説明

マトリックスメタロプロテイナーゼ基質含有化合物およびそれらの使用法

患者の関心部位で、マトリックスメタロプロテイナーゼ活性に関連する病理障害を検出、イメージングおよび/またはモニタリングするための診断薬の使用のための化合物を開示する。化合物を含む組成物およびキットも開示する。さらに、患者のマトリックスメタロプロテイナーゼ活性に関連するマトリックスメタロプロテイナーゼまたは病理障害の存在を検出、イメージングおよび/またはモニタリングする方法を開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つのターゲティング部分、
b)随意のキレーター、
c)遮蔽されたトラッピング部分、および
d)随意の連結基
を含む、化合物または医薬的に許容されるその誘導体であって、
該ターゲティング部分はマトリックスメタロプロテイナーゼ基質であり、
該キレーターは診断成分にコンジュゲートすることができ、
該遮蔽されたトラッピング部分は脱遮蔽されて、遮蔽されていないトラッピング部分を形成することができ、
該遮蔽されていないトラッピング部分は、患者内の関心部位で固定化されることができ、
使用に際して、該化合物の固定化は、該遮蔽されていないトラッピング部分と、該患者内の関心部位におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ活性に関係する病理学的障害に関係する物質との相互作用によって達成され、
但し、該相互作用は受容体媒介性ではなく、かつ、
使用に際して、該物質がタンパク質である場合、該相互作用は共有結合であるものとする
化合物または医薬的に許容されるその誘導体。
【請求項2】
a)少なくとも1つのターゲティング部分、
b)随意のキレーター、
c)遮蔽されたトラッピング部分、および
d)随意の連結基
を含む、化合物または医薬的に許容されるその誘導体であって、
該ターゲティング部分はマトリックスメタロプロテイナーゼ基質であり、
該キレーターは診断成分にコンジュゲートすることができ、
該遮蔽されたトラッピング部分は脱遮蔽されて、遮蔽されていないトラッピング部分を形成することができ、
該遮蔽されていないトラッピング部分は、患者内の関心部位で固定化されることができ、
使用に際して、該化合物の固定化は、該遮蔽されていないトラッピング部分と、該患者内の関心部位におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ活性に関係する病理学的障害に関係する物質との相互作用によって達成され、
但し、該相互作用は受容体媒介性ではなく、かつ、
使用に際して、該診断成分からのシグナルは、該遮蔽されていないトラッピング部分が固定化される前と固定化された後で実質的に変化しないものとする
化合物または医薬的に許容されるその誘導体。
【請求項3】
該病理学的障害が冠状動脈プラークである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
該病理学的障害が癌性腫瘍である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
該ターゲティング部分がMMP−1、MMP−2、MMP−3、MMP−9およびMMP−14からなる群より選択される1またはそれ以上のマトリックスメタロプロテイナーゼ基質である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
該マトリックスメタロプロテイナーゼ基質がペプチド配列を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
該ペプチド配列が、コラーゲン、プロテオグリカン、ラミニン、フィブロネクチン、ゼラチン、ガレクチン−3、軟骨リンクタンパク質、ミエリン塩基性タンパク質、カリクレイン14、ラジニン1、エンドグリン、エンドシリン受容体、ラミニンα2鎖、リン酸調節性中性エンドペプチダーゼ、ADAM2、デモグレイン3、インテグリンβ5、インテグリンβv、インテグリンβ6、インテグリンβx、インテグリンβ9、エラスチン、ペルラカン、エンタクチン、ビトロネクチン、テナシン、ニドゲン、デルマタン硫酸、proTNF−α、アグレカン、トランシン、デコリン、組織因子経路阻害因子、糖タンパク質、NG2プロテオグリカン、ニューロカン、PAI−3、ビッグエンドセリン−1、ブレビカン/BEHAB、デコリン、FGFR−1、IGFBP−3、IL−1β、α2−マクログロブリン、MCP−3、妊娠ゾーンタンパク質、proMMP−1、proMMP−2、SPARC、サブスタンスP、ベータグリカンまたはデンチンに由来する、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
該キレーターが、エコー源性物質で満たされた脂質球体または微小気泡を形成することができる界面活性剤である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
該遮蔽されていないトラッピング部分が、病理学的障害に関係する物質と共有結合を形成することができる、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
該遮蔽されていないトラッピング部分が、該物質中の一部分と共に、マイケル付加体、ヒドラゾン、β-スルホン、シッフ塩基、ジスルフィド、シクロヘキセン、シクロヘキセン誘導体、またはオキシムを形成する、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
該遮蔽されていないトラッピング部分が、該物質内で内在性生体分子と反応する、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
該遮蔽されていないトラッピング部分が、患者の関心部位に関係する可溶性酵素タンパク質または可溶性非酵素タンパク質のリガンドである、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
該リガンドが薬物、親油性有機分子、両親媒性有機分子、ポルフィリン類、ステロイド、脂質、ホルモン、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド、および抗体からなる群より選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
a)請求項1の化合物をMMPと反応させること、
b)ステップa)の生成物をAPNと反応させて、α−アミノケトンを形成させること、および
c)該α−アミノケトンを血清アミンオキシダーゼで酸化すること
を含む、1,2−ジカルボニル化合物を製造する方法。
