説明

マトリックスを含まないポリピリダゾール短繊維の不織層

少なくともデニールあたり15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる不織構造体および布帛が提供され、構造体は実質的にマトリックスを含まない。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その開示を参照によって本明細書に援用する2005年12月8日に出願された米国仮特許出願第60/748,877号明細書の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、防弾用途で有用な不織層に関する。
【背景技術】
【0003】
個人用防弾ボディアーマー、特にベスト、ヘルメット、およびその他の物品は、一般に、銃弾またはその他の発射体、およびアーマーに力強く押しつけられるナイフなどのあらゆるその他の物体の貫通を防止する役割を果たす材料から形成される。これらの物品は、主として軍隊のために使用されるが、警察および民生用途もまた有する。闘争的環境において兵士および警察署が使用するアーマーシステムの装用性および総合的有効性を改善することに対して、高まる需要がある。アーマーシステムの総合的な厚さおよび重量は装用性をもたらすことができるが、目下知られているシステムでこれらのパラメーターを減少させることは、貫通に対するアーマーの有効性を損ない得る。
【0004】
特許文献1は、短いポリオレフィン繊維を有する不織層を開示する。本繊維は、40〜100mmの長さ、少なくとも1.2GPaの引張り強さ、および少なくとも40GPaの弾性率を有すると報告される。
【0005】
特許文献2は、少なくとも2つのタイプの繊維性材料を含有する弾道抵抗性材料を開示する。ポリアラミドおよびポリエチレン配合物について述べられる。材料は混合され、共に不織複合材料の単層に圧密化される。
【0006】
特許文献3は、弾道抵抗性不織テキスタイルから形成された外面層と、外面層の間に配置された弾道抵抗性織布テキスタイルの内側層とを有する弾道抵抗性材料を教示する。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,569,528号明細書
【特許文献2】国際公開第94/21450号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2005/001373号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
当該技術分野で、防弾布帛および物品の構造の継続的改善に対する必要性がある。
【0009】
少なくともデニールあたり15グラム(gpd)の平均フィラメント強力(tenacity)、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる不織構造体および布帛が提供され、構造体は実質的にマトリックスを含まない。
【0010】
1つもしくはそれ以上のこのような不織構造体または布帛を含有する耐貫通性物品および被服、そしてこのような構造体および布帛を作成する方法もまた提供される。
【0011】
前述の一般説明および次の詳細な説明は、例示的かつ説明的であることのみを意図し、添付の特許請求の範囲で定義される本発明を制限するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
少なくともデニールあたり15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる不織構造体が提供され、構造体は実質的にマトリックスを含まない。
【0013】
特定の実施態様では、構造体は布帛またはラミネートである。
【0014】
いくつかの実施態様では、ポリピリダゾール繊維は20dl/gを超える固有粘度を有する。別の実施態様では、ポリピリダゾール繊維は25dl/gを超える固有粘度を有する。なおも別の実施態様では、ポリピリダゾール繊維は28dl/gを超える固有粘度を有する。好ましい1つのポリピリダゾールは、ポリ[2,6−ジイミダゾ[4,5−b:4,5−e]−ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン)である。
【0015】
いくつかの実施態様では、構造体は総繊維の15重量%までの量のアラミド繊維をさらに含んでなる。好ましい1つのアラミド繊維は、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)ステープルファイバーである。
