となる。これによって不要なマップ情報のダウンロードを潜在的に回避することが可能となる。
【0080】
本発明のさらなる実施形態が図11に示されている。図示のように、ブロック510において、モバイル端末100の所在位置が更新され、例えば図8に示される処理を用いて表示画面にこの所在位置が表示される。モバイル端末100がアイドルモード又はバッテリセーブモードに入ったかどうかを調べるチェックが行われる(ブロック520)。入っていない場合、モバイル端末100は上記のようにその所在位置の更新と表示を行い続ける。
【0081】
モバイル端末100がアイドルモード又はバッテリセーブモードに入っていた場合、(例えばバックライト輝度を下げたり、バックライトを完全にオフにしたりすることによって)表示画面を薄暗くするか、スイッチを完全に切ることができる(ブロック530)。しかし、モバイル端末100がその所在位置を推定し(ブロック540)、かつ、その所在位置が格納済みマップ情報によってカバーされるエリア内に存在するかどうかを判定し(ブロック550)続けるようにしてもよい。上記所在位置がカバーエリア内に存在しなかった場合、モバイル端末は、モバイル端末100が位置する地理上のエリアをカバーする追加のマップ情報を取得することができる(ブロック560)。
【0082】
次いで、モバイル端末100は、該端末がアイドルモード又はバッテリセーブモードから出たかどうかを判定し(ブロック570)、端末が該モードから出た場合には、モバイル端末100の現在位置を含むマップをディスプレイに表示する(ブロック580)。端末が上記モードから出なかった場合には、処理はブロック540へ戻り、モバイル端末はその所在位置を推定し続ける。
【0083】
本発明の諸側面に従う例示的な処理を示すフローチャート図である図8〜11を参照しながら本発明について部分的に説明した。図8〜図11のフローチャート図のブロックと、フローチャート図内のブロックの組み合わせとが、モバイル端末100のような通信端末に含まれる電子回路を用いて実施可能であることは理解されよう。図8〜図11のフローチャート図のブロックと、フローチャート図内のブロックの組み合わせとが、図1〜図5に示す構成要素以外の構成要素を用いて実施可能であること、そして、一般に、図8〜図11のフローチャート図のブロックと、フローチャート図内のブロックの組み合わせとが、アナログ回路とデジタル回路との少なくともいずれかである別々の回路、集積回路、又は1以上のアプリケーション・スペシフィック・インテグレーテッド・サーキット(ASIC)の組み合わせのような、特定用途向けハードウェアにおいて実装可能であるのみならず、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置において実行される命令が、フローチャートブロック又はフローチャートブロック群で特定された機能を実行する手段を生成するようにマシンを生成するために、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされることができるコンピュータプログラム命令によって、実装可能であることが、理解されるべきである。上記コンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置において一連の処理ステップを実行するために、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされ、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置により実行される処理を生成することができる。そうすることで、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置において実行される命令が、フローチャートのブロック又はブロック群で特定される機能を実現するステップを提供するように、コンピュータにより実装される処理を生成することになる。
【0084】
したがって、図8〜図11のフローチャート図のブロックは、指定された機能/動作を実行する電子回路及び別の手段と、上記指定された機能/動作を実行するステップの組み合わせとをサポートするものである。図8〜図11のフローチャート図の各ブロック及び図8〜図11のフローチャート図の各ブロックの組み合わせによりサポートされたこれらの回路及び別の手段は、特定用途向けのハードウェア、特定用途向け又は汎用向けデータプロセッサ上で動作するソフトウェア又はファームウェア、又はこれらの組み合わせによって実装されうることが、理解されよう。
【0085】
図面及び明細書において本発明の実施形態を開示した。ここでは特定の用語が採用されているが、それらはあくまで一般的かつ記述的な意味においてのみ使用されており、発明を限定する意図はない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されているとおりである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信モジュールと表示画面とを含むモバイル端末の、地理的な現在位置を推定する工程と、
前記モバイル端末の前記推定された現在位置が、前記モバイル端末に格納されている地理的なマップ情報の境界範囲内にあるか否かを判定する工程と、
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にある場合、前記モバイル端末の前記現在位置を含むマップを前記表示画面に表示する工程と、
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にない場合、前記通信モジュールを用いて、前記モバイル端末の前記現在位置を含む追加の地理的なマップ情報を前記モバイル端末へと提供する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記マップの現在の縮小率を判定する工程と、
前記格納されているマップ情報が、前記現在の縮小率において前記表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいるか否かを判定する工程と、
前記格納されているマップ情報が、前記現在の縮小率において前記表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいない場合、前記格納されているマップ情報が前記表示画面を満たすのに十分となるまで、前記表示画面の縮小率を低くする工程と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記現在の縮小率において前記表示画面を満たすのに十分な追加のマップ情報を、前記通信モジュールを用いて取得する工程と、
前記追加のマップ情報が取得された後に、前記現在の縮小率へと前記縮小率を高くする工程と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイル端末の現在の速度を推定することと、前記モバイル端末の前記現在の速度に応じて表示縮小率を選択することとによって、前記表示画面についての現在の縮小率を決定する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記現在の縮小率を決定する工程は、前記モバイル端末の前記速度がより速い場合にはより高い縮小率を選択し、前記モバイル端末の前記速度がより遅い場合にはより低い縮小率を選択することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記モバイル端末の現在の移動速度及び移動方向を推定する工程と、
前記モバイル端末の前記現在の移動速度及び移動方向に応じて、前記モバイル端末が前記格納されているマップ情報によって記述されているエリアをいつ去るのかを推定する工程と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記モバイル端末が向かっている地理的なエリアについての追加のマップ情報をダウンロードするのに必要とされる時間を推定する工程と、