【請求項15】
a)請求項1に記載の化合物または医薬的に許容されるその誘導体、および
b)診断成分
を含む診断剤。
【請求項16】
a)請求項1に記載の化合物または医薬的に許容されるその誘導体、および
b)診断成分
を含み、該診断成分は、該診断剤が固定化されても実質的に変化しないシグナルを持つ、診断剤。
【請求項17】
該診断成分がエコー源性物質、非金属同位体、光学レポーター、ホウ素中性子吸収材、常磁性金属イオン、強磁性金属、ガンマ線放射性同位体、陽電子放射性同位体、またはX線吸収材である、請求項15に記載の診断剤。
【請求項18】
該診断成分が99mTc、95Tc、111In、62Cu、64Cu、67Ga、および68Gaからなる群から選択されるガンマ線放射性同位体または陽電子放射性同位体である、請求項17に記載の診断剤。
【請求項19】
該ガンマ線放射性同位体が99mTcである、請求項18に記載の診断剤。
【請求項20】
該ガンマ線放射性同位体が111Inである、請求項18に記載の診断剤。
【請求項21】
該非金属同位体が炭素−11、窒素−13、フッ素−18、ヨウ素−123、またはヨウ素−125である、請求項17に記載の診断剤。
【請求項22】
該診断成分を安定化することができる第1補助配位子および第2補助配位子をさらに含む、請求項15に記載の診断剤。
【請求項23】
a)請求項1に記載の化合物、および
b)医薬的に許容される担体
を含む組成物。
【請求項24】
a)請求項15に記載の診断剤、および
b)医薬的に許容される担体
を含む組成物。
【請求項25】
患者におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの存在を検出、イメージングおよび/またはモニタリングするためのキットであって、
a)請求項1に記載の化合物、
b)診断成分、
c)医薬的に許容される担体、および
d)患者におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの存在を検出、イメージングおよび/またはモニタリングするための診断剤を含む組成物の製造に関する指示
を含むキット。
【請求項26】
1またはそれ以上の補助配位子および還元剤をさらに含む、請求項25に記載のキット。
【請求項27】
該補助配位子がトリシンおよび3−[ビス(3−スルホフェニル)ホスフィン]ベンゼンスルホン酸である、請求項26に記載のキット。
【請求項28】
該還元剤がスズ(II)である、請求項26に記載のキット。
【請求項29】
所定量の滅菌された請求項24に記載の組成物、
二酸素キレート剤および官能基化アミノカルボキシレートから選択される所定量の滅菌された医薬的に許容される安定化共配位子、
所定量の滅菌された医薬的に許容される還元剤、および
適宜、緩衝剤、凍結乾燥助剤、安定化助剤、可溶化助剤および静菌剤から選択される、所定量の、滅菌された、1またはそれ以上の医薬的に許容される成分
を含む、診断剤を形成させるためのキット。
【請求項30】
患者におけるマトリックスメタロプロテイナーゼの存在を検出、イメージング、および/またはモニタリングする方法であって、
a)該患者に請求項15の診断剤を投与するステップ、および
b)患者における該診断剤の濃縮部位の画像を画像診断技術によって取得するステップ
を含む方法。
【請求項31】
患者におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ活性に関係する病理学的障害を検出、イメージング、および/またはモニタリングする方法であって、
a)該患者に請求項15の診断剤を投与するステップ、および
b)患者における該診断剤の濃縮部位の画像を画像診断技術によって取得するステップ
を含む方法。
【請求項32】
該病理学的障害が、癌、アテローム動脈硬化、慢性関節リウマチ、変形性関節症、歯周疾患、炎症、自己免疫疾患、臓器移植拒絶、潰瘍形成、強皮症、表皮水泡症、子宮内膜症、腎臓疾患、または骨疾患である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
一過性虚血発作または脳卒中のリスクが高い患者を同定する方法であって、
a)該患者に請求項15に記載の診断剤を投与するステップ、および
b)患者における該診断剤の濃縮部位の画像を画像診断技術によって取得するステップを含む、該患者における活動性アテローム動脈硬化度を決定するステップ
を含む方法。
【請求項34】
急性心虚血、心筋梗塞または心臓死のリスクが高い患者を同定する方法であって、
a)該患者に請求項15に記載の診断剤を投与するステップ、および
b)患者における該診断剤の濃縮部位の画像を画像診断技術によって取得するステップを含む、該患者における活動性アテローム動脈硬化度を決定するステップ
を含む方法。
【請求項35】
患者におけるうっ血性心不全を検出、イメージング、および/またはモニタリングする方法であって、
a)該患者に請求項15に記載の診断剤を投与するステップ、および
b)患者における該診断剤の濃縮部位の画像を画像診断技術によって取得するステップ
を含む方法。
【請求項36】
患者において、心臓灌流および細胞外マトリックス分解の同時イメージングを行なう方法であって、
a)請求項15に記載の診断剤(該診断成分がガンマ線放射性同位体または陽電子放射性同位体であるもの)を投与するステップ、
b)ステップa)でターゲティング部分にコンジュゲートされた診断成分のガンマ線放射エネルギーまたは陽電子放射エネルギーから分光的に分離可能なガンマ線放射エネルギーまたは陽電子放射エネルギーを示すガンマ線放射性同位体または陽電子放射性で放射標識されている心臓灌流化合物を投与するステップ、ならびに
c)ステップa)およびb)で投与された化合物の分光的に分離可能なガンマ線放射エネルギーまたは陽電子放射エネルギーの濃縮部位の同時画像を画像診断技術によって取得するステップ
を含む方法。

【公表番号】特表2007−504242(P2007−504242A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525453(P2006−525453)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/028660
【国際公開番号】WO2005/023314
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(503021180)ブリストル−マイヤーズ・スクイブ・ファーマ・カンパニー (10)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB PHARMA COMPANY
【Fターム(参考)】