【0016】
デニールあたり少なくとも15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる少なくとも1つの層を含んでなる多層布帛もまた提供され、層は実質的にマトリックスを含まない。適切なポリピリダゾール繊維としては、ここで述べられるものが挙げられる。
【0017】
多層布帛は、総繊維の15重量%の量のアラミド繊維をさらに含んでなることができる。
【0018】
本発明はまた、ここで述べられる少なくとも1つの布帛または構造体を含有する、耐貫通性物品および被服にも関する。
【0019】
本発明はまた、デニールあたり少なくとも15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる布帛の調製方法にも関し、層は実質的にマトリックスを含まず、前記方法は、ポリピリダゾール短繊維にニードルパンチ処理を施すステップを含んでなる。
【0020】
本発明は、本開示の一部を構成する次の例示的で好ましい実施態様の詳細な説明を参照して、より容易に理解されてもよい。特許請求の範囲は、ここで述べられるおよび/または示される特定の装置、方法、条件またはパラメーターに限定されるものではなく、ここで使用される用語法は、特定の実施態様をあくまでも一例として述べるためのものであり、特許請求される発明を限定することは意図されないものと理解される。また添付の特許請求の範囲を含めて明細書中の用法で、文脈で特に断りのない限り、単数形「a」、「an」、および「the」は、複数形を含み、特定数値への言及は少なくともその特定値を含む。一定範囲の値が表現される場合、別の実施態様は、1つの特定値からおよび/またはその他の特定値までを含む。同様に先行する「約」の使用によって、値が近似として表現される場合、特定の値は別の実施態様を形成するものと理解される。全ての範囲は包括的で組み合わせ可能である。
【0021】
有用な繊維としてはポリ(ピリダゾール)が挙げられる。ポリ(ピリダゾール)としては、ポリ(ピリドイミダゾール)、ポリ(ピリドチアゾール)、ポリ(ピリドオキサゾール)、ポリ(ピリドビスイミダゾール)、ポリ(ピリドビスチアゾール)、およびポリ(ピリドビスオキサゾール)が挙げられる。
【0022】
ポリ(ピリドビスイミダゾール)は、高強度の硬質棒状ポリマーである。ポリ(ピリドビスイミダゾール)繊維は、少なくとも20dl/gまたは少なくとも25dl/gまたは少なくとも28dl/gの固有粘度を有することができる。このような繊維としては、PIPD繊維(M5(登録商標)繊維およびポリ[2,6−ジイミダゾ[4,5−b:4,5−e]−ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレンから作られた繊維としても知られている)が挙げられる。PIPD繊維は次の構造に基づいている。
【0023】
【化1】

【0024】
ポリ(ピリドビスイミダゾール)繊維は、その中でポリ(ベンゾイミダゾール)繊維がポリ(ビベンゾイミダゾール)である、よく知られている市販のPBI繊維またはポリ(ベンゾイミダゾール)繊維と区別できる。ポリ(ビベンゾイミダゾール)繊維は硬質棒状ポリマーでなく、ポリ(ピリドビスイミダゾール)と比べて低繊維強度および低引張り弾性率を有する。
【0025】
PIPD繊維には、約310GPa(2100グラム/デニール)の平均弾性率、および約5.8GPa(39.6グラム/デニール)までの平均強力を有する可能性があることが報告されている。これらの繊維については、ブルー(Brew)ら、Composites Science and Technology、1999年、59、1109頁;バン・デル・ジャック(Van der Jagt)およびボイカース(Beukers)、Polymer、1999年、40、1035頁;シッケマ(Sikkema)、Polymer、1998年、39、5981頁;クロップ(Klop)およびラマーズ(Lammers)、Polymer、1998年、39、5987頁;ハーゲマン(Hageman)ら、Polymer、1999年、40、1313頁で述べられている。
【0026】
ここでの目的では、「繊維」という用語は、長さと、その長さに垂直なその断面積を横切る幅との比率が高い、比較的可撓性で巨視的に均質な本体と定義される。繊維断面はあらゆる形状であることができるが、典型的に丸い。ここで「フィラメント」または「連続フィラメント」という用語は、「繊維」という用語と同義的に使用される。