前記格納されているマップ情報によって記述されている前記エリアから前記モバイル端末が去る前に、前記追加のマップ情報をダウンロードする工程と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記モバイル端末の前記現在位置を推定する前記工程は、ネットワークによって生成された位置情報に応じて、リモートサーバによって実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にない場合、前記リモートサーバから前記モバイル端末へと追加のマップ情報を送信する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記表示画面に前記モバイル端末の前記現在位置を含む前記マップを表示する工程は、前記モバイル端末が所定の期間使われなかった後に、前記表示画面に前記モバイル端末の前記現在位置を含む前記マップを表示する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイル端末は、開いた位置と閉じた位置との間で移動可能なフリップ部分に、第2の表示画面をさらに備え、
前記フリップ部分が前記閉じた位置にある時に、前記第2の表示画面は可視であり、
前記方法は、前記フリップ部分が前記閉じた位置にある時に、前記第2の表示画面上に前記モバイル端末の前記現在位置を含む前記マップを表示する工程を含む
ことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイル端末がアイドルモードに入ったことを判定する工程と、
前記表示画面の明るさを下げること及び前記表示画面の電源を切ることのうち、少なくとも一方を行う工程とをさらに含み、
前記モバイル端末の地理的な現在位置を推定する前記工程と、前記モバイル端末の前記推定された現在位置が、前記モバイル端末に格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にあるか否かを判定する前記工程とが、前記モバイル端末が前記アイドルモードにある間に実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記通信モジュールを用いて、追加の地理的なマップ情報を前記モバイル端末へと提供する工程が、前記モバイル端末が前記アイドルモードにある間に実行されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
通信モジュールと、
表示画面と、
回路とを備えるモバイル端末であって、
前記回路は、
前記モバイル端末の現在位置を推定し、
前記モバイル端末の前記推定された現在位置が、前記モバイル端末に格納されている地理的なマップ情報の境界範囲内にあるか否かを判定し、
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にある場合、前記モバイル端末の前記現在位置を含むマップを前記表示画面に表示し、
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にない場合、前記通信モジュールを用いて、前記モバイル端末の前記現在位置を含む追加の地理的なマップ情報を取得する
ように構成されていることを特徴とする、モバイル端末。
【請求項15】
前記回路が、
前記マップの現在の縮小率を判定し、
前記格納されているマップ情報が、前記現在の縮小率において前記表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいるか否かを判定し、
前記格納されているマップ情報が、前記現在の縮小率において前記表示画面を満たすのに十分なマップ情報を含んでいない場合、前記格納されているマップ情報が前記表示画面を満たすのに十分となるまで、前記表示画面の縮小率を低くする
ようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項14に記載のモバイル端末。
【請求項16】
前記回路が、
追加のマップ情報を、前記通信モジュールを用いて取得し、
前記追加のマップ情報が取得された後に、前記低くされた縮小率よりも高い縮小率へと前記縮小率を高くする
ようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項15に記載のモバイル端末。
【請求項17】
前記回路が、前記モバイル端末の現在の速度を推定することと、前記モバイル端末の前記現在の速度に応じて表示縮小率を選択することとによって、前記表示画面についての現在の縮小率を決定するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項14に記載のモバイル端末。
【請求項18】
前記回路が、
前記モバイル端末の現在の移動速度及び移動方向を推定し、
前記モバイル端末の前記現在の移動速度及び移動方向に応じて、前記モバイル端末が前記格納されているマップ情報によって記述されているエリアをいつ去るのかを推定する
ようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項14に記載のモバイル端末。
【請求項19】
前記回路が、
前記モバイル端末が向かっている地理的なエリアについての追加のマップ情報をダウンロードするのに必要とされる時間を推定し、
前記格納されているマップ情報によって記述されている前記エリアから前記モバイル端末が去る前に、前記追加のマップ情報をダウンロードする
ようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項18に記載のモバイル端末。
【請求項20】
遠隔位置にあるモバイル端末と通信するように構成された通信モジュールと、
前記モバイル端末についての位置/速度情報を推定するように構成された位置/速度判定部と、
マップ情報を格納するデータベースと、
回路とを備えるマップサーバであって、
前記回路は、
前記モバイル端末の前記推定された現在位置が、前記モバイル端末に格納されている地理的なマップ情報の境界範囲内にあるか否かを判定し、
前記モバイル端末の前記現在位置が前記格納されている地理的なマップ情報の前記境界範囲内にない場合、前記通信モジュールを用いて、前記モバイル端末の前記現在位置を含む追加の地理的なマップ情報を前記データベースから送るように構成されている
ことを特徴とする、マップサーバ。
【請求項21】
前記位置/速度決定部は、前記モバイル端末が登録されている通信ネットワークによって提供される位置情報を用いて、前記モバイル端末の現在位置を推定するように構成されていることを特徴とする、請求項20に記載のマップサーバ。
【請求項22】
前記回路が、
前記モバイル端末の位置/速度を用いて、前記モバイル端末に格納されているマップ情報によって記述されているエリアを前記モバイル端末がいつ去るのかを推定し、
前記モバイル端末が向かっている地理的なエリアについての追加のマップ情報をダウンロードするのに必要とされる時間を推定し、
前記モバイル端末に格納されている前記マップ情報によって記述されている前記エリアから前記モバイル端末が去る前に、前記追加のマップ情報を送信する
ようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項20に記載のマップサーバ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−534858(P2010−534858A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516019(P2010−516019)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/001976
【国際公開番号】WO2009/008909
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】