【0027】
ここでの用法では、「ステープルファイバー」という用語は、所望の長さに切断された繊維、またはフィラメントと比べると、長さとその長さに垂直なその断面積を横切る幅との低い比率を有して天然に存在するか、または自然に有する繊維を指す。長さは約0.1インチから数フィートで変動できる。いくつかの実施態様では、長さは0.1インチ〜約8インチである。人造ステープルファイバーは、綿、羊毛、または梳毛糸紡績機上での加工に適した長さに切断される。
【0028】
ステープルファイバーは、(a)実質的に均一の長さ、(b)可変またはランダムの長さ、または(c)実質的に均一の長さを有するステープルファイバーのサブセットおよび別のサブセット中の異なる長さを有するステープルファイバーを有することができ、共に混合されたサブセット中のステープルファイバーは実質的に均一の分布を形成する。
【0029】
いくつかの実施態様では、適切なステープルファイバーは1〜30cmの長さを有する。短ステープル工程によって作られるステープルファイバーは、1〜6cmの繊維長をもたらす。
【0030】
ステープルファイバーは、あらゆる工程によって作成ができる。ステープルファイバーは、連続繊維をけん切して、クリンプとして機能する変形セクションがあるステープルファイバーをもたらして形成できる。ステープルファイバーは、ロータリーカッターまたはギロチン断裁機を使用して連続の直線繊維から切断して、直線(すなわちクリンプしていない)ステープルファイバーをもたらすことでができ、またはさらに1cmあたり8個のクリンプを超えないクリンプ(または反復する屈曲)頻度で、ステープルファイバーの長さに沿って、のこ歯形状のクリンプを有するクリンプした連続繊維から切断できる。
【0031】
けん切されたステープルファイバーは、破断ゾーン調節によって制御される平均切断長を有する、繊維のランダム可変質量を作り出す所定の距離である、1つまたはそれ以上の破断ゾーンを有するけん切操作中に、連続フィラメントのトウたは束を破断して作ることができる。
【0032】
本発明のステープルファイバーは、当該技術分野でよく知られている伝統的な長短ステープルリング精紡工程を使用して糸に転換できる。短ステープルでは、3/4インチ〜2−1/4インチ(すなわち1.9〜5.7cm)の綿系紡績繊維長が典型的に使用される。長ステープルでは6−1/2インチ(すなわち16.5cm)までの梳毛糸または紡毛系紡績繊維が典型的に使用される。しかし糸はまた、空気ジェット紡績、オープンエンド紡績、およびステープルファイバーを使用可能な糸に転換する多くのその他のタイプの紡績を使用して紡績してもよいので、リング精紡に限定することは意図されない。
【0033】
けん切されたステープルファイバーは、典型的に長さ7インチ(すなわち17.8cm)以下で、15インチであることができる長さを有し、ステープル工程をトップする伝統的なけん切されたトウを使用して作られる。例えば国際公開第0077283号パンフレットで述べられる工程を通じて、約20インチ(すなわち51cm)までの最大長を有するステープルファイバーが可能である。糸は、空気ジェットによるフィラメントの絡み合いを使用して、紡績糸への繊維統合によって、1デシテックスあたり3〜7グラムの範囲内である引張り強さを有するように作られた。これらの糸は第2の撚りを有してもよく、すなわちそれらを形成後に撚って糸により大きな引張り強さを与えてもよく、その場合、引張り強さは1デニールあたり10〜18グラム(すなわち1dtexあたり9〜17グラム)の範囲であることができる。工程は繊維にある程度のクリンプを与えるので、けん切されたステープルファイバーは常態ではクリンプを必要としない。
【0034】
「不織」布帛とは、一方向性(マトリックス樹脂内に含有される場合)、フェルト、繊維バットなどをはじめとする、繊維の網目状組織を意味する。
【0035】
本発明の範囲を限定することを意図しない次の実施例によって、本発明を例示する。
【実施例】
【0036】
比較例1
比較例1では、E.I.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.du Pont de Nemours and Company)から登録商標ケブラー(Kevlar)KM2(登録商標)の下に入手できる、フィラメントあたり線密度が1.66dtexで、縦糸および横糸双方の方向で13.4末端/cmの構造である、660dtexの高引張り強さポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)連続フィラメント糸から織布の層が作られる。織布で使用される660dtexアラミドの引張り強さは25グラム/dtexであり、繊維密度は1.44グラム/cmである。約15”×15”サイズの21層の布帛を縁周辺で縫い合わせて、千鳥掛けして総面密度約3.8kg/mの複合構造を形成する。次にアセンブリーをMIL−STD−662E試験基準に従って17グレインの断片に対して試験し、V50結果は1750フィート/秒である。
【0037】
実施例1
本発明の実施例1では、強力35gpd、弾性率2000gpd、繊維密度1.65g/cmのM5(登録商標)の連続フィラメント糸から、M5(登録商標)繊維からできたフェルトを調製する。連続フィラメント糸を最初にクリンプし、次に長さ約5cmの短ステープルファイバーに切断した。次に技術分野でよく知られているニードルパンチをはじめとする多様な装置と工程を通じて、ステープルファイバーをフェルトに転換した。M5(登録商標)フェルトの圧縮層の面密度は180g/mである。約15”×15”サイズの21層の本発明のM5(登録商標)フェルトを縁周辺で縫い合わせて、千鳥掛けして総面密度約3.8kg/mの複合構造を形成する。次にアセンブリーをMIL−STD−662E試験基準に従って17グレインの断片に対して試験した。V50結果は、比較例1で述べられるような先行技術の織布でのものよりも良いことが予期される。
【0038】
実施例2
本発明の実施例2では、強力35gpd、弾性率2000gpd、繊維密度1.65g/cmのM5(登録商標)を有する連続フィラメント糸から、M5(登録商標)繊維からできたフェルトを調製する。連続フィラメント糸を最初にクリンプし、次に長さ約5cmの短ステープルファイバーに切断した。次に実施例1で述べられるように、技術分野でよく知られているニードルパンチをはじめとする多様な装置と工程を通じて、ステープルファイバーをフェルトに転換したが、ただしM5(登録商標)フェルトの圧縮層の面密度は420g/mである。約15”×15”サイズの9層の本発明のM5(登録商標)フェルトを縁周辺で縫い合わせて、千鳥掛けして総面密度約3.8kg/mの複合構造を形成する。次にアセンブリーをMIL−STD−662E試験基準に従って17グレインの断片に対して試験する。V50結果は、比較例1で述べられるような先行技術の織布でのものよりも良いと予期される。
【0039】
実施例3
本発明の実施例3では、実施例1で開示されるように、強力35gpd、弾性率2000gpd、繊維密度1.65g/cmのM5(登録商標)を有する連続フィラメント糸から、M5(登録商標)繊維からできたフェルトを調製する。連続フィラメント糸を7〜11cmの典型的な長さにけん切して、短ステープルファイバーを製造した。次に技術分野でよく知られているニードルパンチをはじめとする多様な装置と工程を通じて、ステープルファイバーをフェルトに転換した。M5(登録商標)フェルトの圧縮層の面密度は180g/mである。約15”×15”サイズの21層の本発明のM5(登録商標)フェルトを縁周辺で縫い合わせて、千鳥掛けして総面密度約3.8kg/mの複合構造を形成する。次にアセンブリーをMIL−STD−662E試験基準に従って17グレインの断片に対して試験した。V50結果は、比較例1で述べられるような先行技術の織布でのものよりも良いと予期される。
【0040】
実施例4
本発明の実施例4では、実施例1で開示されるように、強力35gpd、弾性率2000gpd、繊維密度1.65g/cmのM5(登録商標)を有する連続フィラメント糸から、M5(登録商標)繊維からできたフェルトを調製する。連続フィラメント糸を最初にクリンプし、次に長さ約5cmの短ステープルファイバーに切断した。次に技術分野でよく知られているニードルパンチをはじめとする多様な装置と工程を通じて、ステープルファイバーをフェルトに転換した。M5(登録商標)フェルトの圧縮層の面密度は180g/mである。約15”x15”サイズの11層の本発明のM5(登録商標)フェルトを比較例1から作られた10層の織布と共に積み重ね、さらに縁周辺で縫い合わせて、千鳥掛けして総面密度約3.8kg/mの複合構造を形成する。次にアセンブリーをMIL−STD−662E試験基準に従って17グレインの断片に対して試験する。V50結果は、比較例1で述べられるような先行技術の織布でのものよりも良いと予期される。
【0041】
明瞭さのためにここで別々の実施態様の文脈で述べられる特定の特徴はまた、単一実施態様中で組み合わせて提供されてもよいものと理解される。反対に、簡潔さのために単一実施態様の文脈で述べられる様々な特徴はまた、別々にまたはあらゆる下位の組み合わせで提供されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デニールあたり少なくとも15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなり、実質的にマトリックスを含まない不織構造体。
【請求項2】
ポリピリダゾール繊維が20dl/gを超える固有粘度を有する請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
ポリピリダゾール繊維が25dl/gを超える固有粘度を有する請求項1に記載の構造体。
【請求項4】
ポリピリダゾール繊維が28dl/gを超える固有粘度を有する請求項1に記載の構造体。
【請求項5】
ポリピリダゾールがポリ[2,6−ジイミダゾ[4,5−b:4,5−e]−ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン)である請求項1に記載の構造体。
【請求項6】
総繊維の15重量%までの量のアラミド繊維をさらに含んでなる請求項1に記載の構造体。
【請求項7】
アラミド繊維がポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)ステープルファイバーである請求項6に記載の構造体。
【請求項8】
デニールあたり少なくとも15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられるポリピリダゾール短繊維を含んでなる少なくとも1つの層を含んでなり、層が実質的にマトリックスを含まない多層布帛。
【請求項9】
ポリピリダゾール繊維が20dl/gを超える固有粘度を有する請求項8に記載の布帛。
【請求項10】
ポリピリダゾール繊維が25dl/gを超える固有粘度を有する請求項8に記載の布帛。
【請求項11】
ポリピリダゾール繊維が28dl/gを超える固有粘度を有する請求項8に記載の布帛。
【請求項12】
ポリピリダゾールがポリ[2,6−ジイミダゾ[4,5−b:4,5−e]−ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン)である請求項8に記載の布帛。
【請求項13】
総繊維の15重量%までの量のアラミド繊維をさらに含んでなる請求項8に記載の布帛。
【請求項14】
アラミド繊維がポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)ステープルファイバーである請求項13に記載の布帛。
【請求項15】
請求項1に記載の少なくとも1つの構造体を含んでなる耐貫通性物品。
【請求項16】
請求項8に記載の布帛を含んでなる耐貫通性物品。
【請求項17】
請求項1に記載の少なくとも1つの構造体を含んでなる被服。
【請求項18】
請求項8に記載の布帛を含んでなる被服。
【請求項19】
デニールあたり少なくとも15グラム(gpd)の平均フィラメント強力、少なくとも500gpdの平均フィラメント弾性率、少なくとも1.6g/ccの平均フィラメント密度、30〜100mmの平均フィラメント長、および0.1〜10のフィラメントあたり平均フィラメントデニール(dpf)によって特徴づけられる、ポリピリダゾール短繊維を含んでなる布帛の調製方法であって、層が実質的にマトリックスを含まず、ポリピリダゾール短繊維にニードルパンチ処理を施すステップを含んでなる方法。
【請求項20】
ポリピリダゾールがポリ[2,6−ジイミダゾ[4,5−b:4,5−e]−ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン)である請求項19に記載の方法。

【公表番号】特表2009−520113(P2009−520113A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544652(P2008−544652)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/061738
【国際公開番号】WO2007/145673
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】